説明

(シガレット)パケットの製造方法と装置

プリント媒体すなわち選択的に複数回折り曲げられたクーポンがパックの設計に応じてパックに付与される、パッカーによってシガレットパックを製造すること。前記クーポンは、クーポン製造装置によって製造され、充填ステーションにおいて容器に配備され、需要に応じてカートに貯蔵されたり、パッカーに配送される。関連する機構とユニットが中央制御ユニットに接続され、製造すべきクーポンの量を製造すべきパックの量に応じて決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも1つのブランク、特に、何回も折り曲げられるクーポンを備える(シガレット)パックの製造方法に関し、前記ブランクすなわちクーポンは、クーポン製造手段によって製造されて、包装機に供給される。この発明はまた、前記の方法を実施する装置にも関連する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】EP1,125,843 シガレットパックの製造中は、前記パックが別体のブランクを備えることが望ましいか、または、必要である。これらは、法令にしたがってパックに付与される(課税)印紙であることができる。その代わりに、またはそれに付け加えて、プリント媒体、すなわち、クーポンがパックに付加される場合がある。これらは、プリント内容を伴う表面積の大きさを増大するために何回も折り曲げられる。そのような折り曲げクーポンの設計と製造方法は原理的に知られている。クーポンその他のプリント媒体をコンテナ、すなわち、マガジンの内部に導入して、これを包装機の領域内の回転式コンベヤ(carousel)中にフィットさせる機能は、やはり、従来技術に属する(EP1,125,843)。これらのクーポンは、通路から下方に向かって次々に取り出されてパックに供給される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の目的は、ブランクまたはクーポンの取り扱いをパックの製造と調整することであり、包装機に対するマニュアル作業の介在を殆ど要することなく、クーポンの必要量が自動的に利用可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、この発明の方法は、以下の諸点を特徴とする。すなわち、
(a)クーポンは、クーポン製造手段に続いて、コンテナ―マガジン―内に導入されて堆積体を形成する、
(b)製造しようとする(シガレット)パックの1バッチに対応する対応して設計された多数のコンテナは、マーク、特に、読み取りが可能な(バー)コードを備える、
(c)包装機の領域において、コンテナ―マガジン―のマークすなわち、バーコードが、
正確に付与されているかどうかという観点から、特に読み取り機によって検査される。
【0005】
したがって、この発明の特色は、複数台の包装機に割り当てられたクーポン製造手段内で製造されたクーポンが集められて、包装機の直近においてマガジン内に導入される点である。これらのマガジンは、コンベヤ、特に、移送用台車によって必要に応じて包装機に補給される。
【0006】
この発明によれば、別体のクーポン設備が、このように、クーポン製造手段と、クーポンの分配システムと、充填ステーションとを含む。クーポンが移送方向に分配される状態で、1作動サイクル中に同時に複数枚のクーポンが製造されるので、個々のクーポンが次々に充填ステーションに到達し、このために保持されている各マガジン内に導入される。
【0007】
1つの特色は、好ましくは1つの中央コンピュータによって、クーポン設備と、コンベヤと、包装機の調整された制御に存する。前記中央コンピュータは、製造しようとする(シガレット)パックに関するデータを入手する。包装材料とクーポンについての要件は、前記のデータから決定される。コンピュータは、次に、各包装機についての要件に応じて、クーポンの製造とその利用性を制御する。
【0008】
この発明の更なる細部は、ラベルもしくはクーポンを取り扱う設備の模範具体例を参照しつつ以下に特定して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図示の模範具体例は、(シガレット)パックの製造と、ブランクすなわち何回も折り曲げられ、紙または類似の材料から製造されるクーポン11の製造と取り扱いを含む。パックが製造され、包装装置12の領域においてブランクまたはクーポンが供給される。図1は、2つの包装装置12を伴う配置構造を示す。これらの包装装置12のそれぞれは、パッカー13と、フィルム製の外側包装材、いわゆるセロファン製の外側包装材14を付与するための装置とを含む。この場合、パックは、クーポン11がパックの外側に付与され、フィルムが、パックの外側においてクーポン11と一緒に折り曲げられるように設計されることができる。
【0010】
