説明

LED点灯回路

【課題】PWM調光下限よりも深い調光制御をすることができるLED点灯回路を提供する。
【解決手段】スイッチング素子Q1が発振制御されることでLED光源部2にLED電流I1を供給をする降圧チョッパ回路1と、スイッチング素子Q1を発振制御することでLED電流I1を制御する調光制御部3とを備え、調光制御部3は、発振周波数f1を制御する発振周波数制御部32と、PWMオンデューティDu2を制御するPWM制御部31と、発振周波数f1とPWMオンデューティDu2に基づいてスイッチング素子Q1をオン・オフする駆動部33とを備え、調光度がPWM調光下限以上の範囲ではPWM制御部31がPWMオンデューティDu2を変動させることで調光制御し、調光度がPWM調光下限未満の範囲では、PWMオンデューティDu2を変動させず、発振周波数f1をPWM調光下限時よりも高くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED点灯回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、発光ダイオードからなるLED光源部を調光制御して点灯させるLED点灯回路が提供されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
従来のLED点灯回路は、スイッチング素子を具備したLED電源供給部を備えており、スイッチング素子を所定の発振周波数でオン・オフさせることでLED光源部にLED電流を供給してLED光源部が点灯する。また、所定の周期に対してスイッチング素子を発振させる発振期間が占める割合を示すデューティをPWM信号を用いて制御するPWM制御を行うことで、LED光源部の調光制御をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−210835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、スイッチング素子を発振させるPWM信号のデューティを減少させて発振期間が短くなり、調光度がPWM制御による調光下限に達すると、それ以上調光度を深くすることができなかった。
【0006】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、PWM調光下限よりも深い調光制御をすることができるLED点灯回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために第1の発明のLED点灯回路は、スイッチング素子を備え、当該スイッチング素子の発振期間および当該発振期間における発振周波数が制御され、前記スイッチング素子のオン時間および発振周波数に比例した出力電圧を、1つ以上の発光ダイオードからなるLED光源部に印加することで、前記LED光源部にLED電流を供給するLED電源供給部と、調光度を示す調光信号に基づいて、前記スイッチング素子を発振制御することで前記LED電流を変動させる制御部とを備え、前記制御部は、前記調光信号に基づいて前記スイッチング素子をオン・オフさせる発振周波数を制御する発振周波数制御部と、前記調光信号に基づいて所定周期のうち前記スイッチング素子が前記発振周波数でオン・オフを繰り返す発振期間を制御するPWM制御部と、前記発振周波数および前記発振期間に基づいて前記スイッチング素子を発振制御する駆動部とを具備し、前記調光信号が示す調光度が前記PWM制御部によって調光制御可能な調光度の下限であるPWM調光下限以上の範囲では、前記PWM制御部が前記発振期間を変動させることで調光制御し、前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記PWM制御部は前記発振期間を変動させず、前記発振周波数制御部は前記発振周波数を前記PWM調光下限時よりも高くすることを特徴とするものである。
【0008】
第2の発明のLED点灯回路は、第1の発明において、前記PWM調光下限は、前記PWM制御部が前記所定周期内で前記スイッチング素子が1回のみオンすることが可能な前記発振期間に設定した状態であることを特徴とするものである。
【0009】
第3の発明のLED点灯回路は、第1または第2の発明において、前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記発振周波数制御部は前記PWM調光下限時よりも高い前記発振周波数に固定することを特徴とするものである。
【0010】
