CPR支援及び有効性表示
CPRの適正な施術に際し救助者を支援するための機器が記述されている。センサは、換気により生じた胸部の動きを検出する。センサ信号は、換気の有効性を表す制御信号を生成するよう処理される。人の肺の輪郭形状に肺アイコンが表示され、この輪郭は、換気の有効性を示すレベルに満たされて表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心肺機能蘇生(CPR)の伝達における補助又はCPRの有効性の測定をなすように構成された医療機器と、特にそのような機器のためのディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
患者が突然の心拍停止により打ちひしがれているときには、2つのタイプの治療が必要であり、血液に酸素を送り込み、血管系を通じ、重要なのは脳に対しての血液の流れを強制するCPRと、心臓の身体の自動的電気的刺激を再開させる除細動とがある。現代の自動式体外除細動器(AED)及び除細動器/モニタは、両方のタイプの治療をなすに当たり、救急医療技術を支援するものである。除細動は、ECG波形の自動解析の後に自動的に、或いはモニタにおいてECG波形を観察した後にEMTにより手作業で行うことができる。手動で動作させられるときのフィリップスMRx除細動器/モニタのような手動で制御させられる機器は、CPRモードに設定されることができ、かかるモードの間、CPRの伝達において支援がなされ、CPRの結果、胸部圧迫及び換気が監視される。自動モードにおいて動作する場合のMRx除細動器/モニタのような自動化機器及びマサチューセッツ州、AndoverのフィリップスメディカルシステムズからのAEDは、患者のバイタルサインに応じて適切な回数、CPRの除細動ショック及び期間が導かれ実行される救助プロトコルを実行することもできる。最近の研究により、様々なファクタに応じた種々の治療計画により、より効果的に様々な患者を生き返らせうることが分かってきている。除細動の成功の見込みに影響を及ぼす1つのファクタは、患者が不整脈を被ってから経過した時間の量(「ダウンタイム」)である。この研究により、心拍停止の期間によっては、患者は、1つのプロトコルにより回復する可能性が、他のものと比べて高くなることが判明している。AED又は除細動器/モニタが特定の患者の蘇生のための有効性の低いプロトコルにつきセットアップされた場合、その患者の回復の可能性は、低下することがある。これらの研究によって、こうした患者のうちの何人かは、CPRが最初に行われ、ショックの印加が回復の自発循環において正常になされる見込みが高い状態に患者を引き込むことのできる外部駆動循環及び換気をなすことにより開始することになる場合に蘇生される高い可能性がある。したがって、幾つかの除細動器は、救助者に治療プロトコルの選択を案内し、現在の患者のコンディションの下ではどの体験が要求しているかがより効果的になる。例えば、米国特許[2005年12月16日出願の出願第60/751,269号]を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
CPRが行われ救助者が恐らくは最も有効であるとする治療プロトコルを選ぶのを支援する期間を提供することに加え、上述したようなものの如きより高度な除細動器は、米国特許第6,306,107号(Myklebust氏ら)に記述されているようなCPRの適切な適用に救助者を案内することができる。こうした除細動器は、救助者が患者の胸に載せ、救助者がCPRの胸部圧迫をなす際の宛がうものとしてのパッド又はパックを具備している。かかる胸部圧迫は、しばしば当該機器により生成されたリズミカルな音と同期して行われる。胸部圧迫の深さは血流の最良の非侵襲性指標であるので、当該パッド又はパックは、各圧迫の深さも圧迫のレートも測定するために用いられる加速度計を含む。この加速度計の信号がCPRは不適切に伝達されていることを示す場合、除細動器は、救助者に「もっと強く圧迫」又は「もっと速く圧迫」するよう導く可聴命令を発生することになり、これにより、救助者は、CPR圧迫の適切な伝達に案内されることとなる。胸部圧迫の監視に加えて、これら機器のうちの幾つかは、患者の胸部インピーダンスの変化により換気も監視する。換気が不適切に行われている場合、機器は、「もっと呼吸させること」若しくは「もっと呼吸を抑えること」又は「もっと速く」若しくは「もっとゆっくりと」又は「もっと強い(又は弱い)力で」といった可聴の命令を発することができる。こうした可聴の指示に加えて、観察者が施されているCPRが有効であることの視覚的表示を観察することができることはさらに有益であると目される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の原理によれば、患者モニタ/除細動器には、CPRの有効性を表示するディスプレイが設けられる。このディスプレイは、空気による肺の充満を描いた表示情報と、CPR呼吸の有効性の可視インジケータとを含む。構成される患者モニタ/除細動器において、表示アイコンは、患者の換気に呼応して充満したり空になったりするよう当該ディスプレイに示される肺を描写したアイコンである。救助者が完全な充満及び/又は吐き出しをなしている肺アイコンを観察したときには、救助者は、CPR呼吸が施されていると確信する。
【0005】
患者モニタ/除細動機器とともに用いられることに加えて、本発明は、CPR訓練用マネキン及び同様のデバイスとともに、そしてそれら自体が除細動をなすことなしにCPRの伝達につき補助するよう構成された機器とともに用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
先ず図1を参照すると、本発明の原理により構成される患者モニタ/除細動器がブロック図形式で示される。図1に示される機器は、心室細動を被っている患者の除細動を行うことができる。また、この機器は、自動除細動意思決定に必要な心臓監視を含むECG監視を行うこともできる。図示されているモニタは、SpO2酸素センシング、非侵襲性血圧監視、及び呼気終末CO2監視をなすこともできる。侵襲性の血圧監視及び患者の温度監視のような他の機能も、このような多機能機器に備わるものとしてもよい。本発明によれば、この機器は、救助者を、CPRの適切な伝達に導くこともなす。
