説明

N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩及びそれらを含有する有害生物防除剤

【課題】 新規な有害生物防除剤を提供する。
【解決手段】 本発明は、N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩を有効成分とする有害生物防除剤を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物であるN−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、特定のカルボキサミド誘導体が除草剤として有用であることが記載されている。しかしながら、そこには、本発明化合物については具体的に記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開公報 WO 2001/091558
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
長年にわたり、多数の有害生物防除剤が使用されているが、使用薬量が多い、効力が不十分、有害生物が抵抗性を獲得する、人畜に対して毒性が強いなどの課題により、その使用が制限されているものも少なくない。このような課題を解決する、これまでにない新規な、作用が異なる、かつ高い活性を有する有害生物防除剤、例えば、農園芸分野で問題となる各種有害生物を防除できる有害生物防除剤の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、より優れた有害生物防除剤を見出すべく、様々な化合物について種々検討した。その結果、N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩が、低薬量で有害生物に対して極めて高い防除効果を有することを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩、及びこれを有効成分とする有害生物防除剤に関する。
【発明の効果】
【0007】
N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩を有効成分とする有害生物防除剤は、低薬量で有害生物に対して極めて高い防除効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミドの塩としては、当該技術分野で許容されるものであればあらゆるものが含まれるが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩又はマグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;などが挙げられる。
【0009】
N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩には、光学異性体のような異性体が存在する場合があるが、本発明には各異性体及び異性体混合物の双方が含まれる。本願明細書においては、特に言及しない限り、異性体は混合物として記載する。
【0010】
本発明化合物は、下記の製法並びに、通常の塩の製造方法に従って製造することができ、また、後記合成例に従って製造することができる。製法について、以下に反応フローを示し詳述する。
【0011】
【化1】

【0012】
上記反応式中、Zはヒドロキシ、ハロゲン原子又はアルコキシである。Zのハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素又は沃素の各原子が挙げられる。Zのアルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシのような直鎖状又は分枝状のC1−6アルコキシが挙げられる。
【0013】
本反応は、通常溶媒の存在下で行なうことができる。溶媒としては、反応に悪影響を与えないものであれば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、リグロイン、石油ベンジンのような脂肪族炭化水素類;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルのようなエステル類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドのような非プロトン性極性溶媒;水;及びそれらの混合溶媒などから適宜選択される。
本反応は、必要に応じて塩基の存在下で行なうことができる。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような金属炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような金属重炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウムのような金属水素化物;トリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジンのような有機塩基類;などから1種又は2種以上が適宜選択される。塩基は、式(II)の化合物1モルに対して1〜3当量の割合で使用できる。
本反応の反応温度は通常0〜100℃、望ましくは0〜50℃であり、反応時間は、通常0.1〜24時間、望ましくは0.2〜5時間である。
【0014】
式(II)中、Zがヒドロキシである場合、本反応は、通常縮合剤の存在下で行なわれる。縮合剤としては、例えばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'−カルボニルジイミダゾール、N−エチル−N'−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどから適宜選択される。
【0015】
式(III)の化合物の塩とは、式(III)の化合物と酸性物質との塩であり、例えば塩酸塩などが挙げられる。本反応において、式(III)の化合物の塩を用いる場合、アミンを遊離させるために塩基を使用する。塩基としては、例えば本反応で使用できる上記塩基と同様のものから1種又は2種以上が適宜選択される。塩基は、式(III)の化合物の塩1モルに対して1当量以上の割合で使用できる。
【0016】
本発明化合物を含有する有害生物防除剤の望ましい態様について以下に記述する。本発明化合物を含有する有害生物防除剤は、例えば農園芸分野で問題となる各種有害生物の防除剤、即ち農園芸用有害生物防除剤として特に有用である。
【0017】
農園芸用有害生物防除剤としては、例えば、殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺土壌害虫剤として有用であるが、具体的には、ナミハダニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニ、ネダニなどのような植物寄生性ダニ類;モモアカアブラムシ、ワタアブラムシなどのようなアブラムシ類;コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、コドリンガ、ボールワーム、タバコバッドワーム、マイマイガ、コブノメイガ、チャノコカクモンハマキ、コロラドハムシ、ウリハムシ、ボールウィービル、ウンカ類、ヨコバイ類、カイガラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、バッタ類、ハナバエ類、コガネムシ類、タマナヤガ、カブラヤガ、アリ類などのような農業害虫類;ネコブセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネグサレセンチュウ類、イネシンガレセンチュウ、イチゴメセンチュウ、マツノザイセンチュウなどのような植物寄生性線虫類;ナメクジ、マイマイなどのような腹足類;ダンゴムシ、ワラジムシのような等脚類などのような土壌害虫類;イエダニ、ゴキブリ類、イエバエ、アカイエカなどのような衛生害虫類;バクガ、アズキゾウムシ、コクヌストモドキ、ゴミムシダマシ類などのような貯穀害虫類;イガ、ヒメカツオブシムシ、シロアリ類などのような衣類、家屋害虫類;ケナガコナダニ、コナヒョウダニ、ミナミツメダニなどのような屋内塵性ダニ類;などの防除に有効である。本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤は、植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類などの防除に特に有効である。その中でも、植物寄生性線虫類、農業害虫類の防除にさらに優れた効果を示すため、殺線虫剤又は殺虫剤として有用である。また、本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤は、有機リン剤、カーバメート剤、合成ピレスロイド剤、ネオニコチノイド剤などの薬剤に対する各種抵抗性害虫の防除にも有効である。さらに本発明化合物は、優れた浸透移行性を有していることから、本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤を土壌に処理することによって土壌有害昆虫類、ダニ類、線虫類、腹脚類、等脚類の防除と同時に茎葉部の害虫類をも防除することができる。
