説明

高速採点集計システム、高速採点集計プログラムならびにその採点端末

【課題】採点方法の効率化を図り、試験完了後から成績集計完了及び発表までの時間を最短にするシステムを得る。
【解決手段】予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするためのスキャン端末と、前記スキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な採点端末と、前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバとを備え、回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで採点結果集計を高速で行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記述式学力試験等の採点を行なうシステムであって、採点の効率化を向上させることで大量の学力試験結果を高速に処理する高速採点集計システム、高速採点集計プログラムならびにその採点端末を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
大量の試験結果を採点するために試験方式としてマークシート方式が採用されている。しかし、マークシート方式は、選択式試験であるため記述式試験と併用することは困難である。
【0003】
そこで、大量の記述式試験に適した試験方式が既に提案されている。例えば、出願人は特許文献1において液晶画面上に解答用紙を表示させ、採点後に採点結果が表示されるようにすることで記述式試験の解答用紙を効率的に採点する方法を提案している。ここでは、採点結果をデータとしてネットワークで送信することができる機能も採りいれている。
【0004】
また、他の出願人により特許文献2では、解答をスキャナ部で読み取り文献2の図10に示すように解答と正解を対比して並べることで記述式試験の解答の採点に便宜を図る方法が提案されている。
【0005】
さらに、特許文献3では採点業務用のサーバを設立し、複数の採点者が採点するシステムが提案されている。特に文献3のシステムでは採点に当って、答案用紙のレイアウトと採点画面とを略同じようにすることで直感的な作業が可能なシステムを提供している。
【0006】
【特許文献1】特開2004−361755号公報
【特許文献2】特開平9−68919号公報
【特許文献3】特開2002−251127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これらの特許文献に提案されている方式では、より早い採点と結果公表を行なうためには充分ではなかった。
【0008】
特許文献1に示される採点装置を活用する場合は、採点は受験者が回答した解答用紙を閲覧しながら採点するために、採点対象の解答用紙はかならず採点装置の手元まで輸送する必要が生じていた。すなわち、輸送中は当然採点が困難であるため採点結果を得るためには輸送時間と採点時間が必要である。
【0009】
特許文献2に示される採点装置を活用する場合は、イメージを採点するため解答用紙は必ずしも答案採点処理装置で採点する場合に必要ではなく、解答用紙が到着せずともイメージが到着すればよい。但し、特許文献2で示される技術ではFAX、ビデオによるイメージであるため必ずしも伝送速度は高くない。すなわち、FAX等の伝送速度×枚数+採点時間が必要である。
【0010】
さらに、特許文献3は、答案用紙はPDFの答案情報ファイルが提案されているため、PDFへの変換時間+転送時間+採点時間であり、複数の採点クライアントによって必要な採点時間は削減されつつある。
【0011】
しかし、さらに採点時間を削減するためには、特許文献3の図4に示されるような解答用紙のデリバリを行なわず、さらに効率的な採点を行なう必要がある。
【0012】
そこで、本発明の目的は採点方法の効率化を図り、試験完了後から成績集計完了及び発表までの時間を最短にする高速採点集計システム、高速採点集計プログラムならびにその採点端末の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第一の側面は、予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な少なくとも一つの採点端末と、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末とを備え、
予め定められた採点計画情報に従って回答データ毎の対応採点端末が予め設定されるとともに回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システムを提供する。
【0014】
採点計画は試験実施日と採点担当区分と採点者グループが数値で設定されてもよい。
【0015】
本発明の第二の側面である高速採点集計プログラムは、予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な少なくとも一つの採点端末と、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末を用いて、
予め定められた解答分割方式がデータベースに格納される工程と、
如何なる対象のテスト結果をいずれの採点者が採点するかをあらかじめ定めておく採点計画がデータベースに格納される工程と、
解答用紙を予め定めた方式で分割して入手次第電子ファイル化してデータベースに登録される工程と、
電子ファイル状態で採点が完了される工程とを備える。
【0016】
さらに本発明の第三の側面である採点端末は、予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末とを備え、
予め定められた採点計画情報に従って回答データ毎の対応採点端末が予め設定されるとともに回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システムにおいて、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第一の側面は、予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な少なくとも一つの採点端末と、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末とを備え、
