説明

鼻の分泌物吸引装置

本発明は、鼻の分泌物吸引装置に関する。本発明の装置は、真空源(10)に接続されることができ、開口部(13)を有している真空チャンバ(9)を規定している中空本体(3)と、人の鼻に挿入されるようにデザインされている第1の開口端(5)と中空本体(3)の開口部(13)に防水して取外し可能なように固定するための手段を備えている第2の開口端(7)とを有している鼻側末端部(2)とからなっている。本発明によると、第2の端部(7)は、真空源(10)により真空チャンバ(9)内に発生された真空のもとで不浸透性の変形可能な部材(8)により封止されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻の分泌物吸引装置に関する。
【0002】
この装置を、鼻をかむことに困難を有するどんな人に対しても用いることができる。
【0003】
しかしながら、この装置は、くしゃみ、又は自分の鼻の分泌物を後部の管を介して飲み込むことを除いて、自分自身でどのように鼻をかめばいいのか分からない幼い子供又は幼児の鼻をかむことを特に目的としている。
【背景技術】
【0004】
過剰に生じた場合には、鼻の分泌物は、鼻腔をふさぎ、幼い子供や子供が鼻を介して自発的に呼吸している場合には、これら幼い子供や子供にとって重大な呼吸困難を生じさせる。
【0005】
さらに、中耳の空洞を隔離しているエウスタキオ管は、幼児では、非常に短く、したがって、鼻がつまると、鼻腔の慢性的な詰まりの場合には、滲出液を伴い(se’ro-muqueuse)、アデノイド症状の組織(ade’noide)が2次的に肥大する、慢性の中耳の感染症に転じうる急性の中耳の感染症の増加を促進する。
【0006】
さらに、上咽頭の感染症は、吸入により、気管気管支(l’arbre trache’o-bronchique)に伝播される。
【0007】
したがって、幼児や幼い子供の鼻腔の邪魔なものを取り除くことは、衛生と医学の観点から、鼻腔を生理的食塩水で洗浄することへの欠くことのできない補充として本質的である。
【0008】
抗生物質の点鼻薬を使用することは、幼児や幼い子供がバクテリアに対する抵抗力を増すことを避けるために、強く勧められない。
【0009】
したがって、幼い子供や幼児のために鼻の分泌物吸引装置を使用することが知られている。
【0010】
複数のタイプの装置が、知られており、これらは、一般的に真空源に接続された鼻側末端部を有している。
【0011】
第1のタイプの既知の装置は、鼻側末端部に接続されたゴムのシリンジからなる。
この装置は、このゴムのシリンジの空気を出すためにこのゴムのシリンジを押し、それから、個人の鼻腔内に鼻側末端部を位置させることにある。それから、このシリンジの圧力をゆるめることにより、このシリンジは、再びその始めの形状をとり、鼻の分泌物が吸引されることを可能とする真空を発生させる。
このシステムは、激しく、非常に短い真空を発生させ、これは、幼児又は幼い子供にとって気持ちがよくないかもしれない。
衛生の理由から、この装置の各使用後に、シリンジと鼻側末端部とを洗浄し殺菌する必要がある。この装置は、使い捨てのためのものではない。
より具体的には、このシリンジの形状のために、この装置の完全な洗浄と殺菌は、困難となる。
【0012】
第2のタイプの既知の装置は、鼻側末端部に接続された容器に、柔軟な管により接続された口側末端部からなる。
この装置は、この鼻側末端部を個人の鼻腔内に位置させ、それから、口側末端部を介して鼻の分泌物を吸引することにある。
このタイプの装置は、もがく傾向のある幼児や幼い子供で実行するには遅すぎるので、使用が困難である。
さらに、鼻の分泌物が、頻繁に口側末端部内で上昇し、吸引している人を汚しかねない。
前のように、この装置は、各使用後に洗浄され殺菌されなければならない。
【0013】
第3のタイプの既知の装置は、電気ポンプに接続された容器を備えた鼻側末端部からなる。
この装置は、鼻側末端部を個人の鼻腔内に位置させ、電気ポンプにより容器内に真空を発生させ、結果として、鼻の分泌物の吸引を行う。
前のように、この装置は、各使用後に、洗浄され、殺菌されなければならない。この装置は、使い捨てのためのものではない。
さらに、このタイプの装置では、容器が電気ポンプから隔離されておらず、この結果として、鼻の分泌物が頻繁に電気ポンプ内で上昇し、この電気ポンプは、汚され、詰まるかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明は、これらの欠点を克服することを目的とする。
