高効率ローラーシェード
本発明は、有利には、シェード管、モータ/コントローラユニット及び電源ユニットを含む電動式ローラーシェードを提供する。モータ/コントローラユニットは、シェード管内に設けられ、モータ/コントローラユニットは、支持シャフトに回転可能に結合された軸受及びDC歯車モータを含む。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトが取り付けブラケットに取り付けられると、出力シャフトと支持シャフトが回転することがないよう支持シャフトに結合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式シェードに関する。特に、本発明は、高効率ローラーシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
窓の取り扱いに関する広く普及している一形態は、ローラーシェードである。19世紀を通じて通常の窓の覆いとしてのローラーシェードは単に、円筒形回転管に取り付けられたファブリック(織物)又は他の材料の長方形パネルである。シェード管は、窓のヘッダの近くに取り付けられ、シェードは、シェード管が一方向に回転すると、それ自体巻き上がり、シェード管を逆方向に回転させると窓の所望の部分を被うよう巻き下がるようになっている。
【0003】
シェード管の一端に取り付けられた制御システムがシェード管の回転方向とは無関係に、シェードをその動程範囲に沿う1つ又は2つ以上の位置に固定することができる。単純な機械的制御システムとしては、ラチェット・ポール(ratchet-and-pawl)機構体、摩擦ブレーキ、クラッチ等が挙げられる。シェードを上下に巻いたりシェードをその動程範囲に沿う中間場所に位置決めしたりするため、ラチェット・ポール機構体及び摩擦ブレーキ機構体では、ユーザがシェードの下縁部を操作する必要があり、他方、クラッチ機構体は、ユーザにより操作される制御チェーンを有している。
【0004】
驚くことではないが、ローラーシェードの電動化が極めて簡単に、単純な機械的制御システムに変えてシェード管に直接結合された電気モータを用いることによって達成された。モータは、シェード管の内側又は外側に配置される場合があり、ローラーシェード支持体に固定され、モータの作動及びシェード管の回転を制御する単一のスイッチに接続され又はより複雑精巧な用途では、無線(RF)又は赤外線(IR)トランシーバに接続される。
【0005】
多くの公知の電動式ローラーシェードは、電力、例えば120VAC、220/230VAC50/60Hz等を電動式ローラーシェードが納められた設備からモータ及び制御エレクトロニクスに供給する。最近開発された電池式ローラーシェードは、モータ及び制御エレクトロニクスを設備電力に接続する必要性をなくすことにより設置の融通性を提供している。これらローラーシェード用の電池は、典型的には、シェード取り付けブラケット、ヘッドレール又はフェーシア内に、この上に又はこれに隣接して設けられる。残念ながら、これら電池式システムには、多くの欠点があり、かかる欠点としては、例えば、自己発生騒音のレベルが高いこと、電池寿命が不適切であること、釣り合わせ機能が不適切であること又は存在しないこと、手動操作機能が不適切であること又は存在しないこと、設置要件が不都合であること等が挙げられる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、有利には、シェード管、モータ/コントローラユニット及び電源ユニットを含む電動式ローラーシェードを提供する。モータ/コントローラユニットは、シェード管内に設けられ、モータ/コントローラユニットは、支持シャフトに回転可能に結合された軸受及びDC歯車モータを含む。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトが取り付けブラケットに取り付けられると、出力シャフトと支持シャフトが回転することがないよう支持シャフトに結合されている。
【0007】
本発明の他の実施形態は、支持シャフトに回転可能に結合された軸受、DC歯車モータ及びシェード管の内面に取り付け可能なDC歯車モータマウントを有する電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットを提供する。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトを取り付けブラケットに取り付けたとき、出力シャフト及び支持シャフトが回転することがないよう支持シャフトに結合されている。
【0008】
本発明の別の実施形態は、電池管、外側端キャップ及び内側端キャップを有する電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットを提供する。外側端キャップは、取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトに回転可能に結合された軸受を有する。外側端キャップ及び内側端キャップは、シェード管の内面に取り付け可能である。
【0009】
かくして、本発明の詳細な説明を良好に理解することができるようにすると共に当該技術分野に対する本発明の寄与を良好に理解することができるようにするために本発明の或る特定の実施形態の概略をかなり広義に説明した。当然のことながら、以下に説明し、本明細書に添付された特許請求の範囲の内容を形成する本発明の追加の実施形態が存在する。
【0010】
この点に関し、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において、以下の説明に記載され又は図に示された構成の細部及びコンポーネントの配置構成には限定されないことは理解されるべきである。本発明は、説明する内容に加えた実施形態を実施することができると共に種々の仕方で具体化すると共に実施できる。また、本明細書において用いられる言い回し及び用語並びに要約書の記載は、説明の目的上与えられており、本発明を限定するものと見なされてはならないことは理解されるべきである。
【0011】
したがって、当業者であれば、本明細書の基礎をなす概念を本発明の幾つかの目的を達成する他の構造体、方法及びシステムの設計のための基礎として容易に利用できることは理解されよう。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明は、かかる均等構成例が本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、均等構成例を含むものと見なされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図1Bと相補関係をなす等角図である。
【図1B】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図1Aと相補関係をなす等角図である。
【図2A】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図2Bと相補関係をなす等角図である。
【図2B】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図2Aと相補関係をなす等角図である。
【図3】図2Bに示された電動式ローラーシェード組立体の分解組み立て等角図である。
【図4】本発明の一実施形態としての電動式管組立体の等角図である。
【図5】図4に示された電動式管組立体の部分分解組み立て等角図である。
【図6】図5に示されたモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7A】本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7B】本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7C】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図7D】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図7E】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図8A】図4及び図5に示された電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図8B】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図8C】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図9A】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図9B】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図10】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図11】図10に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図12】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図13】図12に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図14】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図15】図14に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図16】図10〜図15に示された実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の等角図である。
【図17】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード20の制御方法400を示す図である。
【図18】本発明の好ましい一実施形態を示す動作流れ図である。
【図19】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図20】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図21】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図22】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図23】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図24】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図25】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面の各図を参照して本発明を説明し、図中、同一の参照符号は、同一の部分を示している。本明細書で用いられる「シェード」という用語は、貯蔵管から展開したりこの貯蔵管に回収したりすることができる任意の柔軟性材料、例えばシェード、カーテン、スクリーン等を意味している。
【0014】
本発明の実施形態は、電池、DC歯車モータ、制御回路が軸受により支持されたシェード管内に全体が納められた遠隔制御型電動式ローラーシェードを提供する。2本の支持シャフトがそれぞれの取り付けブラケットに取り付けられ、軸受は、シェード管を各支持シャフトに回転可能に結合している。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトのうちの1本に固定され、DC歯車モータハウジングがシェード管に機械的に結合されている。したがって、DC歯車モータの作動により、モータハウジングは、固定状態のDC歯車モータ出力シャフト回りに回転し、それにより、シェード管も又、固定状態のDC歯車モータ出力シャフト回りに回転する。これら実施形態は、動力又は制御のための外部配線を必要としないので、電動式ローラーシェードを取り付けたり再取り付けたりする際の高い融通性が得られる。
【0015】
シェード管内への電動化及び制御コンポーネントの収納と軸受の性能及び上述のDC歯車モータ構成の電池性能の向上と組み合わせることにより、単一の組をなす電池により提供されるデューティーサイクルの数が大幅に増大すると共に高い効率のローラーシェードが提供される。加うるに、封入により、有利には、埃及び他の汚染要因物がエレクトロニクス及び駆動コンポーネントに入るのが阻止される。
【0016】
変形実施形態では、電池は、シェード管の外部に設けられても良く、コミュテータ又はスリップリング、誘導技術等を利用してシェード管内に配置されたコンポーネントに電力を供給することができる。加うるに、外部電池に替えて、DC電力の外部源、例えばAC/DC電力変換器、太陽電池等を用いることができる。
【0017】
図1A及び図1Bは、本発明の実施形態に従って逆繰り出し方式を有する電動式ローラーシェード組立体10の相補等角図である。図2A及び図2Bは、本発明の実施形態に従って標準繰り出し方式の電動式ローラーシェード組立体10の相補等角図であり、図3は、図2Bに示された電動式ローラーシェード組立体10の分解組み立て等角図である。一実施形態では、電動式ローラーシェード20は、取り付けブラケット5,7を用いて窓、ドア等の頂部の近くに取り付けられる。別の実施形態では、電動式ローラーシェード20は、取り付けブラケット15,17を用いて窓の頂部の近くに取り付けられ、取り付けブラケット15,17は又、フェーシア12を支持している。後者の実施形態では、フェーシア端キャップ14,16が電動式ローラーシェード20並びに取り付けブラケット15,17を隠すようフェーシア12に取り付けられている。
【0018】
電動式ローラーシェード20は、主要構成要素として、シェード22及び電動式管組立体30を有する。好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20は、シェード22の底部に取り付けられたボトムバー28を更に有する。一実施形態では、ボトムバー28は、エンドオブトラベル又は動程終了(end-of-travel)停止部を提供し、変形実施形態では、動程終了停止部24,26が設けられても良い。以下に詳細に説明するように、好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20に電力を供給したりその動作を制御したりするのに必要なコンポーネントの全ては、有利には、電動式管組立体30内に設けられる。
【0019】
図4及び図5は、本発明の一実施形態としての電動式管組立体30の等角図である。電動式管組立体30は、シェード管32、モータ/コントローラユニット40及び電池管ユニット80を含む。シェード22の頂部は、シェード管32の外面に取り付けられ、モータ/コントローラユニット40及び電池管ユニット80は、シェード管32の内面により構成された内部キャビティ内に設けられている。
【0020】
図6は、図5に示されたモータ/コントローラユニット40の分解組み立て等角図である。モータ/コントローラユニット40は、主要構成要素として、電力コネクタ42、回路板ハウジング44、DCモータ50及び一体形モータ歯車減速組立体52を含むDC歯車モータ55、DC歯車モータ55のためのマウント54及び軸受ハウジング58を有する。
【0021】
電源コネクタ42は、電力供給ユニット80に結合された端子41及び回路板ハウジング44内に設けられた回路板に接続された電力ケーブル43を有する。端子41は、電源ユニット80の正及び負のコネクタ、例えばプラグコネクタ、ブレードコネクタ、同軸コネクタ等と協働関係をなして嵌合する正及び負のコネクタを有する。好ましい実施形態では、正及び負のコネクタは、好ましい向きを備えていない。電力コネクタ42は、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されている。
【0022】
回路板ハウジング44は、端キャップ45及びハウジング本体46を有し、少なくとも1枚の回路板47がハウジング本体46内に設けられている。図示の実施形態では、2枚の回路板47が直交した関係をなして回路板ハウジング44内に設けられている。回路板47は、一般に、モータ50の動作を検出したり制御したりし、電源ユニット80により提供される電力を管理したり/或いは条件付けるのに必要な支持回路及び電子コンポーネントの全てを有し、かかるコンポーネントとしては、例えば、コントローラ又はマイクロコントローラ、メモリ、ワイヤレス受信機等が挙げられる。一実施形態では、マイクロコントローラは、マイクロチップ8ビット(Microchip 8-bit)マイクロコントローラ、例えばPIC18F25K20であり、ワイヤレス受信機は、Micrel QwikRadio(登録商標)受信機、例えばMICRF219である。マイクロコントローラは、ローカルプロセッサバス、シリアルバス、シリアル周辺インターフェース等に結合されるのが良い。別の実施形態では、ワイヤレス受信機及びマイクロコントローラは、単一チップ、例えばZensys ZW0201 Z-Wave Single Chip等中に組み込まれても良い。
【0023】
ワイヤレス受信機のためのアンテナは、回路板に取り付けられるのが良く又は一般に回路板ハウジング44内に設けられるのが良い。変形例として、このアンテナは、回路板ハウジング44の外部に配置されても良く、かかる外部としては、例えば、回路板ハウジング44の外面、シェード管32の内面、シェード管32の外面、軸受ハウジング58等が挙げられる。回路板ハウジング44は、例えば圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されるのが良い。
【0024】
