説明

DLNAコンテンツ再生システム

【課題】DLNAガイドラインに準拠していない装置で、DLNAコンテンツを適切に表示する技術を提供する。
【解決手段】DLNAサーバは、DLNAコンテンツを、DLNAコンテンツの特定に使用されるコンテンツ特定用IDに対応させて保持しているものとする。非DLNAコンテンツサーバは、DLNAコンテンツを示すDLNAコンテンツ名を、非DLNAコンテンツとして保持しているものとする。クライアント装置は、非DLNAコンテンツ再生装置が参照できる形式で、非DLNAコンテンツに示されているDLNAコンテンツ名に対応させたコンテンツ特定用IDを提供する関連付け部を備えているものとする。そして、非DLNAコンテンツ再生装置は、DLNAコンテンツ名に関連付けられたコンテンツ特定用IDに基づいて、DLNAサーバのDLNAコンテンツ名に対応するDLNAコンテンツが格納されている場所を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DLNA(Digital Living Network Alliance)コンテンツ再生システムに関し、特に、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続して利用する家電機器は、製造元や利用するOperating System(OS)などが多種多様であることから、相互接続してデータ通信等を行うことが困難である場合がある。この問題を解決するため、近年では、AV機器を中心とした家電機器において、DLNAガイドラインに準拠した製品が、相互接続(通信)性の良さから注目されている。DLNAガイドラインでは、家電機器の相互接続に用いる通信プロトコルを指定している。
【0003】
DLNAガイドラインに準拠した製品は、自動的にアドレスを取得し、コンテンツを持つサーバ装置(以下、DLNAサーバなどとも言う)を自動的に発見し、コンテンツ(以下、DLNAコンテンツと記載する)を再生するまでの一連の処理を円滑に実行してくれる。このとき、コンテンツサーバ(Webサーバ)にDLNAコンテンツの一覧表が格納されている場合、その一覧表を表示することもできる。
【0004】
DLNAガイドラインに準拠した製品が普及するにしたがって、DLNAコンテンツと、DLNAガイドラインに準拠していない非DLNAコンテンツとが混在した環境で、各々のコンテンツを複数の装置で共有することが可能な技術が求められる(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0005】
特許文献1には、DLNA規格に非対応のWebカメラやTVチューナ等の機器から取得した映像データを、インターネットを介してDLNAネットワーク上で遠隔視聴を可能とするための技術が開示されている。また、特許文献1には、既存のDLNA機器を用いてDLNA規格に非対応のWebカメラやTVチューナ等の機器遠隔操作することができるシステムを提供するための技術が開示されている。
【0006】
特許文献2には、特定の規格に対応した装置が備えるコンテンツを実行する機能を、ネットワークに接続される各装置から制御し、コンテンツを複数の装置で共有するための技術が記載されている。その特許文献2に記載の技術では、コンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置と、コンテンツ提供装置からのコンテンツ情報を出力するコンテンツ実行装置と、コンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するコンテンツ制御装置と、そのコンテンツ制御装置に通信可能に接続される端末装置とが備えられている。そのコンテンツ制御装置は、端末装置で閲覧及び入力操作可能な閲覧表示データを保持する記憶部と、端末装置からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース部と、コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御部とを備えている。
【0007】
特許文献3には、Webサーバと通信機能を備える携帯装置との通信を中継して、コンテンツの取得を行う中継システムに関する技術が開示されている。その技術では、Webサーバからのコンテンツデータの取得について、携帯装置と中継装置との通信回数を減らすとともに、携帯装置の処理負担を軽減させて、コンテンツの取得時間を短縮させることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−011123号公報
【特許文献2】特開2010−263541号公報
【特許文献3】特開2010−041401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
DLNAガイドラインに準拠した装置が備えるDLNAコンテンツと、DLNAガイドラインに準拠していない装置が備える非DLNAコンテンツとが混在している環境では、例えば、HTMLなどに対応したWebブラウザでは、DLNAコンテンツのタイトルを表示することはできるが、DLNAコンテンツのワンシーンを表示するようなことはできなかった。
【0010】