本発明の下にある技術的な問題は、各使用後に洗浄と殺菌とを必要としない鼻の分泌物吸引装置を作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的のために、本発明は、鼻の分泌物吸引装置において、
真空源に接続されることができ、開口部を有している真空チャンバを規定している中空本体と、
個人の鼻内に導入されることを目的とし鼻口に適合されている第1の開口端部と、前記中空本体の開口部に防水して取外し可能なように固定するための手段が備えられている第2の開口端部とを有する鼻側末端部とを具備し、
この第2の端部は、前記真空源により前記真空チャンバ内に発生された真空の作用により変形又は移動されることができる不浸透性の(non poreux)部材により封止されていることを特徴とする鼻の分泌物吸引装置に関する。
【0016】
この結果、前記真空チャンバ内で発生された真空の作用により、前記不浸透性の変形可能な又は移動可能な部材の変形又は移動により、真空が、前記鼻側末端部内に発生される。この鼻側末端部内の真空により分泌物の吸引が確実となる。
【0017】
結果として、前記装置の使用中には、前記分泌物は、衛生の理由から、各使用後に、取外され捨てられる容器を形成している前記鼻側末端部内に維持される。
【0018】
この結果、前記中空本体と、真空源とは、鼻の分泌物により汚染されず、前記装置の各使用後に洗浄され殺菌される必要がない。
【0019】
本発明の一実施形態では、前記鼻側末端部の第2の端部を封止している前記部材は、ラテックス又は塩化ビニルのような弾性的に変形可能な不浸透性膜からなっている。
【0020】
前記鼻側末端部の第2の端部を封止している前記部材が、アコーディオンのように折りたたまれた、コートされた紙のような不浸透性の素材からなっていると、好都合である。
【0021】
本発明の一実施形態では、前記鼻側末端部の第2の端部には、円筒状で軸方向の管状の延長部が備えられ、この延長部の内側には、真空の作用により、前記第2の端部の領域に位置している位置と、この第2の端部から離れた位置との間で移動可能なピストンが収容されている。
【0022】
前記鼻側末端部が、はめ込みにより互いに固定される目的の2つの部分を有し、前記不浸透性膜が、はめ込みにより固定されたこれら2つの部分の間にクランプすることにより前記鼻側末端部に固定されていると好都合である。
【0023】
本発明の一実施形態では、前記不浸透性膜は、はめ込みにより固定された前記2つの部分の間に形成されたハウジング内に保持されることを目的とした周方向のフランジを有している。
【0024】
前記周方向のフランジが、前記鼻側末端部(2)を形成している前記2つの部分の一方の外壁に形成されている保持部材と協働することを意図されていることは、好都合である。
【0025】
本発明の一実施形態では、前記鼻側部材(2)を形成している前記2つの部分は、分解されることができない接続を形成するために、つめと、対応する形状のハウジングとを有しているはめ込み手段を有している。
【0026】
前記鼻側末端部が、真空が前記第2の端部を封止している前記変形可能な又は移動可能な部材にかけられなくなる場合に、前記鼻側末端部の中身を出すことを防止する逆止め弁を前記鼻側末端部の第1の端部に有していると、好都合である。
【0027】
本発明の一実施形態では、前記逆止め弁は、前記真空チャンバ内に真空が発生されていないときに、ばねの作用により前記第1の端部の開口部に当接して維持されるボールからなっている。
【0028】
前記鼻側末端部を前記中空本体に固定するための手段は、ねじ込みにより実行される。
【0029】
本発明の一実施形態では、前記鼻側末端部を前記中空体に固定するための手段は、つめ、はめ込み、又は差込タイプ(de type baionnette)の手段である。
【0030】
前記中空本体が、電気モータにより駆動され、前記真空チャンバ内に真空を発生させることを目的とする電気ポンプを収容していることが好都合である。
【0031】
本発明の一実施形態では、前記電気モータは、前記中空本体に収容されている複数のバッテリ又は蓄電池により供給を受ける。
【0032】
前記真空チャンバに、吸引管、例えば口内吸引管(buccale)を取り付けるための吸引末端部が備えられていることは好都合である。
【0033】