別の実施形態では、ワイヤレス送信機も又設けられ、電動式ローラーシェード20の状態、性能等に関する情報をワイヤレス診断装置に定期的に、又は、好ましくは、ワイヤレス診断装置からの特定の問い合わせに応答して送られるのが良い。一実施形態では、ワイヤレス送信機は、Micrel QwikRadio(登録商標)送信機、例えばMICRF102である。ワイヤレス送信機とワイヤレス受信機が組み合わされて単一のコンポーネントになっているワイヤレストランシーバも又、利用でき、一実施形態では、ワイヤレストランシーバは、Micrel QwikRadio(登録商標)トランシーバ、例えばMICRF506である。別の実施形態では、ワイヤレストランシーバ及びマイクロコントローラは、単一モジュール、例えばZensys ZM3102 Z-Wave Module等に組み込まれても良い。マイクロコントローラの機能について、これが電動式ローラーシェード20の動作に関している場合、以下に詳細に説明する。
【0025】
変形実施形態では、シェード管32は、ワイヤレス受信機へのワイヤレス信号エネルギーの伝送及びワイヤレス送信機(設けられている場合)からのワイヤレス信号エネルギーの伝送を容易にする1つ又は2つ以上のスロットを有する。例えば、ワイヤレス信号が無線(RF)帯域内にある場合、スロットは、有利には、この信号の波長に合わされるのが良い。一RF実施形態の場合、スロットは、幅1/8インチ(3.175mm)、長さ2.5インチ(6.35cm)であり、他の寸法も又想定される。
【0026】
DCモータ50は、回路板47に電気的に接続され、このDCモータは、モータ歯車減速組立体52の入力シャフトに連結されている出力シャフトを有する。DCモータ50は又、例えば圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤、機械的締結具等を用いて回路板ハウジング本体46に機械的に結合されるのが良い。本発明の種々の実施形態では、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52は、単一機械的パッケージ、例えば、ビューラー・モータ・インコーポレイテッド(Buhler Motor Inc)によって製造されたDC歯車モータとして提供される。
【0027】
好ましい一実施形態では、DC歯車モータ55は、24VDCモータ及び比が40:1の二段遊星歯車システム、例えば、ビューラー(Buhler)DC Gear Motor 1.61.077.423を有し、これには、8D‐電池バッテリスタックにより提供される9.6Vavgの平均電池電圧が供給されている。他の変形実施形態も又本発明により想定される。しかしながら、この好ましい実施形態は、例えば小型平均電池電圧、小型電池サイズ、12VDCモータ、三段遊星歯車システム等を備えた実施形態を含む多くの変形例と比較して特定の利点をもたらす。
【0028】
例えば、この好ましい実施形態では、24VDC歯車モータ55に9.6Vavgの電池電圧が供給された場合、このモータには約0.1Aの電流が流れる。しかしながら、同一の捩り荷重及び出力速度(例えば、30rpm)において、ほぼ同じ歯車システムを備えた12VDC歯車モータ、例えば、ビューラー(Buhler)DC Gear Motor 1.61.077.413に4.8Vavgの電池電圧が供給された場合、このモータには約0.2Aの電流が流れるであろう。モータ効率がほぼ同じであると仮定すると、9.6Vavgが供給された24VDC歯車モータには、有利には、4.8Vavgが供給された12VDC歯車モータよりも約50%少ない電流が流れ、他方、生じさせる電力出力は同一である。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、DC歯車モータの定格電圧は、電池により生じる電圧よりも極めて高く、例えば、2倍又は3倍以上であり、それにより、DCモータは、減少した速度及びトルク定格で動作し、これは、有利には、望ましくない高い周波数ノイズをなくすと共に電池から流れる電流を小さくし、それにより電池寿命が延びる。換言すると、定格よりも低い電圧をDC歯車モータに印加することにより、DC歯車モータは、定格よりも低い速度で動作するので、定格電圧で動作するDC歯車モータと比較して、ほぼ同じアンペア数を流す一方で、低い動作サイクル時間を生じさせて同等の機械的動力を生じさせながら動作が静粛になると共に電池寿命が長くなる。上述の実施形態では、低い電圧で動作する24VDC歯車モータは、同じ電池容量を用いる12VDC歯車モータと比較した場合、電池式ローラーシェードのサイクル寿命を約20%だけ向上させる。アルカリ電池、亜鉛電池及び鉛電池は、例えばリチウム電池又はニッケル電池よりも良好な性能をもたらすことができる。
【0030】
別の例では、4D電池バッテリは、約4.8Vavgの平均電池電圧を生じさせ、8D電池バッテリは、約9.6Vavgの平均電池電圧を生じ去る。明らかなこととして、8D電池バッテリスタックを含む実施形態は、有利には、4D電池バッテリスタックを含む実施形態よりも2倍という大きな電池容量を提供する。当然のことながら、これよりも小型の電池サイズ、例えばC電池、AA電池等は、D電池よりも提供する容量が小さい。
【0031】
別の例では、12VDC歯車モータに9.6Vavgを供給すると、モータ動作速度が増大し、これには、上述した24VDC歯車モータと同一の出力速度をもたらすためには高い歯車比が必要である。換言すると、捩り荷重、出力速度(例えば、30rpm)及び平均電池電圧(9.6Vavg)が同一であると仮定すると、24VDC歯車モータのモータ動作速度は、12VDC歯車モータのモータ動作速度の約50%であろう。一般に、歯車比が高いと、追加の遊星歯車段が必要になり、それによりモータ効率が低下し、生じる騒音が大きくなり、バックドライブ性能が低下し、しかもより複雑なモータコントローラが必要になる場合がある。その結果、9.6Vavgが供給される24VDC歯車モータを含む実施形態は、高い効率を提供すると共に生じる騒音を小さくする。
【0032】
一実施形態では、DCモータ50のシャフト51は、回路板ハウジング44内に突き出ており、多極電磁石49がモータシャフト51の端部に取り付けられる。磁気的エンコーダ(分かりやすくするために図示されていない)が多極電磁石49の回転量を検出するよう回路板47に取り付けられており、この磁気的エンコーダは、エンコーダを越えて動く多極電磁石49の各極についてパルスを出力する。好ましい実施形態では、多極電磁石49は、8つの極を有し、歯車減速組立体52は、30:1の歯車比を有し、その結果、磁気的エンコーダは、シェード管32の各回転について240個のパルスを出力する。コントローラは、有利には、これらのパルスを計数してシェード、カーテン等の動作的及び位置的特性を判定する。他形式のエンコーダ、例えば光学的エンコーダ、機械的エンコーダ等も又使用できる。
【0033】
エンコーダにより出力されるパルスの数を距離/パルス変換係数又はパルス/変換係数によりシェード22の直線変位量に関連させることができる。一実施形態では、この変換係数は、シェード22の位置とは無関係に一定である。例えば、シェード管32の外径d、例えば1・5/8インチ(1.625インチ=2.953cm)を用いると、シェード管32の各回転により、シェード22は、π×d即ち、約5インチ(12.7cm)の直線距離を動く。上述の8極電磁石49及び30:1歯車減速組立体52の実施形態の場合、距離/パルス変換係数は、約0.02インチ(0.508mm)/パルスであり、これに対し、パルス/距離変換係数は、約48パルス/インチ(1インチ=2.54cm)である。別の例では、完全に巻いたシェード22の外径を計算に入れて用いるのが良い。所与の長さ、例えば8フィート(2.44m)のシェード22をシェード管32に巻き取ると、巻き状態のシェード22の外径は、シェード材料の厚さで決まる。或る特定の実施形態では、巻き状態のシェード22の外径は、1.8インチ(4.54cm)という小さい直径の場合があり又は2.5インチ(6.35cm)という大きい直径の場合がある。後者の場合、距離/パルス変換係数は、約0.03インチ(0.76mm)/パルスであり、パルス/距離変換係数は、約30パルス(インチ)である。当然のことながら、これら2つの極値相互間、即ち、シェード管32の外径と巻き状態のシェード22の外径との間の任意の直径を用いることができる。これらの近似値により、シェードの直線変位量の計算値とシェードの直線変位量の真の値との間に誤差が生じるので、平均又は中間直径が好ましくは誤差を減少させる場合がある。別の実施形態では、変換係数は、シェード22の位置の関数である場合があり、その結果、変換係数は、シェード22の直線変位量の計算値で決まる。
【0034】
以下に説明する種々の好ましい実施形態では、シェード22の位置は、シェード22の既知の位置から検出されたパルスの数に基づいて定められる共に制御される。開放位置が好ましいが、閉鎖位置も又、既知の位置として使用できる。シェード22の全運動範囲を定めるため、例えば、シェードを開放位置に電気的に動かすのが良く、累積パルスカウンタをリセットするのが良く、次に、シェード22を手動で且つ/或いは電気的に閉鎖位置に動かすのが良い。累積パルスの総数は、シェードに関する動程限度を表し、任意所望の中間位置をこの数に基づいて計算することができる。
【0035】
例えば、開放位置から閉鎖位置に動く8フィートシェードは、3840個のパルスを発生させることができ、シェード22の種々の中間位置を有利には、例えば25%開放、50%開放、75%開放等と定めることができる。極めて簡単に言えば、開放位置と75%開放位置との間のパルスの数は、960であり、開放位置と50%開放位置との間のパルスの数は、1920であること等である。これら所定の位置相互間の制御された運動は、累積パルスカウントに基づく。例えば、50%開放位置では、この8フィートシェードは、1920の累積パルスカウントを有し、75%開放位置への制御運動では、累積パルスカウントが2880まで増加することが必要である。したがって、シェード22の運動を検出したパルスの数を累積することに基づいて定めると共に制御する。というのは、シェード22は、既知の位置に展開されるからである。パルス/インチの平均数をパルスの総数及びシェード22の長さに基づいて計算することができ、シェード22のおおよその直線変位量を所与の期間にわたって累積されたパルスの数に基づいて計算することができる。この例では、パルス/インチの平均数は、40であり、従って、約2インチ(5.08cm)のシェード22の運動により、約80個のパルスが生じる。位置の誤差は、有利には、シェード22が既知の位置に動いたときにはいつでも、累積パルスカウントをゼロにリセットすることによってなくなる。
【0036】
マウント54は、DC歯車モータ55を支持し、このマウントをシェード管32の内面に機械的に結合するのが良い。一実施形態では、マウント54の外面及びシェード管32の内面は、滑らかであり、機械的カップリング(結合方式)は、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め等である。別の実施形態では、マウント54の外面は、シェード管32の内面に形成された長手方向凹部と協働関係をなして嵌合する数個の隆起長手方向突起を有する。この実施形態では、機械的カップリングは、キー止め方式であり、これら手法の組み合わせも又想定される。摩擦抵抗が十分に小さい場合、モータ/コントローラユニット40を点検又は補修のためにシェード管32から取り外すことができ、他の実施形態では、モータ/コントローラユニット40は、接着剤等を用いてシェード管32内に永続的に固定されるのが良い。
【0037】
上述したように、回路板ハウジング44及びマウント54は、シェード管32の内面に機械的に結合されるのが良い。したがって、少なくとも3つの互いに異なる実施形態が本発明により想定される。一実施形態では、回路板ハウジング44とマウント54の両方がシェード管32の内面に機械的に結合される。別の実施形態では、回路板ハウジング44だけがシェード管32の内面に機械的に結合される。別の実施形態では、マウント54だけがシェード管32の内面に機械的に結合される。
【0038】
DC歯車モータ55の出力シャフトは、支持シャフト60に直接的に(分かりやすくするために図示されていない)又は中間シャフト62を介して固定される。電動式ローラーシェード20を設置する場合、支持シャフト60を支持シャフト60が回転するのを阻止する取り付けブラケットに取り付ける。(a)DC歯車モータ55の出力シャフトが取り付けブラケットに固定されている支持シャフト60に結合されると共に(b)DC歯車モータ55がシェード管に機械的に結合されているので、DC歯車モータ55の動作により、DC歯車モータ55は、固定出力シャフト回りに回転し、それにより、シェード管32も又、固定出力シャフト回りに回転する。
【0039】
軸受ハウジング58が支持シャフト60に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受64を収容している。好ましい実施形態では、軸受ハウジング58は、2つの転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、軸受ハウジング58に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト60に取り付けられる。好ましい実施形態では、2つの玉軸受は、約3/8インチ(0.95cm)の間隔を置いて配置され、それにより、約0.8インチ、即ち20mmの全支持ランド部が与えられ、変形実施形態では、軸受内間隔は、支持シャフト60の直径の約2倍である。他形式の低摩擦軸受も又、本発明によって想定される。
【0040】
モータ/コントローラユニット40は、釣り合わせ利用方式を更に有するのが良い。好ましい実施形態では、モータ/コントローラユニット40は、中間シャフト62に取り付けられた固定パーチ56を有する。この実施形態では、マウント54は、回転パーチとして機能し、釣り合わせばね63(分かりやすくするために図5では示されていないが、図6に示されている)が回転パーチ54及び固定パーチ56に取り付けられている。中間シャフト62は、固定パーチ56の取り付けを容易にするよう形状が六角形であるのが良い。釣り合わせばねに予荷重を加えることにより、有利には、電動式ローラーシェード20の性能が向上する。
【0041】
図7A及び図7Bは、本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニット40の分解組み立て等角図である。この実施形態では、ハウジング67は、モータ/コントローラユニット40の主要なコンポーネントを収容しており、かかるコンポーネントとしては、DC歯車モータ55(例えば、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52)、上述の支持回路及び電子コンポーネントを備えた1枚又は2枚以上の回路板47及び少なくとも1つの軸受64が挙げられる。DC歯車モータ55の出力シャフト53は、支持シャフト60に固定的に取り付けられ、軸受64の内レースは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。一釣り合わせ型実施形態では、少なくとも1つのぜんまいばね65がハウジング67内に設けられ、かかるぜんまいばねは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。ハウジング67は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0042】
図7C、図7D及び図7Eは、本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニット40の等角図である。この実施形態では、ハウジング60は、DC歯車モータ55(例えば、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52)、上述した支持回路及び電子コンポーネントを備えた1枚又は2枚以上の回路板47を収容し、ハウジング69は、少なくとも1つの軸受64を収容している。ハウジング68,69は、互いに取り外し可能に又は永続的に取り付け可能であるのが良い。DC歯車モータ55の出力シャフト53は、支持シャフト60に固定的に取り付けられ、軸受64の内レースは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。一釣り合わせ型実施形態では、少なくとも1つのぜんまいばね65がハウジング69内に設けられ、かかるぜんまいばねは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。図示の実施形態は、2つのぜんまいばね65を有するが、所要の釣り合わせ力、シェード管32内の有効スペース等に応じて3つ(又は4つ以上)のぜんまいばね65を用いることができる。ハウジング68,69は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0043】
図8Aは、図4及び図5に示された電源ユニット80の分解組み立て等角図である。電源ユニット80は、主要構成要素として、電池管82、外側端キャップ86及び内側端キャップ84を有する。外側端キャップ86は、支持シャフト88に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受90を収容している。好ましい実施形態では、外側端キャップ86は、スペーサ91により離隔された2つの低摩擦転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、外側端キャップ86に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト88に取り付けられている。他形式の低摩擦軸受も又、本発明により想定される。一変形実施形態では、軸受86は、単に支承面、好ましくは低摩擦支承面であり、別の変形実施形態では、支持シャフト88は、外側端キャップ86に固定的に取り付けられ、外部シェード支持ブラケットは、支持シャフト88のための支承面を提供する。
【0044】
図示の実施形態では、外側端キャップ86は、取り外し可能であり、内側端キャップ84は、固定されている。他の実施形態では、内側端キャップ84は、取り外し可能であり、外側端キャップは、固定されているのが良く、両方の端キャップは、取り外し可能であるのが良い等である。取り外し可能な端キャップは、ねじ山付きであっても良く、スロット付きであっても良い等である。
【0045】
