2段圧力式液体ディスペンサ
容器から液体を排出するための液体ディスペンサであって、容器から液体を受け取る取水管、液体を排出する排出流路、第1圧力で加圧流体を容器に供給する圧力供給機構、及びディスペンシング機構(排出機構)を備え、当該ディスペンシング機構が、容器内の圧力を第2圧力まで減圧して取水管を容器から流体を排出するための排出流路に接続し、続いて容器内の圧力を第1圧力まで加圧することにより、容器から液体を排出するよう作動することを特徴とする液体ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として液体用であるが、ガス又は複合材料用にも適用可能なディスペンサ(取り出し又は排出機構)に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、炭酸飲料及びワインを含めた多くの液体では、容器が開封されると、未使用又は飲み残された内容物が劣化する惧れがある。例えば、炭酸飲料は気が抜ける惧れがあり、開封されたワインは酸化する惧れがある。こういった問題は飲料のみならず、空気接触又は汚染物の回避が望ましい他の液体にも当てはまり得る。例えば、液体が可燃性の場合、発火を回避するために、容器の空き部分を不活性ガスで充填することが望ましい。また、例えば液体が医療用のものである場合、汚染を回避することが非常に望ましい。
【0003】
容器のヘッドスペース内の圧力及び/又はガス組成が適宜調整される容器に液体を保存することが知られている。したがって、例えば、開封されたワインボトルを不活性雰囲気下に保持することが知られており、可燃性液体の場合も同様である。しかし、これらは、液体を排出(取り出し、分配又は注出)するためにガスを解放しなければならないという問題を有する。同様に、容器内の圧力が高すぎる場合、液体を排出する際に、例えば炭酸飲料を不要に発泡させることにより、問題を生じさせる惧れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記問題のうちの1つ又は複数を軽減又は解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、容器から液体を排出するための液体ディスペンサであって、容器から液体を受け取る取水管、液体を排出する排出流路、第1圧力で加圧流体を容器のヘッドスペースに供給する圧力供給機構、及びディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構(取り出し又は排出機構)が、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力まで減圧し容器から流体を排出するための排出流路に取水管を接続した後、容器のヘッドスペース内の圧力を第1圧力まで加圧することにより、容器から液体を排出するよう作動する液体ディスペンサを提供する。
【0006】
取水管が排出流路に接続されているとき、ディスペンシング機構はさらに、容器のヘッドスペースを圧力供給機構に接続して、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するように作動可能である。
【0007】
ディスペンシング機構は弁要素を備えることができ、当該弁要素が、容器のヘッドスペースと圧力供給機構を接続する第1位置と、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力に減圧するため容器のヘッドスペースと通気口を接続する第2位置の間で可動可能である。
【0008】
弁要素は、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するため、絞り弁を介して圧力供給機構と容器のヘッドスペースを接続する第3位置に可動可能である。
【0009】
弁要素が第3位置にあるときに、当該弁要素は取水管と排出流路を接続する流体通路をさらに備えることができる。
【0010】
弁要素は、前記位置の間で回転可能である。
【0011】
弁要素は、前記位置の間で直線的に可動可能である。
【0012】
ディスペンサは、弁要素が第2位置にあるときに、取水管を排出流路に接続するように可動可能な閉塞要素を備えることができる。
【0013】
液体ディスペンサは、弁要素を第1位置方向に付勢するバイアス要素をさらに備えることができる。
【0014】
液体ディスペンサは、弁要素を第1位置から移動させるように作動するデマンド機構をさらに備えることができる。
【0015】
デマンド機構は流体圧アクチュエータ(作動装置)と制御装置を備えることができ、当該制御装置が加圧流体を当該アクチュエータに供給して弁要素を第1位置から第2位置に移動させるように作動する。
【0016】
容器のヘッドスペース内の圧力が低減したときに、デマンド機構は弁要素を第2位置から第3位置に移動させるように作動可能である。
【0017】
デマンド機構は補助弁を備えることができ、制御装置が作動し容器のヘッドスペース内の圧力が第2圧力まで減圧するときに、当該補助弁がアクチュエータと圧力供給機構を接続する。
【0018】
アクチュエータは、圧力供給機構に接続されたときに弁要素を第1位置から第2位置に回転させる第1作動要素と、圧力供給機構に接続されたときに弁要素を第3位置まで回転させる第2作動要素を備えることができる。
【0019】
液体ディスペンサは、容器の口に係合し、該口に圧密シールを施す液体係合部をさらに備えることができる。
【0020】
液体ディスペンサは、圧力供給機構を加圧流体源に接続する圧力供給コネクタを備えることができる。
【0021】
液体ディスペンサは、圧力供給機構とディスペンシング機構を有する第1部、および容器を受ける第2部から成る容器を備えることができ、第1部と第2部は取り外しができるように接続可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施形態について、添付図面を参照して例として以下に説明する。
【0023】
図1では、本発明を具体化した液体ディスペンサ全体を10で示し、当該液体ディスペンサは、注出口12を有する第1部11と、排出する液体を保持する容器を収容する第2部13と、容器から液体を排出するためのボタン14を備える。
【0024】
ここで、図2はディスペンサ10の断面を示す。特に、ディスペンサは、ディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構全体は15で示され、ディスペンサ10の第1部11内に位置する。第1部11は容器係合部16を有し、当該容器係合部がディスペンサ10の第2部13に収容された容器18の口部分17とシール係合する。取水管19は、ディスペンシング機構15から下方に向かい容器18内に延びる。20で示される排出流路が設けられ、当該排出流路20は、液体を適当な受け容器内に排出(分配)することができるように、注出口12と連通して液体を外側下方向に導く。
【0025】
加圧流体を容器18のヘッドスペースに提供するための圧力供給機構全体を21で示す。ノズル22が、加圧流体供給源、この例ではガスキャニスタ23に係合する。流体圧力供給チャネル24は、ガスキャニスタ23からその全体が25で示されるデマンド機構及び弁要素26に圧力を供給し、当該弁要素26は、より詳細に後述するようにディスペンシング機構15の一部を構成する。
【0026】
図3及び図4に詳細に示されるように、弁要素26は、流体通路28を有する凡そ円筒形の本体27を備える。弁要素26が正規の向きにあるとき、流体通路は、取水管19と排出流路20を接続して、液体の排出を可能にする。弁要素26は、29、30で示される一対のアクチュエータロッドに接続されて、より詳細に後述するように弁本体を動作させると共に、弁要素26は、バイアス要素に係合して弁要素26を第1位置に付勢する一対の突起31、32を備える。
【0027】
図5〜図7で詳細に示すように、弁要素26は、その全体が31で示されるような通路を備え、当該通路は、加圧下で流体を容器18に供給し、容器18から圧力を受けると流体を放出する。
【0028】
これより図5〜図7を参照すると、通路31は、通気口接続部32、ガス供給口33、第1容器接続部34、絞り弁口35、及び第2容器接続部を備える。流体圧力供給継手37は、より詳細に後述する圧力調整器38から延びて、圧力供給機構21から加圧流体を供給する。容器接続通路39が、弁要素26から容器まで延びる。第1排気路40が、図8aにおいて40aで示される高圧通気口まで延び、第2排気路41が、図8aにおいて41aで示される低圧通気口まで延びる。図8bに示すように、各通気口40a、41aは、各通気口の穴40c、41cを塞ぐように、それぞれ対応するクリップ40b、41bで覆われる。各通気口が開く圧力は、適切な強度クリップ40b、41bを選択することにより設定され、その結果、排出される液体に応じて第1圧力及び第2圧力の選択を可能にする。
【0029】
弁要素26が、図5に示すように第1位置にあるとき、流体圧力供給通路は、ガス供給口33及び第1容器接続部34を介して容器接続通路39に接続される。次に、加圧流体が、通路24から図9に示す圧力調整器38及び弁要素26を介して容器に供給されて、容器内の液体上方のヘッドスペース内の圧力を比較的高い第1圧力に維持する。圧力調整器38は、後述するように容器内の圧力をこの第1圧力に維持するように機能し、この位置では、容器は結果的に加圧状態を維持し、必要に応じて所望の雰囲気で加圧状態を維持する。通気口接続部32の第1排気路40及び高圧通気口40aへの接続は、容器内の圧力が、何らかの理由により安全レベルを超えて蓄積された場合、高圧通気口40aを通して確実に放出される。
【0030】
容器から液体を排出したい場合、弁要素26は、図6に示す第2位置まで回動する。この位置では、ガス供給口33が流体圧力供給継手37との接続から外れ、通気口接続部32が第2排気路41と連通するように移動する。接続部34は拡張開口であるため、容器への通路39と流体的に連通した状態を保つ。したがって、容器のヘッドスペース内の圧力が、低圧通気口41aの特性を変更することによって調整可能な第2圧力に減圧するまで、容器のヘッドスペース内の加圧流体は、容器接続通路39、通路31、第2排気路41、及び低圧通気口41aを通して放出される。
【0031】
弁要素26は、図7に示す第3位置まで回転すると、流出口36は、接続通路39と連通するようになり、絞り弁口35は、流体圧力供給継手37と連通するようになる。容器接続部34が、第2排気路41と連通するように移動する。この向きでは、流体通路28も取水管19及び排出流路20と連通するようになる。液体が容器18から取水管19を上昇、弁本体26を経て排出流路20及び注出口12に促されるように、第2圧力が選択される。したがって、第2圧力は、液体ディスペンサ10の周りの外部周囲圧力よりも高くあるべきである。液体が容器18から排出されているとき、容器18のヘッドスペース内の容積は増大することになるため、絞り弁口35は、流体圧力供給通路37から容器接続通路39を経て、圧力を容器18のヘッドスペース内に流出させる。第2排気路41への接続が、容器内の圧力を第2圧力に維持させるのに対して、絞り弁口35は、圧力が急激に上昇することがないようにする。
