説明

高精度試験体の角度依存アライメントの検査または校正装置

【課題】本発明は、高精度試験体(1)の基準構造体の角度依存アライメントを検査または校正する装置に関する。
【解決手段】装置は、台座(2)と、試験体(1)を支持し支持部軸(4)に回転可能に取付けた支持部(3)と、測定部軸(7)に回転可能に測定部軸受ユニット(6)で取り付けた測定部(5)を備えている。光学ユニット(8)を、測定部(5)に取り付け、測定面(11)を通る、試験体(1)の基準構造と相互作用する試験体ビーム(10,10a,10b,10c,10d)を、光学ユニットで受け取る。測定部軸受ユニット(6)を、測定面(11)の片側またはその面内に設けている。測定部(5)の基本形は、測定部軸(7)に軸対称で、測定部軸(7)と測定面にある支持部軸(4)の交差点を包囲または囲み、同様に試験体(1)も取り囲む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高精度試験体の角度依存アライメントを検査または校正する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
0.5秒または0.15mgonより少ない角度精度の高精度測定、検査または仕様として、または一般的に高精度の角度方位に使用する高精度部品の検査または校正には、部品に比べて更に高精度の検査または校正が必要である。
【0003】
特に指標で静的または動的に水平角度および垂直角度を測定するセオドライトの検査または校正は、従来技術に開示されている。
【0004】
良く知られている古典的なセオドライトの指標試験法は、複数のコリメータをステーションに取付け、望遠鏡で観測する。試験体を囲む円の幾つかの点で測定する一定の角度差を、角度測定の水平精度の基準として使用する。測定の垂直精度には、コリメータの角度差を基準値と比較する。基準円試験法(Reference Circle Test Method)は知られている。例えば、PRUTE and PRUFO devices from F. W. Breithaupt & Sohn。この方法は、ISO標準17123-3 (Optics and optical instruments - Field procedures for testing geodetic and surveying instruments)に準拠している。しかしコリメータの代わりに固定ターゲットを観測する。このセオドライトの指標試験法には、測定プロセスの全自動化が難しい、測定数がコリメータの数で限定される、測定結果が観測者に大きく依存する等の不利な点がある。
【0005】
別の方法にMauerの干渉試験法がある。Maurer, W.: An interferometricmethod for determining line improvement on built-in theodolitecircles; Thesis Munich, 1983; Deumlich, F. & Staiger, R.: Instrument theory of surveying technology。この方法は、テストするセオドライトを回転する角度を、レーザビームの干渉反射体への行路差から求める。測定できる最大角度は、+/-8.5gonで、分解能は0.01mgonである。水平角のみの検査となる。この方法は、垂直度角の検査は出来ない。プリズムホルダをセオドライトの傾斜軸に回転可能に取付ける必要があるためである。この方法は、付加するプリズムホルダの重さで、垂直指標と傾斜軸の影響を無視することが出来ない。
【0006】
基準円を除去したセオドライトの検査法は、従来技術で知られている。これらの方法は、主に比較法で、基準円で検査する指標を、対応する正確な角度法線と、例えば干渉的に又は精密な基準円により比較する。このタイプの装置が、次の文献で使用されている。Physikalische Technische Bundesanstalt (Prowe, B.: Investigations into a new reference circle tester; Feinwerktechnik & Messtechnik, Issue 5, 1985, pages 213-217)、 Zentralinstitut furPhysik der Erde (Weise, H. & Quart, W.: A fully automatic measuring unit for checking circle graduations; Feingeratetechnik, Issue 4, 1975, pages 155-160), CH 372847 or CH 372471。これらの方法および装置は、搭載したセオドライトの指標テストが出来ず、除去した基準円の検査のみとなる。更に、基準をISO標準17123-3 (Optics and optical instruments - Field procedures for testing geodetic and surveying instruments)またはDIN 18723, Part 3 (Feldverfahrenzur Genauigkeitsuntersuchunggeodatischer Instrumente [Field methods for investigating the accuracy of geodetic instruments])にしても良い。
【0007】
セオドライト、視距儀または総ステーションを以下「セオドライト」とするが、この全自動の検査または校正の装置または方法は、従来技術に開示されている。セオドライト試験装置は、次の文献に記載されている。“TPM - Einneues Gerat zurvollautomatischen Prufung von Teilkreisen in elektronischen Theodoliten [TPM - A new device for fully automatic checking of reference circles in electronic theodolites]” by Hilmar Ingensand for the X International Course for Engineering Surveying at the Technical University of Munich on 12-17.9.1988および学位論文“Kalibriereinrichtung fur Theodoliten [Calibration device for theodolites]” by Andreas Rutzler, implemented at the Institute for General Electrical Technology and Electrical Measurement Technology of the Technical University of Grazin October 1991。セオドライト試験装置は、約0.1mgonの精度を備え、電子セオドライトをコード基準円指標システムで検査する。インクリメント法で要求される初期化が不要で素早く角度を出力する。しかし単一の角度指標で基準円の直径の走査が無い。基準円の機械的偏心による誤差は、各セオドライトに固有であり、測定後に装置に記憶させ自動的に補正する。セオドライト試験装置は、完全な全自動で、設置場所での水平および垂直の角度指標の検査、測定範囲の主要部の検査、試験プロセスで測定されるシステム誤差の解析、セオドライトに記憶されている誤差関数の自動確定、を行なう。セオドライト試験装置は、種々の異なるセオドライトに適している。
【0008】
以下に、従来技術のセオドライト試験装置に関して、図を参照し詳細に述べる。
【0009】