外側端キャップ86は、電池管82に結合された正の端子を更に有する。内側端キャップ84は、電池管82に結合された正の端子及び導電性ばね85に結合された負の端子を有する。少なくとも1つの電池を含む電池スタック92が電池管82内に納められると、外側端キャップ86の正の端子は、電池スタック92内の電池のうちの1つの正の端子に電気的に結合され、内側端キャップ84の負の端子は、電池スタック92内の電池のうちの別の1つの負の端子に電気的に結合される。当然のことながら、例えば、導電性ばね85が電池スタック92内の電池のうちの1つの正の端子に接触するよう正の端子と負の端子を逆にしても良い。
【0046】
外側端キャップ86及び内側端キャップ84は、シェード管32の内面に機械的に結合されている。マウント84の外面及びシェード管32の内面は、滑らかであり、機械的カップリングは、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め等である。別の実施形態では、マウント84の外面は、シェード管32の内面に形成された長手方向凹部と協働関係をなして嵌合する数個の隆起長手方向突起を有する。この実施形態では、機械的カップリングは、キー止め方式であり、これら手法の組み合わせも又想定される。重要なこととして、摩擦抵抗は、電源ユニット80を点検、補修及び電池交換のためにシェード管32から取り外すことができるほど十分小さいことが必要である。
【0047】
好ましい実施形態では、電池スタック92は、9.6Vavgの平均電池スタック電圧を生じさせるよう直列に接続された8つのD電池バッテリを含む。バッテリ管82内に配置可能できる他の電池サイズ並びに他のDC電源も又本発明により想定される。
【0048】
モータ/コントローラユニット40及び電源ユニット80をサブアセンブリとして構成した後においては、電動式ローラーシェード20の最終組み立ては、極めて簡単である。電気コネクタ42がシェード管32の内部キャビティ内で所定の場所まで取り付けられ、電力ケーブル43は、モータ/コントローラユニット40の残りの区分が電気コネクタ42を適切に着座させるまでシェード管32の外側に残ったままにすることができるほど十分な長さを有する。次に、モータ/コントローラユニット40の残りの区分をシェード管32の内部キャビティ内に嵌め込んで軸受ハウジング58がシェード管32の端部とほぼ面一をなすようにする。次に、電源ユニット80を反対側に挿入し、ついには、内側端キャップ84の正の端子及び負の端子が電気コネクタ42の端子41に係合するようにする。外側端キャップ86は、シェード管32の端部とほぼ面一をなすべきである。
【0049】
図8Bに示されている変形実施形態では、外側端キャップ86は、圧力嵌め、締り嵌め、干渉部材、例えばOリング89等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されており、これに対し、内側端キャップ81は、シェード管34の内面に機械的には結合されていない。
【0050】
図8Cに示されている変形実施形態では、シェード管32は、電池管82として機能し、電池スタック92は、単に、シェード管32内に直接挿入され、ついには、バッテリスタック92の一端が内側端キャップ84に当接するようにする。外側端キャップ86の正の端子は、ワイヤ、箔ストリップ、トレース等を用いて内側端キャップ84の正の端子に結合されている。当然のことながら、正の端子と負の端子を逆にしてそれぞれの負の端子を結合しても良い。
【0051】
別の変形実施形態では、電池は、シェード管の外部に設けられても良く、電力は、コミュテータ又はスリップリング、誘導技術等を用いてシェード管内に配置されているコンポーネントに提供されても良い。加うるに、外部電池に替えて、DC電力の外部源、例えばAC/DC電力変換器、太陽電池等を用いても良い。
【0052】
図9A及び図9Bは、本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。この実施形態では、電源ユニット80は、支持シャフト88に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受90を備えたハウジング95、外部電源から電力を受け取る電力カップリング93及び電気コネクタ92に係合する正及び負の端子を有する。電力ケーブル97(分かりやすくするために想像線で示されている)が電力カップリング93から支持シャフト88の中空中央部分を通って外部DC電源まで延びている。好ましい実施形態では、ハウジング95は、2つの低摩擦転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、ハウジング95に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト88に取り付けられている。他形式の低摩擦軸受も又、本発明により想定される。ハウジング95は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0053】
一実施形態では、支持シャフト88は、支持シャフト88をシェード管32の回転軸線に沿って変位させることができるよう玉軸受90の内レースに摺動可能に取り付けられている。この調節性により、有利には、設置者は、支持シャフト88の露出部分の長さを調節することにより、支持シャフト88の端をそれぞれの取り付けブラケットに正確に取り付けることができる。好ましい実施形態では、外側端キャップ86及びハウジング95は、支持シャフト88について約0.5インチ(12.7mm)の長手方向運動を生じさせることができる。加うるに、取り付けブラケット5,7,15,17は、取り付けブラケットの突出部分が軸受64,90の内レースにのみ接触し、電動式ローラーシェード20が不正確に取り付けられた場合であっても、シェード又はシェード管32の縁を擦らないようエンボス加工されている。好ましい実施形態では、軸受は、電池寿命をそれほど減少させることなく、設置上の誤差に起因して最大0.125インチ(3.18mm)の位置合わせ不良を許容することができる。
【0054】
変形実施形態では、マイクロコントローラは、ワイヤード遠隔制御装置から制御信号を受け取る。これら制御信号は、種々の仕方でマイクロコントローラに提供されるのが良く、かかる仕方としては、例えば、電力ケーブル97による仕方、電力カップリング93により許容される追加の信号線による仕方、制御信号カップリング(分かりやすくするために図9A及び図9Bには示されていない)により許容される。追加の信号線による仕方等が挙げられる。
【0055】
本発明の種々の追加の実施形態が図10〜図16に記載されている。図10及び図11は、釣り合わせ方式を備えていない本発明の変形実施形態を示し、図10は、電動式ローラーシェード120の正面図であり、図11は、電動式ローラーシェード120の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ150の出力シャフトは、支持シャフト160に取り付けられ、中間シャフトが設けられていない。図12及び図13は、釣り合わせ方式を備えた本発明の変形実施形態を示しており、図12は、電動式ローラーシェード220の正面図であり、図13は、電動式ローラーシェード220の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ250の出力シャフトは、中間シャフト262に取り付けられ、釣り合わせばね(分かりやすくするために図示されていない)が回転パーチ254を固定パーチ256に結合している。図14及び図15は、釣り合わせ方式を備えた本発明の変形実施形態を示しており、図14は、電動式ローラーシェード320の正面図であり、図15は、電動式ローラーシェード320の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ350の出力シャフトは、中間シャフト362に取り付けられている。ぜんまいばね390が中間シャフト362をシェード管332の内面に結合している。図16は、図10〜図15に示された実施形態としての電動式ローラーシェード組立体120,220,320の等角図である。
【0056】
電動式ローラーシェード20は、ワイヤレス又はワイヤード遠隔制御装置を用いて手動で且つ/或いは遠隔的に制御可能である。一般に、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の運動を検出して制御し、遠隔制御装置から受け取った指令を復号(デコード)して実行し、電源電圧をモニタする等を行うメモリに記憶された命令を実行する。単一の電動式ローラーシェード20に2つ以上の遠隔制御装置を用いることができ、単一の遠隔制御装置を2つ以上の電動式ローラーシェード20に用いることができる。
【0057】
図17は、本発明の実施形態に従って電動式ローラーシェード20を制御する方法400を示している。一般に、この方法400は、手動制御部分402及び遠隔制御部分404を含む。一実施形態では、この方法400は、手動制御部分402を含み、別の実施形態では、方法400は、遠隔制御部分404を含み、好ましい実施形態では、方法400は、駆動制御部分402と遠隔制御部分404の両方を含む。
【0058】
方法400の手動制御部分402の実施の際、シェード22の手動運動を検出し(410)、手動運動と関連した変位量を定量し(420)、そして、この変位量が最大変位量未満よりも小さい場合、DC歯車モータ55を用いてシェード管32を回転させることによりシェード22を別の位置に動かす(430)。
【0059】
一実施形態では、マイクロコントローラは、リードスイッチをモニタすることによってシェード22の手動下方運動を検出し、変形実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダをモニタするだけである。好ましい実施形態では、初期下方運動又は引きをリードスイッチによって検出した後、マイクロコントローラは、固定モータシャフト51に対するシェード管32の回転によって生じたエンコーダパルスを計数し始める。エンコーダパルスが止まると、下方運動が停止し、シェード22の変位量を求め、次に、最大変位量と比較する。一実施形態では、シェード変位量は、単に、マイクロコントローラにより受け取られたエンコーダパルスの総数であり、最大変位量は、エンコーダパルスの所定数である。別の実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダパルスを直線距離に変換し、次に計算した直線距離を最大変位量、例えば2インチ(5.08cm)と比較する。
【0060】
一例では、エンコーダパルスの最大数は、80であり、これは、或る特定の実施形態では直線シェード運動の約2インチを表す場合がある。マイクロコントローラにより受け取られたエンコーダパルスの総数が80以上である場合、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢することはせず、シェード22は、単に新たな位置に留まったままである。他方、マイクロコントローラの受け取ったエンコーダパルスの総数が80未満であれば、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢してシェード管32を回転させることにより、シェード22を別の位置に動かす。マイクロコントローラによりシェード22が別の位置に達したことが判定された後、DC歯車モータ55を消勢する。
【0061】
好ましい実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダパルスの数を蓄積することによってシェード22の現在の位置を維持する。というのは、シェード22が既知の位置に展開されているからである。上述したように、既知(例えば、開放)位置が0の累積パルスカウントを有し、種々の中間位置は各々、関連の累積パルスカウント、例えば960、1920等を有する。シェード22が下向きの方向に動くと、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタを増分し、シェード22が上向きの方向に動くと、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタを減分する。エンコーダから受け取られた各パルスは、1カウントだけ累積パルスカウンタを増減する。当然のことながら、マイクロコントローラは、各パルスカウントを直線距離に変換し、これら計算をインチ、ミリメートル等の単位で実施することができる。
【0062】
好ましい実施形態では、シェード22の制限された手動下方運動により、マイクロコントローラは、シェードを現在の位置の真上の位置、例えば、25%開放、50%開放、75%開放、100%開放等の位置に動かす。これら所定の位置の各々は、関連の累積パルスカウントを有し、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタの値が所定位置の累積パルスカウントと比較することによってシェード22が別の位置に達したかどうかを判定し、累積パルスカウンタが所定位置の累積パルスカウントに等しい場合、シェード22は、別の位置に達している。
【0063】
所定位置の他の組、例えば、0%開放、50%開放、100%開放;0%開放、33%開放、66%開放、100%開放;0%開放、10%開放、20%開放、30%開放、40%開放、50%開放、60%開放、70%開放、80%開放、90%開放、100%開放等も又本発明により想定される。有利には、各位置と関連した累積パルスカウントは、ユーザにより1つ又は2つ以上のカスタム(ユーザ指定)位置を設定するよう再プログラム可能である。
【0064】
シェード22の手動上方運動を、方向並びに回転量を検出するエンコーダ、例えば増分回転エンコーダ、相対回転エンコーダ、直角位相エンコーダ等を用いて検出すると共に測定することができる。他の実施形態では、シェード22の制限された上方運動により、マイクロコントローラは、シェードを現在の位置よりも上方の位置に動かす等する。
【0065】
方法400の遠隔制御部分404の実施の際、遠隔制御装置からの指令を受け取り(440)、シェード22を指令と関連した位置に動かす(450)。
【0066】
好ましい実施形態では、遠隔制御装置は、シェード22を種々の位置に動かす種々の指令と関連した数個のシェード位置ボタンを有するワイヤレス送信機である。ボタンは、電気機械的であるのが良いスイッチ、例えば瞬時接触スイッチ等、電気的であるのが良いスイッチ、例えばタッチパッド、タッチスクリーン等を作動させる。これらスイッチのうちの1つの作動時、ワイヤレス送信機は、メッセージを電動式ローラーシェード20に送り、この電動式ローラーシェードは、送信機識別子及び作動されたボタンと関連した指令を有する。好ましい実施形態では、遠隔制御装置は、各シェード位置ボタンがシェードに指令を出してこれを所定の位置に動かすようあらかじめプログラムされている。加うるに、遠隔制御装置機能は、コンピュータプログラム内に具体化されても良く、このプログラムは、有利には、ワイヤレス装置、例えばiPhoneをホストとしてこれにより実行可能である。ワイヤレス装置は、電動式ローラーシェード20と直接通信することができ又は中間ゲートウェイ、ブリッジ、ルータ、基地局等を介して電動式ローラーシェード20と通信することができる。
【0067】
これら好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20は、ワイヤレス受信機を有し、このワイヤレス受信機は、メッセージを受け取り、復号し、これを次の処理のためにマイクロコントローラに送る。メッセージは、ワイヤレス受信機内に記憶されるのが良く、次に、復号直後にマイクロコントローラに送られるのが良く、或いは、メッセージは、定期的に、例えばマイクロコントローラによる要求時等にマイクロコントローラに送られるのが良い。好ましい一ワイヤレスプロトコルは、Z-Wave Protocolであり、ただし、他のワイヤレス通信プロトコルも又本発明により想定される。
【0068】
メッセージがマイクロコントローラによって受け取られた後、マイクロコントローラは、指令を解釈し、適当な制御信号をDC歯車モータ55に送ってシェードを指令に従って動かす。上述したように、DC歯車モータ55とシェード管32は、一緒に回転し、それにより、シェード22を伸長させ又は引っ込める。加うるに、シェードを動かす前にメッセージを有効にするのが良く、そしてプログラミング中、コマンドを用いてシェードの所定の展開状態を設定するのが良い。
【0069】
例えば、累積パルスカウンタが3840であり、シェード22が0%開放状態である場合、50%開放指令を受け取ることにより、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢してシェード22をこの指令された位置まで情報に動かす。シェード22が動いているとき、マイクロコントローラは、パルスがエンコーダから受け取られるたびごとに累積パルスカウンタを1カウントだけ減分し、累積パルスカウンタが1920に達すると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢し、それによりシェード22を50%開放位置で停止させる。一実施形態では、シェード22が動いている間に別の指令が受け取られた場合、マイクロコントローラは、シェード22の運動を停止するのが良い。例えば、シェード22が上向きの方向に動いていて、閉鎖(0%開放)指令を受け取ると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢してシェード22の運動を停止させるのが良い。同様に、シェード22が下向きの方向に動いていて、100%開放指令を受け取ると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢してシェード22の運動を停止させるのが良い。順序に関する他のやり方、例えば、シェード22を第2の指令と関連した所定の位置に動かすこと等も又本発明により想定される。
【0070】
好ましい実施形態では、シェードを100%開放位置に動かす指令は、累積パルスカウンタを0にリセットし、マイクロコントローラは、エンコーダパルスが止まると、DC歯車モータ55を消勢する。重要なこととして、動程終了停止部、例えばボトムバー28、停止部24,26等は、シェード22を100%開放位置に引っ込めたときに取り付けブラケットに設けられている対応の構造体に係合する。この物理的係合により、シェード管32の回転が止められると共にDC歯車モータ55が作動停止される。マイクロコントローラは、エンコーダがパルスの送信を例えば1秒間停止させたことを検出し、そしてDC歯車モータ55を消勢する。シェード22が他の方向に動いているとき、マイクロコントローラは、シェード22があらかじめ設定された限度を超えて伸長するのを阻止するために動程終了パルスカウントをチェックするのが良い。
