説明

POP表示機能を有するクレーンゲーム機

【課題】クレーンキャッチャーの支持部にPOP機能を備えたクレーンゲーム機を提供する。
【解決手段】クレーンゲーム機1のクレーンキャッチャー3を支持する伸縮ブーム16にフォトフレーム11が取り付けられている。また、クレーンキャッチャー2を支持する伸縮ブーム15に透明ボトルケース13が取り付けられている。透明ボトルケース13にはPOPや光源(電球類)などが入れられる。プレイヤがクレーンキャッチャーを操作する場合に最も目に入り易い位置にPOP表示装置を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品を載置したプレイフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールドに搭載された景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機、さらに詳しく言えば、クレーンゲーム機のPOP(POINT OF PURCHASE ADVERTISING)表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クレーンゲーム機が広く普及し、実施されている。
従来のクレーンゲーム機においてクレーンキャッチャーは景品を掴む目的で設けられたものであり、景品を掴む目的以外に付加的な機能として景品を取りやすくするための機能を有するものが存在する。
【0003】
これは特許文献1に開示されているようにクレーンキャッチャーを開閉する基軸付近に鏡を45°傾けて設け、クレーンキャッチャーで掴もうとする対象の景品の上部をプレイヤに見えるようにしたものである。プレイヤはクレーンキャッチャーをより効率的に用いることができる。
【特許文献1】特開平7−213732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように従来のクレーンキャッチャーを含む支持部分は本来の目的以外には上記のような機構を付したものであるが、他の機能が付されるものは存在しなかった。
なおクレーンキャッチャーを含む支持部分はプレイヤの視界に入り易い部位である。
本発明は従来にない機能をクレーンキャッチャーの支持部に設けたもので、その目的は、クレーンキャッチャーの支持部にPOP機能を備えたクレーンゲーム機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、景品を載置したフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールド上の景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機において、前記クレーンキャッチャーを支持する支持部に係止部を設け、該係止部にフォトフレーム,小形液晶モニタまたは景品を係止することを特徴とする。
本発明の請求項2は景品を載置したフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールド上の景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機において、透明筒ケースを縦に2分割してなる透明筒ケース半分の一方を、前記クレーンキャッチャーを支持する支持部に取り付け、残りの透明筒ケース半分を前記一方の透明筒ケース半分の縦断面に係止することにより前記支持部に対し透明筒ケースを挟み込むように固定し、前記固定した透明筒ケースに景品または光源を入れたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、従来有効に活用されなかったアーム部を利用できる。キャッチャー部に入れられたPOPより目立たせることができる。液晶モニタを取り付ければ、より表現力の高い広告効果を期待できる。店舗毎に他の店舗とクレーンゲーム機の差別化を行え、店毎のオリジナルティのあるクレーンゲーム機を実現できる。キャッチャー部に回転機能を有するものであれば、より有効的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の外観を示す斜視図である。 クレーンゲーム機1の筐体天井に伸縮ブーム15,16の一端が取り付けられ、その下端にクレーンキャッチャー2,3が取り付けられている。クレーンキャッチャー2,3の伸縮ブームはプレイヤの操作によって図示しない縦横移動駆動機構で横方向および縦方向に移動可能である。プレイヤが縦横方向の位置を決定すると、クレーンキャッチャー2,3の伸縮ブームは伸び、プレイフィールド9に載置されている景品14をアーム2a,2b,3a,3bで掴む動作に進行する。
クレーンゲーム機1のプレイフィールド9は前面および側面に設けられている透明板8により仕切られており、プレイヤはクレーンキャッチャー2,3の位置や積み重なった景品14の位置関係を各角度から確認することができる。
【0008】
クレーンゲーム機1筐体の前面側の操作パネル6に横移動と縦移動の操作ボタン,横移動と縦移動などの支援ボタンおよびコイン投入口などが設けられている。また、操作パネル6の下部にコイン返却口7が、操作パネル6の側部下部に景品取り出し口5が設けられている。クレーンキャッチャー2,3はプレイヤの操作によって水平方向の位置決めがなされ、伸びて下降し景品を掴む動作をした後は、縮んで上昇し景品払い出し口4の位置まで移動し、アーム2a,2b,3a,3bを開き、元の位置に復帰する。クレーンキャッチャー2,3が景品を掴んでいれば、景品は景品払い出し口4に落下し、景品取り出し口5より払い出される。
【0009】