第4の発明のLED点灯回路は、第1または第2の発明において、前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記発振周波数制御部は、前記発振周波数を前記PWM調光下限時の前記発振周波数から調光度が低くなるにつれて高くすることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明では、PWM調光下限よりも深い調光制御をすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の概略回路構成を示す図である。
【図2】(a)〜(d)降圧チョッパ回路のタイミングチャートである。
【図3】(a)〜(c)調光時の降圧チョッパ回路のタイミングチャートである。
【図4】(a)〜(c)調光度がPWM調光下限時の降圧チョッパ回路のタイミングチャートである。
【図5】(a)〜(c)調光度がPWM調光下限時の降圧チョッパ回路のタイミングチャートである。
【図6】(a)〜(c)調光度がPWM調光下限未満の範囲における降圧チョッパ回路のタイミングチャートである。
【図7】(a)(b)調光度に対する発振周波数およびオン期間の関係を示す図である。
【図8】(a)(b)調光度に対する発振周波数およびオン期間の関係を示す図である。
【図9】(a)(b)調光度に対する発振周波数およびオン期間の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(実施形態)
本発明の実施形態のLED点灯回路の概略回路構成を図1に示す。本実施形態のLED点灯回路は、交流電源ACを入力電源とし、ダイオードブリッジDBと、LED光源部2にLED電流I1を供給する降圧チョッパ回路1(LED電源供給部)と、調光制御部3とで構成されている。
【0015】
交流電源ACの出力端にダイオードブリッジDBが接続されている。ダイオードブリッジDBは、交流電源ACが出力する交流電圧V1を整流し、ダイオードブリッジDBの出力端間に接続された電解コンデンサからなるコンデンサC1の両端に直流電圧V2を生成する。
【0016】
降圧チョッパ回路1は、コンデンサC1の両端に生成される直流電圧V2を降圧して直流電圧V3を生成する。降圧チョッパ回路1は、ダイオードD1とコンデンサC2とインダクタL1とスイッチング素子Q1とで構成されている。なお、コンデンサC2は電解コンデンサで構成されており、スイッチング素子Q1はnチャンネルMOSFETで構成されている。
【0017】
コンデンサC1の両端に、コンデンサC2とインダクタL1とスイッチング素子Q1と抵抗R1の直列回路が接続されている。コンデンサC2は、正極がコンデンサC1の正極に接続され、負極がインダクタL1の一端に接続されている。スイッチング素子Q1は、ドレインがインダクタL1の他端に接続され、ソースが抵抗R1を介してコンデンサC1の負極に接続され、ゲートが調光制御部3に接続されている。また、コンデンサC2およびインダクタL1と並列に、ダイオードD1が接続されている。ダイオードD1は、アノードがインダクタL1の他端に接続され、カソードがコンデンサC2の正極に接続されている。
【0018】
上記の構成で、スイッチング素子Q1が調光制御部3に発振制御されることによって、直流電圧V2を降圧してコンデンサC2の両端に直流電圧V3を生成する。
【0019】
LED光源部2は、コンデンサC2に並列接続されており、直流電圧V3によってLED電流が流れて点灯する。本実施形態のLED光源部2は、1乃至複数の発光ダイオードが直列接続されることで構成されており、アノード側がコンデンサC2の正極に接続され、カソード側がコンデンサC2の負極に接続されている。なお、LED光源部2は、1つの発光ダイオードで構成されていてもよいし、複数の発光ダイオードが直並列接続されることで構成されていてもよい。
【0020】
調光制御部3は、調光信号出力部4から調光度を示す調光信号S1が入力される。そして、調光信号S1に基づいてスイッチング素子Q1を発振制御することで、LED電流I1を制御してLED光源部2を調光制御する。
【0021】
調光制御部3は、PWM制御部31と、発振周波数制御部32と、駆動部33とで構成されている。調光信号出力部4から出力される調光信号S1は、PWM制御部31および発振周波数制御部32に入力される。PWM制御部31は、調光信号S1が示す調光度に基づいてPWM制御信号S2を駆動部33に出力する。図3に示すように、PWM制御信号S2は、PWM信号で構成されており、駆動部33が所定のPWM周期T2に対してスイッチング素子Q1を発振させる期間(発振期間Ton2)を示す。本実施形態では、PWM制御信号S2がHレベルの場合、駆動部33はスイッチング素子Q1の発振を停止し(非発振期間Toff2)、PWM制御信号S2がLレベルの場合、駆動部33はスイッチング素子Q1の発振を行う(発振期間Ton2)。なお、PWM周期に対する発振期間Ton2が占める割合をデューティDu2(以下、PWMオンデューティDu2と称す)、PWM制御信号S2の周波数をf2(=1/T2)(以下、PWM周波数f2と称す)とする。