WebブラウザなどのDLNAガイドラインに準拠していない機能から見ると、コンテンツサーバ(Webサーバ)にDLNAコンテンツの一覧表が格納されている場合、DLNAコンテンツのタイトル情報などは参照できる。しかしながら、DLNAコンテンツがネットワークのどのサーバにあるのか不明であるため、DLNAコンテンツの中身を参照することはできなかった。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、DLNAコンテンツと非DLNAコンテンツとが混在している環境において、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、DLNA(Digital Living Network Alliance)規格に対応したDLNAコンテンツを保持するDLNAサーバと、DLNA規格と異なる非DLNA規格に対応した非DLNAコンテンツを保持する非DLNAコンテンツサーバと、ネットワークを介してDLNAサーバと非DLNAコンテンツサーバとの各々に接続されるクライアント装置とを具備するDLNAコンテンツ再生システムを構築する。
【0013】
DLNAサーバは、DLNAコンテンツを、DLNAコンテンツの特定に使用されるコンテンツ特定用IDに対応させて保持しているものとする。非DLNAコンテンツサーバは、DLNAコンテンツを示すDLNAコンテンツ名を、非DLNAコンテンツとして保持しているものとする。クライアント装置は、非DLNAコンテンツの再生が可能な非DLNAコンテンツ再生装置とを備え、その非DLNAコンテンツ再生装置が参照できる形式で、非DLNAコンテンツに示されているDLNAコンテンツ名に対応させたコンテンツ特定用IDを提供する関連付け部を備えているものとする。そして、非DLNAコンテンツ再生装置は、DLNAコンテンツ名に関連付けられたコンテンツ特定用IDに基づいて、DLNAサーバのDLNAコンテンツ名に対応するDLNAコンテンツが格納されている場所を特定する。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】図1Aは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第1実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図1B】図1Bは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第1実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図1C】図1Cは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第1実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図1D】図1Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第1実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図2A】図2Aは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図2B】図2Bは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図2C】図2Cは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図2D】図2Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図3A】図3Aは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第3実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図3B】図3Bは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第3実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図3C】図3Cは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第3実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図3D】図3Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第3実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図4A】図4Aは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第4実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図4B】図4Bは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第4実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図4C】図4Cは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第4実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図4D】図4Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第4実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図5A】図5Aは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の比較例の構成を例示するブロック図である。
