説明

高流動超早強性混和剤および高流動超早強性コンクリート

【課題】汎用のセメントを用いたコンクリートについて、混和剤を添加したコンクリートが練り混ぜ直後のスランプフロー値に対する練り混ぜ120分後のスランプフロー値の比率が80%以上であって、材齢1日の圧縮強度が10N/mm2以上になる高流動超早強性混和剤、およびその高流動超早強性コンクリートを提供する。
【解決手段】水溶性セルロース、硫酸アルカリ、およびポリカルボン酸系減水剤を含有する混和剤であって、水溶性セルロースの1%濃度水溶液の回転粘度計による20℃における粘度が中性で20mPa・S以下であり、かつpH12〜13で1000〜10000mPa・Sである高流動超早強性混和剤、および該混和剤を含有する高流動超早強性コンクリート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高流動超早強性混和剤に関し、詳しくは、汎用のセメントを用いたコンクリートについて、混和剤を添加したコンクリートが練り混ぜ直後のスランプフロー値に対する練り混ぜ120分後のスランプフロー値の比率が80%以上であって、材齢1日の圧縮強度が10N/mm2以上になる高流動超早強性混和剤に関し、また該高流動超早強性混和剤を含有する高流動超早強性コンクリートに関する。
【背景技術】
【0002】
土木工事または建築工事において使用されるコンクリートの硬化および強度発現が早いと、鉄筋の配置、型枠の設置、コンクリートの打ち込み、脱型のサイクルが早まるので、工期を短くすることができ工事費の削減を図ることができる。このため、コンクリートの硬化および強度発現を早める混和材料や、超早強性を有するコンクリートが提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
しかし、超早強性を有するコンクリートは、通常のコンクリートに比べてコンシステンシーの低下が早く、練り混ぜから打ち込みが可能な時間(可使時間)が短い。また、特許文献2に記載されているセメント組成物は、粉末度が高く、かつ含有する石膏の粉末度も高い特殊なセメントである。そこで、汎用の早強ポルトランドセメントを用い、コンクリートのスランプの経時的低下が小さい超早強高強度コンクリート組成物が提案されている(特許文献3参照)。しかし、この超早強高強度コンクリート組成物は、スランプが18cm程度であり、スランプフローを測定できる程度に流動性の高いものではない。また、スランプの低下に比べてスランプフローの低下の度合いが大きい。
【特許文献1】特開2001−64058号公報
【特許文献2】特開平5−9045号公報
【特許文献3】特開平9−227205号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、超早強性混和剤について従来の上記問題を解決したものであり、汎用のセメントを用いたコンクリートに添加したときに、該コンクリートがスランプフローを測定できる程度に流動性が高く、経過時間によるスランプフローの低下が少なく、かつ材齢1日における圧縮強度が10N/mm2以上になる高流動超早強性混和剤、および該混和剤を添加した高流動超早強性コンクリートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の[1]〜[6]に示す手段によって従来の上記問題を解決した高流動超早強性混和剤、ないし該混和剤を添加した高流動超早強性コンクリートに関する。
〔1〕水溶性セルロース、硫酸アルカリ、およびポリカルボン酸系減水剤を含有する高流動超早強性混和剤。
〔2〕水溶性セルロースの1%濃度水溶液の回転粘度計による20℃における粘度が、中性で20mPa・S以下であり、かつpH12〜13のアルカリ性で1000〜10000mPa・Sである上記[1]に記載する高流動超早強性混和剤。
〔3〕水溶性セルロースの含有率が5質量%〜25質量%、硫酸アルカリの含有率が15質量%〜65質量%、ポリカルボン酸の含有率が29質量%〜74質量%である上記[1]または上記[2]に記載する高流動超早強性混和剤。
〔4〕上記[1]〜上記[3]の何れかに記載する高流動超早強性混和剤を含有する高流動超早強性コンクリート。
〔5〕汎用のセメントを用いたコンクリートであって、上記[1]〜上記[3]の何れかに記載する高流動超早強性混和剤を含有し、練り混ぜ直後のスランプフロー値に対する練り混ぜ120分後のスランプフロー値の比率が80%以上であり、材齢1日の圧縮強度が10N/mm2以上である高流動超早強性コンクリート。
【発明の効果】
【0006】
本発明の混和剤によれば、汎用のセメントを用いたコンクリートについて、添加したコンクリートが、練り混ぜ直後のスランプフロー値に対する練り混ぜ120分後のスランプフロー値の比率が80%以上であり、かつ材齢1日の圧縮強度が10N/mm2以上である高流動超早強性コンクリートが得られる。
【0007】
本発明の混和剤を添加したコンクリートは、スランプフローを測定できる程度に流動性が高く、経過時間によるスランプフローの低下が少なく、かつ材齢1日における圧縮強度が10N/mm2以上である高流動超早強性コンクリートであるので、工期を短くすることが可能であり、コンクリートの打ち込み作業も容易である。また、鉄筋を配置した型枠内に圧入しても充填不良を起こし難く、材齢1日で脱型することができる。従って、工期を短縮することができ、作業も軽減されるので、工事費用を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明の混和剤は、水溶性セルロース、硫酸アルカリ、およびポリカルボン酸系減水剤を含有する高流動超早強性混和剤である。