既知のセオドライト試験装置は、「セオドライトの中のセオドライト」の考えに基づく。セオドライト試験装置の軸系は、テストするセオドライトの軸系に対応し、垂直軸101と水平軸102からなる。セオドライトは、概略的にアリダード103と望遠鏡105で構成される。アリダードは、セオドライト下部104に対して垂直軸101に回転可能で、望遠鏡は、水平軸102に対して傾斜可能で視軸106を備えている。セオドライト及びセオドライト試験装置の完全な軸系のセンタリングは出来ないので、角度測定システム、セオドライト試験装置の垂線およびセオドライトの指標を、垂直軸102で回転するオートコリメータ107で結合する。結合は、望遠鏡105に固定した平面鏡付属品108を経由する平行ビーム113で行なう。セオドライト試験装置およびセオドライトは、軸101、102、106の直交条件を満たしており、すべての軸系が、オートコリメーションのセッティングで同一線上となる。水平および垂直の検査の手順は、セオドライトの設計で異なる。水平検査では、セオドライトのアリダード103は固定され、下部104は垂直軸101で回転する。静止したアリダード103に対してセオドライトの下部104を回転させるテスト角度の粗調整後、テスト角度の微調整は、オートコリメーションで行なう。これは、下部104とアリダード103を高精度で共に回転させ、オートコリメータ107を任意に少し回転させる。その結果、セオドライトと垂線が基準に入る。水平位置は、セオドライト試験装置の高精度水平指標109とセオドライトの水平指標110を測定し比較する。垂直検査は、共通の垂直面に位置するオートコリメータ107を、水平軸102、即ち検査するセオドライトに対して回転させて行なう。セオドライトの望遠鏡105も所定角度に回転させる。次のオートコリメーションの調整後、オートコリメータ107の垂直位置を、セオドライト試験装置の高精度垂直指標111で測定し、望遠鏡105の垂直位置は、セオドライトの垂直指標112で測定し、双方の位置を比較する。
【0010】
図2は、垂直軸121および水平軸122を備えた既知のセオドライト試験装置のデバイス設計を示す。設計は、ミクロン領域の安定性が要求される3次元座標測定装置と同じである。従って、軸系の固定に、花こう岩のフレーム123を使用している。装置全体は、空調室内のコンクリート基礎(図示せず)上に載せる。水平測定部124はベースプレート123’に固定する。水平測定部124は、精密なターンテーブルと似ており、転がり軸受125で支持され、水平駆動体126で垂直軸121に対して回転可能である。水平測定部124は、また水平角度センサ127を備えている。検査するセオドライト130を保持する三脚129を、水平測定部124に取付ける。取付けたセオドライト130の電気的接続は、スリップリングシステム(図示せず)で行なう。垂直測定部131は、測定ブリッジ134および垂直角度センサ133を備え、電子オートコリメーションを行なう。測定ブリッジ134は、水平軸122に対して回転可能で、垂直駆動体132で駆動する。フォーク状の駆動体136を、測定ブリッジ134に設け、セオドライト130の望遠鏡137の停止に用いる。従って、望遠鏡137の垂直位置は、オートコリメータ135の垂直位置となる。駆動体136は、望遠鏡137に対して可動空間を備え、測定ブリッジ134の微調整の時に双方を分離させる。同様に、駆動体136は、水平測定部124による水平調整で停止する働きがある。重量の有る測定ブリッジ134の安定性、特に水平位置で特に重要である。これは測定ブリッジ134の構造に曲げ力が作用し、測定をゆがめるからである。U字形の測定ブリッジ134を、予め引張り力を加えた転がり/スリーブ軸受の傾斜軸軸受138で、花こう岩フレーム123の両側に取付け、水平軸122に対して回転可能にする。12kg以上の測定ブリッジ134および電子オートコリメータ135の重さによる傾斜軸軸受138にかかる径方向の力を軽減するために、装置は、更に重量補償システムを備えている。測定ブリッジ134全体は、重心で外側軸受フレーム139で支持されている。このフレームは、釣合い錘140を持ち、駆動力を出す。軸受フレーム139は、自身の軸受フレームの軸受141で回転する。オートコリメーション調整は、平行ビームを平面鏡付属品142に照射するセオドライト試験装置のオートコリメータ135で行なう。平面鏡付属品142は、セオドライト130の望遠鏡137に、視軸方向に対して垂直に取付けている。鏡付属品142は、コレット(図示せず)で望遠鏡137に固定している。従って、望遠鏡137の光軸、すなわち視軸に垂直に取付けることが出来る。鏡付属品142は、平行ビームを反射してセオドライト試験装置のオートコリメータに戻す。ビームは、オートコリメータ135の焦点にある4分割ダイオードの位置検出器(図示せず)に当たり、そこに光点を形成する。オートコリメータ135の分解能は、約0.01mgonである。セオドライト130を取付けた水平測定部124およびオートコリメータ135を取付けた測定ブリッジ134を、水平駆動体126と垂直駆動体132で、正確に各々動かす。駆動体は、15VDCモータを備えてパルス幅変調で動作し、光点をオートコリメータ135の位置検出器の中心にする。1:9比の粗/微リダクション(図示せず)は、コントロールループの非常に微細な位置合わせを可能にする。コントロールループは、電子オートコリメータ135、コントロールソフトウェアを有するコンピュータ(図示せず)、機械的な駆動体126、132を備えている。オートコリメーションの調整後は、セオドライト130とセオドライト試験装置の軸系は、同一直線上となる。コンピュータは、測定手順のコントロール、ターゲット調整の調整そして測定結果の計算を実行する。
【0011】
垂直および水平の測定プロセスの順序を下記に述べる。測定ブリッジ134を、セオドライト130の取り付け前に、ほぼ水平位置にする。オートコリメータ135は、天頂からほぼ垂直位置(100gon)となる。垂直軸121がその方向となる。セオドライト130を水平測定部124の三脚129の上に固定する。測定部の垂直軸は、垂直方向を指示している。従って、セオドライト130とその試験装置の垂直軸は、可能な限り同一線上となる。平面鏡付属品142をコレットでセオドライトの望遠鏡の対物レンズの上に固定する。望遠鏡137を旋回させ測定ブリッジ134のフォーク状の駆動体136に入れる。測定の最初に、測定ブリッジ134を天頂から垂直位置(260gon)移動させる。天頂は、垂直測定範囲の初期である。移動中、駆動体136は、望遠鏡137を支持している。次のオートコリメーション調整で、オートコリメータ135を、測定ブリッジ134と水平測定部124の精密な調整で、望遠鏡137に固定された鏡付属品142に一直線に合わせる。駆動体136と望遠鏡137の間の可動空間は、オートコリメーションの調整中に、駆動体136による調整からはみ出ることが無い。オートコリメーション調整で、セオドライト130とその試験装置の角度値がコンピュータに入り記憶される。垂直角度の差異は、個別の垂直位置に対するセオドライト130の誤差となる。この場合、260gonである。最初の測定点の測定が完了する。次の測定点に対して、セオドライト試験装置の垂直駆動体132を、測定ブリッジ134、そして駆動体136で望遠鏡137を垂直位置275gonに対して約15gon移動する。次の点の測定を始める。垂直位置140gonまでの垂直測定を実行する。380gonから天頂近くの20gonの範囲は省略する。この領域は、試験体と試験装置軸のオフセットの補正が極めて難しく、試験装置の水平駆動体126で補正が出来ない。垂直回転角度に対する、オートコリメータ135の位置検出器の光点の回転の水平移動は、測定ブリッジ134の水平位置と実際の位置の間の角度の正接(tangent)にリンクしている。垂直検査の終了で、測定ブリッジ134を垂直位置100gonに移動する。セオドライト130の水平指標の調査を始める。セオドライト130を、水平測定部124で一方向に回転し保持する。この時、下部143とセオドライト130のアリダード144は、望遠鏡137まで共に移動し、フォーク状の駆動体136の停止部に突き当たる。その結果、アリダード144は、停止するが、下部143のみが前方に進む。セオドライト130を所望の水平角度の位置に回転し、水平測定部124を反対方向に少し回転させる。その結果、望遠鏡137が駆動体136から回転する。これによりオートコリメーションの調整中、機械的な停止が、調整プロセスを妨げない。オートコリメーションの調整後、測定値が垂直測定同様に記録される。水平の測定には、周上に均一に分布する約35点を測定する。全ての水平および垂直の検査プロセスが終了すると、記憶された角度の一対が計算される。