【0032】
この液体排出が停止されると、弁要素26は図5に示す第1位置に戻り、容器18のヘッドスペース内の圧力が比較的高い第1圧力に戻る。
【0033】
ここから、圧力調整器38について図9〜図12bを参照してより詳細に考察する。圧力調整器は、流体圧力供給通路24に接続されてノズル22に通じ、また流体圧力供給通路37に接続されて弁要素26に通じる。圧力調整器38は、カラー47と端壁48との間で可動可能なピストン39を備える。ロッド42がピストン39に取り付けられ、通路24の端部内で可動可能である。ロッド42内のボア43は、流体圧力供給通路24と流体連通し、流体圧力供給通路37に接続可能なサイドアーム43aを有する。変位レバー44が、ピストン39の下に取り付けられ、レバー44に突起45があり、それはピストン39に対して作用する。レバー44は、容器18の口部の雄ねじ部分を受けるための雌ねじにあたる容器係合部16の真上に配置される。図9に示すように、容器が接続部に係合していない場合、レバー44に対する上向きの力はなく、ピストン39はカラー47に接する最下位置に留まる。アーム43aが流体圧力供給通路37と連通していないため、流体供給通路24から弁要素26への加圧流体の供給はない。供給通路24内に加圧流体がある場合、この加圧流体はロッド42の端部に対して作用して、ピストン39を図9に示す位置に維持し、したがって、容器が存在していないとき、加圧流体は放出されない。
【0034】
図10に示すように、容器がディスペンサ内に差し込まれると、口部17が接続手段16内に差し込まれ、レバー44に対して作用して、図示のようにレバー44を上方に向かわせ、突起45がピストン39を上方に押して、通路43aを流体圧力供給通路37と連通させる。したがって、加圧流体が通路24から弁要素26に流れる。弁要素26が図5に示す第1位置にあると、流体圧力が容器18のヘッドスペースに供給される。通路24内の圧力が容器18の内部の圧力よりも高い間、ピストン39は図10に示す位置に留まる。しかし、ピストン39の下面に対して作用する容器18内の圧力が、通路24内の圧力によってロッド42の端面42aに加えられる力よりも大きな力を発生させる場合、ピストン39及びロッド42は押し上げられ、通路43aを通路37との連通から外すように移動し、ひいては図11に示すように通路24から弁要素26への圧力供給を遮断する。したがって、第1圧力はピストン39及びロッド42の相対サイズによって設定され、容器18内の所要圧力に応じてしかるべく調整することができる。容器18内の圧力は、高圧通気口40aによって設定される圧力にも左右されるため、所望の第1圧力に調整できるいくつかの方法が提供される。容器18内の圧力が下がると、ピストン39は図11の位置から再び図10に示す位置まで下方に促され、加圧流体を容器18に再び供給できることが明らかであろう。
【0035】
ピストン39のサイズを適合させるために、例えば、異なる圧力が要求される場合、ピストン39とカラー47との間に配置されたスリーブにより、カラー47内の空間の直径を縮小できることが明らかであろう。
【0036】
図12a及び図12bに示すように、レバー44は、環状支持体46に担持されそこから内側に延びるアームを備える。環状支持体46は、接続手段16の上方に配置され、実際は、容器の口部17により当接部に対してシールを施すことができる。突起45は、概してレバー44によって担持される環状外部46の中心に配置される。
【0037】
ここで、図5〜図7を再び参照すると、当然ながら、弁要素26を、第1位置から第2位置まで及び第2位置から第3位置までの2つの角度を通して回転させる必要がある。これは、前記位置の間で制御可能に可動であるアクチュエータを有することによって達成されるが、本例では、第1作動要素29及び第2作動要素30を有することによって達成される。これら要素は、図13、図14、図15、及び図16により詳細に示される。これら図に示されるように、各作動要素29、30は、弓状通路55、56に取り付けられているスリーブ52、53内で可動可能な湾曲ロッド50、51を備える。ピストン57、58が、通路55、56の端部に配置され、対応する制御線59、60に対する圧力供給に応じて通路内部で可動可能である。作動要素29、30は本質的に同一であり、スリーブ52、53のサイズのみが異なるということが明らかであろう。各ピストン57、58は、スリーブ52、53の端部まで通路55、56内を移動し、移動するに際して、対応するロッド50、51を押す。ロッド50、51のヘッド部50a、51aが、図17及び図8aのその全体が61で示される共通板に接続される。
【0038】
したがって、図14及び図16から、各作動要素29、30を動作させると、対応するロッド50、51を異なる量だけ延出させ、ひいては弁要素26を第1の角度及び第2の角度に回転させることが分かるであろう。
【0039】
容器18内の圧力変化により液体を排出するためのボタン14が押下されるのに応じて、作動要素29、30の連続動作を提供するために、図18により詳細に示すようなデマンド機構25を備える。デマンド機構25は、通路70を介して流体圧力供給通路24に接続され、通路59を通して第1作動要素29に接続されると共に、通路60を介して第2作動要素30に接続される。パイロット通路71が、例えば図5〜図7に示すように、容器18内のヘッドスペースと流体連通している。
【0040】
デマンド機構は、第1プッシュ要素72を備える。第1プッシュ要素72は、カラー74と係合して第1プッシュ要素72を所定位置に保持する外向きフランジ73を有する。バネ75がフランジ73に対して作用して、プッシュ要素72を図18に示すように上向き方向に促す。第1プッシュ要素72はボア76内で可動可能であり、ボア76は、プッシュ要素72の側部に備わったギャラリー78を介して通気口77に流体連通する。プッシュ要素72は、ギャラリー78と流体連通する貫通通路79をさらに有する。プッシュ要素72が付勢位置にあるとき、貫通通路79はライン80を通して第2作動要素30への通路60と流体連通する。第1作動要素29への通路59は、ギャラリーと流体連通する。したがって、図18に示すようにプッシュ要素72が付勢位置にあるとき、作動要素29、30が両方とも大気(ガス雰囲気)に接続される。
【0041】
デマンド機構25は、第2プッシュ要素81をさらに含む。第1プッシュ要素は、第1プッシュ要素72の下端部内のカウンターボア82内に部分的に受けられると共に、ボア83内に部分的に受けられる。第1バネ84がカウンターボア82内に配置され、第2プッシュ要素81に対して、図18に示すように下向きに促すよう作用する。第2バネ85がボア83内に配置され、第2のプッシュ要素81を上向きの方向に促すよう作用する。パイロット通路71はボア83と流体連通する。貫通通路86が第2プッシュ要素81内に設けられ、第2プッシュ要素81が後述するように下方に十分に移動したとき、バイパスライン87を介して作動供給通路59、60を流体連通せしめるように動作する。
【0042】
したがって、容器18のヘッドスペース内の圧力が第1圧力であり、かつ液体の排出が必要ないとき、第1プッシュ要素72は図示のように付勢位置にあり、弁要素26に対して作用する力がないように、通路60、59を介して作動要素を大気(ガス雰囲気)に接続する。容器18の内部圧力は、パイロット通路71を通して、第2のプッシュ要素81を図18に示すような位置に促すように作用する。
【0043】
液体を排出したい場合、ボタン14が押下される。これにより、バネ75の抵抗に逆らって、第1プッシュ要素72を下方に促す。フランジ73は、通気口77を遮断するのに十分なほど下方に移動し、ひいてはギャラリー78を大気(ガス雰囲気)から遮断する。プッシュ要素72が十分に移動したとき、流体通路79は流圧供給ライン70と連通し、ギャラリー78を介して加圧流体を第1作動供給通路59に供給する。次に、流圧は第1の作動要素29に供給され、上述したように弁要素26を第1位置から第2位置に回転させる。これにより、容器18内の圧力はより低い第2圧力に向けて低下し始める。
【0044】
第1プッシュ要素72は、ボタン14の押下に応じて変位するが、第2プッシュ要素81は、第2バネ85の上向きの力及びパイロット通路71からの圧力として図示されるような位置に保持される。容器18内の圧力が低下するにつれて、パイロット通路71からの流体圧力によって生じる上向きの力は、圧力及び第2バネ85によって発生する力が、第1バネ84によって発生する力に負けるまで、徐々に低下する。第2プッシュ要素81は下方に移動し、貫通通路86をバイパスライン87と流体連通せしめる。これは、第2作動供給通路60を第1作動供給通路59に接続し、ひいては貫通通路79及び70を介して流体圧力供給通路24に接続する。したがって、流体圧力が第2作動要素30に供給され、上述したように弁要素26を第2位置から第3位置に回転させ、液体を強制的に容器から取水管19、弁要素26、及び排出流路20を通して押し出す。
【0045】
液体が十分排出されたとき、ボタン14が解除される。バネ75、第2バネ85、及び第1バネ84の効果は、プッシュ要素を再び図18に示す開始位置に促すことである。したがって、流体圧力供給ライン70が遮断され、作動供給通路59、60が通気口77を通して再び大気(ガス雰囲気)に接続される。作動要素29、30への圧力供給が全くない状態では、バイアス手段は、弁要素26を再び上述した第1位置に促すように作用し、ひいては、上述した圧力調整器38の動作によって容器18のヘッドスペース内の圧力を第1圧力まで上昇させる。
【0046】
代替デマンド機構を図19に参照番号200で示す。当該機構は、図18のデマンド機構25と同様に動作するが、チャンネルをボタン201の2つの部分内に成形することができる。第1ボタン部201a及び第2ボタン部201bがボア201c内で可動可能であり、第1及び第2ボタン部は、バネ201dによって離れて保持される。大気(ガス雰囲気)への通気口が202で表示され、チャネル203そして第1ピストンへの排出路204に接続される。第2ピストンへの排出路は、206で表示される。ボア201cの第2ボタン部201bよりも下の部分は、チャネル205を通して容器の内部に接続される。加圧流体が、ライン207で供給される。
【0047】
第1ボタン部201aが押されると、ショルダ208が、通気口202及び第1ピストンに接続された第1ピストンへの排出路204を閉じ、上述したように弁要素26を動作させて第1位置に回転させ、容器内の圧力をより低い第2圧力まで下げる。ライン207の圧力が下がるにつれて、バネ201dの力が、第2ボタン部201bを、ボア201cの端部でショルダ209に係合するまで押し下げるように作用する。排出路206は圧力供給源207に接続され、第2ピストンを動作させると共に、弁要素26を上述した注出のための第3位置に回転させる。
【0048】
ボタン201が解除されると、排出路204、206が大気(ガス雰囲気)に接続され、弁要素26は第1位置に戻り、容器は上述した第1圧力に戻る。
【0049】