本発明の一実施形態では、前記真空チャンバは、前記鼻側末端部の第2の端部を封止している前記変形可能な部材の変形を制限することができる壁により規定されている。
【0034】
いずれにしても、本発明は、非限定的な例により、前記鼻の分泌物吸引装置の複数の実施形態を示している添付されている概略的な図面を参照して、以下の説明により容易に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1は、本発明による鼻水吸引装置1の第1実施形態を示している。
この鼻の分泌物吸引装置1は、鼻側末端部2と、中空本体3とを有している。
この鼻側末端部2は、円錐台(tronconique)形状の中空中央部分4を有し、この中空中央部分は、比較的小さな断面積の端部で、より小さな直径の第2の中空円錐台部分5を有している。この円錐台部分5は、比較的小さな断面積の端部で開口部6を有し、個人の鼻の中へと導入されるために適している。
【0036】
中央の円錐台部分4は、比較的大きな断面積の端部で、円柱状の面を備えた部分により外面が規定されているカラー(couronne)7を有し、このカラーの外面は、ねじ山が設けられている。
【0037】
このカラー7は、ラテックス又はポリ塩化ビニルから形成されていると好ましい、弾性的に変形可能で不浸透性膜8により防水して(de manie`re e’tanche)封止されている。
この不浸透性膜8を鼻側末端部2に固定することは、形状の相補性により実行される。
【0038】
本発明の他の実施形態によると、不浸透性膜8を鼻側末端部2に固定することは、接着、又は溶接により実行されることができると好都合であり、もしくは、これら2つの部分は、共に成形、又は射出成形されることさえできる。
【0039】
中空本体3は、真空チャンバ9内に真空を生じさせることを目的とした電気ポンプ10に接続された真空チャンバ9を規定している。
この電気ポンプ10は、この中空本体3内に収容されている複数のバッテリ12により供給された電気モータ11により駆動される。
この電気モータ11は、このモータ11を確実に時間遅延させて動作させる制御手段と関連付けられている。この結果、モータ11は、特定の持続時間の間だけ連続的に動作することができる。このことは、生じる真空を制限するためであり、この結果、モータ11への損傷を防止するためである。
【0040】
この持続時間を越えると、モータ11は、前記制御手段により停止され、第2の特定の持続時間の後のみに再始動されることができる。
【0041】
真空チャンバ4は、鼻側末端部2にねじ込むことを目的とした、この鼻側末端部2のカラー7の形状に相補的な形状のねじ付開口部13を内部に有している。
中空本体3の開口部13は、そのねじ付の部分の延長で、鼻側末端部2がこの開口部13にねじ込まれた場合に所定位置でロックする目的の周方向の停止部14により規定されている。
【0042】
鼻側末端部2は、結果として、取外し可能なように中空本体3に取付けられる。
押しボタン15が、その押込み位置で、複数のバッテリ12による電気モータ11への供給を可能とするために、中空本体3に設けられている。
この結果、この押しボタン15を押下した場合、電気ポンプ10は、真空チャンバ9内に真空を発生させ、不浸透性膜8の変形を起こさせる。
この不浸透性膜8が変形すると、真空が鼻側末端部2内に移動し、結果として、鼻の分泌物の吸引が生じる。
【0043】
円錐台形状の部分5では、鼻側末端部2は、真空チャンバ9内に真空が発生させられていない場合に、この円錐台形状の部分5の開口部6に、ばね17の作用で当接して維持されるボール16からなる逆止め弁を有している。
【0044】
図2に示されているように、ばね17の固定領域は、鼻側末端部2の円錐台形状の部分5に頑丈に(en force)取付けられている別個の部品24により形成されている。この別個の部品24は、比較的大きな直径の円筒状の部分25に、4つの同じ長さの一体的な突部19により接続された円筒状で軸方向の部分18により形成されている。
【0045】
図3は、動作中の図1による装置を示している。
真空が真空チャンバ9内に発生された場合、不浸透性膜8は、変形され、真空を鼻側末端部2に移動させる。
ばね17の圧縮が結果として生じ、それにしたがって、ボール16は、もはや鼻側末端部2の円錐台形状の部分5の開口部6を封止せず、鼻の分泌物の吸引が可能となる。
【0046】
