説明

高気密高清浄入退室用装置

【課題】本発明は、高気密高清浄入退室用装置に関し、空気圧変動の少ない入退室用装置を提供することが課題である。
【解決手段】入口側Aと出口側Bとに外筒が連通する円筒状入退室用装置において、該入退室用装置の外筒内壁2aに沿って周方向にスライド移動可能な円弧状のドア枠3,4と、該ドア枠内に別体にして設けられるもので前記円筒状室の半径方向に当該ドア枠との間に設けられた押付手段11により進退自在にして支持されるとともに前記円筒状入退室用装置における出入口用開口部8a,8bの周縁部に当接して密閉作用する迫出しドア12,13と、を有して形成されている高気密高清浄入退室用装置1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、複数の空間を結ぶ入退室施設、クリーンルームへの医療関係者や研究者の入退出において、微生物又は塵埃が図11(A)に示すように、空間1から空間2へ、又は空間2から空間1へ流出するのを防止する、高度なバイオハザード対策を要するクリーンルームに好適な高気密高清浄入退室用装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細胞や遺伝子の調整や、細胞などの保存施設ど高度なバイオハザード対策を要するクリーンルームでは、施設の作業者の出入りによって一般環境中の微生物が塵埃と共にクリーンルーム内部に侵入したり、内部の菌などが外部へ流出したりするのを完全に防止するために、各空間への空気の流れを一定方向に制御し、また、エアーシャワー室の他更に重扉のエアーロック室を設けているものが知られている(特許文献1,2参照)。
【0003】
この入退室用装置内で空間1で着ている洗浄衣の上に、更に高度な洗浄衣(クリーンスーツ)を着用することで、空間1から空間2へ、微生物が移動することを防止する。また、この入退室用雄地内は上方から下方に向かって清浄な空気流が形成されることが必須となっている。
【0004】
この入退室用装置は、空間1から空間2への接続だけでなく、図11(A)に示すように、空間2,空間3,空間4と複数の空間を結ぶように提案されることもある。特にこの場合、空間2,空間3,空間4の各々に入室が許される作業員は異なる場合があるので、いわゆるセキュリティの問題を有する。
【特許文献1】実開昭63−92299号公報
【特許文献2】実開平05−81793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の入退室用装置は、二つの課題を有している。即ち、課題(一);従来の入退室用装置は方形空間で、複数の観音開き扉を具備しており、開閉時の微小な圧力変化を持らし、入退室用装置と空間1、または空間2との圧力差管理を困難にする。引き扉(スライド)はこの問題を解決するが、方形空間では引き扉の収入スペースを確保する事が難しいため採用されがたい。課題(二);入退室用装置内で作業員が着替え又は重ね着する際に、付着して入る可能性のある微生物,塵埃を除去するため、上方から下方へ向かって洗浄空気の流れを維持する必要があるが、リターンエアダクトを設置するスペースを確保しがたい。本発明に係る高気密高清浄入退室用装置は、このような課題を解決するために提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る高気密高清浄入退室用装置の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、入口側と出口側との開口部に連通する入退室用装置において、該入退室用装置を形成するように円筒状に形成された円筒状外壁と、この円筒状外壁の内部に間隙を有して収納されるとともに前記外壁の開口部に対応した開口部を有する円形状のケーシングと、該ケーシングにおける開口部の内側近傍に周方向へスライド移動可能に設けられた円弧状のドア枠と、該ドア枠内に別体にして設けられるもので当該ドア枠との間に設けられた押付手段によりケーシングの径方向へ進退自在にして支持されるとともに前記円筒状外壁の開口部の周縁部に当接して密閉作用する迫り出しドアと、前記円筒状外壁と前記円筒状のケーシングとの間の間隙をリターンエアの通り道とするエアー循環装置であって、前記通り道の途中に設けられた殺菌装置と、前記殺菌装置を通過した空気を前記ケーシング内にダウンフローさせ床部のグレーチングから前記通り道に空気を循環させるために天井部に設けられた駆動ファンと、該駆動ファンの下部位置でケーシング室内との間に設けられるヘパフィルターとでなるエアー循環装置とを有して形成されていることである。
【0007】
前記ドア枠と迫り出しドアとがケーシング内の出入り口用開口部に夫々設けられ、その入口と出口との周方向の位置関係が可能な範囲の角度で、円筒状外壁の開口部に対応させて任意に設定できること、;