ここで図20を参照すると、本発明を実施化するさらなる液体ディスペンサを100で示す。図1〜図19の実施形態において見られるように、液体ディスペンサ100は、液体よりも上にヘッドスペース102aを有する容器102の口部にシール係合する容器係合部101を有する。取水管103(切り欠いて示される)が容器102内に延び、注出口(図示せず)を介して容器102から液体を放出させるため、以下に詳述するように排出チャンバ104に接続することが可能である。この例では、取水管103には供給管103aが設けられ、当該供給管は、加圧流体が、ヘッドスペース102a内にではなく容器102内の液体を通して供給されるように、流体圧力供給機構に接続される。
【0050】
加圧流体を容器102に供給するための圧力供給機構全体がここでは参照番号105で示される。加圧流体供給源、例えば図示されていないガスキャニスタとネジ係合を提供するために、ノズル106が備わる。圧力供給機構は調整機構を有し、当該調整機構全体は107で示され、加圧ガスを加圧流体源から弁機構に所望の圧力、例えば45psiで供給するように動作する。流体圧力は、136aで示される供給チャネルを介して供給される。
【0051】
容器102の内容物への供給圧力の制御を提供するために、ボア109内で摺動自在に可動可能な弁要素108が設けられ、ここでは第1位置で示されている。弁要素108は、圧力を露出端、例えばネジ付き支持体108fに接続されたボタン又は他の機構に圧力を供給することによって可動可能である。
【0052】
図21〜図23に示すように、弁要素108は、第1小径部110及び第2小径部111を備える。これら小径部に隣接して、凹部110a、110b、111a、111bが設けられ、図23に示す環状シール112a、112b、113b、113bを受けて、ボア109の内面と滑り嵌めシールを形成する。弁108には2つの内部ボアが備わっている。第1に、図21に示すように、内部ボア114は排出口115と第2小径部111の表面に設けられたポート116との間に延びる。図22に示す第2ボアは、ポート117から小径部110と連通するように設けられているポート118まで延びる。ポート115、117は、弁要素108の端部に配置され、それぞれ凹部120、121に現れる。凹部120、121は、図24において122で示されるクリップ、本質的にはボア115、117からの加圧流体の通過に対抗するバネ要素を受けて、当該クリップが、それぞれ通気口40a、41aのような低圧通気口と高圧通気口を備える。クリップ122の強度は、流体を各ポート115、117から放出することができる圧力(本例では、ポート115からは7.5psi及びポート117からは45psi)を定めるように選択される。
【0053】
第2弁要素108bがボア109内に配置され、第1シール108c及び第2のシール108dを含み、これらシールの間に小径部108eを画定する。摺動自在に可動可能なスペーサ150が、弁要素108のボア151内に設けられ、スペーサ150の端部は、第2弁要素108bの端面に取り付けられるか、又はそれと一体的に設けられる。ボア151はボア114に接続される。
【0054】
容器102からの液体の供給を制御するために、その全体が123で示されるような供給機構が備わっている。供給機構123は、チャンバ125内で可動可能な第1ピストン124を含み、ロッド126を介して、排出チャンバ104内で可動可能な第2ピストン127を含むクローザ要素に接続される。ピストン124、127が図19に示すように下位位置あるとき、容器102からの排出口が閉じられ、そのため、流体は排出チャンバ104内に、そして排出チャンバ104から排出路に渡ることができない。本例では、ロッド126は、チャンバ125の第1ピストン124より下の部分とピストン127内の排出穴127aを接続する内部ボア126aを有する。これらは、排出チャンバ104を通して排出される流体を供給するために、追加の加圧流体を提供する。例えば、液体を炭酸化するが、必要に応じて省いてもよい。
【0055】
加圧流体供給源105から加圧流体を渡すことができるように、第1マニホルド130が図25に示すように設けられ、第2マニホルド131が鏡像図26に示すように設けられる。
【0056】
第1マニホルド130内の第1チャネル132は、図19に示す位置にあるときに弁要素108のシール112bと113aとの間に配置されるポート133に接続し、更に、ボア109の閉端に配置されるポート134、及びピストン127の下に配置される第3のポート135に接続する。第1チャネル132は、供給チャネル136aを介し、流入ポート136b及び狭窄137を通して流体圧力源に接続される。
【0057】
第1マニホルド130は第2チャネル138を有する。第2チャネル138は、弁要素108の第2小径部111によって画定されるボア109内の空間に係るボアと流体連通する第1ポート139に接続する。第2ポート140は、流入弁141を通して容器102の内部と流体連通し、第3ポート142は、ピストン124が内部で可動であるチャンバ125に連通する。第3チャネル143は、第2弁要素108bのシール間のボア144に流体連通するポート及びチャンバ125のピストン124より下の部分、即ちピストンのポート142とは逆側で流体連通するポート145に接続する。
【0058】
第2マニホルド131は、弁要素109の第2小径部111に隣接する内部フローシステムボア109と流体連通して配置される第1ポート147及び図20に示す第2弁要素109bの右側で内部ボア109に接続するポート148に接続する。第2マニホルド131は、ポート136cによってチャネル136aを通して流体圧力源に接続される。
【0059】
弁要素108の端と第2弁要素108bとの間の空間が大気(ガス雰囲気)に通気されるように、第1マニホルド130も大気(ガス雰囲気)への通気口154を提供する。
【0060】
使用に際しては、流体圧力源とノズル106が接続され、また容器102が接続されているとき、弁要素108は図示の位置にある。流体圧力が、流入口136cを通り、第2マニホルド131を通ってポート147まで供給される。これは、第2小径部111及びボア109の内部によって画定される容積と流体連通するため、圧力は、第1マニホルド130のポート139及び第2のチャネル138を通ってポート140まで、そして弁141及びこの例では管103aを介して容器102の内容物内に供給される。圧力は、ポート142を通してチャンバ125へも供給され、ピストン124、127を図20に示す閉位置まで押し下げる。加圧流体はまた、第2マニホルド131を通してポート148まで供給され、第2弁要素108bを図示のように左側に促し、ピン又は他のストップ(図示せず)に当接して、それ以上左側に移動しないようにする。圧力が所望の圧力、この例では45psiよりも下がった場合、調整器107は、より多くの加圧流体を流体圧力源から供給する。ボア114内の圧力が、スペーサ150の小端に対して作用する。ボア109内の第2弁要素108bの右側の圧力は、第2弁要素108bの端面に対して作用し、それにより、第2弁要素に対する正味の力が、第2弁要素を図20に示すように左側に促す。
【0061】
液体を容器102から排出したい場合、弁要素108の端部が押され、弁要素108をボア109内で第2位置まで直線的に移動させる。弁要素108は、図20に示すように右側に移動するが、しかし、弁要素108bに対する力のバランスは、弁要素108bを右側に移動することを意味する訳ではなく、スペーサ150がボア151内で移動することを意味する。ポート133及び139はまず、弁要素108のポート118と流体連通する。第1マニホルド130の第2チャネル138を介して、これはチャンバ125、ポート135、134、及び140、ひいては第2弁要素108bの右側のボア109の内部及び容器の内部を、低圧排出口117に接続する。したがって、圧力は、より低い第2圧力、この例では7.5psiに下がるまで放出される。
【0062】
ボア151内の圧力は、ポート116がポート147と流体連通した状態を保つことにより、高圧を保つ。第2弁要素108bのより大きな面に対して作用する圧力が下がると、最終的には、スペーサ150の端に対する圧力に圧倒されることになり、図20に示すように第2弁要素108bを右側に促す。
【0063】
第2弁要素108bが右側に移動すると、ポート148及び144が接続され、それにより、より高い第1圧力で流体がチャンバ125のピストン124より下の部分に供給され、ピストン124を上向きに押し上げてピストン127を上昇させ、それにより、排出チャンバ104と容器102間の接続を開く。液体が容器102から放出されるとき、ヘッドスペース内の圧力は、第1マニホルド130の第1チャネル132及びポート135を通しての流体圧力接続により、狭窄137の故に低圧に保たれる。液体が排出されると、端部110に対する力が解放される。第1弁部108は、ボア114内の圧力によって左側に促される。ポートは、図20に示すように接続され、ピストン124、127は閉位置に促される。
【0064】
望むように、端部110を所望のあらゆる制御装置に接続してもよいことが理解されるであろう。例えば、その全体が160で示される排出ボタン、及び170で示されるガスシリンダがディスペンシング機構のハンドル161に取り付けられた、実施可能な液体ディスペンサの側面図を図27に示す。図1及び図20の実施形態を、所望に応じて、液体ディスペンサの任意の適当な設計に含めることができることが理解されるであろう。
【0065】
ガスボトルコネクタが、図28a〜図28dにおいて全体的に300で示される。コネクタ300は、例えば、図20において300で示される液体ディスペンサのいずれの実施形態との併用にも適する。コネクタは、ガスが、例えばガスボトルから供給される流入口301を含む。ピストン302が第1ボア303内で可動であり、その動きは、第1ボア303の端部304及びサークリップ305によって制限される。第1ボア303よりも小さな直径を有する第2ボア306は、第1ボア303から流入口301まで延びる。ピストンロッド307がピストン302に接続され、第2ボア306内で摺動自在に可動である。チャネル308は、ピストン302の上面からピストンロッド307を通って延び、1つ以上のポート309を有する。上部Oリングシール310及び下部Oリングシール311が、ピストンロッド307と第2ボア306との間に摺動シールを提供する。第1ボア303の上部は、排出口を備える。
【0066】
図28aは、平衡位置にあるコネクタ300を示し、液体ディスペンサ内、ひいてはボア303内の低圧が、ガス容器内及びロッド307の端部の小さなエリアに印加される高圧と平衡する。ディスペンサ内の圧力が図28bに示すように下がると、ピストン302は上向きに押し上げられ、ピストンロッド307の下部は下部Oリング311との接触から外れるように移動する。ロッド307と第2ボア306との間の許容差が厳密ではないため、加圧流体は、流入口301、ポート309、そしてチャネル308を通って排出口312内に流れる。圧力が十分に上昇すると、ピストン302が図28aの位置に戻る。
【0067】
