説明

鳥類の羽毛及び魚類のうろこの混合物を有効成分として含有する細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物

本発明は、鳥類の羽毛及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層の混合物を有効成分として含有する細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物に関するものであり、より詳しくは鳥類の羽毛70〜85重量%及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層15〜30重量%の混合物を有効成分として含有する細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物に関するものである。本発明の組成物は、癌細胞の増殖を抑制及び予防する効果を奏する。従って、本発明の組成物は、細胞増殖性疾病である癌の予防、軽減及び治療など抗癌の目的として用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥類の羽毛及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層を有効成分として含有する細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物に関するものであり、より詳しくは鳥類の羽毛70〜85重量%及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層15〜30重量%の混合物を有効成分として含有する細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
癌は、形質転換された細胞の抑制されない増殖と無秩序な成長結果により生じる複合的な疾患であり、大部分の癌は、環境的要因、遺伝的要因などの様々な原因により発癌遺伝子(oncogene)と腫瘍抑制遺伝子(tumor suppressor gene)に変異が起きて発生する。癌細胞は初期には増殖し、隣接した組織に浸透してこれを破壊し、次第に循環系を侵犯し、癌発生部位から遠く離れた身体の他の部位に転移され、結局、個体を死なせる。
【0003】
このような癌を治療するために、外科的手術、放射能療法、化学療法などが多様に用いられており、多様な物質で抗癌効果を奏した成分が明らかになって用いられている。大部分の化学的抗癌剤は細胞増殖に作用して効能を発揮するが、癌細胞に対する選択性がなく正常細胞にむしろ毒性を示すため、癌細胞に対する選択性に優れ、毒性が少なく、耐性を克服できる新たな抗癌剤の開発が要求されている。
【0004】
一方、羽毛は鳥類でのみ見られる表皮の変形物の一種であり、ケラチンを主成分としており、発生学的には哺乳類の毛や爬虫類のうろこと同様である。鳥類の羽毛は身体に接合された部位である羽柄、羽柄と連結され、中央の軸になる羽軸及び羽軸から両方に延び出した多数の羽枝からなっており、羽枝は小羽枝によりからまって全体的に羽辧という面を形成する。羽毛には一般に、褐色と黒色系統のメラニン色素を有して色を帯びており、主に、水、塩類水溶液などの溶媒に溶けない繊維状の硬タンパク質群となっており、骨が変わったもので、主成分はカルシウムとなっており、カルシウム環で互いに連結され、通気性が良く、構造的な安全性により飛ぶのに適している。
【0005】
魚類のうろこは、魚類の表皮を覆っている薄く、硬くなった小さい片をいうもので、魚類のうろこは、皮膚中の真皮(結合組織となった部分)が変化したもので、一定の形態を有し、その数も種類に応じて一定である。例えば、縦列数は鯉が33個、フナは27個、サケは150個、鱒は118個を有している。うろこの化学成分の比率は、乾燥有機成分が41〜84%、灰分が約59%を占める。有機成分の大部分は硬蛋白質コラーゲンが24%、イクチィレピジンが76%である。鯉は灰分が29.58%、そのうちCa(POが51.42%、Mg(POが6.45%、CaCOが42.17%で、沈着するカルシウムはリン酸塩と炭酸塩がほぼ等量となっている。このようなうろこは、概ね水酸加工工場で魚類加工副産物として大多数が廃棄されているのが実情であり、一部がうろこを加熱した後、粉末化して単純に飼料または肥料としても用いられる。
【0006】
本発明者らは、様々な天然の物を探索して癌細胞増殖を予防し、抑制できる物質を見出すために研究した結果、鳥類の羽毛、特に、羽柄及び羽軸と、魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層を含む組成物に優れた抗癌効果があることを見出して本発明を完成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するために、本発明は、鳥類の羽毛及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層の粉末を用いて細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物を提供する。
【0009】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は鳥類の羽毛の粉末の製造方法を提供する。
【0010】
本発明のさらに他の目的を達成するために、本発明は魚類のうろこの粉末の製造方法を提供する。
【0011】
本発明のさらに他の目的を達成するために、本発明は真皮が変化したうろこなどの粉末の製造方法を提供する。
【0012】
本発明のさらに他の目的を達成するために、本発明は本発明の組成物の経口投与方法を提供する。
【0013】
以下、本発明の内容をさらに詳しく説明する。
【0014】
本発明の薬学的組成物は、鳥類の羽毛及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層の粉末を有効成分として含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の薬学的組成物の製造に用いられる鳥類の羽毛は特に制限されないが、望ましくは、鶏、鴨、七面鳥、ガチョウ、駝鳥の羽毛を用いることができ、さらに望ましくは鶏の羽毛を用いることができる。
