説明

PCBの素子を配列するカメラシステム

【課題】外付けの光学システムを使用することによる欠点がない、鮮明度が高い画像を生成するカメラシステムを提供する。
【解決手段】第1面と、第1面と反対の第2面とを有する筐体102と、筐体の第1面に位置し筐体から離れる第1方向に向けられ、素子112の画像を捕捉し第1画像信号を生成する第1画像センサ104であって、プリズムを有さない第1レンズアセンブリを含む第1画像センサと、筐体の第2面に位置し、第1方向と反対の第2方向に向いて第1画像センサと配列され、PCB上のフットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成する第2画像センサであって、プリズムを有さない第2レンズアセンブリを含む第2画像センサ106と、第1画像信号と第2画像信号とをミックスし、ミックス画像信号を生成するミックス回路と、ミックス画像を処理し、表示モニタに素子とフットプリントとの重ね合わせ画像を表示するプロセッサとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、参照することによって本明細書に明確に組み込まれる2011年11月10日に出願された名称を「PCB素子を配列するカメラシステム」という米国仮出願番号61/558347号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般に自動配列機構に監視、より詳細には、プリント基板(printed circuit board、PCB)の素子を配列するカメラシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
PCBで使用される素子の多様になり、受動素子が減少し且つボールピッチの寸法がより小さくなっているICが増加するとともに、PCBアセンブリ(BCBA)網を支援する映像システムへの要求が増加してきている。
【0004】
電子組立工業において、光学プリズムを有する1つのカメラを使用して、PCBと素子とを同時に見ることが知られている。これらのカメラは全てプリズム型の光学を使用する。ボールグリッドアレイ(ball grid array、BGA)網への適用において、素子のフットプリント及び素子のピッチが益々小さくなるので、より大きな視界(Field of view、FOB)、高倍率及び高画質が、配列処理の間、要求される。従来、高価な電荷結合素子(charge coupled device、CCD)カメラが、高価且つ大きな光学拡大レンズと、複数の表面を同時に見るスプリットプリズムとともに使用されている。このため、コストが増加するとともに、システムが複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、現在、素子の配置を容易にするために、外付けの光学システムを使用することによる欠点がない、鮮明度が高い画像が要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、本発明は、プリント基板(PCB)上のフットプリントに素子を配列するカメラシステムである。本カメラシステムは、第1面と、第1面と反対の第2面とを有する筐体と、筐体の第1面に位置し、筐体から離れる第1方向に向けられ、素子の画像を捕捉し、第1画像信号を生成する第1画像センサであって、プリズムを有さない第1レンズアセンブリを含む第1画像センサと、筐体の第2面に位置し、第1方向と反対の第2方向に向いて第1画像センサと配列され、PCB上のフットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成する第2画像センサであって、プリズムを有さない第2レンズアセンブリを含む第2画像センサと、第1画像信号と第2画像信号とをミックスし、ミックス画像信号を生成するミックス回路と、ミックス画像を処理し、素子とフットプリントとの重ね合わせ画像を表示モニタに表示するプロセッサとを含む。
【0007】
プロセッサは、素子とフットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されているときを検出して、検出したときに、素子及びPCBから離れるように固定部を移動するために使用される検出信号を生成するように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、本発明は、PCB上のフットプリントに素子を配列するカメラシステムである。本カメラシステムは、第1面と、第1面と反対の第2面とを有する固定部と、固定部の第1面に位置し、固定部から離れる第1方向に向けられ、素子の画像を捕捉し、第1画像信号を生成する第1画像捕捉手段と、固定部の第2面に位置し、第1方向と反対の第2方向に向いて第1画像捕捉手段と配列され、PCB上のフットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成する第2画像センサと、第1画像信号と第2画像信号とをミックスし、ミックス画像信号を生成するミックス回路と、ミックス画像を処理し、素子とフットプリントとの重ね合わせ画像を表示モニタに表示する処理手段とを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、本発明は、PCB上のフットプリントに素子を配列する方法である。本方法は、反対の面に2つの画像捕捉センサを含むデュアルカメラ固定部を提供し、素子に向かう第1方向に向く第1画像捕捉センサによって、素子の画像を捕捉して、第1画像信号を生成し、PCBに向かう第1方向と反対の第2方向に向く第2画像捕捉センサによって、PCB上のフットプリントの画像を捕捉して、第2画像信号を生成し、第1画像信号と第2画像信号をミックスして、ミックス画像信号を生成し、ミックス画像信号を処理して、素子とフットプリントとを重ね合わせた画像を表示モニタに表示することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの一例を概略的に示す図である。
