説明

NGHペレットの圧搾及び脱水

【課題】ガスハイドレートの圧搾を従来の方法に比べ短時間で行い、かつガス含有率の高いハイドレートペレットの脱水成型方法及び装置を提供する。
【解決手段】ガスハイドレートを前記ガスハイドレートの生成条件化において圧縮成型手段により脱水及びペレット72への成型を行うペレット成型方法であって、ペレット72の型となる脱水機構64を設けたモールド60にハイドレートスラリー68を供給し押圧器66で圧搾する1回乃至は複数回の予備圧搾工程と、前記予備圧搾工程と比べて高い圧力で圧搾を行う本圧搾工程からなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスハイドレートの粉末を圧縮成形してペレット状の成形物を製造するガスハイドレートパレットの製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、天然ガス等の安全かつ経済的な輸送・貯蔵手段として、この天然ガスを水和させて固体状態の水和物としたガスハイドレートを用いる方法が注目されている。
【0003】
一般にガスハイドレートとは、原料ガスと原料水を低温・高圧下で反応させることにより生成される、水分子と気体分子からなる氷状の固体結晶であり、水分子が構築する立体構造の籠(ケージ)の内部に気体分子が介在する包接(クラスレート)水和物(ハイドレート)の総称である。
【0004】
天然ガスハイドレートは1m3のガスハイドレートの中に天然ガスを約165Nm3も包蔵している。このため、天然ガスの輸送及び貯蔵手段としてガスハイドレートを利用する研究開発が盛んに行われている。
【0005】
天然ガスをハイドレート化する利点としては、(a)天然ガスハイドレートの大気圧下の平衡温度条件が−80℃(193K)以下であるため、既に、実用化されている液化天然ガス(LNG)の大気圧下における貯蔵及び輸送温度(−163℃(110K))よりも緩やかな温度条件で貯蔵や輸送が可能となること、(b)また、上記のように、天然ガスハイドレートの大気圧下の平衡温度条件が−80℃(193K)以下であることから、貯蔵や輸送設備の耐久性や断熱性を大幅に簡略化できること等を挙げることができる。
【0006】
また、天然ガスハイドレートは、自己保存効果(Self-Preservation)と称する特殊な性能を有するため、平衡条件外でも比較的安定した状態で存在することが知られている。自己保存状態にある天然ガスハイドレートの表面には透明氷膜が形成されており、この氷膜が自己保存性を発現させていることが明らかになりつつある。
【0007】
この自己保存効果によると−20℃(253K)付近における天然ハイドレートの分解量が最も少なく、この現象を利用すれば天然ガスハイドレートを比較的安定した状態で保存することができる(例えば特許文献1)。
【0008】
また、このようにして得られるガスハイドレートは水分を40から80重量%程度含有するスラリー状となる。そのため、脱水や再生成などによりガスハイドレートを約90重量%まで高めて、大気圧下で圧縮成形してアーモンド状、レンズ状、球形状又は不定形状等の成形物やブロック状の大型成形物に加工することにより貯蔵しやすくするということが行われている(例えば特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−287199号公報
【特許文献2】特開2007−270029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2に記載の方法等の水分を含んだハイドレート粒子の集合体を圧搾してハイドレート粒子間の水を取り除き、ハイドレートをペレット状に成形することで、ハイドレートの表面積が粉体時に比べ小さくなるため氷膜の形成及び自己保存効果の発揮が効率的に行われる。即ち、ハイドレートを大型成形物に加工することで、外気に触れ分解されるハイドレート量を減少させ、ハイドレートの運搬及び貯蔵効率を高めることが可能となる。
【0010】
また、ガスハイドレートを運搬する際、水分は可能な限り少なく、ガス分のみを運搬する方が運搬効率がよいため、圧縮成形する過程でハイドレートの水分を脱水する上記の方法は、ガスハイドレート含有率の高い高品質なペレットを製造することとなる。
【0011】
しかしながら、ガスハイドレートを圧搾し、脱水を行いながら押し固める工程は、圧搾時間が長いほどペレットのガス含有率が高くなるが、ペレットの大量生成が困難となる問題を抱えている。
【0012】
