説明

MR流体バルブ

【課題】本発明は外部からMR流体に対して効率的に磁場を印加してMR流体の粘性を高精度で調整することができる小型のMR流体バルブを提供する。
【解決手段】MR流体バルブ10はMR流体Lの流路11が形成されたバルブ本体12と、これを構成する2つの円筒部材12a,12bの間に組み込まれる絞り13とを有し、絞り13には小径のオリフィス14が形成されている。バルブ本体12および絞り13は非磁性材料であるアルミニウムにより形成されている。バルブ本体12の外側にはコイル26が設けられており、コイル26に通電すると、オリフィス14内のMR流体Lにおける磁束密度は、流路11のMR流体Lにおける磁束密度よりも高くなり、オリフィス14の部分の粘性が他の部分よりも高くなる。粘性が集中的に高くなる部分によりオリフィス14を流れるMR流体の流速が制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流路内におけるMR流体の流量を制御する磁性体バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
油等の液体を作動媒体する流体圧作動機器を駆動する流圧回路には、流路内を流れる液体の流量を制御するために流量制御弁が用いられており、弁体により流路の開度を変化させることにより流量が制御される。
【0003】
作動媒体としては上述した油以外に、磁性流体(magnetic fluid)やMR流体(magneto rheological fluid)がある。磁性流体やMR流体は油や水等の液体に微細な強磁性体粒子を分散させた溶液であり、流体に磁界を印加すると流体の粘性が変化するという性質を有している。この性質は緩衝器やダンパにおける作動媒体として利用することができ、例えば、車輪から車体に伝搬される振動を減衰するための緩衝器としては、特許文献1に記載されるものがある。この緩衝器は、車輪側に取り付けられるハウジングと、車体側に取り付けられるシャフトとを有し、ハウジングに固定された複数の磁極板と、シャフトに固定された複数の磁極板とをハウジング内に配置するとともにハウジング内に磁性流体またはMR流体を封入し、外部に配置されたコイルにより磁性流体またはMR流体の粘性を変化させて減衰力を調整するようにしている。
【0004】
磁性流体やMR流体を利用したダンパとしては、特許文献2に記載されるものがある。このダンパは、磁性流体またはMR流体が封入される2つのチャンバーを連結するシリンダと、コイルおよび永久磁石からなりシリンダの外部に配置される複合磁石とを有し、シリンダ内の磁性流体またはMR流体にその流れ方向に垂直に複合コイルにより磁場を印加させて2つのチャンバー相互に加わる振動を減衰するようにしている。
【特許文献1】特開昭62−251220号公報
【特許文献2】特開2005−121135号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の緩衝器やダンパにおいては、MR流体を収容するハウジングやMR流体を案内するシリンダを磁気回路とし、コイルによりMR流体に磁場を印加し、その粘性を調整するようにしている。また、シリンダ内を流れるMR流体にその流れ方向に垂直に磁場を印加させるには、コイルをシリンダに対して直角に放射状に配置する必要があり、断面円形のシリンダの外側に放射状にコイルを配置すると、シリンダ周囲にコイルが突出してシリンダ周囲のスペースを有効に活用することができない。
【0006】
本発明の目的は、外部からMR流体に対して効率的に磁場を印加してMR流体の粘性を高精度で調整することができるMR流体バルブを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、小型かつコンパクトなMR流体バルブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のMR流体バルブは、MR流体を案内する流路が形成され、前記MR流体よりも比透磁率が低い材料からなるバルブ本体と、前記バルブ本体の内部に設けられ、前記流路を仕切るとともに前記流路よりも小径のオリフィスが形成され、前記MR流体よりも比透磁率が低い材料からなる絞りと、前記バルブ本体の外側に設けられ、前記バルブ本体を透過して前記MR流体に流れ方向の磁界を発生させるコイルとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のMR流体バルブにおいては、前記絞りを前記バルブ本体に一体に形成することを特徴とする。また、前記バルブ本体を第1の円筒部材と第2の円筒部材とにより形成し、前記第1の円筒部材と前記第2の円筒部材との間に前記絞りを装着することを特徴とする。さらに、前記バルブ本体および前記絞りをアルミニウムまたは樹脂等の非磁性材料により形成することを特徴とする。
【0010】
本発明のMR流体バルブは、駆動側のピストンが設けられた駆動側のシリンダを前記バルブ本体の一端部側に設け、従動側のピストンが設けられた従動側のシリンダを前記バルブ本体の他端部側に設け、前記駆動側のピストンにより前記MR流体を介して駆動される前記従動側のピストンの速度を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とする。
【0011】
