説明

2乗回路

【課題】温度変化によるゲイン変化を補正することができる2乗回路を提供する。
【解決手段】2乗回路3に対して、基準レベルV4を生成する基準レベル生成回路4と、基準レベルV4を入力する2乗回路5と、基準レベルV6−1、V6−2を生成する基準レベル生成回路6と、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−1、V6−2とを比較する比較回路7と、比較回路7が出力する比較結果信号C1、C2を記憶する記憶回路8と、記憶回路8が出力するゲイン切換信号G1、G2を入力して2乗回路3のゲイン調整を行うゲイン調整回路9とで温度補償回路を構成し、温度変化による2乗回路3のゲイン変化を補正し、出力信号S9のレベル変化を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2乗回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2乗回路として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−106504号公報
【特許文献2】特開平11−308091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、温度変化によるゲイン変化を補正することができる2乗回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願で開示する2乗回路は、第1の2乗回路と、前記第1の2乗回路の温度補償を行う温度補償回路とを有し、前記温度補償回路は、前記第1の2乗回路と同一特性を有し、第1の基準レベルを入力する第2の2乗回路と、前記第2の2乗回路の出力電圧と第2の基準レベルとを比較する比較回路と、前記比較回路による比較結果に基づいて前記第1の2乗回路のゲインを調整するゲイン調整回路とを有するというものである。
【発明の効果】
【0006】
前記第1の基準レベルを入力する前記第2の2乗回路の出力信号と前記第2の基準レベルとを前記比較回路で比較することにより、前記第2の2乗回路と同一特性の前記第1の2乗回路の温度変化によるゲイン変化を知ることができる。そして、前記ゲイン調整回路は、前記比較回路の比較結果に基づいて前記第1の2乗回路のゲインを調整するとしている。したがって、温度変化によるゲイン変化を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施形態が備える相補化回路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第1実施形態が備える第1の2乗回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第1実施形態が備える第1の2乗回路を構成する2乗演算部のNMOSトランジスタのゲート・ソース間電圧対ドレイン電流特性を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態が備える第1の基準レベル生成回路及び第2の2乗回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第1実施形態が備える第2の基準レベル生成回路、比較回路及び記憶回路の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第1実施形態が備えるゲイン調整回路の第1構成例を示す回路図である。
【図8】本発明の第1実施形態が備えるゲイン調整回路の第2構成例を示す回路図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図10】本発明の第2実施形態が備える第1の2乗回路の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第2実施形態が備える第1の基準レベル生成回路及び第2の2乗回路の構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1〜図11を参照して、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明する。本発明は、第1実施形態及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の形態を取り得るものである。
【0009】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態を示す回路図である。図1中、1は入力端子、2は相補化回路、3は2乗回路(第1の2乗回路)、4は基準レベル生成回路(第1の基準レベル生成回路)、5は2乗回路(第2の2乗回路)、6は基準レベル生成回路(第2の基準レベル生成回路)、7は比較回路、8は記憶回路、9はゲイン調整回路、10は出力端子である。
【0010】
入力端子1は、2乗演算の対象である入力信号S1が与えられるものである。相補化回路2は、入力端子1に与えられる入力信号S1を入力して相補化し、入力信号S1と同相の信号S2と、入力信号S1と逆相の信号S2xとを出力するものである。2乗回路3は、相補化回路2の出力信号S2、S2xを入力して2乗演算を行うものである。
【0011】
基準レベル生成回路4は、第1の基準レベルである基準レベルV4を生成するものである。基準レベルV4は、NMOSトランジスタの閾値電圧Vth_nと一定電圧Vfixとが合成された電圧(Vth_n+Vfix)である。2乗回路5は、基準レベル生成回路4が出力する基準レベルV4を入力して2乗演算を行うものである。基準レベル生成回路6は、第2の基準レベルである基準レベルV6−1、V6−2を生成するものである。
【0012】