【0009】
本発明に使用する水溶性セルロースは、ヒドロキシアルキルセルロースおよび/またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースからなる非イオン性の水溶性セルロースエーテルが用いられる。ヒドロキシアルキルセルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとしては、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等が挙げられる。これらの水溶性セルロースは1種を用いてもよく、または2種以上を併用しても良い。これらの内では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはヒドロキシエチルセルロースが特に好ましい。
【0010】
本発明に使用する水溶性セルロースは、その1%濃度水溶液の回転粘度計による20℃における粘度が、中性で20mPa・S以下であって、pH12〜13のアルカリ性で1000〜10000mPa・Sであるものが好ましい。この粘度範囲であるものは、コンクリートの練り混ぜ水に早期に溶け易く、溶け残り難いので好ましい。
【0011】
本発明の高流動超早強性混和剤における水溶性セルロースの含有率は5質量%〜25質量%が好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。また、水溶性セルロースは、添加するコンクリートに含まれるセメント量に対して、0.18質量%〜0.4質量%となる使用量が好ましい。水溶性セルロースの使用量が上記範囲において、コンクリートの経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。
【0012】
本発明に使用する硫酸アルカリとしては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウムおよびこれらの水和物等が挙げられ、硫酸リチウムおよび/または硫酸リチウムの水和物が好ましい。
【0013】
本発明の高流動超早強性混和剤における硫酸アルカリの含有率は15質量%〜65質量%が好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの材齢1日の圧縮強度が高くなり、また経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。硫酸アルカリの含有率は35質量%〜55質量%がより好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの材齢18時間の圧縮強度を10N/mm2且つ材齢1日の圧縮強度を20N/mm2以上とすることができる。
【0014】
また、硫酸アルカリは、添加するコンクリートに含まれるセメントの質量に対して、0.4質量%〜1.5質量%となる使用量が好ましい。硫酸アルカリの使用量が上記範囲において、添加したコンクリートの材齢1日の圧縮強度が高くなり、かつ経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。硫酸アルカリは、添加するコンクリートに含まれるセメントの質量に対して、0.5質量%〜1.5質量%となる使用量がより好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの材齢18時間の圧縮強度を10N/mm2且つ材齢1日の圧縮強度を20N/mm2以上とすることができる。
【0015】
本発明に使用するポリカルボン酸系減水剤としては、ポリカルボン酸系減水剤、ポリカルボン酸系AE減水剤、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤、およびポリカルボン酸系高性能減水剤等が挙げられる。このなかでポリカルボン酸系高性能AE減水剤、またはポリカルボン酸系高性能減水剤が好ましく、水溶性メタクリル酸系グラフトポリマーを主成分とするポリカルボン酸系高性能AE減水剤、またはポリカルボン酸系高性能減水剤が特に好ましい。
【0016】
本発明の高流動超早強性混和剤におけるポリカルボン酸系減水剤の含有率は29質量%〜74質量%が好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの材齢1日の圧縮強度が高くなり、かつ経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。ポリカルボン酸系減水剤の含有率は35質量%〜55質量%がより好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの経過時間によるスランプフロー低下がより抑制され、練り混ぜ直後のスランプフローの値を100として、120分後で90以上且つ180分後で80以上とすることができる。
【0017】