【0007】
このモニタ/除細動器は、患者に取り付けられたセンサの入力回路である複数の患者フロントエンドを有する。この回路は、とりわけ、ECG電極、光学酸素センサ、圧力センシング及び二酸化炭素センシングのための慣例的なセンシング及び増幅を含む。本発明によれば、入力回路は、CPR圧迫の施術中に患者の胸に置かれるCPR圧迫センサの加速度計のためにも設けられる。患者センサ及びフロントエンド回路10により受信された情報は、当該信号がまだディジタル形式になっていない場合にフロントエンドA/D変換器12によりディジタル化される。このディジタル化された情報は、当該機器の様々なモジュール間のデータを結合する通信バス60により当該機器の処理回路に結合される。
【0008】
モニタ/除細動機器は、除細動動作のための高電圧回路16を含む。この高電圧回路は、ロジック14を患者に結合された除細動器電極に切り換えることによって適当な回数だけ接続される除細動に必要な高電圧パルスを生成する。この回路は、心室細動を崩壊させ心臓を正常なリズムに戻すために必要な高電圧ショックを供給する。除細動のために伝達されるショックレベル及び波形は、当該モニタにおけるプロセッサによって自動的に計算可能であり、或いは経験豊富な医療技術者又は医師により当該機器の制御によって手動で設定されることが可能である。
【0009】
モニタ/除細動機器内のモジュールに対する電力は、電力処理回路20によって配給される。電力処理回路20は、バッテリ22、AC電源24、又はDC電源26からの電力を分配することになる。AC及びDC電源はまた、モニタがこれら外部の電源から給電されるときにバッテリをチャージする回路にも結合される。
【0010】
この機器により得られる情報は、通信回路30によって他の機器又は部門に送られるようにしてもよい。これは、ネットワーク接続部、RS242接続部及び/又は無線接続部(例えば、ブルートゥース、WiFi又は赤外線など)を含みうる。
【0011】
モニタ/除細動機器は、キーパッド及び制御部32によって動作させられ調整させられる。構成された実施例において、このキーパッドは、周囲条件に対する整合性を提供する薄膜キーパッドとされる。オン/オフスイッチのような制御部、除細動のための電力レベル及びショック伝達制御部、プリンタ及びその他の機能も設けてもよい。
【0012】
モニタ/除細動機器は、中央処理ユニット(CPU)40の制御の下で動作させられる。CPUは、読出専用メモリ(ROM)38に記憶したソフトウェアを実行する。フラッシュROMも、特徴セットアップ及び波形情報のような新規又は特別の機能の制御のために設けられる。取り外し可能なメモリ36は、患者の症状の発現の間に発生した情報の記憶のために設けられる。除細動の前後の心拍波形のような患者の情報は、取り外し可能なメモリ36にも記憶可能であり、このメモリを取り外し、確認、記録保持、及び後の診断のために後継の介護者に与えることができる。取り外し可能なメモリ36はまた、マイクロフォン48に話す介護者からの音声情報を記録することもできる。
【0013】
警報器34は、短い「チャーピング」音を生成する固体音源を駆動するために用いられる。こうした音声は、当該機器に常駐の自己検査が低いバッテリレベル又は患者重体回路グループにおける機能不全を検出したことを示す。また、当該機器の前面に、低バッテリレベルを示すための大きな点滅の赤いX、又は回路異常を示すための大きな固定の赤いXを呈する専用ディスプレイもある。
【0014】
音声46は、ソフトウェアによって生成され、そこでスピーカ42を駆動するために用いられる。この機能は、各心拍サイクルに応答して短い音の生成におけるが如き或る特定の監視機能において用いられる。音の組み合わせは、 患者の重要な測定値が選択した警報限界外に移ったときに可聴の警報及びアラームを発するために用いられる。スピーカ42は、格納され回路44からの音声から再生される予め記録された音声命令及び情報を再生することができる。
【0015】
本発明の原理によれば、以下により詳しく説明するように、患者のパラメータ及び波形の表示のためにディスプレイ50が設けられる。表示すべき情報は、CPUにより表示コントローラ52に供給され、このコントローラは、当該ディスプレイにおける情報の表示のための必要な駆動信号を供給する。構成した実施例においては、このディスプレイをカラーLCDディスプレイとしているが、CRTディスプレイのような他のタイプのディスプレイも特定の実施例において用いることができる。表示コントローラ52は、カラーマップ記憶装置54により供給されるカラーマップに応じて情報を表示する。構成した実施例において、このカラーマップは、テーブル形式で記憶される。他の実施例においては、このカラーマップは、アルゴリズム又は他のプログラムされた情報として記憶可能である。
【0016】
図2aないし図2eは、本発明により構成されるモニタ/除細動器に表示されるような第1セットの例示の肺アイコンを示している。これらの例において、各アイコンは、気管に接続された一対の肺を描いていることが分かる。白色によりこれら例において肺が「満たされる」程度は、その肺における空気又は他の気体の体積を示している。或いは、当該アイコンにおける肺が満たされる程度は、CPRの有効性を示すことができ、これとともに、より満たされた肺がより有効性の高いCPR呼吸を示すものとすることができる。これらアイコンを、行又はグループにおいて離散して別々に充填される肺アイコンの列として示すことができる。例えば、肺アイコン72,74,76,78は、行をなして表示可能であり、肺の状態を最も良好に示したアイコンは、ハイライト表示され又は照明が当てられる。他の例は、患者の検出した状態又はCPRとマッチするよう動的に変化した肺においてシェーディングの付された単一の肺アイコングラフィックである。この検出した状態は、どの程度肺が満たされつつあるものとして表示されるべきかを判定するために用いられ、これに応じて、充填シェーディング又は増白が追加される。肺は、1つ又は少数の離散ステップにおいて充填されるように表示可能であり、或いはリアルタイムで連続した動きで満たされたり吐き出されたりするよう表示可能である。