本発明のMR流体バルブは、第1のピストンが設けられた第1のシリンダを前記バルブ本体の一端部側に設け、第2のピストンが設けられた第2のシリンダを前記バルブ本体の他端部側に設け、前記バルブ本体を第1の部材に取り付ける一方、前記第2のピストンに取り付けられたピストンロッドを第2の部材に取り付け、第1のピストンに対してMR流体を介して第2のピストンへ復帰力を付勢する付勢手段を前記第1のシリンダに設け、前記第1の部材と前記第2の部材の相互間の相対振動の減衰量を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とする。
【0012】
本発明のMR流体バルブは、前記バルブ本体の一端部にMR流体供給部を接続し、前記バルブ本体の他端部にMR流体を作動媒体とする流体作動機器を接続し、前記流体作動機器に前記MR流体供給部から供給されるMR流体の流量を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、バルブ本体に設けられた絞りにバルブ本体内の流路の内径よりも小径のオリフィスを形成し、オリフィスを介して流路内にMR流体が流れるようにし、コイルによりMR流体の流れ方向に生成された磁界によるオリフィスの部分における磁束密度が流路内よりも高くなるようにしたので、オリフィスの部分におけるMR流体の粘性が他の部分よりも高くなり、その部分でのMR流体の流れをコイルへの通電量により制御することができる。
【0014】
本発明によれば、MR流体バルブにオリフィスを通過させるようにMR流体をピストンによって加圧供給するようにしても良く、ポンプ等のMR流体供給部から加圧供給するようにしても良い。
【0015】
本発明のMR流体バルブを2つの部材相互間の相対的な振動を減衰させるためのダンパ、ショックアブソーバまたは減衰装置として適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるMR流体バルブを示す断面図であり、図2は図1の斜視図であり、図3は図1および図2に示されたMR流体バルブが組み込まれたロッド駆動装置を示す断面図である。
【0017】
図1に示されるように、MR流体バルブ10は、MR流体Lを案内する流路11が形成された円筒形状のバルブ本体12を有し、このバルブ本体12は非磁性材料であるアルミニウムにより形成されている。MR流体Lは微細な強磁性体粒子を液体に分散させた溶液であり、その比透磁率は強磁性体粒子の種類によって100〜300程度となる。比透磁率は相対透磁率とも言われており、真空の透磁率μ0と物質の透磁率μとの比(μ/μ0)で表される。比透磁率の値が大きい程、真空中に比較し磁界中において磁束が生成されやすくなる。バルブ本体12の材料であるアルミニウムの比透磁率は1であり、バルブ本体12の比透磁率はMR流体Lの比透磁率(100〜300)よりも低い値となっている。
【0018】
バルブ本体12は2つの円筒部材12a,12bにより形成されており、2つの円筒部材12a,12bの間には絞り13が挟み込まれている。この絞り13はバルブ本体12と同様にアルミニウムにより形成され、外径がバルブ本体12と同一となった環状部13aと、この内側に環状部13aと一体となった径方向部13bとを有し、径方向部13bには流路11の内径よりも小径のオリフィス14が貫通孔により形成されている。絞り13は、バルブ本体12と同様にアルミニウムにより形成されているので、バルブ本体12と同一の比透磁率となっている。
【0019】
バルブ本体12を形成する2つの円筒部材12a,12bのうち一方の円筒部材12aにはこれに一体となって駆動側のシリンダ15が設けられ、他方の円筒部材12bにはこれに一体となって従動側のシリンダ16が設けられている。このように、駆動側のシリンダ15はバルブ本体12の一端部側となる円筒部12aに設けられ、従動側のシリンダ16はバルブ本体12の他端部側となる円筒部12bに設けられており、それぞれのシリンダ15,16の内径は流路11より大径となっている。駆動側のシリンダ15には駆動側のピストン17がシリンダ内周面に接触して軸方向に移動自在に装着され、従動側のシリンダ16には従動側のピストン18がシリンダ内周面に接触して軸方向に移動自在に装着されており、MR流体Lは2つのピストン17,18間に封入されている。
【0020】
図示するMR流体バルブ10にはバルブ本体12の両端部にそれぞれシリンダ15,16が一体となって設けられているが、バルブ本体12とシリンダ15,16とを分離し、流体配管を介してバルブ本体12の両端部にシリンダ15,16を接続するようにしても良い。
【0021】
駆動側のピストン17に取り付けられたピストンロッド21を軸方向に往復動すると、作動媒体としてのMR流体Lを介して従動側のピストン18に取り付けられたピストンロッド22が軸方向に駆動される。そのときには、MR流体Lはオリフィス14を通過することになる。ピストンロッド21は、図3に示すように、空気圧シリンダ23のピストン24に連結されており、空気圧シリンダ23の圧力室25aに圧縮空気を供給すると、駆動側のピストン17には図3において左方向に一定の推力が軸方向に加えられ、圧力室25bに圧縮空気を供給すると、駆動側のピストン17には逆方向に一定の推力が軸方向に加えられる。
【0022】
図1に示すように、バルブ本体12の外側には2つのコイル26が軸方向に隣り合って設けられており、それぞれのコイル26は樹脂等の非磁性材料からなるボビン27に巻き付けられている。コイル26に通電すると、コイル26により発生した磁界は、バルブ本体12を透過して流路11内においてはMR流体Lの流れ方向を向くことになる。これにより、MR流体Lに含まれる磁性体粒子が流れ方向に沿って磁気的に連結されてクラスタが形成され、クラスタの磁気的結合度によりMR流体Lの粘性が変化する。コイル26に印加される電流が増えるにつれて粘性抵抗が増加する。