予め定められた採点計画情報に従って回答データ毎の対応採点端末が予め設定されるとともに回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システムを採用することで、複数の拠点で試験が実施された場合にも解答用紙を移動することなく採点に着手でき、さらに採点計画に従って複数の採点端末での採点を同時並行で行なうことができるため採点時間の短縮を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の高速採点集計システムの一実施例の構成図を示す。図1の高速採点集計システム2は、ファイルサーバ4、データサーバ6、アプリケーションサーバ8、ネットワークハードディスク10、スキャンPC12、14、管理PC16、専用採点端末18、20が、ネットワークとしてのインターネット22を介して接続されている。
【0020】
ファイルサーバ4は、図2に示すように複数のマスタディスクが接続される。複数のマスタディスクである運用設定定義ファイル24は、ネットワーク設定ファイルマスタ26、採点設定マスタファイル28、配点設定マスタファイル30、教室マスタファイル32、ナビゲーション情報ファイル34、および採点者マスタ36から構成される。
【0021】
ネットワーク設定ファイルマスタ26は、ファイルサーバ4、データサーバ6、アプリケーションサーバ8等サーバのIPアドレスと、各ユーザIDと、各ユーザのパスワードとから構成される。さらに日付ディレクトリが存在する。
【0022】
採点設定マスタファイル28は、入力可能な受験者区分情報である区分チェックデータと、採点ミス防止のため採点者に注意を促す基準点を示した得点下限チェックデータと、群採点方式におけて2問以上の許可する採点結果組み合わせを示す表記点チェックデータと、採点者のために採点するテストのタイトルを表示する起動画面メッセージデータが格納される。
【0023】
配点設定マスタファイル30は、分担区分と採点区分毎の設定ファイルと問題毎のテストの配点と、問題毎の「○」及び「×」及び「レ」点による採点結果の印字位置座標と、同じく採点結果の印字サイズと、誤答入力の許可データと、各工程のナビゲーション情報である問題の設問番号毎の順序情報と回答用紙上の位置情報と回答欄のサイズ情報を予め登録し、各プログラム実行時に必要に応じて採点すべき回答欄の近傍に採点者向けに赤丸等のマーカーを表示するよう設定が記録格納される。なお、合計得点に関しては位置固定で印刷されるように設定されている。
【0024】
また、誤答入力の許可データの許可データとは、採点結果および生徒の解答記入内容を記入できるデータである。予め0と入力されて設定されると入力無しとみなし、1以上の値で設定されている場合はその数字のバイト数分の入力が可能となる。また、誤答のみでなく正答の入力も可能である。
【0025】
さらに、分担区分は、5区分あって、(1)1区分の問題を採点者が単独で解答用紙1枚ごとに採点することとなる分担なし単独採点方式と、(2)1区分の問題を複数の採点者で分担して採点するが各自は1枚総てを採点する分担あり通し採点方式と、(3)解答用紙データを分割して各採点者は特定の問題のみを採点する分割採点方式と、(4)解答用紙データを分割して解答をOCR等でテキスト化して採点機が画像処理により特徴を認識して比較して採点する分割自動採点方式と、(5)試験問題上で同一設問中の解答を纏めてデータ分割して郡ごとに別の採点者が採点する群採点方式である。
【0026】
また、採点区分は2区分あって、「○」、「×」、「レ」を除く採点である評点を付する採点のない(1)無評点採点と、評点を採点を付する(2)評点採点である。これらの区分は各解答用紙データをいずれの区分で採点するかを示す項目である。
【0027】
教室マスタファイル32は、各テストが実施された場所を示すのが教室マスタファイルであり、各教室に複数のアルファベットからなる記号が振られており教室名と記号が格納される。
【0028】
ナビゲーション情報ファイル34は、スキャンされた1枚の画像を分割する際に必要となる、切り出し位置の座標情報(位置とサイズ情報)が記録格納されている。
【0029】
採点者マスタ36は、項目としては採点者ID、ログイン用パスワード、採点者氏名日本語、採点者氏名ローマ字採点グループ名、採点者担当情報として、学年、科目、採点パターン、群番号が登録される。
【0030】
データベースサーバ6は、図3に示すように採点グループマスタ38、採点計画マスタ40、テスト/テスト状態ファイルマスタ42、問題個別マスタ44、ネットワーク設定マスタ46、区分チェックマスタ48、エラーテーブル50、採点設定マスタファイル52、答案採点結果/問題採点結果56、教室マスタ58、配点設定管理マスタ60、問題位置マスタ62、採点ファイル64、問題基本マスタ66および採点者マスタ70から構成される。
【0031】
採点グループマスタ38は、採点グループIDと採点グループ名が格納されるデータベースである。
【0032】
採点計画マスタ40は、試験が実施される試験実施日、試験対象学年、試験科目、採点時の分担区分、試験実施会場の教室、同一学年の同一科目であって難易度別やカテゴリやテーマ別に用意される複数のテストパターン及び採点グループIDから構成される。
【0033】
テスト/テスト状態ファイルマスタ42は、試験実施日、試験対象学年、試験科目、テストパターンから構成される。
【0034】
問題個別マスタ44は、配点設定マスタで自動採点問題と指定された問題であり、試験実施日と、試験対象学年と、試験科目と、テストパターンと、問題番号と、回答と、分割と群と自動のいずれかの採点パターンと、評点入力と、誤答入力桁数と、表記点と、配点等の問題1問に対する基礎情報が保存されるテーブルとから構成される。
【0035】
ネットワーク設定マスタ46は、ネットワーク設定ファイルマスタ26と同じくファイルサーバ4、データサーバ6、アプリケーションサーバ8等サーバのIPアドレスと、各ユーザIDと、各ユーザのパスワードとから構成される。ネットワーク設定ファイルマスタ26からダウンロードされて同一のデータとなる。
【0036】
区分チェックマスタ48は、採点設定マスタファイル28と同様であり、入力可能な受験者区分情報である区分チェックデータと、採点ミス防止のため採点者に注意を促す基準点を示した得点下限チェックデータと、群採点方式におけて2問以上の許可する採点結果組み合わせを示す表記点チェックデータと、採点者のために採点するテストのタイトルを表示する起動画面メッセージデータが格納される。
【0037】
エラーテーブル50は、受験番号が重複したデータを格納するデータベースである。
【0038】