前記ドア枠に内側に屈曲する凹部を設け、その凹部に迫り出しドアを収納し、該迫り出しドアの裏面にシリンダを設けて、前記凹部の底面に反力を取って前記シリンダにより外筒側の出入り口の周縁部に迫出しドアを押し付けること、;
前記ケーシングは、床部の上に着脱自在に載置されていること、;
を含むものである。
【0008】
また、本発明の高気密高清浄入退室用装置の要旨は、入口側と出口側との開口部に連通する入退室用装置において、該入退室用装置を形成するように円筒状に形成された円筒状外壁と、前記円筒状外壁の内側に設けられ前記外壁の開口部に対応した開口部が一箇所に設けられている円筒状の回転自在なケーシングと、前記ケーシングの開口部の外周縁部に設けられるシール構造体と、前記ケーシングを回転させるように床下に配設された回転手段と、前記円筒状外壁と前記円筒状のケーシングとの間の間隙をリターンエアの通り道とするエアー循環装置であって、前記通り道の途中に設けられた殺菌装置と、前記殺菌装置を通過した空気を前記ケーシング内にダウンフローさせ床部のグレーチングから前記通り道に空気を循環させるために天井部に設けられた駆動ファンと、該駆動ファンの下部位置でケーシング室内との間に設けられるヘパフィルターとでなるエアー循環装置とを有して形成されていることである。
【0009】
前記シール構造体は、枠体とこの枠体に設けられたシール材とが、空気圧によって伸縮する蛇腹装置によって前記枠体を介して前記シール材が外壁側の出入口用開口部の周囲に押し付けられ密閉される構造であること、;
前記床部のグレーチングが、ケーシング下部と連結されて、このケーシングと共に回転するものであること、;
を含むものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の高気密高清浄入退室用装置によれば、円筒状の外壁とその内側に収納される円筒状のケーシングとでなるので、従来の方形の入退室用装置に比べて、狭いスペースで構築することができる。また、迫り出しドアがスライド自在なドア枠に支持されているので、引き扉と同様に、隣接する空間同士の空気の圧力差の管理を容易にすると共に、引き扉の収納スペースも、本発明では、ケーシング内において円弧状のドア枠で周方向に収納されて、余分な収納スペースを不必要としない。よって、特に図11(B)に示すように入退室用装置の周囲を空間2,3,4に囲まれた状態の場合に、スペース確保という機能の点において優れている。
【0011】
また、本発明の高気密高清浄入退室用装置は、円筒状の外壁とケーシングとの間の間隙を、エアー循環装置の通り道(ダクトの代わり)にすることができるるので、前記外壁の外側に通り道(ダクト等)を確保する必要が無くなり、リターン用のエアダクトスペースを確保する上で優れている。
【0012】
また、前記入退室用装置の外壁形状が円筒形であるので、入口に対する出口の位置を可能な範囲で180°又は90°に限らず、90°以内や130°等の任意の位置に設定することが可能となる。更に、ドア枠に内側に屈曲する凹部を設け、その凹部に迫り出しドアを収納し、該迫り出しドアの裏面にシリンダを設けて、前記凹部の底面に反力を取って前記シリンダにより外筒側の出入り口の周縁部に迫出しドアを押し付けるので、前記ドアはケーシングの内圧によって拡径方向におされるとともに前記シリンダーでも押圧するので、高気密状態に密閉される。前記ケーシングは、床部の上に着脱自在に載置されているので、その交換も容易にクレーンなどで吊り上げて行うことができる。
【0013】
本発明の他の実施例に係る高気密高清浄入退室用装置は、円筒状の外壁の内側に収納されるケーシングが回転手段により回転自在であるので、ケーシング側には1箇所の開口部とドアとを設ければよいので、ケーシングの構造が簡易になる。また、円筒状外壁における開口部が、図bに示すように、入口側と出口側との位置関係が90度以下で移動先の空間が接近していても、ケーシングが回転すればよいので、ケーシングに開口部とドアとを2箇所に設けるよりも対応が容易である。
【0014】
前記ケーシングにおけるシール構造体は、空気圧によって伸縮する蛇腹装置によってシール材が外壁側の出入口用開口部の周囲に押し付けられ密閉される構造なので、簡易な押圧手段によりドアを密閉させることができる。更に、床部のグレーチングが、ケーシング下部と連結されて、このケーシングと共に回転するようにすることで、作業者はケーシングの開口部に向いていれば、移動することなく、立ったままエアー洗浄されてそのまま出口側の空間内へ進行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る高気密高清浄入退室用装置1は、図1乃至図2に示すように、例えば、空間Aから空間Bに作業者が移動する場合に、空間Aから連通する入口側Aと、空間Bに連通する出口側Bとに、円筒状の外壁2の開口部2a,2bが連通する入退室用装置である。前記空間Aは例えば入口の前室やエアーシャワー室である。また、前記出口側Bは施設内の細胞調整室である。そして、菌や塵埃が外部に漏出しないように、常に、外部から施設内に空気が一方向に流れるように、入口側Aの方が空気圧が高く、出口側Bの方が空気圧が低く(相対的に負圧)なっている。