真空が不浸透性膜8にかけられるのが止むと、ばね17の作用を受けているボール16は、円錐台形状の部分5の開口部6を再び封止し、この結果、鼻側末端部2の中身を出すこと(vidange)が防止される。
【0047】
衛生の理由から、鼻側末端部2が使い捨てあることは好ましい。
したがって、鼻の分泌物吸引装置1を使用後に、使用された鼻側末端部2を中空本体3からねじ取り、それからそれを新しい鼻側末端部2に交換することが可能である。
【0048】
このように、前記中空本体と真空源とは、鼻の分泌物によって汚染されず、この装置を各使用後に洗浄し、消毒される必要はない。
【0049】
真空チャンバ9は、壁20により規定されており、真空チャンバ9と電気ポンプ10との間の接続を可能にし、不浸透性膜8の変形を制限する余地が有る(susceptible)。
【0050】
図4は、鼻側末端部2のカラー7を封止する部材の第2実施形態を示している。
本発明のこの実施形態によると、カラー7は、アコーディオンのように折りたたまれたコートされた紙のような不浸透性の素材からなる変形可能な部材21により防水するように封止されている。
この変形可能な部材21の鼻側末端部2への固定は、接着により実行される。
【0051】
図5は、鼻側末端部2のカラー7を封止する部材の第3実施形態を示している。
本発明のこの実施形態によると、カラー7には、内側にピストン23が収容された円筒状で軸方向の延長部22が備えられており、このピストン23は、真空の作用で、カラー7の領域に位置している位置と、そこから離れた位置との間を移動可能である。
【0052】
図6は、鼻の分泌物吸引装置1の第4実施形態を示している。
この実施形態では、同一の部材は、同一の参照符号を有している。
第1実施形態に対照的に、鼻側末端部2は、1つの代わりに、2つの部分26、27を有している。
第1の部分26は、第1実施形態と同様に、円錐台形状の中央の中空部分4と、第2の中空の円錐台形状の部分5と、開口部6と、ボール16と、この円錐台形状の部分5に頑丈に取り付けられている部品24とを有している。
【0053】
この実施形態では、特に、円錐台形状の中央の中空部分4は、比較的大きな断面積の端部で、外面に第2の部分27に固定するための手段が設けられた、円筒状で軸方向の管状の延長部28を有している。
【0054】
管状の延長部28の外径は、中央の部分4の比較的大きな断面積の端部で、この中央の部分4の外径未満である。結果として、周方向のエッジ29が形成され、第1の部分26が第2の部分27内にはめ込まれる場合に停止部として作用する。
【0055】
第2の部分27は、中空であり、ほぼ円錐台形状である。第2の部分27は、中空本体3の開口部13に密閉して取外し可能なように固定するための手段が備えられた第1の開いた端部と、第1の部分26をはめ込むことを目的とした、管状の延長部28の形状に相補的な形状の第2の端部とを有している。
【0056】
ハウジング30が、管状の延長部28の外面に形成され、ハウジング30の形状に対応した形状を備えたつめ(cliquet)31が、部分27の内面に形成されている。このつめ31は、ハウジング30内にはめ込むことを目的とし、これら2つの部材は、分解することができない部分26、27の間の接続を生じさせるためのはめこみ手段を形成している。
【0057】
不浸透性膜8は、管状の延長部28の領域にはめ込むことにより固定された2つの部分26、27の間に形成されたハウジング内に保持されることを意図された周方向のフランジ32を有している。
【0058】
このように、不浸透性膜8は、2つの部分26、27の間にクランプすることにより鼻側末端部2に固定され、2つの部分26、27の間の封止を確実とする。
【0059】
本発明のこの実施形態によると、円錐台形状の部分5では、鼻側末端部2は、ボール16のみからなる逆止め弁を有している。
真空が不浸透性膜8にかけられることが止むと、ボール16は、初期の形状を再び取る傾向を有するこの不浸透性膜8によりかけられる圧力の作用により、円錐台形状の部分5の開口部6を封止する。この結果、鼻側末端部2の中身を出すことを防止する。
【0060】
鼻の分泌物吸引装置1の使用後、このように、使用された鼻側末端部2を中空本体3から取外し、それから、それを新しい鼻側末端部2と交換することができる。
【0061】
本発明のこの実施形態によると、鼻の分泌物吸引装置を使用している間、前記膜8は、変形され、第2の部分27の内面に張り付く(se plaquer)。結果として、鼻側末端部2を分解している間、この膜8は、圧縮されず、鼻の分泌物は、鼻側末端部2を出ることができない。この結果、鼻の分泌物が部分的に出ることを防止する。
