説明

高品質潤滑油又は潤滑油ブレンドストックの製造方法及び組成物

【課題】低オレフィン含有で−50℃未満の曇点、少なくとも134の粘度指数、および模擬蒸留(SIMDIST)で少なくとも225°FのT90〜T10沸点差を有するアルキル化オリゴマー生成物を形成する工程を含む潤滑油成分と潤滑油成分の製造方法を提供する。
【解決手段】1つ又は複数のオレフィンを含む原料をイオン液体オリゴマー化帯域でオリゴマー化する工程、該オリゴマーをイソパラフィンの存在下で、イオン液体アルキル化帯域でアルキル化する工程。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
オレフィンオリゴマー及び関連する長鎖オレフィンは、高価な潤滑油成分又はブレンドストックの製造で使用することができる。上記の使用のいずれにおいてもオレフィンオリゴマーの使用に伴う1つの問題は、オレフィン二重結合が望ましくない点である。オレフィン二重結合は、燃料及び潤滑油の両方において問題を引き起す。オレフィンオリゴマーは、更にオリゴマー化して燃料中で「ゴム」沈殿物を形成する。燃料中のオレフィンは、又、大気汚染の問題にも関わりを持つ。オレフィンは、又、潤滑油の特有の問題である酸化を受ける。この問題を最小限にするための1つの方法は、二重結合のある程度又は全部を水素化して飽和炭化水素を形成することである。これを行うための方法は、全体が参照として本明細書に組み込まれる米国公開特許出願第US2001/0001804号に記載されている。水素化は、潤滑油又は燃料中のオレフィンの濃度を最少化するための有効な方法ではあるが、それは水素及び水素化触媒の存在を必要とし、そのいずれも高価なものである。又、過剰な水素化は水素化分解を招くことになる。水素化分解は、濃度を段々に下げるためにオレフィンを水素化するための1つの試み毎に増加する。水素化分解は、オリゴマー化の目標が高分子量物質を製造することにある点で、それが低分子量物質を製造するので一般的に望ましくない。方向としては、物質の平均分子量を増加し減少させないことが一般的に好ましい。したがって、水素化方法を使用する場合は、任意の水素化分解又は水素化脱アルキル化を最小限にしながらできる限り徹底的にオレフィンを水素化することが望ましい。これは、本質的に困難で、妥協し勝ちである。
【0002】
わずかに分枝した炭化水素物質の水素化分解は、又、より少ない分枝をもたらす。分解は、第三級及び第二級中心を好む傾向にある。例えば、分枝炭化水素は第二級中心で分解を起こして、方向としては望ましくない2以上の直鎖分子を形成する。
【0003】
可能性として、イオン液体触媒系は、オレフィンオリゴマーを作るために直鎖αオレフィン等のオレフィンのオリゴマー化に使用することができる。ポリαオレフィンを作るためのイオン液体触媒の使用を記載している特許は、全体が参照として本明細書に組み込まれる米国特許第6,395,948号である。イオン液体でのαオレフィンのオリゴマー化方法を開示している公開特許出願は、EP791643である。
【0004】
イオン液体触媒系は、又、イソパラフィン−オレフィンアルキル化反応にも使用されている。オレフィンによるイソパラフィンのアルキル化方法を開示している特許は、米国特許5,750,455号及び米国特許6,028,024号である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
低不飽和度(低濃度の二重結合)を有し、したがって、完全な水素化の必要性を減らし、その一方で好ましくは物質の平均分子量及び分枝を維持し、更に好ましくは増加し、又、生成物の潤滑油性を増加する、潤滑油又は潤滑油出発物質を製造する方法を持つことが望ましい。本発明は、正にその様な所望の特徴を有する新たな方法及び新たな組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所望の鎖長範囲のオレフィンオリゴマーを作るためのオレフィンのオリゴマー化及びオレフィンオリゴマーの残りの二重結合の少なくとも一部を「キャップ」する(アルキル化する)ためにイソパラフィンによるオレフィンオリゴマーのアルキル化による、潤滑油又は潤滑油成分の製造方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の特定の実施形態は、1つ又は複数のオレフィンを含む供給原料を、イオン液体オリゴマー化帯域において、オリゴマー化条件でオリゴマー化してオリゴマーを形成する工程、前記オリゴマーを、イソパラフィンの存在下で、イオン液体アルキル化帯域において、アルキル化条件でアルキル化して、−50℃未満の曇点、少なくとも134の粘度指数、及び模擬蒸留(SIMDIST)で少なくとも225°FのT90〜T10沸点差を有するアルキル化オリゴマー生成物を形成する工程を含む、潤滑油又は潤滑油成分の製造方法を提供する。特定の実施形態では、オリゴマー化はアルキル化と同時に生起することができ(即ち、オリゴマー化帯域及びアルキル化帯域が同じである)又はオリゴマー化とアルキル化は異なる帯域で、好ましくは、各帯域にとって最適化された条件下で生起することができる。
