説明

高電圧トランス

【課題】従来例の高電圧トランスは、セットのプリント基板に装着した場合、プリント基板の面から高電圧トランス580の頂点までの高さ寸法が大きくなるという課題、さらに、高電圧トランスとコアが直角方向に配備されており、高電圧トランスの本体の外径が大きくなるという課題がある。
【解決手段】コアの軸周りに巻線を巻回したコイルボビンを嵌装したコイル部と、巻線の始端及び終端に接続される複数個のダイオードと、巻線により発生した高電圧の終端部に接続される複数個の電子部品とを装着した部品ブロック部とを備え、コイル部とダイオードとブロック部とを略角型形状の外装ケースに収納し、部品ブロックとダイオードホルダとコイル部を配備したトランス本体はコアの脚部と対向する位置に配備させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流高電圧を供給する高圧トランスの構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の高電圧発生用トランス(特許文献1)の構造を、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図7は従来の高電圧トランスの平面図、側面図である。
【0004】
図7において、高電圧トランス580は、コイル部505とダイオードホルダ530とホーカスボリューム570とを組み合わせ、プラスチック樹脂で成形された略円筒形状外装ケース540に収納され、絶縁樹脂が充填された構成となっている。
【0005】
更に詳細に説明すると、高電圧トランス580は、コア500の軸周りに一次側コイルボビン510を嵌装し、この一次側コイルボビン510に一次巻線を巻回しすると共に、一次側コイルボビン510の外周に二次側コイルボビン520を嵌装して、この二次側コイルボビン520には二次巻線を複数に分割して巻回する一方、分割された各二次巻線部分はそれぞれ絶縁フィルムと交互に配置してなるコイル部505と、複数個のダイオード531と高圧接続金具532と保護抵抗575を装着したダイオードホルダ530と、高圧コンデンサ571及び高圧抵抗572を装着したホ−カスボリューム570とを具備した構成となっている。
【0006】
略円筒状の外装ケース540において、ホーカスボリューム570を装着部以外の外装ケース円周部542の中心はコイル部505の中心と同一であり、外装ケース円周部542とコイル部505は同心円となっており、二次側コイルボビン520の二次巻線から外装ケース円周部542の内表面までの距離は均等な距離になっている。
【0007】
高電圧トランス580の外装ケース開口部543からは一次側コイルボビン510に低圧端子ピン550が配設されており、低圧端子ピン550はプリント基板560の孔に挿入され、電気的に接続される構造となっている
従来、高電圧トランス580は陰極線管を用いたカラーテレビジョン受像機やコンピュータ端末に使用されるディスプレイ装置などに使用され、それらのプリント基板560上に縦に配置されており、プリント基板560から高電圧トランス580の頂点までの高さが高くなっている。さらに、ダイオード531を装着したダイオードホルダ530を配備したトランス本体とコア500は平面的にみると直角方向に配備され、高電圧トランス580の本体の外径が大きくなる構成となっている。
【0008】
高圧コンデンサ571、および高圧抵抗572を配備したホーカスボリューム570は、外装ケース側面開口部541に装着されて位置固定されており、高圧コンデンサ571及び高圧抵抗572とダイオードホルダ530及びダイオード531間とのトランス本体内部との絶縁距離は確保できているが、高圧コンデンサ571及び高圧抵抗572等々の高圧部品がホーカスボリュームケース574に直接的に接触して固定させた構造となっている。
【0009】
一次側コイルボビン510と二次側コイルボビン520とダイオ−ドホルダ530で構成されるトランス本体の高電圧の終端部とホーカスボリューム570に配備している各部品との接続は、ダイオードホルダ530に装着されている高圧接続金具532にホーカスボリューム570に装着されている高圧接続ピン573を挿入することにより接続される構造になっており、一次側コイルボビン510、二次側コイルボビン520にダイオードホルダ530を装着し、略円筒形状外装ケース540に収納後、ホーカスボリューム570を外装ケースの側面開放部541に挿入することにより、前記ホーカスボリューム570の高圧接続ピン573はダイオードホルダ530の高圧接続金具532と接続できる構造となっている。
【0010】
図8は従来例の高電圧トランスの回路図である。
【0011】
図8において、高電圧トランス580はコア500、一次巻線511、二次巻線521、ダイオード531、保護抵抗575でトランス本体を構成している。そして、破線内部がホーカスボリューム570を構成している部品である。また、ホーカスボリューム570は高圧コンデンサ571、高圧抵抗572が装着されている。
【0012】
陰極線管を使用した表示デバイス装置に使用されるフライバックトランスにおいて、保護抵抗575に流れる電流は2〜3mAと小電流であるために、保護抵抗575はダイオード531とほぼ同等の形状となっており、ダイオードホルダ530にダイオード531と一緒に装着される場合が多く、高電圧トランス580の大きさに影響することが少ない。