【0012】
このセオドライト試験装置は、今日まで適切に解決されていない種々の不利な点および問題を抱えている。オートコリメータを支持する測定ブリッジは、自身とオートコリメータの重みで、水平位置で強い曲げモーメントを受ける。従って、測定ブリッジには、如何なる変形をも避ける安定した設計が必要である。しかし、測定ブリッジの重量をあまり大きくすることは出来ない。これは、指定した許容誤差範囲で、花こう岩のフレームで測定ブリッジを保持する高精度の傾斜軸軸受の負荷能力が大きく限定されているためである。変形を避けそして傾斜軸軸受の負荷を極力少なくするために、両側に傾斜軸軸受を備えたU形の測定ブリッジが適しており、対のコラムの花こう岩フレームが必要となる。張力をかけた転がり/スリーブ軸受の形をした傾斜軸軸受の限られた耐力性能のため、重量のある測定ブリッジには、複雑な補正システムが必要とする。しかしセオドライト試験装置の全重量が増すことになる。両側の傾斜軸軸受による頑丈な花こう岩のフレーム、U字形の測定ブリッジおよび重量補償システムは、検査するセオドライトへのアクセスを非常に制限する。これは調整作業の時および大きいサイズの試験体の時に妨げとなる。セオドライト試験装置の頑丈な構造とその重量は、幅広い使用を妨げる。一つに、普通の工場のフロアの耐荷重を越える、そして次に試験装置を工場のドアから移動できないためである。両側の傾斜軸軸受の配置で、応力無しの正確な調整が難しくなる。傾斜軸軸受の調整ミスは、反対側の傾斜軸軸受にも同様に作用する。この結果、高精度の要求には、相当の調整努力を必要とする。望遠鏡に鏡付属品を安定して取り付けるのも難しい。目的軸に対する鏡面からの偏差を可能な限り避けるべきで、この調整に相当の努力を必要とする。望遠鏡の形状およびセオドライトの形式が異なると、鏡付属品のコレットを変える必要がある。測定全体の順序の基準の仕組みは、鏡付属品で形成されるため、セオドライトの角度センサと軸のみが検査される。望遠鏡の光学システムの誤差は考慮されない。鏡付属品のアライメントはオートコリメータで検出可能で、望遠鏡の光学システムの位置および個々の構造の品質では検出されない。光学システムは、例えば、個々のレンズ、ビームスプリッタキューブ、画像記録領域または筒のラインなどである。鏡付属品が、望遠鏡の光学システムを不明瞭にするため、セオドライトに一体化したレーザテレメータの検査が出来なくなる。さらに、従来のセオドライト試験装置では、セオドライトの傾斜計の校正が出来ない。新しく更に高い精度のセオドライトは、同様に高い精度のセオドライト試験装置を要求する。
【0013】
SU-763682 Aは、測地デバイスを検査する手動走査の装置を開示している。この装置は、垂直面内の回転軸に対して傾斜可能な照準装置を備えている。接眼マイクロメータを備えた長焦点距離の校正コリメータをフレーム(テーブル)に置く。コリメータの軸を調査するデバイスの照準装置の回転軸(傾斜軸)に合わせる。調査するデバイスもテーブルに設置する。検査するデバイスを傾斜させ及び回転不能のリフト装置で水平に位置合わせを行なう。回転ブロックを片側に取付け、垂直角度の検査で、測定フレームとして作用させる。この回転ブロックを、校正コリメータと検査するデバイスの間に配置する。その回転軸は、コリメータの軸に一致、具体的には、検査するデバイスの傾斜軸に一致する。また回転ブロックは、平行ビームを通す通路を備えている。複数の釣合い錘を備えた重さのある回転ブロックは、ビームを偏向する光学システムを備えている。最初は、オフセットで平行に、検査する最大のデバイスの外側寸法以上に動かす。光学システムは、平行オフセット面で90°平行に移動したビームを偏向する。偏向は、ペンタプリズムで行ない、移動させたビームの軸と検査するデバイスの傾斜可能な照準装置の垂直面とが交差する点で行なう。小さい開口部を、回転ブロックの光学システムの最初の反射面に設けている。平行ビームの一部が、反射または偏向無しでこの開口部を通過する。回転ブロックは、高精度のlimbusと角度読取装置を備えている。検査するデバイスがセオドライトの場合、その装置で、回転ブロックを旋回させて、セオドライトの垂直角度測定装置を検査し、数学的誤差補正関数を形成する。静止したセオドライトは、その望遠鏡の侵入だけで、4つ以下の水平角度の補正が可能である。従って、連続した水平角度補正関数が作成できない。回転ブロックを備えたセオドライトの望遠鏡、または逆も同様のアライメントは、ユーザが、セオドライトの望遠鏡内のコリメータネットまたはコリメータの望遠鏡内のセオドライトネットの何れかを見て、手動で軸を調整する。全体の装置の校正は、コリメータのオートコリメータのアイピースで行なう。 これはテーブル上に校正プリズムまたは多面鏡を配置し、異なる回転ブロックの位置での装置の光学軸位置の一定性を測定して行なう。試験装置は、セオドライトに対して回転不能の固定装置のため、測定プロセスで複数の水平角度を検査することが出来ない。従って、多数の水平角度の測定から得た補正関数を確定し、自動誤差補正の電子セオドライトの補正関数を記憶させることが出来ない。コリメータネットまたはセオドライトネット検査は、基準として作用するだけで、個々の構造をアライメントおよび位置に間して検査または校正が出来ない。個々の構造とは、例えば、レンズ表面、ビームスプリッタキューブ、画像記録領域またはレーザテレメータである。この装置では、校正コリメータを、検査するデバイスから離して配置している。コリメータ軸は、デバイスの回転軸または傾斜軸に合わせている。誤差を受けやすいそして複数の鏡を備えた複雑なビームガイドシステムを回転ブロック内に配置する必要がある。これは、共に、回転ブロックの捩じれ剛性および曲げ強度を低減し、釣り合い錘で回転ブロックの重量を増すことになる。このシステムでは、0.5"または0.15 mgon以下の高い精度の要求に対応が出来ない。しかし試験装置は、検査するデバイスにアクセス(3方)が容易である。しかしこの装置では、全自動の校正プロセスを実行することは出来ない。
【0014】
コンパクトで軽量設計そして高い測定精度の試験装置の要求は、対立した目的を構成し、今日まで適切に解決されていない。コンパクトで軽量設計の試験装置は、全自動測定プロセス、試験体への容易なアクセス、幅広い範囲の使用および試験装置の容易な調整設備を可能とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、高精度、汎用性、安定性、容易な調整を備えた装置で、高精度の試験体の角度依存アライメントの検査または校正を行なう装置を提供するものである。装置の設計は、試験体へのアクセスを容易にする。装置は、信頼できる安定した自動化可能な検査または校正を、搬送可能な高精度の試験体の角度依存アライメントを可能にする。従来タイプの試験装置の不利な点を克服するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の目的は、独立項の特徴の具現で実施される。本発明の変形または好都合な特徴は従属項で記載されている。
【0017】
本発明は、従来技術の改良で、片側または中央の軸受配置、そして試験体回りの保持または取り囲む測定部の基本的な形からなる。本発明の試験体は、重要な部分の測定部の軸に対して、軸、ミラーまたは回転対称で、付加的な光学ユニットを使用する。
【0018】
本発明の装置を以下に記載する。可能である典型的な実施形態を、図および図の説明の後で記載する。
【0019】
高精度試験体の基準構造体の角度依存アライメントの検査または校正の装置で、検査または校正プロセスでの安定した基準ベースの台座を備えている。台座は、石または金属で形成、または別の適切な材料から成り、基準ベースになる支柱を備えても良い。台座は、L字形をした基本的な構造を備えている。試験体を、高精度の軸受で支持する支持部に取り付け、支持部軸を台座に対し回転可能にする。支持部軸は、垂直方向を指している。支持部は、三脚で任意に調整可能なホルダーを備えた精密なターンテーブルでも良い。支持部軸での台座に対する支持部の回転角度を、動的または静的な指標の角度エンコーダを用いて高精度に測定する。検査または校正に、支持部またはホルダの完全な垂直アライメントが要求される場合、支持部に傾斜センサの一体化が可能である。