【0008】
本発明のその他の実施形態では、−50℃未満の曇点、少なくとも134の粘度指数、SIMDISTで少なくとも300°FのT90〜T10沸点差、及び0.2未満の臭素価を有する潤滑油成分又は基油が開示される。
【0009】
2つ以上のオレフィン分子のオリゴマー化は、一般的に、1つの残留二重結合を持つ長い分枝鎖分子を含むオレフィンオリゴマーの形成をもたらす。本発明は、二重結合の濃度を減少させ、同時に所望の燃料又は潤滑油の性質を高めるための新規な方法を提供する。本発明は、又、低オレフィン濃度の所望の生成物を達成するために必要とされる水素化仕上げの量を減少する。オレフィン濃度は、臭素指数又は臭素価で決定することができる。臭素価は、テストASTM D1159で決定することができる。臭素指数は、ASTM D2710で決定することができる。テスト方法D1159及びASTM D2710は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。臭素指数は、テスト条件下で100gのサンプルと反応する有効な臭素(Br)のmg数である。臭素価は、テスト条件下で100gの試料と反応する有効な臭素のg数である。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、HCl又は直接的に若しくは間接的にプロトンを供給する成分が反応混合物へ添加される。理論に制約されることを望むものではないが、HCl等のブレンステッド酸の存在は、酸性を非常に高め、したがって、イオン液体触媒系の活性を非常に高めるものと考える。
【0011】
中でも、本発明は、水素化無しで又は最小の水素化仕上げでオレフィンの水準を減少させた潤滑油基油又は潤滑油ブレンドストックを製造するための驚くべき新しい方法を提供する。本発明は、又、オリゴマーの分子量を増加し、オリゴマーの骨格中へのイソパラフィン基の導入により分枝を増加することにより、得られるオレフィンオリゴマーの価値を増加する。これらの性質は、特に、本発明にとって好ましい供給原料(即ち、フィシャー−トロプシュ誘導炭化水素)等の高度に直鎖の炭化水素で開始する場合に、両方とも、顕著な価値を生成物へ付加することができる。本発明の生成物は、極めて低い曇点を持つ極めて高い粘度指数を含む一方で、相当に広い沸点範囲を有する、潤滑油成分又は基油にとって高度に望ましい、そして新規な品質の組合せを有することができる。本発明は、比較的穏やかな条件下で、イソパラフィンでオリゴマー化オレフィンをアルキル化するためのイオン液体触媒の使用を基とする。アルキル化は、場合により、オリゴマー化と事実上同じ条件で生起することができる。アルキル化及びオリゴマー化反応が、同じイオン液体触媒系を、場合により、同様の又はほぼ同じ条件下で事実上使用して生起することができることのこの発見は、所望の性質を有するアルキル化オリゴマー生成物をもたらす高度に一体化された相乗作用の方法を作るために使用することができる。又、本発明の特定の実施形態では、アルキル化及びオリゴマー化反応は、同じ条件下で同時に生起することができる。
【0012】
本発明の好ましい触媒系は、酸性クロロアルミネートイオン液体系である。更に好ましくは、酸性クロロアルミネートイオン液体系は、ブレンステッド酸の存在下で使用される。好ましくは、ブレンステッド酸はハロハライドであり、最も好ましくはHClである。
【0013】
本発明は、大いに減少されたオレフィン含有量及び改良された品質を有する生成物を形成するために、イオン液体媒体中で、オレフィンの酸触媒オリゴマー化及びイソパラフィンでのアルキル化による潤滑油又は潤滑油成分の新規な製造方法を提供する。驚くべきことに、本発明者らは、オレフィンのオリゴマー化並びにイソパラフィンでのオレフィン及び/又はそのオリゴマーのアルキル化が、単一反応帯域で一緒に或いは又2つの分離帯域で行うことができることを見出した。結果として生じるアルキル化された又は部分的にアルキル化されたオリゴマー流は、潤滑油又は潤滑油ブレンドストックとして使用するのに極めて望ましい性質を有する。特に、本発明は、改良された性質、例えば、増加した分岐高分子量、及び低臭素価等を有する潤滑油、基油、潤滑油成分、又は溶剤を製造する方法を提供する。本発明は、又、−55℃未満の曇点、少なくとも140の粘度指数、SIMDISTで少なくとも250°FのT90〜T10沸点差、及び0.2未満の臭素価を含む改良された性質を有する潤滑油成分又は基油の組成物を提供する。
【0014】
既に記載した通り、本発明でのオリゴマー化反応及びアルキル化反応は一緒に又は別々に行うことができる。オリゴマー化とアルキル化を組み合わせることの利点は、少ない資本及び運転コストである。2工程方法(オリゴマー化とそれに続く別の帯域でのアルキル化)の利点は、2つの別々の反応帯域を独立に最適化することができる点である。したがって、オリゴマー化帯域のための条件は、アルキル化帯域条件とは異なることができる。又、イオン液体触媒は、異なる帯域において異なることができる。例えば、オリゴマー化帯域よりもアルキル化帯域を更に酸性にすることが好ましい場合がある。これは、2つの帯域で全く異なるイオン液体触媒の使用を含んでもよく又はアルキル化帯域へのブレンステッド酸の添加によるものであることができる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、アルキル化帯域及びオリゴマー化帯域で使用されるイオン液体は同じである。これは、触媒コストの節約、潜在的な汚染問題の手助けをし、この方法における相乗効果の機会を与える。