【0016】
そして、図3乃至図4に示すように、前記入退室用装置1における円筒状外壁2の内部に間隙3を有して収納されるとともに前記外壁2の開口部2a,2bに対応した開口部4a,4bを有する円形状のケーシング4がある。このケーシング4は、金属製若しくは合成樹脂製である。そして、このケーシング4の内側で開口部4a,4bの近傍に、周方向にスライド移動可能に設けられた金属製で円弧状のドア枠5a,5bが設けられている。
【0017】
前記ドア枠5a,5bは、ケーシング4の上部内側壁面に敷設されたガイドレール6a,6b、及び床面上に敷設されたガイドレール6c,6dが設けられていて、前記上部のレール6a,6bに吊持されるガイドローラ7aを有した金属製の吊持手段7によって、摺動自在にされている。このドア枠5a,5bスライド移動には、人の手で十分に開けられるような負荷に設定される。また、前記ドア枠5a,5bは、外壁2の開口部2a,2bの大きさに合わせて、これを閉蓋できる大きさに形成されている。
【0018】
前記ドア枠5a,5bには、このドア枠内に別体にして設けられるもので当該ドア枠との間に設けられた油圧シリンダー8等の押付手段により、前記ケーシング4の径方向へ進退自在にして支持されるとともに、前記円筒状外壁2の開口部2a,2bの周縁部に当接して密閉作用する金属製(例えば、鋼製)の迫り出しドア9a,9bが設けられている。
【0019】
前記迫出しドア9a,9bの外周面には、シール用のゴム製等のシールパッキン10が貼着されており、前記開口部2a,2bの周縁部を密閉するように、略矩形状に形成されている。なお、円筒状の外壁2とケーシング4との間において、開口部以外の範囲に、必要な気密用のパッキン3aが設けられている。
【0020】
前記入退室装置1のケーシング4の内部空間4cは、作業者の衣服表面に付着した菌を除菌してクリーンにし、外部の菌を施設内に入れないように、若しくは、内部の菌を外部に漏れ出さないように、クリーン室としてクリーンエアが循環している。このエアー循環装置11は、図2及び図4に示すように、前記円筒状外壁2と前記円筒状のケーシング4との間の間隙3をリターンエア12の通り道とするものである。
【0021】
そのエアー循環装置11の構成は、リターンエア用の前記通り道(間隙3)の途中に設けられた殺菌装置13と、前記殺菌装置13を通過した空気を前記ケーシングの内部空間4cにダウンフローさせ床部のグレーチング15から前記通り道に空気を循環させるために天井部に設けられた駆動ファン16と、該駆動ファン16の下部位置でケーシング4室内との間に設けられるヘパ(HEPA)フィルター17とでなる。
【0022】
前記エアー循環装置11により、クリーンなエアーは、駆動ファン16によって循環されるものであり、天井部からヘパフィルター17を通してクリーンなエアーがケーシング4の内部空間4cに吹き出し、床のグレーチング15から床の下に吸い込まれ、地下ピット18から前記間隙3により上昇し、途中で殺菌装置13で菌が殺菌されて、天井部に至り、ファンフィルタユニットの駆動ファン16で再びダウンフローされる。
【0023】
また、前記エアー循環装置11により、ケーシング4の内部空間4cの気圧を公知の方法で調整することが可能であり、この内部空間4cの気圧は、通常、空間A及び空間Bよりも高く設定されている。従って、作業者の移動により、ケーシング4の開口部4a,4bが開けられたときに、常に、入退室用装置の内部空間4cから外側の空間A,Bにクリーンなエアーが吹き出すので、菌等がケーシング4を介して他の空間に移動するおそれがなくなるものである。
【0024】
本発明に係る入退室用装置1の該外筒壁は円筒状なので、図3に示すように、引き扉用の収納スペースを有した方形の入退室用装置19である場合と比べてみると、スペース20の分だけ前記入退室用装置1では余分なスペースとなる。よって、前記スペース20を有効活用することができる。更に、リターンエア用のダクトスペースも、前記間隙3で代用されるので、円筒状外壁2の外部側にダクトスペースが不要となるので、前記スペース20の全部を他の装置等用に振り向けることができる。
【0025】
また、図5に示すように、ドア枠5a,5bと迫り出しドア9a,9bとがケーシング4における開口部4a,4bとに夫々設けられ、円筒状外壁2の開口部2a,2bとの周方向の位置関係が可能な範囲の角度、例えば、70°とか120°とかの任意の角度にして設定できる。また、出口2bも可能であれば複数箇所に設けることもできる。施設の多様な形状に応じてこの入退室用装置1を自由に設計できるものである。
