説明

IR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料、その製造方法及びその使用

一般式Mex(PO4y(OH)zで示され、その式中、Meは、Cu、Fe、Mn、Sb、Zn、Ti、Ni、Co、V、Mg、Bi、Be、Al、Ce、Ba、Sr、Na、K、Ge、Ga、Ca、Cr、In又はSnの群の1種又は複数種の元素からなり、かつx及びzは整数であり、かつx=(1...18)、y=(1...12)、かつz=(0.2...10)、かつ場合により更に結晶水を含有していてよい少なくとも1種の無機金属リン酸塩を含有する、IR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料、その製造方法及びその使用に関する。
【0002】
熱可塑性ポリマー材料(例えばポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET))に特定の形状をもたらすために、この材料はしばしば加熱され、その際、それは軟化し、これにより成形可能となる。
【0003】
例として、フィルム、ボトル及び他の容器成形体の形の包装材としてのPET組成物の公知の使用が挙げられる。PETボトルを形成するために、このポリマーは慣用的に顆粒形でそのプロセスに供給する。最初にこの顆粒(「PETチップ」)を押出機内で溶融させ、そしてダイカスト法によって加工していわゆる予備成形体(プリフォーム)を得る。更なる工程段階において、この予備成形体に延伸ブロー方法によって最終的なボトル形をもたらす。この予備成形体の使用できるボトルへの可塑的な変形を実施できるようにするために、この予備成形体を、このポリエステルのガラス転移点より高く、かつ融点未満の温度に加熱することが必要である。PETについては、一般的に105℃の温度への加熱を実施する。この加熱は、例えば、予備成形体に黒色放射体の光(放射体温度500〜3000゜K、例えば市販の石英IRランプ放射体)を照射することによって実施できる。しかし、例えばポリエステルポリマーは、IRスペクトルの幾つかの特定の波長領域のみの吸収するにすぎないので、使用できるエネルギーはわずかに取り込まれるにすぎない。
【0004】
US特許文献6197851号においては、延伸ブロー法によってボトルを製造するために、波長領域700〜1200nmの光を波長領域400〜700nmの光と比べて少なくとも2倍強く吸収する少なくとも1種の有機化合物又は有機金属化合物をポリマーに添加することが提案されている。これによりNIR放射線及びIR放射線についてのポリマーの吸収能が高められ、従ってそのエネルギーの取込みが高められる。挙げられた有機化合物は、比較的困難を伴ってのみ製造できるにすぎず、それにより高価であることが欠点である。
【0005】
US特許文献4408004号及び同4535118号は、好適な吸収作用添加物として、グラファイト又はカーボンブラックを、得られたボトルの光学的明澄度を十分に維持するために若しくは不適格な灰色への変色をもたらさないために、粒度及び最大添加量は狭く制御された領域内で保たれていなければならないという付加的な要求と一緒に挙げている。しかし、カーボンブラックは700〜1500nmの領域と比べて可視波長領域の吸収度が明らかに大きく、このことは、変色という観点において最大に利用できる添加量について不利である。
【0006】
本発明の課題は、技術水準の欠点を解決すること、特に、更なる成形加工が考えられる場合に容易かつ経済的にNIR光及び/又はIR光での照射により加熱できる熱可塑性ポリマー材料を提供することである。
【0007】
前記課題は、一般式Mex(PO4y(OH)zで示され、その式中、Meは、Cu、Fe、Mn、Sb、Zn、Ti、Ni、Co、V、Mg、Bi、Be、Al、Ce、Ba、Sr、Na、K、Ge、Ga、Ca、Cr、In又はSnの群の1種又は複数種の元素からなり、かつx及びyは整数であり、xの値が1〜18であり、yの値は1〜12であり、かつzの値は0.2〜10であり、かつ場合により更に結晶水を含有していてよい少なくとも1種の無機金属リン酸塩を含有する、IR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料によって解決される。
【0008】
かかる熱可塑性ポリマー材料は、このポリマーに有機又は金属有機物質を添加しなくても、大きいIR吸収度を有することを見出した。驚くべきことに、挙げられた一般式Mex(PO4y(OH)zの比較的容易に製造できる純粋な無機化合物若しくは容易に得られる鉱物が、ポリマー中で大きいIR吸収度をもたらすことができる。この場合、「大きい」IR吸収度は、可視波長領域400〜700nmの透過率がそれほど妨害されず、かつ波長領域700〜1500nmの吸収度が可視領域の吸収度と比べて顕著に大きいことと解するべきである;例えば、かかるポリマーの波長1100nmの吸収度は、600nmの吸収度と比べて少なくとも2倍大きい。
【0009】