【0071】
他の実施形態では、相対パルスカウントを用いてシェード22の動程量を定量するだけで良い。例えば、シェード22の現在の位置が100%開放であり、シェード22を50%開放位置に動かす指令を受け取ると、マイクロコントローラは、マイクロコントローラによってエンコーダからの或る特定の数のパルスが受け取られるまで、DC歯車モータ55を付勢するだけで良い。換言すると、所定の位置と関連したパルスカウントは、既知の位置以外の真上又は真下の所定の位置に関している。
【0072】
好ましい実施形態の場合、図18及び図25に示されている特定の遠隔制御装置からの指令を受け取るよう電動式ローラーシェード20をプログラムする一方でシェード22を種々のあらかじめ設定された又は所定の位置、例えば開放、閉鎖、25%開放、50%開放、75%開放等に展開したり引っ込めたりするよう電動式ローラーシェード20をプログラムし又は教示する手法が図20〜図24に示されている。他のプログラミング方法も又、本発明により想定される。
【0073】
他の実施形態では、ブレーキを電動式ローラーシェード20に掛けてシェード22の運動を停止させると共にシェード22が新たな位置に動いた後における望ましくない回転又はドリフトを阻止するのが良い。一実施形態では、マイクロコントローラは、1つ又は2つ以上の電気機械式スイッチ、電力FETS、MOSFETS等を用いてDC歯車モータ55の正の端子をDC歯車モータ55の負の端子に接続してブレーキを掛ける。別の実施形態では、DC歯車モータ55の正の端子及び負の端子は、アースに接続されるのが良く、これは、有利には、無視できるほどの電流を流す場合がある。負のアース系では、DC歯車モータ55の負端子は、アースに既に接続されており、その結果、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の正の端子をアースに接続する必要があるだけである。これとは逆に、正のアース系では、DC歯車モータ55の正端子は、アースに既に接続されており、その結果、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の負端子をアースに接続する必要があるだけである。
【0074】
DC歯車モータ55の正の端子及び負の端子を上述したように一端接続すると、シェード管32の回転により、DC歯車モータ55は、電圧又は対向起電力を発生させ、これは、DC歯車モータ55にフィードバックされて動的制動効果を生じさせる。他の制動機構、例えば摩擦ブレーキ、電気機械式ブレーキ、電磁ブレーキ、永久磁石シングルフェースブレーキ等も又本発明の範囲に含まれる。マイクロコントローラは、シェード22の手動運動の検出後であってDC歯車モータ55を付勢してシェード22を動かす前に、ブレーキを解除する。
【0075】
変形実施形態では、シェード22を新たな位置に動かした後、DC歯車モータ55の正の端子又は負の端子をアースに接続して最大制動力を掛けてシェード22を完全に停止させる。次に、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の正の端子と負の端子を例えば追加のMOSFETを用いて低値抵抗器を介して互いに接続し、それにより減少した制動力をシェード22に掛け、それにより、シェード22は、ドリフトするのが阻止されるが、ユーザは、シェード22をそれほど抵抗なく長い変位量にわたって引くことができる。この実施形態では、ブレーキは、シェードの手動運動が検出された後においても解除されず、その目的は、手動運動中における抵抗を小さくすることにある。
【0076】
図18〜図25は、本発明の好ましい実施形態を示す動作流れ図である。図示の機能は、一般に、マイクロコントローラによって実行される命令として具体化される。図18は、メインループ(Main Loop)500を示しており、このメインループは、手動制御動作流れ経路、遠隔制御動作流れ経路及び組み合わせ動作流れ経路を有する。メインループ500は、種々のサブルーチンに進み、サブルーチンとしては、サブルーチン“TugMove”600(図19)、サブルーチン“Move25”700(図20)、サブルーチン“Move50”800(図21)、サブルーチン“Move75”900(図22)、サブルーチン“MoveUp”1000(図23)、サブルーチン“MoveDown”1100(図24)が挙げられ、これらにより制御がメインループ500に戻される。サブルーチン“Power-Up”1200(図25)は、電源投入時に実行され、次に、メインループ500に進む。
【0077】
以下、本発明の種々の実施形態としての電動式ローラーシェード20の一例につき説明する。シェード管32は、外径1.750インチ(4.445cm)及び肉厚0.062インチ(0.157cm)のアルミニウム管である。軸受64,90は各々、0.250インチ(0.635cm)の間隔を置いて位置した30mmOD×10mmID×9mm幅の2つの鋼ボール軸受を含む。換言すると、電動式ローラーシェード20の各端部のところに2つずつ、全部で4つの玉軸受が設けられる。
【0078】
DC歯車モータ55は、上述したようにビューラーDC歯車モータ1.61.077.423である。電池管82は、6〜8個のD電池アルカリバッテリを収容し、電池の数、保存寿命、シェード管組立体のサイクル等に応じて6V〜12Vの電圧を供給する。シェード22は、幅34インチ(86.4cm)、長さ60インチ(152.4cm)、厚さ0.030インチ(0.076cm)、重量0.100ポンド/立方フィート(1.62kg/m3)の柔軟性ファブリック(織物)であり、例えば、Phifer Q89 Wicker/Brownstoneである。直径0.5インチのアルミニウム製円形カーテンバー28がシェード22に取り付けられ、それにより靱性並びに動程終了停止部が提供されている。釣り合わせばね63は、58インチ(147.3cm)の下方変位量に達した後、1.0〜1.5インチ・ポンド(1.15〜1.73cm・kg)の釣り合わせトルクをシェード22に及ぼす時計ばねである。この実施例では、ビューラーDC歯車モータに流れる電流は、摩擦に応じて、0.06〜0.12アンペアである。
【0079】
本発明の多くの特徴及び多くの利点は、詳細な説明から明らかであり、かくして、本発明の真の精神及び範囲に属する本発明のかかる全ての特徴及び利点を含むことは、特許請求の範囲の記載によって意図されている。さらに、多くの改造例及び変形例が当業者には容易に明らかなので、本発明を図示すると共に説明した構成及び作用そのものに限定することは望ましくなく、従って、全ての適当な改造例及び均等例は、本発明の範囲に含まれると言える。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式シェードに関する。特に、本発明は、高効率ローラーシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
窓の取り扱いに関する広く普及している一形態は、ローラーシェードである。19世紀を通じて通常の窓の覆いとしてのローラーシェードは単に、円筒形回転管に取り付けられたファブリック(織物)又は他の材料の長方形パネルである。シェード管は、窓のヘッダの近くに取り付けられ、シェードは、シェード管が一方向に回転すると、それ自体巻き上がり、シェード管を逆方向に回転させると窓の所望の部分を被うよう巻き下がるようになっている。
【0003】
シェード管の一端に取り付けられた制御システムがシェード管の回転方向とは無関係に、シェードをその動程範囲に沿う1つ又は2つ以上の位置に固定することができる。単純な機械的制御システムとしては、ラチェット・ポール(ratchet-and-pawl)機構体、摩擦ブレーキ、クラッチ等が挙げられる。シェードを上下に巻いたりシェードをその動程範囲に沿う中間場所に位置決めしたりするため、ラチェット・ポール機構体及び摩擦ブレーキ機構体では、ユーザがシェードの下縁部を操作する必要があり、他方、クラッチ機構体は、ユーザにより操作される制御チェーンを有している。
【0004】
驚くことではないが、ローラーシェードの電動化が極めて簡単に、単純な機械的制御システムに変えてシェード管に直接結合された電気モータを用いることによって達成された。モータは、シェード管の内側又は外側に配置される場合があり、ローラーシェード支持体に固定され、モータの作動及びシェード管の回転を制御する単一のスイッチに接続され又はより複雑精巧な用途では、無線(RF)又は赤外線(IR)トランシーバに接続される。
【0005】
多くの公知の電動式ローラーシェードは、電力、例えば120VAC、220/230VAC50/60Hz等を電動式ローラーシェードが納められた設備からモータ及び制御エレクトロニクスに供給する。最近開発された電池式ローラーシェードは、モータ及び制御エレクトロニクスを設備電力に接続する必要性をなくすことにより設置の融通性を提供している。これらローラーシェード用の電池は、典型的には、シェード取り付けブラケット、ヘッドレール又はフェーシア内に、この上に又はこれに隣接して設けられる。残念ながら、これら電池式システムには、多くの欠点があり、かかる欠点としては、例えば、自己発生騒音のレベルが高いこと、電池寿命が不適切であること、釣り合わせ機能が不適切であること又は存在しないこと、手動操作機能が不適切であること又は存在しないこと、設置要件が不都合であること等が挙げられる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、有利には、シェード管、モータ/コントローラユニット及び電源ユニットを含む電動式ローラーシェードを提供する。モータ/コントローラユニットは、シェード管内に設けられ、モータ/コントローラユニットは、支持シャフトに回転可能に結合された軸受及びDC歯車モータを含む。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトが取り付けブラケットに取り付けられると、出力シャフトと支持シャフトが回転することがないよう支持シャフトに結合されている。
【0007】
本発明の他の実施形態は、支持シャフトに回転可能に結合された軸受、DC歯車モータ及びシェード管の内面に取り付け可能なDC歯車モータマウントを有する電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットを提供する。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトを取り付けブラケットに取り付けたとき、出力シャフト及び支持シャフトが回転することがないよう支持シャフトに結合されている。
【0008】
本発明の別の実施形態は、電池管、外側端キャップ及び内側端キャップを有する電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットを提供する。外側端キャップは、取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトに回転可能に結合された軸受を有する。外側端キャップ及び内側端キャップは、シェード管の内面に取り付け可能である。
【0009】
かくして、本発明の詳細な説明を良好に理解することができるようにすると共に当該技術分野に対する本発明の寄与を良好に理解することができるようにするために本発明の或る特定の実施形態の概略をかなり広義に説明した。当然のことながら、以下に説明し、本明細書に添付された特許請求の範囲の内容を形成する本発明の追加の実施形態が存在する。
【0010】
この点に関し、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において、以下の説明に記載され又は図に示された構成の細部及びコンポーネントの配置構成には限定されないことは理解されるべきである。本発明は、説明する内容に加えた実施形態を実施することができると共に種々の仕方で具体化すると共に実施できる。また、本明細書において用いられる言い回し及び用語並びに要約書の記載は、説明の目的上与えられており、本発明を限定するものと見なされてはならないことは理解されるべきである。
【0011】
したがって、当業者であれば、本明細書の基礎をなす概念を本発明の幾つかの目的を達成する他の構造体、方法及びシステムの設計のための基礎として容易に利用できることは理解されよう。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明は、かかる均等構成例が本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、均等構成例を含むものと見なされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図1Bと相補関係をなす等角図である。
【図1B】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図1Aと相補関係をなす等角図である。
【図2A】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図2Bと相補関係をなす等角図である。
【図2B】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の図2Aと相補関係をなす等角図である。
【図3】図2Bに示された電動式ローラーシェード組立体の分解組み立て等角図である。
【図4】本発明の一実施形態としての電動式管組立体の等角図である。
【図5】図4に示された電動式管組立体の部分分解組み立て等角図である。
【図6】図5に示されたモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7A】本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7B】本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの分解組み立て等角図である。
【図7C】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図7D】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図7E】本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニットの等角図である。
【図8A】図4及び図5に示された電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図8B】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図8C】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図9A】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図9B】本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。
【図10】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図11】図10に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図12】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図13】図12に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図14】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェードの正面図である。
【図15】図14に示された電動式ローラーシェードの長手方向軸線に沿う断面図である。
【図16】図10〜図15に示された実施形態としての電動式ローラーシェード組立体の等角図である。
【図17】本発明の実施形態としての電動式ローラーシェード20の制御方法400を示す図である。
【図18】本発明の好ましい一実施形態を示す動作流れ図である。
【図19】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図20】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図21】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図22】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図23】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図24】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【図25】本発明の好ましい別の実施形態を示す動作流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面の各図を参照して本発明を説明し、図中、同一の参照符号は、同一の部分を示している。本明細書で用いられる「シェード」という用語は、貯蔵管から展開したりこの貯蔵管に回収したりすることができる任意の柔軟性材料、例えばシェード、カーテン、スクリーン等を意味している。
【0014】
本発明の実施形態は、電池、DC歯車モータ、制御回路が軸受により支持されたシェード管内に全体が納められた遠隔制御型電動式ローラーシェードを提供する。2本の支持シャフトがそれぞれの取り付けブラケットに取り付けられ、軸受は、シェード管を各支持シャフトに回転可能に結合している。DC歯車モータの出力シャフトは、支持シャフトのうちの1本に固定され、DC歯車モータハウジングがシェード管に機械的に結合されている。したがって、DC歯車モータの作動により、モータハウジングは、固定状態のDC歯車モータ出力シャフト回りに回転し、それにより、シェード管も又、固定状態のDC歯車モータ出力シャフト回りに回転する。これら実施形態は、動力又は制御のための外部配線を必要としないので、電動式ローラーシェードを取り付けたり再取り付けたりする際の高い融通性が得られる。