【0026】
また、図3(B)に示すように、ドア枠5aに内側に屈曲する凹部5cを設け、その凹部5cに迫り出しドア9aを収納し、該迫り出しドア9aの裏面に油圧シリンダ8を設ける。そして、前記凹部5cの底面に反力を取って前記油圧シリンダ8により、外壁2側の開口部2aの周縁部に前記迫り出しドア9aを押し付けるものである。この実施例によれば、油圧シリンダー8の支持構造が簡易にして強固にドア枠5aに取り付けることができる。
【0027】
本発明の第2実施例に係る入退室用装置1aは、図6乃至図7に示すように、入口側と出口側との開口部に連通する入退室用装置において、該入退室用装置を形成するように円筒状に形成された円筒状外壁2と、前記円筒状外壁2の内側に設けられ前記外壁の開口部2a,2bに対応した開口部21aが一箇所に設けられている円筒状の回転自在なケーシング21と、前記ケーシング21の開口部21aの外周縁部に設けられるシール構造体としてのシールパッキン10と、前記ケーシング21を回転させるように床下に配設された回転手段22と、エアー循環装置11とで概ね構成されている。
【0028】
この第2実施例では、回転自在なケーシング21があり、それには出入口用の開口部21aが一箇所だけ設けられており、作業者は、このケーシング室21内に入り、開口部2b側に向いてそのままの状態で立っていれば、図8乃至図9に示すように、自動的に前述のエアー循環装置11によるエアーシャワーを浴びてクリーンにされ、更に、出口側Bの開口部2bに前記開口部21aが自動的に移動し、そのまま出口側Bに移動することができる。
【0029】
前記回転手段22は、図8に示すように、ケーシング21を支持するスラストベアリング23と、このケーシング21と一体にして設けられ回転する歯車24と、この歯車24に歯合するスプロケット25と、このスプロケット25を減速装置を介して駆動する駆動モータ26とで構成されている。また、高気密性を維持するために、シール材27、下部シールパッキン27a、上部シールパッキン27bが設けられるのは勿論である。また、ケーシング21の回転用に、ケーシングサポート28,ヘパフィルターサポート29,ベアリングサポート30が設けられている。
【0030】
更に、図8及び図10に示すように、前記出入口用の開口部21aにおけるシール構造体の他の実施例として、全体が矩形状の開口部21aの大きさに対応する大きさの枠体31と、この枠体31の矩形状周縁部に設けられた合成ゴム等のシール材32とが、空気圧によって伸縮する蛇腹装置33と、蛇腹装置33を収納する凹部収納部34とによって、前記枠体31を介して前記シール材32が壁2側の開口部2a,2bの周囲に押し付けられ、密閉される構造とするものである。前記ケーシング21は、前記蛇腹装置33を径方向に縮退させて、シール材32が外壁2の内壁面から離間した後に、回転させるものである。このようなシール構造体にすることで、シール材の支持構造が簡易になり、製造コストの低減となるものである。
【0031】
本発明の第3実施例に係る高気密高清浄入退室用装置1c(図示せず)として、床部のグレーチング15が、ケーシング21の下部と連結されて、このケーシング21と共に回転するようにする。グレーチング15もケーシング21と共に回転することで、作業者がケーシング21内に入った後に開口部21aに向かっていれば、クリーンエアで洗浄されてそのまま、外壁2側の開口部2bに自動的に向くことになって、移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る高気密高清浄入退室用装置1全体構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】同本発明の高気密高清浄入退室用装置1の一部縦断面図である。
【図3】図2におけるI線に沿った断面図(A)、一部拡大断面図(B)である。
【図4】同図2におけるH線に沿った断面図である。
【図5】他の実施例に係る同本発明の高気密高清浄入退室用装置1の平面視断面図である。
【図6】同本発明の高気密高清浄入退室用装置1aの第2実施例の平面視断面図である。
【図7】同本発明の高気密高清浄入退室用装置1aの使用状態の平面視断面図である。
【図8】同本発明の高気密高清浄入退室用装置1aの縦断面図である。
【図9】図8におけるJ線に沿った断面図である。
【図10】同本発明の高気密高清浄入退室用装置1aにおける一部平面視断面図(A)と、同一部斜視図である。
【図11】従来例に係る高気密高清浄入退室用装置の説明図(A),(B)である。
【符号の説明】
【0033】
1,1a,1c 高気密高清浄入退室用装置、
2 外壁 2a,2b 開口部、
3 間隙、 3a パッキン、
4 ケーシング、 4a,4b 開口部、
4c 内部空間、