【0016】
上記で記載したように、鳥類の羽毛は、羽柄、羽軸及び羽枝などからなっている。鳥類の羽毛の全体を用いることができるが、望ましくは、鳥類の羽毛のうち羽柄及び羽軸部分のみを用いることができる。特に、鳥類の羽毛の色を示す部分は、一般に褐色と黒い色系統のメラニン色素が多く沈着している部分であるが、このような部分が多く含まれる場合、本発明の組成物の効果がさらに優れたため、メラニン色素が多く含まれる部分を用いることが望ましい。
【0017】
上記羽柄及び羽軸の分離とメラニン色素が多く沈着している部分は、鳥類の羽毛から制限なく分離され得るが、望ましくは、水に浸漬して水和させた後、物理的な力、例えば、ナイフなどを用いて羽柄及び羽軸またはメラニン色素が多く沈着している部分を分離する方法を通じて望ましく分離できる。
【0018】
浸漬に用いる水を特に制限されないが、一般水道水や蒸溜水が望ましく、20℃〜77℃の温度を有することが望ましい。水の温度が77℃を超える場合、表皮組織に変性をもたらすことがあり、20℃未満の場合、十分に水和され難くなる。浸漬時間は、各材料の状態に応じて十分に水和されるように調節できるが、1分〜2時間浸漬させることが望ましい。浸漬時間が1分未満の場合、十分に水和され難く、2時間以上の場合には、経済性が落ち、組織に変形を引き起こすことがある。
【0019】
本発明の薬学的組成物は、以下の製造方法により製造された鳥類の羽毛の全体または鳥類の羽毛の羽柄または羽軸の粉末物質を含む。上記物質の製造方法を段階別に説明すると、次の通りである:(a)鳥類の羽毛を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬する段階;(b)浸漬された羽毛を塩度4.0度〜6.0度の塩水で10分〜2時間殺菌する段階;(c)流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;(d)上記羽毛を0.1〜0.2重量%(v/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;(e)上記羽毛を15℃〜30℃で30分〜72時間乾燥させる段階;(f)上記乾燥された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(g)上記殺菌された羽毛から羽柄または羽軸を分離する段階;(h)上記分離された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(i)上記殺菌された羽柄または羽軸を粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;(j)上記切断された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(k)上記切断、殺菌された羽柄または羽軸を粉砕する段階;及び(l)上記粉砕物を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造される。
【0020】
上記製造方法において、水に浸漬して水和させるにおいて、水は特に制限されないが、一般水道水や蒸溜水が望ましく、20℃〜77℃の温度を有することが望ましい。物の温度が77℃を超える場合、表皮組織に変性をもたらすことがあり、20℃未満の場合、十分に水和され難くなる。
【0021】
浸漬時間は、各材料の状態に応じて十分に水和されるように調節できるが、1分〜2時間浸漬させることが望ましい。浸漬時間が1分未満の場合、十分に水和され難く、2時間以上の場合には、経済性が落ち、組織に変形を引き起こすことがある。
【0022】
一方、浸漬過程中に増殖する雑菌を除去するために、浸漬された羽毛を殺菌する段階が含まれる。殺菌方法は、羽毛が変性されない限り、公知の殺菌方法が用いられるが、塩度4.0度〜6.0度の塩水で10分〜2時間浸漬して殺菌し、異物を除去した後、水1リットル当り1g〜2gの塩化ナトリウム(NaCl)を添加して5分〜1時間浸漬及び殺菌することが望ましい。この場合、浸漬を完了し、乾燥させる前に水道水または蒸溜水を用いて塩化ナトリウムが残っていないように洗浄する。異物の除去は、浸漬中に羽毛が十分に水和されれば、物理的な力を加えて不純物などを洗浄する。
【0023】
上記洗浄段階を終えた鳥類の羽毛の乾燥方法はこれに制限されないが、可能であれば、直射光線が当たらず、風通しが良い場所で乾燥させることが望ましい。乾燥の時、15℃〜30℃、望ましくは、約25℃の室温で30分〜72時間完全に乾燥することが望ましい。この時、以下に記載したような紫外線照射を行う。
【0024】
羽柄及び羽軸の分離は次のように行う:乾燥させた羽毛全体を用いることもでき、さらに望ましくは羽毛から光学的特性、多層構造及びケラチンが十分に発達した羽柄部位と多層構造、ケラチン及びメラニン色素が多量含まれた羽軸部位を選別する。乾燥させた羽毛から羽柄及び羽軸部位を除いた残りの部分、即ち、羽枝及び羽辧(小さい羽毛)を羽軸から物理的な力を加えて完全に分離(むしり取る)する。さらに、分離された羽柄及び羽軸から状態が良くないか、または羽柄の下部及び羽軸の上部があまりにも細い場合には切断し、状態が良い部位のみを用いることができる。この時、以下に記載したような紫外線照射を行う。
【0025】
上記段階で分離された羽毛全体または選別された羽柄及び羽軸部位を粉砕機を用いて粉末状に粉砕する。必要に応じて粉砕が容易であるように予め細かく(2mm〜7mm)切断できる。
【0026】
上記粉砕された粉砕物を紫外線を用いて殺菌する。紫外線は10nm〜400nmの波長を有するものを用い、熱が発生しない紫外線殺菌器を粉砕物から10〜50cm離隔して照射する。照射時間はこれに限定されないが、10分〜2時間の範囲が望ましい。
【0027】