【0018】
本発明化合物を含有する有害生物防除剤の別の望ましい態様としては、前記した植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類、腹足類、土壌害虫類などを総合的に防除する農園芸用有害生物防除剤が挙げられる。
【0019】
本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤は、通常、該化合物と各種農業上の補助剤とを混合して粉剤、粒剤、粉粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶剤、顆粒水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、油剤、くん煙剤、マイクロカプセル剤、微量散布剤などの種々の形態に製剤して使用されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリサイト、クレー、ゼオライト、軽石、珪砂、パーライト、ホワイトカーボン、炭酸ナトリウム、芒硝、硫安、尿素、澱粉、糖類などの固型担体;水、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコール類などの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油;などが挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選んで使用することもでき、例えば、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、消泡剤、固結防止剤、滑助剤、乾燥剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、など通常使用される各種補助剤やアジュバントなども使用することができる。本発明化合物とアジュバントを含む各種補助剤との配合割合は0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して使用することができる。
【0020】
本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤の施用は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用場所、病害虫の種類や発生状況などの相違により一概に規定できないが、一般に0.05〜800000ppm、望ましくは0.5〜500000ppmの有効成分濃度で行ない、その単位面積あたりの施用量は、1ヘクタール当り本発明化合物が0.05〜50000g、望ましくは1〜30000gである。また、本発明化合物を含有する有害生物防除剤の別の望ましい態様である農園芸用の有害生物防除剤の施用は、前記有害生物防除剤の施用に準じて行われる。本発明には、このような施用方法による有害生物の防除方法、特に植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類の防除方法も含まれる。
【0021】
本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤の種々の製剤、又はその希釈物の施用は、通常、一般に行なわれている施用方法すなわち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)、浸漬毒餌等により行うことができる。また、家畜に対して前記有効成分を飼料に混合して与え、その排泄物での有害虫、特に有害昆虫の発生及び生育を阻害することも可能である。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100%含有することが可能である。
【0022】
また、本発明化合物を含有する農園芸用有害生物防除剤は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。他の農薬としては、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、殺菌剤、抗ウィルス剤、誘引剤、抗生物質、植物ホルモン、植物成長調整剤、などが挙げられる。特に、本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物の1種又は2種以上とを混用或は併用した混合有害生物防除用組成物は、適用範囲、薬剤処理の時期、防除活性等を好ましい方向へ改良することが可能である。尚、本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物は各々別々に製剤したものを散布時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。本発明には、このような混合有害生物防除用組成物も含まれる。
【0023】
本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物との混合比は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用場所、病害虫の種類や発生状況などの相違により一概に規定できないが、一般に1:300〜300:1、望ましくは1:100〜100:1である。また、施用適量は1ヘクタール当りの総有効成分化合物量として0.1〜50000g、望ましくは1〜30000gである。本発明には、このような混合有害生物防除用組成物の施用方法による有害生物の防除方法も含まれる。
【0024】
上記他の農薬中の、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤或いは殺土壌害虫剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は試験コード)としては、例えばプロフェノホス(profenofos)、ジクロルボス(dichlorvos)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(diazinon)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、アセフェート(acephate)、プロチオホス(prothiofos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、カズサホス(cadusafos)、ジスルホトン(dislufoton)、イソキサチオン(isoxathion)、イソフェンホス(isofenphos)、エチオン(ethion)、エトリムホス(etrimfos)、キナルホス(quinalphos)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジメトエート(dimethoate)、スルプロホス(sulprofos)、チオメトン(thiometon)、バミドチオン(vamidothion)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロパホス(propaphos)、ホサロン(phosalone)、ホルモチオン(formothion)、マラチオン(malathion)、テトラクロルビンホス(tetrachlovinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、シアノホス(cyanophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、メチダチオン(methidathion)、フェントエート(phenthoate)、ESP、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、フェンチオン(fenthion)、ヘプテノホス(heptenophos)、メトキシクロル(methoxychlor)、パラチオン(paration)、ホスホカルブ(phosphocarb)、デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)、モノクロトホス(monocrotophos)、メタミドホス(methamidophos)、イミシアホス(imicyafos)、パラチオン-メチル(parathion-methyl)、テルブホス(terbufos)、ホスファミドン(phospamidon)、ホスメット(phosmet)、ホレート(phorate)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(carbaryl)、プロポキスル(propoxur)、アルジカルブ(aldicarb)、カルボフラン(carbofuran)、チオジカルブ(thiodicarb)、メソミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、ピリミカルブ(pirimicarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、フラチオカルブ(furathiocab)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メトルカルブ(metolcarb)、キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、フェノチオカルブ(fenothiocarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、チオスルタップナトリウム(thiosultap-sodium)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(dicofol)、テトラジホン(tetradifon)、エンドスルファン(endosulufan)、ジエノクロル(dienochlor)、ディルドリン(dieldrin)のような有機塩素系化合物;
【0025】
酸化フェンブタスズ(fenbutatin Oxide)、シヘキサチン(cyhexatin)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(fenvalerate)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、テフルトリン(tefluthrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フルフェンプロックス(flufenprox)、シフルトリン(cyfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(fluvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ピレスリン(pyrethrins)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、テトラメスリン(tetramethrin)、レスメスリン(resmethrin)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ビフェンスリン(bifenthrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、アクリナトリン(acrinathrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、アレスリン(allethrin)、ガンマシハロトリン(gamma-cyhalothrin)、シータシペルメトリン(theta-cypermethrin)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、トラロメスリン(tralomethrin)、プロフルスリン(profluthrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、フェノトリン(phenothrin)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、トリフルムロン(triflumuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、フルアズロン(fluazuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ジオフェノラン(diofenolan)のような幼若ホルモン様化合物;
フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フィプロニル(fipronil)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、エチプロール(ethiprole)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、アセトプロール(acetoprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、ニチアジン(nithiazine)などのネオニコチノイド;
テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)などのヒドラジン系化合物;
【0026】
ピリダリル(pyridaryl)、フロニカミド(flonicamid)などのようなピリジン系化合物;
スピロジクロフェン(spirodiclofen)などのようなテトロニック酸系化合物;
フルアクリピリム(fluacrypyrim)などのようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(flufenerim)などのようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物;有機硫黄化合物;尿素系化合物;トリアジン系化合物;ヒドラゾン系化合物;また、その他の化合物として、ブプロフェジン(buprofezin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、シラフルオフェン(silafluofen)、トリアザメイト(triazamate)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、インドキサカルブ(indoxacarb)、アセキノシル(acequinocyl)、エトキサゾール(etoxazole)、シロマジン(cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート(bifenazate)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマット(spirotetramat)、プロパルギット(propargite)、クロフェンテジン(clofentezine)、メタフルミゾン(metaflumizone)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン(pyridaben)、アミドフルメット(amidoflumet)、クロロベンゾエート(chlorobenzoate)、スルフルアミド(sulfluramid)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、メタアルデヒド(metaldehyde)、HGW 86、リアノジン(ryanodine)のような化合物;などが挙げられる。更に、Bacillus thuringienses aizawai、Bacillus thuringienses kurstaki、Bacillus thuringienses israelensis、Bacillus thuringienses japonensis、Bacillus thuringienses tenebrionis、Bacillus thuringiensesが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤などのような微生物農薬;アベルメクチン(avermectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin-benzoate)、ミルベメクチン(milbemectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、スピノサド(spinosad)、イベルメクチン(ivermectin)、レピメクチン(lepimectin)、DE-175、アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)のような抗生物質及び半合成抗生物質;アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)のような天然物;ディート(deet)のような忌避剤;などが挙げられる。
