説明

黒体塗料及び温度測定方法並びに残留応力低減方法

【課題】黒体塗料及び温度測定方法並びに残留応力低減方法において、被対象物を加熱したときにおける高精度な温度測定を可能とする。
【解決手段】顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備え、グラファイトを15〜35重量%配合し、シリケート系樹脂としてのアルコキシシリケートを5〜15重量%配合し、分散溶剤としてイソプロパノールを15〜25重量%配合し、ジメチルエーテルを35〜55重量%配合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外光から紫外光の広い波長領域の光を吸収し、高い放射率の塗膜を形成する黒体塗料、この黒体塗料を用いた温度測定方法並びに残留応力低減方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
黒体とは、外部から入射する光や電磁波などの熱放射を、あらゆる波長にわたって完全に吸収し、また放出しない物体であり、完全放射体とも称するが、完全な意味での黒体(完全黒体)は現実には存在しないと言われている。この黒体に近似的な物質として代表的なものに炭素や黒鉛があり、粒子性状の微細なカーボンブラックは黒色塗料の顔料として知られている。このカーボンブラックを黒体塗料の黒色顔料として使用するものとして、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された黒体塗料は、カーボンブラックと分散媒と樹脂からなるものである。
【0003】
また、光加熱装置を用いた部品リペア装置として、光吸収材として黒体塗料を用いることが、例えば、下記特許文献2により知られている。この特許文献2に記載された黒体塗料は、シリコーン樹脂塗料やチタン系セラミックス樹脂塗料、また、シリコーン樹脂塗料またはチタン系セラミックス樹脂塗料に耐熱グラファイト等を混合したものである。
【0004】
【特許文献1】特開2001−342379号公報
【特許文献2】特開2004−273795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、溶接部を加熱することで残量応力を除去できることが知られており、この場合、溶接部の加熱温度を管理することが重要であり、溶接部に黒体塗料を塗布して加熱し、反射熱による温度測定誤差を低減する。ところが、カーボンブラックを顔料として使用された黒体塗料にあっては、このカーボンブラックを酸化処理して使用するため、熱伝導率が悪く、溶接部を早期に所定の温度まで加熱することができず、作業性が十分でない。また、黒体塗料が塗布された部分に対して、レーザ光を照射して加熱した場合、二次発光が生じてしまい、異なる波長の光により温度を高精度に測定することが困難となる。一方、シリコーン樹脂塗料またはチタン系セラミックス樹脂塗料に耐熱グラファイトを混合した黒体塗料にあっては、熱伝導率が高く、二次発光少ないものの、グラファイトの組成比が少ない場合には、輻射率が低下して温度測定精度が低下する一方、多い場合には、塗料自体を製造することが困難となる。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するものであり、被対象物を加熱したときにおける高精度な温度測定を可能とする黒体塗料及び温度測定方法並びに残留応力低減方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための請求項1の発明の黒体塗料は、顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備える黒体塗料において、前記グラファイトは、15〜35重量%配合されることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明の黒体塗料では、前記シリケート系樹脂は、5〜15重量%配合されることを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明の黒体塗料では、前記シリケート系樹脂は、アルコキシシリケートを有することを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明の黒体塗料では、前記分散溶剤は、イソプロパノール及びジメチルエーテルを有することを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明の黒体塗料では、前記イソプロパノールは、15〜25重量%配合され、前記ジメチルエーテルは、35〜55重量%配合されることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6の発明の温度測定方法は、被対象物の表面に請求項1から5のいずれか一つの黒体塗料を塗布することで所定膜厚の塗膜層を形成し、この塗膜層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定することを特徴とするものである。
【0013】
請求項7の発明の温度測定方法では、前記黒体塗料をスプレー塗布することで、15〜25ミクロンの膜厚の塗膜層を形成することを特徴としている。
