説明

P2P通信方法およびシステム

【課題】リンク速度が遅い端末でも高速なファイル交換を可能にするピア・ツー・ピア通信方法およびシステムを提供する。
【解決手段】携帯電話2はピアに参加しない非ピア端末であり、この携帯電話2にピア機能部5を設け、インターネット1と高速リンクで接続されたGWにプロキシ機能部4を設けてピアに参加させ、このプロキシ機能部4が、携帯電話2のピア機能部5から送信されるプロキシ要求に応答して各ピアからファイルのピースを代理で収集し、収集したピースを低速の無線リンク経由で携帯電話2のピア機能部5へ転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピア・ツー・ピア通信方法およびシステムに係り、特に、リンク速度が遅い端末でも高速なファイル交換を可能にするピア・ツー・ピア通信方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の高速ADSLやFTTHを利用したインターネット接続の普及に伴い、従来のクライアント/サーバ型のサービス形態に代わり、特許文献1に開示されているような、サーバを介さずにコンピュータ端末同士がピア・ツー・ピア(P2P:Peer to peer)通信で映画や音楽などの大容量のコンテンツファイルを交換するサービスが増えている。特に、コンテンツファイルをピース状に細分化し、複数のピアが分散的にファイルを共有するBitTorrent(ビットトレント)のようなP2P通信が急激に増えている。
【0003】
図10は、BitTorrentのネットワーク構成を示したブロック図であり、映画や音楽などのコンテンツファイルは、ピース状に分割された多数のファイル片(以下、単にピースと表現する)と、後述するトラッカーへのリンクおよび各ピースのハッシュ値を含むメタ情報ファイルとに分割される。このメタ情報ファイルは、BitTorrentではトレントファイル(.torrent)と呼ばれ、所定のWebサーバに配置される。前記ピースは、ネットワーク上の多数のピアPiへ分散配置される。
【0004】
コンテンツファイルのダウンロードを希望するピアP1は、そのトレントファイルが保存されているWebサーバにアクセス(1)して当該トレントファイルを取得(2)し、これをトラッカーへ送信(3)してピア情報を要求する。前記トラッカーは、トレントファイルごとにピアPiのIPアドレスを管理するサーバであり、ピア情報要求を受信したトラッカーは、指定されたトレントファイルと対応付けられているピア情報リストを要求元のピアP1へ返信(4)する。ピア情報リストを受信したピアP1は、リストアップされている各ピアPiとの間にP2P接続を確立(5)し、下りリンクを利用してピースをダウンロードする。
【0005】
ピースを取得したピアP1は、当該ピースから計算されるハッシュ値とトレントファイルに予め登録されている当該ピースのハッシュ値とを比較し、両者が一致すれば正規のピースとして保存する一方、不一致であれば不正ファイルとして破棄する。その後、全てのピースが揃うと、これら全てのピースとトレントファイルとを合成してコンテンツファイルを生成する。その後、ピアP1はファイルの供給ノードとして機能し、各ピアからの要求に応答してピースを上りリンクでアップロードする。
【特許文献1】特開2003−114857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のP2P通信によるファイル交換では、ピア同士が上り速度および下り速度のいずれもが高速のADSLやFTTHのアクセス回線を使用していれば効率的かつ高速なファイル交換を実現できる。しかしながら、無線リンクを使用した接続では、ピアとなる端末の送信信号が基地局からの送信信号より一般に微弱であるため、下りリンク速度に較べて上りリンク速度が遅くなる。このため、ADSLやFTTHリンクに接続されたピア端末と無線リンクに接続されたピア端末との間でP2P通信する場合、無線リンクの上りリンクがボトルネックとなって効率の良い高速なファイル交換が難しくなる。
【0007】
特に、BitTorrentのファイル交換アルゴリズムは、ファイル供給に寄与しないピアには、ピースをダウンロードさせない仕組みになっている。このため、無線リンクに接続されたピアのダウンロード速度は益々遅くなる。
【0008】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、リンク速度が遅い端末でも高速なファイル交換を可能にするピア・ツー・ピア通信方法およびシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明は、ファイルがメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集し、前記ファイルを再構築するP2P通信方法において、ピアに参加しない非ピア端末、および非ピア端末の代理でピアに参加するプロキシ端末を配置し、この非ピア端末およびプロキシ端末が以下のような手順を実行することを特徴とする。
【0010】