【0017】
表示すべき適切なボリューム表現が不確実となりうるときもありうる。これは、CPR呼吸が初期時に開始しているときか、又はアイコン充填を得るために必要なデータが不適切か又は誤りのあるものであるときのケースの可能性がある。このようなケースでは、肺アイコンは、図2eにおけるアイコン70のクエスチョンマークシンボルのような独特の特徴を表示することができる。
【0018】
図3aないし図3dは、本発明の原理による肺アイコンの第2の例を示している。この例において、肺アイコン92は、肺が図3aに示されるような空として表されるときに白で満たされるものとして示される。この肺は、3分の1満たされたものとして表されるとき、図3bにおいてアイコン94により示されるように現れ、肺の上側3分の1は、肺の輪郭と同じ陰影又は色としてもよい暗い色で充填して示される。図3cにおいて、肺が3分の2膨張したときには、その暗めの色又は陰影がアイコン96の3分の2を占めることが分かる。肺が完全に膨張したときには、このアイコンは、図3dにおいてアイコン98によって示されるように現れる。
【0019】
図4は、本発明の原理による構成された除細動器/モニタのディスプレイ50を示している。ディスプレイ50の上部には、患者の心拍数が分当たりのビート数で表示される表示フィールド56がある。この心拍表示の右側には、実時間又は経過時間を表示することのできる時計がある。表示フィールド58は、患者のECG波形を表示するために用いられる。除細動器情報、現在エネルギレベル設定値及び伝達ショック数は、このフィールド58の下側に表示される。
【0020】
次のフィールド60は、当該機器がCPRモードにおいて動作するときにCPRに関する情報を表示する。この例においては、CPRモードを入力する3つの方法がある。1つは、ディスプレイの底部におけるソフトキー68を押すことである。タッチスクリーンによる実現形態において、これは、ディスプレイ上のソフトキー68に触れることによって行うことができる。「Start CPR」ソフトキーに触れると、図4に示されるように「Stop CPR」制御キーに変わる。他の実現形態において、1行のボタンをソフトキーの行の直ぐ下に位置づけることができ、適切なソフトキーの下のボタンを押すことにより機能が稼動する。CPRモードに入る他の方法は、除細動器/モニタが治療プロトコルを実行し自動的に動作しているときに自動的になされるものである。CPRモードに入る第3の方法は、救助者が、当該機器に接続されたパッド又は圧迫センサを用いて胸部圧迫を開始することである。この機器がパッド又は圧迫センサから圧迫信号の受信を検知した場合、当該機器は、直ちにCPRモードに入り、CPRの施術の監視及び支援を行うことになる。
【0021】
救助者が胸部圧迫を行うと、除細動器/モニタは、CPRのために適切なレートでメトロノームの音を生成することができる。加速度計により検出されるような圧迫の実際のレートは、表示領域60に「Comp」(compressions;圧迫)数として表示され、本例では分当たり102回の圧迫が表示される。胸部圧迫の深度は、表示領域62にグラフにより示される。このグラフ曲線は、通常は当該領域の上部にあるが、胸部圧迫が患者にかけられるとライン82及び84に向かい下側へと脈打つ。この圧迫が米国心臓協会CPR基準を満たす深さのものとなるとき、当該脈動の下側のピークは、当該2つのラインの間に位置づけられ、これにより、救助者に、施された胸部圧迫の有効性の視覚的指標を与えることになる。
【0022】
表示領域60における圧迫数の右には、CPR胸部圧迫が停止又は中断された場合に秒を数え始める「No Flow」(非拍動)タイマがあり、これにより、圧迫の停止からの経過時間がマークされる。
【0023】
本発明によれば、換気情報が表示領域60の右側に示される。換気すなわち呼吸レートは、この領域に数値で示されている。この例では、呼吸レートは、分当たり12回の呼吸として示される。呼吸レートの右には、肺アイコン76があり、この例では部分的に満たされるものとして肺を表示している。この例の除細動器/モニタのCPU40は、換気表示を生成するよう換気アルゴリズムを実行する。この特定の換気アルゴリズムは、ECG又は除細動電極のような患者の胸に付けられた電極からの患者インピーダンス信号を受ける。周知のように、患者の胸部インピーダンスは、小電圧信号をこのような電極に供給してその後に応答性すなわち患者の身体による当該小電圧の減衰を測定することによって測定可能である。患者の胸が換気により膨張及び収縮すると、胸は拡張したり緩んだりし、この動きは胸部インピーダンスを変えることになる。変化している胸部インピーダンスは、こうして換気のインジケータとなる。CPRのための換気は、数多くの方法で行うことができ、口移し、機械式ベンチレータ又はバッグマスクによるものや、気管内チューブにより挿管させられた又は挿管させられていない患者によるものがある。ディスプレイの底部のソフトキーは、患者が挿管させられたときに救助者により押し下げられ、換気限界の変化が当該換気アルゴリズムにより許容可能なものとする。換気アルゴリズムが換気が適正に進行していると判定したとき、殆ど又は完全に満杯の肺アイコン76が表示され、換気が要求される通りに施術されていないときは、部分的に充填した又は空の肺アイコンが示される。肺の中の空気の体積が量的に知られている状況では、体積パラメータは、表示された肺アイコンにより示される充填の程度を制御することができる。
【0024】
ディスプレイ50の底部における表示領域64は、CO2センサが患者に固着されているときにentidal CO2の測定値をグラフで示している。
【0025】
フル又は空として表示することのできる対象物の他のシンボルも用いることができる。簡単な実施例は、肺が満杯になり又は適正に満たされているときに充填され、肺が空気の空となり又は不適切に満たされているときには空で示される円である。本発明の肺アイコンは、体積(変動)記録器のような肺又は呼吸動作と相互作用する他の医療装置とともに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の原理により構成される持ち運び可能な患者モニタ/除細動器を示すブロック図。