【0014】
また、請求項8の発明の残留応力低減方法は、被対象物の表面に請求項1から5のいずれか一つの黒体塗料を塗布することで所定膜圧の黒体塗料層を形成し、この黒体塗料層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定することで予め設定された所定温度まで加熱し、その後、レーザ光の照射を停止して冷却することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明の黒体塗料によれば、顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備え、グラファイトを15〜35重量%配合している。従って、グラファイトの配合比を適正とすることで、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、その結果、被対象物を加熱したときにおける高精度な温度測定を可能とすることができる。
【0016】
請求項2の発明の黒体塗料によれば、シリケート系樹脂を5〜15重量%配合するので、被対象物の表面にシリケート系樹脂によりグラファイトの粒子を適正に付着させることができる。
【0017】
請求項3の発明の黒体塗料によれば、シリケート系樹脂としてアルコキシシリケートを適用するので、グラファイトの粒子の付着性を向上することができる。
【0018】
請求項4の発明の黒体塗料によれば、分散溶剤としてイソプロパノール及びジメチルエーテルを適用するので、このイソプロパノールとジメチルエーテルによりグラファイトの粒子を液状化させ、被対象物の表面に適正に付着させることができると共に、塗装後に蒸発することで塗膜を固体化することができる。
【0019】
請求項5の発明の黒体塗料によれば、イソプロパノールを15〜25重量%配合し、ジメチルエーテルを35〜55重量%配合するので、グラファイトの液状化及び塗装後における塗膜の固体化を適正に行うことができる。
【0020】
また、請求項6の発明の温度測定方法によれば、被対象物の表面にグラファイトの配合比を適正とした黒体塗料を塗布することで所定膜厚の塗膜層を形成し、この塗膜層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定している。従って、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、その結果、被対象物を加熱したとき、非接触式温度センサは被対象物の表面の温度を高精度に測定することができる。
【0021】
請求項7の発明の温度測定方法によれば、黒体塗料をスプレー塗布することで、15〜25ミクロンの膜厚の塗膜層を形成するので、塗膜層への空気の混入を抑制することができると共に、レーザ光の反射を効率良く防止することができる。
【0022】
また、請求項8の発明の残留応力低減方法によれば、被対象物の表面にグラファイトの配合比を適正とした黒体塗料を塗布することで所定膜圧の黒体塗料層を形成し、この黒体塗料層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定することで予め設定された所定温度まで加熱し、その後、レーザ光の照射を停止して冷却している。従って、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、被対象物を加熱したとき、非接触式温度センサは被対象物の表面の温度を高精度に測定することがで、その結果、残留応力を確実に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る黒体塗料、温度測定方法、残留応力低減方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0024】
図1は、本発明の一実施例に係る黒体塗料を適用した温度測定方法並びに残留応力低減方法を実施するための残留応力低減装置の概略図、図2は、本実施例の残留応力低減方法を表すフローチャートである。
【0025】
まず、本実施例の黒体塗料について説明する。本実施例の黒体塗料は、顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備え、グラファイトを15〜35重量%配合している。このグラファイトは、放射率が約0.97であって、レーザ光に起因する二次発光が少ない。そして、グラファイトの配合比の最適値は、20重量%であり、15重量%より少ないと輻射率が低下して後述する温度測定の制度が低下する一方、20重量%を越えるあたりから製造が困難なものとなり、35重量%を越えるものは製造することができない。
【0026】
また、本実施例の黒体塗料は、シリケート系樹脂が5〜15重量%配合されており、シリケート系樹脂の配合比の最適値は、10重量%である。このシリケート系樹脂は、グラファイトの粒子を被対象物の表面に固着されるためのバインダとして適用されるものであり、アルコキシシリケートが好ましい。ここで、アルコキシとは、炭素数1〜6個の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシであって、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第2級ブトキシ、第3級ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどをいう。