【0013】
従来のコンバータトランス(特許文献2)の構造を、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図9は従来のコンバータトランスの断面図、底面図である。
【0015】
図9において、コア910の外周にトランスボビン120を配置し、このトランスボビン120に一次側と二次側の巻線130を巻装したものであり、一次側と二次側の巻線130が接触するように層間絶縁テープ132が巻装された絶縁構成になっている。
【0016】
またトランスボビン120の下面からは、トランス端子ピン140下方に突設されている。トランス端子ピン140は、一次側回路部品210と二次側回路部品220を搭載し電気配線されたプリント基板200のスルホール202に半田付け接合され、トランス本体をなしている。
【0017】
トランス本体は略角型形状である絶縁ケース950に挿入され、絶縁ケース950内には絶縁性充填剤400が充填されている。
【0018】
さらに絶縁ケース950に収納されたトランス端子ピン140は絶縁ケース950の開口部の下方からマウント基板800のスルホール802に半田付けにて接合されている。
【特許文献1】特開2001−176727号公報
【特許文献2】特開2000−060125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来例図7は高電圧トランス580をプリント基板560に装着したときの平面及び側面部から見た概略構成を表している。従来例の構成では、高電圧トランス580は、1次側コイルボビン510の長手方向、つまり、プリント基板560の垂直方向に配置される構造となり、セットのプリント基板560に高電圧トランス580を装着した場合、プリント基板560の面から高電圧トランス580の頂点までの高さ寸法が大きくなるという課題、さらに、高電圧トランス580とコア500が直角方向に配備されており、高電圧トランスの本体の外径が大きくなるという課題もある。
【0020】
例えば、高電圧トランス580を薄型テレビに使用した場合、薄型テレビのセットのプリント基板560は縦配置であるため、テレビの奥行き寸法が大きくなるという課題を生じる。但し、プリント基板560と接触する高電圧トランス580の底面部は電圧が低電圧になっており、プリント基板560との絶縁距離を考慮する必要はない。
【0021】
しかし、高電圧トランス580は外装ケース円周部542がコイル部505から均等の絶縁距離を確保され、かつ、ホーカスボリュームケース574は高圧コンデンサ571及び高圧抵抗572等々の高電圧部品を直接固定した構造となっており、トランス本体の内部部品とホーカスボリューム570の高圧部品間の絶縁距離は確保されているが、ホーカスボリュームケース574はトランス内部に充填されるエポキシ樹脂の膨張係数、密着性等々のバラツキによりエポキシ樹脂とホーカスボリューム570に装着されている内部の高圧部品の保持部との界面が剥離し、高電圧部部品の高電圧部からホーカスボリュームケース574の表面までリークされことが懸念される。
【0022】
高圧部品とホーカスボリュームケース570間との沿面距離は十分考慮して設計されているが、ホーカスボリュームケース570にエポキシ樹脂との密着性を阻害するような物質が付着する等々の事が発生すれば、ホーカスボリューム570の高圧部品の保持部とエポキシ樹脂の界面に沿って高圧リークが発生することが予想される。
【0023】
その為に、高電圧トランス580を搭載する表示デバイス装置のプリント基板560は、高電圧トランス580の周囲から電気部品をある一定の空間距離を離して装着する場合が多い。陰極線管を使用した表示デバイス装置に使用されるフライバックトランスの場合は、発生する電圧が約20kVから約30kVと高い為に、高電圧トランスであるフライバックトランスから周辺部品までの空間距離を約10mmから約15mmをとっている場合があり、プリント基板560を大きくしなければならないという課題もある。
【0024】
ホーカスボリューム570の形状が強固になっており略円筒形状外装ケース540の側面開口部541に装着した場合、略円筒形状外装ケース540そのものであれば成形歪が発生しているが、ホーカスボリューム570を装着することにより、略円筒形状外装ケース540の歪がなくなり、高電圧トランス580の内部の二次巻線及びダイオード531等々の高電圧部と略円筒形状外装ケース540間との絶縁距離を確保できる利点がある。
【0025】
しかし、トランス本体の高電圧の終端部とホーカスボリューム570に配備している各部品との接続は、ダイオードホルダ530に装着されている高圧接続金具532にホーカスボリューム570に装着されている高圧接続ピン573を挿入し接続する構造になっており、略円筒形状外装ケース540にトランス本体を組み立て後、ホーカスボリューム570は外装ケースの側面開放部541に装着され、前記ホーカスボリューム570の高圧接続ピン573はダイオードホルダ530の高圧接続金具532と接続できるが、ホーカスボリューム570を略円筒形状外装ケース540に装着時、トランス本体の内部が目視で確認できない構造となっている為にホーカスボリューム570の高圧接続ピン573の寸法がばらついた場合、トランス本体とホーカスボリューム570の接続不良になることが予想される。
【0026】