そこで、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ガスハイドレートの圧搾を従来の方法に比べ短時間で行い、かつガス含有率の高いハイドレートペレットの脱水成型方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、ガスハイドレートを前記ガスハイドレートの生成条件化において圧縮成型手段により脱水及びペレットへの成型を行うペレット成型方法であって、ペレットの型となる脱水機構64及び脱水スクリーン61を設けたモールド60にハイドレートスラリー68を供給し押圧器66で圧搾する1回乃至は複数回の予備圧搾工程と、前記予備圧搾工程と比べて高い圧力で圧搾を行う本圧搾工程からなることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、前記本圧搾工程が、前記予備圧搾工程と比べて長時間かつ高い圧力で圧搾を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、前記押圧器66による圧搾毎に前記モールド60内にハイドレートスラリー68を供給することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、前記予備圧搾工程で押圧時の圧力を1MPaから3MPaの範囲とし、前記本圧搾工程で押圧時の圧力を10MPaから20MPaの範囲としたことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、前記予備圧搾工程では、ハイドレートスラリーのガスハイドレート含有率を30から70重量%になるまで圧搾し、前記本圧搾工程ではガスハイドレート含有率を70から100重量%になるまで圧搾したことを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型方法は、前記予備圧搾工程で圧搾時間を1秒から50秒の範囲とし、前記本圧搾工程で圧搾時間を予備圧搾時間以上としたことを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型装置は、ハイドレートスラリー68を供給してペレットの型となる筒状のモールド60の底部及び側部に脱水のための脱水機構を配置し、前記モールド60内にハイドレートスラリー68を供給する供給管65を配置し、前記モールド60内に供給されたハイドレートスラリー68を押圧し、圧搾するピストン等の押圧器66を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型装置は、前記モールド60の底部に網目が500マイクロメートル以下となるメッシュ状の脱水機構64を設置し、側部に脱水用スクリーン61を設置し、更に前記脱水用スクリーン61の外側に前記モールド60を冷却するための冷却機構62を設置したことを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型装置は、脱水機構64と回収口67を有した固定プレート71上に、複数のモールド60を円周状かつ回転可能に配列してリボルバー型モールド63を形成し、前記リボルバー型モールド63の上部は回転しながら供給管65により供給されたハイドレートスラリー68を押圧器66により圧搾するよう構成し、複数回の予備圧搾工程を繰り返してペレット72となったハイドレートスラリー68は前記回収口67より回収さされるよう構成したことを特徴とする。
【0022】
請求項10に記載の発明に係るガスハイドレートペレットの脱水成型装置は、押圧時の圧力を1MPaから3MPaで、圧搾時間を1秒から50秒の範囲とした第1リボルバー型モールド63aと、前記回収口67より回収されたペレット72を第2リボルバー型モールド63b内に収容し、前記第2リボルバー型モールド63bの上部を回転させながら、前記押圧器66で10MPaから20MPaの圧力で圧搾し、回収口67より回収するよう構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明はハイドレートスラリーを圧搾する工程を予備圧搾工程と本圧搾工程の複数の工程に分けて行う事が特徴であり、水分を含んだハイドレート粒子の集合体を圧搾する工程において、含まれる水分が多いほど脱水速度が速くなるため圧搾速度が速くなり、水分が少なくなるにつれて水分が取り除かれにくくなり圧搾速度が遅くなることを利用している。
【0024】
即ち、水分の多い予備圧搾工程では例えば1秒から50秒という比較的短時間かつ1MPaから3MPaの比較的低圧力で圧搾を行うことで、大量のハイドレートスラリーを効率的に圧搾することが可能となっており、本圧搾工程では予備圧搾時間以上で例えば30秒から10分等の前記予備圧搾工程に比べ長時間かつ10MPaから20MPaの比較的高圧力で処理を行うことで、脱水量を上げペレットのガス含有率を上昇させる高品質化を行っている。