(1)非ピア端末が、メタ情報ファイルを取得する手順と、前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手順とを含み、
【0011】
前記プロキシ端末が、前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手順と、前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手順と、前記収集したピースを非ピア端末へ送信する手順とを含み、
【0012】
前記非ピア端末がさらに、前記メタ情報ファイルおよび受信したピースを合成してファイルを再構築する手順を含むことを特徴とする。
【0013】
(2)非ピア端末が、メタ情報ファイルを取得する手順と、前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手順とを含み、
【0014】
前記プロキシ端末が、前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手順と、前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手順と、前記メタ情報ファイルおよび収集したピースを合成してファイルを再構築する手順と、前記再構築されたファイルを非ピア端末へ送信する手順とを含むことを特徴とする。
【0015】
(3)プロキシ端末がさらに、各ピアから収集したピースを認証する手順を含むことを特徴とする。
【0016】
(4)プロキシ端末がさらに、ダウンロードしたピースをアップロードする手順を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば以下のような効果が達成される。
【0018】
(1)非ピア端末が、自身の代わりにプロキシ端末をピアに参加させ、このプロキシ端末がP2P通信で各ピアからダウンロードしたピースを、当該プロキシ端末から直接ダウンロードするので、非ピア端末のリンク速度が低速であったり、非ピア端末の処理能力が低い場合でも、高速なファイル交換が可能になる。
【0019】
(2)P2P通信でダウンロードしたピースの認証をプロキシ端末で行うようにしたので、非ピア端末の処理負荷を低減できる。
【0020】
(3)各ピアからダウンロードしたピースおよびトレントファイルを合成してコンテンツファイルを再構築する処理をプロキシ端末で行い、プロキシ端末から非ピア端末へコンテンツファイルが転送されるようにすれば、非ピア端末の処理負荷を更に低減できる。
【0021】
(4)ダウンロードしたピースを、プロキシ端末が非ピア端末に代わってアップロードするようにしたので、非ピア端末の上りリンク速度が低速であり、かつピースのダウンロード速度がアップロード速度に依存する、BitTorrentのようはファイル交換アルゴリズムでも、高速なダウンロードが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の最良の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明のP2P通信方法およびシステムが適用されるネットワーク構成の一例を示した図であり、ここでは、低速の無線リンクでゲートウエイ(GW)を介してインターネット1に接続できる携帯電話2が、インターネット1上の各ピア3から所望のコンテンツファイルを収集する場合を例にして説明する。
【0023】
本実施形態では、前記携帯電話2がピアに参加しない非ピア端末であり、この携帯電話2にピア機能部5を設け、インターネット1と高速リンクで接続されたGWにプロキシ機能部4を設けてピアに参加させ、このプロキシ機能部4が、携帯電話2のピア機能部5から送信されるプロキシ要求に応答して各ピアからファイルのピースを代理で収集し、収集したピースを低速の無線リンク経由で携帯電話2のピア機能部5へ転送する。
【0024】
図2は、前記非ピア端末としての携帯電話2に実装されるピア機能部5の主要部の構成を示した機能ブロック図であり、ここでは、本発明の説明に不要な構成は図示が省略されている。
【0025】
メタ情報取得部21は、ダウンロードするコンテンツファイルのメタ情報ファイルを管理するWebサーバにアクセスしてメタ情報ファイルを取得する。本実施形態では、メタ情報ファイルとしてトレントファイル(.torrent)が取得され、記憶部20に記憶される。プロキシ要求部22は、前記取得したトレントファイルを含むプロキシ要求をGWのプロキシ機能部4へ送信する。
【0026】
ダウンロード部23は、GWのプロキシ機能部4が各ピアから収集したピースを当該プロキシ機能部4からダウンロードして記憶部20に記憶する。コンテンツファイル生成部24は、記憶部20に記憶されている全てのピースおよびトレントファイルを合成してコンテンツファイルを再構築し、これを記憶部20に記憶する。コンテンツファイル再生部25は、前記再構築されたコンテンツファイルを適宜に再生する。
【0027】
図3は、前記GWに実装されるプロキシ機能部4の主要部の構成を示した機能ブロック図であり、ここでも、本発明の説明に不要な構成は図示が省略されている。