さらに、高圧接続金具532は板状の金属を加工して形成されており、高圧接続金具532をダイオードホルダ530に保持する為の形状、高圧接続ピン573の挿入性を容易にする為の形状を考慮すると形状が複雑になり、部品の価格、金型費用が高くなる場合がある。
【0027】
従来例図9のコンバータトランスは、一次側回路部品210と二次側回路部品220を搭載し電気配線されたプリント基板200がトランスボビン120とマウント基板800の間に位置するよう絶縁ケース950内に配備されているために、マウント基板800から略角型の絶縁ケース950の天面までの高さが高くなるという課題がある。
【0028】
本願は上記問題点を解決するもので、従来の部品構成を大きく変えることなく高電圧トランスの高さ方向(プリント基板からトランスの頂点までの)寸法を低減できるものであり、さらに、トランス本体の外径を小さくできる高電圧トランスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
前記従来の課題を解決するために、本発明の高圧トランスは、コアの軸周りに巻線を巻回したコイルボビンを嵌装したコイル部と、巻線の始端及び終端に接続される複数個のダイオードを装着したダイオードホルダと、巻線により発生した高電圧の終端部に接続される複数個の電子部品を装着した部品ブロックとを備え、コイル部とダイオードホルダと部品ブロックとを略角型形状外装ケースに収納し、部品ブロックとダイオードホルダとコイル部を配備したトランス本体はコアの脚部と対向する位置に配備することである。
【0030】
また、本発明の高電圧トランスは、コイル部の入出力端子ピンと、部品ブロックに配置されている各電子部品の入出力端子ピンを略角型形状外装ケース開口面上部に一直線に配置することである。
【0031】
また、本発明の高電圧トランスは、前記部品ブロック上に配置された高圧保護抵抗を略角型形状外装ケースの天面により突出した略角形状部に収納することである。
【0032】
本構成により、高電圧トランスは略角型形状の高電圧トランスとなり厚みが薄くなる。
【0033】
また、本発明の高電圧トランスは、ダイオードホルダに設けられた中空の孔と略角孔に部品ブロックに設けられた突起と先端に係合部を有したL字形状のリブを装着することである。
【0034】
本構成により、ダイオードホルダに装着される部品ブロックの位置が固定され、部品ブロックに配備されている電子部品と外装ケース間との絶縁距離が安定して確保できる。
【0035】
また、本発明の高電圧トランスは、先端が鋭角にカットされた端子ピンを高電圧の終端部に配備した二次側コイルボビンと、高電圧の終端部の電子部品リードを二次側コイボビンに埋設された鋭角にカットされた端子ピンと略並行になるよう装着したダイオードホルダと、部品ブロックには略円柱状であり側面が凹皿形状の導電性ゴムが装着されとともに、高電圧の終端部に接続される電子部品を装着した部品ブロックとを、コイルボビンに装着されたダイオードホルダと部品ブロックを合体した時、二次側コイルボビンの先端が鋭角にカットされた端子ピンが部品ブロックの導電性ゴムに突き刺さり、電気的接続を可能にできるように配置することである。
【0036】
本構成により、高電圧トランスを製造する上で物作りが容易になり、品質信頼性が向上し、さらに部品の価格の低減が可能となる。
【発明の効果】
【0037】
本発明の高電圧トランスによれば、コイル部とダイオードホルダと部品ブロックを平面的に略角型に配置し、略角型形状のケースに収納するとともに、コイル部の入出力端子ピンと、部品ブロックに配置されている各電子部品の入出力端子ピンを略角型形状外装ケース開口面上部に一直線に配置し、さらに、コアの脚部と対向する位置に配備することにより、高電圧トランスの厚みが薄い略角型形状のトランスを提供できる。
【0038】
また、本発明の高電圧トランスによれば、高電圧トランスに大電流を流した場合、高圧保護抵抗の発熱が大きくなり、高圧保護抵抗とトランス本体と離す必要があるが、前記部品ブロック上に配置された高圧保護抵抗を略角型形状外装ケースの天面により突出した略角形状部に収納することにより、高電圧トランスの厚みを変えることなく、高圧保護抵抗を配備でき、高電圧トランスの厚みが薄い略角型形状のトランスを提供できる。
【0039】
本発明の高電圧トランスによれば、ダイオードホルダに設けられた中空の孔と略角孔に部品ブロックに設けられた突起と先端に係合部を有したL字形状のリブを装着することにより、部品ブロックに装着されている高電圧部の部品と外装ケース間との絶縁距離が安定して確保できるとともに、部品ブロックに配備された高電圧部品が外装ケースに直接、接触しない構造となり、高電圧部品と外装ケース間には絶縁用エポキシ樹脂が充填され、絶縁性が向上する。
【0040】
さらに、絶縁距離のバラツキが減る為にトランスの厚みを薄くする可能性を奏し、高電圧トランスの高さ方向(プリント基板からトランスの頂点までの)寸法を低減できるものである。
【0041】
ダイオードを装着したダイオードホルダと高圧コンデンサ及び他抵抗等々を集約した部品ブロックが別々の構成になるために、トランンスを組み立て時、ダイオードホルダと部品ブロックを接続する場合、接続部を目視確認でき、製造する上で物作りが容易になる。
【0042】