【図5B】図5Bは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の比較例の構成を例示するブロック図である。
【図5C】図5Cは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の比較例の構成を例示するブロック図である。
【図5D】図5Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の比較例の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0017】
図1A〜図1Dは、本願発明のDLNAコンテンツ配信システム1の第1実施形態の構成を例示するブロック図である。図1Aを参照すると、第1実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、DLNAサーバ2と、コンテンツサーバ3と、クライアント装置4とを備えている。それらは、ネットワーク5を介して互いに接続されている。
【0018】
DLNAサーバ2は、記憶装置11と、配信装置12とを備えている。図1Bに示されているように、その記憶装置11には、第1コンテンツ14と、その第1コンテンツ14を特定するDLNA_ID(a)13とが格納されている。また、記憶装置11には、第2コンテンツ16と、その第2コンテンツ16を特定するDLNA_ID(b)15とが格納されている。記憶装置11に格納されている第1コンテンツ14は、後述するコンテンツサーバ3の記憶装置21の第1コンテンツ14と同様のファイルである。記憶装置11に格納されている第1コンテンツ14は、後述する再生装置32で再生可能な形式で保持されている。配信装置12は、DLNAサーバ2が保持しているDLNAコンテンツを、ネットワーク5に接続されているクライアント装置4に配信する。
【0019】
コンテンツサーバ3は、記憶装置21を備えている。その記憶装置21には、第1コンテンツ14と、第1コンテンツ14を特定するDLNA_ID(a)13と、HTMLデータ22とが格納されている。図1Cに示されているように、そのHTMLデータ22には、第1コンテンツタイトル23と第2コンテンツタイトル24とがHTMLで記述されている。
【0020】
クライアント装置4は、記憶装置31と、再生装置32と、関連付け装置6と、表示装置33を備えている。その記憶装置31は、DLNAコンテンツ情報34と、HTMLデータ22とを保持している。図1Dに示されているように、そのDLNAコンテンツ情報34は、第1コンテンツ14を特定するためのDLNA_ID(a)13と、第2コンテンツ16を特定するためのDLNA_ID(b)15とを有している。そのHTMLデータ22は、コンテンツサーバ3の記憶装置21に格納されているHTMLデータ22のコピーとして構成されている。したがって、そのHTMLデータ22は、コンテンツサーバ3のHTMLデータ22と同じように、第1コンテンツタイトル23と、第2コンテンツタイトル24に関する情報を含んでいる。
【0021】
再生装置32は、配信装置12によってDLNAサーバ2から配信されるDLNAコンテンツを再生する。関連付け装置6は、DLNAサーバ2が保持しているDLNAコンテンツを、DLNAコンテンツ情報34のDLNA_IDを用いて、記憶装置31のHTMLデータ22に関連付ける。表示装置33は、記憶装置31のHTMLデータ22を表示する。本実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1において、再生装置32は、DLNAコンテンツを再生するDLNAコンテンツ再生装置としての機能を提供する。また、本実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1において、表示装置33は、非DLNAコンテンツを再生する非DLNAコンテンツ再生装置としての機能を提供する。
【0022】
図1A〜図1Dを参照して、第1実施形態の動作について詳細に説明する。まず、DLNAサーバ2は、クライアント装置4からの要求を受けて、記憶装置11に保持しているDLNA_ID(a)13を含む第1コンテンツ14の情報と、DLNA_ID(b)15を含む第2コンテンツ16の情報を、配信装置12により、クライアント装置4へ配信する。
【0023】
コンテンツサーバ3は、クライアント装置4からの要求に対して、第1コンテンツタイトル23と第2コンテンツタイトル24を含むHTMLデータ22を供給する。なお、コンテンツサーバ3は、第1コンテンツ14を保持している。コンテンツサーバ3に保持されている第1コンテンツ14は、クライアント装置4の表示装置33で表示可能な形式で保持されている。
【0024】