【0028】
プロキシ要求受付部41は、携帯電話2のピア機能部5から送信されたプロキシ要求を受信し、当該プロキシ要求に登録されているトレントファイル(メタ情報ファイル)を抽出し、これを記憶部40へ記憶する。ピア情報取得部42は、前記抽出されたトレントファイルを含むピア情報要求をトラッカーへ送信してピア情報リストを取得し、これを記憶部40に記憶する。ダウンロード部43は、前記取得されたピア情報リストに登録されている各ピアとの間にP2P接続を確立してピースをダウンロードする。
【0029】
ピース認証部44は、ダウンロードされたピースから計算されるハッシュ値とトレントファイルに予め登録されている当該ピースのハッシュ値とを比較し、両者が一致すれば正規のピースとして記憶部40に保存する一方、不一致であれば不正ファイルとして破棄する。ピース転送部45は、認証に成功したピースを携帯電話2のピア機能部5へ転送する。アップロード部46は、ダウンロードしたピースを適宜にアップロードする。
【0030】
前記ピア情報取得部42、ダウンロード部43、ピース認証部44およびアップロード部46は、従来のピアが備える機能と同一または同等であり、既知のBitTorrentクライアントなどで実現できる。
【0031】
次いで、本実施形態の動作を図4,5のフローチャートおよび図6のシーケンスフローを参照して説明する。図4は、前記携帯電話2のピア機能部5の動作を示し、図5は、前記GWのプロキシ機能部4の動作を示している。
【0032】
携帯電話2のピア機能部5では、図4のステップS11において、ユーザによりトレントファイルおよびその保存先が指定されると、ステップS12では、トレントファイルの識別子を含むトレントファイル要求が、前記メタ情報取得部21から、その保存先のWebサーバへ送信される。Webサーバからトレントファイルが送信され、これがステップS13で受信されると、ステップS14では、GWのプロキシ機能部4との間で接続・認証処理が実行される。
【0033】
プロキシ機能部4では、図5のステップS31において、携帯電話2のピア機能部5からの接続・認証要求が前記プロキシ要求受付部41で受信されると、ステップS32で接続・認証処理が実行される。ステップS33において、接続・認証に成功したと判定されると、ステップS34ではBitTorrentクライアントが起動される。その結果、前記ピア情報取得部42、ダウンロード部43、ピース認証部44およびアップロード部46が仮想的に実装され、携帯電話2に対してクライアント起動通知が送信される。なお、前記ステップS33において、接続・認証に失敗すると、ステップS47へ進んで接続が切断される。
【0034】
図4へ戻り、携帯電話2のピア機能部5では、ステップS15において前記クライアント起動通知を受信すると、ステップS16では、前記Webサーバから取得したトレントファイルが、前記プロキシ要求部22によってGWのプロキシ機能部4へ送信される。
【0035】
図5へ戻り、プロキシ機能部4では、このトレントファイルがステップS35で前記プロキシ要求受付部41において受信されると、ステップS36では、当該トレントファイルを含むピア情報要求が、前記ピア情報取得部42からトラッカーへ送信される。ステップS37において、トラッカーから返信されたピア情報リストが受信されると、ステップS38では、当該リストに登録されている各ピアからP2P通信によりピースを収集するピース受信処理が、前記ダウンロード部43において実行される。
【0036】
本実施形態では、ステップS39においてピースが受信されるごとにステップS40へ進み、前記ピース認証部44において、当該受信されたピースから計算されるハッシュ値と、当該受信したピースに対応付けられてトレントファイルに登録されているハッシュ値とに基づいてファイル認証が実行される。ステップS41において、認証に成功したと判定されたピースは一時記憶されると共に、ステップS42において、前記ピース転送部45により携帯電話2へ転送される。認証に失敗したと判定されたピースは、ステップS48で破棄される。
【0037】
上記したピース受信処理は、全てのピースの受信が完了するまで繰り返され、ステップS43において、全てのピースの受信を完了すると、ステップS44において携帯電話2へ終了通知が送信される。
【0038】
図4へ戻り、携帯電話2のピア機能部5では、GWのプロキシ機能部4が前記ステップS42で転送したピースが、ステップS17においてダウンロード部23において受信されると、ステップS21へ進んで当該ピースが記憶される。その後、全ピースの転送・蓄積が完了し、プロキシ機能部4が前記ステップS44で送信した終了通知がステップ18で受信されると、ステップS19でACKが返信される。ステップS20では、前記コンテンツファイル生成部24において、全てのピースとトレントファイルとが合成されてコンテンツファイルが生成される。
【0039】
図5へ戻り、GWのプロキシ機能部4では、前記ACKがステップS45で受信されると、ステップS46では、ダウンロードしたピースのアップロードが開始される。
【0040】