比較回路7は、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−1、V6−2とを比較し、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−1との比較結果信号C1と、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−2との比較結果信号C2とを出力するものである。記憶回路8は、ラッチ制御信号L1に同期して比較結果信号C1、C2を取り込み、ゲイン切換信号G1、G2を出力するものである。
【0013】
ゲイン調整回路9は、2乗回路3の出力信号S3と、記憶回路8が出力するゲイン切換信号G1、G2とを入力し、2乗回路3の出力信号S3に対するゲインを切り換えてゲイン調整を行い、2乗回路3の温度変化によるゲイン変化を補正するものである。出力端子10は、ゲイン調整回路9の出力信号S9が与えられるものである。
【0014】
図2は相補化回路2の構成を示す回路図である。図2中、13は入力端子、14はボルテージホロア回路、15は反転増幅回路、16、17は出力端子である。入力端子13は、入力信号S1が与えられるものであり、入力端子1に接続されている。ボルテージホロア回路14は、入力端子13に与えられる入力信号S1を入力し、入力信号S1と同相の信号S2を出力するものであり、オペアンプ18で構成されている。オペアンプ18は、非反転入力端子を入力端子13に接続し、出力端子を反転入力端子に接続している。ボロテージホロア回路14の出力信号S2は、出力端子16及び反転増幅回路15に与えられる。
【0015】
反転増幅回路15は、ボルテージホロア回路14の出力信号S2を反転するものであり、オペアンプ19と、抵抗値を同一とする抵抗20、21と、電圧源22とで構成されている。抵抗20は、オペアンプ18の出力端子とオペアンプ19の反転入力端子との間に接続されている。抵抗21は、オペアンプ19の反転入力端子と出力端子との間に接続されている。電圧源22は、オペアンプ19の非反転入力端子と接地との間に接続されている。反転増幅回路15の出力信号S2xは、出力端子17に与えられる。
【0016】
図3は2乗回路3の構成を示す回路図である。図3中、25、26は入力端子、27、28はコンデンサ、29は2乗演算部、30はカレントミラー回路、31は抵抗、32はバイアス回路、33、34は抵抗、35はコンデンサ、36は出力端子である。入力端子25は、相補化回路2の出力信号S2が与えられるものであり、相補化回路2の出力端子16に接続されている。入力端子26は、相補化回路2の出力信号S2xが与えられるものであり、相補化回路2の出力端子17に接続されている。コンデンサ27、28は直流阻止用のものである。
【0017】
2乗演算部29は、相補化回路2の出力信号S2、S2xを並列入力して2乗演算を行うものであり、37、38は同一特性のNMOSトランジスタである。NMOSトランジスタ37は、ドレインをノード39に接続し、ゲートをコンデンサ27を介して入力端子25に接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ38は、ドレインをノード39に接続し、ゲートをコンデンサ28を介して入力端子26に接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ37のドレイン電流をId37、NMOSトランジスタ38のドレイン電流をId38、相補化回路2の出力信号S2の電圧値をV2とすると、Id37+Id38=k・(V2)となる。但し、kは係数であり、以下、同様である。
【0018】
カレントミラー回路30は、2乗演算部29の出力電流(Id37+Id38)と同一電流値の電流信号I30を出力するものであり、40は電源電圧VDDを供給するVDD電源線、41、42はPMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ41は、ソースをVDD電源線40に接続し、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード39に接続している。PMOSトランジスタ42は、ソースをVDD電源線40に接続し、ゲートをPMOSトランジスタ41のゲートに接続し、ドレインを抵抗31を介して接地している。PMOSトランジスタ42のドレインと抵抗31との接続点は、出力端子36に接続されている。出力端子36には、2乗回路3の出力信号S3が与えられる。本例では、抵抗31は電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路を構成している。
【0019】
バイアス回路32は、NMOSトランジスタ37、38のゲートにバイアス電圧を供給するものであり、43はVDD電源線、44、45は電流源、46〜48はNMOSトランジスタ、49は出力ノードである。電流源44は、VDD電源線43とノード50との間に接続されている。NMOSトランジスタ46は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード50に接続している。NMOSトランジスタ47は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをNMOSトランジスタ46のソースに接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ48は、ドレインをVDD電源線43に接続し、ゲートをノード50に接続し、ソースを出力ノード49に接続している。電流源45は、NMOSトランジスタ48のソースと接地との間に接続されている。
【0020】