トランス本体の高電圧の終端部と部品ブロックの接続を部品ブロックに装着した円柱状の両側面を凹皿状にした導電性ゴムと二次側コイルボビンに埋設された先端が鋭角にカットされた端子ピンを使用する事により、トランス本体の高電圧部と部品ブロック部の高電圧部の接続が容易になると共に、高圧接続部の部品及び金型の価格の低減が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、本発明の実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0044】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における高電圧トランスの概要図である。
【0045】
図1において、本発明の実施の形態1における高電圧トランス310は、コイル部300と、ダイオードホルダ45と、部品ブロック100との3つの構成を組み合わせ、プラスチック樹脂で成形された略角型形状外装ケース240に収納され、絶縁樹脂が充填された構成となっている。
【0046】
高電圧トランス310は、図1のように各々が複数の部品で構成されたコイル部300、ダイオードホルダ45および部品ブロック100が略角型形状外装ケース240に一直線上に収納されている。高電圧トランス310は、ダイオードホルダ45を中心にコイル部300と対向して配備し、コイル部300、ダイオードホルダ45及び部品ブロック100を平面的にみると略角型形状に配置し、トランス本体をなしている。
【0047】
更に、本実施の形態1における高電圧トランス310のコイル部300と、ダイオードホルダ45と、部品ブロック100を図3、図4及び図5を参照しながら詳細に説明する。
【0048】
図3は、本発明の実施の形態1における高電圧トランスのコイル部にダイオードホルダを装着した詳細図である。
【0049】
図3において、コイル部300は一次側コイルボビン25と、一次巻線20と入出力端子254と二次側コイルボビン35と、二次巻線30と端子ピン210と先端が鋭角な鋭角端子ピン211から構成されている。
【0050】
コイル部300は、コア10の軸周りに一次側コイルボビン25を嵌装し、この一次側コイルボビン25に一次巻線20を巻回すると共に、一次側コイルボビン25の外周に二次側コイルボビン35を嵌装して、この二次側コイルボビン35に二次巻線30を複数部分に分割して巻回する一方、分割された各二次巻線部分はそれぞれ絶縁をするフィルムと交互に配置して構成されている。二次巻線30の終端部は二次側コイルボビン端子台38に埋設された端子ピン210に巻き付けされ、ダイオードホルダ45に配備したダイオード40と接続される構成となっている。さらに、二次側コイルボビン35の高電圧の終端部の近傍に先端が鋭角な鋭角端子ピン211が埋設されている。
【0051】
図4は、本発明の実施の形態1における高電圧トランスのダイオードホルダの詳細図である。図4(a)はダイオードホルダの略断面図であり、図4(b)は図4(a)のXの矢印の方向に見たX−X断面である。
【0052】
図4において、ダイオードホルダ45はダイオードホルダ基板42と複数のダイオード40とから構成されている。
【0053】
ダイオードホルダ45は、コイル部300の二次巻線30の各巻線間の始端及び終端に接続されるリード線41をもった複数個のダイオード40を複数のダイオードホルダ突起43の間に配備している。そして、ダイオードホルダ45は、図1のようにコイル部300を中心にコイル部300を嵌装しないコア角脚部11と対向して配備している。
【0054】
また、ダイオードホルダ基板42にはダイオードホルダ45の二次側コイルボビン固定用リブ47とダイオードホルダ係合部48とダイオードホルダ中空孔46とダイオードホルダ略角孔49が設けられている。
【0055】
図5は、本発明の実施の形態1における高電圧トランスの部品ブロックの詳細図である。
【0056】
図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)の裏面図であり、図5(c)は図5(b)の底面図である。
【0057】
図5において、部品ブロック100は部品ブロック基板110と、第1の高圧コンデンサ50と第2の高圧コンデンサ55と、第1のセラミック基板抵抗器60、と第2のセラミック基板抵抗器65と高圧保護抵抗70、75と導電性ゴム230から構成されている。
【0058】
部品ブロック100は、コイル部300の二次巻線30によって発生した高電圧終端部に接続されるセラミック基板に抵抗体を印刷した第1のセラミック基板抵抗器60、第2のセラミック基板抵抗器65や第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55及び複数個の電子部品をダイオードホルダ45とは別体に、プラスチック材料で成形した板状の部品ブロック基板110の両面に配置している。部品ブロック基板110は、各電子部品の大きさに合わせて略角型形状に配備し、各電子部品を保持できるようにプラスチック製の基板の両面に係合部及び凹凸部を一体成型してセラミック基板抵抗やコンデンサ等を装着し固定することによりブロック化する構成である。
【0059】
そして、部品ブロック100は、図1のようにダイオードホルダ45を中心にコイル部300と対向して配備し、コイル部300、ダイオードホルダ45及び部品ブロック100を平面的にみると略角型形状に配置し、トランス本体をなしている。
【0060】