また、本発明の薬学的組成物の製造に用いられる魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層は特に制限されないが、望ましくは、海産魚のうち、うろこを多く含有しているぼら、農漁、アイナメ、淡水魚のうち、うろこを多く含有している鯉、フナ、鱒のうろこを用いることができ、さらに望ましくは、ぼらのうろこを用いることができる。併せて、上記において爬虫類は特に制限されないが、へびが望ましい。
【0028】
魚類のうろこは、これを魚類から除去して洗浄したもの、望ましくは、粉末化したものであれば、特に制限されないが、例えば、次のように製造され得る:即ち、(a)魚類を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬し、魚類のうろこを分離して洗浄する段階;(b)上記(a)段階で洗浄されたうろこを0.1〜0.2重量%(w/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;(c)上記(b)段階で浸漬されたうろこを1〜3重量%(v/v)の食酢水溶液に15分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;(d)上記(c)段階で浸漬されたうろこを30℃〜70℃で5分〜48時間乾燥する段階;(e)上記(d)段階で乾燥したうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(f)上記(e)段階で殺菌されたうろこを粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;(g)上記(f)段階で切断されたうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(h)上記(g)段階で殺菌されたうろこを粉砕機で粉砕する段階;及び(i)上記(h)段階で粉砕された粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造され得る。この時、それぞれの浸漬、洗浄、乾燥、殺菌、紫外線処理などの過程は上記で記載された通りである。
【0029】
また、真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層の粉末は次のように製造され得る:即ち、(a)うろこや皮を死体から物理的な力を加えて分離する段階;(b)分離されたうろこや皮を塩度4.0度〜6.0度の塩水に10分〜2時間殺菌する段階;(c)上記うろこや皮を1〜3%(v/v)の食酢水溶液に10分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;(d)上記うろこや皮を流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;(e)上記洗浄されたうろこや皮を20℃〜70℃で5分〜72時間乾燥する段階;(f)上記乾燥されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(g)上記うろこや皮を横軸及び縦軸が3mm〜4mmになるように切断する段階;(h)上記切断されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(i)上記うろこや皮を粉砕機で粉砕する段階;及び(j)上記粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造され得る。この時、それぞれの浸漬、洗浄、乾燥、殺菌、紫外線処理などの過程は上記で記載された通りである。
【0030】
本発明の抗癌用薬学的組成物は、上記で製造されたそれぞれの材料を混合して製造され得、望ましくは、鳥類の羽毛70〜85重量%及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層15〜30重量%の比率で混合して用いることができる。さらに望ましくは、鳥類の羽毛80重量%及び魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層20重量%の比率で混合され得る。
【0031】
本発明の実施例では、鳥類の羽毛としてそれぞれ鶏、鴨、七面鳥、ガチョウの羽毛の羽柄、羽軸を用い、魚類のうろこまたは真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこや角鱗層の粉末を混合して本発明の組成物を製造した。
【0032】
本発明の実験例では、本発明の組成物の抗癌効果を確認するために、これを直腸癌細胞を移植したヌードマウスに投与して癌細胞増殖抑制及び予防効果を実験した。その結果、何も投与しない対照群に比べて約60%以上の癌細胞増殖抑制効果を示し、優れた抗癌効果があることが分かった。
【0033】
従って、本発明は癌細胞増殖を抑制及び予防できる細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物を提供する。
【0034】
本発明による薬学的組成物は、薬学的に有効な量の本発明の製造方法による物質を単独で含むか、または一つ以上の薬学的に許容される担体を含むことができる。上記において“薬学的に有効な量”とは、陰性対照群に比べてそれ以上の反応を示す量を言い、望ましくは細胞増殖性疾病を治療または予防するのに十分な量を言う。
【0035】
本発明による薬学的組成物の薬学的に有効な量としては、10〜1000mg/day/体重kg、望ましくは150〜600mg/day/体重kgの本発明による組成物を含む量である。しかし、上記薬学的に有効な量は、疾患及びこれの重症程度、患者の年齢、体重、健康状態、性別、投与経路及び治療期間などのような様々な因子により適宜変化し得る。
【0036】
本発明の薬学的組成物が適用され得る疾患は、免疫欠乏による疾患及び細胞増殖性疾患である。細胞増殖性疾患とは、腫瘍により誘発される腫瘍性疾病であり、例えば、癌疾患であり得る。上記癌疾患は、これに制限されないが、大腸癌、脾臓癌、直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、膵贓癌、胆嚢癌、腎臓癌、膀胱癌、前立腺癌、皐丸癌、子宮頸部癌、子宮内膜癌、絨毛癌、卵巣癌、乳癌、甲状腺癌、脳癌、頭頸部癌、悪性黒色種、リンパ種、骨髄癌、軟部組織の肉腫、脊椎癌などを含む。