更に、支持部または台座全体の傾斜も可能である。この傾斜手段は、正確な垂直アライメント、特に支持部または試験体で、または試験体の傾斜センサの検査に使用できる。電圧供給または測定値を送信する電子試験体の場合、回転可能に取付けた支持部に、適宜に、電子接続手段を設ける。例えば、スリップリングまたは回転リングシステムで、台座と試験体の電気的接続を行う。無線通信、例えばブルーツース(Bluetooth)、赤外線システム、または同様のシステムも使用できる。
【0020】
装置は、測定部を備え、台座に対し測定部軸で回転可能で、その測定部軸は、支持部軸に直交する。支持部軸での支持部の回転角度は、高精度の測定が可能で、動的または静的な指標角度エンコーダで測定する。測定部の基本的な形は、測定部が、試験体をミラーまたは軸対称で、例えばコレット状の構造体で、測定部軸に対して少なくとも両側から取り囲む、または、測定部が、試験体を回転対称の構造体で取り囲む。測定部は、試験体とは関係なく、少なくとも所定の角度範囲で回転可能である。少なくとも測定部の対称構造体としての取り囲みは、利点がある。測定部の重心が、測定部軸上または近くにあるので、付加する重量補償が不要となる。測定部の駆動体の負荷が緩和され、曲げ又はねじれ負荷が減少し、小さな許容誤差で、測定精度が著しく増加する。この測定部の設計は、複数の測定部品を、測定部の測定面内に配置することが出きる利点がある。試験体に対して反対側に設置が出来る。これは幾つかの新規な測定方法を可能とし、測定精度を向上させる。
【0021】
光学検出器を備えた少なくとも1つの光学ユニットを測定部に設けている。光学ユニットは、少なくとも1つの試験体ビームを受ける。そのビームは、試験体の基準構造体と相互作用し、測定面内に位置する。測定部軸は、測定面を垂直に通り、支持部軸は、その面内に位置する。その結果、試験体ビームは、少なくとも1つの点を検出器に生成する。試験体ビームは、検出器に直接当たり、レンズ系で形を整え、または、光学偏向素子で偏向または導かれ、例えば反射ユニットまたは光ファイバで光学ユニットの方向と検出器の方向に、そして検出器に直接当たる。光学偏向素子の使用で、光学ユニットを、測定面の外、場合により測定部のサブ素子に配置できる。試験体の基準構造体と相互作用する試験体ビームは、光線を意味する。この光線は、直接または間接的に試験体の少なくとも1つの基準構造体と相互作用する。または、試験体の基準構造体に接続または取付けた少なくとも一部、例えば鏡付属品と相互作用する。試験体ビームは、試験体の基準構造体から直接に届く必要は無い。試験体の基準構造体に取付けた付属の部品から発生させ、測定プロセスを実行しても良い。試験体ビームと、基準構造体又はそれに接続した一部との相互作用は、例えば、反射、散乱、屈折、整形、停止、フィルタまたはビーム生成で生じる。
【0022】
用語「試験体」は、検査または調整する要素を総じて意味し、例えば、測地測定装置、多面鏡ユニット、または機械的な高精度部品である。試験体は、測定プロセスの実行で、鏡付属品のような付属部品を取り付けていないものを意味する。基準構造体は、検査する試験体の構造を意味し、特に角度アライメントまたはその品質に関して検査する。基準構造体は、本体、表面、エッジまたは点である。試験体が鏡面を備え、厳密な位置合わせ又はベース面に対して厳密な調整の場合、鏡面が、基準構造体となる。試験体が、セオドライトの場合、その基準構造体は、水平または垂直に回転または傾斜可能な望遠鏡の一部が、基準構造体となる。
【0023】
支持部および測定部を、共に電気モータで駆動するのが好ましい。従って、試験体に対して、光学ユニットの受光領域は、支持部軸または測定部軸に対する支持部および測定部の調整で、球体表面を形成する。球体表面は、少なくとも部分的に試験体を囲む。支持部軸が垂直方向を向き、測定部軸が水平面内にある場合、水平角度は、支持部で、そして垂直角度は、測定部で調整できる。
【0024】
測定部の台座への回転可能な取り付けは、測定部軸受ユニットで行なう。その軸受ユニットは、空気軸受で、測定面の片側または測定面内に設けている。一つの軸受ユニットのみを使用しているので、このユニットを高精度で調整できる。測定面の他の側または測定面外に、第2の軸受ユニットを使用しないので、ゆがみが発生しない。これが、極めて高精度の測定を可能にする。軸受ユニットを、測定面の片側に設け、その面に位置し、または中心に配置し、その面内に位置する。これにより、測定装置全体を、よりコンパクトに、特に縮小することが出来る。また装置へのアクセスを容易にする。装置全体の測定精度を、空気軸受で更に増すことが出来る。径方向および軸方向空気軸受、および円柱、U字形、角の有るまたは平面空気軸受の異なる展開が、従来技術に開示されてきた。空気軸受に関しては、測定部軸に対して高度な精度の測定部取り付けが確保されて、剛性および振動減衰の要求を満たす。これは、軸受に作用する力の下で要求される装置の許容誤差を考慮できる。空気軸受の設計基準は、従来技術に記載されている。空気軸受の軸受ユニットは、単独の軸受及び複数の軸受、特にクランプで締めた軸受の配置を意味する。空気軸受の代わりに、従来の滑り軸受、転がり軸受、磁気軸受を使用しても良い。しかし、これらの一部は、空気軸受の小さな許容誤差を達成できない。支持部に空気軸受同様に、高精度の軸受を設けても良い。
【0025】
測定部を形成する際、任意であるが、付加する光学ユニットを測定部の光学ユニットから離して設ける。付加光学ユニットは、測定部軸に対して光学ユニットの反対側に位置している。付加光学ユニットは、例えば、付加放射線、付加鏡、付加オートコリメータ、または付加カメラである。本発明による測定部の可能な実施形態を、図で説明する。
【0026】
コントロール/制御ユニットは、装置、特に試験体の基準構造体に対し、光学ユニットのモータ動作アライメントをコントロールする。アライメントは、支持部および測定部のモータ動力の調整で行ない、試験体ビームで検出器に生成された少なくとも一つの点の位置の関数で行なう。特に付加光学ユニットの信号の関数でも良い。取得した測定データ、特に角度エンコーダのデータを、蓄積および/または計算する。コントロール/制御ユニットは、パーソナルコンピュータで、適切なポート、コントロール又はインテリジェントセンサ又はアクチュエータの組合せ、PLC、又はデータネットワークに接続したコンピュータシステムを備えている。
【0027】
角度アライメントの検査または校正をする試験体の基準構造体が、他の試験体に対して調整できる場合、例えば、セオドライトの角度エンコーダを検査する場合、操作ロボットを台座に設けて、基準構造体、例えば、セオドライトの望遠鏡の調整が出来る。従って、基準構造体と測定部の光学ユニットを同時に調整でき、角度偏差、特に試験体の角度エンコーダを短時間で測定することが出来る。
【0028】
試験体の熱による動作検査に、熱放射線を使用する。試験体を少なくとも一方から熱する。その結果で、太陽光およびそれに関連する熱変形がシミュレートできる。
【0029】
本発明による装置を異なる試験方法に使用できる。一つの可能な試験方法は、従来技術で記載した試験方法、およびセオドライト試験機械での使用である。この場合、付属の鏡が基準構造体となる。
【0030】
さらに、放射線を試験体の基準構造体で生成、または基準構造体で、放射線パラメータを変化させる方法も可能である。放射線パラメータは、反射、停止、フィルターまたは整形である。生成または変化した放射線は、上記の試験体ビームを形成する。
【0031】