【図2】図2は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの一例の概略的な系統図である。
【図3】図3は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラを含む挿入(再加工)機構の一例を示す図である。
【図4】図4A〜4Fは、PCB上のフットプリントへの素子の3次元配列を示す図である。
【図5】図5は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの画像化処理及び同期のブロックの一例を概略的に示す図である。
【図6】図6は、本発明のいくつかの実施形態に従うカメラモジュールの較正を概略的に示す図である。
【図7】図7A〜7Bは、本発明のいくつかの実施形態に従うカメラモジュールの較正の処理フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
いくつかの実施形態において、本発明は、プリント基板(PCB)上にフットプリントを有するPCBに挿入される素子を自動的に配列するデュアルカメラシステムである。いくつかの実施形態において、2つの別個のCMOSカメラセンサが固定部に搭載され、そのビデオ信号は、同期され且つモニタに出力されて、2つの画像の重ね合わせを表示する。第1画像は、PCB上にフットプリントによって配列され、フットプリントに挿入される素子の(底面の)画像である。第2画像は、素子のフットプリントの領域のPCBの(上面の)画像である。画像が視覚的に且つ自動的に配列されると、カメラ固定部は離れて、素子は、PCB上のフットプリントに正確に固定されるように、下降する(及び/又はPCBが上昇する)。
【0012】
図1は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの一例を簡明に示す図である。図1に示されるように、簡素なレンズ関連付けられる第1(上面)CCDセンサ104は、固定部/筐体102の上面に搭載される。同様に、簡素なレンズ関連付けられる第2(底面)CCDセンサ106は、固定部102に搭載される。いくつかの実施形態において、第1及び第2カメラは、(高価且つ大きい)プリズムを含まない簡素な光学を有する低価格のCMOS CCDセンサである。
【0013】
第1センサ104は、(114)に向いて、PCB108に挿入される素子112の(底面の)画像を捕捉する。同様に、第2センサ106は、(110)に向いて、PCB110の(上面の)、具体的には素子112のフットプリントが配置されるPCB上の領域の画像を捕捉する。カメラ固定部102、素子112及び/又はPCB108は、素子が完全にフットプリントに挿入できるように、互いに関連して移動して、PCB上のフットプリントに素子が配列される。
【0014】
図2は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの一例の概略的な系統図である。カメラ固定部202は、表示モニタ206に電気的に接続される。当業者は、カメラ固定部がケーブル204でモニタ206に物理的に接続されてもよく、カメラ固定部が無線でモニタ206に接続されてもよく、カメラ固定部が無線でモニタ206に接続されるときは、ケーブル204が必要ないことを理解するであろう。素子212、カメラ固定部202及び/又はPCB210が移動するとき、プロセッサは、PCB及び素子の同期化された画像208を表示モニタ206の内部に移動する。素子212は、あるしきい値に2つの画像が互いにカバーされる(配列される)ことをモニタが示すとき、PCB210上のフットプリントに配列される。しきい値の所定の値は、素子及びPCB上のフットプリントのピッチサイズ、要求される正確さ、及び/又はカメラの解像度によって決まる。
【0015】
図3は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラを含む挿入(再加工(re-work))機構の一例を示す図である。図3に示すように、デュアルカメラ固定部302は、挿入機構300によって使用されて、素子304とPCB312上のフットプリントとを配列する。素子304、カメラ固定部302、及び/又はPCB312の1つ又は2つ以上は、挿入機構のマイクロメータ314、316及び318などによって互いに関連して3次元で移動できる。代替的に、又は付加的に、素子304、カメラ固定部302、及び/又はPCB312は、プロセッサ及びボタン、ジョイスティック及び/又はキーボードのようなユーザインタフェースによって制御される3つ以上の対応するサーボモータによって移動できる。
【0016】