本実施形態によれば、非ピア端末である携帯電話2が、自身の代わりにGWをプロキシ端末としてピアに参加させ、このプロキシ端末がP2P通信で各ピアからダウンロードしたピースを、当該プロキシ端末から直接ダウンロードするので、非ピア端末のリンク速度が低速であったり、非ピア端末の処理能力が低い場合でも、高速なファイル交換が可能になる。
【0041】
また、本実施形態では、P2P通信でダウンロードしたピースの認証をプロキシ端末で行うようにしたので、非ピア端末の処理負荷を低減できる。
【0042】
図7、8は、前記GWのプロキシ機能部4および携帯電話2のピア機能部5の他の構成を示した機能ブロック図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
【0043】
上記した実施形態では、GWのプロキシ機能部4から携帯電話2のピア機能部5へピースが転送され、携帯電話2がトレントファイルと全ピースとに基づいてコンテンツファイルを再構築するものとして説明したが、本実施形態では、GWのプロキシ機能部4がトレントファイルと全ピースとに基づいてコンテンツファイルを再構築し、コンテンツファイルを携帯電話2へ転送する。
【0044】
本実施形態では、図7に示した携帯電話2のピア機能部5において、前記ファイル生成部24が省略され、記憶部20ではピースの記憶領域が省略されている。これに対して、図8に示したGWのプロキシ機能部4では、自身でダウンロードしたピースおよびトレントファイルに基づいてコンテンツファイルを再構築するファイル生成部47が追加されると共に、前記ピース転送部45に代えて、コンテンツファイルを携帯電話2のピア機能部5へ転送するファイル転送部48が設けられている。
【0045】
本実施形態によれば、コンテンツファイルを再構築する処理がGWに委ねられるので、携帯電話2の処理負荷を更に低減できるようになる。
【0046】
図9は、本発明のP2P通信方法およびシステムが適用される他のネットワーク構成の一例を示した図であり、ユーザの宅内GWにはコンピュータPCが高速な有線LANで接続されると共に、無線アクセスポイントAPを経由して無線LAN対応のPDAが、低速の無線LANで接続されている。
【0047】
上記した各実施形態では、携帯電話2が携帯IPネットワーク経由でピースあるいはコンテンツファイルをダウンロードするものとして説明したが、本実施形態では、コンピュータPCに前記プロキシ機能部4を実装してピア参加させ、コンピュータPCがプロキシとして各ピア3からダウンロードしたピースまたはトレントファイルが、GWおよびAPを経由して無線LANでPDAのピア機能部5に転送されるようにした点に特徴がある。本実施形態によれば、携帯IPネットワークのように帯域の制約が大きいネットワークを経由することなくBitTorrentを利用できるようになる。
【0048】
なお、上記した実施形態では、クライアントソフトとしてBitTorrentを用い、トレントファイルをトラッカーサイトへ送信してピア情報リストを取得するものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、コンテンツファイルがトレントファイル等のメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集してコンテンツファイルを再構築するP2P通信システムであれば、どのようなP2P通信システムにも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明のP2P通信方法およびシステムが適用されるネットワーク構成の一例を示した図である。
【図2】携帯無線端末に実装されるピア機能部5の機能ブロック図である。
【図3】GWに実装されるプロキシ機能部の機能ブロック図である。
【図4】携帯電話のピア機能部の動作を示したフローチャートである。
【図5】GWのプロキシ機能部の動作を示したローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態のシーケンスフローである。
【図7】携帯無線端末に実装されるピア機能部5の他の機能ブロック図である。
【図8】GWに実装されるプロキシ機能部の他の機能ブロック図である。
【図9】本発明のP2P通信方法およびシステムが適用される他のネットワーク構成の一例を示した図である。
【図10】BitTorrentのネットワーク構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0050】
1…インターネット,2…携帯電話,3…ピア,4…プロキシ機能部,5…ピア機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルがメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集し、前記ファイルを再構築するP2P通信方法において、
ピアに参加しない非ピア端末と、
前記非ピア端末の代理でピアに参加するプロキシ端末とを備え、
前記非ピア端末が、
メタ情報ファイルを取得する手順と、