図5において、第1の高圧コンデンサ50のリード線52は、部品ブロック基板110の基板切欠部180を通り、部品ブロック基板110の裏面に配設された基板端子台142に埋設している入出力端子ピン253に接続されている。そして、第1のセラミック基板抵抗60のアースリード線61は、部品ブロック基板110の裏面配設された基板端子台141に埋設している入出力端子ピン252に接続されている。そして、第2のセラミック基板抵抗器65のアースリード線66は、部品ブロック基板110の裏面に配設された基板端子台141に埋設している入出力端子ピン252に接続されている。更に、他の電気部品も同様に部品ブロック基板110の裏面に配設された基板端子台141に埋設している入出力端子ピン250に接続されている。ここで、基板端子台141、142及び入出力端子ピン250、252、253は一列に配列された構成となっている。
【0061】
入出力端子ピン250、252および253は、図1のように略角型形状外装ケース側面部241の外部に伸びている構造となっている。略角型形状外装ケース240は、略角型形状外装ケース開口面上部242の端部には一列に一定の間隔を設けた略角型形状外装ケース開口部切欠部245が形成されている。また、コイル部300の一次側コイルボビン25に備えられている入出力端子ピン254が略角型形状外装ケース側面部241の外部に伸び、部品ブロック100の入出力端子ピン250、252および253と同様に一列に配列された構成となっている。
【0062】
ゆえに、コイル部300及びダイオードホルダ45、部品ブロック100を組み立て後、略角型形状外装ケース240に挿入すると、入出力端子ピン250、252および253及び一次側コイルボビン25の入出力端子ピン254は、略角型形状外装ケース開口部切欠部245に収まり、位置が固定される構造となっている。
【0063】
かかる構成によれば、コイル部とダイオードホルダ及び部品ブロックを略角型形状外装ケースに収納し、部品ブロックとダイオードホルダ及びトランス本体はコア角脚部と対向する位置に配備することができ、コイル部の入出力端子ピンと、部品ブロックに配置されている各電子部品の入出力端子ピンを、略角型形状外装ケース開口面上部の端部に一直線に配置でき、外装ケースの側面から入出力端子ピンを突き出す事が可能となり、高電圧トランスの厚みが薄くなると共に略角型形状のトランスとなり、プリント基板への挿入する端子ピンが高電圧トランスの横方向に一直線上に配置され、高電圧トランスをプリン基板へ容易に挿入することが可能となる。
【0064】
さらに、高電圧トランスの高さ方向(プリント基板からトランスの頂点までの)寸法を低減でき、高電圧トランスを使用した薄型テレビの場合ではテレビの奥行き寸法を小さくすることが可能となる。
【0065】
(実施の形態2)
図4において、ダイオード40を保持するダイオードホルダ基板42には、絶縁距離の確保とダイオードの保持固定のために、等間隔で一体成型されている複数個のダイオードホルダ突起43と、二次側コイルボビン35に対して位置を固定するためにダイオードホルダ基板42から延長した二次側コイルボビン固定用リブ47と、延長したリブの側面のダイオードホルダ係合部48が形成されている。
【0066】
また、図3のように、二次側コイルボビン35には、二次側コイルボビン35の鍔の一部を切欠いた二次側コイルボビン凹部36や端子を保持する台の側面の一部に二次側コイルボビン係合部37が形成されており、ダイオードホルダ基板42の二次側コイルボビン固定用リブ47が二次側コイルボビン凹部36に挿入され、ダイオードホルダ係合部48と二次側コイルボビン係合部37が装着される構成になっている。
【0067】
また、二次側コイルボビン35には、二次側コイルボビン端子台38が配備され、二次巻線30の巻き始めと巻き終わりの巻線を固定し、ダイオード40のリード線41を電気的に接続する複数個の二次側コイルボビンの端子ピン210が埋設されている。
【0068】
部品ブロック100は、図5のように二次巻線によって発生した高電圧終端部に接続される第1のセラミック基板抵抗器60及び第2のセラミック基板抵抗器65や第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55等の電子部品が、プラスチック材料で成形した板状の部品ブロック基板110の両面に、平面的にみると略角型形状に配備した構成を有しており、第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55は先端に係合形状の高圧コンデンサ固定用係合部135が部品ブロック基板110に配設され、第1のセラミック基板抵抗器60と第2のセラミック基板抵抗器65は、セラミック基板抵抗器固定用係合部143、146が部品ブロック基板110に配設され、部品ブロックの基板突起部150、と先端に係合部のある基板L字形状リブ151が部品ブロック基板110に形成され、各部品が配備され、各部品は位置が保持できる構造を有している。
【0069】
部品ブロック基板110は、側面の中心近傍に基板突起部150及び側面の中心近傍には基板突起部150と同一方向に基板L字形状リブ151が対向するように突出させ、基板L字形状リブ151の両先端には外方向にL字形状先端係合部152を有している。
【0070】
ダイオードホルダ基板42は、ダイオード40が装着される面とは反対側の面の中心近傍にダイオードホルダ中空孔46が一体成型され、ダイオード40が配置される側の両側面の端面部にダイオードホルダ略角孔49が、形成されている。