さらに、クライアント装置4は、DLNAサーバ2から配信されたDLNAコンテンツ情報を受け取り、DLNAコンテンツ情報34として保持する。クライアント装置4の関連付け装置6は、DLNAコンテンツ情報34に示されているDLNA_ID(a)13と、HTMLデータ22の第1コンテンツタイトル23とを関連付ける。また、クライアント装置4の関連付け装置6は、DLNAコンテンツ情報34に示されているDLNA_ID(b)15と、HTMLデータ22の第2コンテンツタイトル24とを関連付ける。
【0025】
最後に、表示装置33は、記憶装置31のHTMLデータ22に含まれる第1コンテンツタイトル23と、その第1コンテンツタイトル23に関連付けられたDLNA_ID(a)13を用いて、第1コンテンツ14を格納しているコンテンツサーバ3の記憶装置21を特定する。表示装置33は、コンテンツサーバ3の記憶装置21から第1コンテンツ14を読み出して表示する。また、表示装置33は、第2コンテンツタイトル24と、その第2コンテンツタイトル24に関連付けられたDLNA_ID(b)15を用いて、第2コンテンツ16を格納しているDLNAサーバ2の記憶装置11を特定する。表示装置33は、DLNAサーバ2の記憶装置11から第2コンテンツ16を読み出して表示する。
【0026】
上述のように、本実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、DLNA_IDを用いてDLNAコンテンツをDLNAでないコンテンツに関連付ける機能を備えている。表示装置33は、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携することでDLNAのコンテンツをDLNAでないコンテンツ(HTMLデータ22)を経由して参照することができる。
【0027】
[第2実施形態]
以下に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。図2A〜図2Dは、第2実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1の構成を例示するブロック図である。第2実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、クライアント装置4が、ID記述装置7と、そのID記述装置7によって生成されるHTMLデータ22aとを備えている点が、第1実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1と異なっている。
図2Bに示されているように、DLNAサーバ2の記憶装置11には、第1実施形態と同様に、第1コンテンツ14と、その第1コンテンツ14を特定するDLNA_ID(a)13とが格納されている。また、記憶装置11には、第2コンテンツ16と、その第2コンテンツ16を特定するDLNA_ID(b)15とが格納されている。また、図2Cに示されているように、第2実施形態のコンテンツサーバ3のHTMLデータ22には、第1コンテンツタイトル23と第2コンテンツタイトル24とがHTMLで記述されている。
【0028】
ID記述装置7は、コンテンツサーバ3から受け取ったHTMLデータ22に、HTML記述のDLNA_ID(a)13aとHTML記述のDLNA_ID(b)15aを記述する。図2Dに示されているように、ID記述装置7は、第1コンテンツタイトル23とHTML記述のDLNA_ID(a)13aとを対応させた記述を含むHTMLデータ22aを生成する。また、ID記述装置7は、第2コンテンツタイトル24とHTML記述のDLNA_ID(b)15aとを対応させた記述を含むHTMLデータ22aを生成する。これによって、DLNAサーバ2が保持しているDLNAコンテンツと、HTMLデータ22aの第1コンテンツタイトル23および第2コンテンツタイトル24とが関連付けられることになる。
【0029】
第2実施形態のクライアント装置4は、DLNAサーバ2から配信されたDLNAコンテンツ情報を、第1実施形態と同様にDLNAコンテンツ情報34として保持する。ID記述装置7は、コンテンツサーバ3のHTMLデータ22を受け取った後、DLNAコンテンツ情報34のDLNA_ID(a)13とDLNA_ID(b)15を、表示装置33が認識できる形式でHTMLデータ22に記述してHTMLデータ22aを生成する。そのHTMLデータ22aによって、HTML記述のDLNA_ID(a)13aと第1コンテンツタイトル23とを、またHTML記述のDLNA_ID(b)15aと第2コンテンツタイトル24とを関連付ける。
【0030】
第2実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、DLNA_IDをHTMLデータに記述している。それによって、DLNAコンテンツをDLNAでないコンテンツに関連付けることが可能となり、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携することでDLNAのコンテンツをDLNAでないコンテンツ(HTMLデータ22a)を経由して参照することができる。
【0031】
[第3実施形態]