【0016】
上で検討した通り、本発明は極めて低い曇点及び極めて高い粘度指数(VI)を有する生成物を製造する。曇点は、ASTM D2500で決定することができる。粘度指数は、ASTM D2270で決定することができる。ASTMテスト方法D2500及びDD2270は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0017】
本出願では、蒸留データは、SIMDISTにより幾つかの生成物に対して作成した。擬似蒸留(SIMDIST)は、必要に応じてASTM D6352又はASTM D2887の使用を含む。ASTM D6352及びASTM D2887は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。蒸留データは、又、その全体が本明細書に参照として組み込まれるASTM D86を使用して作成することもできる。
【0018】
本出願では、潤滑油基油、潤滑油ブレンドストック、及び潤滑油成分と言う用語は、完成品の潤滑油を製造するために使用することのできる潤滑油成分を意味するために使用される。
【0019】
イオン液体
イオン液体は、全体にイオンで作られている化合物の類であり、一般的に、周囲及びほぼ周囲温度で液体である。多くの場合、全体にイオンを含む塩は高融点、例えば、450℃より上の融点を持つ固体である。これらの固体は、普通、これらの融点より上に加熱した場合に「溶融塩」として知られている。塩化ナトリウムは、例えば、800℃の融点を持つ普通の「溶融塩」である。イオン液体は、これらが低融点、例えば、−100℃〜200℃の融点を有する点で「溶融塩」とは異なる。イオン液体は、幾つかは300℃以上までの液体範囲を有するが、極めて広い温度範囲にわたって液体である傾向がある。イオン液体は一般的に非揮発性で、事実上蒸気圧を持たない。多くは空気及び水安定性であり、広範囲の無機、有機、及びポリマー物質のための良好な溶剤であることができる。
【0020】
イオン液体の性質は、カチオン及びアニオンの対合を変えることにより仕立て上げることができる。イオン液体及びこれらの商業用途の幾つかは、例えば、その内容が参照として本明細書に組み込まれる、J.Chem.Tech.Biotechnol、68:351頁〜356頁(1997年);J.Phys.Condensed Matter、5:(supp 34B):B99〜B106(1993年);Chemical and Engineering News、1998年3月30日、32頁〜37頁;J.Mater.Chem.、:2627頁〜2636頁(1998年);及びChem.Rev.、99:2071頁〜2084頁(1999年)に記載されている。
【0021】
多数のイオン液体はアミンを基にしている。その中で最も一般的なイオン液体は、イオン液体を形成するために、窒素含有複素環式環(環状アミン)、好ましくは、窒素含有芳香族環(芳香族アミン)と、アルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキル)とを反応させて、第4級アンモニウム塩を形成し、次いで、ルイス酸若しくはハロゲン化物塩でのイオン交換、又は所望の対アニオンを導入するための適当なアニオン源とのアニオン性メタセシス反応(anionic metathesis reaction)で形成されるものである。適当なヘテロ芳香族環の例としては、ピリジン及びその誘導体、イミダゾール及びその誘導体、並びにピロール及びその誘導体が挙げられる。これらの環は、アルキル化剤を変えてアルキル化することで直鎖、分枝又は環状C1〜20アルキル基を含む広範囲のアルキル基を窒素上に導入することができるが、C1〜12より大きいアルキル基はイオン液体よりもむしろ望ましくない固体生成物を製造する可能性があるので、好ましくは、C1〜12アルキル基である。ピリジニウム及びイミダゾリウムを基にしたイオン液体は、恐らく最も一般に使用されるイオン液体である。環式及び非環式第4級アンモニウム塩を含むその他のアミンを基にしたイオン液体はしばしば使用される。ホスホニウム及びスルホニウムを基にしたイオン液体も使用されている。
【0022】
使用されている対アニオンとしては、クロロアルミネート、ブロモアルミネート、塩化ガリウム、テトラフルオロボレート、テトラクロロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ナイトレート、トリフルオロメタンスルホネート、メチルスルホネート、p−トルエンスルホネート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアーセネート、テトラクロロアルミネート、テトラブロモアルミネート、ペルクロレート、水酸化物アニオン、二塩化銅アニオン、三塩化鉄アニオン、六フッ化アンチモン、二塩化銅アニオン、三塩化亜鉛アニオン、並びに種々のランタン、カリウム、リチウム、ニッケル、コバルト、マグネシウム、及びその他の金属イオンが挙げられる。本発明で使用されるイオン液体は、好ましくは、酸性ハロアルミネート、好ましくは、クロロアルミネートである。