採点設定マスタファイル52は、採点者の分担区分情報である区分チェックデータと、採点ミス防止のため採点者に注意を促す基準点を示した得点下限チェックデータと、群採点方式におけて2問以上の許可する採点結果組み合わせを示す表記点チェックデータと、採点者のために採点するテストのタイトルを表示する起動画面メッセージデータが格納される。
【0039】
答案採点結果/問題採点結果56は、採点者名、採点者ID,採点区分、分担区分、採点された回答用紙データとからなる構成を備える。
【0040】
教室マスタ58は、教室マスタファイル32と同様であり、各テストが実施された場所を示すのが教室マスタファイルであり、各教室に複数のアルファベットからなる記号が振られており教室名と記号が格納される。
【0041】
配点設定管理マスタ60は、配点設定マスタファイル30と同様であり、分担区分と採点区分毎の設定ファイルが格納される。
【0042】
問題位置マスタ62は、スキャナで読み込んだ実施されていない試験問題の解答用紙における解答欄の4角の座標情報が登録される。
【0043】
採点ファイル64は、採点答案画像データと、ヘッダ・データである受験者番号、試験実施日、試験実施教室コード、試験対象学年、試験科目、テストパターン、室生区分から構成される。
【0044】
問題基本マスタ66は、問題個別マスタが問題1問に対する詳細に対して、問題基本マスタは解答用紙1枚に対する基礎情報を格納している。項目としては試験日、学年、科目、テストパターンを主キーとして、問題数と、満点値とそれぞれA点とB点とが別々に格納されるテーブルとなる。
【0045】
採点者マスタ70は、採点者マスタ36と同様に項目としては採点者にID、ログイン用パスワード、採点者氏名日本語、採点者氏名ローマ字採点グループ名、採点者担当情報として、学年、科目、採点パターン、群番号が登録される。
【0046】
アプリケーションサーバ8は専用採点端末18、20とネットワークを介して接続されるとともに採点者マスタ36と接続される。アプリケーションサーバ8は、専用採点端末18、20の採点者マスタ36へのアクセスを制御するサーバである。
【0047】
ネットワークハードディスク10は、ネットワークに直接接続されて他の端末やサーバから読出と書込が可能なハードディスクである。整理番号と画像データが格納される。
【0048】
スキャンPC12、14は、いわゆるパーソナルコンピュータにスキャナ装置13、15が接続されたものであり、インターネット22に接続されている。
【0049】
管理PC16は、いわゆるパーソナルコンピュータであり、インターネット22に接続されている。さらに、管理メニューとして開始される採点システムを管理する管理プログラム72が搭載される。
【0050】
専用採点端末18、20について、図4にそのブロックダイヤグラムを示す。専用採点端末18、20の本体80は、CPU82と液晶画面84とタッチパネル86と、答案用紙88と、印刷部90と、キーボード92と、ネットワーク接続装置94と、HDD96とから構成される。
【0051】
CPU82は専用採点端末18、20の本体80は制御手段としてシステム全体を制御する。CPU82は図示しない内部記憶装置を内蔵し、イメージデータや採点結果を一時的に保存し、各種処理を行なう際に利用する。
【0052】
液晶画面84は、CPU82と接続されており、解答用紙を表示できる大きさであり、かつ解像度を有していればよく、入力文字情報や解答用紙画像情報さらには採点結果情報を表示するディスプレーである。
【0053】
タッチパネル86は、液晶画面84と重ねて設置される薄型でかつ透明である入力部である。
【0054】
印刷部90は、CPU82に接続しており、解答用紙に採点結果を印字するための装置である。
【0055】
10キー+○、×、レ、実行、矢印キーボード92は、CPU82と接続されており、データの登録と採点に必要なキーボードから構成される。特に数字を入力する0〜9が入力可能な10キーと、「○」入力キーと、「×」入力キーと、「レ」入力キー、「実行」キー、「矢印」キーから構成される。
【0056】
ネットワーク接続装置94は、CPU82と接続されインターネット22と接続される装置であって、具体的にはLANカード等である。
【0057】
HDD96は、解答用紙画像データを格納するためのハードディスクドライブであり、CPU82に接続される。答案イメージデータやその他のデータとアプリケーションプログラムが格納される磁気ディスクが内蔵された記憶装置である。
【0058】
以下、本発明の高速採点集計システムの処理について図面を参照しつつ説明する。高速採点集計システムは、特に3種類の装置である管理PC16とスキャンPC12、14と専用採点端末18、20で実行されるプログラムによって処理される。主に、管理PC16で実行される管理メニュープログラム100と、スキャンPC12、14で実行されるデータ分割プログラム98、解答読込プログラム102、さらに専用採点端末18、20で実行される採点プログラム104、誤答入力プログラム106、採点入力プログラム108によって処理される。これらのプログラムは追って、フローチャートを用いて説明する。
【0059】
図5に示すように管理メニュープログラム100は、13のプログラムから構成され、管理PC16において管理メニュープログラム100を起動すると管理メニュー画面が表示される。管理メニュー画面には、アップロードプログラム120、採点グループ登録・削除プログラム122、採点者登録・削除プログラム124、テスト登録・削除126、採点計画プログラム128、解答登録プログラム130、採点ファイル作成プログラム132、PDF作成プログラム134、PDF印刷プログラム136、採点進捗照会プログラム138、PDF進捗照会プログラム140、採点確定・取消プログラム142、動作環境設定プログラム144の各ボタンが配置され、いずれかのボタンが選択されることで各プログラムが実行される。また、終了ボタン128が選択されれば管理メニュープログラム100が終了する。
【0060】
さらに、本発明の高速採点集計システムの処理の手順の順序に従って、図6〜図28のフローチャートおよび図29〜34の各表示画面を用いて説明する。
【0061】
第一に解答用紙のイメージデータと各解答の位置情報の読込をスキャンPCが行なうデータ分割プログラム98について図6と図29を参照して説明する。データ分割プログラム98が実行されると、解答用紙のスキャンが要求されて解答用紙がスキャナ装置13、15によってスキャニングされる(SA2)。
【0062】