この方法では、試験体を先ず支持部に置く。次に、光学ユニットおよび/または試験体の基準構造体の初期のアライメントを行なう。試験体ビームは、検出器の少なくとも1部に当たり、そこに少なくとも一つの点を形成する。コントロール/制御ユニットによる、この少なくとも一つの点の位置の評価の次に、基準構造体に対する光学ユニットの微細なアライメントを、検出器上の点の位置の関数で行なう。これで少なくとも一つの点が、所定の基準位置に到達する。そして、少なくとも支持部の回転角度および/または測定部の回転角度を決める。試験体ビームは、試験体の基準構造体で生成した放射線、または、放射線パラメータに対して基準構造体で変化した放射線、で形成される。放射線パラメータは、反射、散乱、屈折、停止、フィルターまたは整形からなる。放射線の発生は、放射体で行なわれる。これは、熱または発光放射体、または化学的または放射性の放射体である。検出器に当たる試験体ビームは、試験体の基準構造体から直接または間接的に到達し、付属の部品、例えば付属の鏡からは発生しない。基準構造体は、非常に精密に光学ユニットに対して位置合わせが出来る。逆も同様である。基準構造体に対する付属の部品の質の悪いアライメントによる誤差を避けているからである。更に、基準構造体の選択が可能である。例えば、照明された又は自己照明のマークである。このマークは、単にレンズ系内に光学的検出可能に設けた部品に機械的に結合できる。これらは、レンズ系内でのレンズ、指標、ビームスプリッタキューブ、または画像記録表面である。
【0032】
この方法は、特に光学照準ユニット、特に望遠鏡、好ましくは、セオドライト、水準または測地スキャナを備えた試験体の検査または校正に適している。光学照準ユニットは、垂直軸および任意に傾斜軸に対して調整可能である。垂直軸および任意である傾斜軸に対する回転角度を測定する。光学照準ユニットが、視軸を決め、光学的に検出可能なマーク、指標または光の出口を備えている。試験体の下部は、支持部に配置し、支持部軸は、垂直軸に対して同一線となり、任意に、測定部軸を傾斜軸に同一線上とする。上記の光学ユニットの初期アライメント前後および途中で、試験体の照準ユニットの初期アライメントを行なう。垂直軸に対する回転角度、および任意に、傾斜軸に対する試験体の回転角度の測定により、試験体の検査または校正を、それぞれ、支持部の回転角度および装置の測定部の回転角度の比較で行う。
【0033】
全体の実施形態では、放射線は、光学ユニット内の放射体で発生させる。光学ユニットは、放射体に加えて、検出器およびレンズ系を備えている。レンズ系で、放射体が放射した放射線を整形し、試験体ビームを検出器に焦点を合わせる。レンズ系は、好ましくは、可変の焦点距離を備える。整形した放射線は、反射表面に当たる。この反射面は、アライメントに関して試験するが、試験体の基準構造体となる。基準構造体で反射した放射線が、試験体ビームとなる。このビームは、基準構造体の適切なアライメントのレンズ系で整形される。ビームは、検出器の少なくとも一部に当たり、正確なアライメントで、所定の基準位置に少なくとも一つの点を生成する。
【0034】
反射基準構造体は、必要に応じて、反射強化コーティングまたは膜で被覆する。放射体は、LEDで、その放射線は、光ファイバを通してレンズ系の焦点面に供給される。用途に応じて、4分割ダイオード、CCDイメージセンサ、または従来技術で記載の他の検出器を、検出器に使用する。基準構造体の反射面が平面の場合、放射体で放射された放射線を、好ましくは、光学ユニットのレンズ系で平行にし、試験体ビームも平行にする。試験体のレンズ表面が凸面または凹面の基準構造体の場合、放射線は、光学ユニットのレンズ系の曲率、特に半径に応じて、整形、焦点合わせ、または散乱される。反射防止膜を有するレンズを基準構造体に使用する場合、放射線のビーム経路に光学フィルタを付加するのが好ましい。基準構造体が、照準ユニット内のレンズの場合、光学フィルタの使用が好ましい。
【0035】
光学的に検出可能なマーク、つまり基準構造体を、試験体上または試験体内に設けても良い。例えば、試験体の照準ユニットの光学系の中の指標で、放射線は、放射線パラメータで変化する。これは、特に指標を、試験体の光学照準ユニットの対物レンズまたはアイピース側から、放射体で照らすことで達成できる。光学フィルタを用いても良い。これらは、装置の微細アライメントの際に行なう。この照明が、放射線を形成する。指標を照準ユニットの対物レンズで検出器に焦点を合わせる。これにより、少なくとも一つの点が、検出器上に生成される。放射体は、光学ユニット内に位置するか又は離れて付加した光学ユニット内に設けても良い。付加するユニットは、測定部軸に対して光学ユニットの反対に位置する。
【0036】
試験体の光学照準ユニット外の放射体を無くすことも可能である。これは、指標が自己照明の場合で、指標が放射線を生成し、または指標が、光学照準ユニットに設けた放射体で照明される場合である。検出器への指標の焦点合わせは、対物レンズまたはアイピースで行なう。発光放射体の自己照明は、従来技術に記載されている。
【0037】
試験体が、ビデオセオドライトの場合、基準構造体をセオドライトの画像記録表面、特にCCDチップに出来る。その結果、画像記録表面の方位および不正確なアライメントが測定可能となる。カメラ定数が検査できる。
【0038】
セオドライトの望遠鏡のビームスプリッタキューブも基準構造体に出来る。これにより、ビームスプリッタキューブの正確な角度アライメントが検査できる。
【0039】
レーザテレメータを試験体に配置している場合、試験体ビームは、試験体で放射されるレーザ測定ビームとなる。レーザダイオードを、基準構造体に出来る。この場合、試験体の光学軸のアライメントをレーザ測定ビームの軸のアライメントを比較して、偏差を検出する。
【0040】
照準ユニットの光学系の誤差は、照準ユニットの少なくとも一部の構造を、放射体で検出器に焦点合わせすることで測定できる。焦点合わせは、アイピース側に設けた放射体または試験体の照準ユニットの対物レンズで行なう。焦点合わせが可能な光学系の場合、この方法で収束レンズの行路を調査できる。
【0041】
アイピース側に設けた付加的な光学ユニットは、更なる可能性を与える。光学ユニット同様に、付加的な光学ユニットをオートコリメータまたはカメラにしても良い。これらは、アイピース自身またはアイピース側から検出可能な構造で形成される基準構造体に対してアライメントが検出できる。また、付加光学ユニットを付加放射体にして、特定の光学的性質、特に特定パターンの三次元構造のビームを放射しても良い。試験体の少なくとも一つの基準構造体との相互作用で、このビームは、反対側の光学ユニットで試験体ビームとして検出される。付加光学ユニットで放射されたビーム構造を、光学ユニットで受け取った試験体ビームの光学的性質と比較して、試験体の光学系の誤差、不適切なテレスコープの品質、レンズ誤差、収差、ひずみ、焦点誤差を検出する。
【0042】
以下、本発明に係わる装置を、図を参照して、特定の実施形態の例を詳細に記載する。図の説明で、上記に説明した図の参照数字を用いている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
図3は、本発明に係わる装置の実施形態を示す。装置は、フレーム24に座る花こう岩の台座2を備えている。台座2は、複数の部分要素からなり、全体としてL字形をしている。水平測定ユニット25は、支持部3を備えて、台座2の上に位置する。支持部3は、垂直方向を指す支持部軸4に対してモータで高精度の回転が可能である。装置全体は、フレーム24の調整で傾斜させて支持部軸4を正確に垂直方向に向けることが出来る。傾斜は、傾斜計(図示せず)で観察する。支持部3の回転可能な取付けは、支持部軸受ユニット27でなされている。その軸受ユニットは、空気軸受の形式である。支持部3と台座2間での支持部軸4に対する回転角度を、第1の角度エンコーダ(図示せず)で高精度で測定する。セオドライトのような試験体1は、望遠鏡のような光学照準ユニット18を備えている。光学照準ユニットは、垂直軸20に対して電気モータで回転可能で、および傾斜軸21に対して電気モータで傾斜可能である。試験体1は、試験体の下部19で、支持部3にコネクタ26で固定されている。試験体1の垂直軸20は、支持部軸4と一致する。測定ヨークのような測定部5は、U字形をして開始位置で舌の様に支持部軸4を取り囲んでいる。測定部5は、台座2に回転可能に配置している。測定部5は、空気軸受のような測定部軸受ユニット6で、軸方向および径方向で支持されている。測定部5は、測定部軸7で、台座2に対してモータで高精度で回転可能である。測定部5と台座2の間の測定部軸7に対する測定部の回転角度は、第2の角度エンコーダ(図示せず)で高精度で測定する。測定部軸7および傾斜軸21は、共通の面内に位置する。支持部軸4と垂直軸20は、その面を垂直に通る。貫通する点は、測定部軸7と試験体1の傾斜軸21との交差する点となる。支持部3に対する試験体1のアライメントにより、測定部軸7と傾斜軸21は、図3に示す様に重なる。