5a,5b ドア枠、 5c 凹部、
6a,6b ガイドレール、 6c,6d ガイドレール、
7 吊持手段、 7a ガイドローラ、
8 油圧シリンダー、
9a,9b 迫り出しドア、
10 シールパッキン、
11 エアー循環装置、
12 リターンエア、
13 殺菌装置、
15 グレーチング、
16 駆動ファン、
17 ヘパフィルター、
18 地下ピット、
19 方形の入退室用装置、
20 スペース、
21 ケーシング、 21a 開口部、
22 回転手段、
23 スラストベアリング、
24 歯車、
25 スプロケット、
26 駆動モータ、
27 シール材、
27a 下部シールパッキン、
28 ケーシングサポート、
29 ヘパフィルターサポート、
30 ベアリングサポート、
31 枠体、
32 シール材、
33 蛇腹装置、
34 凹部収納部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口側と出口側との開口部に連通する入退室用装置において、
該入退室用装置を形成するように円筒状に形成された円筒状外壁と、
この円筒状外壁の内部に間隙を有して収納されるとともに前記外壁の開口部に対応した開口部を有する円形状のケーシングと、
該ケーシングにおける開口部の内側近傍に周方向へスライド移動可能に設けられた円弧状のドア枠と、
該ドア枠内に別体にして設けられるもので当該ドア枠との間に設けられた押付手段によりケーシングの径方向へ進退自在にして支持されるとともに前記円筒状外壁の開口部の周縁部に当接して密閉作用する迫り出しドアと、
前記円筒状外壁と前記円筒状のケーシングとの間の間隙をリターンエアの通り道とするエアー循環装置であって、前記通り道の途中に設けられた殺菌装置と、前記殺菌装置を通過した空気を前記ケーシング内にダウンフローさせ床部のグレーチングから前記通り道に空気を循環させるために天井部に設けられた駆動ファンと、該駆動ファンの下部位置でケーシング室内との間に設けられるヘパフィルターとでなるエアー循環装置とを有して形成されていること、
を特徴とする高気密高清浄入退室用装置。
【請求項2】
ドア枠と迫り出しドアとがケーシング内の出入り口用開口部に夫々設けられ、その入口と出口との周方向の位置関係が可能な範囲の角度で、円筒状外壁の開口部に対応させて任意に設定できること、
を特徴とする請求項1に記載の高気密高清浄入退室用装置。
【請求項3】
ドア枠に内側に屈曲する凹部を設け、その凹部に迫り出しドアを収納し、該迫り出しドアの裏面にシリンダを設けて、前記凹部の底面に反力を取って前記シリンダにより外筒側の出入り口の周縁部に迫出しドアを押し付けること、
を特徴とする請求項1または2に記載の高気密高清浄入退室用装置。
【請求項4】
ケーシングは、床部の上に着脱自在に載置されていること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高気密高清浄入退室用装置。
【請求項5】
入口側と出口側との開口部に連通する入退室用装置において、
該入退室用装置を形成するように円筒状に形成された円筒状外壁と、
前記円筒状外壁の内側に設けられ前記外壁の開口部に対応した開口部が一箇所に設けられている円筒状の回転自在なケーシングと、
前記ケーシングの開口部の外周縁部に設けられるシール構造体と、
前記ケーシングを回転させるように床下に配設された回転手段と、
前記円筒状外壁と前記円筒状のケーシングとの間の間隙をリターンエアの通り道とするエアー循環装置であって、前記通り道の途中に設けられた殺菌装置と、前記殺菌装置を通過した空気を前記ケーシング内にダウンフローさせ床部のグレーチングから前記通り道に空気を循環させるために天井部に設けられた駆動ファンと、該駆動ファンの下部位置でケーシング室内との間に設けられるヘパフィルターとでなるエアー循環装置とを有して形成されていること、
を特徴とする高気密高清浄入退室用装置。
【請求項6】
シール構造体は、枠体とこの枠体に設けられたシール材とが、空気圧によって伸縮する蛇腹装置によって前記枠体を介して前記シール材が外壁側の出入口用開口部の周囲に押し付けられ密閉される構造であること、
を特徴とする請求項5に記載の高気密高清浄入退室用装置。
【請求項7】
床部のグレーチングが、ケーシング下部と連結されて、このケーシングと共に回転するものであること、
を特徴とする請求項5乃至6のいずれかに記載の高気密高清浄入退室用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−190774(P2008−190774A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25462(P2007−25462)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】