包装装置12には、クーポン11を製造し取り扱うための装置、すなわち、クーポン装置15が充当される。クーポン装置15は、包装装置12とは別体で、特に、包装装置12とは離間されるが、その離間は、クーポン11が有利な経路を介して包装装置に供給されるような態様である。
【0011】
クーポン装置15は、特に、複数の包装装置12に共通するように、必須要件として、製造サブアセンブリ、すなわち、クーポン製造手段16、分配システム17、充填ステーション18を含む。充填ステーション18の区域において、ブランクまたはクーポン11が、細長いコンテナすなわち通路状のマガジン20内に導入されて、クーポンの堆積体19を形成する。これらのマガジンは、今度は、包装装置12に移送されて、パッカー13の領域において、加工のためにそこにとどまる。この模範具体例の場合は、各パッカー13にマガジンの回転式コンベヤ21が充当される。充填されたマガジン20が、前記コンベヤに挿入される。パッカー13は、パックの製造に応じてクーポン11を次々にマガジン20から取り出す。マガジンの回転式コンベヤ21は、EP1,125,843にしたがって設計されることが好ましい。
【0012】
現模範具体例においては、クーポン11は、対応する折り曲げによって、多数の層体に形成される。この目的で、特に紙製の材料ウエブ22が、折り曲げサブアセンブリ23を介して案内され、同アセンブリの領域中で何回も折り曲げられる。折り曲げサブアセンブリ23は、バックル折り曲げ体(buckle folder)として知られる。ウエブ22は、事前の折り曲げによって準備され、そして、切断手段24の領域において折り曲げサブアセンブリ23を通過した後、移送方向を横断する方向に並んで配置された4つのクーポンが毎回同時に,正確に言えば、並んで配置された3つのカッター25によって製造される。
【0013】
同時に製造される(4つの)クーポン11は、クーポン完成後直ちに分配システム17に移される。この分配システムは、相互作用を行う複数のエンドレスコンベヤと指向手段とを含む。これらの間の調整結果として、クーポン11は、別々に、すなわち、個々に、次々に移送されて、充填ステーション18の(2つの)充填サブアセンブリ26、27を越えて分配され、クーポンの堆積体19を形成する。
【0014】
並んで配置される各クーポン11には、1つのコンベヤ、すなわち、クーポン製造手段16の出口側に、受け入れベルト28、29、30、31が充当される。これらの受け入れベルトは、クーポン11を水平方向を向く出発位置から出口側における垂直位置に移送する間、クーポン11を動かす。この目的で、受け入れベルト28…31はねじられる、すなわち、クーポン11の入り口側において水平方向を向く転向ローラと、クーポンの出口側において直立する転向ローラとでクーポンの方向を変えられる。
【0015】
更に、クーポン11の相対位置は、前記移送中に変更される、正確に言えば、受け入れベルと28…31の異なる移送特性および/または移送速度によって変更される。減速または加速の結果、クーポン11は、移送方向においてオフセットされるので、同時に供給された(4つの)クーポン11は、ベルト28…31の出口側に次々に到達する。図示の具体例においては、境界側の受け入れベルト28が隣接する受け入れベルト29等よりも低速で駆動される。
【0016】
受け入れベルト28…31を離れた後、クーポン11は、第1の場合には2つの移送経路において中間コンベヤ32、33によって一体化される(combined)。今の場合は、受け入れベルト28、29からの2つのクーポン11が共通の中間コンベヤ32に供給され、他の2つの受け入れベルト30,31からのクーポン11が第2の中間コンベヤ33に供給される。中間コンベヤ32、33は、入り口側に2対のエンドレスコンベヤを有し、これらのエンドレスコンベヤは収束、言い換えれば、移送方向において互いに接近する。各中間コンベヤ32、33に次々に到達するクーポン11は、接続コンベヤ34、35を介して1つの共通な収集コンベヤ36に移送される。前記接続コンベヤ34、35は、互いに関して同様に収束する。前記収集コンベヤは、中間コンベヤ32、33と類似するように設計されて、クーポン11を案内し、クーポン11は2つの経路に分かれ、収束する移送経路を経て共通の移送経路に到達し、そして、特別な態様で設計されている分配装置38の入り口側コンベヤ37に到達する。この分配装置は、到達するクーポン11を1つの充填サブアセンブリ26、27の一方または他方にかわるがわる移送してクーポンの堆積体19を形成する。
【0017】