また、ポリカルボン酸系減水剤は、添加するコンクリートに含まれるセメントの質量に対して、0.4質量%〜1.5質量%になる使用量が好ましい。この使用量の範囲において添加したコンクリートの材齢1日の圧縮強度が高くなり、かつ経過時間によるスランプフローの低下を充分に抑制することができる。ポリカルボン酸系減水剤は、添加するコンクリートに含まれるセメントの質量に対して、0.7質量%〜1.5質量%になる使用量がより好ましい。この含有率の範囲において、添加したコンクリートの経過時間によるスランプフロー低下がより抑制され、練り混ぜ直後のスランプフローの値を100として、120分後で90以上且つ180分後で80以上とすることができる。
【0018】
本発明の高流動超早強性混和剤はコンクリートに添加して用いる。コンクリートに添加する方法や順序は限定されない。例えば、コンクリートに使用する1または2以上の材料に添加してもよく、コンクリートの他の材料と同時にミキサ内に添加してもよく、また、他の材料を練り混ぜ製造したコンクリートに添加してもよい。
【0019】
また、本発明の高流動超早強性混和剤は、コンクリートに添加する前に各成分を混合したうえで一度に添加してもよく、2以上に分けて添加してもよい。なお、本発明の高流動超早強性混和剤をコンクリートに添加した後に、ミキサで混合する方法が材料が均質になるので好ましい。また、本発明の高流動超早強性混和剤の添加量は、コンクリートに含まれるセメント量に対して、水溶性セルロース、硫酸アルカリ、ポリカルボン酸系減水剤の各使用量が先に述べた範囲になる量が好ましく、従って、通常、該混和剤の添加量はセメント量に対して0.98質量%〜3.4質量%が好ましい。
【0020】
本発明の高流動超早強性コンクリートは上記高流動超早強性混和剤を含有するコンクリートである。本発明の高流動超早強性コンクリートは上記高流動超早強性混和剤のほかにセメント、骨材、および水を含有する。
【0021】
本発明の高流動超早強性混和剤を用いるコンクリートは、普通、早強、超早強、低熱、および中庸熱等の各種ポルトランドセメント、エコセメント、並びにこれらポルトランドセメントまたはエコセメントに、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフュームまたは石灰石微粉末等を混合した各種混合セメントを使用したものである。なお、便宜上、本発明は上記各セメントを汎用のセメントと云う。コンクリートは上記汎用セメントを一種または二種以上を併用したものでも良い。なお、コンクリートのセメントは、材齢1日における圧縮強度が高く、かつ入手し易いことから、早強ポルトランドセメントが好ましい。
【0022】
コンクリートのセメントの含有量は、300〜700kg/m3が好ましい。セメント量が300kg/m3より少ないとスランプフローを測定できる程度の流動性を得ようとすると材料分離が起こり易い。700kg/m3を超えるとコンクリートにひび割れが発生する虞が高まる。更に好ましくは、350〜550kg/m3とする。
【0023】
本発明のコンクリートに使用する骨材としては、例えば、川砂、海砂、山砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生細骨材、スラグ細骨材、珪砂、石粉、川砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、再生粗骨材、スラグ粗骨材等が挙げられ、これらの一種または二種以上の使用が可能である。
【0024】
コンクリート中の骨材含有量は、1200〜1900kg/m3が好ましい。骨材含有量が1200kg/m3より少ないとコンクリートにひび割れが発生する虞が高まり、1900kg/m3を超えると相対的にセメント量が少なくなるのでスランプフローを測定できる程度の流動性を得ようとすると材料分離が起こり易い。更に好ましくは、1400〜1700kg/m3とする。
【0025】
本発明のコンクリートに使用する水は、水道水が推奨されるが限定されない。混和材料に含まれる水を用いてもよい。水の含有量は、セメント100質量部に対し、35〜65質量部が好ましい。35質量部未満ではスランプフローを測定できる程度の流動性を得ようとするとセメントの含有量を多くする必要が生じるため、ひび割れが発生する虞が高まる。水分量が65質量部を超えるとコンクリートにひび割れが発生する虞が高まる。更に好ましくは、セメント100質量部に対し、45〜55質量部とする。
【0026】
本発明の高流動超早強性コンクリートは、セメント、骨材、および水からなる通常のコンクリート成分と共に、本発明の上記混和剤を含有する。該混和剤はその成分を予め混合したものでもよく、あるいは、混和剤の各成分(水溶性セルロース、硫酸アルカリ、ポリカルボン酸系減水剤)を個々にコンクリートに添加してもよい。
【0027】
本発明の高流動超早強性コンクリートには上記以外の混和材料の一種または二種以上を本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。この混和材料としては、例えばセメント用ポリマー、発泡剤、起泡剤、防水材、防錆剤、収縮低減剤、水溶性セルロース以外の増粘剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、膨張材(剤)、急結剤(材)、急硬剤(材)、消泡剤、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、火山灰、撥水剤、表面硬化剤、保水剤等が挙げられる。