【図2a】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2b】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2c】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2d】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2e】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図3a】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3b】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3c】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3d】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図4】本発明の肺アイコンを示す患者モニタ/除細動器CPRディスプレイを示す図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、心肺機能蘇生(CPR)の伝達における補助又はCPRの有効性の測定をなすように構成された医療機器と、特にそのような機器のためのディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
患者が突然の心拍停止により打ちひしがれているときには、2つのタイプの治療が必要であり、血液に酸素を送り込み、血管系を通じ、重要なのは脳に対しての血液の流れを強制するCPRと、心臓の身体の自動的電気的刺激を再開させる除細動とがある。現代の自動式体外除細動器(AED)及び除細動器/モニタは、両方のタイプの治療をなすに当たり、救急医療技術を支援するものである。除細動は、ECG波形の自動解析の後に自動的に、或いはモニタにおいてECG波形を観察した後にEMTにより手作業で行うことができる。手動で動作させられるときのフィリップスMRx除細動器/モニタのような手動で制御させられる機器は、CPRモードに設定されることができ、かかるモードの間、CPRの伝達において支援がなされ、CPRの結果、胸部圧迫及び換気が監視される。自動モードにおいて動作する場合のMRx除細動器/モニタのような自動化機器及びマサチューセッツ州、AndoverのフィリップスメディカルシステムズからのAEDは、患者のバイタルサインに応じて適切な回数、CPRの除細動ショック及び期間が導かれ実行される救助プロトコルを実行することもできる。最近の研究により、様々なファクタに応じた種々の治療計画により、より効果的に様々な患者を生き返らせうることが分かってきている。除細動の成功の見込みに影響を及ぼす1つのファクタは、患者が不整脈を被ってから経過した時間の量(「ダウンタイム」)である。この研究により、心拍停止の期間によっては、患者は、1つのプロトコルにより回復する可能性が、他のものと比べて高くなることが判明している。AED又は除細動器/モニタが特定の患者の蘇生のための有効性の低いプロトコルにつきセットアップされた場合、その患者の回復の可能性は、低下することがある。これらの研究によって、こうした患者のうちの何人かは、CPRが最初に行われ、ショックの印加が回復の自発循環において正常になされる見込みが高い状態に患者を引き込むことのできる外部駆動循環及び換気をなすことにより開始することになる場合に蘇生される高い可能性がある。したがって、幾つかの除細動器は、救助者に治療プロトコルの選択を案内し、現在の患者のコンディションの下ではどの体験が要求しているかがより効果的になる。例えば、米国特許[2005年12月16日出願の出願第60/751,269号]を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
CPRが行われ救助者が恐らくは最も有効であるとする治療プロトコルを選ぶのを支援する期間を提供することに加え、上述したようなものの如きより高度な除細動器は、米国特許第6,306,107号(Myklebust氏ら)に記述されているようなCPRの適切な適用に救助者を案内することができる。こうした除細動器は、救助者が患者の胸に載せ、救助者がCPRの胸部圧迫をなす際の宛がうものとしてのパッド又はパックを具備している。かかる胸部圧迫は、しばしば当該機器により生成されたリズミカルな音と同期して行われる。胸部圧迫の深さは血流の最良の非侵襲性指標であるので、当該パッド又はパックは、各圧迫の深さも圧迫のレートも測定するために用いられる加速度計を含む。この加速度計の信号がCPRは不適切に伝達されていることを示す場合、除細動器は、救助者に「もっと強く圧迫」又は「もっと速く圧迫」するよう導く可聴命令を発生することになり、これにより、救助者は、CPR圧迫の適切な伝達に案内されることとなる。胸部圧迫の監視に加えて、これら機器のうちの幾つかは、患者の胸部インピーダンスの変化により換気も監視する。換気が不適切に行われている場合、機器は、「もっと呼吸させること」若しくは「もっと呼吸を抑えること」又は「もっと速く」若しくは「もっとゆっくりと」又は「もっと強い(又は弱い)力で」といった可聴の命令を発することができる。こうした可聴の指示に加えて、観察者が施されているCPRが有効であることの視覚的表示を観察することができることはさらに有益であると目される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の原理によれば、患者モニタ/除細動器には、CPRの有効性を表示するディスプレイが設けられる。このディスプレイは、空気による肺の充満を描いた表示情報と、CPR呼吸の有効性の可視インジケータとを含む。構成される患者モニタ/除細動器において、表示アイコンは、患者の換気に呼応して充満したり空になったりするよう当該ディスプレイに示される肺を描写したアイコンである。救助者が完全な充満及び/又は吐き出しをなしている肺アイコンを観察したときには、救助者は、CPR呼吸が施されていると確信する。