【0025】
予備圧搾ではハイドレートスラリー68の供給と圧搾を交互に繰り返し行うため、ペレット72の型となるモールド60の大型化が可能となった。
【0026】
前記モールド60の周囲及び底部に脱水スクリーン61及び脱水機構64を設けることで、ハイドレートスラリー68から排出される水分を効率的に排出し、さらに前記モールド60の周囲に冷却ジャケット等の冷却機構62を備えることで、ハイドレートスラリー68を圧搾する際に発生する熱によりハイドレートが分解され、ペレット72の品質が低下することを防止し、ペレット72の高品質化を実現した。
【0027】
前記モールド60を円周状に配置し、リボルバー型モールド63を構成することで、ハイドレート製造工場におけるペレット72製造が、連続的かつ設置面積の少ない装置で行うことを可能とした。
【0028】
さらに、予備圧搾工程を行う第1リボルバー型モールド63aと本圧搾工程を行う第2リボルバー型モールド63bを連結することで、ガス含有率の高い高品質なペレット72を連続的に製造することが可能となり、かつこの組合せを行うことで、ペレット72の処理量とガス含有率を任意に決めた製造装置を構成することを可能とした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を図に示す実施形態を参照して具体的に説明する。
【0030】
図4に示す円筒形状のモールド60の底面には、網目が500マイクロメートルから30マイクロメートル程のメッシュ状の脱水機構64を配置しており、側面はV字型断面ワイヤを平行に並べ、表面が滑らかで入口が狭く内部が広くなる連続したスロットを持っており、ワイヤ下部はスロット間隔を一定に保持するためのロッドがあり、ワイヤとロッドの交差部が溶接されたジョンソンスクリーン等の脱水スクリーン62を設けており、モールド60内部で圧搾されたハイドレートスラリー68の水分をモールド60外に排水するよう構成している。
【0031】
また、脱水スクリーン62の外周には、エチレングリコール等の冷媒を流すことのできるジャケット等の冷却機構62を設けている。これは、圧搾時にモールド60内の温度が1℃から2℃上昇し、内部のハイドレートスラリー68が分解することを防止するためである。
【0032】
ここで、モールド60は円筒形状に関わらず、長方形や円板状や半球状の型にすることも可能であるが、ハイドレートを成型したペレット72は輸送及び貯蔵する際に最適な形を選ぶことが可能である。
【0033】
図2はハイドレートスラリー68を比較的短時間かつ低い圧力で圧搾する予備圧搾工程の様子を示している。圧搾工程が行われる雰囲気は、例えば天然ガスハイドレートスラリーであれば、天然ガスハイドレート生成雰囲気と同様の圧力が約5MPaで温度が約5℃の条件化で行われる。
【0034】
図2の(A)は予備圧搾工程の1段目を示しており、モールド60にガスハイドレートの含有量が質量比で10%程度のガスハイドレートスラリー68を供給し、押圧器66により1MPaから3MPa程度の圧力を、1秒から50秒ほどかける事で、図示しない前記脱水機構64と脱水スクリーン61から脱水され、ガスハイドレートの含有量が80%程度の圧密ハイドレート69が成型される。
【0035】
ここで、原料となるガスハイドレートスラリー68は水分の量が質量比で90%程度と非常に多いため、高い圧力で長い時間、圧搾することは非効率であり、予備圧搾工程における圧力及び時間で初期状態におけるハイドレートスラリー68を効率的に脱水することは可能である。
【0036】
図2の(B)及び(C)は前記予備圧搾工程をさらに2段繰り返した様子を示している。図2では全3回の予備圧縮工程を行っている様子を示しているが、ハイドレートスラリー68中に含まれているガスハイドレートの量や、モールド60の大きさ、生産すべきペレット72の大きさ等により予備圧搾工程の回数は自由に決定することが可能である。
【0037】
図3(D)は複数回の予備圧搾工程により圧搾された圧密ハイドレート69が、10MPaから20MPa程度の圧力で、30秒から10分ほど押圧器66により圧搾される本圧搾工程を示している。本圧搾工程により脱水されガスハイドレート含有率が90%以上となった成型されたペレット72は、モールド60の下面に設置されている脱水機構64を稼働させることで下面より回収するよう構成している。
【0038】