【0023】
本発明のイオン液体における有機カチオンは、ピリジニウムを基にした及びイミダゾリウムを基にしたカチオンからなる群から選択することができる。本発明方法で特に有用であることが分かっているカチオンとしてはピリジニウムを基にしたカチオンが挙げられる。
【0024】
本発明方法で使用することのできる好ましいイオン液体としては、酸性クロロアルミネートイオン液体が挙げられる。本発明で使用される好ましいイオン液体は酸性ピリジニウムクロロアルミネートである。本発明方法で有用な更に好ましいイオン液体は、アルキル−ピリジニウムクロロアルミネートである。本発明方法で有用ななお更に好ましいイオン液体は、2〜6個の炭素原子の長さの単一直鎖アルキル基を有するアルキル−ピリジニウムクロロアルミネートである。有効性が証明されている1つの特定のイオン液体は1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートである。
【0025】
本発明の更に好ましい実施形態では、1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートは、ブレンステッド酸の存在下で使用される。理論に制約されることなく、ブレンステッド酸は促進剤又は助触媒として作用する。ブレンステッド酸の例は、硫酸、HCl、HBr、HF、リン酸、HI等である。プロトンの供給を直接的に又は間接的に助けるその他のプロトン酸又は種は、又、ブレンステッド酸として又はブレンステッド酸の代わりに使用されてもよい。
【0026】
供給原料
本発明方法において重要な供給原料の1つは、反応性オレフィン系炭化水素を含む。オレフィン基は、オリゴマー化反応並びにアルキル化反応のための反応性部位を与える。オレフィン系炭化水素は、完全に純粋なオレフィン系炭化水素カットであることができ又は異なる鎖長、したがって、広い沸点範囲を有する炭化水素の混合物であることができる。オレフィン系炭化水素は末端オレフィン(αオレフィン)であることができ又は内部オレフィン(内部二重結合)であることができる。オレフィン系炭化水素鎖は、直鎖若しくは分枝又は両者の混合物であることができる。本発明で使用可能な供給原料は、直鎖パラフィン等の非反応性希釈剤を含むことができる。
【0027】
本発明の一実施形態では、オレフィン系供給原料は、C〜約C30の殆ど直鎖オレフィンの混合物を含む。オレフィンは、殆どαオレフィンであるが全部ではない。
【0028】
本発明のその他の実施形態では、オレフィン系供給原料は、単一のαオレフィン種を少なくとも50%含むことができる。
【0029】
本発明のその他の実施形態では、オレフィン系供給原料は、エチレンのオリゴマー化で作られる、高純度直鎖αオレフィン(NAO)方法からのNAOカットを含むことができる。
【0030】
本発明の実施形態では、本発明方法のための幾らかの又は全部のオレフィン系供給原料は、熱分解炭化水素、好ましくは分解ワックス、更に好ましくは、フィシャー−トロプシュ(FT)方法からの分解ワックスを含む。FT生成物を分解してオレフィンを作る方法は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる米国特許第6,497,812号に開示されている。
【0031】
本発明方法では、その他の重要な供給原料はイソパラフィンである。最も単純なイソパラフィンはイソブタンである。イソペンタン、イソヘキサン、イソヘプタン及びその他の高級イソパラフィンも本発明方法で使用できる。経済性及び利便性は、イソパラフィンの選択の主要な基準である。軽質イソパラフィンは、これらの低いガソリンブレンド値(これらの比較的高い蒸気圧による)によってもっと安く、そして更に入手し易くなる傾向にある。軽質イソパラフィンの混合物も、又、本発明で使用することができる。C〜Cイソパラフィン等の混合物が使用でき、低減された分離コストの故に有利とされてもよい。イソパラフィン供給原料流は、又、直鎖パラフィン等の希釈剤を含んでもよい。これは、接近して沸騰するパラフィンからイソパラフィンを分離するためのコストを減少することによりコスト削減となることができる。直鎖パラフィンは、本発明方法では非反応性希釈剤である傾向にある。
【0032】
本発明の任意選択的実施形態では、本発明で作られ得られるアルキル化オリゴマーは、オレフィンの濃度、したがって、臭素価を更に減少させるために水素化することができる。水素化後に、潤滑油成分又は基油は0.8未満、好ましくは0.5未満、更に好ましくは0.3未満、なお更に好ましくは0.2未満の臭素価を有する。
【0033】