【0071】
ダイオードホルダ中空孔46に部品ブロック基板110の側面の中心近傍の基板突起部150が嵌装され、ダイオードホルダ基板42の両側面端面部のダイオードホルダ略角孔49に、部品ブロック基板110のL字形状先端係合部152が図1のように挿入されて位置が固定される為、ダイオードホルダ基板42に装着されているダイオード40と、部品ブロック基板110に装着されている第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55及び第1のセラミック基板抵抗器60、第2のセラミック基板抵抗器65の位置が保持できる構造となっている。
【0072】
一次側コイルボビン25に二次側コイルボビン35を嵌装し、二次巻線30にダイオードホルダ45を装着し、さらに部品ブロック100を装着した構成で、一次側コイルボビン25を基準として、部品ブロック100を見た場合、一次側コイルボビン25と部品ブロック100との間には、二次側コイルボビン35とダイオードホルダ45を介した構成となっている。このため、部品ブロック100と略角型形状外装ケース240の内壁との絶縁距離は、各成型品の寸法ばらつき及び成型歪みによるばらつきが発生した場合でも、部品ブロック100とダイオードホルダ45に設けた係合部により位置が固定されている為、絶縁寸法を確保している。
【0073】
さらに、部品ブロック基板の端面に設けた位置決め用リブ112を、図1のように略角型形状外装ケース240の側面凹部溝243に挿入し、部品ブロック100の位置を固定する事により、より一層略角型形状外装ケース240の中でのダイオードホルダ45と部品ブロック100の位置が固定される構造となる。
【0074】
図2は、本発明の実施の形態1における高電圧トランスの概要図を示す図1の一部拡大図である。
【0075】
図2は二次側コイルボビン35と部品ブッロク100とダイオードホルダ45の高電圧の接続部を拡大した図である。
【0076】
図2において、二次側コイルボビン35に配設された二次側コイルボビン端子台38には二次側コイルボビン35の高電圧の終端部には先端が鋭角にカットされた鋭角端子ピン211が配備されている。また、ダイオードホルダ基板42には装着した高電圧の終端部のダイオード40のリード線41が二次側コイルボビン端子台38に埋設された鋭角端子ピン211と略並行になるよう配設されている。
【0077】
更に、部品ブロック基板110には略円柱状であり側面が凹皿形状の導電性ゴム230が装着されている。高電圧の終端のダイオード40のリード線41と二次側コイルボビン35の鋭角端子ピン211は半田付けにより電気的に接続され、二次側コイルボビン35の鋭角端子ピン211は導電性ゴム230に突き刺さされて電気的接続されている。これは二次側コイルボビン35に装着されたダイオードホルダ45に部品ブロック100を合体した時に二次側コイルボビン35の鋭角端子ピン211が部品ブロック100の導電性ゴム230に突き刺さり、電気的接続を可能にできるような構造になっている。
【0078】
導電性ゴム230の側面、つまり、コイル部100の方向の面は二次側コイルボビン35の鋭角端子ピン211の先端の寸法がばらついた場合でも、突き刺し易いように皿状凹部232が形成されている。導電性ゴム230は円柱状の側面を皿状の凹部にした形状であるので、製作する上で簡単な構造となり、金型費用及び部品の価格が安くできる可能性が高い。また、部品ブロック100には導電性ゴム230の位置が保持できる導電性ゴム用枠131と、導電性ゴム230が導電性ゴム用枠131に一度挿入されたら、外れにくくするための導電性ゴム用枠係合部132を設けられている。
【0079】
また、二次側コイルボビン35の鋭角端子ピン211の先端の寸法のばらつきが小さい場合は、導電性ゴム230の形状は円柱状で側面の皿状凹部がなくても問題ない。このとき、導電性ゴム230の金型費用、部品の価格を更に安くすることができる。
【0080】
かかる構成によれば、中心近傍に一体成型されたダイオードホルダ中空孔とダイオードが配置される両側面のダイオードホルダ略角孔とを形成したダイオードホルダに、中心近傍の基板突起部と側面の中心近傍に突起が対向するようにしたL字形状先端係合部を有する基板L字形状リブとを形成した部品ブロックが装着される構成になり、部品ブロックに装着されている高電圧部の部品と略角型形状外装ケース間との絶縁距離が安定して確保できるとともに、高電圧部品が略角型形状外装ケースに直接接触しない構造になり、高電圧部品間と略角型形状外装ケース間には絶縁用エポキシ樹脂が充填され、絶縁性が向上する。さらに、絶縁距離のバラツキが減る為にトランスの厚みを薄くする可能性を奏する。
【0081】
さらに、ダイオードを装着したダイオードホルダと高圧コンデンサ及び他抵抗等々を集約した部品ブロックが別々になるために、トランンス本体を組み立てでダイオードホルダと部品ブロックを接続するとき、その接続部が目視確認できるので物作りが容易になる。また、高圧部の接続部を金属金具から円柱状の両側面を凹皿上にした導電性ゴムを採用する事により、コイル部の高圧部と部品ブロック部の高圧部の接続が容易になると共に、部品及び金型の価格の低減が可能となる。
【0082】
(実施の形態3)