熱可塑性ポリマー材料としては:ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN))、ポリアルキレン(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、ビニルポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル(PVC))、ポリアミド、ポリアセテート、ポリアクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)、ハロゲン含有ポリアルキレン、ポリアリーレンオキシド又はポリアリーレンスルフィドを使用できる。
【0010】
好ましくは、上述の式x、y及びzは以下の値を有する:x=(1...5)、y=(1...4)、かつZ=(0.2...5)。一般式Mex(PO4y(OH)zで示される無機金属リン酸塩としては、ダーナー(Dana)の分類VII−41及びVII−42のリン酸塩を含有する化合物を使用できる。このダーナーの分類は:ダーナー 新鉱物学、第8版、リチャード・V.ゲインス、H・キャサリン スキナー、ユーゲン E.フォード、ブライアン マソン、アブラハム ローゼンツヴァイク、ファンダール T.キング(セクション)、エリック ダウティ(イラストレーション)(ISBN:04711910−0)著作権 1997年、ジョン ウィレイ アンド サンズ社(Dana's New Mineralogy, Eighth Edition, by Richard V. Gaines, H.Catherine Skinner, Eugene E. Foord, Brian Mason, and Abraham Rosenzweig, with sections by Vandall T. King, Illustrations by Eric Dowty, (ISBN:047119310-0) Copyright 1997, John Wiley & Sons, Inc)に記載されている。
【0011】
好ましくは、無機金属リン酸塩は、1種又は複数種の元素Cu、Fe及びAlを含有する。一般式Mex(PO4y(OH)zで示される無機金属リン酸塩として:Cu2PO4OH、Cu3(PO4)(OH)3、Cu3(PO4)(OH)3、Cu5(PO42(OH)4、CuFe2(PO42(OH)2、(Cu,Zn)2ZnPO4(OH)3・2(H2O)、(Cu,Zn)5Zn(PO42(OH)6・(H2O)、Cu3Al4(PO43(OH)9・4(H2O)、CuAl3(PO44(OH)3・4(H2O)、(Zn,Cu)Al6(PO44(OH)8・4(H2O)、CuFe6(PO44(OH)8・4(H2O)、CaCu6[(PO42(PO3OH)(OH)6]・3(H2O)又はCu2Mg2(PO42(OH)2・5(H2O)を使用することが好ましい。
【0012】
無機金属リン酸塩の添加量は、これらから製造されたポリマーの400〜700nmの領域の吸収度に従い(透過率が可能な限りほとんど妨害されないことが望ましい)、かつ700〜1500nmの領域の吸収度に従い(吸収度が高ければ高いほど、添加量は小さくなる)、そして場合により予備試験により測定すべきである。一般的に、材料の厚さ及び許容される変色(これらはそれぞれの使用分野に依存する)に応じて、無機金属リン酸塩の添加量は完成された熱可塑性ポリマー材料に対して0.0002〜2質量%であることが好適であることを見出した。好ましい添加量は0.001〜0.1質量%の領域内である。
【0013】
無機金属リン酸塩を天然鉱物の形で使用するのであれば、最初にこれを粉砕しなければならない。この無機金属リン酸塩は、結晶子径(シェラー法により測定)が0.005〜5μm、特に好ましくは0.001〜2μmであることが好ましい。
【0014】
無機金属リン酸塩Mex(PO4y(OH)zを製造するために、1種又は複数種のそれぞれの金属イオンの溶液と水性媒質中のそれぞれのPO4成分の溶液との沈殿を行う。この場合、公知のように、pH値、温度、添加速度、添加物濃度、及び添加順序は、製造されるべき化合物に応じて調節すべきである。金属イオンの溶液としては、例えば、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、水酸化物又は酸化物の相応の溶液を使用できる。PO4成分に好適な溶液は、例えばリン酸又はその可溶性塩(例えば、アルカリリン酸塩又はアルカリ土類リン酸塩)である。更に、所望の化合物を形成させるために、この生成物の水熱処理(圧力を高めて水性の沈殿物懸濁液を>100℃の温度に加熱)及び/又は乾燥状態での加熱処理を行ってよい。
【0015】
無機金属リン酸塩をポリマーに添加することは、熱可塑的製造の種々の時点、すなわち重合反応前、重合反応の間及び重合反応後に実施できる。ポリエステルを製造する際には、無機金属リン酸塩を懸濁液の形(例えば、不活性溶剤又は反応相手中での)で添加することが好ましい。例えば、ポリアルキレンテトラフタレートを合成する際には、モノエチレングリコール中の(若しくはプロパンジオール又はブタンジオール中の)無機金属リン酸塩の懸濁液を反応の種々の時点で供給してよい。特に、ポリアルキレンを製造する際には、無機金属リン酸塩を(別々に準備された)高度に濃縮された化合物の形で、溶融配合の間(例えば、顆粒又は予備成形体への押出の前)に添加することも可能である。
【0016】