本発明方法のためのアルキル化条件は、約15〜約200℃、好ましくは約20〜約150℃、更に好ましくは約25〜約100、最も好ましくは50〜100℃の温度を含む。
【0034】
本発明方法のためのオリゴマー化条件は、約0〜約150℃、好ましくは約10〜約100℃、更に好ましくは約0〜約50の温度を含む。
【0035】
本出願のいずれかで検討されている通り、オリゴマー化及びアルキル化は別々に(別の最適化帯域で)生起することができ又は一緒に生起することができる。アルキル化及びオリゴマー化が一緒に生起する実施形態では、いずれかの反応に対する最適条件は妥協されねばならない可能性がある。しかし、驚くべきことに、この条件は、実質的なオリゴマー化及びアルキル化を達成し、価値ある潤滑油基油又はブレンドストックをもたらすために調整することができる。
【0036】
要するに、本発明方法及び組成物の潜在的利益としては、
水素化処理/水素化仕上げに対する減少した資本コスト、
減少した水素及び広い水素化要件による低い運転コスト、
オリゴマー化及びアルキル化工程に対する同じイオン液体触媒の可能な使用、
生成物の改良された分枝特性、
生成物の増加した全体の分子量、
高価な留出油燃料又は潤滑油成分の液体収率を増加させるための低コスト供給原料(イソパラフィン)の導入、
独特の高価な性質を有する基油又は潤滑油成分の製造、
が挙げられる。
【実施例】
【0037】
(実施例1)
未使用の1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートイオン液体の調製
1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートは、純1−ブチル−ピリジニウムクロライド(固体)と純固体三塩化アルミニウムとを不活性雰囲気下で混合して調製される室温イオン液体である。1−ブチル−ピリジニウムクロライド及び相当する1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートの合成は以下で説明される。2−Lのテフロン(登録商標)内張りオートクレーブ中で、400gm(5.05モル)の無水ピリジン(Aldrichから購入した純度99.9%)を、650gm(7モル)の1−クロロブタン(Aldrichから購入した純度99.5%)と混合した。この純混合物を密封して、125℃で、自律圧力下で一晩中撹拌した。オートクレーブを冷却し、それを脱気した後、反応混合物を希釈し、クロロホルムに溶解し、3リットル丸底フラスコへ移した。反応混合物を、減圧下で回転蒸発器(温水浴で)で濃縮して、過剰の塩化物、未反応ピリジン及びクロロホルム溶剤を除去し、黄褐色固体生成物を得た。生成物の精製は、得られた固体を温アセトンに溶解し、冷却及びジエチルエーテルの添加により純粋生成物を沈殿させることにより行った。真空下での濾過及び洗浄並びに回転蒸発器での加熱で、白っぽい艶のある固体として、750gm(収率88%)の所望の生成物を得た。H−NMR及び13C−NMRは、所望の1−ブチル−ピリジニウムクロライドの典型であり、不純物の存在は、NMR分析では観察されなかった。
【0038】
1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートは、乾燥1−ブチル−ピリジニウムクロライドと無水塩化アルミニウム(AlCl)とを、次の手順によりゆっくり混合することにより調製した。1−ブチル−ピリジニウムクロライド(上述の様に調製された)を、残留水分を除去するために(1−ブチル−ピリジニウムクロライドは含水性で、空気に曝すと容易に水を吸収する)真空下で、80℃で48時間乾燥した。500gm(2.91モル)の乾燥1−ブチル−ピリジニウムクロライドを、窒素雰囲気下で、グローブボックス中で、2−リットルビーカーへ移した。次いで、777.4gm(5.83モル)の無水の粉末AlCl(Aldrichからの99.99%)を、高い発熱反応の温度を制御するために少量ずつ(撹拌しながら)添加した。全てのAlClを添加したら、得られた琥珀色に見える液体を、グローブボックス中で一晩中、穏やかに撹拌した。次いで、液体を濾過して任意の未溶解AlClを除去した。得られた酸性1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートを、本出願の実施例のための触媒として使用した。
【化1】

【0039】
(実施例2)
1−デセンのオリゴマー化
高品質油を作るための1つの方法は、オレフィンのオリゴマー化と、それに続く、別工程でのイソパラフィンでのアルキル化によるものである。オレフィンオリゴマーは良好な物理的潤滑性を示す。しかし、オリゴマーにおける短鎖分枝の導入は、最終生成物の性質を高める。分枝の導入は、オリゴマーのイソパラフィンでのアルキル化により行うことができる。オリゴマー生成物のアルキル化は、又、オリゴマーのオレフィン価を減少させる、したがって、化学的に及び熱的に更に安定なオリゴマーを製造するための1つの手段である。この方法は、1−デセンオリゴマーのアルキル化(以下で説明される)で例示される。
【0040】