【0005】
患者モニタ/除細動機器とともに用いられることに加えて、本発明は、CPR訓練用マネキン及び同様のデバイスとともに、そしてそれら自体が除細動をなすことなしにCPRの伝達につき補助するよう構成された機器とともに用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
先ず図1を参照すると、本発明の原理により構成される患者モニタ/除細動器がブロック図形式で示される。図1に示される機器は、心室細動を被っている患者の除細動を行うことができる。また、この機器は、自動除細動意思決定に必要な心臓監視を含むECG監視を行うこともできる。図示されているモニタは、SpO2酸素センシング、非侵襲性血圧監視、及び呼気終末CO2監視をなすこともできる。侵襲性の血圧監視及び患者の温度監視のような他の機能も、このような多機能機器に備わるものとしてもよい。本発明によれば、この機器は、救助者を、CPRの適切な伝達に導くこともなす。
【0007】
このモニタ/除細動器は、患者に取り付けられたセンサの入力回路である複数の患者フロントエンドを有する。この回路は、とりわけ、ECG電極、光学酸素センサ、圧力センシング及び二酸化炭素センシングのための慣例的なセンシング及び増幅を含む。本発明によれば、入力回路は、CPR圧迫の施術中に患者の胸に置かれるCPR圧迫センサの加速度計のためにも設けられる。患者センサ及びフロントエンド回路10により受信された情報は、当該信号がまだディジタル形式になっていない場合にフロントエンドA/D変換器12によりディジタル化される。このディジタル化された情報は、当該機器の様々なモジュール間のデータを結合する通信バス60により当該機器の処理回路に結合される。
【0008】
モニタ/除細動機器は、除細動動作のための高電圧回路16を含む。この高電圧回路は、ロジック14を患者に結合された除細動器電極に切り換えることによって適当な回数だけ接続される除細動に必要な高電圧パルスを生成する。この回路は、心室細動を崩壊させ心臓を正常なリズムに戻すために必要な高電圧ショックを供給する。除細動のために伝達されるショックレベル及び波形は、当該モニタにおけるプロセッサによって自動的に計算可能であり、或いは経験豊富な医療技術者又は医師により当該機器の制御によって手動で設定されることが可能である。
【0009】
モニタ/除細動機器内のモジュールに対する電力は、電力処理回路20によって配給される。電力処理回路20は、バッテリ22、AC電源24、又はDC電源26からの電力を分配することになる。AC及びDC電源はまた、モニタがこれら外部の電源から給電されるときにバッテリをチャージする回路にも結合される。
【0010】
この機器により得られる情報は、通信回路30によって他の機器又は部門に送られるようにしてもよい。これは、ネットワーク接続部、RS242接続部及び/又は無線接続部(例えば、ブルートゥース、WiFi又は赤外線など)を含みうる。
【0011】
モニタ/除細動機器は、キーパッド及び制御部32によって動作させられ調整させられる。構成された実施例において、このキーパッドは、周囲条件に対する整合性を提供する薄膜キーパッドとされる。オン/オフスイッチのような制御部、除細動のための電力レベル及びショック伝達制御部、プリンタ及びその他の機能も設けてもよい。
【0012】
モニタ/除細動機器は、中央処理ユニット(CPU)40の制御の下で動作させられる。CPUは、読出専用メモリ(ROM)38に記憶したソフトウェアを実行する。フラッシュROMも、特徴セットアップ及び波形情報のような新規又は特別の機能の制御のために設けられる。取り外し可能なメモリ36は、患者の症状の発現の間に発生した情報の記憶のために設けられる。除細動の前後の心拍波形のような患者の情報は、取り外し可能なメモリ36にも記憶可能であり、このメモリを取り外し、確認、記録保持、及び後の診断のために後継の介護者に与えることができる。取り外し可能なメモリ36はまた、マイクロフォン48に話す介護者からの音声情報を記録することもできる。
【0013】
警報器34は、短い「チャーピング」音を生成する固体音源を駆動するために用いられる。こうした音声は、当該機器に常駐の自己検査が低いバッテリレベル又は患者重体回路グループにおける機能不全を検出したことを示す。また、当該機器の前面に、低バッテリレベルを示すための大きな点滅の赤いX、又は回路異常を示すための大きな固定の赤いXを呈する専用ディスプレイもある。
【0014】
音声46は、ソフトウェアによって生成され、そこでスピーカ42を駆動するために用いられる。この機能は、各心拍サイクルに応答して短い音の生成におけるが如き或る特定の監視機能において用いられる。音の組み合わせは、 患者の重要な測定値が選択した警報限界外に移ったときに可聴の警報及びアラームを発するために用いられる。スピーカ42は、格納され回路44からの音声から再生される予め記録された音声命令及び情報を再生することができる。
【0015】
本発明の原理によれば、以下により詳しく説明するように、患者のパラメータ及び波形の表示のためにディスプレイ50が設けられる。表示すべき情報は、CPUにより表示コントローラ52に供給され、このコントローラは、当該ディスプレイにおける情報の表示のための必要な駆動信号を供給する。構成した実施例においては、このディスプレイをカラーLCDディスプレイとしているが、CRTディスプレイのような他のタイプのディスプレイも特定の実施例において用いることができる。表示コントローラ52は、カラーマップ記憶装置54により供給されるカラーマップに応じて情報を表示する。構成した実施例において、このカラーマップは、テーブル形式で記憶される。他の実施例においては、このカラーマップは、アルゴリズム又は他のプログラムされた情報として記憶可能である。
【0016】