【0027】
上記他の農薬中の、殺菌性有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会供試試験コード)としては、例えば、メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)、フェリムゾン(ferimzone)のようなアニリノピリミジン系化合物;
5-クロロ-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンのようなトリアゾロピリミジン系化合物;
フルアジナム(fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、エタコナゾール(etaconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ファーコナゾールシス(furconazole‐cis)、プロクロラズ(prochloraz)、メトコナゾール(metconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、シプコナゾール(sipconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、フルトリアホール(flutriafol)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、トリシクラゾール(tricyclazole)、プロベナゾール(probenazole)、シメコナゾール(simeconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、イプコナゾール(ipconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)のようなアゾール系化合物;
【0028】
キノメチオネート(quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、メチラム(metiram)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)のようなジチオカーバメート系化合物;
フサライド(fthalide)、クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)のような有機塩素系化合物;
ベノミル(benomyl)、チオファネートメチル(thiophanate‐methyl)、カーベンダジム(carbendazim)、チアベンダゾール(thiabendazole)、フベリアゾール(fuberiazole)、シアゾファミド(cyazofamid)のようなイミダゾール系化合物;
シモキサニル(cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル−M(metalaxyl-M)、メフェノキサム(mefenoxam)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフレース(ofurace)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル−M(benalaxyl-M、別名キララキシル(kiralaxyl、chiralaxyl))、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラム(cyprofuram)のようなフェニルアミド系化合物;
【0029】
ジクロフルアニド(dichlofluanid)のようなスルフェン酸系化合物;
水酸化第二銅(cupric hydroxide)、有機銅(oxine copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(hymexazol)のようなイソキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(fosetyl‐Al)、トルクロホスメチル(tolclofos‐methyl)、エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネートのような有機リン系化合物;
キャプタン(captan)、キャプタホル(captafol)、フォルペット(folpet)のようなN−ハロゲノチオアルキル系化合物;
プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)のようなジカルボキシイミド系化合物;
【0030】
フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)、ゾキサミド(zoxamid)、チアジニル(tiadinil)のようなベンズアニリド系化合物;
カルボキシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、チフルザミド(thifluzamide)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ボスカリド(boscalid) 、イソチアニル(isothianil)、ビキサフェン(bixafen)、フルオピラム(fluopyram)、3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドと3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの混合物(イソピラザム(isopyrazam))のようなアニリド系化合物;
トリホリン(triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(fenarimol)、フルトリアフォル(flutriafol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピディン(fenpropidine)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、スピロキサミン(spiroxamine)、トリデモルフ(tridemorph)のようなモルフォリン系化合物;
【0031】
フェンチンヒドロキシド(fentin hydroxide)、フェンチンアセテート(fentin acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(pencycuron)のような尿素系化合物;
ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph)のようなシンナミック酸系化合物;
ジエトフェンカルブ(diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)のようなシアノピロール系化合物;
アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim‐methyl)、メトミノフェン(metominofen)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、オリザストロビン(oryzastrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルアクリピリム(fluacrypyrin)のようなストロビルリン系化合物;
【0032】
ファモキサドン(famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
シルチオファム(silthiopham)のようなシリルアミド系化合物;
イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、メチル[S-(R,S)]-[3-(N-イソプロポキシカルボニルバリニル)-アミノ]-3-(4-クロロ-フェニル)プロパオネート(バリフェナール (valiphenal))のようなアミノアシッドアミドカーバメート系化合物;
フェナミドン(fenamidone)のようなイミダゾリジン系化合物;
フェンヘキサミド(fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物;
フルスルファミド(flusulfamide)のようなベンゼンスルホンアミド系化合物;
シフルフェナミド(cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
フェノキサニル(fenoxanil)のようなフェノキシアミド系化合物;