分配装置38は、特別な態様で設計され、個別に到達するクーポン11を、その到達順にしたがって充填サブアセンブリ26、27の1つ、すなわち、充填ステーション18の他方に供給するという課題を有する。この目的で、(互いに対向して接する2つの直立ベルトを含む)入り口側コンベヤ37に続いて、2つの発散する移送ユニット、すなわち、(複数対の)移送コンベヤ39,40が配置される。これらの移送コンベヤ39、40は、(間接的に)充填サブアセンブリ26、27に至る。クーポン11を入り口側コンベヤ37から1つの移送コンベヤ39,40の一方または他方に移送することは、調整される、正確に言えば、要件に合致した制御の態様で好ましく調整される。この目的で、1つの方向変換部材(diverter)すなわち方向決定手段41が、クーポンが移送コンベヤ39,40に移送される領域に、すなわち、ここに生じる間隙の領域に設けられる。方向決定手段41は、ここでは、多かれ少なかれ、三角形状のデザインを呈し、垂直な回転軸を中心としてピボットすることが可能である。これは結果的に、横断方向の案内面となり、方向決定手段41の位置に応じて入り口側コンベヤ37を移送コンベヤ39、40の一方または他方に接続してクーポン11を対応して案内する。
【0018】
充填ステーション18と、特に、充填サブアセンブリ26、27は、1つの特色を形成する。充填ステーション18の領域においては、一方において、クーポンの堆積体19が形成されて、マガジン20内に導入される。更に、充填されたマガジン20は、運搬体に移されてパッカー13の一方または他方に移送される。
【0019】
この模範具体例の場合には、クーポンまたはマガジンの運搬体は、移送用カート42,43として設計される。これらは、車輪付きの台上に、装架され手で移動することができる。各移送用カート42,43は、下部キャリッジ44と直立マガジン20の支持手段とを含み、支持プレート45と直立横断方向支持壁46を含み、これら両部材は、充填サブアセンブリ26、27に向く側が開放されるようにU字状態様で配置される。マガジン20は、支持プレート45上に並んだ列をなして配置されている。各要件に合致する台数のマガジン20またはクーポン11が、移送用カート42,43を援用して、今の場合は、オペレータ(機械制御者)を介して、それぞれ、予定のパッカー13に供給される。オペレータは、マガジン20をパッカー13の領域においてマガジンの回転式コンベヤ21内に挿入する。
【0020】
充填ステーション18は、2台の移送用カート42、43が並ぶように配置することができる。
【0021】
運搬体すなわち移送用カート42,43はまた、空のマガジン20(図4における移送用カート42)を戻すことを意図する。この充填ステーション18および/または充填サブアセンブリ26,27は、空のマガジンを移送用カート42から取り外すことによって、収容するために作動する。充填されたマガジン20は、送り返され、他の移送カート43の支持プレート45に定置される。この目的で、充填ステーション18には、持ち上げ兼運搬装置、すなわち、起重機型(gantry type)の運搬体47が充当される。この運搬体は、移送用カート42,43のパーキング位置の横側に沿う2つの離間した長手方向部材48,49を含む。横断部材50は、固定された長手方向部材48,49に接しつつ、二重矢印と一致して移動することができる。1つの端部位置(図4)において、横断部材50は、充填サブアセンブリ26、27に向けられている。マガジン20を収容する手段が、横断部材50に取り付けられており、これを正確に言えば、横断部材50の長手方向に、すなわち、長手方向部材48、49を横断して移動することができる。収容手段は、昇降移動するとともに横断方向に移動するように横断部材に取り付けた直立運搬アーム51を含む。この運搬アーム51は、その底端部に各マガジン20のための固定手段を具備する。現行模範具体例の場合は、この固定手段は、横断方向に突出する脚部52と、その端部に配置され、マガジン20を横断してグリップすることを意図する(クランプ)ホルダ53とを含む。ホルダ53すなわち脚部52は、直立運搬アーム51の垂直軸を中心として回転されることができるので、マガジン20を収容し、これを正確な位置決め態様で定置することを目的として異なる角度位置をとることが可能である。
【0022】
空のマガジン20は、充填サブアセンブリ26、27の一方または他方に次々に送られ、これに対応して充填されたマガジン20が、送り戻されて、関連する移送カート42、43に定置される。マガジン20のこの移送中に、横断部材50は、長手方向部材48、49に沿って移動され、運搬アーム51が必要に応じて横断部材50において調節され、最終的に、ホルダ53を備える脚部52が正確な位置決めのためにピボットされる。
【0023】