図5は部品ブロック100において、二次側コイルボビン35の高圧終端部である鋭角端子ピン211と接続される導電性ゴム230から電気的に接続される第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55、第1のセラミック基板抵抗器60、第2のセラミック基板抵抗器65、高圧保護抵抗70、75及び他部品の配置を表している。
【0083】
高圧保護抵抗70、75は高圧保護抵抗そのものの抵抗値が5kΩ〜20kΩと高いため、高圧トランス310に5mA〜15mAの大電流が流れたとき抵抗発熱が大きくなり、部品ブロック100に装着されている部品、ダイオードホルダ45に装着されているダイオード40、コイル部300の一次巻線20、二次巻線30への影響を及ぼす可能性がある。本来であれば高圧保護抵抗は1本の抵抗でよいが、抵抗発熱に対する熱分散をするために、高圧保護抵抗70、75のように本数を2本にしている。なお、4本の抵抗を使用して2本並列の抵抗を直列することも考えられる。
【0084】
さらに、本発明は周辺部品への温度に対する影響を減らす為に、周辺部品との距離を離す方法について説明する。
【0085】
部品ブロック100にはプラスチックで成型された板状の部品ブロック基板110の両面に各部品が配備されている。詳細に説明すると、部品ブロック基板110において、上方部両面に高圧保護抵抗70、75が装着され、中間部片面に第1のセラミック基板抵抗器60、第2のセラミック基板抵抗器65が装着され、第1の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55は部品ブロック基板110の中間部の両面に装着され、セラミック基板抵抗、高圧コンデンサのアース側と接続される入出力端子ピン250、252、253及び端子の部品ブロックの基板端子台141、142が下方部に配備される構造となっている。
【0086】
さらに部品ブロック基板110の両面の上方部には各電子部品の半田接続をする為に中空の円筒を一部切り欠いた半田接続部121、122、123、124、125、126が設けられている。半田接続部122と半田接続部123は高圧保護抵抗70もしくは高圧保護抵抗75のリード線と半田にて接続される構造であり、半田接続部125と半田接続部126はリード線と半田にて接続される構造になっている。高圧保護抵抗70は、コイル部300の高圧終端部から導電性ゴム230、半田接続部121、高圧保護抵抗70、半田接続部122、半田接続部123、半田接続部124を介して、高電圧トランス310の出力ケーブル260に接続されている。第2のセラミック基板抵抗65は半田接続部124を介し高圧保護抵抗75と出力ケーブル260と接続される。
【0087】
高圧コンデンサ50は半田接続部121、半田接続部126を介し接続され、高圧コンデサ55及び第1のセラミック基板抵抗60はコイル部300の高圧終端部から導電性ゴム230、半田接続部121、半田接続部125、半田接続部126を介して電気接続できる構造になっている。
【0088】
高圧保護抵抗70、75、第一の高圧コンデンサ50、第2の高圧コンデンサ55、第1のセラミック基板抵抗器60、第2のセラミック基板抵抗65及び他部品は各部品間の絶縁距離の確保と個々の部品を位置固定する為に、高圧コンデンサ固定用係合部135、セラミック基板固定用係合部143、146が設けられている。
【0089】
部品ブロック100の上方部に配備された高圧保護抵抗70、75は図5(a)、図5(b)のように板状の部品ブロック基板110の両面に配備され、平面的に略角型形状となり、略角型形状外装ケース240の天面部に突き出た略角型形状外装ケース天面略角形状部244に収納しやすい構造となる。
【0090】
かかる構成によれば、部品ブロック上方部に配置された高圧保護抵抗は、略角型形状外装ケースの天面に突出した略角形状外装ケース天面略角形状部に収納することが可能となり、高電圧部の高圧保護抵抗に大電流を流した場合、高圧保護抵抗は大きな発熱をするが、発熱が大きい高電圧の高圧保護抵をコイル部及びダイオードホルダから離すことが可能となり、高電圧トランス本体の厚み方向の大きさを変えることのない配置が可能となる。
【0091】
図6は、以上のような構成の本発明の実施の形態3における高電圧トランスの回路図である。図6において、破線Eの内部に配置されている部品がコイル部300、破線Cの内部に配置されている部品がダイオードホルダ45、破線Dの内部に配置されているが部品ブロック100を構成している。
【0092】
コイル部300の内部はコア10、一次巻線20及び二次巻線30で構成され、ダイオードホルダ45の内部に複数個のダイオード40が装着し、部品ブロック100の内部に第1の高圧コンデンサ50及び第2の高圧コンデンサ55、高圧保護抵抗70及び75、第1のセラミック基板抵抗器60及び第2のセラミック基板抵抗器65が装着されている。
【0093】
なお、以上は本発明の高電圧トランスに適用した場合を例に説明したが、部品ブロック100内の電気部品の回路及び配置を変更した場合に適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は高電圧を使用し、トランスの厚みを薄く要求する機器、装置等に供給する高電圧トランスに関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の実施の形態1における高電圧トランスの概要図