【0027】
更に、本実施例の黒体塗料は、分散溶剤として、イソプロパノール及びジメチルエーテルが好ましい。この分散溶剤は、グラファイトの粒子を液状化させて被対象物の表面に固着すると共に、塗布後に蒸発させて固体化させるものである。この場合、イソプロパノールは、15〜25重量%配合され、ジメチルエーテルは、35〜55重量%配合されている。
【0028】
次に、上述した本実施例の黒体塗料を適用した温度測定方法並びに残留応力低減方法について説明する。
【0029】
本実施例の残留応力低減装置は、図1に示すように、被対象物Aの溶接領域aにレーザ光Lを照射するレーザ光照射装置11と、このレーザ光照射装置11を移動させる移動装置12と、レーザ光Lが照射される部分の温度を測定する温度測定装置13と、被対象物Aの溶接領域aに黒体塗料を塗布する黒体塗料塗布装置14と、レーザ光照射装置11と移動装置12と黒体塗料塗布装置14を作動すると共に、温度測定装置13が測定した温度に応じてこのレーザ光照射装置11及び移動装置12の作動を制御する制御装置15とを備えている。
【0030】
レーザ光照射装置11は、レーザ光を出力するレーザ光源11aと、レーザ光源11aより出力されたレーザ光を溶接領域aに照射するレーザ光照射部11bと、レーザ光源11aから出力されたレーザ光をレーザ光照射部11bに送る光ファイバケーブル11cとを有している。なお、ここで、レーザ光源11aは、レーザダイオードが用いられるが、レーザダイオードに限定されるものではない。そして、このレーザ光照射部11bは、軸方向に所定の照射幅でレーザ光を照射することが可能であり、被対象物Aの溶接領域aに対して一様にレーザ光を照射することができる。
【0031】
移動装置12は、レーザ光照射装置11のレーザ光照射部11bを所定の位置に移動するものである。温度測定装置13は、レーザ光が照射された溶接領域aからの電磁波を測定する非接触式温度センサ13aと、この非接触式温度センサ13aが測定した電磁波を温度に変換する温度変換部13bとを有している。黒体塗料塗布装置14は、スプレー装置14aと、黒体塗料を貯留するタンク14bと、スプレー装置14aとタンク14bを連結する配管14cを有している。
【0032】
ここで本実施例の残留応力低減装置による被対象物Aの溶接領域aに残留する応力を低減する方法について、図2のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0033】
図1及び図2に示すように、ステップS11にて、制御装置15は、移動装置12を作動し、レーザ光照射装置11のレーザ光照射部11bを所定の位置、つまり、被対象物Aの溶接領域aにレーザ光Lを照射できるような位置に移動する。ステップS12にて、制御装置15は、黒体塗料塗布装置14を作動し、スプレー装置14aにより溶接領域aに対して黒体塗料をスプレーと付することで、15〜25ミクロンの膜厚、最適には、20ミクロンの膜厚の塗膜層を形成する。
【0034】
そして、ステップS13にて、制御装置15は、レーザ光照射装置11を作動し、レーザ光照射部11aより溶接領域aにおける黒体塗料が塗布された部分にレーザ光Lを照射する。ステップS14では、温度測定装置13の非接触式温度センサ13aが、レーザ光が照射された溶接領域aからの電磁波を測定し、温度変換部13bがこの非接触式温度センサ13aが測定した電磁波を温度に変換して制御装置15に出力する。
【0035】
ステップS15にて、制御装置15は、溶接領域aの温度が、予め設定された所定の温度かどうか判定する。ここで、所定温度でないと判定した場合、ステップS13に戻ってレーザ光Lの照射を継続する。一方、ステップS15にて、所定温度になったと判定されたら、レーザ光源11aの出力、加熱時間、溶接領域aの温度、溶接領域a及び黒体塗料の熱伝導率を考慮することで、溶接領域aの内面と外面の温度差を所定の温度にすることができる。
【0036】
そして、ステップS16にて、レーザ光照射装置11よりのレーザ光Lの照射を停止する。このとき、溶接領域aにおける加熱された部分の応力状態は、外面が圧縮状態、内面が引張状態(引張降伏状態)である。その後、ステップS17にて、溶接領域aを冷却し、内外面の温度差がなくなった状態では、内面が圧縮応力状態になって残留応力が低減される。
【0037】
このように本実施例の黒体塗料にあっては、顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備え、グラファイトを15〜35重量%配合している。従って、グラファイトの配合比を適正とすることで、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、その結果、被対象物を加熱したときにおける高精度な温度測定を可能とすることができる。
【0038】
また、シリケート系樹脂を5〜15重量%配合することで、被対象物の表面にシリケート系樹脂によりグラファイトの粒子を適正に付着させることができる。この場合、シリケート系樹脂としてアルコキシシリケートを適用することで、グラファイトの粒子の付着性を向上することができる。