【0015】
シェード管内への電動化及び制御コンポーネントの収納と軸受の性能及び上述のDC歯車モータ構成の電池性能の向上と組み合わせることにより、単一の組をなす電池により提供されるデューティーサイクルの数が大幅に増大すると共に高い効率のローラーシェードが提供される。加うるに、封入により、有利には、埃及び他の汚染要因物がエレクトロニクス及び駆動コンポーネントに入るのが阻止される。
【0016】
変形実施形態では、電池は、シェード管の外部に設けられても良く、コミュテータ又はスリップリング、誘導技術等を利用してシェード管内に配置されたコンポーネントに電力を供給することができる。加うるに、外部電池に替えて、DC電力の外部源、例えばAC/DC電力変換器、太陽電池等を用いることができる。
【0017】
図1A及び図1Bは、本発明の実施形態に従って逆繰り出し方式を有する電動式ローラーシェード組立体10の相補等角図である。図2A及び図2Bは、本発明の実施形態に従って標準繰り出し方式の電動式ローラーシェード組立体10の相補等角図であり、図3は、図2Bに示された電動式ローラーシェード組立体10の分解組み立て等角図である。一実施形態では、電動式ローラーシェード20は、取り付けブラケット5,7を用いて窓、ドア等の頂部の近くに取り付けられる。別の実施形態では、電動式ローラーシェード20は、取り付けブラケット15,17を用いて窓の頂部の近くに取り付けられ、取り付けブラケット15,17は又、フェーシア12を支持している。後者の実施形態では、フェーシア端キャップ14,16が電動式ローラーシェード20並びに取り付けブラケット15,17を隠すようフェーシア12に取り付けられている。
【0018】
電動式ローラーシェード20は、主要構成要素として、シェード22及び電動式管組立体30を有する。好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20は、シェード22の底部に取り付けられたボトムバー28を更に有する。一実施形態では、ボトムバー28は、エンドオブトラベル又は動程終了(end-of-travel)停止部を提供し、変形実施形態では、動程終了停止部24,26が設けられても良い。以下に詳細に説明するように、好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20に電力を供給したりその動作を制御したりするのに必要なコンポーネントの全ては、有利には、電動式管組立体30内に設けられる。
【0019】
図4及び図5は、本発明の一実施形態としての電動式管組立体30の等角図である。電動式管組立体30は、シェード管32、モータ/コントローラユニット40及び電池管ユニット80を含む。シェード22の頂部は、シェード管32の外面に取り付けられ、モータ/コントローラユニット40及び電池管ユニット80は、シェード管32の内面により構成された内部キャビティ内に設けられている。
【0020】
図6は、図5に示されたモータ/コントローラユニット40の分解組み立て等角図である。モータ/コントローラユニット40は、主要構成要素として、電力コネクタ42、回路板ハウジング44、DCモータ50及び一体形モータ歯車減速組立体52を含むDC歯車モータ55、DC歯車モータ55のためのマウント54及び軸受ハウジング58を有する。
【0021】
電源コネクタ42は、電力供給ユニット80に結合された端子41及び回路板ハウジング44内に設けられた回路板に接続された電力ケーブル43を有する。端子41は、電源ユニット80の正及び負のコネクタ、例えばプラグコネクタ、ブレードコネクタ、同軸コネクタ等と協働関係をなして嵌合する正及び負のコネクタを有する。好ましい実施形態では、正及び負のコネクタは、好ましい向きを備えていない。電力コネクタ42は、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されている。
【0022】
回路板ハウジング44は、端キャップ45及びハウジング本体46を有し、少なくとも1枚の回路板47がハウジング本体46内に設けられている。図示の実施形態では、2枚の回路板47が直交した関係をなして回路板ハウジング44内に設けられている。回路板47は、一般に、モータ50の動作を検出したり制御したりし、電源ユニット80により提供される電力を管理したり/或いは条件付けるのに必要な支持回路及び電子コンポーネントの全てを有し、かかるコンポーネントとしては、例えば、コントローラ又はマイクロコントローラ、メモリ、ワイヤレス受信機等が挙げられる。一実施形態では、マイクロコントローラは、マイクロチップ8ビット(Microchip 8-bit)マイクロコントローラ、例えばPIC18F25K20であり、ワイヤレス受信機は、Micrel QwikRadio(登録商標)受信機、例えばMICRF219である。マイクロコントローラは、ローカルプロセッサバス、シリアルバス、シリアル周辺インターフェース等に結合されるのが良い。別の実施形態では、ワイヤレス受信機及びマイクロコントローラは、単一チップ、例えばZensys ZW0201 Z-Wave Single Chip等中に組み込まれても良い。
【0023】
ワイヤレス受信機のためのアンテナは、回路板に取り付けられるのが良く又は一般に回路板ハウジング44内に設けられるのが良い。変形例として、このアンテナは、回路板ハウジング44の外部に配置されても良く、かかる外部としては、例えば、回路板ハウジング44の外面、シェード管32の内面、シェード管32の外面、軸受ハウジング58等が挙げられる。回路板ハウジング44は、例えば圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されるのが良い。
【0024】
別の実施形態では、ワイヤレス送信機も又設けられ、電動式ローラーシェード20の状態、性能等に関する情報をワイヤレス診断装置に定期的に、又は、好ましくは、ワイヤレス診断装置からの特定の問い合わせに応答して送られるのが良い。一実施形態では、ワイヤレス送信機は、Micrel QwikRadio(登録商標)送信機、例えばMICRF102である。ワイヤレス送信機とワイヤレス受信機が組み合わされて単一のコンポーネントになっているワイヤレストランシーバも又、利用でき、一実施形態では、ワイヤレストランシーバは、Micrel QwikRadio(登録商標)トランシーバ、例えばMICRF506である。別の実施形態では、ワイヤレストランシーバ及びマイクロコントローラは、単一モジュール、例えばZensys ZM3102 Z-Wave Module等に組み込まれても良い。マイクロコントローラの機能について、これが電動式ローラーシェード20の動作に関している場合、以下に詳細に説明する。
【0025】
変形実施形態では、シェード管32は、ワイヤレス受信機へのワイヤレス信号エネルギーの伝送及びワイヤレス送信機(設けられている場合)からのワイヤレス信号エネルギーの伝送を容易にする1つ又は2つ以上のスロットを有する。例えば、ワイヤレス信号が無線(RF)帯域内にある場合、スロットは、有利には、この信号の波長に合わされるのが良い。一RF実施形態の場合、スロットは、幅1/8インチ(3.175mm)、長さ2.5インチ(6.35cm)であり、他の寸法も又想定される。
【0026】
DCモータ50は、回路板47に電気的に接続され、このDCモータは、モータ歯車減速組立体52の入力シャフトに連結されている出力シャフトを有する。DCモータ50は又、例えば圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、キー、接着剤、機械的締結具等を用いて回路板ハウジング本体46に機械的に結合されるのが良い。本発明の種々の実施形態では、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52は、単一機械的パッケージ、例えば、ビューラー・モータ・インコーポレイテッド(Buhler Motor Inc)によって製造されたDC歯車モータとして提供される。
【0027】
好ましい一実施形態では、DC歯車モータ55は、24VDCモータ及び比が40:1の二段遊星歯車システム、例えば、ビューラー(Buhler)DC Gear Motor 1.61.077.423を有し、これには、8D‐電池バッテリスタックにより提供される9.6Vavgの平均電池電圧が供給されている。他の変形実施形態も又本発明により想定される。しかしながら、この好ましい実施形態は、例えば小型平均電池電圧、小型電池サイズ、12VDCモータ、三段遊星歯車システム等を備えた実施形態を含む多くの変形例と比較して特定の利点をもたらす。
【0028】
例えば、この好ましい実施形態では、24VDC歯車モータ55に9.6Vavgの電池電圧が供給された場合、このモータには約0.1Aの電流が流れる。しかしながら、同一の捩り荷重及び出力速度(例えば、30rpm)において、ほぼ同じ歯車システムを備えた12VDC歯車モータ、例えば、ビューラー(Buhler)DC Gear Motor 1.61.077.413に4.8Vavgの電池電圧が供給された場合、このモータには約0.2Aの電流が流れるであろう。モータ効率がほぼ同じであると仮定すると、9.6Vavgが供給された24VDC歯車モータには、有利には、4.8Vavgが供給された12VDC歯車モータよりも約50%少ない電流が流れ、他方、生じさせる電力出力は同一である。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、DC歯車モータの定格電圧は、電池により生じる電圧よりも極めて高く、例えば、2倍又は3倍以上であり、それにより、DCモータは、減少した速度及びトルク定格で動作し、これは、有利には、望ましくない高い周波数ノイズをなくすと共に電池から流れる電流を小さくし、それにより電池寿命が延びる。換言すると、定格よりも低い電圧をDC歯車モータに印加することにより、DC歯車モータは、定格よりも低い速度で動作するので、定格電圧で動作するDC歯車モータと比較して、ほぼ同じアンペア数を流す一方で、低い動作サイクル時間を生じさせて同等の機械的動力を生じさせながら動作が静粛になると共に電池寿命が長くなる。上述の実施形態では、低い電圧で動作する24VDC歯車モータは、同じ電池容量を用いる12VDC歯車モータと比較した場合、電池式ローラーシェードのサイクル寿命を約20%だけ向上させる。アルカリ電池、亜鉛電池及び鉛電池は、例えばリチウム電池又はニッケル電池よりも良好な性能をもたらすことができる。
【0030】
別の例では、4D電池バッテリは、約4.8Vavgの平均電池電圧を生じさせ、8D電池バッテリは、約9.6Vavgの平均電池電圧を生じ去る。明らかなこととして、8D電池バッテリスタックを含む実施形態は、有利には、4D電池バッテリスタックを含む実施形態よりも2倍という大きな電池容量を提供する。当然のことながら、これよりも小型の電池サイズ、例えばC電池、AA電池等は、D電池よりも提供する容量が小さい。
【0031】
別の例では、12VDC歯車モータに9.6Vavgを供給すると、モータ動作速度が増大し、これには、上述した24VDC歯車モータと同一の出力速度をもたらすためには高い歯車比が必要である。換言すると、捩り荷重、出力速度(例えば、30rpm)及び平均電池電圧(9.6Vavg)が同一であると仮定すると、24VDC歯車モータのモータ動作速度は、12VDC歯車モータのモータ動作速度の約50%であろう。一般に、歯車比が高いと、追加の遊星歯車段が必要になり、それによりモータ効率が低下し、生じる騒音が大きくなり、バックドライブ性能が低下し、しかもより複雑なモータコントローラが必要になる場合がある。その結果、9.6Vavgが供給される24VDC歯車モータを含む実施形態は、高い効率を提供すると共に生じる騒音を小さくする。
【0032】
一実施形態では、DCモータ50のシャフト51は、回路板ハウジング44内に突き出ており、多極電磁石49がモータシャフト51の端部に取り付けられる。磁気的エンコーダ(分かりやすくするために図示されていない)が多極電磁石49の回転量を検出するよう回路板47に取り付けられており、この磁気的エンコーダは、エンコーダを越えて動く多極電磁石49の各極についてパルスを出力する。好ましい実施形態では、多極電磁石49は、8つの極を有し、歯車減速組立体52は、30:1の歯車比を有し、その結果、磁気的エンコーダは、シェード管32の各回転について240個のパルスを出力する。コントローラは、有利には、これらのパルスを計数してシェード、カーテン等の動作的及び位置的特性を判定する。他形式のエンコーダ、例えば光学的エンコーダ、機械的エンコーダ等も又使用できる。
【0033】
エンコーダにより出力されるパルスの数を距離/パルス変換係数又はパルス/変換係数によりシェード22の直線変位量に関連させることができる。一実施形態では、この変換係数は、シェード22の位置とは無関係に一定である。例えば、シェード管32の外径d、例えば1・5/8インチ(1.625インチ=2.953cm)を用いると、シェード管32の各回転により、シェード22は、π×d即ち、約5インチ(12.7cm)の直線距離を動く。上述の8極電磁石49及び30:1歯車減速組立体52の実施形態の場合、距離/パルス変換係数は、約0.02インチ(0.508mm)/パルスであり、これに対し、パルス/距離変換係数は、約48パルス/インチ(1インチ=2.54cm)である。別の例では、完全に巻いたシェード22の外径を計算に入れて用いるのが良い。所与の長さ、例えば8フィート(2.44m)のシェード22をシェード管32に巻き取ると、巻き状態のシェード22の外径は、シェード材料の厚さで決まる。或る特定の実施形態では、巻き状態のシェード22の外径は、1.8インチ(4.54cm)という小さい直径の場合があり又は2.5インチ(6.35cm)という大きい直径の場合がある。後者の場合、距離/パルス変換係数は、約0.03インチ(0.76mm)/パルスであり、パルス/距離変換係数は、約30パルス(インチ)である。当然のことながら、これら2つの極値相互間、即ち、シェード管32の外径と巻き状態のシェード22の外径との間の任意の直径を用いることができる。これらの近似値により、シェードの直線変位量の計算値とシェードの直線変位量の真の値との間に誤差が生じるので、平均又は中間直径が好ましくは誤差を減少させる場合がある。別の実施形態では、変換係数は、シェード22の位置の関数である場合があり、その結果、変換係数は、シェード22の直線変位量の計算値で決まる。
【0034】
以下に説明する種々の好ましい実施形態では、シェード22の位置は、シェード22の既知の位置から検出されたパルスの数に基づいて定められる共に制御される。開放位置が好ましいが、閉鎖位置も又、既知の位置として使用できる。シェード22の全運動範囲を定めるため、例えば、シェードを開放位置に電気的に動かすのが良く、累積パルスカウンタをリセットするのが良く、次に、シェード22を手動で且つ/或いは電気的に閉鎖位置に動かすのが良い。累積パルスの総数は、シェードに関する動程限度を表し、任意所望の中間位置をこの数に基づいて計算することができる。
【0035】
例えば、開放位置から閉鎖位置に動く8フィートシェードは、3840個のパルスを発生させることができ、シェード22の種々の中間位置を有利には、例えば25%開放、50%開放、75%開放等と定めることができる。極めて簡単に言えば、開放位置と75%開放位置との間のパルスの数は、960であり、開放位置と50%開放位置との間のパルスの数は、1920であること等である。これら所定の位置相互間の制御された運動は、累積パルスカウントに基づく。例えば、50%開放位置では、この8フィートシェードは、1920の累積パルスカウントを有し、75%開放位置への制御運動では、累積パルスカウントが2880まで増加することが必要である。したがって、シェード22の運動を検出したパルスの数を累積することに基づいて定めると共に制御する。というのは、シェード22は、既知の位置に展開されるからである。パルス/インチの平均数をパルスの総数及びシェード22の長さに基づいて計算することができ、シェード22のおおよその直線変位量を所与の期間にわたって累積されたパルスの数に基づいて計算することができる。この例では、パルス/インチの平均数は、40であり、従って、約2インチ(5.08cm)のシェード22の運動により、約80個のパルスが生じる。位置の誤差は、有利には、シェード22が既知の位置に動いたときにはいつでも、累積パルスカウントをゼロにリセットすることによってなくなる。
【0036】
マウント54は、DC歯車モータ55を支持し、このマウントをシェード管32の内面に機械的に結合するのが良い。一実施形態では、マウント54の外面及びシェード管32の内面は、滑らかであり、機械的カップリング(結合方式)は、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め等である。別の実施形態では、マウント54の外面は、シェード管32の内面に形成された長手方向凹部と協働関係をなして嵌合する数個の隆起長手方向突起を有する。この実施形態では、機械的カップリングは、キー止め方式であり、これら手法の組み合わせも又想定される。摩擦抵抗が十分に小さい場合、モータ/コントローラユニット40を点検又は補修のためにシェード管32から取り外すことができ、他の実施形態では、モータ/コントローラユニット40は、接着剤等を用いてシェード管32内に永続的に固定されるのが良い。
【0037】
上述したように、回路板ハウジング44及びマウント54は、シェード管32の内面に機械的に結合されるのが良い。したがって、少なくとも3つの互いに異なる実施形態が本発明により想定される。一実施形態では、回路板ハウジング44とマウント54の両方がシェード管32の内面に機械的に結合される。別の実施形態では、回路板ハウジング44だけがシェード管32の内面に機械的に結合される。別の実施形態では、マウント54だけがシェード管32の内面に機械的に結合される。
【0038】
DC歯車モータ55の出力シャフトは、支持シャフト60に直接的に(分かりやすくするために図示されていない)又は中間シャフト62を介して固定される。電動式ローラーシェード20を設置する場合、支持シャフト60を支持シャフト60が回転するのを阻止する取り付けブラケットに取り付ける。(a)DC歯車モータ55の出力シャフトが取り付けブラケットに固定されている支持シャフト60に結合されると共に(b)DC歯車モータ55がシェード管に機械的に結合されているので、DC歯車モータ55の動作により、DC歯車モータ55は、固定出力シャフト回りに回転し、それにより、シェード管32も又、固定出力シャフト回りに回転する。