図6に押圧圧力が2MPa及び15MPaとした際の圧搾時間と排出速度の関係のグラフを示す。ハイドレートスラリー68を圧搾する初期段階では、含まれる水分が多いため押圧圧力に関わらず脱水は行われており、排水速度が速くなるため圧搾速度を速くすることが可能であるが、ある程度時間が経過し脱水が進んだ際には、低い圧力では殆ど脱水されないにも関わらず、高い圧力を加えることでゆっくりではあるが脱水が行われていることがわかる。このグラフより、圧搾開始から30秒以内の初期段階では押圧圧力の低い予備圧搾工程でハイドレートスラリー68の処理を行い、それ以降は押圧圧力の高い本圧搾工程で処理を行うことで、脱水効率を高めることが可能となることがわかる。
【0039】
上述のように、ハイドレートスラリー68を押圧圧力と時間が異なる予備圧搾工程と本圧搾工程の2段階にすることによって、ガス含有率が90%以上と極めて高いペレット72を、従来の方法と比べ生産量を減らすことなく製造することが可能となった。
【実施例1】
【0040】
図1は本発明のガスハイドレートペレットの脱水成型方法を利用した装置の実施例の1つであり、脱水機構64と回収口67を具備した固定プレート71上に、複数の前記モールド60を円周状に配列してリボルバー型モールド63を構成し、前記モールド60は固定プレート71上を回転して移動するように構成されている。また、各モールド60にハイドレートスラリー68を供給する供給管65と、ハイドレートスラリー68を押圧する押圧器66とを備えている。ここで、固定プレート71側を回転させることで、同様の装置を構成することが可能である。
【0041】
前記モールド60に供給されたハイドレートスラリー68は、押圧器66により圧縮され圧密ハイドレート69を形成しながら、順次ハイドレートスラリー68の供給、圧搾を繰り返しており、前記円周状に配列されたモールド60は回転して、回収口67のある位置でモールド60内に形成されたペレット72を回収する。また、回収口67の手前の位置にきたモールド60には、ハイドレートスラリー68の供給を行わずに、押圧器66により圧搾してペレット72を成型するよう構成されている。
【0042】
ここで、回収口67手前の位置のモールド60における圧搾を本圧搾工程と同様の圧力とし、それ以外の位置にあるモールド60は予備圧搾工程と同様の圧力とすることで、リボルバー型モールド63を逐次回転させながら、高品質ペレット72を連続的に製造することを可能とした。
【実施例2】
【0043】
図5は前記リボルバー型モールド63を2つ組み合わせて構成した実施例である。上段に位置する第1リボルバー型モールド63aは、予備圧搾工程の圧力にてハイドレートスラリー68を圧搾しながら回転し、回収口67から下段の第2リボルバー型モールド63bに圧密ハイドレート69押圧器66により押し出して送る。前記第2リボルバー型モールド63bではハイドレートスラリー68の供給は行わず、押圧器66により本圧搾工程と同様の圧力を圧密ハイドレート69にかけたまま回収口67に至るまで回転し、ペレット72を回収するように構成している。
【0044】
前記第1リボルバー型モールド63aで予備圧搾工程を、第2リボルバー型モールド63bで本圧搾工程を実現するように構成している。
【0045】
2つの前記リボルバー型モールド63は同じ速度で回転することで、第1リボルバー型モールド63aで圧搾された圧密ハイドレート69の受け渡しを可能としている。ここで、例えば図5に示すように、リボルバー型モールド63が8つのモールド60から構成されており、予備圧搾工程の圧搾時間を40秒とした場合、予備圧搾工程は7回のハイドレートスラリー68の供給と押圧器66による圧搾を受けることになり、リボルバー型モールド63は320秒で1回転する速さで作動することになる。
【0046】
次に第2リボルバー型モールド63bに供給された圧密ハイドレート69は、本圧縮工程の圧縮時間が240秒となり、ガスハイドレート含有率が90%以上となったペレット72となり回収される。
【0047】
上記のようにリボルバー型モールド63を構成するモールド60の数をn個とし、予備圧搾工程における圧搾時間をt秒とすると、予備圧搾工程の回数はn−1回、本圧搾工程の圧搾時間は(n−2)×t秒、ペレット72の製造量はt秒で1個となるため、処理すべきハイドレート量、ペレット72の生産量等の事情に応じて最適に設計することが可能である。
【0048】
上述のように、本発明のガスハイドレートペレットの脱水成型方法及び装置により、ガスハイドレートの圧搾を短時間に行い、かつガス含有率の高いハイドレートペレットの脱水成型を可能とする方法及び装置を実現した。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の予備圧搾工程の概略図である。