抵抗33は、バイアス回路32の出力ノード49とNMOSトランジスタ37のゲートとの間に接続されている。抵抗34は、バイアス回路32の出力ノード49とNMOSトランジスタ38のゲートとの間に接続されている。コンデンサ35は、バイアス回路32の出力ノード49と接地との間に接続されている。
【0021】
ここで、ノード50の電圧=NMOSトランジスタ46の閾値電圧Vth_n+NMOSトランジスタ47の閾値電圧Vth_n=2×Vth_nとなり、出力ノード49の電圧=ノード50の電圧(2×Vth_n)−NMOSトランジスタ48の閾値電圧Vth_n=Vth_nとなる。この結果、NMOSトランジスタ37のゲートには、抵抗33を介してバイアス電圧Vth_nが与えられ、NMOSトランジスタ38のゲートには、抵抗34を介してバイアス電圧Vth_nが与えられる。
【0022】
図4はNMOSトランジスタ37のゲート・ソース間電圧Vgs対ドレイン電流Id特性を示す図であり、横軸にゲート・ソース間電圧Vgs、縦軸にドレイン電流Idを取っている。P1は常温時の特性、P2は低温時の特性、P3は高温時の特性を示している。NMOSトランジスタ37について、電子の移動度をμn、ゲート酸化膜の容量をCox、ゲート幅をW、ゲート長をLとすると、ドレイン電流Idは以下のようになる。
【0023】
【数1】

【0024】
また、温度T[°K]における電子の移動度をμn(T)、常温時の温度をT0[°K]とすると、温度T[°K]における電子の移動度μn(T)は以下のようになる。
【0025】
【数2】

【0026】
即ち、温度が上昇すると、電子の移動度μnは減少し、ドレイン電流Idは減少する。例えば、T0=300°Kとした場合において、温度が273°K(0℃)から373°K(100℃)まで変化すると、電子の移動度μnは、μn(300°K)×(273/300)−1.5からμn(300°K)×(373/300)−1.5まで変化し、ドレイン電流Idは、1.15×Id(300°K)から0.72×Id(300°K)まで変化する。NMOSトランジスタ38についても同様である。
【0027】
図5は基準レベル生成回路4及び2乗回路5の構成を示す回路図である。基準レベル生成回路4において、53はVDD電源線、54、55は電流源、56〜58はNMOSトランジスタ、59は抵抗、60はコンデンサ、61は出力端子である。電流源54は、VDD電源線53とノード62との間に接続されている。NMOSトランジスタ56は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード62に接続している。NMOSトランジスタ57は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをNMOSトランジスタ56のソースに接続し、ソースを抵抗59を介して接地している。
【0028】
NMOSトランジスタ58は、ドレインをVDD電源線53に接続し、ゲートをノード62に接続し、ソースを出力端子61に接続している。電流源55は、NMOSトランジスタ58のソースと接地との間に接続されている。コンデンサ60は、出力端子61と接地との間に接続されている。
【0029】
ここで、電流源54による電流をI54、抵抗59の抵抗値をR59とすると、I54×R59=Vfixとなるように抵抗59の抵抗値R59を決定する。このようにすると、ノード62の電圧=NMOSトランジスタ56の閾値電圧Vth_n+NMOSトランジスタ57の閾値電圧Vth_n+抵抗59の両端間電圧Vfix=(2×Vth_n+Vfix)となる。この結果、出力端子61に出力される基準レベルV4=ノード62の電圧(2×Vth_n+Vfix)−NMOSトランジスタ58の閾値電圧Vth_n=(Vth_n+Vfix)となる。
【0030】
2乗回路5において、63は入力端子、64は2乗演算部、65はカレントミラー回路、66は抵抗、67は出力端子である。入力端子63は、基準レベル生成回路4の出力端子61に接続されている。2乗演算部64は、基準レベルV4を入力して2乗演算を行うものであり、68はNMOSトランジスタである。NMOSトランジスタ68は、2乗回路3の2乗演算部29のNMOSトランジスタ37、38と同一特性のものであり、ドレインをノード69に接続し、ゲートを入力端子63に接続し、ソースを接地している。
【0031】
本例の場合、基準レベル生成回路4が出力する基準レベルV4(=Vth_n+Vfix)のうち、電圧Vth_nがNMOSトランジスタ68のバイアス電圧となり、NMOSトランジスタ68においては、電圧Vfixについて2乗演算が行われる。NMOSトランジスタ68のドレイン電流をId68とすると、Id68=k・(Vfix)となる。
【0032】
カレントミラー回路65は、NMOSトランジスタ68のドレイン電流Id68と同一電流値の電流I65を出力するものであり、70はVDD電源線、71、72はPMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ71は、ソースをVDD電源線70に接続し、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード69に接続している。PMOSトランジスタ72は、ソースをVDD電源線70に接続し、ゲートをPMOSトランジスタ71のゲートに接続し、ドレインを出力端子67に接続している。抵抗66は、PMOSトランジスタ72のドレインと接地との間に接続されており、電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路を構成している。
【0033】
図6は基準レベル生成回路6、比較回路7及び記憶回路8の構成を示す回路図である。基準レベル生成回路6において、75はVDD電源線、76〜78は抵抗、79、80は出力端子である。抵抗76〜78は、VDD電源線75と接地との間に直列接続されている。抵抗77と抵抗78との接続点は、出力端子79に接続されている。出力端子79には基準レベルV6−1が出力される。抵抗76と抵抗77との接続点は、出力端子80に接続されている。出力端子80には基準レベルV6−2が出力される。