クレーンキャッチャー2の伸縮ブーム(支持部)15に透明ボトルケース13が設けられている。この中にPOPや光源(電球類)が収容されており、プレイヤはクレーンキャッチャー2を操作することにより自然な形でこの透明ボトルケース13の中を視認することができる。また、クレーンキャッチャー3の伸縮ブーム(支持部)16にフォトフレーム11が掛けられている。プレイヤはクレーンキャッチャー3を操作することにより上記と同様自然な形でこのフォトフレーム11を見ることとなる。
【0010】
図2Aは本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の第1の実施の形態を説明するための図である。
アーム3a,3bを有するクレーンキャッチャー3を支持する伸縮ブーム16の最も下側のブーム部分に枠体12が取り付けられている。枠体12の側面にフック12aが植設されている。写真が表示されている四角形状板状のフォトフレーム11の裏面にはフック12aに係止するための係止部(図示されていない)を有する。この係止部をフック12aに引っかけることにより伸縮ブーム16にフォトフレーム11を取り付けることができる。
図2Bにこのフォトフレーム11を取り付けた状態を示す。フォトフレーム11ではなく小形液晶モニタを取り付け、小形液晶モニタに種々の画像を表示させることも可能である。また、フック12aに景品の現物を引っ掛けることも可能である。これらPOP取り付け対象は容易に交換可能である。
【0011】
図3Aは本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の第2の実施の形態を説明するための図である。
アーム2a,2bを有するクレーンキャッチャー2を支持する伸縮ブーム15の最も下側のブーム部分に透明ボトルケース13を縦に2分割した半体13aが取り付けられている。半体13aの分割面の中央には貫通孔を形成するための半貫通孔130aが設けられており、この半貫通孔130aに伸縮ブーム15を収容するような取り付け状態となる。この透明ボトルケース13の残りの半体13bの分割面を半体13aの分割面に合わせて取り付け、半貫通孔130aと半貫通孔130bを合致させることにより、透明ボトルケース13が完成し伸縮ブーム15に固定される。
図3Bにこの透明ボトルケース13を取り付けた状態を示す。
透明ボトルケース13にPOPや景品の現物,さらには光源などを入れることができる。透明ボトルケース13内のPOP等の交換は、透明ボトルケース半体13bを取り外すことにより容易に行うことができる。
透明ボトルケースはこの例では透明円筒ケースについて説明したが、透明角筒ケースであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0012】
景品を収容したプレイフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールドに搭載された景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の外観を示す斜視図である。
【図2A】本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の第1の実施の形態を説明するための図である。
【図2B】第1の実施の形態のPOP機能を備えたクレーンキャッチャーの外観図である。
【図3A】本発明によるPOP機能を備えたクレーンゲーム機の第2の実施の形態を説明するための図である。
【図3B】第2の実施の形態のPOP機能を備えたクレーンキャッチャーの外観図である。
【符号の説明】
【0014】
1 クレーンゲーム機
2,3 クレーンキャッチャー
4 景品払い出し口
5 景品取り出し口
6 操作パネル
7 コイン返却口
8 透明板
9 プレイフィールド
11 フォトフレーム
12 枠体
13 透明ボトルケース
14 景品
15,16 伸縮ブーム(支持部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品を載置したフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールド上の景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機において、
前記クレーンキャッチャーを支持する支持部に係止部を設け、
該係止部にフォトフレーム,小形液晶モニタまたは景品を係止することを特徴とするクレーンゲーム機。
【請求項2】
景品を載置したフィールド上を移動可能なクレーンキャッチャーを備え、プレイヤの操作により前記クレーンキャッチャーを移動させて前記フィールド上の景品を掴み、景品払い出し口に掴んだ景品を落下させるクレーンゲーム機において、
透明筒ケースを縦に2分割してなる透明筒ケース半分の一方を、前記クレーンキャッチャーを支持する支持部に取り付け、
残りの透明筒ケース半分を前記一方の透明筒ケース半分の縦断面に係止することにより前記支持部に対し透明筒ケースを挟み込むように固定し、
前記固定した透明筒ケースに景品または光源を入れたことを特徴とするクレーンゲーム機。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate


【公開番号】特開2009−279123(P2009−279123A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132995(P2008−132995)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)