【0062】
図7は、鼻の分泌物吸引装置の第5実施形態を示している。
本発明のこの実施形態によると、不浸透性膜8の周方向フランジ32は、中央部分4の比較的大きい断面積の端部の領域で、第1の部分26の外壁に形成された保持部材33と協働することが意図されている。
【0063】
2つの部分26、27は、分解されることができないように互いに固定されてはいなく、単にしっかりと取付けられている。
したがって、結果として、鼻の分泌物吸引装置1を使用した後で、使用された鼻側末端部2を中空体3から取外し、それから、不浸透性膜8を部分26から取外し、それを廃棄するために、この第1の部分26を第2の部分27から取外すことができる。
【0064】
本発明のこの実施形態によると、不浸透性膜8のみが使い捨て用であり、鼻側末端部2は、鼻の分泌物吸引装置の各使用後に、洗浄され消毒されなければならない。
【0065】
本発明が、例としての上述の実施形態に限定されないことは言うまでもなく、本発明は、それにもかかわらず、添付されている請求項により規定される保護の範囲に入る全ての変形例を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明による鼻の分泌物吸引装置の第1実施形態の組立前の縦断面図である。
【図2】図1のII−II線に従った装置の断面図である。
【図3】図1による装置の、動作中の縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の縦断面の部分図である。
【図5】本発明の第3実施形態の縦断面の部分図である。
【図6】本発明の第4実施形態の縦断面の部分図である。
【図7】本発明の第5実施形態の縦断面の部分図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻の分泌物吸引装置(1)において、
真空源(10)に接続されることができ、開口部(10)を有している真空チャンバ(9)を規定している中空本体(3)と、
個人の鼻内に導入されることを目的とし鼻口に適合されている第1の開口端部(5)と、前記中空本体(3)の開口部(13)に防水して取外し可能なように固定するための手段が備えられている第2の開口端部(7、27)とを有する鼻側末端部とを具備し、
この第2の端部(7、27)は、前記真空源(10)により前記真空チャンバ(9)内に発生された真空の作用により変形又は移動されることができる不浸透性の部材(8、21、23)により封止されていることを特徴とする鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項2】
前記鼻側末端部(2)の第2の端部(7、27)を封止している前記部材は、ラテックス又は塩化ビニルのような弾性的に変形可能な不浸透性膜(8)からなっていることを特徴とする請求項1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項3】
前記鼻側末端部(2)の第2の端部(7)を封止している前記部材が、アコーディオンのように折りたたまれた、コートされた紙のような不浸透性の素材(21)からなっていることを特徴とする請求項1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項4】
前記鼻側末端部(2)の第2の端部(7)には、円筒状で軸方向の管状の延長部(22)が備えられ、この延長部の内側には、真空の作用により、前記第2の端部(7)の領域に位置している位置と、この第2の端部から離れた位置との間で移動可能なピストン(23)が収容されていることを特徴とする請求項1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項5】
前記鼻側末端部(2)は、はめ込みにより互いに固定される目的の2つの部分(26、27)を有し、前記不浸透性膜(8)は、はめ込みにより固定されたこれら2つの部分(26、27)の間にクランプすることにより前記鼻側末端部(2)に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項6】