スキャニングされた解答用紙のイメージデータは図29に示すようにスキャンPC12、14の画面上に表示される(SA4)。
【0063】
データ分割プログラム98は、ここで採点を複数の回答を一括して問い合わせする群採点方式を採用するか、採点を設問毎に個別に採点する分割採点を採用するか待ち受け状態となる(SA6)。
【0064】
群採点方式を選択するボタンが選択された場合は、群単位の採点のための回答位置座標を定めるマウスドラッグによる選択入力と郡番号の入力を待ち受ける(SA8)。
【0065】
分割採点方式を選択するボタンが選択された場合は、設問毎の採点のための回答位置座標を定めるマウスドラッグによる選択入力と設問番号との関連付け入力を待ち受ける(SA10)。
【0066】
マウスドラッグによって群毎の切出し位置座標または各設問の位置座標情報と設問番号情報の定義ファイルを生成する(SA12)。
【0067】
生成した定義ファイルを図29に示すように配点設定マスタ30とナビゲーション情報ファイル34に格納する(SA14)。いずれのデータも、設問番号と設問順序と回答箇所位置情報とマーカ指示情報とからなる。
【0068】
この工程によって、各設問または群毎の解答用紙上の位置情報がデータベース化される。
【0069】
第二に図7にファイルサーバ4と、データサーバ6とのデータ上の同期について示す。まずは、管理メニュー表示へアップロードボタンが選択される(SB2)。その結果、アップロードボタン画面が管理PC16上に表示される(SB4)。
【0070】
アップロードプログラム120は、ファイルサーバ4から運用設定定義ファイル名称を総て読込む。ダウンロードした各マスタ名称をアップロードボタン画面に表示する(SB6)。
【0071】
全データダウンロードと選択データのみのダウンロードと選択データのみを消去のいずれかの選択待ちとなる(SB8)。
【0072】
全データダウンロードが選択された場合は、全てのマスタデータをデータベースサーバ6のデータベース37に複写する(SB10)。
【0073】
ここで、運用設定定義24とデータベース37にこれらのデータは格納される。
【0074】
選択データのみのダウンロードが選択された場合は、選択されたマスタをデータベースサーバ6にダウンロードする(SB12)。
【0075】
さらに選択データのみを消去が選択された場合は、選択されたデータベースサーバ6の選択されたマスタを消去する(SB14)。戻りボタンによって管理メニューに戻る(SB16)。
【0076】
第三に、図8に複数の採点者をグループとして登録するためのプログラムについてのフローチャートを示す。
【0077】
まずは、管理メニュー表示へ採点グループ登録・削除ボタンが選択される(SC2)。その結果、採点グループ登録・削除入力表示画面が管理PC16上に表示される(SC4)。
【0078】
採点グループ登録・削除ボタンを待ち受ける(SC6)。ここで、未入力の場合は、SC6を再度繰り返しとなる。
【0079】
登録ボタンが選択された場合は、採点グループIDと採点グループ名が採点者グループマスタ38に登録される(SC8)。
【0080】
第四に図9に採点者登録プログラムのフローチャートを示す。管理メニュー表示へ採点者登録・削除ボタンが選択される(SD2)。その結果、採点者登録・削除入力表示画面が管理PC16上に表示される(SD4)。
【0081】
採点者登録・削除ボタンを待ち受ける(SD6)。登録が選択された場合は、採点者登録・削除入力表示画面に採点者ID、氏名、パスワード、採点グループIDが入力される(SD8)。ここで、登録ボタンが選択されると採点者マスタ70に格納される(SD10)。
【0082】
一方、削除ボタンが選択される場合は、選択された採点者情報が削除される。
【0083】
第五に図10に示すようにテスト登録・テスト登録削除プログラムについてフローチャートを示す。
【0084】
管理メニュー表示へテスト登録・削除ボタンが選択される(SE2)。その結果、テスト登録・削除入力表示画面が管理PC16上に表示される(SE4)。
【0085】
テスト登録・削除入力表示画面では、試験日、試験対象学年、試験科目、テストパターンが入力される(SE6)。
【0086】
上記データが入力されるとテスト登録またはテスト削除ボタンの入力待ち受けとなる(SE8)。未入力の場合は再び待ち受け状態となる。テスト登録ボタンが選択された場合は、先に入力された項目がテスト/テスト状態ファイルマスタ42に登録される(SE10)。
【0087】
テスト削除ボタンが選択された場合は、選択されたテスト項目がテスト/テスト状態ファイルマスタ42から削除される(SE12)。この登録によって試験実施前にテスト項目の把握が可能となる。
【0088】
第六に図11に示すように採点計画プログラム128についてフローチャートを示す。
【0089】
管理メニュー表示へ採点計画ボタンが選択される(SF2)。その結果、採点計画入力表示画面が管理PC16上に表示される(SF4)。
【0090】
採点計画プログラム128は、テスト/テスト状態ファイルマスタ42を読込、採点グループマスタ38読込を行なう(SF6)。詳細には試験実施日、テスト、教室コード、室生区分、採点グループ表示が入力される(SF8)。
【0091】
上記データが入力されると採点計画または採点計画削除ボタンの入力待ち受けとなる(SF10)。登録ボタンが選択された場合は、読込まれた試験実施日、テスト、教室コード、室生区分、採点グループ表示情報が採点計画マスタ40に格納される(SF12)。
【0092】
一方、削除ボタンが選択された場合は、採点計画マスタ40から選択されていたテスト項目が削除される(SF14)。この計画がテスト採点前に予め決定されることで、テスト実施後に採点を直ちに開始することができる。
【0093】
第七に図12に示すように解答登録プログラム130についてフローチャートを示す。
【0094】
管理メニュー表示へ解答登録ボタンが選択される(SG2)。その結果、解答登録入力表示画面が管理PC16上に表示される(SG4)。ここで、解答登録プログラム130は、問題個別マスタ44から、試験実施日、学年、科目、テストパターンを抽出するが、配点設定マスタファイル30より自動採点問題として指定されている問いのみを解答登録入力表示画面に表示する。さらに自動採点問題として指定されている問いに対する模範解答が入力される(SG6)。
【0095】
ここで、上記データが入力されると模範解答の登録ボタンの入力待ち受けとなる(SG8)。
【0096】