熱可塑性ポリマー材料をIR放射線での加熱によって可塑化し、次いで更なる成形加工に供するあらゆる場において、1種又は複数種の無機金属リン酸塩を含有する熱可塑性ポリマー材料を使用する。特に、予備成形体及びそれをIR放射線で加熱し、次いで加工して日用品(例えば、包装材)を製造するために、本発明にかかる材料を使用する。PETの場合には、一般的に、90〜120℃、好ましくは100〜110℃の温度へのIR放射線での加熱を実施する。別の熱可塑性ポリマーは、ガラス転移温度及び融点に応じて、引き続いてのポリマーの更なる成形加工を技術的に実現させることができる加熱温度を適切に選択すべきである。
【0017】
本発明の対象を、以下の実施例により更に詳細に説明する:
実施例1:化合物Cu2PO4OHの製造
100gのCuSO4×5H2Oを約400mlの熱水(T=80±5℃)中に溶解させ、かつ105gのNa3PO4×12H2Oを約600mlの熱水(T=80±5℃)中に溶解させた。次いで、このNa−リン酸塩溶液を、激しく撹拌しつつ、ゆっくりと連続的にCu−硫酸塩溶液に添加した。次いで、それを120分にわたり80℃で撹拌した。
【0018】
得られた生成物を濾別し、そして濾液の伝導率が<100μS/cmになるまで洗浄した。次いで、この濾過ケークを溶解機を用いて水の中に分散させ、そして実験室噴霧塔中で乾燥させた。この乾燥生成物は、良好に形成された結晶構造を有していた(図3を参照のこと)。
【0019】
実施例2:化合物Cu2PO4OHの製造(水熱的)
100gのCuSO4×5H2Oを約400mlの熱水(T=80±5℃)中に溶解させ、かつ105gのNa3PO4×12H2Oを約600mlの熱水(T=80±5℃)中に溶解させた。次いで、このNa−リン酸塩溶液を、激しく撹拌しつつ、ゆっくりと連続的にCu−硫酸塩溶液に添加した。次いでそれを120分にわたり80℃で撹拌した。
【0020】
次いで、得られた沈殿物懸濁液を、オートクレーブ中で2時間にわたって180℃の温度に加熱し、その際、圧力を10バールに調節した。次いで、この生成物を濾別し、濾液の伝導率が<100μS/cmになるまで洗浄し、溶解機を用いて水の中に分散させ、そして実験室噴霧塔中で乾燥させた。この生成物は、良好に形成された結晶構造を有していた(図4を参照のこと)。
【0021】
実施例3: Cu2PO4OHの吸収スペクトル
実施例1で製造されたリン酸銅Cu2PO4OH1.0gを、1.0lのアルキド樹脂結合剤(DSM AD−9)と混合した。この混合物について、波長領域400〜2000nmの吸収スペクトルを記録した(図1を参照のこと)。このスペクトルからは、本発明にかかる金属リン酸塩が、IR放射線加熱に関連する700〜1600nmの領域の吸収度が顕著に大きく、1150nmで最大であることが明らかである。
【0022】
実施例4:IR放射体での照射の際のPET中におけるCu2PO4OHのエネルギー取込みの、純粋なPET及びカーボンブラックを有するPETとの比較
実施例1で製造されたリン酸銅を、プラスチックに対して0.01%の濃度で、押出機を用いてポリエチレンテレフタレートに混加した。この溶融物を射出成形して、層厚9mmの薄片を得た。この薄片について、透過スペクトルを分光計によって400〜1600nmの領域で記録した。
【0023】
図2は、一方ではIRランプにより2450Kの放射温度で形成されたエネルギー(曲線1)を示し、かつ他方では放射源での照射の際の種々の試験薄片の相応の波長に依存するエネルギーの取込み(曲線2〜4)を示している。本発明にかかる配合物(曲線4)は、技術水準に相当する比較試料(曲線3)と比べて可視領域(400〜700nm)の吸収度が明らかに小さく、従って曇り若しくは変色の可能性が小さい。これに対して、NIR領域(800〜1600nm)においては、純粋なPET(曲線2)及び比較試料(曲線3)と比べて本発明にかかる配合物の放射線の取込みは明らかに大きく、これによる加熱工程のエネルギー収率の改善が識別され得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例1で製造されたリン酸銅Cu2PO4OH1.0gと1.0lのアルキド樹脂結合剤(DSM AD−9)との混合物についての波長領域400〜2000nmの吸収スペクトルを示す
【図2】IRランプにより2450Kの放射温度で形成されたエネルギー(曲線1)を示し、かつ放射源での照射の際の種々の試験薄片の相応の波長に依存するエネルギーの取込み(曲線2〜4)を示す
【図3】生成物の良好に形成された結晶構造を示す
【図4】生成物の良好に形成された結晶構造を示す

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Mex(PO4y(OH)zで示され、その式中、Meは、Cu、Fe、Mn、Sb、Zn、Ti、Ni、Co、V、Mg、Bi、Be、Al、Ce、Ba、Sr、Na、K、Ge、Ga、Ca、Cr、In又はSnの群の1種又は複数種の元素からなり、かつx及びyは整数であり、かつx=(1...18)、y=(1...12)、かつz=(0.2...10)であり、かつ場合により更に結晶水を含有していてよい少なくとも1種の無機金属リン酸塩を含有する、IR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料。
【請求項2】