【0022】
また、発振周波数制御部32は、調光信号S1が示す調光度に基づいて発振周波数制御信号S3を駆動部33に出力する。発振周波数制御信号S3は、駆動部33がスイッチング素子Q1をオン・オフさせる発振周波数f1を示している。
【0023】
そして、駆動部33は、PWM制御信号S2および発振周波数制御信号S3に基づいて、スイッチング素子Q1にゲート電圧Vgを出力することで、スイッチング素子Q1をオン・オフする。
【0024】
以下に、本実施形態のLED点灯回路の具体的な動作について説明する。
【0025】
まず、降圧チョッパ回路1の動作について説明する。図2(a)〜(d)に、降圧チョッパ回路1のタイミングチャートを示す。図2(a)は、スイッチング素子Q1のゲート電圧Vgを示す。図2(b)は、インダクタL1に流れる電流I2を示す。図2(c)は、スイッチング素子Q1に流れる電流I3を示す。図2(d)は、LED光源部2に流れるLED電流I1を示す。
【0026】
駆動部33からハイレベルのゲート電圧Vgが出力され、スイッチング素子Q1がオンしている期間をオン期間Ton1とする。また、駆動部33からローレベルのゲート電圧Vgが出力され、スイッチング素子Q1がオフしている期間をオフ期間Toff1とする。また、オン期間Ton1+オフ期間Toff1をスイッチング周期T1とし、1/T1を発振周波数f1とする。
【0027】
スイッチング素子Q1がオンされているオン期間Ton1は、コンデンサC1の正極から、LED光源部2、インダクタL1、スイッチング素子Q1、抵抗R1を介してコンデンサC1の負極に向かって電流が流れる。また、駆動部33は抵抗R1の両端電圧を検出することで、過電流保護を行う。
【0028】
スイッチング素子Q1がオフされているオフ期間Toff1は、インダクタL1に逆起電圧が発生し、インダクタL1からダイオードD1を介してLED光源部2に電流が流れる。
【0029】
降圧チョッパ回路1は、上記のようにスイッチング素子Q1のオン・オフが繰り返されることによって、図2(d)に示すようにLED光源部2に略一定のLED電流I1を供給することができる。なお、LED電流I1はピーク電流Ipの略半分となる。
【0030】
また、降圧チョッパ回路1の出力端にコンデンサC2を備えており、スイッチング素子Q1がオンされているときに充電され、スイッチング素子Q1がオフされているときに放電する。それによって、LED電流I1のリップルを低減することができる。
【0031】
次に、LED光源部2を定格点灯(調光度100%)させる場合について説明する。なお、本実施形態のLED光源部2は、LED光源部2の両端に35Vの直流電圧が印加された場合に流れるLED電流I1が、LED光源部2の定格電流とする。つまり、降圧チョッパ回路2が出力する直流電圧V2を35Vに制御することで、LED光源部2が定格点灯する。
【0032】
交流電源ACが出力する交流電圧V1が100Vとすると、ダイオードブリッジDBが整流し、コンデンサC1の両端に生成される直流電圧V2は約140Vとなる。したがって、降圧チョッパ回路1はスイッチング素子Q1が発振制御されることで、140V(直流電圧V2)を降圧して35V(直流電圧V3)を生成する必要がある。
【0033】
一般に発振周波数f1は40〜150kHzに設定され、本実施形態では発振周波数f1=50kHzに設定するものとする。そして、調光信号出力部4から定格点灯を示す調光信号S1が出力されている場合、発振周波数制御部32は、発振周波数f1が50kHzを示す発振周波数制御信号S3を駆動部33に出力する。また、調光信号出力部4から定格点灯を示す調光信号S1が出力されている場合、PWM制御部33は、PWMオンデューティDu2が100%に設定されたPWM制御信号S2を駆動部33に出力する。つまり、LED光源部2の定格点灯時において、駆動部33は、スイッチング素子Q1を発振周波数f1=50kHzで常に発振させる。なお、スイッチング素子Q1は、発振周波数f1=50kHzで発振されるので、スイッチング周期T1(=Ton1+Toff1=1/f1)は20μsとなる。
【0034】
ここで、スイッチング周期T1に対するオン期間Ton1の割合を示すデューティDu1(以下、スイッチングデューティDu1と称す)とすると、降圧チョッパ回路1の入力電圧である直流電圧V2と、出力電圧である直流電圧V3の関係は、式1に表すことができる。