図28cの例では、例えばコネクタ300が故意にディスペンサから外されたことにより、或いは、漏れ又はその他の理由により、第1ボア303内の圧力が完全に解放されている。この場合、流入口301での圧力は、ピストン302がサークリップ305に係合し、ポート309が上部Oリングシール310よりも上になるまで、ピストン302を押し上げる。この場合、加圧流体は流入口301から排出口312に渡ることができず、したがって、コネクタ300は安全な状態にある。
【0068】
コネクタ300は、ガス容器を補充するために使用することもできる。図28dに示すように、排出口312に印加される圧力は、ピストン302がボアの端部304に係合するまで、ピストン302を押し下げる。チャネル308及びポート309は、加圧流体を排出口312から流入口301に渡せるようにする流体接続を提供する。
【0069】
図28eに示すように、コネクタ300が取り付けられている装置にプッシュロッド313を設けることができ、ピストン302を図28cの閉位置から変位させ、圧力を流入口301から排出口312に渡せるようにする。図28eは、代替のピストン302’及びロッド307’も示し、ロッド307’は、貫通ボア314から離れた固体であり、ピストン302’の移動は、貫通ボア314に、排出口312’に流体を供給する供給チャネル315を開閉させる。
【0070】
したがって、本発明の液体ディスペンサが、液体内容物を大気(ガス雰囲気)に曝すことなく、また、液体の放出に十分な圧力を容器内に保持するが、吐出中に液体を発泡又は急に放出させる恐れがある過剰な圧力を維持することなく、液体を容器から排出可能なことが理解されよう。弁要素26は、液体が排出中であっても圧力を一定レベルに維持できるようにし、液体が排出されていないときには高圧力レベルに戻せるようにする。当該ディスペンサを炭酸飲料等の任意の適当な液体に使用可能なことが理解されよう。当該ディスペンサでは、容器内の圧力をより高いレベルに維持することにより、飲料の気が抜けることが回避され、ワインを不活性ガス下に保持することにより、高圧雰囲気によってワインの酸化及び傷みが回避される。同様に、本発明を所望のように他の任意の適当な液体に使用することが可能であり、適した容器係合部16を設けることにより、任意の所望の容器に適合可能なことが理解されよう。本明細書において説明した実施形態では、加圧流体内に窒素等の不活性ガスが含まれることが想定されるが、排出される液体に応じて、その他のガス又は液圧の使用が可能であることが想定される。
【0071】
液体の排出ではなく、本発明をガス、発泡体、複合材料、又は流動性を有する適当な材料を容器から排出するために使用されることが想定される。
【0072】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「含む(備える)」及び「含んでいる(備えている)」という用語及びその変形形態は、特定の特徴、ステップ、又は完全体が含まれることを意味する。これら用語は、他の特徴、ステップ、又は構成要素の存在の除外を意図するものではない。
【0073】
それぞれの固有の形態で、或いは開示される機能、開示される結果を得るための方法やプロセスを実行するための手段に関して表現される上記明細書、特許請求の範囲、又は添付の図面において開示される特徴は、本発明を多種多様な形態で実現するために、別個に、又はかかる特徴の任意の組み合わせで利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明を具体化した液体ディスペンサの外観図である。
【図2】図1のディスペンサの断面図である。
【図3】図1の液体ディスペンサの弁要素の斜視図である。
【図4】図3の弁要素の断面である。
【図5】図3の弁要素のさらなる断面である。
【図6】別の位置での弁要素断面を示す図5と同様の図である。
【図7】さらに別の位置での弁要素断面を示す図5と同様の図である。
【図8a】図1のディスペンサ細部の拡大図である。
【図8b】図8aの図の部分図である。
【図9】図1のディスペンサの圧力調整器の概略図である。
【図10】別の位置から見た図9の圧力調整器の図である。
【図11】さらに別の位置から見た図9の圧力調整器の図である。
【図12a】図9の圧力調整器の部分平面図である。
【図12b】図12aの部分斜視図である。
【図13】図8に示される第1作動要素の断面である。
【図14】伸長位置にある図13の作動要素を示す。
【図15】さらなる作動要素の断面である。
【図16】伸長位置にある図15の作動要素を示す。
【図17】図8aの部分図をより詳細に示す。
【図18】図1のディスペンサのデマンド機構の断面図である。
【図19】代替のデマンド機構の断面図である。
【図20】本発明を具体化したさらなる液体ディスペンサの断面図である。
【図21】図20の弁要素の断面図である。
【図22】図21の弁要素のさらなる断面図である。
【図23】図21及び図22の弁要素の側面図である。
【図24】図23の弁要素のクリップの斜視図である。
【図25】図20の弁組立体の第1供給マニホルドの断面図である。
【図26】図20の第2供給マニホルドの断面図である。
【図27】さらなる液体ディスペンサの側面図である。
【図28a】図1又は図20の液体ディスペンサで使用される、第1位置にあるコネクタの断面図である。
【図28b】第2位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28c】第3位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28d】第4位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28e】代替のコネクタの断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として液体用であるが、ガス又は複合材料用にも適用可能なディスペンサ(取り出し又は排出機構)に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、炭酸飲料及びワインを含めた多くの液体では、容器が開封されると、未使用又は飲み残された内容物が劣化する惧れがある。例えば、炭酸飲料は気が抜ける惧れがあり、開封されたワインは酸化する惧れがある。こういった問題は飲料のみならず、空気接触又は汚染物の回避が望ましい他の液体にも当てはまり得る。例えば、液体が可燃性の場合、発火を回避するために、容器の空き部分を不活性ガスで充填することが望ましい。また、例えば液体が医療用のものである場合、汚染を回避することが非常に望ましい。
【0003】
容器のヘッドスペース内の圧力及び/又はガス組成が適宜調整される容器に液体を保存することが知られている。したがって、例えば、開封されたワインボトルを不活性雰囲気下に保持することが知られており、可燃性液体の場合も同様である。しかし、これらは、液体を排出(取り出し、分配又は注出)するためにガスを解放しなければならないという問題を有する。同様に、容器内の圧力が高すぎる場合、液体を排出する際に、例えば炭酸飲料を不要に発泡させることにより、問題を生じさせる惧れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記問題のうちの1つ又は複数を軽減又は解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、容器から液体を排出するための液体ディスペンサであって、容器から液体を受け取る取水管、液体を排出する排出流路、第1圧力で加圧流体を容器のヘッドスペースに供給する圧力供給機構、及びディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構(取り出し又は排出機構)が、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力まで減圧し容器から流体を排出するための排出流路に取水管を接続した後、容器のヘッドスペース内の圧力を第1圧力まで加圧することにより、容器から液体を排出するよう作動する液体ディスペンサを提供する。
【0006】
取水管が排出流路に接続されているとき、ディスペンシング機構はさらに、容器のヘッドスペースを圧力供給機構に接続して、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するように作動可能である。
【0007】
ディスペンシング機構は弁要素を備えることができ、当該弁要素が、容器のヘッドスペースと圧力供給機構を接続する第1位置と、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力に減圧するため容器のヘッドスペースと通気口を接続する第2位置の間で可動可能である。
【0008】
弁要素は、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するため、絞り弁を介して圧力供給機構と容器のヘッドスペースを接続する第3位置に可動可能である。
【0009】
弁要素が第3位置にあるときに、当該弁要素は取水管と排出流路を接続する流体通路をさらに備えることができる。
【0010】
弁要素は、前記位置の間で回転可能である。
【0011】
弁要素は、前記位置の間で直線的に可動可能である。
【0012】
ディスペンサは、弁要素が第2位置にあるときに、取水管を排出流路に接続するように可動可能な閉塞要素を備えることができる。
【0013】
液体ディスペンサは、弁要素を第1位置方向に付勢するバイアス要素をさらに備えることができる。
【0014】
液体ディスペンサは、弁要素を第1位置から移動させるように作動するデマンド機構をさらに備えることができる。
【0015】
デマンド機構は流体圧アクチュエータ(作動装置)と制御装置を備えることができ、当該制御装置が加圧流体を当該アクチュエータに供給して弁要素を第1位置から第2位置に移動させるように作動する。
【0016】
容器のヘッドスペース内の圧力が低減したときに、デマンド機構は弁要素を第2位置から第3位置に移動させるように作動可能である。
【0017】
デマンド機構は補助弁を備えることができ、制御装置が作動し容器のヘッドスペース内の圧力が第2圧力まで減圧するときに、当該補助弁がアクチュエータと圧力供給機構を接続する。
【0018】
アクチュエータは、圧力供給機構に接続されたときに弁要素を第1位置から第2位置に回転させる第1作動要素と、圧力供給機構に接続されたときに弁要素を第3位置まで回転させる第2作動要素を備えることができる。
【0019】
液体ディスペンサは、容器の口に係合し、該口に圧密シールを施す液体係合部をさらに備えることができる。
【0020】
液体ディスペンサは、圧力供給機構を加圧流体源に接続する圧力供給コネクタを備えることができる。
【0021】
液体ディスペンサは、圧力供給機構とディスペンシング機構を有する第1部、および容器を受ける第2部から成る容器を備えることができ、第1部と第2部は取り外しができるように接続可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施形態について、添付図面を参照して例として以下に説明する。