【0034】
比較回路7において、81〜83は入力端子、84、85はオペアンプ、86、87は出力端子である。入力端子81は、2乗回路5の出力レベルV5が与えられるものであり、2乗回路5の出力端子67に接続されている。入力端子82は基準レベル生成回路6の出力端子79に接続されている。入力端子83は基準レベル生成回路6の出力端子80に接続されている。
【0035】
オペアンプ84は、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−1との比較を行うものであり、非反転入力端子を入力端子81に接続し、反転入力端子を入力端子82に接続し、出力端子を出力端子86に接続している。出力端子86には、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−1との比較結果を示す比較結果信号C1が出力される。オペアンプ84は、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1の場合には、比較結果信号C1=Hレベルとし、2乗回路5の出力レベルV5<基準レベルV6−1の場合には、比較結果信号C1=Lレベルとするように構成される。
【0036】
オペアンプ85は、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−2との比較を行うものであり、非反転入力端子を入力端子81に接続し、反転入力端子を入力端子83に接続し、出力端子を出力端子87に接続している。出力端子87には、2乗回路5の出力レベルV5と基準レベルV6−2との比較結果を示す比較結果信号C2が出力される。オペアンプ85は、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2の場合には、比較結果信号C2=Hレベルとし、2乗回路5の出力レベルV5<基準レベルV6−2の場合には、比較結果信号C2=Lレベルとするように構成される。
【0037】
したがって、比較回路7においては、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2の場合、比較結果信号C1=Hレベル、比較結果信号C2=Hレベルとなる。基準レベルV6−2>2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1の場合、比較結果信号C1=Hレベル、比較結果信号C2=Lレベルとなる。基準レベルV6−1>2乗回路5の出力レベルV5の場合、比較結果信号C1=Lレベル、比較結果信号C2=Lレベルとなる。
【0038】
記憶回路8において、88〜90は入力端子、91、92はDフリップフロップ、93、94は出力端子である。入力端子88は比較回路7の出力端子86に接続されている。入力端子89は比較回路7の出力端子87に接続されている。入力端子90にはラッチ制御信号L1が与えられる。
【0039】
Dフリップフロップ91は、ラッチ制御信号L1に同期して比較結果信号C1を取り込み、ゲイン切換信号G1を出力するものであり、データ入力端子Dを入力端子88に接続し、クロック入力端子CKを入力端子90に接続し、正相出力端子Qを出力端子93に接続している。出力端子93には、ゲイン切換信号G1が出力される。
【0040】
Dフリップフロップ92は、ラッチ制御信号L1に同期して比較結果信号C2を取り込み、ゲイン切換信号G2を出力するものであり、データ入力端子Dを入力端子89に接続し、クロック入力端子CKを入力端子90に接続し、正相出力端子Qを出力端子94に接続している。出力端子94には、ゲイン切換信号G2が出力される。
【0041】
図7はゲイン調整回路9の第1構成例を示す回路図である。ゲイン調整回路9の第1構成例において、97〜99は入力端子、100、101は抵抗、102、103はNMOSトランジスタ、104は出力端子である。入力端子97は、2乗回路3の出力信号S3が与えられるものであり、2乗回路3の出力端子36に接続されている。入力端子98は、ゲイン切換信号G1が与えられるものであり、記憶回路8の出力端子93に接続されている。入力端子99は、ゲイン切換信号G2が与えられるものであり、記憶回路8の出力端子94に接続されている。
【0042】
NMOSトランジスタ102、103は、スイッチ素子をなすものである。NMOSトランジスタ102は、ドレインを抵抗100を介して入力端子97に接続し、ゲートを入力端子98に接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ103は、ドレインを抵抗101を介して入力端子97に接続し、ゲートを入力端子99に接続し、ソースを接地している。出力端子104は入力端子97に接続されている。
【0043】
抵抗31の抵抗値をR31、抵抗100の抵抗値をR100、抵抗101の抵抗値をR101とすると、ゲイン調整回路9の第1構成例においては、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2≧の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Hレベル、ゲイン切換信号G2=Hレベルの場合には、NMOSトランジスタ102=ON、NMOSトランジスタ103=ONとなり、出力信号S9のレベルは、I30×R31×R100×R101/(R31×R100+R100×R101+R101×R31)となる。
【0044】