空のマガジン20が、充填サブアセンブリ26、27の底面54に、すなわち、底部支持プレート面に定置される。この定置の位置は、マガジン20が、グリップされ、充填サブアセンブリ26、27のマガジンコンベヤによって移送されることができるように選択される。これは、上下に離間した2つのエンドレスベルトを含むマガジンコンベヤ55である。これらは、充填サブアセンブリ26、27内の中央に配置され、マガジン20をU字状の移動経路に沿って次々に移送し、マガジン20は、スライドアクションで底面54上に支持される。マガジンコンベヤ55またはそのベルトは、マガジン20の横断方向の寸法と対応して互いに離間された連行部材56、57を備える。いずれにせよ、1つのマガジン20が、これらの連行部材の間に配置される。1つの巡回する案内壁58が外側の案内として設けられ、マガジン20は、移送中は、滑動する作用でこの案内壁と接する。両側に沿って走行するこの案内壁58は、起重機型運搬体47に向かう側において隙間があり逆転されることができるので、マガジン20は、マガジンコンベヤ55に移送されるか、および/または底面54に載置されることが可能である。
【0024】
空のマガジン20は、マガジンコンベヤ55のストランドによって、正確に言えば、マガジン20の戻り移送経路の領域内を介して、充填領域へ移送される。この戻り移送経路とは、図4の模範具体例の場合は、外側の移送経路である。繰り返し移送されるマガジン20は、導入コンベヤ60の一方の端部の真下の充填位置59の領域に移る。これらは、移送コンベヤ39、40に追随し、クーポン11が、重点位置59に待ち構えるマガジン20に供給される。導入コンベヤ60は、対応する転向ローラ装置によって形成されており、移送される間、クーポン11が必須的に水平な相対位置に回り戻される。クーポン11は、充填コンベヤ61によって、それぞれのマガジン20に直接導入される。前記充填コンベヤ61は、複数個の転向ローラに亘って案内される2つの協働ベルトを含んでおり、そのうちの上部ベルトは、マガジン20の上部導入口内に延出する水平なサブ領域を備え、他方のベルトは、マガジン20の直立サブ口部の領域に延出する直立支持セクションを有するので、各クーポン11は、正確に2つのベルトの間を案内されて、マガジン20内に載置されてクーポンの堆積体19を形成する。到達するクーポン11は、ここでは、導入側とは反対側に配置される直立マガジン壁の方向に移送される。1つのセンサ62が、クーポン11の正確な導入すなわち正確な供給を検査する。
【0025】
したがって、マガジン20内に形成されるクーポンの堆積体19は、上方から積み上げられ、マガジン20内において下降することができる支持体上に載置される。これは、(2つの)直立する支持押圧ロッド63によって形成され、これらは、マガジン20の底部壁の開口を介してマガジン20内において上方に移動され、充填作業中は、マガジン20内の充填程度の進行にしたがって、マガジン20が完全に充填されるまで、上部から出発位置へと下降される。この充填作業を行うために、(最初は空である)マガジン20が、持ち上げ押圧ロッド64を用いて、底面54の平面からより高い部位にあるプラットフォーム65まで起立される。加工手段すなわち充填コンベヤ61は、マガジン20が供給面に関連して、プラットフォーム65の部位まで起立しなければならないように、配置される。この持ち上げ運動は、マガジンコンベヤ55に対して、すなわち、マガジンコンベヤの2つのベルトに対して発生する。マガジン20のための部位の差は、加工手段、特に、充填コンベヤ61の位置によって生じる。マガジン20の持ち上げ運動は、マガジンを充填コンベヤ61に沿う、および/または、真下の充填位置に直接、正確に進行させる結果となる(図6)。
【0026】
マガジン20内の充填作業は、外側から、正確には、センサ69、70によってモニターされる。これらは、クーポン11の正確な位置とマガジンの上部領域における充填の進行を検査する。センサ69、70は、マガジン20の直立側壁内の開口71を介してクーポンの堆積体19へと指向される。マガジン20内のクーポン11のいかなる不正位置もエラー信号をトリガする。
【0027】
充填位置59の後には、充填済みのマガジン20が、マガジンコンベヤ55によって閉鎖ステーション66に供給される。閉鎖ステーションにおいては、上側が開いた充填済みマガジン20が、閉鎖手段すなわち閉鎖ストリップすなわちテープ67が付与されることによって部分的に閉鎖される。このことは、マガジン20がパッカー13内で用いられるために、充填中は上方を向いている開放側が、クーポンを取り出すために、倒置されることが必要だからである。この閉鎖手段すなわちテープ67は、後になってから、この目的で取り除かれるが、この点については本件明細書には図示されない。
【0028】
閉鎖ステーション66の領域には、特別な態様で設計され、閉鎖ストリップすなわちテープ67を付与することを意図するテープサブアセンブリ68が配置される。
テープ67は、マガジン20の互いに向き合う直立壁の外側に釈放可能な態様で固定されるように設計されることが好ましい。テープ67が、(手動操作で)引き剥がすことによって容易に取り除くことが可能なようにするために、折り重ねによって、正確には、テープの一端を180度折り重ねることによって、テープ67の一方の端部に脚部73が形成される。この脚部73は、上部領域において接着によってマガジン20に接続される。マガジン20の開放側を越えて横断方向に延出するこのテープ67は、下方を向く端部片74を介してマガジン20の反対側に接着によって同様に固定される。接着剤が付着していないグリップタブ75は、充填されたマガジン20が、後に最初に開放されるときに、テープ67の手動除去を可能ならしめる。