これにより、照準ユニット18と測定部5を共通軸で旋回可能となる。測定部軸受ユニット6は、高精度の空気軸受で、測定部軸7での測定部5の容易で安定した旋回を可能にする。非常に小さい許容誤差を維持している。測定部軸受ユニット6は、測定面11の片側にある台座2に設けている。測定部軸7は、その測定面を垂直に通過し、支持部軸4は、その面内に位置する。測定部軸受ユニット6の厳密な調整が可能である。これは、測定面11の片側に位置する軸受ユニットが変形を受けないためである。図3は、測定面11の一部を示す。この測定部5の設計は、測定部軸7に対して軸対称で、測定部の重心を測定部軸7の後ろにしている。これにより、曲げおよび捩じれ負荷を避け、測定部5の駆動体に無理がかからず、許容誤差を低くし、非常に高い測定精度が得られる。光学検出器(図3に図示せず、以下参照)を備えた光学ユニット8を測定部5に設けている。試験体1から来る試験体ビーム(図3に図示せず、以下参照)を、この検出器で受ける。試験体ビームは、測定面11に位置し、測定部軸7は、垂直にその面を通過し、支持部4は、その面内に位置する。試験体ビームは、照準ユニット18に設けた照明指標で生成している。この場合、指標が基準構造体となり、その角度アライメントを検査する。照明指標を、照準ユニット18の対物レンズで、光学ユニット8の検出器に焦点を合わせ、多数の点を生成する。検出器での画像の位置は、次の箇所での僅かな回転で変わる。支持部軸4での支持部3の回転、垂直軸20での試験体1の回転、測定部軸7の測定部5の回転、傾斜軸21での照準ユニット18の回転である。試験装置および試験体1の各軸に対するモータ動力での調整、検出器の画像の位置で制御する次の微細なアライメント、そして測定した角度値の比較で、高い精度の角度検査を実行できる。コントロール/制御ユニット13が、光学ユニット8の検出器の評価および光学ユニット8のモータ動力のアライメントを、検出器の画像位置の関数として行なう。このアライメントは、支持部3のモータ動力アライメントおよび測定部5で、試験体1の基準構造体に対して行なう。コントロール/制御ユニット13は、電気モータで試験体1の照準ユニット18のアライメント、そして試験装置と試験体1の測定した角度の値の計算を行なう。試験体1との情報伝達は、支持部3に設けたスリップリングシステム(図示せず)又はブルーツース(Bluetooth)での無線リンクで行なう。図3から分かる様に、本形態では、光学ユニット8を天頂近くに位置させるような測定部5の調節はできない。測定部5を天頂より上にするのも出来ない。これは、光学ユニット8の反対側に位置する測定部の部分が、水平測定ユニット25に衝突するからである。このために、試験体1の照準ユニットの挿通または水平角度の調整が、反対側の角度領域の校正に必要となる。しかし、この制限は実際には不利な点にはならない。試験体1を水平測定ユニット25の垂直軸に正確に合わせることは出来ないからである。天頂近くの測定は正しい結果を与えない事は上記従来のセオドライト試験装置に記載している。更にユーザは、天頂近くでの測定を直接行なうことが出来ない。照準ユニット18のアイピースがこの領域に入れないからである。しかし、以下に記載する実施形態では、天頂近くの測定が可能となる。
【0044】
図4は、図3の装置の第1の変形の実施形態で、簡略化した断面図を示す。試験体1を検査する試験装置は、測定部軸受ユニット6および水平測定ユニット25を備えたマルチパート台座2を備えている。水平測定ユニット25は、支持部軸受ユニット27および支持部軸4に回転可能な支持部3を備えている。空気軸受の様な測定部軸受ユニット6で測定面11の片側に取付けた測定部は、測定ロッカー5aの形をしている。このロッカーは、互いに直角なリム5a'および5a"を有している。光学ユニット8をリム5a'、5a"の何れかに設ける。装置は、操作ロボット22を備え、そのロボットは、ロボット台座29および把持部28を備えている。把持部は、電気モータで測定部軸7に旋回可能である。把持部28と試験体1の照準ユニット18、特に対物レンズ16を機械的に結合している。照準ユニット18を操作ロボット22で旋回可能とする。従って、電気モータでの照準ユニットの調整の無い試験体、特に機械的に調整するセオドライトの検査が可能となる。試験体1のアライメントを、操作ロボット22で行なうからである。種々の把持部28の使用で、異なる形状の試験体の検査が可能となる。
【0045】
図5は、図3の試験装置の第2の変形した実施形態を簡略して示す。測定部は、測定ロッカー5bで、ロッカーの重要な部分は、測定部軸7に対して軸対称である。装置は、図4と同様に、台座2、測定部軸受ユニット6、水平測定ユニット25、操作ロボット22を備えているが、試験体1が、更にアイピース23を有する光学照準ユニット18を備えている。光学ユニット8に加えて、付加的な光学ユニット15を測定ロッカー5bに設けている。付加的な光学ユニットは、測定部軸7に対して光学ユニット8の反対にある。この付加的な光学ユニット15は、付加的なエミッターとなり、アイピース23側の照準ユニット18内の指標を照らす放射光30を生成する。指標は、停止により、放射光30を放射光パラメータに関して変化し、光学ユニット8でピックアップされ、検出器に少なくとも一つの点を生成する。この変性した放射光は、試験体ビーム10を形成し、対物レンズ16を経て照準ユニット18から出る。付加光学ユニット15を付加ミラーで形成しても良い。この場合、放射光は、付加ユニット8から出射し、付加ミラーで反射し、指標で放射光パラメータが変わる。この変化は、付加ミラーでの反射前、反射後、又は反射前後で発生し、検出器に当たる。付加光学ユニット15が、構造、例えばパターンを有する放射光30を放射しても良い。特に、放射光30の構造と受光した試験体ビーム10の画像処理の比較で、照準ユニット18の光学システムの誤差、特に筒内部のレンズの誤差、収差、ひずみ、焦点誤差が検出できる。
【0046】
図6は、試験装置の第3の変形の実施形態の簡略化した断面図で、測定ホイール5cの測定部を備えている。測定ホイール5cを測定部軸受ユニット6に取付けている。軸受ユニットは、測定面11の片側に位置し、空気軸受の形式にしている。測定ホイール5cは、測定部軸7で回転可能にしている。上記実施形態の設計同様に、試験装置は、水平測定ユニット25を備え、そのユニットは、支持部3に取付ける支持部軸受ユニット27を有して、支持部軸4に回転可能である。試験体1は、支持部3に位置する照準ユニット18と対物レンズ16、およびロボット台座29を有する操作ロボット22を備えている。試験装置は、台座2aを備え、測定ホイール5cが、試験体1と水平測定ユニット25を取り囲む様にしている。光学ユニット8および反対側の付加光学ユニット15を、測定ホイール5cに配置している。測定ホイール5cの回転対称の形は、利点がある。これにより、光学ユニット8と付加光学ユニット15の位置の関数で発生する弾性変形を避けることが出来る。この実施形態では、特に付加光学ユニットで、天頂近くの測定が可能となる。これは、測定ホイール5cが、自由に回転可能で、光学ユニット8を適切な位置に配置できる。
【0047】
前述の実施形態では、測定部軸受ユニット6は、測定面11の片側のみであるが、図7の実施形態は、測定部軸受を測定面11内に配置している。水平測定ユニット25は、前記同様で、台座2bに固定され、支持部軸受ユニット27を備えている。軸受ユニット27は、支持部軸4に支持部3を回転可能に取付けている。照準ユニット18、アイピース23および対物レンズ16を備え、支持部3に位置している試験体1は、照明指標(図7に示さず)を有している。放射された放射光は、対物レンズ16での整形後、試験体ビーム10となる。試験体1および水平測定ユニット25は、測定リング5dの環状測定部で囲まれている。測定リング5dは、基本的な形式では回転対称で、測定部軸7に回転可能である。空気軸受タイプの測定部軸受ユニット6aでマルチパート台座2bの一部に取り付けている。測定リング5dの外周面及びオプションとしての内周面は、空気軸受の軸受面となる。光学ユニット8は、測定リング5dに取付けられ、光学検出(図示せず)器を備え、前述したように、試験体ビーム10を受け取る。そして指標が、光学ユニット8の検出器に焦点が合わされ、複数の点をそこに生成する。図5および図6同様に、測定リング5dに、付加光学ユニット15、特に、付加放射光または付加鏡を設置することが出来る。測定部軸受ユニット6aは、中央部に位置し、測定面11にある。試験体1および水平測定ユニット25より下に位置している。試験体1には両側からアクセス可能で、これは特に、試験体の取付け、および試験体の校正作業の時に利点がある。測定リング5dが回転対称形で、測定部軸受ユニット6aが、測定リング5dの重心近くまたは垂直であるため、曲げ及びねじりモーメントが測定部に掛からず、非常に高い精度の測定が達成される。