基準レベルV6−2>2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Hレベル、ゲイン切換信号G2=Lレベルの場合には、NMOSトランジスタ102=ON、NMOSトランジスタ103=OFFとなり、出力信号S9のレベルは、I30×R31×R100/(R31+R100)となる。
【0045】
基準レベルV6−1>2乗回路5の出力レベルV5の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Lレベル、ゲイン切換信号G2=Lレベルの場合には、NMOSトランジスタ102=OFF、NMOSトランジスタ103=OFFとなり、出力信号S9のレベルは、I30×R31となる。
【0046】
そこで、常温を含む一定の温度帯域では、基準レベルV6−2>2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1となり、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域では、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2となり、常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域では、基準レベルV6−1>2乗回路5の出力レベルV5となるように、回路定数を設定する。
【0047】
このようにすると、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=I30×R31×R100×R101/(R31×R100+R100×R101+R101×R31)となる。常温を含む一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=I30×R31×R100/(R31+R100)となる。常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=I30×R31となる。
【0048】
ここで、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域での電流I30>常温を含む一定の温度帯域での電流I30>常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域での電流I30となる。これに対して、R31×R100×R101/(R31×R100+R100×R101+R101×R31)<R31×R100/(R31+R100)<R31とすることができる。したがって、温度変化による出力信号S9のレベル変化を補正することができ、一定の範囲で2乗回路3の温度補償を行うことができる。
【0049】
図8はゲイン調整回路9の第2構成例を示す回路図である。ゲイン調整回路9の第2構成例において、107〜109は入力端子、110はVDD電源線、111〜114はPMOSトランジスタ、115は出力端子である。入力端子107は、2乗回路3の出力信号S3が与えられるものであり、2乗回路3の出力端子36に接続されている。入力端子108は、ゲイン切換信号G1が与えられるものであり、記憶回路8の出力端子93に接続されている。入力端子109は、ゲイン切換信号G2が与えられるものであり、記憶回路8の出力端子94に接続されている。
【0050】
PMOSトランジスタ111、112は、2乗回路3のPMOSトランジスタ41と共にカレントミラー回路を構成するものである。PMOSトランジスタ111は、ソースをVDD電源線110に接続し、ゲートをPMOSトランジスタ41のゲートに接続している。PMOSトランジスタ112は、ソースをVDD電源線110に接続し、ゲートをPMOSトランジスタ41のゲートに接続している。
【0051】
PMOSトランジスタ113、114は、スイッチ素子をなすものである。PMOSトランジスタ113は、ソースをPMOSトランジスタ111のドレインに接続し、ゲートを入力端子108に接続し、ドレインを入力端子107に接続している。PMOSトランジスタ114は、ソースをPMOSトランジスタ112のドレインに接続し、ゲートを入力端子109に接続し、ドレインを入力端子107に接続している。
【0052】
ここで、PMOSトランジスタ111のソース電流をIs111、PMOSトランジスタ112のソース電流をIs112とすると、ゲイン調整回路9の第2構成例においては、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Hレベル、ゲイン切換信号G2=Hレベルの場合、PMOSトランジスタ113=OFF、PMOSトランジスタ114=OFFとなり、出力信号S9のレベルは、I30×R31となる。
【0053】
また、基準レベルV6−2>2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Hレベル、ゲイン切換信号G2=Lレベルの場合、PMOSトランジスタ113=OFF、PMOSトランジスタ114=ONとなり、出力信号S9のレベルは、(I30+Is112)×R31となる。
【0054】
また、基準レベルV6−1>2乗回路5の出力レベルV5の場合、即ち、ゲイン切換信号G1=Lレベル、ゲイン切換信号G2=Lレベルの場合、PMOSトランジスタ113=ON、PMOSトランジスタ114=ONとなり、出力信号S9のレベルは、(I30+Is111+Is112)×R31となる。
【0055】
そこで、ゲイン調整回路9を第2構成例のように構成する場合においても、前述のように、常温を含む一定の温度帯域では、基準レベルV6−2>2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−1となり、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域では、2乗回路5の出力レベルV5≧基準レベルV6−2となり、常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域では、基準レベルV6−1>2乗回路5の出力レベルV5となるように、回路定数を設定する。