【0037】
上記において“薬学的に許容される”とは、生理学的に許容され、ヒトに投与される時、活性成分の作用を損なわず、通常、胃腸障害、めまいのようなアレルギー反応またはこれと類似の反応を引き起こさない非毒性の組成物をいう。上記担体としては、全ての種類の溶媒、分散媒質、水中油または油中水エマルジョン、水性組成物、リポソーム、マイクロビード及びミクロソームが含まれる。
【0038】
一方、本発明による薬学的組成物は、投与経路により適した担体と共に剤形化され得る。上記本発明による薬学的組成物の投与経路としては、これに限定されないが、経口的に投与され得る。
【0039】
本発明の薬学的組成物を経口投与する場合、本発明の薬学的組成物は、適した経口投与用担体と共に当業界に公知となった方法により粉末、顆粒、錠剤、丸剤、糖衣錠剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、懸濁液、ウエハなどの形態で剤形化され得る。適した担体の例としては、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール及びマルチトールなどを含む糖類とトウモロコシ澱粉、小麦澱粉、コメ澱粉及びジャガイモ澱粉などを含む澱粉類、セルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチル−セルロースなどを含むセルロース類、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどのような充填剤が含まれる。また、場合により架橋結合ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸またはナトリウムアルギネートなどを崩解剤で添加できる。さらに、上記薬学的組成物は抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤及び防腐剤などをさらに含むことができる。
【0040】
その他の薬学的に許容される担体としては、次の文献に記載されているものを参考とすることができる(Remington’s Pharmaceutical Sciences, 19th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1995)。
【0041】
また、本発明による薬学的組成物は、一つ以上の緩衝剤(例えば、食塩水またはPBS)、カルボハイトレート(例えば、グルコース、マンノース、蔗糖またはデキストラン)、抗酸化剤、静菌剤、キレート化剤(例えば、EDTAまたはグルタチオン)、アジュバント(例えば、アルミニウムヒドロキシド)、懸濁剤、濃厚剤及び/又は保存剤をさらに含むことができる。
【0042】
また、本発明の薬学的組成物は、哺乳動物に投与された後、活性成分の迅速、持続または遅延された放出を提供できるように当業界に公知となった方法を用いて剤形化され得る。
【0043】
また、本発明の薬学的組成物は、癌疾患を予防または治療する効果を奏する公知の化合物と並行して投与できる。
【0044】
一方、本発明は、鳥類の羽毛の粉末の製造方法を提供する。この時、上記製造方法は、上記で記載したように、(a)鳥類の羽毛を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬する段階;(b)浸漬された羽毛を塩度4.0度〜6.0度の塩水で10分〜2時間殺菌する段階;(c)流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;(d)上記羽毛を0.1〜0.2重量%(v/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;(e)上記羽毛を15℃〜30℃で30分〜72時間乾燥させる段階;(f)上記乾燥された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(g)上記殺菌された羽毛から羽柄または羽軸を分離する段階;(h)上記分離された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(i)上記殺菌された羽柄または羽軸を粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;(j)上記切断された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(k)上記切断、殺菌された羽柄または羽軸を粉砕する段階;及び(l)上記粉砕物を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造され、浸漬、洗浄、乾燥、殺菌、紫外線処理などの過程は上記で記載された通りである。
【0045】
また、本発明は、魚類のうろこの粉末の製造方法を提供する。この時、上記製造方法は、上記で記載したように(a)魚類を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬し、魚類のうろこを分離して洗浄する段階;(b)上記(a)段階で洗浄されたうろこを0.1〜0.2重量%(w/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;(c)上記(b)段階で浸漬されたうろこを1〜3重量%(v/v)の食酢水溶液に15分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;(d)上記(c)段階で浸漬されたうろこを30℃〜70℃で5分〜48時間乾燥する段階;(e)上記(d)段階で乾燥したうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(f)上記(e)段階で殺菌されたうろこを粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;(g)上記(f)段階で切断されたうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(h)上記(g)段階で殺菌されたうろこを粉砕機で粉砕する段階;及び(i)上記(h)段階で粉砕された粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造され、浸漬、洗浄、乾燥、殺菌、紫外線処理などの過程は上記で記載された通りである。