【0023】
図1では、本発明を具体化した液体ディスペンサ全体を10で示し、当該液体ディスペンサは、注出口12を有する第1部11と、排出する液体を保持する容器を収容する第2部13と、容器から液体を排出するためのボタン14を備える。
【0024】
ここで、図2はディスペンサ10の断面を示す。特に、ディスペンサは、ディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構全体は15で示され、ディスペンサ10の第1部11内に位置する。第1部11は容器係合部16を有し、当該容器係合部がディスペンサ10の第2部13に収容された容器18の口部分17とシール係合する。取水管19は、ディスペンシング機構15から下方に向かい容器18内に延びる。20で示される排出流路が設けられ、当該排出流路20は、液体を適当な受け容器内に排出(分配)することができるように、注出口12と連通して液体を外側下方向に導く。
【0025】
加圧流体を容器18のヘッドスペースに提供するための圧力供給機構全体を21で示す。ノズル22が、加圧流体供給源、この例ではガスキャニスタ23に係合する。流体圧力供給チャネル24は、ガスキャニスタ23からその全体が25で示されるデマンド機構及び弁要素26に圧力を供給し、当該弁要素26は、より詳細に後述するようにディスペンシング機構15の一部を構成する。
【0026】
図3及び図4に詳細に示されるように、弁要素26は、流体通路28を有する凡そ円筒形の本体27を備える。弁要素26が正規の向きにあるとき、流体通路は、取水管19と排出流路20を接続して、液体の排出を可能にする。弁要素26は、29、30で示される一対のアクチュエータロッドに接続されて、より詳細に後述するように弁本体を動作させると共に、弁要素26は、バイアス要素に係合して弁要素26を第1位置に付勢する一対の突起31、32を備える。
【0027】
図5〜図7で詳細に示すように、弁要素26は、その全体が31で示されるような通路を備え、当該通路は、加圧下で流体を容器18に供給し、容器18から圧力を受けると流体を放出する。
【0028】
これより図5〜図7を参照すると、通路31は、通気口接続部32、ガス供給口33、第1容器接続部34、絞り弁口35、及び第2容器接続部を備える。流体圧力供給継手37は、より詳細に後述する圧力調整器38から延びて、圧力供給機構21から加圧流体を供給する。容器接続通路39が、弁要素26から容器まで延びる。第1排気路40が、図8aにおいて40aで示される高圧通気口まで延び、第2排気路41が、図8aにおいて41aで示される低圧通気口まで延びる。図8bに示すように、各通気口40a、41aは、各通気口の穴40c、41cを塞ぐように、それぞれ対応するクリップ40b、41bで覆われる。各通気口が開く圧力は、適切な強度クリップ40b、41bを選択することにより設定され、その結果、排出される液体に応じて第1圧力及び第2圧力の選択を可能にする。
【0029】
弁要素26が、図5に示すように第1位置にあるとき、流体圧力供給通路は、ガス供給口33及び第1容器接続部34を介して容器接続通路39に接続される。次に、加圧流体が、通路24から図9に示す圧力調整器38及び弁要素26を介して容器に供給されて、容器内の液体上方のヘッドスペース内の圧力を比較的高い第1圧力に維持する。圧力調整器38は、後述するように容器内の圧力をこの第1圧力に維持するように機能し、この位置では、容器は結果的に加圧状態を維持し、必要に応じて所望の雰囲気で加圧状態を維持する。通気口接続部32の第1排気路40及び高圧通気口40aへの接続は、容器内の圧力が、何らかの理由により安全レベルを超えて蓄積された場合、高圧通気口40aを通して確実に放出される。
【0030】
容器から液体を排出したい場合、弁要素26は、図6に示す第2位置まで回動する。この位置では、ガス供給口33が流体圧力供給継手37との接続から外れ、通気口接続部32が第2排気路41と連通するように移動する。接続部34は拡張開口であるため、容器への通路39と流体的に連通した状態を保つ。したがって、容器のヘッドスペース内の圧力が、低圧通気口41aの特性を変更することによって調整可能な第2圧力に減圧するまで、容器のヘッドスペース内の加圧流体は、容器接続通路39、通路31、第2排気路41、及び低圧通気口41aを通して放出される。
【0031】
弁要素26は、図7に示す第3位置まで回転すると、流出口36は、接続通路39と連通するようになり、絞り弁口35は、流体圧力供給継手37と連通するようになる。容器接続部34が、第2排気路41と連通するように移動する。この向きでは、流体通路28も取水管19及び排出流路20と連通するようになる。液体が容器18から取水管19を上昇、弁本体26を経て排出流路20及び注出口12に促されるように、第2圧力が選択される。したがって、第2圧力は、液体ディスペンサ10の周りの外部周囲圧力よりも高くあるべきである。液体が容器18から排出されているとき、容器18のヘッドスペース内の容積は増大することになるため、絞り弁口35は、流体圧力供給通路37から容器接続通路39を経て、圧力を容器18のヘッドスペース内に流出させる。第2排気路41への接続が、容器内の圧力を第2圧力に維持させるのに対して、絞り弁口35は、圧力が急激に上昇することがないようにする。
【0032】
この液体排出が停止されると、弁要素26は図5に示す第1位置に戻り、容器18のヘッドスペース内の圧力が比較的高い第1圧力に戻る。
【0033】
ここから、圧力調整器38について図9〜図12bを参照してより詳細に考察する。圧力調整器は、流体圧力供給通路24に接続されてノズル22に通じ、また流体圧力供給通路37に接続されて弁要素26に通じる。圧力調整器38は、カラー47と端壁48との間で可動可能なピストン39を備える。ロッド42がピストン39に取り付けられ、通路24の端部内で可動可能である。ロッド42内のボア43は、流体圧力供給通路24と流体連通し、流体圧力供給通路37に接続可能なサイドアーム43aを有する。変位レバー44が、ピストン39の下に取り付けられ、レバー44に突起45があり、それはピストン39に対して作用する。レバー44は、容器18の口部の雄ねじ部分を受けるための雌ねじにあたる容器係合部16の真上に配置される。図9に示すように、容器が接続部に係合していない場合、レバー44に対する上向きの力はなく、ピストン39はカラー47に接する最下位置に留まる。アーム43aが流体圧力供給通路37と連通していないため、流体供給通路24から弁要素26への加圧流体の供給はない。供給通路24内に加圧流体がある場合、この加圧流体はロッド42の端部に対して作用して、ピストン39を図9に示す位置に維持し、したがって、容器が存在していないとき、加圧流体は放出されない。
【0034】
図10に示すように、容器がディスペンサ内に差し込まれると、口部17が接続手段16内に差し込まれ、レバー44に対して作用して、図示のようにレバー44を上方に向かわせ、突起45がピストン39を上方に押して、通路43aを流体圧力供給通路37と連通させる。したがって、加圧流体が通路24から弁要素26に流れる。弁要素26が図5に示す第1位置にあると、流体圧力が容器18のヘッドスペースに供給される。通路24内の圧力が容器18の内部の圧力よりも高い間、ピストン39は図10に示す位置に留まる。しかし、ピストン39の下面に対して作用する容器18内の圧力が、通路24内の圧力によってロッド42の端面42aに加えられる力よりも大きな力を発生させる場合、ピストン39及びロッド42は押し上げられ、通路43aを通路37との連通から外すように移動し、ひいては図11に示すように通路24から弁要素26への圧力供給を遮断する。したがって、第1圧力はピストン39及びロッド42の相対サイズによって設定され、容器18内の所要圧力に応じてしかるべく調整することができる。容器18内の圧力は、高圧通気口40aによって設定される圧力にも左右されるため、所望の第1圧力に調整できるいくつかの方法が提供される。容器18内の圧力が下がると、ピストン39は図11の位置から再び図10に示す位置まで下方に促され、加圧流体を容器18に再び供給できることが明らかであろう。
【0035】
ピストン39のサイズを適合させるために、例えば、異なる圧力が要求される場合、ピストン39とカラー47との間に配置されたスリーブにより、カラー47内の空間の直径を縮小できることが明らかであろう。
【0036】
図12a及び図12bに示すように、レバー44は、環状支持体46に担持されそこから内側に延びるアームを備える。環状支持体46は、接続手段16の上方に配置され、実際は、容器の口部17により当接部に対してシールを施すことができる。突起45は、概してレバー44によって担持される環状外部46の中心に配置される。
【0037】
ここで、図5〜図7を再び参照すると、当然ながら、弁要素26を、第1位置から第2位置まで及び第2位置から第3位置までの2つの角度を通して回転させる必要がある。これは、前記位置の間で制御可能に可動であるアクチュエータを有することによって達成されるが、本例では、第1作動要素29及び第2作動要素30を有することによって達成される。これら要素は、図13、図14、図15、及び図16により詳細に示される。これら図に示されるように、各作動要素29、30は、弓状通路55、56に取り付けられているスリーブ52、53内で可動可能な湾曲ロッド50、51を備える。ピストン57、58が、通路55、56の端部に配置され、対応する制御線59、60に対する圧力供給に応じて通路内部で可動可能である。作動要素29、30は本質的に同一であり、スリーブ52、53のサイズのみが異なるということが明らかであろう。各ピストン57、58は、スリーブ52、53の端部まで通路55、56内を移動し、移動するに際して、対応するロッド50、51を押す。ロッド50、51のヘッド部50a、51aが、図17及び図8aのその全体が61で示される共通板に接続される。
【0038】
したがって、図14及び図16から、各作動要素29、30を動作させると、対応するロッド50、51を異なる量だけ延出させ、ひいては弁要素26を第1の角度及び第2の角度に回転させることが分かるであろう。
【0039】
容器18内の圧力変化により液体を排出するためのボタン14が押下されるのに応じて、作動要素29、30の連続動作を提供するために、図18により詳細に示すようなデマンド機構25を備える。デマンド機構25は、通路70を介して流体圧力供給通路24に接続され、通路59を通して第1作動要素29に接続されると共に、通路60を介して第2作動要素30に接続される。パイロット通路71が、例えば図5〜図7に示すように、容器18内のヘッドスペースと流体連通している。
【0040】
デマンド機構は、第1プッシュ要素72を備える。第1プッシュ要素72は、カラー74と係合して第1プッシュ要素72を所定位置に保持する外向きフランジ73を有する。バネ75がフランジ73に対して作用して、プッシュ要素72を図18に示すように上向き方向に促す。第1プッシュ要素72はボア76内で可動可能であり、ボア76は、プッシュ要素72の側部に備わったギャラリー78を介して通気口77に流体連通する。プッシュ要素72は、ギャラリー78と流体連通する貫通通路79をさらに有する。プッシュ要素72が付勢位置にあるとき、貫通通路79はライン80を通して第2作動要素30への通路60と流体連通する。第1作動要素29への通路59は、ギャラリーと流体連通する。したがって、図18に示すようにプッシュ要素72が付勢位置にあるとき、作動要素29、30が両方とも大気(ガス雰囲気)に接続される。