そこで、入力が無い場合は待ち受けが続けられ、登録ボタンが選択されると解答登録プログラム130は、上記データを模範解答をも含めて問題個別マスタ44に格納する(SG10)。このように処理することで自動採点用解答を予めデータとして記憶させることができる。以上により解答用紙を読込み、採点するための採点者とその採点グループが決定され、さらに自動採点用正解がデータベースに格納されることとなる。
【0097】
次に試験が実施された後の解答をデータとして本システムに入力するためにスキャンPCによって読込みを行なう。
【0098】
第八に図13〜14に示すように解答読込プログラム102についてフローチャートを示す。
【0099】
解答用紙がスキャンPC12、14と接続されるスキャナ装置13、15に解答用紙がセットされる(SH2)。続いて解答読込プログラム102が起動されて解答読込プログラムのメイン画面がスキャンPC12、14に表示される(SH4)。ここで、メイン画面に試験実施日と試験会場コードと答案用紙IDと室生区分記号と、通番と,読込枚数等の画像関連データが入力される(SH6)。読込開始ボタンが選択されてスキャナ装置13、15の読込が開始される。(SH8)。読込まれた画像データはスキャンPC12に接続される一時スキャンPC一時領域9に解答用紙の画像データと画像関連データがともに格納される(SH10)。
【0100】
解答用紙の画像データがスキャンされた後に、「印刷」、「番号表示」、「読込継続」の選択待ちとなる(SH12)。
【0101】
「印刷」が選択されると印刷画面が表示されてスキャンPC12に接続されるプリンタより解答用紙が印刷される(SH14)。
【0102】
「番号表示」が選択されると、試験番号確認画面がスキャンPC12の画面に表示される(SH16)。
【0103】
「読込継続」が選択されると、スキャンがさらに実行される(SH18)。
【0104】
引き続き読み込みイメージはスキャンPC12の画面に表示される(SH20)。
【0105】
さらに、スキャナ読込結果が画面表される(SH22)。続いて画面表示ボタン選択の待ち受けとなる(SH24)。ここで、「転送」処理が選択された場合は、転送処理がなされる(SH26)。
【0106】
「印刷」ボタンが選択されることで印刷・転送選択(SH28)が実行される。また、「中止」ボタンが選択されると処理中止となる。印刷中止処理は(SH30)に示される。
【0107】
ここで、さらに印刷・転送選択が実行されて印刷処理が為され(SH32)、転送処理によって、管理PC一時領域17に転送される(SH34)。
【0108】
第九に読込イメージをデータ分割プログラム98で分割されたように分割する分割イメージ作成プログラムを図15に示す。
【0109】
分割イメージ作成プログラムは、その内部に含まれるファイル監視プログラムがファイルサーバ4に設けられたナビゲーション情報ファイル34にデータ分割プログラム98の生成した位置座標情報と設問情報の定義ファイルを読込み管理PCの一時ディスクに格納する(SI4)。
【0110】
続いてファイル作成監視プログラムが、解答読込プログラム130によって格納された答案用紙のイメージデータを読込む(SI6)。
【0111】
ここで、採点方式が分割イメージ方式である場合は、SI4工程における位置座標情報と設問情報の定義ファイルに従って、SI6工程の答案用紙のイメージデータを分割して、管理PCの一時領域に分割イメージ19として格納する。続いて一時領域で生成した分割イメージ等をデータベースに格納する工程である(SI10)。
【0112】
具体的にはイメージ読込プログラムが、管理PCの一時領域の分割イメージ19を読み込みする(SI12)。
【0113】
さらに、イメージデータ格納プログラムが、前記分割イメージ19を採点者マスタ36に採点者ごとに蓄積保管する(SI14)。また、分割指示がなされていない場合は、分割しない解答イメージを採点者マスタ36に格納し、グループ分割の場合は、グループ分割情報を採点者マスタ36に格納する。
【0114】
ここで、データを分割して1問分の解答を複数人数分集計した画面を図32に、グループ単位で解答を複数人数分集計した画面を図33に、データを分割して自動採点用に模範解答と対比させて1問分の解答を複数人数分集計した画面を図34に示す。
【0115】
本工程により答案用紙の解答を総て分割またはグループ分割することができる。
【0116】
第十に上記採点者マスタ36に格納された解答イメージが専用採点端末18で採点される工程を制御する採点プログラムを図16、17に示す。
【0117】
専用採点端末18の電源スイッチが起動されると、採点プログラムが専用採点端末18を起動させる(SJ2)。
【0118】
採点プログラムは、専用採点端末18の液晶画面84にログイン用IDとパスワードを入力する画面をメモリから読込んで表示させる(SJ4)。
【0119】
ここで、採点プログラムは、入力されたIDとパスワードから採点者マスタ36に格納されているID情報にアクセスして格納されているパスワードと入力されたパスワードと対比して認証する(SJ6)。認証した結果一致しない場合は、不正表示してログイン画面を再表示する(SJ10)。
【0120】
認証した結果一致した場合には、採点プログラムはマスターテーブルのダウンロード指示信号を送信して専用採点端末18にマスターテーブルがダウンロードするように設定される(SJ8)。
【0121】
専用採点端末18へマスターテーブルがダウンロード完了すると、採点プログラムはその画面に採点未完了のテストについての学年、課目、テスト記号、区分、グループ番号、教室記号、採点枚数、答案用紙の状態情報が表示する(SJ12)。
【0122】
続いてここで、未完了データの一項目を選択すると、選択データの答案用紙情報、すなわち、教室別IDと、室生区分と分担区分を専用採点端末18の画面に表示する(SJ14)。
【0123】
選択データを決定すると採点プログラムは、採点マスタ36へデータを検索し(SJ16)、イメージデータを専用採点端末18にダウンロードする(SJ18)。さらに、図17において室生区分記号と受験番号を表示する受験番号確認画面を専用採点端末18の画面に表示する(SJ20)。確認ボタンが選択されると採点プログラムは、受験番号確認画面を消去して、答案イメージを専用採点端末18の画面上にナビマーカと共に表示する(SJ22)。ナビマーカの表示を図30に示す。ナビマーカは、ナビゲーション情報ファイル34に格納された問題の若い順序で未採点のものを示すマーカである。採点がなされるとその旨が記録されると共に次の未採点問題の回答部分の上部に例えば丸印等のマークを表示させる。
【0124】