【図3】本発明の本圧搾工程及びペレット回収時の概略図である。
【図4】本発明で使用したモールドの概略図である。
【図5】本発明の実施例を示す概略図である。
【図6】異なる圧力による圧搾における圧搾時間と排水速度の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
【0050】
60 モールド
61 脱水スクリーン
62 冷却機構
63 リボルバー型モールド
64 脱水機構
65 供給管
66 押圧器
67 回収口
68 ハイドレートスラリー
69 圧密ハイドレート
71 固定プレート
72 ペレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスハイドレートを前記ガスハイドレートの生成条件化において圧縮成型手段により脱水及びペレットへの成型を行うペレット成型方法であって、
ペレットの型となる脱水機構を設けたモールドにハイドレートスラリーを供給し押圧器で圧搾する1回乃至は複数回の予備圧搾工程と、前記予備圧搾工程と比べて高い圧力で圧搾を行う本圧搾工程からなることを特徴とするガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項2】
前記本圧搾工程が、前記予備圧搾工程と比べて長時間かつ高い圧力で圧搾を行うことを特徴とする請求項1に記載のガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項3】
前記押圧器による圧搾毎に前記モールド内にハイドレートスラリーを供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項4】
前記予備圧搾工程で押圧時の圧力を1MPaから3MPaの範囲とし、前記本圧搾工程で押圧時の圧力を10MPaから20MPaの範囲としたことを特徴とする請求項2又は3に記載のガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項5】
前記予備圧搾工程では、ハイドレートスラリーのガスハイドレート含有率を30から70重量%になるまで圧搾し、前記本圧搾工程ではガスハイドレート含有率を70から100重量%になるまで圧搾したことを特徴とする請求項2乃至請求項4に記載のガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項6】
前記予備圧搾工程で圧搾時間を1秒から50秒の範囲とし、前記本圧搾工程で圧搾時間を予備圧搾時間以上としたことを特徴とする請求項2乃至請求項5に記載のガスハイドレートペレットの脱水成型方法。
【請求項7】
ハイドレートスラリーを供給してペレットの型となる筒状のモールドの底部及び側部に脱水のための脱水機構を配置し、前記モールド内にハイドレートスラリーを供給する供給管を配置し、前記モールド内に供給されたハイドレートスラリーを押圧し、圧搾するピストン等の押圧器を設けたことを特徴とするガスハイドレートペレット脱水成型装置。
【請求項8】
前記モールドの底部に網目が500マイクロメートル以下となるメッシュ状の脱水機構を設置し、側部に脱水用スクリーンを設置し、更に前記脱水用スクリーンの外側に前記モールドを冷却するための冷却機構を設置したことを特徴とする請求項7に記載のガスハイドレートペレット脱水成型装置。
【請求項9】
脱水機構と回収口を有した固定プレート上に、複数のモールドを円周状かつ回転可能に配列してリボルバー型モールドを形成し、前記リボルバー型モールドの上部は回転しながら供給管により供給されたハイドレートスラリーを押圧器により圧搾するよう構成し、複数回の予備圧搾工程を繰り返してペレットとなったハイドレートスラリーは前記回収口より回収さされるよう構成したことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のハイドレートペレット脱水成型装置。
【請求項10】
押圧時の圧力を1MPaから3MPaで、圧搾時間を1秒から50秒の範囲とした第1リボルバー型モールドと、前記回収口より回収されたペレットを第2リボルバー型モールド内に収容し、前記リボルバー型モールドの上部を回転させながら、前記押圧器で10MPaから20MPaの圧力で圧搾し、回収口より回収するよう構成されたことを特徴とする請求項7乃至請求項9に記載のハイドレートペレット脱水成型装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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