【0039】
軸受ハウジング58が支持シャフト60に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受64を収容している。好ましい実施形態では、軸受ハウジング58は、2つの転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、軸受ハウジング58に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト60に取り付けられる。好ましい実施形態では、2つの玉軸受は、約3/8インチ(0.95cm)の間隔を置いて配置され、それにより、約0.8インチ、即ち20mmの全支持ランド部が与えられ、変形実施形態では、軸受内間隔は、支持シャフト60の直径の約2倍である。他形式の低摩擦軸受も又、本発明によって想定される。
【0040】
モータ/コントローラユニット40は、釣り合わせ利用方式を更に有するのが良い。好ましい実施形態では、モータ/コントローラユニット40は、中間シャフト62に取り付けられた固定パーチ56を有する。この実施形態では、マウント54は、回転パーチとして機能し、釣り合わせばね63(分かりやすくするために図5では示されていないが、図6に示されている)が回転パーチ54及び固定パーチ56に取り付けられている。中間シャフト62は、固定パーチ56の取り付けを容易にするよう形状が六角形であるのが良い。釣り合わせばねに予荷重を加えることにより、有利には、電動式ローラーシェード20の性能が向上する。
【0041】
図7A及び図7Bは、本発明の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニット40の分解組み立て等角図である。この実施形態では、ハウジング67は、モータ/コントローラユニット40の主要なコンポーネントを収容しており、かかるコンポーネントとしては、DC歯車モータ55(例えば、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52)、上述の支持回路及び電子コンポーネントを備えた1枚又は2枚以上の回路板47及び少なくとも1つの軸受64が挙げられる。DC歯車モータ55の出力シャフト53は、支持シャフト60に固定的に取り付けられ、軸受64の内レースは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。一釣り合わせ型実施形態では、少なくとも1つのぜんまいばね65がハウジング67内に設けられ、かかるぜんまいばねは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。ハウジング67は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0042】
図7C、図7D及び図7Eは、本発明の別の変形実施形態としてのモータ/コントローラユニット40の等角図である。この実施形態では、ハウジング60は、DC歯車モータ55(例えば、DCモータ50及びモータ歯車減速組立体52)、上述した支持回路及び電子コンポーネントを備えた1枚又は2枚以上の回路板47を収容し、ハウジング69は、少なくとも1つの軸受64を収容している。ハウジング68,69は、互いに取り外し可能に又は永続的に取り付け可能であるのが良い。DC歯車モータ55の出力シャフト53は、支持シャフト60に固定的に取り付けられ、軸受64の内レースは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。一釣り合わせ型実施形態では、少なくとも1つのぜんまいばね65がハウジング69内に設けられ、かかるぜんまいばねは、支持シャフト60に回転可能に取り付けられている。図示の実施形態は、2つのぜんまいばね65を有するが、所要の釣り合わせ力、シェード管32内の有効スペース等に応じて3つ(又は4つ以上)のぜんまいばね65を用いることができる。ハウジング68,69は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0043】
図8Aは、図4及び図5に示された電源ユニット80の分解組み立て等角図である。電源ユニット80は、主要構成要素として、電池管82、外側端キャップ86及び内側端キャップ84を有する。外側端キャップ86は、支持シャフト88に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受90を収容している。好ましい実施形態では、外側端キャップ86は、スペーサ91により離隔された2つの低摩擦転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、外側端キャップ86に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト88に取り付けられている。他形式の低摩擦軸受も又、本発明により想定される。一変形実施形態では、軸受86は、単に支承面、好ましくは低摩擦支承面であり、別の変形実施形態では、支持シャフト88は、外側端キャップ86に固定的に取り付けられ、外部シェード支持ブラケットは、支持シャフト88のための支承面を提供する。
【0044】
図示の実施形態では、外側端キャップ86は、取り外し可能であり、内側端キャップ84は、固定されている。他の実施形態では、内側端キャップ84は、取り外し可能であり、外側端キャップは、固定されているのが良く、両方の端キャップは、取り外し可能であるのが良い等である。取り外し可能な端キャップは、ねじ山付きであっても良く、スロット付きであっても良い等である。
【0045】
外側端キャップ86は、電池管82に結合された正の端子を更に有する。内側端キャップ84は、電池管82に結合された正の端子及び導電性ばね85に結合された負の端子を有する。少なくとも1つの電池を含む電池スタック92が電池管82内に納められると、外側端キャップ86の正の端子は、電池スタック92内の電池のうちの1つの正の端子に電気的に結合され、内側端キャップ84の負の端子は、電池スタック92内の電池のうちの別の1つの負の端子に電気的に結合される。当然のことながら、例えば、導電性ばね85が電池スタック92内の電池のうちの1つの正の端子に接触するよう正の端子と負の端子を逆にしても良い。
【0046】
外側端キャップ86及び内側端キャップ84は、シェード管32の内面に機械的に結合されている。マウント84の外面及びシェード管32の内面は、滑らかであり、機械的カップリングは、圧力嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め等である。別の実施形態では、マウント84の外面は、シェード管32の内面に形成された長手方向凹部と協働関係をなして嵌合する数個の隆起長手方向突起を有する。この実施形態では、機械的カップリングは、キー止め方式であり、これら手法の組み合わせも又想定される。重要なこととして、摩擦抵抗は、電源ユニット80を点検、補修及び電池交換のためにシェード管32から取り外すことができるほど十分小さいことが必要である。
【0047】
好ましい実施形態では、電池スタック92は、9.6Vavgの平均電池スタック電圧を生じさせるよう直列に接続された8つのD電池バッテリを含む。バッテリ管82内に配置可能できる他の電池サイズ並びに他のDC電源も又本発明により想定される。
【0048】
モータ/コントローラユニット40及び電源ユニット80をサブアセンブリとして構成した後においては、電動式ローラーシェード20の最終組み立ては、極めて簡単である。電気コネクタ42がシェード管32の内部キャビティ内で所定の場所まで取り付けられ、電力ケーブル43は、モータ/コントローラユニット40の残りの区分が電気コネクタ42を適切に着座させるまでシェード管32の外側に残ったままにすることができるほど十分な長さを有する。次に、モータ/コントローラユニット40の残りの区分をシェード管32の内部キャビティ内に嵌め込んで軸受ハウジング58がシェード管32の端部とほぼ面一をなすようにする。次に、電源ユニット80を反対側に挿入し、ついには、内側端キャップ84の正の端子及び負の端子が電気コネクタ42の端子41に係合するようにする。外側端キャップ86は、シェード管32の端部とほぼ面一をなすべきである。
【0049】
図8Bに示されている変形実施形態では、外側端キャップ86は、圧力嵌め、締り嵌め、干渉部材、例えばOリング89等を用いてシェード管32の内面に機械的に結合されており、これに対し、内側端キャップ81は、シェード管34の内面に機械的には結合されていない。
【0050】
図8Cに示されている変形実施形態では、シェード管32は、電池管82として機能し、電池スタック92は、単に、シェード管32内に直接挿入され、ついには、バッテリスタック92の一端が内側端キャップ84に当接するようにする。外側端キャップ86の正の端子は、ワイヤ、箔ストリップ、トレース等を用いて内側端キャップ84の正の端子に結合されている。当然のことながら、正の端子と負の端子を逆にしてそれぞれの負の端子を結合しても良い。
【0051】
別の変形実施形態では、電池は、シェード管の外部に設けられても良く、電力は、コミュテータ又はスリップリング、誘導技術等を用いてシェード管内に配置されているコンポーネントに提供されても良い。加うるに、外部電池に替えて、DC電力の外部源、例えばAC/DC電力変換器、太陽電池等を用いても良い。
【0052】
図9A及び図9Bは、本発明の変形実施形態としての電源ユニットの分解組み立て等角図である。この実施形態では、電源ユニット80は、支持シャフト88に回転可能に結合された1つ又は2つ以上の軸受90を備えたハウジング95、外部電源から電力を受け取る電力カップリング93及び電気コネクタ92に係合する正及び負の端子を有する。電力ケーブル97(分かりやすくするために想像線で示されている)が電力カップリング93から支持シャフト88の中空中央部分を通って外部DC電源まで延びている。好ましい実施形態では、ハウジング95は、2つの低摩擦転動体軸受、例えば玉(球形ボール)軸受を収容し、各外レースは、ハウジング95に取り付けられ、各内レースは、支持シャフト88に取り付けられている。他形式の低摩擦軸受も又、本発明により想定される。ハウジング95は、2つの相補した区分で作られても良く、1本又は2本以上のねじ、リベット等で固定的に又は取り外し可能に接合されても良い。
【0053】
一実施形態では、支持シャフト88は、支持シャフト88をシェード管32の回転軸線に沿って変位させることができるよう玉軸受90の内レースに摺動可能に取り付けられている。この調節性により、有利には、設置者は、支持シャフト88の露出部分の長さを調節することにより、支持シャフト88の端をそれぞれの取り付けブラケットに正確に取り付けることができる。好ましい実施形態では、外側端キャップ86及びハウジング95は、支持シャフト88について約0.5インチ(12.7mm)の長手方向運動を生じさせることができる。加うるに、取り付けブラケット5,7,15,17は、取り付けブラケットの突出部分が軸受64,90の内レースにのみ接触し、電動式ローラーシェード20が不正確に取り付けられた場合であっても、シェード又はシェード管32の縁を擦らないようエンボス加工されている。好ましい実施形態では、軸受は、電池寿命をそれほど減少させることなく、設置上の誤差に起因して最大0.125インチ(3.18mm)の位置合わせ不良を許容することができる。
【0054】
変形実施形態では、マイクロコントローラは、ワイヤード遠隔制御装置から制御信号を受け取る。これら制御信号は、種々の仕方でマイクロコントローラに提供されるのが良く、かかる仕方としては、例えば、電力ケーブル97による仕方、電力カップリング93により許容される追加の信号線による仕方、制御信号カップリング(分かりやすくするために図9A及び図9Bには示されていない)により許容される。追加の信号線による仕方等が挙げられる。
【0055】
本発明の種々の追加の実施形態が図10〜図16に記載されている。図10及び図11は、釣り合わせ方式を備えていない本発明の変形実施形態を示し、図10は、電動式ローラーシェード120の正面図であり、図11は、電動式ローラーシェード120の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ150の出力シャフトは、支持シャフト160に取り付けられ、中間シャフトが設けられていない。図12及び図13は、釣り合わせ方式を備えた本発明の変形実施形態を示しており、図12は、電動式ローラーシェード220の正面図であり、図13は、電動式ローラーシェード220の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ250の出力シャフトは、中間シャフト262に取り付けられ、釣り合わせばね(分かりやすくするために図示されていない)が回転パーチ254を固定パーチ256に結合している。図14及び図15は、釣り合わせ方式を備えた本発明の変形実施形態を示しており、図14は、電動式ローラーシェード320の正面図であり、図15は、電動式ローラーシェード320の長手方向軸線に沿う断面図である。この実施形態では、DC歯車モータ350の出力シャフトは、中間シャフト362に取り付けられている。ぜんまいばね390が中間シャフト362をシェード管332の内面に結合している。図16は、図10〜図15に示された実施形態としての電動式ローラーシェード組立体120,220,320の等角図である。
【0056】
電動式ローラーシェード20は、ワイヤレス又はワイヤード遠隔制御装置を用いて手動で且つ/或いは遠隔的に制御可能である。一般に、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の運動を検出して制御し、遠隔制御装置から受け取った指令を復号(デコード)して実行し、電源電圧をモニタする等を行うメモリに記憶された命令を実行する。単一の電動式ローラーシェード20に2つ以上の遠隔制御装置を用いることができ、単一の遠隔制御装置を2つ以上の電動式ローラーシェード20に用いることができる。
【0057】
図17は、本発明の実施形態に従って電動式ローラーシェード20を制御する方法400を示している。一般に、この方法400は、手動制御部分402及び遠隔制御部分404を含む。一実施形態では、この方法400は、手動制御部分402を含み、別の実施形態では、方法400は、遠隔制御部分404を含み、好ましい実施形態では、方法400は、駆動制御部分402と遠隔制御部分404の両方を含む。
【0058】
方法400の手動制御部分402の実施の際、シェード22の手動運動を検出し(410)、手動運動と関連した変位量を定量し(420)、そして、この変位量が最大変位量未満よりも小さい場合、DC歯車モータ55を用いてシェード管32を回転させることによりシェード22を別の位置に動かす(430)。
【0059】
一実施形態では、マイクロコントローラは、リードスイッチをモニタすることによってシェード22の手動下方運動を検出し、変形実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダをモニタするだけである。好ましい実施形態では、初期下方運動又は引きをリードスイッチによって検出した後、マイクロコントローラは、固定モータシャフト51に対するシェード管32の回転によって生じたエンコーダパルスを計数し始める。エンコーダパルスが止まると、下方運動が停止し、シェード22の変位量を求め、次に、最大変位量と比較する。一実施形態では、シェード変位量は、単に、マイクロコントローラにより受け取られたエンコーダパルスの総数であり、最大変位量は、エンコーダパルスの所定数である。別の実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダパルスを直線距離に変換し、次に計算した直線距離を最大変位量、例えば2インチ(5.08cm)と比較する。
【0060】
一例では、エンコーダパルスの最大数は、80であり、これは、或る特定の実施形態では直線シェード運動の約2インチを表す場合がある。マイクロコントローラにより受け取られたエンコーダパルスの総数が80以上である場合、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢することはせず、シェード22は、単に新たな位置に留まったままである。他方、マイクロコントローラの受け取ったエンコーダパルスの総数が80未満であれば、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢してシェード管32を回転させることにより、シェード22を別の位置に動かす。マイクロコントローラによりシェード22が別の位置に達したことが判定された後、DC歯車モータ55を消勢する。
【0061】
好ましい実施形態では、マイクロコントローラは、エンコーダパルスの数を蓄積することによってシェード22の現在の位置を維持する。というのは、シェード22が既知の位置に展開されているからである。上述したように、既知(例えば、開放)位置が0の累積パルスカウントを有し、種々の中間位置は各々、関連の累積パルスカウント、例えば960、1920等を有する。シェード22が下向きの方向に動くと、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタを増分し、シェード22が上向きの方向に動くと、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタを減分する。エンコーダから受け取られた各パルスは、1カウントだけ累積パルスカウンタを増減する。当然のことながら、マイクロコントローラは、各パルスカウントを直線距離に変換し、これら計算をインチ、ミリメートル等の単位で実施することができる。
【0062】
好ましい実施形態では、シェード22の制限された手動下方運動により、マイクロコントローラは、シェードを現在の位置の真上の位置、例えば、25%開放、50%開放、75%開放、100%開放等の位置に動かす。これら所定の位置の各々は、関連の累積パルスカウントを有し、マイクロコントローラは、累積パルスカウンタの値が所定位置の累積パルスカウントと比較することによってシェード22が別の位置に達したかどうかを判定し、累積パルスカウンタが所定位置の累積パルスカウントに等しい場合、シェード22は、別の位置に達している。
【0063】