【0029】
ストリップすなわちテープ67を付与すらためのテープサブアセンブリ68は、1つの特徴を構成する。テープ67は、正確に言えば、マガジン20の移送経路の上方において、リール77から引き出されるキャリヤバンド78の面に備えられる。テープ67は、その脚部73と端部片74をマガジン20に接続するために、接着エリアが、両端部領域において対向する両側に付与されるように設計される。テープ67のこの設計のために、接着エリアは、テープ67の対向する両側に位置している。空のキャリヤバンド78が、空のリール79として巻き取られる。キャリヤバンド78は、押圧ローラ80を周回して案内され下方に向かう方向から上方に向かう方向に転向される。この転向領域において、テープ67は、正確に言えば、マガジン20の連続する移送運動を伴う図9〜図12の機能的シーケンスをなして、マガジン20に移動される。マガジン20は、テープサブアセンブリ68を越えて移動され、この過程でテープ67を受け入れる。
【0030】
押圧ローラ80は、ピボット可能な装着レバー81に取り付けられている。この装着レバー81は、(テンション)バネ82によって、到来するマガジン20とは反対向きにある特定の位置に向かってバイアスされている(図9参照)。装着レバー81と押圧ローラ80の相対位置は、到来するマガジン20の上部境界領域が押圧ローラ80と接触して装着レバー81をピボットさせ、引き続いてバネ82のバイアス方向に抗して、マガジン20の移送方向つまり回動軸受け83を中心として反時計回りに移動させるように選択されるの。この場合、先ず第一に、接着剤層を備える脚部73がマガジン20に押圧される(図10)。その後で、装着レバー81のピボットが続行し、押圧ローラ80が、マガジン20の上部側に沿って移動し、この過程でテープ67を押圧する。押圧ローラ80と装着レバー81の最終位置(図11)において、装着レバー81が釈放されバネ82によって出発位置に復帰される(図12)。
【0031】
テープ67の付与作業は、次に、加圧ローラ84によって完了させられる。この加圧ローラ84は、マガジン20の移送経路の上方でピボットレバー85に固定された態様でマウントされている。ピボットレバー85は、駆動によって、すなわち、モータ86によって動かされる。モータ86は、その軸を介して、ピボットレバー85の(制御された)ピボット運動を行わせ、加圧ローラ84は、この過程でテープ67に加圧される。ピボットレバー85と加圧ローラ84の運動は、最終位置(図12)において加圧ローラ84がテープ67の端部片74を直立面内でマガジン20の上縁部に折り重ねるように制御され、接着剤を備える端部片74は、この過程でマガジン20の直立側部壁に押し付けられる。
【0032】
テープサブアセンブリ68の領域において、上部が開いたマガジン20には、抑圧(hold down)手段が充当される。これは、開放側の周囲領域でマガジン20をグリップする2つのエンドレスコンベヤ87、88によって形成されている(図8参照)。好ましい態様で駆動されるエンドレスベルト87、88は、マガジン20内に堆積されたクーポン11を、材料に起因する原形回復力に対抗して抑圧することとなる。
【0033】
パックの製造工程において、クーポンの製造と取り扱いを結合することが特に重要である。このための基本的な予備処理が、クーポンをそれらの特定形態毎に収容するマガジン20のラベルの形成すなわちマーキングである。このマーキングは、脱着可能な閉鎖手段すなわちテープ67である。特に、読み取り可能なコード、例えば、バーコードが、プリントによって、テープ67に付与される。この目的で、充填ステーション18は、閉鎖ステーション66に続いて、テープ67に(バー)コードをプリントするために、マガジン20の移送経路の上方にプリンタ89を備える。
【0034】
加工機すなわちパッカー13は、マガジン20またはテープ67面のコードのための読み取り器90を備えている。読み取り器90は、特に、回転式コンベヤ21の領域に配置されているので、結果的に、クーポン11がパッカー13内に導入されるよりも前に、この位置で正確性が検査される。
【0035】