【0046】
本発明は、真皮が変化したうろこなどの粉末の製造方法を提供する。この時、上記製造方法は上記で記載したように、(a)うろこや皮を死体から物理的な力を加えて分離する段階;(b)分離されたうろこや皮を塩度4.0度〜6.0度の塩水に10分〜2時間殺菌する段階;(c)上記うろこや皮を1〜3%(v/v)の食酢水溶液に10分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;(d)上記うろこや皮を流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;(e)上記洗浄されたうろこや皮を20℃〜70℃で5分〜72時間乾燥する段階;(f)上記乾燥されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(g)上記うろこや皮を横軸及び縦軸が3mm〜4mmになるように切断する段階;(h)上記切断されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;(i)上記うろこや皮を粉砕機で粉砕する段階;及び(j)上記粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階を含む方法により製造され、浸漬、洗浄、乾燥、殺菌、紫外線処理などの過程は上記で記載された通りである。
【0047】
このような上記製造方法において塩度4.0度〜6.0度の塩水と3%(v/v)の食酢水溶液で殺菌する段階及び10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階をさらに含むことができる。
【0048】
また、本発明は、本発明の組成物の経口投与方法を提供し、本発明の組成物の成分は、上記で記載した通りであり、経口投与方法は公知となった経口投与方法による。
【発明の効果】
【0049】
本発明の細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物は、癌細胞の増殖を抑制及び予防する効果を奏する。従って、本発明の細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物は、癌の予防、軽減及び治療など抗癌の目的として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、ヒト直腸癌細胞(HCT−15)を移植したヌードマウスの腫瘍体積の変化を示したグラフである。G1:対照群G2:ドキソルビシン 2mg/kgG3:本発明の抗癌用組成物 75mg/kgG4:本発明の抗癌用組成物 150mg/kgG5:本発明の抗癌用組成物 300mg/kgG6:本発明の抗癌用組成物 300mg/kg(前処理)
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
【0052】
ただし、下記実施例は、本発明を例示することに過ぎず、本発明の内容が下記実施例により限定されるものではなく、多様な形態で変形された実施も可能であるため、これらも全て本発明の範囲に含まれる。
【0053】
<実施例1:本発明の組成物の製造>
<1−1>鳥類(鶏)の羽毛の粉末の製造
鶏の羽毛を77℃の水に20分間浸漬し、塩度4度の塩水で30分間浸漬した。これを流水で十分に洗浄した後、さらに0.1%の塩化ナトリウム水溶液で10分間浸漬しながら不純物を除去した。これを風通しが良い室温で48時間乾燥させた。乾燥した羽毛を紫外線ランプ(Birtcher社、米国;無発熱紫外線ランプ)で30cm離隔し、紫外線を1時間照射した後、羽柄と羽軸などの部分を除いた他の部分を物理的な力(手)を加えて除去した。これを再度紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した後、切断器で約5mmの間隔で切断した。紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した後、これを粉砕機を用いて微粒子で粉砕した後、紫外線ランプで粉砕物から30cm離隔し、紫外線を1時間照射する方法で鶏の羽毛の粉末を製造した。
【0054】
<1−2>うろこ粉末の製造
ぼらの死体を50℃の水に20分間浸漬し、表面を軟らかいタワシ(または歯ブラシ)で洗浄した後、物理的な力を加えてうろこを分離した。分離されたうろこを十分に洗浄した後、0.1重量%(w/v)の塩水に10分間浸漬した後、さらに1重量%(v/v)の食酢水に20分間浸漬した。これを再度流水で十分に洗浄して異物を完全に除去した。異物を除去したうろこを室温(約25℃)で24時間完全に乾燥した後、紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した。これを切断器で約5mmの間隔で切断した後、紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した。再度粉砕機を用いて微粒子で粉砕した後、紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射する方法でうろこの粉末を製造した。
【0055】
また、爬虫類のうろこや皮、角鱗から皮を死体から分離した。分離された皮を塩度4.0度の塩水を30分間漬した。これを流水で十分に洗浄した後、さらに1重量%(v/v)の食酢水に20分間浸漬した。これを再度流水で十分に洗浄して異物を完全に除去した。風通しが良い室温で48時間乾燥させた後、紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した。切断器で約3mm〜4mmの間隔で切断した後、紫外線ランプで30cm離隔し、紫外線を1時間照射した。これを粉砕機を用いて微粒子で粉砕した後、紫外線ランプで粉砕物から30cm離隔し、紫外線を1時間照射する方法でうろこの粉末を製造した。