【図2】本発明の実施の形態1における高電圧トランスの一部拡大図
【図3】本発明の実施の形態1における高電圧トランスのコイル部にダイオードホルダを装着した詳細図
【図4】本発明の実施の形態1における高電圧トランスのダイオードホルダの詳細図
【図5】本発明の実施の形態1における高電圧トランスの部品ブロックの詳細図
【図6】本発明の実施の形態3における高電圧トランスの回路図
【図7】従来の高電圧トランスの平面図、側面図
【図8】従来の高電圧トランスの回路図
【図9】従来のコンバータトランスの断面図、底面図
【符号の説明】
【0096】
10 コア
11 コア角脚部
20 一次巻線
25 一次側コイルボビン
30 二次巻線
35 二次側コイルボビン
36 二次側コイルボビン凹部
37 二次側コイルボビン係合部
38 二次側コイルボビン端子台
40 ダイオード
41 リード線
42 ダイオードホルダ基板
43 ダイオードホルダ突起
45 ダイオードホルダ
46 ダイオードホルダ中空孔
47 二次側コイルボビン固定用リブ
48 ダイオードホルダ係合部
49 ダイオードホルダ略角孔
50 第1の高圧コンデンサ
52 リード線
55 第2の高圧コンデンサ
60 第1のセラミック基板抵抗器
61 アースリード線
65 第2のセラミック基板抵抗器
66 アースリード線
70、75 高圧保護抵抗
100 部品ブロック
110 部品ブロック基板
112 位置決め用リブ
121、122、123、124、125、126 半田接続部
131 導電性ゴム用枠
132 導電性ゴム用枠係合部
135 高圧コンデンサ固定用係合部
141、142 基板端子台
143、146 セラミック基板抵抗器固定用係合部
150 基板突起部
151 基板L字形状リブ
152 L字形状先端係合部
180 基板切欠部
210 端子ピン
211 鋭角端子ピン
230 導電性ゴム
232 皿状凹部
240 略角型形状外装ケース
241 略角型形状外装ケース側面部
242 略角型形状外装ケース開口面上部
243 側面凹部溝
244 略角型形状外装ケース天面略角形状部
245 略角型形状外装ケース開口部切欠部
250、252、253、254 入出力端子ピン
260 出力ケーブル
300 コイル部
310 高電圧トランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアの軸周りに巻線を巻回したコイルボビンを嵌装したコイル部と、前記巻線の始端及び終端に接続される複数個のダイオードを装着したダイオードホルダと、前記巻線により発生した高電圧の終端部に接続される複数個の電子部品とを装着した部品ブロックとを備え、
前記コイル部と前記ダイオードホルダと前記部品ブロックとを略角型形状外装ケースに収納したことを特徴とする高電圧トランス。
【請求項2】
前記部品ブロックと前記ダイオードホルダと前記コイル部はコアの脚部と対向する位置に配備しことを特徴とする請求項1の高電圧トランス。
【請求項3】
前記コイル部の入出力端子ピンと、前記部品ブロックに配置されている各電子部品の入出力端子ピンを前記略角型形状外装ケース開口面上部に一直線に配置することを特徴とする請求項2記載の高電圧トランス。
【請求項4】
前記部品ブロック上に配置された高圧保護抵抗は、前記略角型形状外装ケースの天面により突出した略角形状部に収納することを特徴とする請求項2記載の高電圧トランス。
【請求項5】
前記ダイオードが装着される面とは反対側の中心近傍に中空の孔が成型され、ダイオードが装着される両側面には略角孔が形成された前記ダイオードホルダと、側面の中心近傍に突起を有し、側面の中心近傍に突起が対向するようにしたL字形状のリブを形成し、前記L字形状リブの両先端は外方向に係合部を有した前記部品ブロックとが、
前記ダイオードホルダの中空の孔に前記部品ブロックの側面の中心近傍の突起が嵌装され、前記ダイオードホルダの両側面の略角孔には、前記部品ブロックのL字形状のリブの先端にある係合部が装着されることを特徴とする請求項2記載の高電圧トランス。
【請求項6】
高電圧の終端部と接続される端子台保持台部に先端が鋭角にカットされた構造を有した端子ピンが埋設された前記二次側コイルボビンと、高電圧終端部の電子部品のリードは前記二次側コイボビンに埋設された鋭角にカットされたピンと略並行になるよう配備した前記ダイオードホルダと、前記高電圧の終端部に接続される端子ピンが接続される導電性ゴムを装着した部品ブロックとを備え、
前記二次側コイルボビンに装着されたダイオードホルダに部品ブロックを合体し、前記二次側コイルボビンの先端が鋭角にカットされた端子ピンが前記部品ブロックの導電性ゴムに突き刺さり、電気的接続を可能にできるように配置されていることを特徴とする請求項2記載の高電圧トランス。
【請求項7】
前記部品ブロックに配備された前記導電性ゴムは略円柱状であり、側面が凹皿形状になっていることを特徴とする請求項6記載の高電圧トランス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−329223(P2007−329223A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−158185(P2006−158185)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】