包装設備の(中央)制御手段において、クーポンの製造を一体化するために、クーポン装置15またはクーポン製造手段16が中央制御ユニット(CPU)91に接続される。中央制御ユニットは、同様に、包装装置12に接続される。関連するクーポン11を含む特定のタイプのパックの製造は、プログラムとして中央制御ユニット91またはそのコンピュータに入力される。したがって、製造しようとする包装材料の総量すなわち、パックの内容物とクーポンの量が計算される。包装材料は、機械に利用可能である。更には、-パックの製造に先立って-クーポンの製造が開始され、製造しようとするクーポン11の量があらかじめ決められ、プリンタ89が付勢されてコードが付与される。最後に、パックの関連するバッチのために必要なクーポンの量が、1つまたは複数の移送カート42、43に、可能ならば機械の近傍において、別体の貯蔵物として保持される。パック製造の初期においては、クーポン11またはマガジン20が、呼び出されて、製造しようとする量に応じて、移送カート42、43が機械すなわちパッカー13に供給される。マガジン20もまた、自動作業車両、正確には、地上走行車両または頭上のコンベヤを移動することができる移送用機器を介して移送されることができる。また、回転式コンベヤ21と読み取り器90は、制御ユニット91に接続されるので、マガジン20の領域において探知されたエラーが、直接エラー信号にトリガされることもある。クーポンやマガジンのための自動移送装置の場合には、移送装置が、制御ユニット91に接続されることも可能である。更には、その代わりに、またはこれに追加して、移送用カート42、43に付与されるコードそのもの、正確には、読み取られる情報が直接読み取られることも可能である。対応するマーキング用カード等のデータ媒体はプリンタ89によって直接製造されて移送用カート42、43に付与されても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】(シガレット)パックの製造設備の略示的平面図。
【図2】同様な平面図であるが、図1において、IIで示す設備の細部の拡大図。
【0037】
【図3】図2において、IIIで示すクーポン取り扱い装置の細部の拡大図。
【図4】図1においてIVで示す設備の細部の拡大図。
【図5】図4の装置をV―V断面に沿う側面図で示す。
【図6】図4の矢印VI方向から眺めた細部の拡大側面図。
【図7】図4のVII―VII断面に沿う細部。
【図8】図6の装置のVIII―VIII横断面に沿う細部。
【図9】図6の装置の連続運動相の1つを示す図。
【図10】図9と同趣旨の図。
【図11】図9と同趣旨の図。
【図12】図9と同趣旨の図。
【符号の説明】
【0038】
11…クーポン、12…包装装置、13…パッカー、14…外側包装材、15…クーポン装置、16…クーポン製造手段、17…分配システム、18…充填ステーション、19…クーポンの堆積体、20…マガジン、21…回転式コンベヤ、22…材料ウエブ、23…折り曲げサブアセンブリ、24…切断手段、25…切断用カッター、26、27…充填サブアセンブリ、28、29、30、31…受け入れベルト、32、33…中間コンベヤ、34、35…接続コンベヤ、36…収集コンベヤ、37…入り口側コンベヤ、38…分配装置、39、40…移送コンベヤ、41…方向決定手段、42、43…移送用カート、44…下部キャリッジ、45…支持プレート、46…横断方向支持壁、47…起重機型運搬体、48、49…長手方向部材、50…横断部材、51…運搬アーム、52…脚部、53…ホルダ、54…底面、55…マガジンコンベヤ、56、57…連行部材、58…巡回案内壁、59…充填位置、60…導入コンベヤ、61…充填コンベヤ、62…センサ、63…支持押圧ロッド、64…持ち上げ押圧ロッド、65…プラットフォーム、66…閉鎖ステーション、67…閉鎖ストリップ(テープ)、68…テープサブアセンブリ、69、70…センサ、71…開口、73…脚部、74…端部片、75…グリップタブ、77…リール、78…キャリヤバンド、79…空のリール、80…押圧ローラ、81…装着レバー、82…バネ、83…回動軸受け、84…加圧ローラ、85…ピボットレバー、86…モータ、87、88…エンドレスコンベヤ、89…プリンタ、90…読み取り器、91…中央制御ユニット(CPU)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのブランク、特に、多数回曲折されたクーポン(11)を備える(シガレット)パックの製造方法であって、ブランクすなわちクーポン(11)は、クーポン製造手段(16)によって製造され、包装機(13)に供給される、以下の(a)〜(c)を特徴とする方法。
(a)クーポン(11)は、クーポン製造手段(16)に続いて、容器-マガジン(20)に導入されてクーポンの堆積体(19)を形成する
(b)製造しようとする(シガレット)パックの一バッチ分に充当される複数の容器すなわちマガジン(20)には、(シガレット)パックの前記バッチ分の製造という観点において、クーポン(11)の形態と一致するように、特にバーコードの付与によって、マーキングが施される
(c)加工ステーションの領域において、特に、パッカー(13)において、容器すなわちマガジン(20)は、製造しようとする(シガレット)パックに充当するという観点において、特にパッカー(13)に充当される読み取り器(90)によって検査される
【請求項2】