【0023】
オリフィス14における磁束密度は、絞り13がバルブ本体12と同様にMR流体Lよりも比透磁率が低い材料により形成されており、絞り13の部分では磁界がオリフィス14に生成されるので、オリフィス14における磁束密度は流路11における磁束密度よりも高くなり、磁界により形成されるオリフィス14のクラスタ密度も流路11におけるクラスタ密度よりも高くなる。したがって、オリフィス14におけるMR流体Lの粘性は他の部分よりも高くなる。このように、オリフィス14に磁束密度を集中させてオリフィス14の部分で粘性を調整することができるので、空気圧シリンダ23から駆動側のピストン17を介してMR流体Lに一定の推力を加えた状態のもとで、コイル26に対して印加する電力を変化させることにより、従動側のピストン18の速度を制御することができる。
【0024】
従動側のピストン18は、駆動側のピストン17に空気圧シリンダ23により図3において左方向の推力を加える場合と、逆方向の推力を加える場合のいずれにおいても、速度制御することができる。なお、ピストンロッド22の軸方向の往復動ストロークは、駆動側のシリンダ15と従動側のシリンダ16の長さにより任意に設定することができる。
【0025】
図4は本発明の他の実施の形態であるMR流体バルブが搭載されたダンパを示す断面図である。このダンパ30は、車両のサスペンションに組み込まれ、車輪から車体に伝搬される振動を減衰して吸収するために使用される。第1の部材としての車輪側のアーム部材31に取り付けられるブラケット33aと、これに対向し第2の部材としての車体32に取り付けられるブラケット33bとを有し、両方のブラケット33a,33bの間には、圧縮コイルばね34が装着されている。
【0026】
バルブ本体12にはその両端部にシリンダ15a,16aが一体に設けられており、バルブ本体12の下端部に一体となったシリンダが第1のシリンダ16aとなっており、バルブ本体12の上端部に一体となったシリンダが第2のシリンダ15aとなっている。第1のシリンダ16aには第1のピストン18aがシリンダ内周面に接触して軸方向に移動自在に装着され、第2のシリンダ15aには第2のピストン17aがシリンダ内周面に接触して軸方向に移動自在に装着されており、MR流体Lは2つのピストン18a,17a間に封入されている。
【0027】
第1のシリンダ16a内にはピストン18aに対してピストン17aに向かう復帰力を付勢するためにばね部材35が付勢手段として装着されている。したがって、ピストン18aに加えられる復帰力によりMR流体Lを介してピストン17aには図4において上方に向かう付勢力が加えられている。ピストン18aの上昇限位置はピストン18aが絞り13に当接することにより規制される。
【0028】
バルブ本体12は、これの両端部に一体となったシリンダ15a,16aとともにブラケット33aに固定され、ブラケット33aを介して第1の部材であるアーム部材31に取り付けられている。一方、第2のピストン17aに固定されたピストンロッド21aはブラケット33bに固定され、ブラケット33bを介して第2の部材である車体32に取り付けられている。
【0029】
したがって、コイル26に対して印加する電力を変化させ、オリフィス14を通過するMR流体Lの粘性を変化させることにより、第1の部材である車輪側のアーム部材31と第2の部材である車体32の相互間の相対振動の減衰量を、コイル26に対する通電量により制御することができる。
【0030】
図5は本発明の他の実施の形態であるMR流体バルブが設けられたロッド駆動装置を示す液圧回路図であり、図6は図5に示されたMR流体バルブを示す断面図である。
【0031】
図5に示すロッド駆動装置40は、ポンプ41により吐出されるMR流体Lにより流体圧シリンダ42のピストンロッド43を駆動するためのものであり、ピストンロッド43は流体圧シリンダ42内に往復動自在に組み込まれたピストン45に取り付けられており、流体圧シリンダ42内はピストン45により2つの圧力室44a、44bに仕切られている。それぞれの圧力室44a、44bに接続される流路46a,46bは、流路切換弁47を介して供給流路48および排出流路49に接続されている。供給流路48および排出流路49は、作動媒体としてのMR流体Lを収容する収容容器50と流路切換弁47との間に設けられ、供給流路48にはポンプ41、アキュムレータ51、およびMR流体バルブ10が取り付けられている。
【0032】
したがって、図5に示すロッド駆動装置40においては、MR流体供給部としてのポンプ41から吐出されるMR流体Lを流路切換弁47を操作して2つの圧力室44a,44bに交互に供給することにより、流体作動機器としての流体圧シリンダ42のピストンロッド43を直線方向に往復動することができる。そのときにおけるピストンロッド43の移動速度を、MR流体バルブ10によって供給流路48内を流れるMR流体の流量を調整することにより制御することができる。
【0033】
図6に示されるMR流体バルブ10は、バルブ本体12と絞り13とがアルミニウム材料を用いて一体に形成されており、バルブ本体12の両端部には供給流路48としての配管が接続されるジョイント部52,53が一体に設けられており、それぞれのジョイント部52,53には配管がねじ止めされる雌ねじが形成されている。バルブ本体12の外側には1つのコイル26が設けられているが、図1に示した場合と同様に複数のコイル26をバルブ本体12に設けるようにしても良く、バルブ本体12の外側には任意の数のコイル26を取り付けることができる。