V3=Du1×V2
=(Ton1/T1)×V2
=Ton1×f1×V2 (式1)
そして、直流電圧V3=35V、直流電圧V2=140V、発振周波数f1=50kHzであるので、スイッチングデューティDu1=0.25(25%)となる。したがって、オン期間Ton1=5μs、オフ期間Toff1=15μsとなる。
【0035】
次に、LED光源部2を調光点灯する場合について説明する。本実施形態のLED点灯回路は、LED光源部2の定格点灯(調光度100%)から後述のPWM調光下限までは、PWM制御信号S2のPWMオンデューティDu2のみを変動させることで、LED光源部2を調光制御する。
【0036】
図3(a)〜(c)に、PWMオンデューティDu2が50%の場合のタイミングチャートを示す。図3(a)はPWM制御信号S2、図3(b)はスイッチング素子Q1のゲート電圧Vg、図3(c)はLED光源部2に流れるLED電流I1のタイミングチャートを示す。
【0037】
非発振期間Toff2は、スイッチング素子Q1がオフしているので、LED光源部2にLED電流I1は流れない。また、発振期間Ton2は、スイッチング素子Q1が発振されるので、LED光源部2にLED電流I1が流れる。したがって、PWM制御信号S2のPWMオンデューティDu2を変動させ、LED電流I1をオン・オフさせることで、LED電流I1を制御してLED光源部2を調光制御している。なお、PWMオンデューティDu2を減少させることで、LED光源部2の調光度が低減する。
【0038】
さらに、調光度を深く制御する場合について説明する。図4(a)〜(c)に調光レベルをPWM調光下限まで低減させた場合のタイミングチャートを示す。図4(a)はPWM制御信号S2、図4(b)はスイッチング素子Q1のゲート電圧Vg、図4(c)はLED光源部2に流れるLED電流I1のタイミングチャートを示す。
【0039】
本実施形態のPWM制御信号S2の周波数f2=200Hzであり、PWM調光下限のPWMオンデューティDu2は0.1%である。したがって、PWM調光下限における発振期間Ton2は5μsとなり、発振期間Ton2とオン期間Ton1とが等しくなる。このように、PWM周期T2内でスイッチング素子Q1が1回のみオンすることが可能な発振期間Ton2に設定した状態をPWM調光下限とする。
【0040】
図5(a)〜(c)に、PWM調光下限における発振期間Ton2のタイミングチャートを示す。図5(a)はPWM制御信号S2、図5(b)はスイッチング素子Q1のゲート電圧Vg、図5(c)はLED光源部2に流れるLED電流I1のタイミングチャートを示す。
【0041】
このときに、発振期間Ton2においてLED電流I1は、スイッチング素子Q1がオンした後、立上り期間t1(=オン期間Ton1=5μs)をかけて、ピーク電流I1aに達する。また、LED電流I1は立下り期間t2をかけてゼロとなる。
【0042】
次に、LED光源部2の調光度をPWM調光下限より、さらに深くする場合について説明する。まず、調光信号出力部4から、PWM調光下限よりさらに深い調光度を示す調光信号S1が出力されると、PWM制御部31はPWMオンデューティDu2=0.1%に維持したPWM制御信号S2を出力する。一方、発振周波数制御部32は発振周波数f1を50kHzから100kHzに増加させた発振周波数制御信号S3を出力する。
【0043】
スイッチング素子Q1の発振周波数f1が50kHzから100kHzに変動すると、スイッチング素子Q1のオン期間Ton1=2.5μs、オフ期間Toff1=7.5μs、スイッチング周期T1=10μsとなる(式1参照)。図6に発振周波数f1=100kHzの場合のタイミングチャートを示す。図6(a)はPWM制御信号S2、図6(b)はスイッチング素子Q1のゲート電圧Vg、図6(c)はLED光源部2に流れるLED電流I1のタイミングチャートを示す。また、図7(a)に調光度に対する発振周波数f1、図7(b)に調光度に対するオン期間Ton1の関係を示す。なお、PWM調光下限の調光度をX1とする。
【0044】
図6(a)(b)に示すように、PWM制御信号S2の発振期間Ton2(=5μs)において、スイッチング素子Q1は2.5μs(=オン期間Ton1)オンし、その後オフする。したがって、発振周波数f1=100kHz時のスイッチング素子Q1のオン期間Ton1は、発振周波数f1=50kHz時のオン期間Ton1(=5μs)の略半分となる。また、LED光源部2に流れるLED電流I1は、立上がり期間t3(オン期間Ton1=2.5μs)をかけて、ピーク電流I1bに達する。立上がり期間t3は、図5(b)に示した立上がり期間t1よりも短いため、ピーク電流I1bはピーク電流I1aよりも小さく、ピーク電流I1aの略半分となる。また、コンデンサC2に充電される期間も短いため、立下り時間t4も、図5(b)に示した立下り時間t2よりも短くなる。したがって、LED電流I1の平均値をより小さくすることができる。