【0056】
このようにすると、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=I30×R31となる。常温を含む一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=(I30+Is112)×R31となる。常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域での出力信号S9のレベル=(I30+Is111+Is112)×R31となる。
【0057】
ここで、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域での電流I30>常温を含む一定の温度帯域での電流I30>常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域での電流I30となる。これに対して、常温を含む一定の温度帯域よりも低温の一定の温度帯域でのI30<常温を含む一定の温度帯域での電流(I30+Is112)<常温を含む一定の温度帯域よりも高温の一定の温度帯域での電流(I30+Is111+Is112)とすることができる。したがって、温度変化による出力信号S9のレベル変化を補正することができ、一定の範囲で2乗回路3の温度補償を行うことができる。
【0058】
以上のように、本発明の第1実施形態によれば、2乗回路3に対して、基準レベル生成回路4と、2乗回路5と、基準レベル生成回路6と、比較回路7と、記憶回路8と、ゲイン調整回路9とで温度補償回路を構成しているので、温度変化による出力信号S9のレベル変化を補正し、一定の範囲で2乗回路3の温度補償を行うことができる。
【0059】
なお、本発明の第1実施形態においては、2乗回路5の出力レベルV5に対して、2個の基準レベルV6−1、V6−2を生成するようにした場合について説明したが、3個以上の基準レベルを設けるようにしても良く、このようにする場合には、温度変化による出力信号S9のレベル変化をより正確に補正することができ、より精度の高い温度補償を行うことができる。
【0060】
(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態を示す回路図である。本発明の第2実施形態は、本発明の第1実施形態が有する2乗回路3(第1の2乗回路)、基準レベル生成回路4(第1の基準レベル生成回路)及び2乗回路5(第2の2乗回路)と回路構成の異なる2乗回路118(第1の2乗回路)、基準レベル生成回路119(第1の基準レベル生成回路)及び2乗回路120(第2の2乗回路)を有し、その他については、本発明の第1実施形態と同様に構成したものである。
【0061】
図10は2乗回路118の構成を示す回路図である。図10中、123、124は入力端子、125、126はコンデンサ、127は2乗演算部、128はカレントミラー回路、129はVDD電源線、130は抵抗、131はバイアス回路、132、133は抵抗、134はコンデンサ、135は出力端子である。入力端子123は、相補化回路2の出力信号S2が与えられるものであり、相補化回路2の出力端子16に接続されている。入力端子124は、相補化回路2の出力信号S2xが与えられるものであり、相補化回路2の出力端子17に接続されている。コンデンサ125、126は直流阻止用のものである。
【0062】
2乗演算部127は、相補化回路2の出力信号S2、S2xを並列入力して2乗演算を行うものであり、136はVDD電源線、137、138は同一特性のPMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ137は、ソースをVDD電源線136に接続し、ゲートをコンデンサ125を介して入力端子123に接続し、ドレインをノード139に接続している。PMOSトランジスタ138は、ソースをVDD電源線136に接続し、ゲートをコンデンサ126を介して入力端子124に接続し、ドレインをノード139に接続している。PMOSトランジスタ137のソース電流をIs137、PMOSトランジスタ138のソース電流をIs138、相補化回路2の出力信号S2の電圧値をV2とすると、Is137+Is138=k・(V2)となる。
【0063】
カレントミラー回路128は、2乗演算部127に流れる電流(Is137+Is138)と同一電流値の電流信号I127を出力するものであり、140、141はNMOSトランジスタである。NMOSトランジスタ140は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード139に接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ141は、ドレインを出力端子135に接続し、ゲートをNMOSトランジスタ140のゲートに接続し、ソースを接地している。抵抗130は、VDD電源線129とNMOSトランジスタ141のドレインとの間に接続されており、電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路を構成している。出力端子135には、2乗回路118の出力信号S118が与えられる。本例では、ゲイン調整回路9は、2乗回路3の出力信号S3の代わりに、2乗回路118の出力信号S118が与えられる。
【0064】