以下に、本発明の第3実施形態について図面を参照して説明する。図3A〜Dは、第3実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1の構成を例示するブロック図である。第3実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、クライアント装置4が、テーブル作成装置8aと、テーブル参照装置8bと、テーブル8cとを備えている点が、他の実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1と異なっている。
図3Bに示されているように、DLNAサーバ2の記憶装置11には、第1実施形態と同様に、第1コンテンツ14と、その第1コンテンツ14を特定するDLNA_ID(a)13とが格納されている。また、記憶装置11には、第2コンテンツ16と、その第2コンテンツ16を特定するDLNA_ID(b)15とが格納されている。また、図3Cに示されているように、第2実施形態のコンテンツサーバ3のHTMLデータ22には、第1コンテンツタイトル23と第2コンテンツタイトル24とがHTMLで記述されている。
【0032】
図3Dに示されているように、テーブル作成装置8aは、DLNAコンテンツ情報34のDLNA_IDと、記憶装置31のHTMLデータ22のコンテンツタイトルとを関連付けるテーブル8cを作成する。そのテーブル8cによって、DLNAサーバ2が保持しているDLNAコンテンツとHTMLデータ22とが関連付けられている。
【0033】
テーブル参照装置8bは、テーブル作成装置8aによって作成されたテーブル8cを参照し、HTMLデータ22に関連付けられているDLNAコンテンツに関する情報を、表示装置33に供給する。
【0034】
第3実施形態のクライアント装置4のテーブル作成装置8aは、DLNAサーバ2から配信されたDLNAコンテンツ情報34と、コンテンツサーバ3から受け取ったHTMLデータ22とに基づいて、DLNA_ID(a)13と第1コンテンツタイトル23とを関連付けるようなテーブル8cを作成する。また、そのテーブル作成装置8aは、DLNA_ID(b)15と第2コンテンツタイトル24とを関連付けるようなテーブル8cを作成する。
【0035】
テーブル作成装置8aによって作成されたテーブル8cは、テーブル参照装置8bによって参照される。テーブル参照装置8bは、テーブル8cを参照することによって得られた情報(DLNAサーバ2が保持しているDLNAコンテンツに関する情報)を、表示装置33に供給する。
【0036】
第3実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1では、DLNA_IDとHTMLデータのコンテンツタイトルとを関連付けるテーブルを作成する。そのテーブルは、DLNAコンテンツをDLNAでないコンテンツに関連付けている。DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとが連携しているため、テーブル8cに基づいて、DLNAのコンテンツをDLNAでないコンテンツ(HTMLデータ22)を経由して参照することができる。
【0037】
[第4実施形態]
以下に、本発明の第4実施形態について図面を参照して説明する。図4A〜Dは、第4実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1の構成を例示するブロック図である。第4実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、クライアント装置4がコンテンツ埋め込み装置9を備えている点と、そのコンテンツ埋め込み装置9によって生成されるHTMLデータ22bの構成とが、他の実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1と異なっている。
図4Bに示されているように、DLNAサーバ2の記憶装置11には、第1実施形態と同様に、第1コンテンツ14と、その第1コンテンツ14を特定するDLNA_ID(a)13とが格納されている。また、記憶装置11には、第2コンテンツ16と、その第2コンテンツ16を特定するDLNA_ID(b)15とが格納されている。また、図4Cに示されているように、第2実施形態のコンテンツサーバ3のHTMLデータ22には、第1コンテンツタイトル23と第2コンテンツタイトル24とがHTMLで記述されている。
【0038】
図4Dに示されているように、コンテンツ埋め込み装置9は、コンテンツサーバ3から受け取ったHTMLデータ22に、埋め込み第1コンテンツ14aと埋め込み第2コンテンツ16aとを埋め込んで、HTMLデータ22bを生成する。図4を参照すると、そのHTMLデータ22bは、埋め込み第1コンテンツ14aと第1コンテンツタイトル23との関連を示す情報を保持している。また、そのHTMLデータ22bは、埋め込み第2コンテンツ16aと第2コンテンツタイトル24との関連を示す情報を保持している。
【0039】
第4実施形態のクライアント装置4は、DLNAサーバ2から配信されたDLNAコンテンツ情報に基づいて生成されたDLNAコンテンツ情報34を保持している。コンテンツ埋め込み装置9は、コンテンツサーバ3から受け取ったHTMLデータ22に、コンテンツ(埋め込み第1コンテンツ14a、埋め込み第2コンテンツ16a)を埋め込んでHTMLデータ22bを生成する。表示装置33は、コンテンツが埋め込まれたHTMLデータ22bを表示し、ウェブページ上でコンテンツを再生する。