PCB308の適切な部分の画像が、素子310の画像モニタ306上で配列されると、カメラ固定部は、素子304とPCB312とから離れるように移動して、素子がフットプリントに挿入されるように、素子は下降し、及び/又はPCB312が上昇する。いくつかの実施形態において、プロセッサは、挿入機構と通信して、素子及びフットプリントの重ね合わせ画像が所定のしきい値に配列されたときをプロセッサが検出するまで、挿入機構が素子及び/又はPCBを移動するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態において、素子304及びPCB312上のフットプリントの配列の検出は、コンピュータプログラムを実行する1つ又は2つ以上のプロセッサによって自動的に実行される。例えば、上面センサ及び底面センサは、挿入機構300に対して所定の位置を有する。次いで、この位置は、上面の素子及び底面のPCB上に位置するターゲットに配列される。システムが設定されると、ソフトウェアは、モータ付の板保持部を制御し、及び/又は素子を持ち上げて、上面カメラ及び底面カメラの所定の位置に自動的に配列する。所定の位置に配列されると、カメラ固定部は定位置に自動的に格納される。次いで、素子を保持する頭部は、配置位置に移動して、素子を頭部に保持する真空力が遮断されて素子が取り外される。本発明は、再加工機構の型に依存せず且つ何れの再加工機構に適用可能である。したがって、挿入(再加工)機構の詳細な説明は、再加工機構の型及びモデルによって変化するので、ここでは提供されない。
【0018】
いくつかの実施形態において、プロセッサは、カメラ固定部を制御するパーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、タブレットコンピュータ、又はモバイル機器などの一部にしてもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ及び関連するハードウェア(メモリ、I/Oインタフェースなど)は、カメラ固定部に含まれてもよく、ユーザは、ユーザインタフェースを介してプロセッサと通信できる。
【0019】
いくつかの実施形態において、2つのカメラは、幅約7.62cm(3インチ)、長さ約12.7cm(5インチ)、高さ約5.08cm(2インチ)のような小さな筐体(固定部)の内部に配置(搭載など)してもよい。この小さな大きさは、典型的には幅約13.335cm(5.25インチ)、長さ約25.4cm(10インチ)、高さ約8.89cm(3.50インチ)である従来のカメラ/プリズム型システムの1/4の大きさよりも小さい。したがって、デュアルカメラパッケージングの大きさが小さいことにより、再加工装置にさらに付加的な機構を搭載することが可能になる。
【0020】
図4A〜4Fは、PCB上のフットプリントへの素子の3次元配列を示す図である。図4A及び4Bは環状の配列を示し、図4C及び4Dは鉛直(Y軸)の配列を示し、図4E及び4Fは水平(X軸)の配列を示す。図4Aに示すように、(第1カメラで捕捉される)素子402のピンすなわち電気パッド404の画像は、(第2カメラで捕捉される)PCB上のフットプリント406の画像に配列されていない。すなわち、図4Bに示されるように、素子及び/又はPCBは手動で及び/又は自動的に回転させ、2つの画像を互いに配列する必要がある。同様に、図4Cにおいて、素子402のピンすなわち電気パッド404の画像は、PCB上のフットプリント406の画像に配列されていない。この場合、図4Dに示されるように、素子及び/又はPCBは、鉛直(Y軸)方向に手動で及び/又は自動的に移動させ、2つの画像を互いに配列する必要がある。同様に、図4Eにおいて、素子402のピンすなわち電気パッド404の画像は、PCB上のフットプリント406の画像に配列していない。ここで、図4Fに示されるように、素子及び/又はPCBは、水平(X軸)方向に手動で及び/又は自動的に移動させ、2つの画像を互いに配列する必要がある。実際には、環状、鉛直及び/又は水平の配列の組合せを実行して2つの画像を配列する必要がある。
【0021】
いくつかの実施形態において、2つの画像の配列は、コンピュータプログラムで自動的に検出される。例えば、複数の基準点を素子及びPCB上のフットプリントの双方に予め選択でき、コンピュータのメモリにマッピングされたこれらの基準点が互いに配列されると、システムは、2つの画像すなわち素子及びPCB上のフットポイントが配列されたことを自動的に検出する。
【0022】
いくつかの実施形態において、2つの画像の配列を検出したとき、システムは、素子及びPCB上のフットポイントから離れるようにカメラ固定部を移動して、素子をPCB上のプットプリントに挿入する。
【0023】
図5は、本発明のいくつかの実施形態に従うデュアルカメラシステムの画像化処理及び同期のブロックの一例を概略的に示す図である。図5に示すように、第1カメラモジュール502aは、簡素なカメラレンズ503aと、カメラセンサ504aとを含む。同様に、第2カメラモジュール502bは、簡素なカメラレンズ503bと、カメラセンサ504bとを含む。いくつかの実施形態において、カメラセンサ504a及び504bは、高解像度(high definition、HD)CMOSセンサである。いくつかの実施形態において、カメラレンズ503a及び503bは、プリズムを有しない簡素な光学を有して、歪み及びコストが低減される。これらの実施形態において、配列の間に、大きなパッケージの角を見るため、また全ての素子を見ることができるように視野を広げるためのスプリットカメラ又は高角度光学の必要はない。カメラモジュールそれぞれのデジタル出力は、ブロック506a及び506bでシステムクロックに同期し、それぞれの色平面シーケンサ(color plane sequencers、508a及び508b)に入力されて、画像の色が処理される。次いで、ビデオ信号は、それぞれの彩度リサンプラ(chroma resampler、510a及び510b)、色空間変換器(color space converters、512a及び512b)、クリッパ(clippers、514a及び514b)、スケーラ(scalers、516a及び516b)及びそれぞれのフレームバッファ(frame buffers、518a及び518b)を通って、公知の画像処理を更に実行する。