(シガレット)パックの一バッチ分の製造に必要である多数の充填済みのマガジン(20)が、特に、1または複数のコンベヤ、例えば、移送用カート(42,43)に集められる点、および、マガジン(20)をパッカー(13)に移送するために、コンベヤ、すなわち、移送用カート(42,43)が製造工程の開始時に要求される点を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
マガジン(20)をパッカー(13)等に移送するためのコンベヤは、代替的にまたは追加的に、マーキングまたは、コードの付与を、特に、移送用カート(42,43)に行うプリント媒体を備えている点を特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
クーポン装置(15)、または、そのクーポン製造手段(16)、および/または、マガジン(20)および/または移送用カート(42,43)にマーキングを施すためのプリンタ(89)、および/または、包装装置(12)のパッカー(13)および/または装置にマウントされた読み取り器(90)が、共通の制御ユニット(91)に接続されており、それによって、(シガレット)パックの製造に対応するプログラムが創出され、それによって、接続されたサブアセンブリと諸装置が制御される点を特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の方法。
【請求項5】
以下の(a)〜(c)を特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の方法。
(a)クーポン製造手段(16)は、1作業サイクルにおいて、複数の、特に4つのクーポン(11)を同時に製造する
(b)製造された後に互いに並んで配置されるクーポン(11)は、次に、切断されて、次々に移送される、すなわち、充填ステーション(18)に供給される
(c)充填ステーション(18)の領域において、クーポン(11)は、開放されたマガジン(20)内に上方から次々に導入される
【請求項6】
パックに付与された少なくとも1つのブランク、特に、多数回曲折されたクーポン(11)を備える(シガレット)パックを製造する場合に、ブランクを取り扱う装置であって、このブランクすなわちクーポンが、包装機-パッカー(13)-の領域において、容器、特に、マガジン(20)から取り出されて、パックに供給されることができ、以下の(a)〜(d)を特徴とする装置。
(a)ブランクすなわちクーポン(11)は、別体のクーポン装置(15)の区域において、クーポン製造手段(16)によって製造することができる
(b)クーポン製造手段(16)は、クーポン(11)を次々に充填ステーション(18)に供給するための分配システム(17)の次に設けられる
(c)容器すなわち直立マガジン(20)は、充填ステーション(18)の領域に保持され、クーポン(11)が、充填コンベヤ(61)によって、上部が開放されたマガジン(20)内へ次々に移送されることができ、マガジン(20)内には、クーポンの堆積体(19)が形成される
(d)クーポン(11)で充填されたマガジン(20)は、コンベヤ、特に、選択された多数のマガジン(20)をパッカー(13)に移送するための移送用カート(42,43)に載置されることができる
【請求項7】
(別体の)クーポン装置(15)は、クーポン製造手段(16)と、これに後続する分配システム(17)と、この後に続く充填ステーション(18)とを含み、複数の、特に、4つのクーポン(11)がクーポン製造手段(16)の領域内で同時に製造され、分配システム(17)によって別々に、そして、次々に充填ステーションまたは充填コンベヤ(61)に供給される点を特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
分配システムは、複数の連続するエンドレスコンベヤすなわち受け入れコンベヤ(28,29,30,31)を含み、これらによって、これらの移送速度が異なる結果として、同時に製造されるクーポン(11)の間に間隙を生じさせることができ、複数の経路をなして供給されるクーポン(11)が、中間コンベヤ(32,33)、接続コンベヤ(34,35)および収集コンベヤ(36)によって、入り口コンベヤ(37)に移送するための1つの共通の経路に一緒に到達することができる点を特徴とする請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
特に、入り口コンベヤ(37)の領域において、充填ステーション(18)に向かって次々に到達するクーポンは、少なくとも2つの移送コンベヤ(39,40)に亘って分配されることができ、前記2つの移送コンベヤは、それぞれ、多数の、特に2つの充填サブアセンブリ(26,27)に充当される点を特徴とする請求項6〜8のいずれか1に記載の装置。
【請求項10】