【0028】
本発明の高流動超早強性コンクリートは、ミキサ等を用いて混練し製造する。混練に用いる器具や混練装置は限定されない。なお、ミキサを用いれば量を多く混練できるので好ましい。使用されるミキサとしては連続式ミキサでもよく、バッチ式ミキサでもよい。例えばパン型コンクリートミキサ、パグミル型コンクリートミキサ、重力式コンクリートミキサ等が使用される。また、材料を一度にミキサに入れ混練してもよく、また材料を2以上に分けて混練したものを合わせて更に混練し製造してもよい。
【実施例】
【0029】
〔実施例1〕
表1に示す配合条件のコンクリート(練り混ぜ量:30L)に、表2に示す成分からなる混和剤を添加し、強制パン型コンクリートミキサ(容量55L)に入れて練り混ぜ、コンクリートを作製した。作製したコンクリートのスランプフローおよび圧縮強度を測定した。使用材料、練り混ぜ方法、および試験方法を以下に示し、試験結果を表3に示す。
【0030】
<使用材料>
セメント:早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、密度;3.14g/cm3
細骨材:静岡県菊川市産山砂(密度;2.61g/cm3
粗骨材:茨城県桜川市産砕石1305(密度;2.64g/cm3
水:水道水。
ポリカルボン酸系減水剤:水溶性メタクリル系グラフトポリマーを主成分とする粉末型高性能減水剤
硫酸アルカリ:硫酸リチウム(市販品、粉末)
水溶性セルロース:ヒドロキシプロピルメチルセルロース〔1質量%濃度水溶液の回転粘度計(東機産業社製回転粘度計RB-80H、ローター;H1、回転数;5rpm)による20℃における粘度が、中性で1mPa・S、pH12.5で1269mPa・S〕
【0031】
<練り混ぜ方法>
粗骨材、約半量の細骨材、セメント、水溶性セルロースと硫酸アルカリの混合物、残り約半量の細骨材の順序で、ミキサ内に入れ、15秒間混合した。その後、ポリカルボン酸系減水剤を水に溶解させた水溶液をミキサ内に入れ、90秒間練り混ぜることでコンクリートを製造した。練り混ぜは20℃の恒温室内で行った。
【0032】
<試験方法>
・スランプフローの経時変化の測定
規格〔JIS A 1150「コンクリートのスランプフロー試験方法」〕に準じ、スランプコーン引き上げ5分後にスランプフローを測定した。測定は、練り混ぜ直後、120分後および180分後に行った。練り混ぜ直後のスランプフローの値を100として各測定時のスランプフローの比率(フロー比)を求めた。スランプフローの経時変化の測定は20℃の恒温室内で行った。
・圧縮強度試験
規格〔JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」〕に従い、材齢18時間および材齢24時間の圧縮強度を測定した。養生温度は試験直前まで20℃とした。
【0033】
本発明の実施例は何れも120分後のフロー比が90以上および180分後のフロー比が80以上であり、180分後においても高い流動性を有する。また、本発明の実施例は材齢24時間の圧縮強度が10N/mm2以上であり、No.1を除き20N/mm2以上であり、高い材齢強度を有する。一方、比較例のフロー比は何れも80未満であり、一部(No.6,No.7)は180分後のスランプフローは測定不能である。また、180分後のスランプフローが測定可能な比較例(No.8)の材齢24時間の圧縮強度は大幅に低い。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の高流動超早強性混和剤および本発明の高流動超早強性コンクリートは、土木工事、または建築工事において好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性セルロース、硫酸アルカリ、およびポリカルボン酸系減水剤を含有する高流動超早強性混和剤。
【請求項2】
水溶性セルロースの1%濃度水溶液の回転粘度計による20℃における粘度が、中性で20mPa・S以下であり、かつpH12〜13のアルカリ性で1000〜10000mPa・Sである請求項1に記載する高流動超早強性混和剤。
【請求項3】
水溶性セルロースの含有率が5質量%〜25質量%、硫酸アルカリの含有率が15質量%〜65質量%、ポリカルボン酸の含有率が29質量%〜74質量%である請求項1または請求項2に記載する高流動超早強性混和剤。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れかに記載する高流動超早強性混和剤を含有する高流動超早強性コンクリート。
【請求項5】
汎用のセメントを用いたコンクリートであって、請求項1〜請求項3の何れかに記載する高流動超早強性混和剤を含有し、練り混ぜ直後のスランプフロー値に対する練り混ぜ120分後のスランプフロー値の比率が80%以上であり、材齢1日の圧縮強度が10N/mm2以上である高流動超早強性コンクリート。

【公開番号】特開2009−155184(P2009−155184A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337902(P2007−337902)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(501173461)太平洋マテリアル株式会社 (307)
【Fターム(参考)】