バイアス回路131は、PMOSトランジスタ137、138のゲートにバイアス電圧を供給するものである。142はVDD電源線、143〜145はPMOSトランジスタ、146、147は電流源、148は出力ノードである。PMOSトランジスタ143は、ソースをVDD電源線142に接続し、ゲートをドレインに接続している。PMOSトランジスタ144は、ソースをPMOSトランジスタ143のドレインに接続し、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード149に接続している。電流源146は、ノード149と接地との間に接続されている。PMOSトランジスタ145は、ソースを出力ノード148に接続し、ゲートをノード149に接続し、ドレインを接地している。電流源147は、VDD電源線142とPMOSトランジスタ145のソースとの間に接続されている。
【0065】
抵抗132は、バイアス回路131の出力ノード148とNMOSトランジスタ137のゲートとの間に接続されている。抵抗133は、バイアス回路131の出力ノード148とNMOSトランジスタ138のゲートとの間に接続されている。コンデンサ134は、バイアス回路131の出力ノード148と接地との間に接続されている。
【0066】
ここで、ノード149の電圧=電源電圧VDD−PMOSトランジスタ143の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|−PMOSトランジスタ144の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|=(VDD−2×|Vth_p|)となり、出力ノード148の電圧=ノード149の電圧(VDD−2×|Vth_p|)+PMOSトランジスタ145の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|=(VDD−|Vth_p|)となる。したがって、PMOSトランジスタ137のゲートには、抵抗132を介してバイアス電圧(VDD−|Vth_p|)が与えられ、PMOSトランジスタ138のゲートには、抵抗133を介してバイアス電圧(VDD−|Vth_p|)が与えられる。
【0067】
図11は基準レベル生成回路119及び2乗回路120の構成を示す回路図である。基準レベル生成回路119において、152はVDD電源線、153は抵抗、154〜156はPMOSトランジスタ、157、158は電流源、159はコンデンサ、160は出力端子である。
【0068】
PMOSトランジスタ154は、ソースを抵抗153を介してVDD電源線152に接続し、ゲートをドレインに接続している。PMOSトランジスタ155は、ソースをPMOSトランジスタ154のドレインに接続し、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード161に接続している。電流源157は、ノード161と接地との間に接続されている。PMOSトランジスタ156は、ソースを出力端子160に接続し、ゲートをノード161に接続し、ドレインを接地している。電流源158は、VDD電源線152とPMOSトランジスタ156のソースとの間に接続されている。コンデンサ159は、出力端子160と接地との間に接続されている。
【0069】
ここで、電流源157による電流をI157、抵抗153の抵抗値をR153とすると、I157×R153=Vfixとなるように抵抗153の抵抗値R153を決定する。このようにすると、ノード161の電圧=電源電圧VDD−抵抗153の両端間電圧Vfix−PMOSトランジスタ154の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|−PMOSトランジスタ155の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|=(VDD−Vfix−2×|Vth_p|)となる。したがって、出力端子160に出力される基準レベルV119=ノード161の電圧(VDD−Vfix−2×|Vth_p|)+PMOSトランジスタ156の閾値電圧Vth_pの絶対値|Vth_p|=(VDD−Vfix−|Vth_p|)となる。
【0070】
2乗回路120において、162は入力端子、163は2乗演算部、164はカレントミラー回路、165はVDD電源線、166は抵抗、167は出力端子である。入力端子162は、基準レベル生成回路119の出力端子160に接続されている。2乗演算部163は、基準レベルV119を入力して2乗演算を行うものであり、168はVDD電源線、169はPMOSトランジスタである。
【0071】
PMOSトランジスタ169は、2乗回路118の2乗演算部127のPMOSトランジスタ137、138と同一特性のものであり、ソースをVDD電源線168に接続し、ゲートを入力端子162に接続し、ドレインをノード170に接続している。本例の場合、基準レベル生成回路119が出力する基準レベルV119(=VDD−Vfix−|Vth_p|)のうち、電圧(VDD−|Vth_p|)がPMOSトランジスタ169のバイアス電圧となり、PMOSトランジスタ169においては、電圧Vfixについて2乗演算が行われる。PMOSトランジスタ169のソース電流をIs169とすると、Is169=k・(Vfix)となる。
【0072】
カレントミラー回路164は、PMOSトランジスタ169のソース電流Is169と同一電流値の電流I164を出力するものである。171、172はNMOSトランジスタである。NMOSトランジスタ171は、ゲートをドレインに接続し、ドレインをノード170に接続し、ソースを接地している。NMOSトランジスタ172は、ドレインを出力端子167に接続し、ゲートをNMOSトランジスタ171のゲートに接続し、ソースを接地している。抵抗166は、VDD電源線165とNMOSトランジスタ172のドレインとの間に接続されており、電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路を構成している。本例では、比較回路7は、2乗回路5の出力レベルV5の代わりに、2乗回路120の出力レベルV120が与えられる。