【0024】
第1カメラモジュール502aからの画像を含むフレームバッファ518aの出力は、第2カメラモジュール502bからの画像を含むフレームバッファ518bの出力とミキサ520で同期(ミックス)される。次いで、ミキサ520の出力はクロック化され(ブロック522)、ビデオ変換器524によって所望のビデオフォーマットに変換され、表示のためのモニタなどに出力される。CPU、メモリ、UART、電源などを含むサポート用電子部品は、ブロック526で示される。カメラからの画像をミックスするレベルを調整して、解像度を増加してより鮮明な画像を得ることができる。また、それぞれのカメラは、(画像をミックスすることを除いて)検査、配列及び他の機能を要求に従って独立に作動できる。
【0025】
上述の画像処理及びデュアルカメラシステムの同期は、アルファレベル設定、色調整、彩度調整、スケーリング、ミキシング及び他の公知の画像処理技術などの画像処理のためのデフォルトのパラメータ及びユーザが定義するパラメータを記憶するなどの様々な機能を含む。いくつかの実施形態において、これらの機能は、カメラ固定部の特定のボタンを押下することによって、選択され且つ起動されてもよい。いくつかの実施形態では、グラフィカルユーザインタフェース(graphical user interface、GUI)によって、選択され且つ起動されてもよい。
【0026】
マルチカメラシステムの一例として2つのカメラが使用されるが、本発明は、3つ以上のカメラにも容易に適合できる。例えば、ミキサ520は、多くのカメラの(処理された)画像を提供する外部入力ジャックを有してもよい。いくつかの実施形態では、互いに近い距離にある2つのカメラを使用して、素子の立体的な(すなわち3D)画像を生成してもよく、互いに近い距離にある他の2つのカメラを使用して、PCBの立体的な(すなわち3D)画像を生成してもよい。その結果、上述の延期回路は、それに応じて修正される。
【0027】
図6は、本発明のいくつかの実施形態に従うカメラモジュールの較正を概略的に示す図である。いくつかの実施形態において、稼動中の本発明に係るカメラシステムを較正するために、センサからターゲット(素子の下からの視界)まで5.08(2インチ、すなわち2.8”)などカメラモジュールを近接した焦点距離に設定し、共通の光路に配列される。次いで、2つのカメラの焦点は、互いに反対の2つのターゲットに調整され、ローカルな距離(local distance)に位置される。いくつかの実施形態において、2つのカメラはプレートの反対の面のまっすぐなプレートに位置する。双方のカメラの位置は、いくつかの調整ピンによって、3次元でプレートに応じて調整可能である。次いで、2つのカメラを有するプレートは、較正レーリング対(calibration railing pair)に、レールに垂直の方向に固定される。第1ターゲットは、第1カメラの近接するローカルな距離でレールに垂直にレールに固定される。同様に、第2ターゲットは、第2カメラの近接するローカルな距離で第1ターゲットの反対の面のレールに垂直にレールに固定される。次いで、2つのカメラは、双方のターゲットの画像を表示する表示モニタに接続される。
【0028】
その後に、双方のセンサの十字線形状が有効になり、第1カメラの十字線及び第2カメラの十字線のモニタの画面上に現れる2つの画像がもたらされる。図6において、画像Aは、第1(又は第2)センサの画像及びその十字線の初期位置を示す。ここで、簡単のために、1つの十字線と1つのターゲットの画像のみが示される。次いで、図6の画像Bに示されるように、第1カメラ(センサ)の位置は、十字線の表示画像が第1ターゲットの中央に配列されるように、(図6の中央に示される)プレートに応じて調整される。画像Bに示される同一の処理が第2カメラの十字線と第2ターゲットの中心に配列されるようにプレートの反対面の第2カメラ(センサ)について繰り返される。画像Bは、画面上の十字線に配列されることによって、所定の経路に沿って配列されるセンサを示す。すなわち、完了したとき、双方のカメラからの画像は、中心に配置され、表示される2つの十字線によって配列され、2つのカメラの共通の光路を規定する2つのターゲットレチクルを示す。較正固定部、レール及びプレートは、固定され、全ての較正処理の間、互いに移動しない。
【0029】
較正処理が終了したとき、第1ターゲット、第2ターゲット、第1カメラ十字線、及び第2カメラ十字線は、全て画像Bのように配列される。このように、2つのカメラが同一の(共通の)光路を有し、プレート上で互いに応じて配列されることが保障される。次いで、プレートは、カメラ固定部に組み立てられる。カメラ固定部が較正されると、ユーザ側でさらなる較正は必要ない。