【0041】
デマンド機構25は、第2プッシュ要素81をさらに含む。第1プッシュ要素は、第1プッシュ要素72の下端部内のカウンターボア82内に部分的に受けられると共に、ボア83内に部分的に受けられる。第1バネ84がカウンターボア82内に配置され、第2プッシュ要素81に対して、図18に示すように下向きに促すよう作用する。第2バネ85がボア83内に配置され、第2のプッシュ要素81を上向きの方向に促すよう作用する。パイロット通路71はボア83と流体連通する。貫通通路86が第2プッシュ要素81内に設けられ、第2プッシュ要素81が後述するように下方に十分に移動したとき、バイパスライン87を介して作動供給通路59、60を流体連通せしめるように動作する。
【0042】
したがって、容器18のヘッドスペース内の圧力が第1圧力であり、かつ液体の排出が必要ないとき、第1プッシュ要素72は図示のように付勢位置にあり、弁要素26に対して作用する力がないように、通路60、59を介して作動要素を大気(ガス雰囲気)に接続する。容器18の内部圧力は、パイロット通路71を通して、第2のプッシュ要素81を図18に示すような位置に促すように作用する。
【0043】
液体を排出したい場合、ボタン14が押下される。これにより、バネ75の抵抗に逆らって、第1プッシュ要素72を下方に促す。フランジ73は、通気口77を遮断するのに十分なほど下方に移動し、ひいてはギャラリー78を大気(ガス雰囲気)から遮断する。プッシュ要素72が十分に移動したとき、流体通路79は流圧供給ライン70と連通し、ギャラリー78を介して加圧流体を第1作動供給通路59に供給する。次に、流圧は第1の作動要素29に供給され、上述したように弁要素26を第1位置から第2位置に回転させる。これにより、容器18内の圧力はより低い第2圧力に向けて低下し始める。
【0044】
第1プッシュ要素72は、ボタン14の押下に応じて変位するが、第2プッシュ要素81は、第2バネ85の上向きの力及びパイロット通路71からの圧力として図示されるような位置に保持される。容器18内の圧力が低下するにつれて、パイロット通路71からの流体圧力によって生じる上向きの力は、圧力及び第2バネ85によって発生する力が、第1バネ84によって発生する力に負けるまで、徐々に低下する。第2プッシュ要素81は下方に移動し、貫通通路86をバイパスライン87と流体連通せしめる。これは、第2作動供給通路60を第1作動供給通路59に接続し、ひいては貫通通路79及び70を介して流体圧力供給通路24に接続する。したがって、流体圧力が第2作動要素30に供給され、上述したように弁要素26を第2位置から第3位置に回転させ、液体を強制的に容器から取水管19、弁要素26、及び排出流路20を通して押し出す。
【0045】
液体が十分排出されたとき、ボタン14が解除される。バネ75、第2バネ85、及び第1バネ84の効果は、プッシュ要素を再び図18に示す開始位置に促すことである。したがって、流体圧力供給ライン70が遮断され、作動供給通路59、60が通気口77を通して再び大気(ガス雰囲気)に接続される。作動要素29、30への圧力供給が全くない状態では、バイアス手段は、弁要素26を再び上述した第1位置に促すように作用し、ひいては、上述した圧力調整器38の動作によって容器18のヘッドスペース内の圧力を第1圧力まで上昇させる。
【0046】
代替デマンド機構を図19に参照番号200で示す。当該機構は、図18のデマンド機構25と同様に動作するが、チャンネルをボタン201の2つの部分内に成形することができる。第1ボタン部201a及び第2ボタン部201bがボア201c内で可動可能であり、第1及び第2ボタン部は、バネ201dによって離れて保持される。大気(ガス雰囲気)への通気口が202で表示され、チャネル203そして第1ピストンへの排出路204に接続される。第2ピストンへの排出路は、206で表示される。ボア201cの第2ボタン部201bよりも下の部分は、チャネル205を通して容器の内部に接続される。加圧流体が、ライン207で供給される。
【0047】
第1ボタン部201aが押されると、ショルダ208が、通気口202及び第1ピストンに接続された第1ピストンへの排出路204を閉じ、上述したように弁要素26を動作させて第1位置に回転させ、容器内の圧力をより低い第2圧力まで下げる。ライン207の圧力が下がるにつれて、バネ201dの力が、第2ボタン部201bを、ボア201cの端部でショルダ209に係合するまで押し下げるように作用する。排出路206は圧力供給源207に接続され、第2ピストンを動作させると共に、弁要素26を上述した注出のための第3位置に回転させる。
【0048】
ボタン201が解除されると、排出路204、206が大気(ガス雰囲気)に接続され、弁要素26は第1位置に戻り、容器は上述した第1圧力に戻る。
【0049】
ここで図20を参照すると、本発明を実施化するさらなる液体ディスペンサを100で示す。図1〜図19の実施形態において見られるように、液体ディスペンサ100は、液体よりも上にヘッドスペース102aを有する容器102の口部にシール係合する容器係合部101を有する。取水管103(切り欠いて示される)が容器102内に延び、注出口(図示せず)を介して容器102から液体を放出させるため、以下に詳述するように排出チャンバ104に接続することが可能である。この例では、取水管103には供給管103aが設けられ、当該供給管は、加圧流体が、ヘッドスペース102a内にではなく容器102内の液体を通して供給されるように、流体圧力供給機構に接続される。
【0050】
加圧流体を容器102に供給するための圧力供給機構全体がここでは参照番号105で示される。加圧流体供給源、例えば図示されていないガスキャニスタとネジ係合を提供するために、ノズル106が備わる。圧力供給機構は調整機構を有し、当該調整機構全体は107で示され、加圧ガスを加圧流体源から弁機構に所望の圧力、例えば45psiで供給するように動作する。流体圧力は、136aで示される供給チャネルを介して供給される。
【0051】
容器102の内容物への供給圧力の制御を提供するために、ボア109内で摺動自在に可動可能な弁要素108が設けられ、ここでは第1位置で示されている。弁要素108は、圧力を露出端、例えばネジ付き支持体108fに接続されたボタン又は他の機構に圧力を供給することによって可動可能である。
【0052】
図21〜図23に示すように、弁要素108は、第1小径部110及び第2小径部111を備える。これら小径部に隣接して、凹部110a、110b、111a、111bが設けられ、図23に示す環状シール112a、112b、113b、113bを受けて、ボア109の内面と滑り嵌めシールを形成する。弁108には2つの内部ボアが備わっている。第1に、図21に示すように、内部ボア114は排出口115と第2小径部111の表面に設けられたポート116との間に延びる。図22に示す第2ボアは、ポート117から小径部110と連通するように設けられているポート118まで延びる。ポート115、117は、弁要素108の端部に配置され、それぞれ凹部120、121に現れる。凹部120、121は、図24において122で示されるクリップ、本質的にはボア115、117からの加圧流体の通過に対抗するバネ要素を受けて、当該クリップが、それぞれ通気口40a、41aのような低圧通気口と高圧通気口を備える。クリップ122の強度は、流体を各ポート115、117から放出することができる圧力(本例では、ポート115からは7.5psi及びポート117からは45psi)を定めるように選択される。
【0053】
第2弁要素108bがボア109内に配置され、第1シール108c及び第2のシール108dを含み、これらシールの間に小径部108eを画定する。摺動自在に可動可能なスペーサ150が、弁要素108のボア151内に設けられ、スペーサ150の端部は、第2弁要素108bの端面に取り付けられるか、又はそれと一体的に設けられる。ボア151はボア114に接続される。
【0054】
容器102からの液体の供給を制御するために、その全体が123で示されるような供給機構が備わっている。供給機構123は、チャンバ125内で可動可能な第1ピストン124を含み、ロッド126を介して、排出チャンバ104内で可動可能な第2ピストン127を含むクローザ要素に接続される。ピストン124、127が図19に示すように下位位置あるとき、容器102からの排出口が閉じられ、そのため、流体は排出チャンバ104内に、そして排出チャンバ104から排出路に渡ることができない。本例では、ロッド126は、チャンバ125の第1ピストン124より下の部分とピストン127内の排出穴127aを接続する内部ボア126aを有する。これらは、排出チャンバ104を通して排出される流体を供給するために、追加の加圧流体を提供する。例えば、液体を炭酸化するが、必要に応じて省いてもよい。
【0055】
加圧流体供給源105から加圧流体を渡すことができるように、第1マニホルド130が図25に示すように設けられ、第2マニホルド131が鏡像図26に示すように設けられる。
【0056】
第1マニホルド130内の第1チャネル132は、図19に示す位置にあるときに弁要素108のシール112bと113aとの間に配置されるポート133に接続し、更に、ボア109の閉端に配置されるポート134、及びピストン127の下に配置される第3のポート135に接続する。第1チャネル132は、供給チャネル136aを介し、流入ポート136b及び狭窄137を通して流体圧力源に接続される。
【0057】
第1マニホルド130は第2チャネル138を有する。第2チャネル138は、弁要素108の第2小径部111によって画定されるボア109内の空間に係るボアと流体連通する第1ポート139に接続する。第2ポート140は、流入弁141を通して容器102の内部と流体連通し、第3ポート142は、ピストン124が内部で可動であるチャンバ125に連通する。第3チャネル143は、第2弁要素108bのシール間のボア144に流体連通するポート及びチャンバ125のピストン124より下の部分、即ちピストンのポート142とは逆側で流体連通するポート145に接続する。
【0058】
第2マニホルド131は、弁要素109の第2小径部111に隣接する内部フローシステムボア109と流体連通して配置される第1ポート147及び図20に示す第2弁要素109bの右側で内部ボア109に接続するポート148に接続する。第2マニホルド131は、ポート136cによってチャネル136aを通して流体圧力源に接続される。
【0059】
弁要素108の端と第2弁要素108bとの間の空間が大気(ガス雰囲気)に通気されるように、第1マニホルド130も大気(ガス雰囲気)への通気口154を提供する。
【0060】