ポリエステル、ポリアルキレン、ビニルポリマー、ポリアミド、ポリアセテート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)、ハロゲン含有ポリアルキレン、ポリアリーレンオキシド又はポリアリーレンスルフィドの1種又は複数種のプラスチックを含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項3】
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリメチルメタクリレート(PMMA)の1種又は複数種のプラスチックを含有することを特徴とする、請求項2に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項4】
一般式Mex(PO4y(OH)zにおいて:x=(1...5)、y=(1...4)、かつZ=(0.2...5)であることを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項5】
一般式Mex(PO4y(OH)zで示される無機金属リン酸塩として:Cu2PO4OH、Cu3(PO4)(OH)3、Cu3(PO4)(OH)3、Cu5(PO42(OH)4、CuFe2(PO42(OH)2、(Cu,Zn)2ZnPO4(OH)3・2(H2O)、(Cu,Zn)5Zn(PO42(OH)6・(H2O)、Cu3Al4(PO43(OH)9・4(H2O)、CuAl3(PO44(OH)3・4(H2O)、(Zn,Cu)Al6(PO44(OH)8・4(H2O)、CuFe6(PO44(OH)8・4(H2O)、CaCu6[(PO42(PO3OH)(OH)6]・3(H2O)又はCu2Mg2(PO42(OH)2・5(H2O)を使用することを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項6】
無機金属リン酸塩の添加量が、完成された熱可塑性ポリマー材料に対して0.0002〜2質量%であることを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項7】
無機金属リン酸塩の添加量が、完成された熱可塑性ポリマー材料に対して0.001〜0.1質量%であることを特徴とする、請求項1から6までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項8】
シェラー法により測定された無機金属リン酸塩の結晶子径が、0.005〜5μmであることを特徴とする、請求項1から7までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項9】
シェラー法により測定された無機金属リン酸塩の結晶子径が、0.001〜2μmであることを特徴とする、請求項1から8までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料。
【請求項10】
一般式Mex(PO4y(OH)zで示される少なくとも1種の無機金属リン酸塩を含有するIR吸収度が大きい熱可塑性ポリマー材料を製造する方法において、それぞれの1種又は複数種の金属イオンの溶液と水性媒質中のそれぞれのPO4成分の溶液とを沈殿させ、得られた生成物を乾燥させ、それを熱可塑性ポリマープラスチックに混加することを特徴とする方法。
【請求項11】
金属イオンの溶液として、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、水酸化物又は酸化物の相応の溶液を使用することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
PO4成分の溶液として、リン酸又はその可溶性塩、例えばアルカリリン酸塩又はアルカリ土類リン酸塩の溶液を使用することを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
沈殿生成物の水熱処理及び/又は乾燥状態での加熱処理を行い、所望の金属リン酸塩を形成させることを特徴とする、請求項10から12までの何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
熱可塑性ポリマー材料をIR放射線での加熱によって軟化させ、次いで更なる成形加工に供する方法における、請求項1から9までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料の使用。
【請求項15】
IR放射線により加熱され、次いで日用品及び包装材に加工される予備成形体の製造における、請求項1から9までの何れか1項に記載の熱可塑性ポリマー材料の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−512401(P2007−512401A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540396(P2006−540396)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013441
【国際公開番号】WO2005/052049
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(501082864)ザッハトレーベン ヒェミー ゲゼルシヤフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (16)
【Fターム(参考)】