図2aないし図2eは、本発明により構成されるモニタ/除細動器に表示されるような第1セットの例示の肺アイコンを示している。これらの例において、各アイコンは、気管に接続された一対の肺を描いていることが分かる。白色によりこれら例において肺が「満たされる」程度は、その肺における空気又は他の気体の体積を示している。或いは、当該アイコンにおける肺が満たされる程度は、CPRの有効性を示すことができ、これとともに、より満たされた肺がより有効性の高いCPR呼吸を示すものとすることができる。これらアイコンを、行又はグループにおいて離散して別々に充填される肺アイコンの列として示すことができる。例えば、肺アイコン72,74,76,78は、行をなして表示可能であり、肺の状態を最も良好に示したアイコンは、ハイライト表示され又は照明が当てられる。他の例は、患者の検出した状態又はCPRとマッチするよう動的に変化した肺においてシェーディングの付された単一の肺アイコングラフィックである。この検出した状態は、どの程度肺が満たされつつあるものとして表示されるべきかを判定するために用いられ、これに応じて、充填シェーディング又は増白が追加される。肺は、1つ又は少数の離散ステップにおいて充填されるように表示可能であり、或いはリアルタイムで連続した動きで満たされたり吐き出されたりするよう表示可能である。
【0017】
表示すべき適切なボリューム表現が不確実となりうるときもありうる。これは、CPR呼吸が初期時に開始しているときか、又はアイコン充填を得るために必要なデータが不適切か又は誤りのあるものであるときのケースの可能性がある。このようなケースでは、肺アイコンは、図2eにおけるアイコン70のクエスチョンマークシンボルのような独特の特徴を表示することができる。
【0018】
図3aないし図3dは、本発明の原理による肺アイコンの第2の例を示している。この例において、肺アイコン92は、肺が図3aに示されるような空として表されるときに白で満たされるものとして示される。この肺は、3分の1満たされたものとして表されるとき、図3bにおいてアイコン94により示されるように現れ、肺の上側3分の1は、肺の輪郭と同じ陰影又は色としてもよい暗い色で充填して示される。図3cにおいて、肺が3分の2膨張したときには、その暗めの色又は陰影がアイコン96の3分の2を占めることが分かる。肺が完全に膨張したときには、このアイコンは、図3dにおいてアイコン98によって示されるように現れる。
【0019】
図4は、本発明の原理による構成された除細動器/モニタのディスプレイ50を示している。ディスプレイ50の上部には、患者の心拍数が分当たりのビート数で表示される表示フィールド56がある。この心拍表示の右側には、実時間又は経過時間を表示することのできる時計がある。表示フィールド58は、患者のECG波形を表示するために用いられる。除細動器情報、現在エネルギレベル設定値及び伝達ショック数は、このフィールド58の下側に表示される。
【0020】
次のフィールド60は、当該機器がCPRモードにおいて動作するときにCPRに関する情報を表示する。この例においては、CPRモードを入力する3つの方法がある。1つは、ディスプレイの底部におけるソフトキー68を押すことである。タッチスクリーンによる実現形態において、これは、ディスプレイ上のソフトキー68に触れることによって行うことができる。「Start CPR」ソフトキーに触れると、図4に示されるように「Stop CPR」制御キーに変わる。他の実現形態において、1行のボタンをソフトキーの行の直ぐ下に位置づけることができ、適切なソフトキーの下のボタンを押すことにより機能が稼動する。CPRモードに入る他の方法は、除細動器/モニタが治療プロトコルを実行し自動的に動作しているときに自動的になされるものである。CPRモードに入る第3の方法は、救助者が、当該機器に接続されたパッド又は圧迫センサを用いて胸部圧迫を開始することである。この機器がパッド又は圧迫センサから圧迫信号の受信を検知した場合、当該機器は、直ちにCPRモードに入り、CPRの施術の監視及び支援を行うことになる。
【0021】
救助者が胸部圧迫を行うと、除細動器/モニタは、CPRのために適切なレートでメトロノームの音を生成することができる。加速度計により検出されるような圧迫の実際のレートは、表示領域60に「Comp」(compressions;圧迫)数として表示され、本例では分当たり102回の圧迫が表示される。胸部圧迫の深度は、表示領域62にグラフにより示される。このグラフ曲線は、通常は当該領域の上部にあるが、胸部圧迫が患者にかけられるとライン82及び84に向かい下側へと脈打つ。この圧迫が米国心臓協会CPR基準を満たす深さのものとなるとき、当該脈動の下側のピークは、当該2つのラインの間に位置づけられ、これにより、救助者に、施された胸部圧迫の有効性の視覚的指標を与えることになる。
【0022】
表示領域60における圧迫数の右には、CPR胸部圧迫が停止又は中断された場合に秒を数え始める「No Flow」(非拍動)タイマがあり、これにより、圧迫の停止からの経過時間がマークされる。
【0023】
本発明によれば、換気情報が表示領域60の右側に示される。換気すなわち呼吸レートは、この領域に数値で示されている。この例では、呼吸レートは、分当たり12回の呼吸として示される。呼吸レートの右には、肺アイコン76があり、この例では部分的に満たされるものとして肺を表示している。この例の除細動器/モニタのCPU40は、換気表示を生成するよう換気アルゴリズムを実行する。この特定の換気アルゴリズムは、ECG又は除細動電極のような患者の胸に付けられた電極からの患者インピーダンス信号を受ける。周知のように、患者の胸部インピーダンスは、小電圧信号をこのような電極に供給してその後に応答性すなわち患者の身体による当該小電圧の減衰を測定することによって測定可能である。患者の胸が換気により膨張及び収縮すると、胸は拡張したり緩んだりし、この動きは胸部インピーダンスを変えることになる。変化している胸部インピーダンスは、こうして換気のインジケータとなる。CPRのための換気は、数多くの方法で行うことができ、口移し、機械式ベンチレータ又はバッグマスクによるものや、気管内チューブにより挿管させられた又は挿管させられていない患者によるものがある。ディスプレイの底部のソフトキーは、患者が挿管させられたときに救助者により押し下げられ、換気限界の変化が当該換気アルゴリズムにより許容可能なものとする。換気アルゴリズムが換気が適正に進行していると判定したとき、殆ど又は完全に満杯の肺アイコン76が表示され、換気が要求される通りに施術されていないときは、部分的に充填した又は空の肺アイコンが示される。肺の中の空気の体積が量的に知られている状況では、体積パラメータは、表示された肺アイコンにより示される充填の程度を制御することができる。