【0030】
いくつかの実施形態において、本発明は、画像解像度及びそれに応じてオンザフライに(動的に)ビデオ出力を自動的に調整して、高い画質を維持しながら、FOV及び倍率を最大化することができる。それに応じて、背中合わせ、すなわち互いに反対に位置する固定レンズを有する一組の簡素なCMOSセンサを使用して、複数の表面を見ることができ、ビデオ出力は、ファームウェア(及び/又はソフトウェア)によって操作されて、要求される最も高い画質が可能になる。
【0031】
いくつかの実施形態において、本発明は、デジタルズーム最適化を実行する能力を有する。一般に、被写体が焦点にデジタルズームされると、デジタルズーム機能による画像のトリミング及び拡大のために画像がぶれて、解像度が低くなる。しかしながら、本発明は、ズームのレベルに応じて解像度を徐徐に変化させて、デジタルズームが増加したときに、ぶれていない画像が生成される。
【0032】
図7A及び7Bは、本発明のいくつかの実施形態に従うカメラモジュールの較正の処理フローの一例を示す図である。図7Aに示されるように、解像度の設定は1920×10890であり、カメラの解像度は960×540に設定され、出力(すなわちDVI)解像度は1280×720である。デジタルズームの間、解像度が低いこの画像は、トリミングされ、拡大されて、解像度が低く且つことによるとぶれた画像になる。図7Bにおいて、解像度は1920×1080に固定され、出力解像度は1280×720である。しかしながら、この場合、画像がデジタルズームされると、1920×1080に徐徐に増加する。これにより、1280×720の工程されたDVI(出力)解像度において、トリミングされた部分が高い解像度になる。この例では1929×1080であるセンサの解像度にデジタルズームが増加するとき、カメラ出力解像度は徐徐に増加することができる。当業者に理解されるように、カメラの解像度は図5のブロックの画像処理技術によって変更される。
【0033】
本発明の広範な進歩性を逸脱することなく、図示された本発明の上述の実施形態及び他の実施形態に様々な変形が可能であることが当業者に理解されるであろう、したがって、本発明は、開示された特定の実施形態又は配置に限定されず、むしろ特許請求の範囲で規定される本発明の範囲及び精神の範囲内の変更、適応、変形をカバーすることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板(PCB)上のフットプリントに素子を配列するカメラシステムであって、
第1面と、前記第1面と反対の第2面とを有する筐体と、
前記筐体の前記第1面に位置し、前記筐体から離れる第1方向に向けられ、前記素子の画像を捕捉し、第1画像信号を生成する第1画像センサであって、プリズムを有さない第1レンズアセンブリを含む第1画像センサと、
前記筐体の前記第2面に位置し、前記第1方向と反対の第2方向に向いて前記第1画像センサと配列され、PCB上のフットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成する第2画像センサであって、プリズムを有さない第2レンズアセンブリを含む第2画像センサと、
前記第1画像信号と前記第2画像信号とをミックスし、ミックス画像信号を生成するミックス回路と、
前記ミックス画像を処理し、前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像を表示モニタに表示するプロセッサとを有するカメラシステム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されるときを検出するように構成される請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記検出のときに検出信号を生成するように更に構成され、前記検出信号を使用して、前記素子及び前記PCBから離れるように前記筐体を移動する請求項2に記載のカメラシステム。
【請求項4】
前記所定のしきい値の値は、前記素子及び前記PCB上の前記フットプリントのピッチサイズ、要求される精度、並びに前記画像センサの解像度の1つ又は2つ以上によって決まる請求項2に記載のカメラシステム。
【請求項5】
挿入機構に組み込まれ、前記プロセッサは、前記挿入機構と通信するように構成される請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されるときを検出するまで、前記素子及び前記PCBの1つ又は2つ以上を前記挿入機構が移動するように更に構成される請求項5に記載のカメラシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記素子及び前記PCBから離れるように前記筐体を前記挿入機構が移動し、前記PCB上のフットプリントへの挿入のために前記素子を下方に移動するように更に構成される請求項6に記載のカメラシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記画像及びビデオ出力の解像度を動的に調整して、画像センサの視界及び倍率を最大化するように更に構成される請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項9】
前記第1画像センサに対して第1の角度で前記筐体の前記第1面に位置して、前記素子の第2画像を捕捉して第3画像信号を生成する第3画像センサと、