【0048】
図8は、実施形態のビーム経路を示し、光学ユニットは、既知のオートコリメータの設計を有し、試験体の基準構造体が、平らな反射面で形成されている。オートコリメータを形成する光学ユニット8aは、放射体31a、指標である光学ユニットマーク32、ビームスプリッタキューブ33、光学ユニット対物レンズ34aおよび光学検出器9を備えている。光学ユニット8aは、平行ビーム35aを放射し、試験体1の反射平面36で反射される。この反射表面が、基準構造体を形成する。この反射ビームは、放射線パラメータが変化し、試験体ビーム10a形成し、同様にコリメートされている。平行放射ビーム35aが、反射平面36に垂直に当たり、試験体ビーム10aは、光学ユニット対物レンズ34aでピックアップされて検出器9に焦点が合う。検出器には、光学ユニットマーク32の画像が形成され、少なくとも1つの点12またはそのファミリーが形成される。この画像および点12の集合の位置が、試験体1の反射平面36または基準構造体に対して、光学ユニット8aの角度アライメントに依存している。反射平面36を、従来技術で記載したように、鏡付属品108,142(図1および図2参照)で形成しても良い。多面鏡の検討も可能である。例えば、ロゼット法(rosette method)に用いる反射鏡で、鏡の表面に対して行なう。
【0049】
しかし、角度アライメントをする非常に多くの試験体の基準構造体が、往々にして平面でなく、例えば、上記のように、照準ユニット18の対物レンズ16の中のレンズが曲面構造を有している場合がある。図9は、図8同様の光学ユニット8aを示すが、付加的な付属のレンズ37aを光学ユニット対物レンズ34aの前に設けている。位置の変更が可能で、散乱レンズの役割をする。従って、放射ビーム35bは、発散する。発散放射ビーム35bは、試験体1の光学照準ユニット18の対物レンズの集光レンズ38a’および38a”に当たり、集光レンズて焦点を合わされ、凸レンズ39に当たり、反射される。この凸レンズは、試験体1の基準構造体となる。この結果、放射線パラメータの変化が発生する。反射ビームが、試験体ビーム10bになる。このビームは、前記同様に、光学ユニット8aの検出器に焦点が合う。透過ビーム35bの主な反射が、凸レンズ39で(それ以前のレンズではなく)生じるように、光学フィルタ(図示せず)を、放射体31aの以降に設置するのも可能である。光学ユニット8aでの角度アライメントの検査は、前述した方法で実施する。本発明の装置で、付属のレンズ37aを変更することも可能である。中断無しで、平面から凸または凹の基準構造体にする。付属レンズ37aの設計は、特に基準構造体として作用するレンズの形式、および前にあるレンズの系に依存する。
【0050】
更なる実施形態では、図10に示すように、基準構造体を試験体の照準ユニット内の指標で形成する。光学ユニット8bは、放射体31b、ビームスプリッタキューブ33、対物レンズ34b、および光学検出器9を備えている。光学ユニット8bは、透過ビーム35cを放射する。このビームは、試験体1の照準ユニット18の対物レンズ16で、ピックアップされ、照準ユニット18の指標14に当たり、指標14を照らす。指標14は、照準ユニット18の対物レンズ16に焦点に位置する。指標14の照明による反射は、その対物レンズ16によるコリメーション後、試験体ビーム10cを形成する。試験体ビーム10cは、光学ユニット対物レンズ34bで検出器9に焦点が合う。検出器9の上に、試験体1の照準ユニット18の指標14の画像が、生成され、一群の点を形成する。検出器での指標の画像または一群の点の位置は、照準ユニット18または指標14の角度アライメントに依存している。指標14は、試験装置の光学ユニット8bに対して、試験体1の基準構造体である。光学ユニット8b内の放射体31bで対物レンズ16を通して指標14を照らさなくても良い。代わりに、照準ユニット18のアイピース23側(図5および図7参照)の指標を照らしても良い。例えば、付加放射体で、付加光学ユニット15(図5および図6参照)を通す。自己照明の指標または照準内での照明で照らされる指標の場合、外部の放射体は、完全に不要となる。指標14を照らす別の可能性がある。これは、不可視放射線を照らしても良い。指標14の代わりに、照準ユニットのビースプリッタキューブの表面、画像記録面の表面、距離測定のレーザダイオードの表面も同様に、反射面として作用する。
【0051】
例えば、照準ユニット18内の指標またはアパチャのような構造または対象物を調査する場合は、図11で示す方法で実行できる。光学ユニット8cは、放射体31c、ビームスプリッタキューブ33、対物レンズ34cおよび検出器9を備えている。透過ビーム35dの放射線は、付属レンズ37bで散乱され、試験体1の照準ユニット18内の構造体40を照らす。この照らされた構造体40は、集光レンズ38b’、38b”、付属レンズ37bおよび対物レンズ34cで、ビーム10dで検出器に焦点が合わされる。そして、構造体40は、映像的に示されて検査される。この構造体は、例えば、画像記録面、CCDチップまたはテレメータのレーザダイオードで形成できる。他の照明方法も可能である。
【0052】
図8から図11に記載の試験方法を実施するのに、単一の光学ユニット、任意に異なる対物レンズまたは付属のレンズで実施できる。従って、異なる試験体および試験方法に対して、複雑な変換無しで単一の装置の使用で実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来技術のセオドライト試験装置のコンパレータのコンセプトを示す。
【図2】従来技術のセオドライト試験装置のデバイスのセットアップを示す。
【図3】高精度試験体の基準構造体の角度依存アライメントの検査または校正を行なう装置の実施形態の図を示す。試験体は、測定部として、片側に設置した測定ロッカーを備えている。
【図4】測定部として片側に設置した測定ロッカーおよび操作ロボットを備えた装置の第1の変形実施形態の簡略した断面図を示す。
【図5】測定部として片側に設置した測定ロッカおよび操作ロボットを備えた装置の第2の変形実施形態の簡略した断面図を示す。
【図6】測定部として片側に設置した測定ホイールおよび操作ロボットを備えた装置の第3の変形実施形態の簡略した断面図を示す。
【図7】測定部として測定面の中央に設置した測定リングを備えた装置の第4の変形実施形態の簡略した断面図を示す。
【図8】試験体の基準構造体として平らな反射面によるビーム行路の模式図を示す。
【図9】試験体の基準構造体として凸レンズによるビーム行路の模式図を示す。
【図10】試験体の基準構造体として指標によるビーム行路の模式図を示す。
【図11】光学照準ユニット内構造体の検出器への焦点合わせのビーム行路の模式図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高精度試験体(1)の基準構造体の角度依存アライメントを検査または校正する装置が、
台座(2,2a,2b)と、
試験体(1)を支持する支持部(3)と、
該支持部(3)を、台座(2,2a,2b)に支持部軸(4)に対して回転可能に取り付け、支持部軸(4)での、台座(2,2a,2b)と支持部(3)の間の支持部の回転角度が測定可能で、
測定部(5,5a,5b,5c,5d)と、
該測定部は、測定部(5,5a,5b,5c,5d)を取り付ける測定部軸受ユニット(6,6a)を備え、支持部軸(4)に直角に交わる測定部軸(7)で台座(2,2a,2b)に対して回転可能で、台座(2,2a,2b)と測定部(5,5a,5b,5c,5d)の間の測定部軸(7)の回転角度が測定可能で、