1−デセンのオリゴマー化及びオリゴマーのアルキル化は、以下に説明する手順により行った。頭上撹拌機を備えた300ccのオートクレーブ中で、100gmの1−デセンを、20gmの1−メチル−トリブチルアンモニウムクロロアルミネートと混合した。少量のHCl(0.35gm)を促進剤として混合物に導入し、反応混合物を、1時間勢いよく撹拌しながら50℃に加熱した。次いで、撹拌を停止し、反応を室温まで冷却し、静置した。有機相(イオン液体に不溶)をデカントし、0.1N KOHで洗浄した。有機相を分離し、無水MgSOで乾燥した。無色油物質をSIMDISTで分析した。オリゴマー生成物は、7.9の臭素価を有する。以下の表1は、オリゴマー化生成物のSIMDIST分析を示す。
【0041】
(実施例3)
1−デセンオリゴマーのアルキル化
実施例2で説明した様にして作られた1−デセンのオリゴマーを、以下に説明する手順により、1−ブチルピリジウムクロロアルミネート及びメチル−トリブチルアンモニウムクロロアルミネート(TBMA)イオン液体中で、イソブタンでアルキル化した。頭上撹拌機を備えた300ccのオートクレーブ中で、26gmのオリゴマー及び102gmのイソブタンを、21gmのメチル−トリブチルアンモニウムクロロアルミネートイオン液体に添加した。この混合物へ、0.3gmのHClガスを添加し、反応を、>1000rpmで撹拌しながら、1時間、50℃に加熱した。次いで、反応を停止し、生成物を、オリゴマー化反応で上で説明したのと同じ手順で集めた。集めた生成物は無色油で、3.2の臭素価を有する。表1は、オリゴマーアルキル化生成物のSIMDIST分析を示す。
【0042】
オリゴマーのアルキル化を、上述の同じ手順を使用して繰り返したが、メチル−トリブチルアンモニウムクロロアルミネートに代えて1−ブチルピリジニウムクロロアルミネートを使用した。ブチルピリジニウムでのオリゴマーのアルキル化は、2.7の臭素価を有する生成物を与えた。SIMDISTデータは表1に示される。
【0043】
【表1】

【0044】
(実施例4)
イソブタンの存在下でイオン液体での1−デセンのオリゴマー化
1−デセンのオリゴマー化を、10モル%のイソブタンの存在下で、酸性1−ブチルピリジニウムクロロアルミネート中で行った。反応は、促進剤としてHClの存在下で行った。以下の手順は、一般的に、この方法を説明する。頭上撹拌機を備えた300ccのオートクレーブ中の42gmの1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートへ、101gmの1−デセン及び4.6gmのイソブタンを添加し、オートクレーブを密封した。次いで、0.4gmのHClを導入し、撹拌を開始した。反応を50℃に加熱した。反応は発熱的で、温度は瞬時に88℃まで跳ね上がった。温度は2〜3分で44℃まで戻り、50℃まで持って行き、反応を、自律圧力で(この場合は、約大気圧)、1時間、約1200rpmで勢いよく撹拌した。次いで、撹拌を停止し、反応を室温まで冷却した。内容物を静置し、有機相(イオン液体と非相溶性)をデカントし、0.1N KOH水溶液で洗浄した。無色油を擬似蒸留及び臭素分析で分析した。臭素価は2.6であった。臭素価は、イソブタンの不存在下での1−デセンのオリゴマー化に対して通常観察されるものよりも更に少ない。iCの不存在下での1−デセンのオリゴマー化に対する臭素価は、オリゴマー化反応で使用された触媒、接触時間及び触媒量を基準にして7.5〜7.9の範囲である。擬似蒸留データは、表3で示される。
【0045】
表1及び3の擬似蒸留データは、既に作られた1−デセンオリゴマーのイソブタンでのアルキル化及び1−デセンの同時オリゴマー化/アルキル化が、完全に比肩し得る生成物をもたらすことを示す。2つの操作の全体の結果は、表2で示される臭素価で示される様に、生成物沸点範囲及びオレフィン含有量で驚くほど接近している。
【0046】
表2は、始めの1−デセン、iCの存在下での1−デセンオリゴマー化生成物、iCの不存在下での1−デセンオリゴマー化生成物、及び過剰のiCでの1−デセンオリゴマーのアルキル化生成物の臭素価を比較するものである。
【0047】
【表2】

【0048】
上記データは、この化学が、その場(イソパラフィンがオリゴマー化反応器中へ導入される)で又はαオレフィンのオリゴマー化に連続する工程でオリゴマーをアルキル化することにより行うことができることを示唆する。両方の方法では、生成した生成物はその性質が接近している。同時オリゴマー化−アルキル化スキームでは、所望のアルキル化オリゴマー生成物は、1つの単独工程で作ることができ、したがって、経済的に有利な方法であることができる。しかし、それぞれが独立に最適化することのできる2つの別々の反応帯域を持つ2工程方法は、特に所望される性質を持つ生成物を作るために条件を仕立て上げ且つ調整するための大きな機会を与える。
【0049】
(実施例5)
濃度を変えたイソ−ブタンの存在下でイオン液体での1−デセンのオリゴマー化