使用に際しては、流体圧力源とノズル106が接続され、また容器102が接続されているとき、弁要素108は図示の位置にある。流体圧力が、流入口136cを通り、第2マニホルド131を通ってポート147まで供給される。これは、第2小径部111及びボア109の内部によって画定される容積と流体連通するため、圧力は、第1マニホルド130のポート139及び第2のチャネル138を通ってポート140まで、そして弁141及びこの例では管103aを介して容器102の内容物内に供給される。圧力は、ポート142を通してチャンバ125へも供給され、ピストン124、127を図20に示す閉位置まで押し下げる。加圧流体はまた、第2マニホルド131を通してポート148まで供給され、第2弁要素108bを図示のように左側に促し、ピン又は他のストップ(図示せず)に当接して、それ以上左側に移動しないようにする。圧力が所望の圧力、この例では45psiよりも下がった場合、調整器107は、より多くの加圧流体を流体圧力源から供給する。ボア114内の圧力が、スペーサ150の小端に対して作用する。ボア109内の第2弁要素108bの右側の圧力は、第2弁要素108bの端面に対して作用し、それにより、第2弁要素に対する正味の力が、第2弁要素を図20に示すように左側に促す。
【0061】
液体を容器102から排出したい場合、弁要素108の端部が押され、弁要素108をボア109内で第2位置まで直線的に移動させる。弁要素108は、図20に示すように右側に移動するが、しかし、弁要素108bに対する力のバランスは、弁要素108bを右側に移動することを意味する訳ではなく、スペーサ150がボア151内で移動することを意味する。ポート133及び139はまず、弁要素108のポート118と流体連通する。第1マニホルド130の第2チャネル138を介して、これはチャンバ125、ポート135、134、及び140、ひいては第2弁要素108bの右側のボア109の内部及び容器の内部を、低圧排出口117に接続する。したがって、圧力は、より低い第2圧力、この例では7.5psiに下がるまで放出される。
【0062】
ボア151内の圧力は、ポート116がポート147と流体連通した状態を保つことにより、高圧を保つ。第2弁要素108bのより大きな面に対して作用する圧力が下がると、最終的には、スペーサ150の端に対する圧力に圧倒されることになり、図20に示すように第2弁要素108bを右側に促す。
【0063】
第2弁要素108bが右側に移動すると、ポート148及び144が接続され、それにより、より高い第1圧力で流体がチャンバ125のピストン124より下の部分に供給され、ピストン124を上向きに押し上げてピストン127を上昇させ、それにより、排出チャンバ104と容器102間の接続を開く。液体が容器102から放出されるとき、ヘッドスペース内の圧力は、第1マニホルド130の第1チャネル132及びポート135を通しての流体圧力接続により、狭窄137の故に低圧に保たれる。液体が排出されると、端部110に対する力が解放される。第1弁部108は、ボア114内の圧力によって左側に促される。ポートは、図20に示すように接続され、ピストン124、127は閉位置に促される。
【0064】
望むように、端部110を所望のあらゆる制御装置に接続してもよいことが理解されるであろう。例えば、その全体が160で示される排出ボタン、及び170で示されるガスシリンダがディスペンシング機構のハンドル161に取り付けられた、実施可能な液体ディスペンサの側面図を図27に示す。図1及び図20の実施形態を、所望に応じて、液体ディスペンサの任意の適当な設計に含めることができることが理解されるであろう。
【0065】
ガスボトルコネクタが、図28a〜図28dにおいて全体的に300で示される。コネクタ300は、例えば、図20において300で示される液体ディスペンサのいずれの実施形態との併用にも適する。コネクタは、ガスが、例えばガスボトルから供給される流入口301を含む。ピストン302が第1ボア303内で可動であり、その動きは、第1ボア303の端部304及びサークリップ305によって制限される。第1ボア303よりも小さな直径を有する第2ボア306は、第1ボア303から流入口301まで延びる。ピストンロッド307がピストン302に接続され、第2ボア306内で摺動自在に可動である。チャネル308は、ピストン302の上面からピストンロッド307を通って延び、1つ以上のポート309を有する。上部Oリングシール310及び下部Oリングシール311が、ピストンロッド307と第2ボア306との間に摺動シールを提供する。第1ボア303の上部は、排出口を備える。
【0066】
図28aは、平衡位置にあるコネクタ300を示し、液体ディスペンサ内、ひいてはボア303内の低圧が、ガス容器内及びロッド307の端部の小さなエリアに印加される高圧と平衡する。ディスペンサ内の圧力が図28bに示すように下がると、ピストン302は上向きに押し上げられ、ピストンロッド307の下部は下部Oリング311との接触から外れるように移動する。ロッド307と第2ボア306との間の許容差が厳密ではないため、加圧流体は、流入口301、ポート309、そしてチャネル308を通って排出口312内に流れる。圧力が十分に上昇すると、ピストン302が図28aの位置に戻る。
【0067】
図28cの例では、例えばコネクタ300が故意にディスペンサから外されたことにより、或いは、漏れ又はその他の理由により、第1ボア303内の圧力が完全に解放されている。この場合、流入口301での圧力は、ピストン302がサークリップ305に係合し、ポート309が上部Oリングシール310よりも上になるまで、ピストン302を押し上げる。この場合、加圧流体は流入口301から排出口312に渡ることができず、したがって、コネクタ300は安全な状態にある。
【0068】
コネクタ300は、ガス容器を補充するために使用することもできる。図28dに示すように、排出口312に印加される圧力は、ピストン302がボアの端部304に係合するまで、ピストン302を押し下げる。チャネル308及びポート309は、加圧流体を排出口312から流入口301に渡せるようにする流体接続を提供する。
【0069】
図28eに示すように、コネクタ300が取り付けられている装置にプッシュロッド313を設けることができ、ピストン302を図28cの閉位置から変位させ、圧力を流入口301から排出口312に渡せるようにする。図28eは、代替のピストン302’及びロッド307’も示し、ロッド307’は、貫通ボア314から離れた固体であり、ピストン302’の移動は、貫通ボア314に、排出口312’に流体を供給する供給チャネル315を開閉させる。
【0070】
したがって、本発明の液体ディスペンサが、液体内容物を大気(ガス雰囲気)に曝すことなく、また、液体の放出に十分な圧力を容器内に保持するが、吐出中に液体を発泡又は急に放出させる恐れがある過剰な圧力を維持することなく、液体を容器から排出可能なことが理解されよう。弁要素26は、液体が排出中であっても圧力を一定レベルに維持できるようにし、液体が排出されていないときには高圧力レベルに戻せるようにする。当該ディスペンサを炭酸飲料等の任意の適当な液体に使用可能なことが理解されよう。当該ディスペンサでは、容器内の圧力をより高いレベルに維持することにより、飲料の気が抜けることが回避され、ワインを不活性ガス下に保持することにより、高圧雰囲気によってワインの酸化及び傷みが回避される。同様に、本発明を所望のように他の任意の適当な液体に使用することが可能であり、適した容器係合部16を設けることにより、任意の所望の容器に適合可能なことが理解されよう。本明細書において説明した実施形態では、加圧流体内に窒素等の不活性ガスが含まれることが想定されるが、排出される液体に応じて、その他のガス又は液圧の使用が可能であることが想定される。
【0071】
液体の排出ではなく、本発明をガス、発泡体、複合材料、又は流動性を有する適当な材料を容器から排出するために使用されることが想定される。
【0072】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「含む(備える)」及び「含んでいる(備えている)」という用語及びその変形形態は、特定の特徴、ステップ、又は完全体が含まれることを意味する。これら用語は、他の特徴、ステップ、又は構成要素の存在の除外を意図するものではない。
【0073】
それぞれの固有の形態で、或いは開示される機能、開示される結果を得るための方法やプロセスを実行するための手段に関して表現される上記明細書、特許請求の範囲、又は添付の図面において開示される特徴は、本発明を多種多様な形態で実現するために、別個に、又はかかる特徴の任意の組み合わせで利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明を具体化した液体ディスペンサの外観図である。
【図2】図1のディスペンサの断面図である。
【図3】図1の液体ディスペンサの弁要素の斜視図である。
【図4】図3の弁要素の断面である。
【図5】図3の弁要素のさらなる断面である。
【図6】別の位置での弁要素断面を示す図5と同様の図である。
【図7】さらに別の位置での弁要素断面を示す図5と同様の図である。
【図8a】図1のディスペンサ細部の拡大図である。
【図8b】図8aの図の部分図である。
【図9】図1のディスペンサの圧力調整器の概略図である。
【図10】別の位置から見た図9の圧力調整器の図である。
【図11】さらに別の位置から見た図9の圧力調整器の図である。
【図12a】図9の圧力調整器の部分平面図である。
【図12b】図12aの部分斜視図である。
【図13】図8に示される第1作動要素の断面である。
【図14】伸長位置にある図13の作動要素を示す。
【図15】さらなる作動要素の断面である。
【図16】伸長位置にある図15の作動要素を示す。
【図17】図8aの部分図をより詳細に示す。
【図18】図1のディスペンサのデマンド機構の断面図である。
【図19】代替のデマンド機構の断面図である。
【図20】本発明を具体化したさらなる液体ディスペンサの断面図である。
【図21】図20の弁要素の断面図である。
【図22】図21の弁要素のさらなる断面図である。
【図23】図21及び図22の弁要素の側面図である。
【図24】図23の弁要素のクリップの斜視図である。
【図25】図20の弁組立体の第1供給マニホルドの断面図である。
【図26】図20の第2供給マニホルドの断面図である。
【図27】さらなる液体ディスペンサの側面図である。
【図28a】図1又は図20の液体ディスペンサで使用される、第1位置にあるコネクタの断面図である。
【図28b】第2位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28c】第3位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28d】第4位置にある図28aのコネクタの断面図である。
【図28e】代替のコネクタの断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器から液体を排出するための液体ディスペンサであって、容器から液体を受け取る取水管、液体を排出する排出流路、第1圧力で加圧流体を容器に供給する圧力供給機構、及びディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構が、容器内の圧力を第2圧力まで減圧して容器から流体を排出するための排出流路に取水管を接続した後、容器内の圧力を第1圧力まで加圧することにより、容器から液体を排出するよう作動することを特徴とする液体ディスペンサ。