所定位置の他の組、例えば、0%開放、50%開放、100%開放;0%開放、33%開放、66%開放、100%開放;0%開放、10%開放、20%開放、30%開放、40%開放、50%開放、60%開放、70%開放、80%開放、90%開放、100%開放等も又本発明により想定される。有利には、各位置と関連した累積パルスカウントは、ユーザにより1つ又は2つ以上のカスタム(ユーザ指定)位置を設定するよう再プログラム可能である。
【0064】
シェード22の手動上方運動を、方向並びに回転量を検出するエンコーダ、例えば増分回転エンコーダ、相対回転エンコーダ、直角位相エンコーダ等を用いて検出すると共に測定することができる。他の実施形態では、シェード22の制限された上方運動により、マイクロコントローラは、シェードを現在の位置よりも上方の位置に動かす等する。
【0065】
方法400の遠隔制御部分404の実施の際、遠隔制御装置からの指令を受け取り(440)、シェード22を指令と関連した位置に動かす(450)。
【0066】
好ましい実施形態では、遠隔制御装置は、シェード22を種々の位置に動かす種々の指令と関連した数個のシェード位置ボタンを有するワイヤレス送信機である。ボタンは、電気機械的であるのが良いスイッチ、例えば瞬時接触スイッチ等、電気的であるのが良いスイッチ、例えばタッチパッド、タッチスクリーン等を作動させる。これらスイッチのうちの1つの作動時、ワイヤレス送信機は、メッセージを電動式ローラーシェード20に送り、この電動式ローラーシェードは、送信機識別子及び作動されたボタンと関連した指令を有する。好ましい実施形態では、遠隔制御装置は、各シェード位置ボタンがシェードに指令を出してこれを所定の位置に動かすようあらかじめプログラムされている。加うるに、遠隔制御装置機能は、コンピュータプログラム内に具体化されても良く、このプログラムは、有利には、ワイヤレス装置、例えばiPhoneをホストとしてこれにより実行可能である。ワイヤレス装置は、電動式ローラーシェード20と直接通信することができ又は中間ゲートウェイ、ブリッジ、ルータ、基地局等を介して電動式ローラーシェード20と通信することができる。
【0067】
これら好ましい実施形態では、電動式ローラーシェード20は、ワイヤレス受信機を有し、このワイヤレス受信機は、メッセージを受け取り、復号し、これを次の処理のためにマイクロコントローラに送る。メッセージは、ワイヤレス受信機内に記憶されるのが良く、次に、復号直後にマイクロコントローラに送られるのが良く、或いは、メッセージは、定期的に、例えばマイクロコントローラによる要求時等にマイクロコントローラに送られるのが良い。好ましい一ワイヤレスプロトコルは、Z-Wave Protocolであり、ただし、他のワイヤレス通信プロトコルも又本発明により想定される。
【0068】
メッセージがマイクロコントローラによって受け取られた後、マイクロコントローラは、指令を解釈し、適当な制御信号をDC歯車モータ55に送ってシェードを指令に従って動かす。上述したように、DC歯車モータ55とシェード管32は、一緒に回転し、それにより、シェード22を伸長させ又は引っ込める。加うるに、シェードを動かす前にメッセージを有効にするのが良く、そしてプログラミング中、コマンドを用いてシェードの所定の展開状態を設定するのが良い。
【0069】
例えば、累積パルスカウンタが3840であり、シェード22が0%開放状態である場合、50%開放指令を受け取ることにより、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を付勢してシェード22をこの指令された位置まで情報に動かす。シェード22が動いているとき、マイクロコントローラは、パルスがエンコーダから受け取られるたびごとに累積パルスカウンタを1カウントだけ減分し、累積パルスカウンタが1920に達すると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢し、それによりシェード22を50%開放位置で停止させる。一実施形態では、シェード22が動いている間に別の指令が受け取られた場合、マイクロコントローラは、シェード22の運動を停止するのが良い。例えば、シェード22が上向きの方向に動いていて、閉鎖(0%開放)指令を受け取ると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢してシェード22の運動を停止させるのが良い。同様に、シェード22が下向きの方向に動いていて、100%開放指令を受け取ると、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55を消勢してシェード22の運動を停止させるのが良い。順序に関する他のやり方、例えば、シェード22を第2の指令と関連した所定の位置に動かすこと等も又本発明により想定される。
【0070】
好ましい実施形態では、シェードを100%開放位置に動かす指令は、累積パルスカウンタを0にリセットし、マイクロコントローラは、エンコーダパルスが止まると、DC歯車モータ55を消勢する。重要なこととして、動程終了停止部、例えばボトムバー28、停止部24,26等は、シェード22を100%開放位置に引っ込めたときに取り付けブラケットに設けられている対応の構造体に係合する。この物理的係合により、シェード管32の回転が止められると共にDC歯車モータ55が作動停止される。マイクロコントローラは、エンコーダがパルスの送信を例えば1秒間停止させたことを検出し、そしてDC歯車モータ55を消勢する。シェード22が他の方向に動いているとき、マイクロコントローラは、シェード22があらかじめ設定された限度を超えて伸長するのを阻止するために動程終了パルスカウントをチェックするのが良い。
【0071】
他の実施形態では、相対パルスカウントを用いてシェード22の動程量を定量するだけで良い。例えば、シェード22の現在の位置が100%開放であり、シェード22を50%開放位置に動かす指令を受け取ると、マイクロコントローラは、マイクロコントローラによってエンコーダからの或る特定の数のパルスが受け取られるまで、DC歯車モータ55を付勢するだけで良い。換言すると、所定の位置と関連したパルスカウントは、既知の位置以外の真上又は真下の所定の位置に関している。
【0072】
好ましい実施形態の場合、図18及び図25に示されている特定の遠隔制御装置からの指令を受け取るよう電動式ローラーシェード20をプログラムする一方でシェード22を種々のあらかじめ設定された又は所定の位置、例えば開放、閉鎖、25%開放、50%開放、75%開放等に展開したり引っ込めたりするよう電動式ローラーシェード20をプログラムし又は教示する手法が図20〜図24に示されている。他のプログラミング方法も又、本発明により想定される。
【0073】
他の実施形態では、ブレーキを電動式ローラーシェード20に掛けてシェード22の運動を停止させると共にシェード22が新たな位置に動いた後における望ましくない回転又はドリフトを阻止するのが良い。一実施形態では、マイクロコントローラは、1つ又は2つ以上の電気機械式スイッチ、電力FETS、MOSFETS等を用いてDC歯車モータ55の正の端子をDC歯車モータ55の負の端子に接続してブレーキを掛ける。別の実施形態では、DC歯車モータ55の正の端子及び負の端子は、アースに接続されるのが良く、これは、有利には、無視できるほどの電流を流す場合がある。負のアース系では、DC歯車モータ55の負端子は、アースに既に接続されており、その結果、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の正の端子をアースに接続する必要があるだけである。これとは逆に、正のアース系では、DC歯車モータ55の正端子は、アースに既に接続されており、その結果、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の負端子をアースに接続する必要があるだけである。
【0074】
DC歯車モータ55の正の端子及び負の端子を上述したように一端接続すると、シェード管32の回転により、DC歯車モータ55は、電圧又は対向起電力を発生させ、これは、DC歯車モータ55にフィードバックされて動的制動効果を生じさせる。他の制動機構、例えば摩擦ブレーキ、電気機械式ブレーキ、電磁ブレーキ、永久磁石シングルフェースブレーキ等も又本発明の範囲に含まれる。マイクロコントローラは、シェード22の手動運動の検出後であってDC歯車モータ55を付勢してシェード22を動かす前に、ブレーキを解除する。
【0075】
変形実施形態では、シェード22を新たな位置に動かした後、DC歯車モータ55の正の端子又は負の端子をアースに接続して最大制動力を掛けてシェード22を完全に停止させる。次に、マイクロコントローラは、DC歯車モータ55の正の端子と負の端子を例えば追加のMOSFETを用いて低値抵抗器を介して互いに接続し、それにより減少した制動力をシェード22に掛け、それにより、シェード22は、ドリフトするのが阻止されるが、ユーザは、シェード22をそれほど抵抗なく長い変位量にわたって引くことができる。この実施形態では、ブレーキは、シェードの手動運動が検出された後においても解除されず、その目的は、手動運動中における抵抗を小さくすることにある。
【0076】
図18〜図25は、本発明の好ましい実施形態を示す動作流れ図である。図示の機能は、一般に、マイクロコントローラによって実行される命令として具体化される。図18は、メインループ(Main Loop)500を示しており、このメインループは、手動制御動作流れ経路、遠隔制御動作流れ経路及び組み合わせ動作流れ経路を有する。メインループ500は、種々のサブルーチンに進み、サブルーチンとしては、サブルーチン“TugMove”600(図19)、サブルーチン“Move25”700(図20)、サブルーチン“Move50”800(図21)、サブルーチン“Move75”900(図22)、サブルーチン“MoveUp”1000(図23)、サブルーチン“MoveDown”1100(図24)が挙げられ、これらにより制御がメインループ500に戻される。サブルーチン“Power-Up”1200(図25)は、電源投入時に実行され、次に、メインループ500に進む。
【0077】
以下、本発明の種々の実施形態としての電動式ローラーシェード20の一例につき説明する。シェード管32は、外径1.750インチ(4.445cm)及び肉厚0.062インチ(0.157cm)のアルミニウム管である。軸受64,90は各々、0.250インチ(0.635cm)の間隔を置いて位置した30mmOD×10mmID×9mm幅の2つの鋼ボール軸受を含む。換言すると、電動式ローラーシェード20の各端部のところに2つずつ、全部で4つの玉軸受が設けられる。
【0078】
DC歯車モータ55は、上述したようにビューラーDC歯車モータ1.61.077.423である。電池管82は、6〜8個のD電池アルカリバッテリを収容し、電池の数、保存寿命、シェード管組立体のサイクル等に応じて6V〜12Vの電圧を供給する。シェード22は、幅34インチ(86.4cm)、長さ60インチ(152.4cm)、厚さ0.030インチ(0.076cm)、重量0.100ポンド/立方フィート(1.62kg/m3)の柔軟性ファブリック(織物)であり、例えば、Phifer Q89 Wicker/Brownstoneである。直径0.5インチのアルミニウム製円形カーテンバー28がシェード22に取り付けられ、それにより靱性並びに動程終了停止部が提供されている。釣り合わせばね63は、58インチ(147.3cm)の下方変位量に達した後、1.0〜1.5インチ・ポンド(1.15〜1.73cm・kg)の釣り合わせトルクをシェード22に及ぼす時計ばねである。この実施例では、ビューラーDC歯車モータに流れる電流は、摩擦に応じて、0.06〜0.12アンペアである。
【0079】
本発明の多くの特徴及び多くの利点は、詳細な説明から明らかであり、かくして、本発明の真の精神及び範囲に属する本発明のかかる全ての特徴及び利点を含むことは、特許請求の範囲の記載によって意図されている。さらに、多くの改造例及び変形例が当業者には容易に明らかなので、本発明を図示すると共に説明した構成及び作用そのものに限定することは望ましくなく、従って、全ての適当な改造例及び均等例は、本発明の範囲に含まれると言える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動式ローラーシェードであって、
シェード管を有し、前記シェード管は、
シェードが取り付けられた外面と、
内部キャビティを構成する内面とを含み、
前記シェード管内部キャビティ内に設けられると共に前記シェード管内面に機械的に結合されたモータ/コントローラユニットを有し、前記モータ/コントローラユニットは、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを含み、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受を含み、
出力シャフトを有するDC歯車モータを含み、前記出力シャフトは、前記支持シャフトが前記取り付けブラケットに取り付けられると、前記出力シャフト及び前記支持シャフトが回転することがないよう前記支持シャフトに結合されており、
前記DC歯車モータに結合されていて、前記DC歯車モータを制御するコントローラを含み、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されると共に前記シェード管内部キャビティ内に設けられた状態で前記シェード管内面に機械的に結合されている電源ユニットを有し、前記電源ユニットは、取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを含む、電動式ローラーシェード。
【請求項2】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラに結合されていて、ワイヤレス信号を受け取るワイヤレス受信機を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項3】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラに結合されていて、ワイヤレス信号を送るワイヤレス送信機を含む、請求項2記載の電動式ローラーシェード。
【請求項4】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受を収納した端キャップと、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記DC歯車モータを取り付けるマウントとを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項5】
前記モータ/コントローラユニットは、歯車モータ減速装置組立体と前記支持シャフトとの間に設けられた中間シャフトを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項6】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記DC歯車モータに取り付けられると共に前記シェード管の前記内面に機械的に結合された固定パーチと、
前記中間シャフトに取り付けられた回転パーチと、
前記固定パーチ及び前記回転パーチに取り付けられたばねとを含む、請求項5記載の電動式ローラーシェード。
【請求項7】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラが取り付けられた少なくとも1つの回路板を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項8】
前記モータ/コントローラユニットは、前記回路板が収納されている回路板ハウジングを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項9】
前記モータ/コントローラユニットは、前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受、前記DCモータ及び前記回路板が収納されたハウジングを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項10】
前記モータ/コントローラユニットは、前記支持シャフトに取り付けられた少なくとも1つのぜんまいばねを含む、請求項9記載の電動式ローラーシェード。
【請求項11】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記DC歯車モータからの延びるモータシャフトと、
前記モータシャフトに取り付けられた多極電磁石と、
前記回路板に取り付けられていて、前記多極電磁石の回転を検出する少なくとも1つのセンサとを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項12】
前記電源ユニットは、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されていて、少なくとも1つの電池を収容する電池管を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項13】
前記電源ユニットは、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つのばねを含み、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受を収納した外側端キャップを含み、前記外側端キャップは、前記電池管に電気的に結合された第1の端子を有し、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記電池管に電気的に結合された第1の端子及び第2の端子を有する内側端キャップを含み、
前記電池が前記電池管内に納められると、前記外側端キャップの前記第1の端子は、前記電池の第1の端子に電気的に結合され、前記内側端キャップの前記第2の端子は、前記電池の第2の端子に電気的に結合される、請求項12記載の電動式ローラーシェード。
【請求項14】
前記電源ユニットは、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されていて、外部電源から電力を受け取る電力カップリングを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項15】