【0045】
上記のように、調光信号S1が示す調光度がPWM調光下限未満の範囲の場合、発振周波数f1を50kHzから100kHzに増加させることによって、LED電流I1を小さくすることができる。したがって、PWM調光下限よりも深い調光制御をすることができる。
【0046】
なお、本実施形態ではPWM制御信号S2のPWM周波数f2を200Hz、スイッチング素子Q1の発振周波数f1を50kHzおよび100kHzとしているが、上記の値に限定されることなく、他の値であってもよい。
【0047】
また、図8(a)(b)に示すように、PWM調光下限の調光度X1より調光度を深くする場合、調光度が低下するにつれて発振周波数f1を連続して増加させてもよい。それによって、スイッチング素子Q1のオン期間Ton1が連続して低下し、調光度をX1から0%まで連続して調光制御することができる。したがって、LED光源部2の調光度を100%から0%までスムーズに調光制御することができる。
【0048】
また、図9(a)(b)に示すように、調光度が深くなるにしたがって徐々に発振周波数f1が増加し、スイッチング素子Q1のオン期間Ton1が徐々に低下するように制御してもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 降圧チョッパ回路
2 LED光源部
3 調光制御部
4 調光信号出力部
31 PWM制御部
32 発振周波数制御部
33 駆動部
AC 交流電源
DB ダイオードブリッジ
D1 ダイオード
C1、C2 コンデンサ
L1 インダクタ
Q1 スイッチング素子
R1 抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング素子を備え、当該スイッチング素子の発振期間および当該発振期間における発振周波数が制御され、前記スイッチング素子のオン時間および発振周波数に比例した出力電圧を、1つ以上の発光ダイオードからなるLED光源部に印加することで、前記LED光源部にLED電流を供給するLED電源供給部と、
調光度を示す調光信号に基づいて、前記スイッチング素子を発振制御することで前記LED電流を変動させる制御部とを備え、
前記制御部は、前記調光信号に基づいて前記スイッチング素子をオン・オフさせる発振周波数を制御する発振周波数制御部と、前記調光信号に基づいて所定周期のうち前記スイッチング素子が前記発振周波数でオン・オフを繰り返す発振期間を制御するPWM制御部と、前記発振周波数および前記発振期間に基づいて前記スイッチング素子を発振制御する駆動部とを具備し、
前記調光信号が示す調光度が前記PWM制御部によって調光制御可能な調光度の下限であるPWM調光下限以上の範囲では、前記PWM制御部が前記発振期間を変動させることで調光制御し、
前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記PWM制御部は前記発振期間を変動させず、前記発振周波数制御部は前記発振周波数を前記PWM調光下限時よりも高くすることを特徴とするLED点灯回路。
【請求項2】
前記PWM調光下限は、前記PWM制御部が前記所定周期内で前記スイッチング素子が1回のみオンすることが可能な前記発振期間に設定した状態であることを特徴とする請求項1記載のLED点灯回路。
【請求項3】
前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記発振周波数制御部は前記PWM調光下限時よりも高い前記発振周波数に固定することを特徴とする請求項1または2記載のLED点灯回路。
【請求項4】
前記調光信号が示す調光度が前記PWM調光下限未満の範囲では、前記発振周波数制御部は、前記発振周波数を前記PWM調光下限時の前記発振周波数から調光度が低くなるにつれて高くすることを特徴とする請求項1または2記載のLED点灯回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−171231(P2011−171231A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36034(P2010−36034)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】