【0040】
第4実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1は、コンテンツをHTMLデータに埋め込むことで、DLNAコンテンツをDLNAでないコンテンツに関連付けることが可能である。DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携することでDLNAのコンテンツをDLNAでないコンテンツ(HTMLデータ22b)を経由して参照することができる。
【0041】
[比較例]
以下に、本願発明の比較例について説明を行う。図5A〜Dは、本願発明の理解を容易にするための比較例におけるDLNAコンテンツ配信システム101の構成を例示するブロック図である。図5Aに示されているように、このDLNAコンテンツ配信システム101は、DLNAサーバ102と、コンテンツサーバ103と、クライアント装置104とを備えている。それらは、ネットワーク105を介して接続されている。
【0042】
そのDLNAサーバ102は、記憶装置111と配信装置112とを備えている。図5Bに示されているように、記憶装置111には、第1コンテンツ114と、その第1コンテンツ114を特定するためのDLNA_ID(a)113とが保持されている、また、記憶装置111には、第2コンテンツ116と、その第2コンテンツ116を特定するためのDLNA_ID(b)115が保持されている。
【0043】
そのコンテンツサーバ103は、記憶装置121を備えている。図5Cに示されているように、その記憶装置121には、第1コンテンツ114と、その第1コンテンツ114を特定するためのDLNA_ID(a)113が保持されている。また、その記憶装置121には、HTMLデータ122が保持されている。そのHTMLデータ122は、第1コンテンツタイトル123と第2コンテンツタイトル124を含んでいる。
【0044】
そのクライアント装置104は、記憶装置131と、再生装置132と、表示装置133とを備えている。図5Dに示されているように、記憶装置131には、DLNAコンテンツ情報134と、HTMLデータ122とが保持されている。DLNAコンテンツ情報134は、第1コンテンツ114を特定するためのDLNA_ID(a)113と、第2コンテンツ116を特定するためのDLNA_ID(b)115とを含んでいる。記憶装置131のHTMLデータ122は、第1コンテンツタイトル123と第2コンテンツタイトル124を含んでいる。
【0045】
比較例のDLNAコンテンツ配信システム101において、DLNAサーバ102は、クライアント装置104からの要求を受けて、記憶装置111に保持しているコンテンツを配信装置112により、そのクライアント装置104へ配信する。クライアント装置104は、DLNAサーバ102から配信されたコンテンツを、再生装置132により再生する。また、コンテンツサーバ103は、クライアント装置104からの要求を受けて、記憶装置121のHTMLデータ122を、応答として返す。
【0046】
クライアント装置104は、コンテンツサーバ103から送られてきたHTMLデータ122を、表示装置133により表示する。図5に示されているように、比較例のDLNAコンテンツ配信システム101は、DLNAコンテンツとHTMLデータが関連付けられていない。そのため、表示装置133は、DLNAのコンテンツの中身を参照することができない。
【0047】
上述の複数の実施形態におけるDLNAコンテンツ配信システム1では、クライアント装置4に、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携させるための機能が備えられている。一般的に、DLNAコンテンツはDLNAの機能からしか扱えない。そのため、DLNAでないHTMLからはDLNAコンテンツを参照することができない。上述の複数の実施形態のDLNAコンテンツ配信システム1のクライアント装置4は、DLNA_IDを用いて、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを関連付けている。このように、DLNAのコンテンツとDLNAでないコンテンツとを連携することで、DLNA_IDを介してDLNAコンテンツを参照することができるようになる。
【0048】
以上、本願発明の実施の形態を具体的に説明した。本願発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…DLNAコンテンツ配信システム
2…DLNAサーバ
3…コンテンツサーバ
4…クライアント装置
5…ネットワーク
6…関連付け装置
7…ID記述装置
8a…テーブル作成装置
8b…テーブル参照装置
8c…テーブル
9…コンテンツ埋め込み装置
11…記憶装置
12…配信装置
13…DLNA_ID(a)
13a…HTML記述のDLNA_ID(a)
14…第1コンテンツ
14a…埋め込み第1コンテンツ
15…DLNA_ID(b)
15a…HTML記述のDLNA_ID(b)
16…第2コンテンツ
16a…埋め込み第2コンテンツ
21…記憶装置
22…HTMLデータ
22a…HTMLデータ
22b…HTMLデータ
23…第1コンテンツタイトル
24…第2コンテンツタイトル
31…記憶装置
32…再生装置