続いて採点入力待ち受け画面が専用採点端末18の画面に表示される(SJ24)。ここでは、保留ボタンと、評点ボタンと、戻るボタンのいずれかが選択される(SJ26)。保留ボタンが選択された場合は、採点が一時停止される(SJ28)。
【0125】
また、評点ボタンが選択された場合は、評点入力画面が専用採点端末18の画面に表示される(SJ30)。
【0126】
第11に、戻るボタンが選択された場合は、戻り採点対応としてSJ32がなされる。詳細を図18乃至20に示される。
【0127】
続いて、誤答入力プログラムは専用採点端末18の画面にそれぞれ採点入力待ち受け画面を表示し、ナビマーカもまた表示する(SK2)。
【0128】
続いて正答か誤答かの待ち受け状態となる(SK4)。正答である場合は、採点キーに正答表示すると共に回答に正答マークを専用採点端末18の画面に表示する(SK10)。
【0129】
一方、誤答である場合は、保留か採点かの待ち受け状態となる(SK8)。保留が選択された場合は、保留画面が表示され、回答に保留マークを専用採点端末18の画面に表示する(SK12)。さらに、誤答入力プログラムは採点入力待ち受けとなる(SK14)。一方、誤答であって採点することが選択された場合は、採点キーに誤答表示がなされ回答画面に誤答マークを表示する(SK18)。その後、誤答入力プログラムは採点入力待ち受けとなる(SK20)。
【0130】
その後、誤答入力プログラムは回答イメージ当りの未採点回答の有無を判定する(SK22)。未採点問題がある場合は、(SK2)工程に戻る。
【0131】
一方、未採点が無い場合は、採点完了と保留の有無を表示する(SK24)。
【0132】
続いて図19に示すように採点結果が表示される。この場合、修正待ち受け状態となる(SK26)。誤答入力プログラムは続いて採点結果を画面表示する。誤答入力プログラムは同時に採点者の修正の待ち受け画面を表示する(SK26)。
【0133】
修正入力の有無の指示待ちがなされる(SK28)。修正がある場合は、修正が入力されて修正結果を専用採点端末18の画面に表示する(SK30)。
【0134】
修正入力が無い場合は、登録予告表示を専用採点端末18に表示する。登録予告表示は、実際の採点完了の画面を表示する。表示データは採点端末記憶に格納される(SK32)。
【0135】
続いて未登録答案の有無の確認判定ボタン待ちが表示される(SK34)。未登録答案がある場合は、SK2工程に戻る。
【0136】
一方、未登録答案の有無の確認判定ボタンにおいて未登録答案がある場合は、袋単位登録予告表示を専用採点端末18の画面に表示する(SK36)。袋単位登録予告表示を図31に示す。
【0137】
さらに、図20に示すように誤答入力プログラムは、採点が完了した採点結果データを採点者マスタ36に採点ファイルとして生成して格納する(SK38)。採点ファイルは、問題番号に対する採点結果と受験者番号とを備える。ここで、誤答入力プログラムは、採点結果について受験者番号の重複の有無を検出する。検出された場合は、重複した受験者番号をエラーテーブル50に格納する(SK42)。
【0138】
誤答入力プログラムは、エラーチェックの完了したデータを採点ファイル64に格納する(SK46)。
【0139】
また、誤答入力プログラムは、採点結果イメージをアドビ社のファイル形式であるPDFファイルに変換してPDFファイル62に格納する(SK48)。
【0140】
第12に採点時に点数評価が必要な場合の入力プログラムである評点入力プログラムを図21に示す。採点プログラム(図17)において採点入力待受画面(SJ24)において評点入力画面となった場合に相当する(SJ30)。まず、評点入力プログラムは評点入力画面を専用採点端末18の画面に表示する(SL2)。評点入力部に採点者が評点を入力するのを待ち受ける(SL4)。採点者によって評点入力画面上の確認ボタンが選択されると一時データとして保存される(SL8)。
【0141】
第13に、管理PC16において、採点結果をテキストデータとして格納する採点ファイルプログラムのフローチャートを図22に示す。
【0142】
まず、管理画面表示において採点ファイル作成ボタンが選択される(SM2)。採点ファイルプログラムが起動して、採点ファイル作成入力画面が管理パソコン画面上に表示される(SM4)。採点ファイル作成入力画面では、試験実施日、教室コード、学年、科目、テストパターン、室生区分、受験番号の入力が待ちうけ状態となる(SM6)。
【0143】
採点ファイルプログラムは、入力後に作成開始ボタン待ち受けとなる(SM8)。作成開始指示がない場合は、(SM8)工程を繰り返す。
【0144】
作成開始指示ボタンが選択された場合は、採点ファイルプログラム受験者番号重複チェックを実行させ、その結果を答案採点結果56と、エラーテーブル50に登録する(SM10)。
【0145】
その後、採点ファイルプログラムは、採点ファイルのヘッダとしてヘッダ・データを作成して採点ファイル64として格納する(SM12)。
【0146】
続いて、第13にPDF作成フローチャートを図23に示す。
【0147】
まず、管理画面表示においてPDFファイル作成ボタンが選択される(SN2)。PDFファイルプログラムが起動して、PDFファイル作成入力画面が管理パソコン画面上に表示される(SN4)。PDFファイル作成入力画面では、試験実施日、教室コード、学年、科目、テストパターン、室生区分、受験番号の入力が待ちうけ状態となる(SN6)。
【0148】
PDFファイルプログラムは、入力後に作成開始ボタン待ち受けとなる(SN8)。作成開始指示がない場合は、(SN8)工程を繰り返す。
【0149】
作成開始指示ボタンが選択された場合は、答案採点結果/問題採点結果を答案採点結果56に登録する(SN10)。
【0150】
さらに採点後のイメージデータを変換してPDFファイルに変換してPDF62ファイルとして格納する(SN12)。
【0151】
第14に、管理PC16において、PDFファイルで保存される回答データを印刷するPDF印刷プログラムのフローチャートを図24に示す。
【0152】
まず、管理画面表示においてPDF印刷ボタンが選択される(SO2)。PDF印刷プログラムが起動して、PDF印刷入力画面が管理パソコン画面上に表示される(SO4)。PDF印刷入力画面では、試験実施日、教室コード、学年、科目、テストパターン、室生区分、受験番号の入力が待ちうけ状態となる(SO6)。
【0153】
さらに、指定プリンタ名、用紙設定情報入力が待受け状態となる(SO8)。
【0154】
PDF印刷プログラムは、入力後に作成開始ボタン待ち受けとなる(SO10)。作成開始指示がない場合は、(SO10)工程を繰り返す。
