説明

RFIDタグ

【課題】リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができるパッシブタグ型のRFIDタグを提供すること。
【解決手段】バッテリー84に電力が蓄積されている場合に、電力供給切替制御部86bが、バッテリー84によって動作電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替えるとともに、電源生成部切替制御部16aが、アンテナ71によって受信された電波が電源生成部73に入力されないように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDタグに関し、特に、リーダライタから送信される電波をICチップの電力源として用いるパッシブタグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RFID(Radio Frequency Identification)タグは、物流管理システム、ユーザ認証システム、電子マネーシステム、交通システムなどの様々な場面で用いられている。RFIDタグは、小型のIC(Integrated Circuit)チップをアンテナとともにカードなどの形状の内部に収めたものであり、電波を介してリーダライタから非接触で情報を読み出したり、書き込んだりする。
【0003】
RFIDタグには、バッテリーを内蔵せずに、リーダライタから送信される電波をICチップの電力源として用いるパッシブタグと呼ばれるRFIDタグがある。パッシブタグは、半永久的に動作することができるため、様々なシステムで用いられている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−67254号公報
【特許文献2】特開平8−69513号公報
【特許文献3】特開2005−351877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のパッシブタグには、リーダライタと通信できる距離が短いという問題があった。具体的には、従来のパッシブタグは、リーダライタから受信した電波に基づいて動作電力を生成するため、動作電力を生成する際に必要となる電力を有する電波を受信できる範囲でなければ動作することができなかった。すなわち、従来のパッシブタグは、十分に電力の大きい電波を受信する必要があるため、リーダライタの近傍でなければ動作できなかった。
【0006】
開示の技術は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができるパッシブタグ型のRFIDタグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本願に開示するRFIDタグは、電力を蓄積して当該のRFIDタグに電力を供給するバッテリーと、リーダライタから発信される電波を受信するアンテナと、前記アンテナによって受信された電波に基づいて電力を生成して、該電力を当該のRFIDタグに供給する電源生成手段と、前記バッテリーに電力が蓄積されているか否かを判定する電力蓄積判定手段と、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、当該のRFIDタグが前記バッテリーから供給される電力によって動作するように回路の接続を切り替える電力供給切替制御手段と、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されないように回路の接続を切り替える電源生成部切替制御手段とを備えたことを要件とする。
【0008】
なお、本願に開示するRFIDタグの構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも、他の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本願に開示したRFIDタグによれば、従来のRFIDタグと比較して、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本願に開示するRFIDタグの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下では、本願に開示するRFIDタグを、パッシブタグに適用する例について説明するが、本願に開示するRFIDタグは、パッシブタグ以外の非接触IC記録媒体に適用することも可能である。
【実施例1】
【0011】
まず、実施例1に係るパッシブタグの特徴を明らかにするために、従来のパッシブタグについて説明する。図13は、従来のパッシブタグ7の概略回路図を示す図である。図13に示すように、パッシブタグ7は、アンテナ71と、復調部72と、電源生成部73と、制御部76とを有する。
【0012】
アンテナ71は、図示しないリーダライタから発信される電波を受信して、受信した電波を、復調部72および電源生成部73へ出力する。アンテナ71が復調部72と電源生成部73とへ出力する電波の電力は、所定の割合に分割される。本明細書では、アンテナ71が復調部72と電源生成部73とへ出力する電波の電力の割合は、「2:3」であるものとする。例えば、アンテナ71が電力10[mW(ミリワット)]の電波を受信した場合、アンテナ71は、復調部72へ電力4[mW]の電波を出力するとともに、電源生成部73へ電力6[mW]の電波を出力する。
【0013】
復調部72は、アンテナ71から入力された電波を復調する処理部である。なお、復調部72は、所定の電力以上の電波を入力された場合に、かかる電波を復調することができる。本明細書では、復調部72が電波を復調する際に必要となる電波の電力は、10[mW]以上であるものとする。すなわち、アンテナ71が電力25[mW]以上の電波を受信した場合に、復調部72は、かかる電波を復調することができる。これは、アンテナ71が電力25[mW]の電波を受信した場合、25[mW]に「2/5」乗じた電力10[mW]の電波が復調部72に入力されるからである。
【0014】