33…表示装置
34…DLNAコンテンツ情報
101…DLNAコンテンツ配信システム
102…DLNAサーバ
103…コンテンツサーバ
104…クライアント装置
105…ネットワーク
111…記憶装置
112…配信装置
113…DLNA_ID(a)
114…第1コンテンツ
115…DLNA_ID(b)
116…第2コンテンツ
121…記憶装置
122…HTMLデータ
123…第1コンテンツタイトル
124…第2コンテンツタイトル
131…記憶装置
132…再生装置
133…表示装置
134…DLNAコンテンツ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DLNA(Digital Living Network Alliance)規格に対応したDLNAコンテンツを保持するDLNAサーバと、
前記DLNA規格と異なる非DLNA規格に対応した非DLNAコンテンツを保持する非DLNAコンテンツサーバと、
前記非DLNAコンテンツの再生が可能な非DLNAコンテンツ再生装置を備え、ネットワークを介して前記DLNAサーバと前記非DLNAコンテンツサーバとの各々に接続されるクライアント装置と
を具備し、
前記DLNAサーバは、
前記DLNAコンテンツを、前記DLNAコンテンツの特定に使用されるコンテンツ特定用IDに対応させて保持し、
前記非DLNAコンテンツサーバは、
前記DLNAコンテンツを示すDLNAコンテンツ名を、前記非DLNAコンテンツとして保持し、
前記クライアント装置は、
前記非DLNAコンテンツ再生装置が参照できる形式で、前記非DLNAコンテンツに示されている前記DLNAコンテンツ名に対応させた前記コンテンツ特定用IDを提供する関連付け部を備え、
前記非DLNAコンテンツ再生装置は、
前記DLNAコンテンツ名に関連付けられた前記コンテンツ特定用IDに基づいて、前記DLNAサーバの前記DLNAコンテンツ名に対応する前記DLNAコンテンツが格納されている場所を特定する
DLNAコンテンツ再生システム。
【請求項2】
請求項1に記載のDLNAコンテンツ再生システムにおいて、
前記関連付け部は、
ID記述部を含み、
前記ID記述部は、
前記DLNAサーバから受け取った前記コンテンツ特定用IDを、前記非DLNAコンテンツ再生装置が認識できる形式で記述したデータを生成する
DLNAコンテンツ再生システム。
【請求項3】
請求項1に記載のDLNAコンテンツ再生システムにおいて、
前記関連付け部は、
テーブル作成装置と、
テーブル参照装置と
を含み、
前記テーブル作成装置は、
前記DLNAサーバから受け取った前記コンテンツ特定用IDを、前記非DLNAコンテンツに示されている前記DLNAコンテンツ名に対応させたテーブルを生成し、
前記テーブル参照装置は、
前記テーブルを参照することによって得られた前記DLNAコンテンツが格納されている場所に関する情報を、前記非DLNAコンテンツ再生装置に供給する
DLNAコンテンツ再生システム。
【請求項4】
請求項1に記載のDLNAコンテンツ再生システムにおいて、
前記関連付け部は、
コンテンツ埋め込み装置を含み、
前記コンテンツ埋め込み装置は、
前記DLNAサーバの前記DLNAコンテンツ名に対応する前記DLNAコンテンツを、前記非DLNAコンテンツ再生装置が認識できる形式のデータに埋め込む
DLNAコンテンツ再生システム。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載のDLNAコンテンツ再生システムにおいて、
前記クライアント装置は、さらに、
前記DLNAコンテンツの再生が可能なDLNAコンテンツ再生装置を備える
DLNAコンテンツ再生システム。
【請求項6】
DLNA(Digital Living Network Alliance)規格に対応したDLNAコンテンツを保持するDLNAサーバと、前記DLNA規格と異なる非DLNA規格に対応した非DLNAコンテンツを保持する非DLNAコンテンツサーバと、前記非DLNAコンテンツの再生が可能な非DLNAコンテンツ再生装置とを備え、ネットワークを介して前記DLNAサーバと前記非DLNAコンテンツサーバとの各々に接続されるクライアント装置とを具備するDLNAコンテンツ再生システムの動作方法であって、
前記DLNAコンテンツの特定に使用されるコンテンツ特定用IDを読み出すステップと、
前記DLNAコンテンツを示すDLNAコンテンツ名を含む前記非DLNAコンテンツを読み出すステップと、
前記非DLNAコンテンツに示されている前記DLNAコンテンツ名に対応させた前記コンテンツ特定用IDを提供するステップと、
前記DLNAコンテンツ名に関連付けられた前記コンテンツ特定用IDに基づいて、前記DLNAサーバの前記DLNAコンテンツ名に対応する前記DLNAコンテンツが格納されている場所を特定するステップと
を具備する
DLNAコンテンツ再生システムの動作方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公開番号】特開2012−205057(P2012−205057A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67447(P2011−67447)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】