【請求項2】
取水管が排出流路に接続されているとき、ディスペンシング機構はさらに、容器のヘッドスペースを圧力供給機構に接続して、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するように作動することを特徴とする請求項1に記載の液体ディスペンサ。
【請求項3】
ディスペンシング機構は弁要素を備え、当該弁要素が、容器のヘッドスペースと圧力供給機構を接続する第1位置と、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力に減圧するため容器のヘッドスペースと通気口を接続する第2位置の間で可動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体ディスペンサ。
【請求項4】
弁要素は、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するため、絞り弁を介して圧力供給機構と容器のヘッドスペースを接続する第3位置に可動可能であることを特徴とする請求項2に従属する請求項3に記載の液体ディスペンサ。
【請求項5】
弁要素が第3位置にあるときに、当該弁要素は取水管と排出流路をつなぐ流体通路をさらに備える、請求項4に記載の液体ディスペンサ。
【請求項6】
弁要素が前記位置の間で回転可能であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項7】
弁要素が前記位置の間で直線的に可動可能であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ。
【請求項8】
弁要素が第2位置にあるときに、取水管を排出流路に接続するように可動可能な閉塞要素を備える、請求項3〜7のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項9】
弁要素を第1位置方向に付勢するバイアス手段をさらに備える、請求項3〜8のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項10】
弁要素を第1位置から移動させるように作動するデマンド機構をさらに備える、請求項3〜9のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項11】
デマンド機構は流体圧アクチュエータと制御装置を備え、当該制御装置が、加圧流体を当該アクチュエータに供給して弁要素を第1位置から第2位置に移動させるように作動することを特徴とする請求項10に記載の液体ディスペンサ。
【請求項12】
容器のヘッドスペース内の圧力が減圧したとき、デマンド機構が弁要素を第2位置から第3位置に移動させるように作動することを特徴とする請求項11に記載の液体ディスペンサ。
【請求項13】
デマンド機構は補助弁を備え、制御装置が作動し容器のヘッドスペース内の圧力が第2圧力まで減圧するときに、当該補助弁がアクチュエータと圧力供給機構を接続することを特徴とする請求項12に記載の液体ディスペンサ。
【請求項14】
アクチュエータは、圧力供給機構と接続されたときに弁要素を第1位置から第2位置に回転させる第1作動要素と、圧力供給機構と接続されたときに弁要素を第3位置に回転させる第2作動要素を備えることを特徴とする請求項12又は13に記載のデマンド機構。
【請求項15】
容器の口に係合し、該口に圧密シールを施す液体係合部をさらに備える、請求項1〜14のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項16】
圧力供給機構を加圧流体源に接続する圧力供給コネクタを備える、請求項1〜15のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項17】
圧力供給機構とディスペンシング機構を有する第1部、および容器を受ける第2部から成る容器を備え、第1部と第2部は取り外しができるように接続可能であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項18】
本明細書において且つ/又は添付図面を参照して詳述された液体ディスペンサ。
【請求項19】
添付図面を参照して以上に詳述され、添付図面に示される液体ディスペンサ。
【請求項20】
本明細書及び/又は添付図面で説明された新規の特徴又は特徴の新規組み合わせ。
【請求項1】
容器から液体を排出するための液体ディスペンサであって、容器から液体を受け取る取水管、液体を排出する排出流路、第1圧力で加圧流体を容器に供給する圧力供給機構、及びディスペンシング機構を備え、当該ディスペンシング機構が、容器内の圧力を第2圧力まで減圧して容器から流体を排出するための排出流路に取水管を接続した後、容器内の圧力を第1圧力まで加圧することにより、容器から液体を排出するよう作動することを特徴とする液体ディスペンサ。
【請求項2】
取水管が排出流路に接続されているとき、ディスペンシング機構はさらに、容器のヘッドスペースを圧力供給機構に接続して、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するように作動することを特徴とする請求項1に記載の液体ディスペンサ。
【請求項3】
ディスペンシング機構は弁要素を備え、当該弁要素が、容器のヘッドスペースと圧力供給機構を接続する第1位置と、容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力に減圧するため容器のヘッドスペースと通気口を接続する第2位置の間で可動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体ディスペンサ。
【請求項4】
弁要素は、液体が排出されている間は容器のヘッドスペース内の圧力を第2圧力程度に維持するため、絞り弁を介して圧力供給機構と容器のヘッドスペースを接続する第3位置に可動可能であることを特徴とする請求項2に従属する請求項3に記載の液体ディスペンサ。
【請求項5】
弁要素が第3位置にあるときに、当該弁要素は取水管と排出流路をつなぐ流体通路をさらに備える、請求項4に記載の液体ディスペンサ。
【請求項6】
弁要素が前記位置の間で回転可能であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項7】
弁要素が前記位置の間で直線的に可動可能であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ。
【請求項8】
弁要素が第2位置にあるときに、取水管を排出流路に接続するように可動可能な閉塞要素を備える、請求項3〜7のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項9】
弁要素を第1位置方向に付勢するバイアス手段をさらに備える、請求項3〜8のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項10】
弁要素を第1位置から移動させるように作動するデマンド機構をさらに備える、請求項3〜9のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項11】
デマンド機構は流体圧アクチュエータと制御装置を備え、当該制御装置が、加圧流体を当該アクチュエータに供給して弁要素を第1位置から第2位置に移動させるように作動することを特徴とする請求項10に記載の液体ディスペンサ。
【請求項12】
容器のヘッドスペース内の圧力が減圧したとき、デマンド機構が弁要素を第2位置から第3位置に移動させるように作動することを特徴とする請求項11に記載の液体ディスペンサ。
【請求項13】
デマンド機構は補助弁を備え、制御装置が作動し容器のヘッドスペース内の圧力が第2圧力まで減圧するときに、当該補助弁がアクチュエータと圧力供給機構を接続することを特徴とする請求項12に記載の液体ディスペンサ。
【請求項14】
アクチュエータは、圧力供給機構と接続されたときに弁要素を第1位置から第2位置に回転させる第1作動要素と、圧力供給機構と接続されたときに弁要素を第3位置に回転させる第2作動要素を備えることを特徴とする請求項12又は13に記載のデマンド機構。
【請求項15】
容器の口に係合し、該口に圧密シールを施す液体係合部をさらに備える、請求項1〜14のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項16】
圧力供給機構を加圧流体源に接続する圧力供給コネクタを備える、請求項1〜15のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項17】
圧力供給機構とディスペンシング機構を有する第1部、および容器を受ける第2部から成る容器を備え、第1部と第2部は取り外しができるように接続可能であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の液体ディスペンサ。
【請求項18】
本明細書において且つ/又は添付図面を参照して詳述された液体ディスペンサ。
【請求項19】
添付図面を参照して以上に詳述され、添付図面に示される液体ディスペンサ。
【請求項20】
本明細書及び/又は添付図面で説明された新規の特徴又は特徴の新規組み合わせ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28a】
【図28b】
【図28c】
【図28d】
【図28e】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28a】
【図28b】
【図28c】
【図28d】
【図28e】
【公表番号】特表2009−538256(P2009−538256A)
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511583(P2009−511583)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【国際出願番号】PCT/GB2007/001991
【国際公開番号】WO2007/138312
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508345896)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【国際出願番号】PCT/GB2007/001991
【国際公開番号】WO2007/138312
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508345896)
【Fターム(参考)】
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