【0073】
以上のように、本発明の第2実施形態によれば、第1の2乗回路として、相補化回路2の出力信号S2、S2xを入力して2乗演算を行うMOSトランジスタをPMOSトランジスタで構成してなる2乗回路118を設け、これに対応して、基準レベル生成回路119と、2乗回路120と、基準レベル生成回路6と、比較回路7と、記憶回路8と、ゲイン調整回路9とで温度補償回路を構成しているので、温度変化による出力信号S9のレベル変化を補正し、一定の範囲で2乗回路118の温度補償を行うことができる。
【0074】
なお、本発明の第2実施形態においては、2乗回路120の出力レベルV120に対して、2個の基準レベルV6−1、V6−2を生成するようにした場合について説明したが、3個以上の基準レベルを設けるようにしても良く、このようにする場合には、温度変化による出力信号S9のレベル変化をより正確に補正することができ、より精度の高い温度補償を行うことができる。
【符号の説明】
【0075】
1…入力端子
2…相補化回路
3…2乗回路(第1の2乗回路)
4…基準レベル生成回路(第1の基準レベル生成回路)
5…2乗回路(第2の2乗回路)
6…基準レベル生成回路(第2の基準レベル生成回路)
7…比較回路
8…記憶回路
9…ゲイン調整回路
10…出力端子
13…入力端子
14…ボルテージホロア回路
15…反転増幅回路
16、17…出力端子
18、19…オペアンプ
20、21…抵抗
22…電圧源
25、26…入力端子
27、28…コンデンサ
29…2乗演算部
30…カレントミラー回路
31…抵抗
32…バイアス回路
33、34…抵抗
35…コンデンサ
36…出力端子
37、38…NMOSトランジスタ
39…ノード
40…VDD電源線
41、42…PMOSトランジスタ
43…VDD電源線
44、45…電流源
46〜48…NMOSトランジスタ
49…出力ノード
50…ノード
53…VDD電源線
54、55…電流源
56〜58…NMOSトランジスタ
59…抵抗
60…コンデンサ
61…出力端子
62…ノード
63…入力端子
64…2乗演算部
65…カレントミラー回路
66…抵抗
67…出力端子
68…NMOSトランジスタ
69…ノード
70…VDD電源線
71、72…PMOSトランジスタ
75…VDD電源線
76〜78…抵抗
79、80…出力端子
81〜83…入力端子
84、85…オペアンプ
86、87…出力端子
88〜90…入力端子
91、92…Dフリップフロップ
93、94…出力端子
97〜99…入力端子
100、101…抵抗
102、103…NMOSトランジスタ
104…出力端子
107〜109…入力端子
110…VDD電源線
111〜114…PMOSトランジスタ
115…出力端子
118…2乗回路
119…基準レベル生成回路(第1の基準レベル生成回路)
120…2乗回路(第2の2乗回路)
123、124…入力端子
125、126…コンデンサ
127…2乗演算部
128…カレントミラー回路
129…VDD電源線
130…抵抗
131…バイアス回路
132、133…抵抗
134…コンデンサ
135…出力端子
136…VDD電源線
137、138…PMOSトランジスタ
139…ノード
140、141…NMOSトランジスタ
142…VDD電源線
143〜145…PMOSトランジスタ
146、147…電流源
148…出力ノード
149…ノード
152…VDD電源線
153…抵抗
154〜156…PMOSトランジスタ
157、158…電流源
159…コンデンサ
160…出力端子
161…ノード
162…入力端子
163…2乗演算部
164…カレントミラー回路
165…VDD電源線
166…抵抗
167…出力端子
168…VDD電源線
169…PMOSトランジスタ
170…ノード
171、172…NMOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の2乗回路と、
前記第1の2乗回路の温度補償を行う温度補償回路とを有し、
前記温度補償回路は、
前記第1の2乗回路と同一特性を有し、第1の基準レベルを入力する第2の2乗回路と、
前記第2の2乗回路の出力電圧と第2の基準レベルとを比較する比較回路と、
前記比較回路による比較結果に基づいて前記第1の2乗回路のゲインを調整するゲイン調整回路と、
を有することを特徴とする2乗回路。
【請求項2】
第1の信号を入力して相補化し、前記第1の信号と同相の第2の信号と、前記第1の信号と逆相の第3の信号とを出力する相補化回路を更に有し、
前記第1の2乗回路は、
ドレイン及びソースがそれぞれ共通接続された第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを有し、前記第1の電界効果トランジスタのゲートに前記第2の信号を与えると共に、前記第2の電界効果トランジスタのゲートに前記第3の信号を与えて2乗演算を行う2乗演算部と、
前記2乗演算部の出力電流を電圧に変換する電流/電圧変換部と
を有することを特徴とする請求項1に記載の2乗回路。
【請求項3】
前記比較回路による比較結果を記憶する記憶回路を更に有し、
前記比較回路による比較結果は、前記記憶回路を介して前記ゲイン調整回路に与えられること
を特徴とする請求項1又は2に記載の2乗回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−176436(P2010−176436A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18912(P2009−18912)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)