【0155】
作成開始指示が選択されると、PDF印刷プログラムは、指定されたPDFファイルをPDFファイル62から読込む(SO12)。その後、管理PC16に接続するプリンタより指定されたPDFファイルを印刷する(SO14)。
【0156】
第15に、管理PC16において、採点の実施状況を一覧する採点進捗プログラムのフローチャートを図25に示す。
【0157】
まず、管理画面表示において採点進捗ボタンが選択される(SP2)。採点進捗プログラムが起動して、採点ファイル64にアクセスして各採点対象問題の採点の進行状況が管理パソコン画面上に表示される(SP4)。試験実施日毎の学年と科目毎に答案枚数と採点済み枚数を横棒グラフで表示する。さらに各項目についてリスト表示するか否かを選択するリスト表示ボタンが画面上に設けられる。リスト表示ボタンが選択されるまでは、入力待ち受け状態となる(SP6)。リスト表示ボタンが選択されると、さらに、試験実施日、教室コード、学年、科目、テストパターン、室生区分と採点状況を含めた一覧表が画面上に表示される(SP8)。
【0158】
第16に管理PC16において、答案用紙のPDFファイル化の実施状況を一覧するPDF進捗プログラムのフローチャートを図26に示す。
【0159】
まず、管理画面表示においてPDF進捗ボタンが選択される(SQ2)。PDF進捗プログラムが起動して、PDFファイル62にアクセスして各回答用紙のPDF変換工程の進行状況すなわち、PDF変換完了枚数が管理パソコン画面上に表示される(SQ4)。試験実施日毎の学年と科目毎に答案枚数とPDF変換完了を横棒グラフで表示する。さらに各項目についてリスト表示するか否かを選択するリスト表示ボタンが画面上に設けられる。リスト表示ボタンが選択されるまでは、入力待ち受け状態となる(SQ6)。リスト表示ボタンが選択されると、さらに、試験実施日、教室コード、学年、科目、テストパターン、室生区分と採点状況を含めた一覧表が画面上に表示される(SQ8)。さらに、リストの各項目を選択した状態でダブルクリック選択待ちうけ状態となる(SQ10)。ここで、ダブルクリックが為されると、個別明細表示画面が表示される。ここでは、既にPDF化されたデータの受験番号の一覧が表示される(SQ12)。
【0160】
第17に管理PC16において、採点の確認が完了し修正等の採点等の作業が総て完了しデータを固定する採点確定プログラムのフローチャートを図27に示す。
【0161】
まず、管理画面表示において採点確定ボタンが選択される(SR2)。採点確定プログラムが起動して、試験実施日と未確定テストの学年、科目、テストパターン、状態を示す表示が管理パソコン画面上に表示される(SR4)。
【0162】
異なる日を希望する場合は、その日の試験実施日を入力することができる(SR6)。さらに、テストも指定可能である(SR8)。引き続き確定・取消ボタン待ち受け画面となる(SR10)。ここで、採点を確定する場合は、指定テスト確認と、テスト状態書き込データベースに格納する(SR12)。一方、取消ボタンが選択された場合は、確定選択が解除される(SR14)。
【0163】
第18に、エラーを確認表示するエラー確認プログラムのフローチャートを図28に示す。
【0164】
まず、管理画面表示においてエラー確認ボタンが選択される(SS2)。エラー確認プログラムが起動して、エラーテーブル50から、受験番号エラーについて、受験番号と、学年、科目、テストパターンと、教室と、室生区分と、採点結果と、受験番号読込んで画面上に表示される(SS4)。
【0165】
以上のように構成することで、試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システムを採用することで、複数の拠点で試験が実施された場合にも解答用紙を移動することなく採点に着手でき、さらに採点計画に従って複数の採点端末での採点を同時並行で行なうことができるため採点時間の短縮を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0166】
本実施例では、小学校の主要科目を対象とするテストを例に示したが、他の学校や資格試験等その他の試験に採用することで大量の解答用紙を採点し、集計することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明に係る高速採点集計システムのブロックダイヤグラムである。
【図2】本発明に係る高速採点集計システムのファイルサーバ内のデータ構造である。
【図3】本発明に係る高速採点集計システムのデータベースサーバ内のデータ構造である。
【図4】本発明に係る高速採点集計システムの専用採点端末のブロックダイヤグラムである。
【図5】本発明に係る高速採点集計システムの管理メニュープログラムのメニュー画面である。
【図6】本発明に係る高速採点集計システムのデータ分割プログラムのフローチャートである。
【図7】本発明に係る高速採点集計システムのアップロードプログラムのフローチャートである。
【図8】本発明に係る高速採点集計システムの採点グループ登録プログラムのフローチャートである。
【図9】本発明に係る高速採点集計システムの採点者登録プログラムのフローチャートである。
【図10】本発明に係る高速採点集計システムのテスト登録プログラムのフローチャートである。
【図11】本発明に係る高速採点集計システムの採点計画プログラムのフローチャートである。
【図12】本発明に係る高速採点集計システムの解答登録プログラムのフローチャートである。
【図13】本発明に係る高速採点集計システムの解答読込プログラムのフローチャートである。
【図14】本発明に係る高速採点集計システムの解答読込プログラムのフローチャートである。
【図15】本発明に係る高速採点集計システムの分割イメージ作成プログラムのフローチャートである。
【図16】本発明に係る高速採点集計システムの採点プログラムのフローチャートである。
【図17】本発明に係る高速採点集計システムの採点プログラムのフローチャートである。
【図18】本発明に係る高速採点集計システムの誤答入力プログラムのフローチャートである。
【図19】本発明に係る高速採点集計システムの誤答入力プログラムのフローチャートである。
【図20】本発明に係る高速採点集計システムの誤答入力プログラムのフローチャートである。
【図21】本発明に係る高速採点集計システムの採点入力プログラムのフローチャートである。
【図22】本発明に係る高速採点集計システムの採点ファイルプログラムのフローチャートである。