【0034】
なお、図1〜図4に示したMR流体バルブにおいても、絞り13とバルブ本体12とを同一素材により一体に形成しても良く、図6に示したMR流体バルブにおいてもバルブ本体12を2つの菅部材により形成し、両方の菅部材の間に絞り13を配置するようにしても良い。上述したそれぞれの実施の形態においては、バルブ本体12および絞り13はアルミニウム材料により形成されているが、樹脂材料によりバルブ本体12および絞り13を形成するようにしても良い。また、バルブ本体12および絞り13としては、MR流体Lよりも低い比透磁率であれば、非磁性材料以外の材料により形成しても良い。
【0035】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、絞り13に貫通孔により形成されるオリフィス14の数は1つに限られず、任意の数とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態であるMR流体バルブを示す断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図1および図2に示されたMR流体バルブが組み込まれたロッド駆動装置を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態であるMR流体バルブが搭載されたダンパを示す断面図である。
【図5】発明の他の実施の形態であるMR流体バルブが設けられたロッド駆動装置を示す液圧回路図である。
【図6】図5に示されたMR流体バルブを示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 MR流体バルブ
11 流路
12 バルブ本体
13 絞り
14 オリフィス
15 シリンダ(駆動側のシリンダ)
15a シリンダ(第2のシリンダ)
16 シリンダ(従動側のシリンダ)
16a シリンダ(第1のシリンダ)
17 ピストン(駆動側のピストン)
17a ピストン(第2のピストン)
18 ピストン(従動側のピストン)
18a ピストン(第1のピストン)
26 コイル
30 ダンパ
40 ロッド駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MR流体を案内する流路が形成され、前記MR流体よりも比透磁率が低い材料からなるバルブ本体と、
前記バルブ本体の内部に設けられ、前記流路を仕切るとともに前記流路よりも小径のオリフィスが形成され、前記MR流体よりも比透磁率が低い材料からなる絞りと、
前記バルブ本体の外側に設けられ、前記バルブ本体を透過して前記MR流体に流れ方向の磁界を発生させるコイルとを有することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項2】
請求項1記載のMR流体バルブにおいて、前記絞りを前記バルブ本体に一体に形成することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項3】
請求項1記載のMR流体バルブにおいて、前記バルブ本体を第1の円筒部材と第2の円筒部材とにより形成し、前記第1の円筒部材と前記第2の円筒部材との間に前記絞りを装着することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のMR流体バルブにおいて、前記バルブ本体および前記絞りをアルミニウムまたは樹脂等の非磁性材料により形成することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のMR流体バルブにおいて、駆動側のピストンが設けられた駆動側のシリンダを前記バルブ本体の一端部側に設け、従動側のピストンが設けられた従動側のシリンダを前記バルブ本体の他端部側に設け、前記駆動側のピストンにより前記MR流体を介して駆動される前記従動側のピストンの速度を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のMR流体バルブにおいて、第1のピストンが設けられた第1のシリンダを前記バルブ本体の一端部側に設け、第2のピストンが設けられた第2のシリンダを前記バルブ本体の他端部側に設け、前記バルブ本体を第1の部材に取り付ける一方、前記第2のピストンに取り付けられたピストンロッドを第2の部材に取り付け、第1のピストンに対してMR流体を介して第2のピストンへ復帰力を付勢する付勢手段を前記第1のシリンダに設け、前記第1の部材と前記第2の部材の相互間の相対振動の減衰量を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とするMR流体バルブ。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のMR流体バルブにおいて、前記バルブ本体の一端部にMR流体供給部を接続し、前記バルブ本体の他端部にMR流体を作動媒体とする流体作動機器を接続し、前記流体作動機器に前記MR流体供給部から供給されるMR流体の流量を前記コイルに対する通電により制御することを特徴とするMR流体バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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