前記第2画像センサに対して第2の角度で前記筐体の前記第2面に位置して、前記PCB上のフットプリントの第2画像を捕捉して第4画像信号を生成する第4画像センサと、
前記第1画像信号と前記第3画像信号とをミックスして、第1の3D信号を生成し、且つ前記第2画像信号と前記第4画像信号とをミックスして、第2の3D信号を生成する第2ミックス回路と、を有し、
前記プロセッサは、前記素子の3D画像と前記フットプリントの3D画像を重ね合わせた画像を前記表示モニタに表示するように更に構成される請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、対応する画像センサのズームのデジタルのレベルに応じて、前記第1画像センサ又は前記第2画像センサの解像度を徐徐に変化させて、デジタルズームが増加するときに、ぶれのない画像を生成するように更に構成される請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項11】
プリント基板(PCB)上のフットプリントに素子を配列するカメラシステムであって、
第1面と、前記第1面と反対の第2面とを有する固定部と、
前記固定部の前記第1面に位置し、固定部から離れる第1方向に向けられ、前記素子の画像を捕捉し、第1画像信号を生成する第1画像捕捉手段と、
前記固定部の前記第2面に位置し、前記第1方向と反対の第2方向に向いて前記第1画像捕捉手段と配列され、前記PCB上の前記フットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成する第2画像センサと、
前記第1画像信号と第前記2画像信号とをミックスし、ミックス画像信号を生成するミックス回路と、
前記ミックス画像を処理し、前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像を表示モニタに表示する処理手段とを有するカメラシステム。
【請求項12】
前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されるときを検出する手段を更に有する請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項13】
前記検出のときに検出信号を生成する手段を更に有し、前記検出信号を使用して、前記素子及び前記PCBから離れるように前記固定部を移動する請求項12に記載のカメラシステム。
【請求項14】
前記所定のしきい値の値は、前記素子及び前記PCBの前記フットプリントのピッチサイズ、要求される精度、並びに前記画像センサの解像度の1つ又は2つ以上によって決まる請求項12に記載のカメラシステム。
【請求項15】
挿入機構に組み込まれ、前記挿入機構と通信する手段を更に有する請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項16】
前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されるときを検出するまで、前記素子及び前記PCBの1つ又は2つ以上を前記挿入機構が移動する手段を更に有する請求項15に記載のカメラシステム。
【請求項17】
前記素子及び前記PCBから離れるように前記固定部を前記挿入機構が移動し、前記PCB上のフットプリントへの挿入のために前記素子を下方に移動する手段を更に有する請求項16に記載のカメラシステム。
【請求項18】
前記画像及びビデオ出力の解像度を動的に調整して、画像センサの視界及び倍率を最大化する手段を更に有する請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項19】
プリント基板(PCB)上のフットプリントに素子を配列する方法であって、
反対の面に2つの画像捕捉センサを含むデュアルカメラ固定部を提供し、
前記素子に向かう第1方向に向く第1画像捕捉センサによって、素子の画像を捕捉し、第1画像信号を生成し、
前記第1方向と反対の前記PCBに向かう第2方向に向く第2画像捕捉センサによって、PCB上のフットプリントの画像を捕捉し、第2画像信号を生成し、
前記第1画像信号と前記第2画像信号をミックスし、ミックス画像信号を生成し、
前記ミックス画像信号を処理し、前記素子と前記フットプリントとを重ね合わせた画像を表示モニタに表示することを有する方法。
【請求項20】
前記素子と前記フットプリントとの重ね合わせ画像が所定のしきい値によって配列されるときを検出することを更に有する請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記検出のときに検出信号を生成することを更に有し、前記検出信号を使用して、前記素子及び前記PCBから離れるように前記固定部を移動する請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106351(P2013−106351A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−246173(P2012−246173)
【出願日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【出願人】(598106371)デラウェア キャピタル フォーメーション インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】