【0056】
<1−3>本発明の組成物の製造
上記実施例<1−1>及び<1−2>でそれぞれ製造された鶏の羽毛の粉末、ぼらのうろこ粉末をそれぞれ80重量%及び20重量%になるように混合した後、これを十分に混合して本発明の抗癌用組成物を製造した。
【0057】
<実施例2:本発明の組成物の製造>
鴨の羽毛を用いた以外は実施例<1−1>と同様にして鴨の羽毛の粉末を製造した後、これをうろこ粉末と共に上記実施例<1−3>のように混合して本発明の組成物を製造した。
【0058】
<実施例3:本発明の組成物の製造>
七面鳥の羽毛を用いた以外は実施例<1−1>と同様にして七面鳥羽毛の粉末を製造した後、これをうろこ粉末と共に上記実施例<1−3>のように混合して本発明の組成物を製造した。
【0059】
<実施例4:本発明の組成物の製造>
ガチョウの羽毛を用いた以外は実施例<1−1>と同様にしてガチョウの羽毛の粉末を製造した後、これをうろこ粉末と共に上記実施例<1−3>のように混合して本発明の組成物を製造した。
【0060】
<実験例:本発明による抗癌用組成物の抗癌効果の測定>
本発明による組成物が有する抗癌効果を測定するために(株)ケムオン前臨床研究センター(KGLP認可)でヒトの直腸癌細胞を移植したヌードマウスを用いてこれを試験した。
【0061】
7週齢の特定病原体の不在(SPF)の胸腺除去BALB/Cヌードマウス(athymic BALB/C nude mouse; SLC Japan、日本)の体重を測定し、これを順位化して各群当り10匹ずつ6群に分離し、陰性対照群1群、陽性対照群1群及び実験群4群として用いた。個体識別は、飼育箱の識別ラベルと耳パンチ(ear punch)法を用いた。
【0062】
各試験群の構成は、次の表1の通りである。
【0063】
【表1】

【0064】
直腸癌細胞(HCT15)を37℃の恒温水槽でできるだけ速く溶かしてRPMI1640(SigmaAldrich, USA)培養液10mlと十分に混ぜた後、1000rpmで10分間遠心分離をした。ペレットに10%の牛胎児血清(FBS; fetal bovine serum)が含まれているRPMI1640培養液5mlを混合した後、十分に混ぜ、これを細胞培養用フラスコに入れて37℃、5%COの条件下で培養した。培養された癌細胞は生理食塩水に1×10細胞/mlで懸濁した後、それぞれのマウスの皮下に0.3mlずつ(3×10細胞)移植した。
【0065】
実施例1で製造した組成物をそれぞれの濃度に応じて賦形剤である注射用滅菌蒸溜水(中外製薬、大韓民国)に懸濁し、粉砕機(homogenizer)を用いて粉砕した後、マウスに経口的にそれぞれ75mg/kg体重(G3)、150mg/kg体重(G4)及び300mg/kg体重(G5)で1日に2回ずつ3週間投与した。一方、実験群のうち前投与群(G6)は癌細胞移植3週前からマウスに経口的に300mg/kg体重で1日に2回ずつ投与し、癌細胞移植後にも同様の方法で3週間継続して投与した。
【0066】
陰性対照群(G1)は本発明による抗癌用組成物の代わりに上記賦形剤を経口的に1日に2回ずつ3週間投与し、陽性対照群(G2)は本発明による抗癌用組成物の代わりにドキソルビシン(doxorubicin)を2mg/kg体重で2日に1回ずつ腹腔に3週間投与した。この時、ドキソルビシン溶液は、当業者に公知となった方法で上記賦形剤に溶解させて製造した。
【0067】
実験期間にマウスの飼育は23±3℃の温度及び55±15%の相対湿度の下で行われ、水と飼料を自由に摂取させた。
【0068】
腫瘍のサイズ測定は、癌細胞接種後にそれぞれ12日目、15日目、19日目及び22日目に全動物の腫瘍サイズを測定した。腫瘍のサイズは、長軸、短軸及び高さの順にノギスを用いて測定し、次のような計算式を用いて算出した。
【0069】
腫瘍のサイズ=(長軸×短軸×高く)÷2
腫瘍サイズの測定結果は、以下の表2(単位mm)の通りである。
【0070】
【表2】

【0071】
本発明による組成物を投与した19日目及び22日目の測定で本発明による組成物を投与した全ての群(G3〜G6)において陰性対照群(G1)に比べて統計的に有意な(p<0.05)腫瘍体積減少を観察でき、22日目(解剖検査日)にG3〜G6群では、それぞれ64.3%、66.6%、67.1%及び69.6%の腫瘍抑制効果([1−(投与群の腫瘍体積/陰性対照群の腫瘍体積)]×100(%))を示した。これは、ドキソルビシンを投与した群(G2)の59.5%の腫瘍抑制効果より優れたものである。
【0072】
本発明の組成物の投与による異常症状は観察されず、体重変化は下記表3(単位g)のように特に差がなかった。
【0073】
【表3】

【0074】
以上の結果から本発明による組成物は、腫瘍細胞の増殖を抑制する効果があることが分かった。
【0075】
<製造例:本発明の組成物を含むカプセル剤の製造>
実施例1で製造した組成物100.0mg、トウモロコシ澱粉83.0mg、乳糖175.0mg及びステアリン酸マグネシウム2.0mgを均質に混合し、1カプセルに360mgが含まれるようにゼラチンカプセルに充填した。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上、詳察したように、本発明の細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物は、癌細胞の増殖を抑制及び予防する効果を奏する。従って、本発明の細胞増殖性疾病の予防及び治療用組成物は、癌の予防、軽減及び治療など抗癌の目的として用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鳥類の羽毛70〜85重量%及び魚類のうろこ15〜30重量%の混合物を有効成分として含む細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物。