バリダマイシン(validamycin)、カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxins)のような抗生物質;
イミノクタジン(iminoctadine)、ドディン(dodine)のようなグアニジン系化合物;
2,3-ジメチル-6-t-ブチル-8-フルオロ-4-アセチルキノリンのような4−キノリノール誘導体5化合物;
2-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)-2-(3-(2-メトキシフェニル)チアゾリジン-2-イリデン)アセトニトリルのようなシアノメチレン系化合物;
【0033】
また、その他の化合物として、ピリベンカルブ(pyribencarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ピロキロン(pyroquilon)、ジクロメジン(diclomezine)、キノキシフェン(quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)クロルピクリン(chloropicrin)、ダゾメット(dazomet)、メタムナトリウム塩(metam‐sodium)、ニコビフェン(nicobifen)、メトラフェノン(metrafenone)、UBF-307、ジクロシメット(diclocymet)、プロキンアジド(proquinazid)、アミスルブロム(amisulbrom;別名アミブロドール(amibromdole))、マンジプロパミド(mandipropamid)、フルオピコリド(fluopicolide)、カルプロパミド(carpropamid)、メプチルジノキャップ(meptyldinocap)等が挙げられる。
【0034】
その他、本発明化合物と混用或いは併用することが可能な農薬としては、例えば、The Pesticide Manual(第14版)に記載されているような除草剤の有効成分化合物、特に土壌処理型のものなどがある。
【実施例】
【0035】
次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、本発明化合物の合成例を記載する。
【0036】
合成例1
N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミドの合成
1−シクロプロピルエチルアミン塩酸塩0.24g、炭酸ナトリウム0.21gを水10mlに加え、さらに酢酸エチル5mlを加え、15分間室温で攪拌した。この混合物に、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド0.23g及び酢酸エチル5mlの混合物を室温で滴下して加え、室温で40分間反応させた。反応混合物に酢酸エチルを加え分液した後、水層を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別後、濾液にシリカゲルを加え減圧下で濃縮し、吸着させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1〜7/3)にて精製し、目的化合物0.23gを白色結晶として得た(融点 143−145℃)。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR δppm ( Solvent : CDCl3 /400MHz ) 0.30-0.35(m 1H), 0.40-0.59(m 3H), 0.87-0.93(m 1H), 1.32(d 3H), 3.63-3.69(m 1H), 5.89(br 1H), 6.91-6.97(m 2H), 7.31-7.39(m 1H)
【0037】
次に試験例を記載する。
試験例1 サツマイモネコブセンチュウに対する効果試験
サツマイモネコブセンチュウ汚染土壌200mlに、本発明化合物の濃度が800ppmとなるよう調製した薬液10mlを潅注した後、薬剤が均一に分散するように混和した。処理土壌をポット(直径8cm、高さ9cm)に詰めた後、2葉期のトマト苗を移植し、温室内に置いた。トマト移植26日後、根部に形成された根こぶの着生密度を表1の根こぶ指数に従って判定した。本発明化合物(N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド)は根こぶ指数が0であった。
【0038】
【表1】

【0039】
次に製剤例を記載する。
製剤例1
(1)本発明化合物 20重量部
(2)クレー 70重量部
(3)ホワイトカーボン 5重量部
(4)ポリカルボン酸ナトリウム 3重量部
(5)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 2重量部
以上のものを均一に混合、粉砕して水和剤とする。
【0040】
製剤例2
(1)本発明化合物 5重量部
(2)クレー60重量部
(3)炭酸カルシウム 34.5重量部
(4)流動パラフィン 0.5重量部
以上のものを均一に混合して粉剤とする。
【0041】
製剤例3
(1)本発明化合物 20重量部
(2)N,N−ジメチルアセトアミド 20重量部
(3)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル 10重量部
(4)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2重量部
(5)キシレン 48重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
【0042】
製剤例4
(1)クレー 68重量部
(2)リグニンスルホン酸ナトリウム 2重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(4)ホワイトカーボン 25重量部
以上の各成分の混合物と、本発明化合物とを4:1の重量割合で混合、粉砕して水和剤とする。
【0043】
製剤例5
(1)本発明化合物 50重量部
(2)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物 2重量部
(3)シリコーンオイル 0.2重量部
(4)水 47.8重量部
以上のものを均一に混合、粉砕した原液に更に
(5)ポリカルボン酸ナトリウム 5重量部
(6)無水硫酸ナトリウム 42.8重量部
を加え均一に混合、造粒、乾燥して顆粒水和剤とする。
【0044】
製剤例6
(1)本発明化合物 5重量部
(2)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 1重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル 0.1重量部
(4)粒状炭酸カルシウム 93.9重量部
(1)〜(3)を予め均一に混合し、適量のアセトンで希釈した後、(4)に吹付け、アセトンを除去して粒剤とする。
【0045】
製剤例7
(1)本発明化合物 2.5重量部
(2)N,N−ジメチルアセトアミド 2.5重量部
(3)メチル化シードオイル 95.0重量部
以上のものを均一に混合、溶解して微量散布剤(ultra low volume formulation)とする。
【0046】
製剤例8
(1)本発明化合物 40重量部
(2)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸カリウム 4重量部
(3)シリコーンオイル 0.2重量部
(4)キサンタンガム 0.1重量部
(5)エチレングリコール 5重量部
(6)水 50.7重量部
以上のものを均一に混合、粉砕して水性懸濁剤とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−(1−シクロプロピルエチル)−2,6−ジフルオロベンズアミド又はその塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する農園芸用有害生物防除剤。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺土壌害虫剤。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する殺線虫又は殺虫剤。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物又はその塩の有効量を施用して有害生物を防除する方法。

【公開番号】特開2010−202545(P2010−202545A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48275(P2009−48275)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】