【図23】本発明に係る高速採点集計システムのPDF作成プログラムのフローチャートである。
【図24】本発明に係る高速採点集計システムのPDF印刷プログラムのフローチャートである。
【図25】本発明に係る高速採点集計システムの採点進捗プログラムのフローチャートである。
【図26】本発明に係る高速採点集計システムのPDF進捗プログラムのフローチャートである。
【図27】本発明に係る高速採点集計システムの採点確定プログラムのフローチャートである。
【図28】本発明に係る高速採点集計システムのエラー確認プログラムのフローチャートである。
【図29】本発明に係る高速採点集計システムのデータ分割プログラムの画面表示例である。
【図30】本発明に係る高速採点集計システムの採点プログラム実行時の採点画面とナビマーカを示す採点画面例である。
【図31】本発明に係る高速採点集計システムの誤答入力プログラム実行時の袋単位登録予告表示例である。
【図32】本発明に係る高速採点集計システムのデータ分割プログラム実行時に1問分の解答を複数人数分集計した画面である。
【図33】本発明に係る高速採点集計システムのデータ分割プログラム実行時にグループ単位で解答を複数人数分集計した画面である。
【図34】本発明に係る高速採点集計システムのデータ分割プログラム実行時に自動採点用に模範解答と対比させて1問分の解答を複数人数分集計した画面である。
【符号の説明】
【0168】
2 高速採点集計システム
4 ファイルサーバ
6 データサーバ
8 アプリケーションサーバ
10 ネットワークハードディスク
12、14 スキャンPC
13、15 スキャナ装置
16 管理PC
17 管理PC一時領域メモリ
18、20 専用採点端末
19 分割イメージ
22 インターネット
24 運用設定定義ファイル
26 ネットワーク設定ファイルマスタ
28 採点設定マスタファイル
30 配点設定マスタファイル
32 教室マスタファイル
34 ナビゲーション情報ファイル
36 採点者マスタ、
38 採点グループマスタ
40 採点計画マスタ
42 テスト/テスト状態ファイルマスタ
44 問題個別マスタ
46 ネットワーク設定マスタ
50 エラーテーブル
52 採点設定マスタファイル
56 答案採点結果/問題採点結果
58 教室マスタ
60 配点設定管理マスタ
62 問題位置マスタ
64 採点ファイル
66 問題基本マスタ
70 採点者マスタ
72 管理プログラム
80 専用採点端末本体
82 CPU
84 液晶画面
86 タッチパネル
90 印刷部
92 10キー+○、×、レ、実行、矢印キーボード
94 ネットワーク接続装置
96 HDD
98 データ分割プログラム
100 管理メニュープログラム
102 解答読込プログラム
104 採点プログラム
106 誤答入力プログラム
108 評点入力プログラム
118 試験実施日
120 アップロードプログラム
122 採点グループ登録・削除プログラム
124 採点者登録・削除プログラム
126 テスト登録・削除プログラム
128 採点計画プログラム
130 解答登録プログラム
132 採点ファイル作成プログラム
134 PDF作成プログラム
136 PDF印刷プログラム
138 採点進捗照会プログラム
140 PDF進捗照会プログラム
142 採点確定・取消プログラム
144 動作環境設定プログラム
146 終了

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な少なくとも一つの採点端末と、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末とを備え、
予め定められた採点計画情報に従って回答データ毎の対応採点端末が予め設定されるとともに回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システム。
【請求項2】
採点計画は試験実施日と採点担当区分と採点者グループが数値で設定されていることを特徴とする請求項1記載の高速採点集計システム。
【請求項3】
予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な少なくとも一つの採点端末と、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末を用いて、
予め定められた解答分割方式がデータベースに格納される工程と、
如何なる対象のテスト結果をいずれの採点者が採点するかをあらかじめ定めておく採点計画がデータベースに格納される工程と、
解答用紙を予め定めた方式で分割して入手次第電子ファイル化してデータベースに登録される工程と、
電子ファイル状態で採点が完了される工程とを備える高速採点集計プログラム。
【請求項4】
予め採点者情報と採点者グループ情報が登録された設定データが格納されるマスタファイルを有するファイルサーバと、
前記ファイルサーバとネットワークを介して接続されて解答が記入された解答用紙をスキャンするために回答用紙の回収位置に設置される少なくとも一つのスキャン端末と、
前記スキャン端末とネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだ回答データを備えるとともに採点計画情報が格納されるデータサーバと、
前記採点端末と前記データサーバとの間にネットワークを介して接続されて前記データサーバのデータを転送するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバとネットワークを介して接続されて前記各サーバと前記各端末を制御する管理端末とを備え、
予め定められた採点計画情報に従って回答データ毎の対応採点端末が予め設定されるとともに回答データが設問または設問群毎に分割されて採点されることで試験終了後の採点結果集計を高速で行なうことのできる高速採点集計システムにおいて、
前記データサーバとネットワークを介して接続されてスキャン端末が読み込んだデータに採点情報を付加するとともに解答用紙にも採点結果を印刷可能な採点端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2007−322748(P2007−322748A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−152921(P2006−152921)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(506185506)
【Fターム(参考)】