【請求項2】
鳥類の羽毛70〜85重量%及び真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこ、爬虫類の角鱗層からなる群から選択されたもの15〜30重量%の混合物を有効成分として含む細胞増殖性疾病の予防及び治療用薬学的組成物。
【請求項3】
前記鳥類の羽毛は、鳥類の羽毛全体、羽柄または羽軸の粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記羽柄または羽軸の粉末は、
(a)鳥類の羽毛を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬する段階;
(b)浸漬された羽毛を塩度4.0度〜6.0度の塩水で10分〜2時間殺菌する段階;
(c)流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;
(d)前記羽毛を0.1〜0.2重量%(v/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;
(e)前記羽毛を15℃〜30℃で30分〜72時間乾燥させる段階;
(f)前記乾燥された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(g)前記殺菌された羽毛から羽柄または羽軸を分離する段階;
(h)前記分離された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(i)前記殺菌された羽柄または羽軸を粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;
(j)前記切断された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(k)前記切断、殺菌された羽柄または羽軸を粉砕する段階;及び
(l)前記粉砕物を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含む方法により製造されたものであることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記鳥類は、鶏、鴨、七面鳥、ガチョウ、駝鳥からなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項6】
前記魚類のうろこは、
(a)魚類を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬し、魚類のうろこを分離して洗浄する段階;
(b)前記(a)段階で洗浄されたうろこを0.1〜0.2重量%(w/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;
(c)前記(b)段階で浸漬されたうろこを1〜3重量%(v/v)の食酢水溶液に15分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;
(d)前記(c)段階で浸漬されたうろこを30℃〜70℃で5分〜48時間乾燥する段階;
(e)前記(d)段階で乾燥したうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(f)前記(e)段階で殺菌されたうろこを粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;
(g)前記(f)段階で切断されたうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(h)前記(g)段階で殺菌されたうろこを粉砕機で粉砕する段階;及び
(i)前記(h)段階で粉砕された粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含む方法により製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記魚類は、ぼら、農漁、アイナメ、鯉、フナ及び鱒からなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記細胞増殖性疾病は、腫瘍性疾病であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項9】
前記腫瘍性疾病は、癌であることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記癌は、大腸癌、脾臓癌、直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、膵贓癌、胆嚢癌、腎臓癌、膀胱癌、前立腺癌、皐丸癌、子宮頸部癌、子宮内膜癌、絨毛癌、卵巣癌、乳癌、甲状腺癌、脳癌、頭頸部癌、悪性黒色種、リンパ種、骨髄癌、軟部組織の肉腫及び脊椎癌からなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこ、爬虫類の角鱗層は、
(a)うろこや皮を死体から物理的な力を加えて分離する段階;
(b)分離されたうろこや皮を塩度4.0度〜6.0度の塩水に10分〜2時間殺菌する段階;
(c)前記うろこや皮を1〜3%(v/v)の食酢水溶液に10分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;
(d)前記うろこや皮を流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;
(e)前記洗浄されたうろこや皮を20℃〜70℃で5分〜72時間乾燥する段階;
(f)前記乾燥されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(g)前記うろこや皮を横軸及び縦軸が3mm〜4mmになるように切断する段階;
(h)前記切断されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
(i)前記うろこや皮を粉砕機で粉砕する段階;及び