【0039】
更に、分散溶剤としてイソプロパノール及びジメチルエーテルを適用することで、このイソプロパノールとジメチルエーテルによりグラファイトの粒子を液状化させ、被対象物の表面に適正に付着させることができると共に、塗装後に蒸発することで塗膜を固体化することができる。この場合、イソプロパノールを15〜25重量%配合し、ジメチルエーテルを35〜55重量%配合することで、グラファイトの液状化及び塗装後における塗膜の固体化を適正に行うことができる。
【0040】
また、本実施例の温度測定方法にあっては、溶接部aの表面にグラファイトの配合比を適正とした黒体塗料を塗布することで所定膜厚の塗膜層を形成し、この塗膜層の表面に対してレーザ光Lを照射することで加熱し、溶接部aの表面温度を非接触式温度センサ13aにより測定している。従って、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、その結果、溶接部aを加熱したとき、非接触式温度センサ13aはその表面の温度を高精度に測定することができる。
【0041】
この場合、黒体塗料をスプレー装置14aによりスプレー塗布することで、15〜25ミクロンの膜厚の塗膜層を形成しており、塗膜層への空気の混入を抑制することができると共に、レーザ光Lの反射を効率良く防止することができる。
【0042】
また、本実施例の残留応力低減方法にあっては、溶接部aの表面にグラファイトの配合比を適正とした黒体塗料を塗布することで所定膜圧の黒体塗料層を形成し、この黒体塗料層の表面に対してレーザ光Lを照射することで加熱し、溶接部aの表面温度を非接触式温度センサ13aにより測定することで予め設定された所定温度まで加熱し、その後、レーザ光Lの照射を停止して冷却している。従って、高い熱伝導率を確保することができると共に、二次発光を抑制することができ、また、輻射率の低下を抑制することができ、溶接部aを加熱したとき、非接触式温度センサ11aは溶接部aの表面の温度を高精度に測定することができ、その結果、残留応力を確実に低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る黒体塗料及び温度測定方法並びに残留応力低減方法は、顔料としてのグラファイトを15〜35重量%配合する黒体塗料を適用するものであり、いずれの種類の温度測定方法並びに残留応力低減方法にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施例に係る黒体塗料を適用した温度測定方法並びに残留応力低減方法を実施するための残留応力低減装置の概略図である。
【図2】本実施例の残留応力低減方法を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
11 レーザ光照射装置
12 移動装置
13 温度測定装置
13a 非接触式温度センサ
14 黒体塗料都府装置
14a スプレー装置
15 制御装置
A 被対象物
a 溶接領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔料としてのグラファイトと、塗料樹脂組成物としてのシリケート系樹脂と、グラファイトの分散溶剤とを備える黒体塗料において、前記グラファイトは、15〜35重量%配合されることを特徴とする黒体塗料。
【請求項2】
前記シリケート系樹脂は、5〜15重量%配合されることを特徴とする請求項1に記載の黒体塗料。
【請求項3】
前記シリケート系樹脂は、アルコキシシリケートを有することを特徴とする請求項1または2に記載の黒体塗料。
【請求項4】
前記分散溶剤は、イソプロパノール及びジメチルエーテルを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の黒体塗料。
【請求項5】
前記イソプロパノールは、15〜25重量%配合され、前記ジメチルエーテルは、35〜55重量%配合されることを特徴とする請求項4に記載の黒体塗料。
【請求項6】
被対象物の表面に請求項1から5のいずれか一つの黒体塗料を塗布することで所定膜厚の塗膜層を形成し、この塗膜層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定することを特徴とする温度測定方法。
【請求項7】
前記黒体塗料をスプレー塗布することで、15〜25ミクロンの膜厚の塗膜層を形成することを特徴とする請求項6に記載の温度測定方法。
【請求項8】
被対象物の表面に請求項1から5のいずれか一つの黒体塗料を塗布することで所定膜圧の黒体塗料層を形成し、この黒体塗料層の表面に対してレーザ光を照射することで加熱し、被対象物の表面温度を非接触式温度センサにより測定することで予め設定された所定温度まで加熱し、その後、レーザ光の照射を停止して冷却することを特徴とする残留応力低減方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−57470(P2009−57470A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225959(P2007−225959)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】