前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手順とを含み、
前記プロキシ端末が、
前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手順と、
前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手順と、
前記収集したピースを非ピア端末へ送信する手順とを含み、
前記非ピア端末がさらに、
前記メタ情報ファイルおよび受信したピースを合成してファイルを再構築する手順を含むことを特徴とするP2P通信方法。
【請求項2】
ファイルがメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集してファイルを再構築するP2P通信システムにおいて、
ピアに参加しない非ピア端末と、
前記非ピア端末の代理でピアに参加するプロキシ端末とを備え、
前記非ピア端末が、
メタ情報ファイルを取得する手順と、
前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手順とを含み、
前記プロキシ端末が、
前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手順と、
前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手順と、
前記メタ情報ファイルおよび収集したピースを合成してファイルを再構築する手順と、
前記再構築されたファイルを非ピア端末へ送信する手順とを含むことを特徴とするP2P通信方法。
【請求項3】
前記プロキシ端末がさらに、
各ピアから収集したピースを認証する手順を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のP2P通信方法。
【請求項4】
前記プロキシ端末がさらに、
前記ダウンロードしたピースをアップロードする手順を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のP2P通信方法。
【請求項5】
前記プロキシ端末の上りリンク速度が前記非ピア端末の上りリンク速度よりも速いことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のP2P通信方法。
【請求項6】
前記非ピア端末の下りリンク速度が上りリンク速度よりも速いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のP2P通信方法。
【請求項7】
ファイルがメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集し、前記ファイルを再構築するP2P通信システムにおいて、
ピアに参加しない非ピア端末と、
前記非ピア端末の代理でピアに参加するプロキシ端末とを備え、
前記非ピア端末が、
メタ情報ファイルを取得する手段と、
前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手段とを含み、
前記プロキシ端末が、
前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手段と、
前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手段と、
前記ダウンロードしたピースを非ピア端末へ送信する手段とを含み、
前記非ピア端末がさらに、
前記メタ情報ファイルおよび受信したピースを合成してファイルを再構築する手段を含むことを特徴とするP2P通信システム。
【請求項8】
ファイルがメタ情報ファイルおよび複数のピースに分割されてネットワーク上に分散配置され、一のピアが前記メタ情報ファイルを取得し、このメタ情報ファイルに基づいて、ネットワーク上の各ピアからP2P通信でピースを収集してファイルを再構築するP2P通信システムにおいて、
ピアに参加しない非ピア端末と、
前記非ピア端末の代理でピアに参加するプロキシ端末とを備え、
前記非ピア端末が、
メタ情報ファイルを取得する手段と、
前記メタ情報ファイルを含むプロキシ要求を前記プロキシ端末へ送信する手段とを含み、
前記プロキシ端末が、
前記プロキシ要求のメタ情報ファイルに基づいてトラッカーからピア情報を取得する手段と、
前記ピア情報に基づいてネットワーク上の各ピアからピースをダウンロードする手段と、
前記メタ情報ファイルおよび収集したピースを合成してファイルを再構築する手段と、
前記再構築されたファイルを非ピア端末へ送信する手段とを含むことを特徴とするP2P通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−104377(P2009−104377A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275069(P2007−275069)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】