(j)前記粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含む方法により製造されたものであることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
【請求項12】
前記爬虫類は、へびであることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
【請求項13】
(a)鳥類の羽毛を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬する段階;
(b)浸漬された羽毛を塩度4.0度〜6.0度の塩水で10分〜2時間殺菌する段階;
(c)流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;
(d)前記羽毛を0.1〜0.2重量%(v/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;
(e)前記羽毛を15℃〜30℃で30分〜72時間乾燥させる段階;
(f)前記乾燥された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(g)前記殺菌された羽毛から羽柄または羽軸を分離する段階;
(h)前記分離された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(i)前記殺菌された羽柄または羽軸を粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;
(j)前記切断された羽毛を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(k)前記切断、殺菌された羽柄または羽軸を粉砕する段階;及び
(l)前記粉砕物を10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含むことを特徴とする羽柄または羽軸の粉末の製造方法。
【請求項14】
(a)魚類を20℃〜77℃の水に1分〜2時間浸漬し、魚類のうろこを分離して洗浄する段階;
(b)前記(a)段階で洗浄されたうろこを0.1〜0.2重量%(w/v)の塩化ナトリウム水溶液に5分〜1時間浸漬及び殺菌する段階;
(c)前記(b)段階で浸漬されたうろこを1〜3重量%(v/v)の食酢水溶液に15分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;
(d)前記(c)段階で浸漬されたうろこを30℃〜70℃で5分〜48時間乾燥する段階;
(e)前記(d)段階で乾燥したうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(f)前記(e)段階で殺菌されたうろこを粉砕が容易であるように2mm〜7mmに切断する段階;
(g)前記(f)段階で切断されたうろこに10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(h)前記(g)段階で殺菌されたうろこを粉砕機で粉砕する段階;及び
(i)前記(h)段階で粉砕された粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含むことを特徴とする魚類のうろこ粉末の製造方法。
【請求項15】
(a)真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこ、爬虫類の角鱗層を死体から物理的な力を加えて分離する段階;
(b)分離されたうろこや皮を塩度4.0度〜6.0度の塩水に10分〜2時間殺菌する段階;
(c)前記うろこや皮を1〜3%(v/v)の食酢水溶液に10分〜20分間浸漬及び殺菌する段階;
(d)前記うろこや皮を流水で十分に洗浄して異物を除去する段階;
(e)前記洗浄されたうろこや皮を20℃〜70℃で5分〜72時間乾燥する段階;
(f)前記乾燥されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階;
(g)前記うろこや皮を横軸及び縦軸が3mm〜4mmになるように切断する段階;
(h)前記切断されたうろこや皮に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
(i)前記うろこや皮を粉砕機で粉砕する段階;及び
(j)前記粉砕物に10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階
を含むことを特徴とする真皮が変化したうろこ、うろこが退化または角質化された変形物、爬虫類のうろこ、爬虫類の角鱗層の粉末の製造方法。
【請求項16】
請求項1又は2に記載の組成物を個体に経口的に投与することを特徴とする組成物の投与方法。
【請求項17】
塩度4.0度〜6.0度の塩水と3%(v/v)の食酢水溶液で殺菌する段階及び10nm〜400nmの紫外線を10分〜2時間照射して殺菌する段階をさらに有することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の製造方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−536746(P2010−536746A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520937(P2010−520937)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【国際出願番号】PCT/KR2008/004675
【国際公開番号】WO2009/022842
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(508242366)
【氏名又は名称原語表記】Lee Sang−Moon
【住所又は居所原語表記】LG Twintel 1101, 157−8, Samsung−dong, Gangnam−gu, Seoul 135−880 KOREA
【Fターム(参考)】