充填ステーション(18)の領域において、直立マガジン(20)は、マガジンコンベヤ(55)によって、充填ステーション(61)の直下の領域において、充填位置(59)に次々に移送される点、および、充填されたマガジン(20)は、マガジンコンベヤ(55)によって、マガジン(20)の上部を向いて開放された側に蓋を付与するために、特に、マガジンを横断する方向を向く閉鎖ストリップすなわちテープ(67)を付与するために後続する閉鎖ステーション(66)に移送される点を特徴とする請求項6〜9のいずれか1に記載の装置。
【請求項11】
閉鎖手段、特に、テープ(67)は、閉鎖ステーション(66)の領域において、テープサブアセンブリ(68)によってマガジンの上部側に付与されることができ、マガジン(20)は、テープ(67)を付与されるためにマガジンコンベヤ(55)によってテープサブアセンブリ(68)に対して移送されることができる点を特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
テープ(67)は、テープサブアセンブリ(68)の領域において、押圧ローラ(80)によってマガジン(20)の両側部壁と上部側に押圧されることができ、圧力に抗して移動されることができる押圧ローラ(80)は、この工程でテープ(67)を案内する間に、移送されたマガジン(20)によって、テープの側部壁と上部側におけるテープを押圧する位置から移動されることができる点を特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
テープ(67)は、連続キャリヤバンド(78)の面に配列される点、および、バネによってバイアスされた押圧ローラ(80)は前記キャリヤバンド(78)の面と、正確に言えば、テープ(67)から遠い側の面において、前記キャリヤバンドと向き合って接する点を特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
テープ(67)は、マガジン(20)の上部側の周囲と、すなわち、マガジンの一方の側では、テープの脚部(73)で、反対側ではテープの端部片(74)で、U字状の態様をなして曲折されており、2つの押圧部材、すなわち、押圧ローラ(80)と別体で移動することができる加圧ローラ(84)が、テープ(67)をキャリヤバンド(78)からマガジンに移動させる点を特徴とする請求項11〜13のいずれか1に記載の装置。
【請求項15】
充填ステーション(18)の領域には、特に、テープ(67)を付与するための閉鎖ステーション(66)に続いて、製造に関連するデータすなわちコードをマガジン(20)、特に、テープ(67)に付与するためのプリント・ユニット(89)が設けられる点を特徴とする請求項10〜14のいずれか1に記載の装置。
【請求項16】
充填ステーション(18)の領域において充填された複数のマガジンは、充填ステーション(18)から取り出されて、移送用コンベヤ、特に、起重機型コンベヤ(47)によって、特に、移送用カート(42,43)の支持プレート(45)面に載置されることができ、前記起重機型コンベヤ(47)は、好ましくは、2つの長手方向部材(48,49)と、前記長手方向部材(48,49)に沿って移動されることができる横断部材(50)と、横断部材(50)を昇降できる運搬アーム(51)と、マガジン(20)のためのホルダ(53)とを含む点を特徴とする請求項6〜15のいずれか1に記載の装置。
【請求項17】
クーポン装置(15)、特に、クーポン製造手段(16)および/またはプリンタ(89)および/またはパッカー(13)および/またはマガジン(20)のマーキングの読み取り器(90)は、パッカー(13)の領域における要求に依存してクーポンの製造を制御するために、および、マガジン(20)および/または移送用カート(42,43)の対応するコード付与を行うために、制御ユニット(91)に接続される点を特徴とする請求項6〜16のいずれか1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−506621(P2007−506621A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527300(P2006−527300)
【出願日】平成16年9月7日(2004.9.7)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009937
【国際公開番号】WO2005/037651
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(590003205)フォッケ・ウント・コンパニー(ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー) (11)
【氏名又は名称原語表記】Focke & Co.(GmbH & Co.KG)
【Fターム(参考)】