前記電力カップリングは、コミュテータリング又はスリップリングを含む、請求項14記載の電動式ローラーシェード。
【請求項16】
前記電源ユニット支持シャフトは、前記取り付けブラケットに取り付けられると、回転することがない、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項17】
ボトムバーを更に有する、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項18】
少なくとも1つの動程終了停止部を更に有する、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項19】
前記電源ユニット支持シャフトは、長手方向に調節可能である、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項20】
前記シェード管は、前記ワイヤレス受信機用のアンテナの近くに設けられた少なくとも1つのスロットを有する、請求項2記載の電動式ローラーシェード。
【請求項21】
電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能であって、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受を含む端キャップを有し、
出力シャフトを含むDC歯車モータを有し、前記出力シャフトは、前記支持シャフトを前記取り付けブラケットに取り付けると、前記出力シャフト及び前記支持シャフトが回転することがないよう前記支持シャフトに結合されており、
シェード管の内面に取り付け可能なDC歯車モータマウントを有し、
モータコントローラが取り付けられた少なくとも1つの回路板を含む回路板ハウジングを有する、モータ/コントローラユニット。
【請求項22】
前記モータコントローラに結合されたワイヤレス受信機を更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項23】
前記支持シャフトに取り付けられた回転パーチと、
前記回転パーチ及び前記マウントに取り付けられたばねとを更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項24】
前記DC歯車モータからの延びるモータシャフトと、
前記モータシャフトに取り付けられた多極電磁石と、
前記回路板に取り付けられていて、前記多極電磁石の回転を検出する少なくとも1つのセンサとを更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項25】
前記端キャップ、前記DC歯車モータマウント及び前記回路板ハウジングは、前記シェード管の前記内面に取り付け可能な一体形ハウジングを形成している、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項26】
電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトと、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受と、
シェード管の内面に機械的に結合されていて、前記支持シャフトに固定的に取り付けられた出力シャフトを含むDC歯車モータと、
前記DC歯車モータに結合されていて、前記DC歯車モータを制御するコントローラとを有し、
前記DC歯車モータは、前記DC歯車モータが動作しているとき、前記シェード管と共に回転する、内部モータ/コントローラユニット。
【請求項27】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
少なくとも1つの電池を収容する電池管を有し、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び前記電池管に電気的に結合された端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、前記電池管に電気的に結合された第1の端子及び第2の端子を含み、前記電池が前記電池管内に納められると、前記外側端キャップの前記端子は、前記電池の第1の端子に電気的に結合され、前記内側端キャップの前記第2の端子は、前記電池の第2の端子に電気的に結合されるようになっている、電源ユニット。
【請求項28】
前記支持シャフトは、前記取り付けブラケットに取り付けられると回転することがない、請求項27記載の電源ユニット。
【請求項29】
前記支持シャフトは、長手方向に調節可能である、請求項27記載の電源ユニット。
【請求項30】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び電池端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、電池端子を含み、
少なくとも1つの電池を収容する電池管を有し、
前記電池管、前記外側端キャップ及び前記内側端キャップは、前記シェード管と共に回転する、内部電源ユニット。
【請求項31】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び電池端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、電池端子を含み、
前記外側端キャップ、前記内側端キャップ及び前記シェード管の前記内面の一部分は、少なくとも1つの電池を収容する電池コンパートメントを構成し、
前記外側端キャップ及び前記内側端キャップは、前記シェード管と共に回転する、内部電源ユニット。
【請求項1】
電動式ローラーシェードであって、
シェード管を有し、前記シェード管は、
シェードが取り付けられた外面と、
内部キャビティを構成する内面とを含み、
前記シェード管内部キャビティ内に設けられると共に前記シェード管内面に機械的に結合されたモータ/コントローラユニットを有し、前記モータ/コントローラユニットは、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを含み、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受を含み、
出力シャフトを有するDC歯車モータを含み、前記出力シャフトは、前記支持シャフトが前記取り付けブラケットに取り付けられると、前記出力シャフト及び前記支持シャフトが回転することがないよう前記支持シャフトに結合されており、
前記DC歯車モータに結合されていて、前記DC歯車モータを制御するコントローラを含み、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されると共に前記シェード管内部キャビティ内に設けられた状態で前記シェード管内面に機械的に結合されている電源ユニットを有し、前記電源ユニットは、取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを含む、電動式ローラーシェード。
【請求項2】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラに結合されていて、ワイヤレス信号を受け取るワイヤレス受信機を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項3】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラに結合されていて、ワイヤレス信号を送るワイヤレス送信機を含む、請求項2記載の電動式ローラーシェード。
【請求項4】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受を収納した端キャップと、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記DC歯車モータを取り付けるマウントとを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項5】
前記モータ/コントローラユニットは、歯車モータ減速装置組立体と前記支持シャフトとの間に設けられた中間シャフトを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項6】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記DC歯車モータに取り付けられると共に前記シェード管の前記内面に機械的に結合された固定パーチと、
前記中間シャフトに取り付けられた回転パーチと、
前記固定パーチ及び前記回転パーチに取り付けられたばねとを含む、請求項5記載の電動式ローラーシェード。
【請求項7】
前記モータ/コントローラユニットは、前記コントローラが取り付けられた少なくとも1つの回路板を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項8】
前記モータ/コントローラユニットは、前記回路板が収納されている回路板ハウジングを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項9】
前記モータ/コントローラユニットは、前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受、前記DCモータ及び前記回路板が収納されたハウジングを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項10】
前記モータ/コントローラユニットは、前記支持シャフトに取り付けられた少なくとも1つのぜんまいばねを含む、請求項9記載の電動式ローラーシェード。
【請求項11】
前記モータ/コントローラユニットは、
前記DC歯車モータからの延びるモータシャフトと、
前記モータシャフトに取り付けられた多極電磁石と、
前記回路板に取り付けられていて、前記多極電磁石の回転を検出する少なくとも1つのセンサとを含む、請求項7記載の電動式ローラーシェード。
【請求項12】
前記電源ユニットは、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されていて、少なくとも1つの電池を収容する電池管を含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項13】
前記電源ユニットは、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つのばねを含み、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記軸受を収納した外側端キャップを含み、前記外側端キャップは、前記電池管に電気的に結合された第1の端子を有し、
前記シェード管の前記内面に機械的に結合されていて、前記電池管に電気的に結合された第1の端子及び第2の端子を有する内側端キャップを含み、
前記電池が前記電池管内に納められると、前記外側端キャップの前記第1の端子は、前記電池の第1の端子に電気的に結合され、前記内側端キャップの前記第2の端子は、前記電池の第2の端子に電気的に結合される、請求項12記載の電動式ローラーシェード。
【請求項14】
前記電源ユニットは、前記モータ/コントローラユニットに電気的に結合されていて、外部電源から電力を受け取る電力カップリングを含む、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項15】
前記電力カップリングは、コミュテータリング又はスリップリングを含む、請求項14記載の電動式ローラーシェード。
【請求項16】
前記電源ユニット支持シャフトは、前記取り付けブラケットに取り付けられると、回転することがない、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項17】
ボトムバーを更に有する、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項18】
少なくとも1つの動程終了停止部を更に有する、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項19】
前記電源ユニット支持シャフトは、長手方向に調節可能である、請求項1記載の電動式ローラーシェード。
【請求項20】
前記シェード管は、前記ワイヤレス受信機用のアンテナの近くに設けられた少なくとも1つのスロットを有する、請求項2記載の電動式ローラーシェード。
【請求項21】
電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能であって、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受を含む端キャップを有し、
出力シャフトを含むDC歯車モータを有し、前記出力シャフトは、前記支持シャフトを前記取り付けブラケットに取り付けると、前記出力シャフト及び前記支持シャフトが回転することがないよう前記支持シャフトに結合されており、
シェード管の内面に取り付け可能なDC歯車モータマウントを有し、
モータコントローラが取り付けられた少なくとも1つの回路板を含む回路板ハウジングを有する、モータ/コントローラユニット。
【請求項22】
前記モータコントローラに結合されたワイヤレス受信機を更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項23】
前記支持シャフトに取り付けられた回転パーチと、
前記回転パーチ及び前記マウントに取り付けられたばねとを更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項24】
前記DC歯車モータからの延びるモータシャフトと、
前記モータシャフトに取り付けられた多極電磁石と、
前記回路板に取り付けられていて、前記多極電磁石の回転を検出する少なくとも1つのセンサとを更に有する、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項25】
前記端キャップ、前記DC歯車モータマウント及び前記回路板ハウジングは、前記シェード管の前記内面に取り付け可能な一体形ハウジングを形成している、請求項21記載のモータ/コントローラユニット。
【請求項26】
電動式ローラーシェード用の内部モータ/コントローラユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトと、
前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受と、
シェード管の内面に機械的に結合されていて、前記支持シャフトに固定的に取り付けられた出力シャフトを含むDC歯車モータと、
前記DC歯車モータに結合されていて、前記DC歯車モータを制御するコントローラとを有し、
前記DC歯車モータは、前記DC歯車モータが動作しているとき、前記シェード管と共に回転する、内部モータ/コントローラユニット。
【請求項27】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
少なくとも1つの電池を収容する電池管を有し、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び前記電池管に電気的に結合された端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、前記電池管に電気的に結合された第1の端子及び第2の端子を含み、前記電池が前記電池管内に納められると、前記外側端キャップの前記端子は、前記電池の第1の端子に電気的に結合され、前記内側端キャップの前記第2の端子は、前記電池の第2の端子に電気的に結合されるようになっている、電源ユニット。
【請求項28】
前記支持シャフトは、前記取り付けブラケットに取り付けられると回転することがない、請求項27記載の電源ユニット。
【請求項29】
前記支持シャフトは、長手方向に調節可能である、請求項27記載の電源ユニット。
【請求項30】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び電池端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、電池端子を含み、
少なくとも1つの電池を収容する電池管を有し、
前記電池管、前記外側端キャップ及び前記内側端キャップは、前記シェード管と共に回転する、内部電源ユニット。
【請求項31】
電動式ローラーシェード用の内部電源ユニットであって、
取り付けブラケットに取り付け可能な支持シャフトを有し、
シェード管の内面に取り付け可能な外側端キャップを有し、前記外側端キャップは、前記支持シャフトに回転可能に結合された少なくとも1つの軸受及び電池端子を含み、
前記シェード管の前記内面に取り付け可能な内側端キャップを有し、前記内側端キャップは、電池端子を含み、
前記外側端キャップ、前記内側端キャップ及び前記シェード管の前記内面の一部分は、少なくとも1つの電池を収容する電池コンパートメントを構成し、
前記外側端キャップ及び前記内側端キャップは、前記シェード管と共に回転する、内部電源ユニット。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2013−520594(P2013−520594A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555106(P2012−555106)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025889
【国際公開番号】WO2011/106397
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(512219851)ホームラン ホールディングス コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025889
【国際公開番号】WO2011/106397
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(512219851)ホームラン ホールディングス コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
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