【0024】
ディスプレイ50の底部における表示領域64は、CO2センサが患者に固着されているときにentidal CO2の測定値をグラフで示している。
【0025】
フル又は空として表示することのできる対象物の他のシンボルも用いることができる。簡単な実施例は、肺が満杯になり又は適正に満たされているときに充填され、肺が空気の空となり又は不適切に満たされているときには空で示される円である。本発明の肺アイコンは、体積(変動)記録器のような肺又は呼吸動作と相互作用する他の医療装置とともに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の原理により構成される持ち運び可能な患者モニタ/除細動器を示すブロック図。
【図2a】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2b】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2c】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2d】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図2e】本発明の原理により構成される肺アイコンの第1の例を示す図。
【図3a】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3b】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3c】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図3d】本発明の原理により構成される肺アイコンの第2の例を示す図。
【図4】本発明の肺アイコンを示す患者モニタ/除細動器CPRディスプレイを示す図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPRの施術において救助者を支援する機器であって、
換気の作用を検出しこの換気を示す出力信号を生成するように動作するセンサと、
前記センサの出力信号に応じて、前記換気の有効性を表す制御信号を生成するプロセッサと、
CPRの管理者により視認されることが可能であり、肺アイコンであってこの肺アイコンが満たされるように表示される程度によって前記換気の有効性を示す肺アイコンを有するディスプレイと、
を有する機器。
【請求項2】
請求項1に記載の機器であって、前記センサは、胸部インピーダンスに応答する電極を有し、前記プロセッサは、変位を表す制御信号を生成し、前記肺アイコンは、変位に関係している程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項3】
請求項2に記載の機器であって、前記肺アイコンは、前記換気の有効性に関係している程度に関係している程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項4】
請求項1に記載の機器であって、前記センサはさらに、胸部圧迫に応答する力センサを有し、前記プロセッサは、施された胸部圧迫の力を表す制御信号を生成し、前記ディスプレイはさらに、胸部圧迫の有効性の表示を有する、機器。
【請求項5】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンはさらに、人の肺の解剖学的組織構造の輪郭描写を有し、前記輪郭描写は、前記制御信号により設定される程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項6】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンは、各々が異なる程度に満たされるように表示される人の肺の解剖学的組織構造の複数の輪郭描写を有し、前記輪郭描写のうちの1つは、前記制御信号に応答して強調表示される、機器。
【請求項7】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンはさらに、所定形状の輪郭描写を有し、前記輪郭描写は、前記制御信号により設定される程度に満たされるように表示される、機器。
【請求項8】
請求項1に記載の機器であって、前記制御信号は、前記換気の有効性を表すことができないことも示し、前記肺アイコンはさらに、換気有効性が不確定であることを示す、機器。
【請求項9】
請求項1に記載の機器であって、
患者ECG信号に応答しかつ除細動ショックを伝達することの可能な1対の除細動器電極と、
前記プロセッサに応答しかつ前記除細動器電極に結合されたショック伝達回路と、
をさらに有し、
前記プロセッサは、ショックが前記ショック伝達回路により伝達されるべきかどうかを判定するために前記患者ECG信号に応答動作し、
前記除細動器電極及びプロセッサは、胸部インピーダンスを測定するよう動作可能である、
機器。
【請求項10】
請求項9に記載の機器であって、前記プロセッサにより実行されることの可能な救助プロトコルをさらに有し、
前記救助プロトコルは、除細動ショックが伝達可能である第1のモードとCPRが実行可能で前記肺アイコンが表示可能な第2のモードとにおいて当該機器を動作させる、
機器。
【請求項11】
請求項9に記載の機器であって、CPRの適正な施術において潜在的救助者を養成するようさらに動作可能な機器。
【請求項12】
請求項1に記載の機器であって、CPRの適正な施術における潜在的救助者を養成するようさらに動作可能な機器。