光学検出器(9)を備えた光学ユニット(8,8a,8b,8c)と、
該光学検出器を、試験体(1)の基準構造体と相互作用する少なくとも1つの試験体ビーム(10,10a,10b,10c,10d)が検出可能となるように、測定部(5,5a,5b,5c,5d)に設け、該試験体ビームは、測定部軸(7)が垂直に通過そして支持部軸(4)が面内に横たわる面内を通り、測定部(5,5a,5b,5c,5d)の一部分で交わり、検出器(9)に少なくとも1つの点(12)を生成し、
コントロール/制御ユニット(13)と、
前記光学ユニット(8,8a,8b,8c)を自動的に、試験体(1)の基準構造体に対してモータにより、支持部(3)および測定部(5,5a,5b,5c,5d)のモータ動力の調整で、検出器(9)の少なくとも1つの点(12)の位置の関数で調整するように、形成および接続した該コントロール/制御ユニットで、支持部の回転角度と測定部の回転角度が自動的に測定できる、
装置において、
測定部軸受ユニット(6,6a)を、測定面(11)の片側またはその面内に設け、
測定部(5,5a,5b,5c,5d)が、測定部軸(7)と測定面(11)の支持部軸(4)および試験体(1)の交差する点を、包む又は取り囲む基本的な形を備え、重要な部分が、測定部軸(7)に対して軸対称になる、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記測定部の重要な部分が、測定部軸(7)が横たわる面にミラー対称である測定ロッカー(5,5a,5b)である、ことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記測定部の重要な部分が、測定部軸(7)に回転対称で、測定ホイール(5c)、測定リング(5d)又はディスクの形を備えている、ことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記測定部(5,5a,5b,5c,5d)が、少なくとも2つの部分を備え、
光学ユニット(8,8a,8b,8c,8d)を、測定部(5,5a,5b,5c,5d)の第一の部分に設け、光学偏向素子、特に反射ユニット又は光ファイバを測定部(5,5a,5b,5c,5d)の第二の部分に設け、各々で、試験体ビーム(10,10a,10b,10c,10d)を偏向し、光学ユニット(8,8a,8b,8c)に導く、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の装置。
【請求項5】
前記光学ユニットが、方向を検査するオートコリメータ(8,8a)の形式で、放射線を発生する放射体(31a)と、検出器(9)と、光学ユニット対物レンズ(34a)とを備え、該対物レンズは、放射線を透過ビーム(35a,35b)に整形し、試験体ビーム(10,10a,10b)を検出器(9)に焦点を合わせ、
試験体(1)の基準構造体またはその基準構造体に接続および相互作用する部分が、透過ビーム(35a,35b)の反射に対して反射表面(36,39)を備え、該反射透過ビームが、試験体ビーム(10,10a,10b)を形成する、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の装置。
【請求項6】
前記オートコリメータ(8,8a)が、透過ビーム(35b)および試験体ビーム(10,10a)の種々の整形に、付属のレンズユニット(37a)を備え、
試験体(1)の基準構造体、特に対物レンズ(16)のレンズ(39)、を形成する部分の反射面を、凸または凹の表面で形成する、ことを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記光学ユニット(8,8a,8b,8c)が、カメラの形式で、及び光学検出器(9)が、画像を記録する光を感知する画像センサーの形式で、
試験体(1)の基準構造体に対するモータ動力の光学ユニット(8,8a,8b,8c)のアライメントを、光学ユニット(8,8a,8b,8c)の記録画像のプロセスの結果の関数で行なうように、コントロール/制御ユニット(13)を形成および接続する、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の装置。
【請求項8】
付加放射体、付加鏡または付加カメラからなる付加光学ユニット(15)を、測定部軸(7)に対して、光学ユニット(8,8a,8b,8c)の反対側の測定部(5,5a,5b,5c,5d)に設けている、ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の装置。
【請求項9】
前記付加光学ユニット(15)が、試験体(1)のアイピースに関して方向を検査するオートコリメータの形式で、試験体(1)の基準構造体に対するモータ動力の光学ユニット(8,8a,8b,8c)のアライメントを、オートコリメータ形式の付加光学ユニット(13)による方向の検査の結果の関数で行なうように、コントロール/制御ユニット(13)を形成および接続している、ことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記付加光学ユニット(15)が、画像を記録するカメラの形式で、試験体(1)の基準構造体に対するモータ動力の光学ユニット(8,8a,8b,8c)のアライメントを、付加光学ユニット(13)の記録した画像のプロセスの結果の関数で行なうように、コントロール/制御ユニット(13)を形成および接続している、ことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記装置が、視軸を決める光学照準ユニット(18)を備えた測地測定装置、特にセオドライト、水準または測地スキャナ、を検査する試験装置の形式で、
垂直軸(20)に回転可能、および、状況に応じて傾斜軸(21)に旋回可能で、
試験体の下部(19)を支持部(3)に固定し、垂直軸(20)を支持部軸(4)に合わせ、状況に応じて傾斜軸(21)を測定部軸(7)に合わせるように、支持部(3)を形成し、
光学照準ユニット(18)および光学ユニット(8,8a,8b,8c)を、互いに支持部軸(4)および測定部軸(7)に合わせ、
試験体ビーム(10,10a,10b,10c,10d)の方向および視軸の方向が、確定可能な関係を備え、
測定した試験体の水平角度および状況に応じて試験体の垂直角度が測定できるように、コントロール/制御ユニット(13)を形成および接続している、ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項記載の装置。
【請求項12】
操作ロボット(22)を、コントロール/制御ユニット(13)で作動し、測地測定装置の光学照準ユニット(18)を、操作ロボット(22)で調整できるように設ける、ことを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記試験体の熱挙動を測定するために、試験体(1)の少なくとも一方から熱することができるように熱放射体を設けている、ことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項記載の装置。
【請求項14】
前記装置が、台座(2,2a,2b)および/または支持部(3)を傾斜させて試験体(1)を傾斜させる傾斜手段を備え、試験体(1)の傾斜計の測定値を、自動的に検出可能とするように、コントロール/制御ユニット(13)を形成および接続している、ことを特徴とする請求項1〜13の何れか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−501377(P2007−501377A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521488(P2006−521488)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008262
【国際公開番号】WO2005/012839
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(501116608)ライカ ジオシステムズ アクチェンゲゼルシャフト (70)
【Fターム(参考)】