1−デセンのオリゴマー化を、モル%を変えたイソブタンの存在下で、酸性1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネート中で行った。反応は、促進剤(助触媒)としてHClの存在下で行った。以下の手順は、一般的に、この方法を説明する。頭上撹拌機を備えた300ccのオートクレーブ中の42gmの1−ブチル−ピリジニウムクロロアルミネートへ、101gmの1−デセン及び4.6gmのイソブタンを添加し、オートクレーブを密封した。次いで、0.2〜0.5gmのHClを反応器へ導入し、次いで撹拌を開始した。反応は発熱的で、温度は瞬時に88℃まで跳ね上がった。温度は瞬時に40℃半ばまで戻り、50℃まで持って行き、反応時間の残りをおよそ50℃に保った。反応を、自律圧力で、約1時間勢いよく撹拌した。撹拌を停止し、反応を室温まで冷却した。内容物を静置し、有機相(イオン液体と非相溶性)をデカントし、0.1N KOH水溶液で洗浄した。回収した油を、擬似蒸留、臭素分析、粘度、粘度指数、並びに流動点及び曇点で特徴付けた。
【0050】
以下の表3は、異なる1−デセン/イソブタン比で得られた油の性質を示す。全ての反応は、20gmのイオン液体触媒の存在下で、50℃でおよそ1時間行った。
【0051】
【表3】

【0052】
表3で示されるデータは、反応へ添加されるイソブタンの量が、製造された油の沸点範囲に影響することを示す。表3で示される通り、この反応では、高濃度のイソブタンで低沸点カットがより多く存在する。これは、高いイソブタン濃度が反応帯域に存在する場合は、更なるアルキル化が、高級オリゴマーよりもむしろ1−デセン及び1−デセン二量体で直接に行われることを示す。更なるイソブタンが存在する場合は更なるアルキル化が生起し、C14を作るためのiCでの1−デセンアルキル化及びC24を作るための1−デセン二量体アルキル化は、低濃度のイソブタンにおけるよりも更に抑制される。したがって、分枝の程度及びオリゴマー化は、オレフィン、イソパラフィン、オレフィン/イソパラフィン比、接触時間及び反応条件の選択によって仕上げることができる。アルキル化オリゴマーは、これらのオレフィン部位を「キャッピング」することにより最早更なるオリゴマー化には関与せず、最終オリゴマー鎖は、更なる分枝を持つが、恐らく直鎖オリゴマー生成物よりも短い。オリゴマー化の経路は支配的メカニズムであるが、イソブタンでの1−デセン及びそのオリゴマーのアルキル化は、この化学には関与しないことは極めて明確である。
【0053】
以下の表4は、表3の反応から得られた生成物の幾つかの物性を比較するものである。
【0054】
【表4】

【0055】
5.5の1−デセン/iC比でのオリゴマー化/アルキル化操作を、同じ供給原料比及び条件で数回繰り返した。繰返しサンプルにおける粘度@100は6.9〜11.2の範囲であった。VIは156〜172の範囲であった。全ての繰返しサンプルが、10%〜15%の範囲の低沸点カット(775°Fより下)を含んでいた。低沸点カットはVIに影響することが明らかである。
【0056】
表4で示される臭素価は、イソブタンの不存在下での1−デセンオリゴマー化で通常観察されるよりも更に少ない。iCの不存在下での1−デセンのオリゴマー化に対する臭素価は、オリゴマー化反応で使用された触媒、接触時間及び触媒量を基準として7.5〜7.9の範囲である。以下の表5は、1−デセンの臭素価分析、1−デセンの同時オリゴマー化及びアルキル化、1−デセンオリゴマー化だけの生成物、及びアルキル化オリゴマー(アルキル化がその後に続くオリゴマー化)を比較するものである。これらの値から判断すると、最終生成物のオレフィン価についてのイソブタンの導入の役割を見ることができる。
【0057】
【表5】

【0058】
(実施例6)
イソブタンの存在下でαオレフィンの混合物のオリゴマー化
1:1:1の1−ヘキセン:1−オクテン:1−デセンの混合物を、イソブタンの存在下で、イソブタンの存在下での1−デセンのオリゴマー化に対して初めに説明した反応条件(100gmのオレフィン、20gmのIL触媒、助触媒としての0.25gmのHCl、50℃、自律圧力、1時間)でオリゴマー化した。生成物をIL触媒から分離し、IL層をヘキサンで洗浄し、これをデカントして生成物に添加した。生成物及びヘキサン洗浄液を0.1N NaOHで処理して任意の残留AlClを除去した。有機相を集め、無水MgSOで乾燥した。濃縮(回転蒸発器で、減圧下で、約70℃の水浴で)して、粘稠な黄色油としてのオリゴマー生成物を得た。以下の表6は、イソブタンの存在下でのオレフィン混合物のアルキル化オリゴマー生成物の、擬似蒸留、粘度、及び流動点、曇点、並びに臭素価データを示す。
【0059】
【表6】

【0060】
上記データで示される通り、望ましい潤滑性を持つ高品質油は、同時オレフィンオリゴマー化/アルキル化、又は適当なオレフィンのオリゴマー化とそれに続くオリゴマー生成物のアルキル化により作ることができる。方法に関係なく、両方の方法で製造された油は、その沸点範囲、オレフィン価及び物性、例えば、粘度指数、粘度、流動点及び曇点等において接近しているのが見てとれる。両方の方法は、オレフィン及びそのオリゴマーをキャッピングすること(アルキル化すること)によって形成される分枝パラフィンのかなりの濃度及び低オレフィン濃度を持つ油をもたらす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑油又は潤滑油成分の製造方法であって、