【請求項13】
請求項12に記載の機器であって、救助中にCPRの適正な施術に救助者を案内するようさらに動作可能な機器。
【請求項14】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、マウス・ツー・マウス人口呼吸法により行われる、機器。
【請求項15】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、ベンチレータにより行われる、機器。
【請求項16】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、バッグマスクにより行われる、機器。
【請求項17】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、気管内チューブにより行われる、機器。
【請求項1】
CPRの施術において救助者を支援する機器であって、
換気の作用を検出しこの換気を示す出力信号を生成するように動作するセンサと、
前記センサの出力信号に応じて、前記換気の有効性を表す制御信号を生成するプロセッサと、
CPRの管理者により視認されることが可能であり、肺アイコンであってこの肺アイコンが満たされるように表示される程度によって前記換気の有効性を示す肺アイコンを有するディスプレイと、
を有する機器。
【請求項2】
請求項1に記載の機器であって、前記センサは、胸部インピーダンスに応答する電極を有し、前記プロセッサは、変位を表す制御信号を生成し、前記肺アイコンは、変位に関係している程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項3】
請求項2に記載の機器であって、前記肺アイコンは、前記換気の有効性に関係している程度に関係している程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項4】
請求項1に記載の機器であって、前記センサはさらに、胸部圧迫に応答する力センサを有し、前記プロセッサは、施された胸部圧迫の力を表す制御信号を生成し、前記ディスプレイはさらに、胸部圧迫の有効性の表示を有する、機器。
【請求項5】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンはさらに、人の肺の解剖学的組織構造の輪郭描写を有し、前記輪郭描写は、前記制御信号により設定される程度に満たされるものとして表示される、機器。
【請求項6】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンは、各々が異なる程度に満たされるように表示される人の肺の解剖学的組織構造の複数の輪郭描写を有し、前記輪郭描写のうちの1つは、前記制御信号に応答して強調表示される、機器。
【請求項7】
請求項1に記載の機器であって、前記肺アイコンはさらに、所定形状の輪郭描写を有し、前記輪郭描写は、前記制御信号により設定される程度に満たされるように表示される、機器。
【請求項8】
請求項1に記載の機器であって、前記制御信号は、前記換気の有効性を表すことができないことも示し、前記肺アイコンはさらに、換気有効性が不確定であることを示す、機器。
【請求項9】
請求項1に記載の機器であって、
患者ECG信号に応答しかつ除細動ショックを伝達することの可能な1対の除細動器電極と、
前記プロセッサに応答しかつ前記除細動器電極に結合されたショック伝達回路と、
をさらに有し、
前記プロセッサは、ショックが前記ショック伝達回路により伝達されるべきかどうかを判定するために前記患者ECG信号に応答動作し、
前記除細動器電極及びプロセッサは、胸部インピーダンスを測定するよう動作可能である、
機器。
【請求項10】
請求項9に記載の機器であって、前記プロセッサにより実行されることの可能な救助プロトコルをさらに有し、
前記救助プロトコルは、除細動ショックが伝達可能である第1のモードとCPRが実行可能で前記肺アイコンが表示可能な第2のモードとにおいて当該機器を動作させる、
機器。
【請求項11】
請求項9に記載の機器であって、CPRの適正な施術において潜在的救助者を養成するようさらに動作可能な機器。
【請求項12】
請求項1に記載の機器であって、CPRの適正な施術における潜在的救助者を養成するようさらに動作可能な機器。
【請求項13】
請求項12に記載の機器であって、救助中にCPRの適正な施術に救助者を案内するようさらに動作可能な機器。
【請求項14】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、マウス・ツー・マウス人口呼吸法により行われる、機器。
【請求項15】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、ベンチレータにより行われる、機器。
【請求項16】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、バッグマスクにより行われる、機器。
【請求項17】
請求項1に記載の機器であって、前記換気は、気管内チューブにより行われる、機器。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【公表番号】特表2009−526594(P2009−526594A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554895(P2008−554895)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050432
【国際公開番号】WO2007/093944
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050432
【国際公開番号】WO2007/093944
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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