前記不浸透性膜(8)は、はめ込みにより固定された前記2つの部分(26、27)の間に形成されたハウジング内に保持されることを目的とした周方向のフランジ(32)を有していることを特徴とする請求項5に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項7】
前記周方向のフランジ(32)は、前記鼻側末端部(2)を形成している前記2つの部分(26、27)の一方の外壁に形成されている保持部材(33)と協働することを意図されていることを特徴とする請求項6に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項8】
前記鼻側部材(2)を形成している前記2つの部分(26、27)は、分解されることができない接続を形成するために、つめ(30)と、対応する形状のハウジング(31)とを有しているはめ込みのための手段を有していることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項9】
前記鼻側末端部(2)は、真空が前記第2の端部(7、27)を封止している前記変形可能な又は移動可能な部材(8、21、23)にかけられなくなる場合に、前記鼻側末端部(2)の中身を出すことを防止する逆止め弁を前記鼻側末端部の第1の端部(5)に有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項10】
前記逆止め弁は、前記真空チャンバ(9)内に真空が発生されていないときに、ばね(17)の作用により前記第1の端部(5)の開口部(6)に当接して維持されるボール(16)からなっていることを特徴とする請求項9に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項11】
前記鼻側末端部(2)を前記中空本体(3)に固定するための手段は、ねじ込みにより実行されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項12】
前記鼻側末端部(2)を前記中空体(3)に固定するための手段は、つめ、はめ込み、又は差込タイプの手段であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項13】
前記中空本体(3)が、電気モータ(11)により駆動され、前記真空チャンバ(9)内に真空を発生させることを目的とする電気ポンプ(10)を収容していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項14】
前記電気モータ(11)は、前記中空本体(3)に収容されている複数のバッテリ(12)又は蓄電池により供給を受けることを特徴とする請求項13に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項15】
前記真空チャンバ(9)には、吸引管、例えば口内吸引管を取り付けるための吸引末端部が備えられていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。
【請求項16】
前記真空チャンバ(9)は、前記鼻側末端部(2)の第2の端部(7、27)を封止している前記変形可能な部材(8、21)の変形を制限することができる壁により規定されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1に記載の鼻の分泌物吸引装置(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−518746(P2008−518746A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540675(P2007−540675)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002770
【国際公開番号】WO2006/051206
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(505102474)ユビメッド エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】UBIMED L.L.C.
【住所又は居所原語表記】C/O JADE ASSOCIATES, 100 North Biscayne Boulevard, No.500, 33132 MIAMI, FLORIDE, United States of America
【Fターム(参考)】