1つ又はそれ以上のオレフィンを含む供給原料を、イオン液体オリゴマー化帯域において、オリゴマー化条件でオリゴマー化してオリゴマーを形成する工程、
前記オリゴマーを、イソパラフィンの存在下で、イオン液体アルキル化帯域において、アルキル化条件でアルキル化して、−50℃未満の曇点、少なくとも134の粘度指数、及びSIMDISTで少なくとも225°FのT90〜T10沸点差を有するアルキル化オリゴマー生成物を形成する工程
を含む、前記方法。
【請求項2】
イオン液体アルキル化帯域がブレンステッド酸を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
−50℃未満の曇点、
少なくとも134の粘度指数、
SIMDISTで少なくとも300°FのT90〜T10沸点差、及び
0.2未満の臭素価
を含む潤滑油成分又は基油。
【請求項4】
粘度指数が少なくとも145である、請求項3に記載の潤滑油成分又は基油。
【請求項5】
オリゴマー対イソパラフィンのモル比が少なくとも0.5である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アルキル化オリゴマー生成物が2.7未満の臭素価を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
アルキル化オリゴマー生成物が、SIMDISTで少なくとも1000°FのTBP@50及び4未満の臭素価を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アルキル化オリゴマー生成物が3未満の臭素価を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
イソパラフィンが、イソブタン、イソペンタン、並びにイソブタン及びイソペンタンを含む混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
アルキル化オリゴマー生成物を水素化に供して低オレフィン潤滑油基油を製造する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記低オレフィン潤滑油基油が、ASTM D1159で0.2未満の臭素価を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1つ又はそれ以上のオレフィンを含む供給原料流が、少なくとも1種のαオレフィンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
1つ又はそれ以上のオレフィンを含む供給原料流が、単一のαオレフィン種を少なくとも50モル%含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
1つ又はそれ以上のオレフィンを含む供給原料流が、αオレフィンの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
アルキル化オリゴマー生成物を水素化に供して低オレフィン含有量のアルキル化オリゴマーを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
低オレフィン含有量のアルキル化オリゴマーが、ASTM D1159で測定して0.2未満の臭素価を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
イオン液体オリゴマー化帯域が、酸クロロアルミネートイオン液体触媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
イオン液体オリゴマー化帯域及びイオン液体アルキル化帯域が、異なるイオン液体触媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
イオン液体オリゴマー化帯域及びイオン液体アルキル化帯域が、同じイオン液体触媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
イオン液体アルキル化帯域及び前記イオン液体オリゴマー化帯域が同じ帯域である、請求項1に記載の方法。

【公開番号】特開2012−111954(P2012−111954A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−10634(P2012−10634)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2008−547282(P2008−547282)の分割
【原出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(503148834)シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド (258)
【Fターム(参考)】