電源生成部73は、アンテナ71から入力された電波に基づいて電力を生成して、生成した電力を復調部72および制御部76に供給する処理部である。なお、電源生成部73は、所定の電力以上の電波を入力された場合に、復調部72および制御部76を動作させるための電力を生成することができる。本明細書では、電源生成部73が復調部72および制御部76を動作させるための電力を生成するために必要となる電波の電力は、18[mW]以上であるものとする。すなわち、アンテナ71が電力30[mW]以上の電波を受信した場合に、電源生成部73は、復調部72および制御部76を動作させるための電力を生成することができる。これは、アンテナ71が電力30[mW]の電波を受信した場合、30[mW]に「3/5」乗じた電力18[mW]の電波が電源生成部73に入力されるからである。
【0015】
制御部76は、パッシブタグ7を全体制御する制御部である。例えば、制御部76は、リーダライタから発信される電波に含まれる各種コマンドに基づいて、タグIDを送信する処理や、図示しない記憶部にデータのリードやライトを制御する処理を行う。
【0016】
ここで、図14を用いて、アンテナ71が受信する電波の電力(以下、「アンテナ入力電力」という)と、復調部72および制御部76に供給される電力(以下、「使用可能電力」という)との関係について説明する。図14は、図13に示したパッシブタグ7におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【0017】
図14に示すように、アンテナ入力電力が25[mW]に達した場合に、復調部72は電波を復調することができるが、パッシブタグ7は動作することができない。これは、電源生成部73によって生成される電力が、パッシブタグ7を動作させることができる電力(以下、パッシブタグを動作させることができる電力を「動作可能電力」という)に達しないからである。パッシブタグ7がリーダライタとの間で通信を行うためには、復調部72が受信電波を復調できるとともに、電源生成部73が動作可能電力を生成できる必要がある。したがって、アンテナ入力電力が25[mW]である場合、パッシブタグ7は、リーダライタとの間で通信を行うことができない。一方、図14に示すように、アンテナ入力電力が30[mW]に達した場合、電源生成部73によって生成される電力が動作可能電力に達するので、パッシブタグ7は、リーダライタと通信することができる。なお、図14に示すように、一般に、復調に必要となる電波の電力よりも、動作可能電力を生成する際に必要となる電波の電力の方が大きい。
【0018】
このように、従来のパッシブタグ7は、アンテナ入力電力が30[mW]以上にならなければ動作することができない。言い換えれば、パッシブタグ7は、リーダライタとの距離が、電力30[mW]以上である電波を受信できる距離でなければ動作することができない。このようなことから、従来のパッシブタグ7には、リーダライタとの間で通信を行うことができる距離が短いという問題があった。
【0019】
ここで、上述した問題点を解決するために、パッシブタグにバッテリーを内蔵し、電波を受信する処理を行う場合にバッテリーから電力を供給するように構成することが考えられる。図15を用いて、バッテリーを内蔵するパッシブタグについて説明する。なお、本明細書では、バッテリーを内蔵するパッシブタグを「バッテリーアシストタグ」と呼ぶこととする。
【0020】
図15は、バッテリーアシストタグ8の概略回路図を示す図である。なお、以下では、既に示した構成部位と同様の機能を有する部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。図15に示すように、バッテリーアシストタグ8は、アンテナ71と、復調部72と、電源生成部73と、バッテリー84と、電力供給切替スイッチ85と、制御部86とを有する。
【0021】
バッテリー84は、蓄積している電力を復調部72および制御部86に供給する装置である。電力供給切替スイッチ85は、復調部72および制御部86に電力を供給する装置が、電源生成部73またはバッテリー84のいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチである。
【0022】
制御部86は、バッテリーアシストタグ8を全体制御する制御部であり、電力蓄積判定部86aと、電力供給切替制御部86bとを有する。電力蓄積判定部86aは、定期的に、バッテリー84に電力が蓄積されているか否かを判定する処理部である。例えば、電力蓄積判定部86aは、バッテリー84に流れる電流の値を計測することで、バッテリー84に電力が蓄積されているか否かを判定する。
【0023】
電力供給切替制御部86bは、電力蓄積判定部86aによる電力蓄積有無判定処理の結果に基づいて、電力供給切替スイッチ85に対して接続を切り替えるように指示する処理部である。具体的には、電力供給切替制御部86bは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合に、バッテリー84から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える。一方、電力供給切替制御部86bは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合に、電源生成部73から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える。
【0024】
このような構成の下、バッテリーアシストタグ8は、バッテリー84に電力が蓄積されている間は、バッテリー84から供給される電力で動作することができる。すなわち、バッテリーアシストタグ8は、電源生成部73によって生成される電力が、復調部72および制御部86を動作させることができる電力以上にならない場合であっても、動作することができる。図16を用いて具体的に説明する。
【0025】
図16は、図15に示したバッテリーアシストタグ8におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。なお、ここでは、バッテリー84に電力が蓄積されているものとする。図16に示すように、バッテリーアシストタグ8は、バッテリー84に電力が蓄積されている場合には、復調部72等の動作に十分な電力がバッテリー84から供給される。したがって、図16に示すように、アンテナ入力電力が25[mW]以上である場合に、復調部72が電波を復調することができるので、バッテリーアシストタグ8は、リーダライタと通信することができる。
【0026】
このように、図13に示した従来のパッシブタグ7では、電力30[mW]以上の電波を受信しなければ動作できなかったが、バッテリーアシストタグ8は、電力25[mW]以上の電波を受信すれば動作することができる。その結果、バッテリーアシストタグ8は、従来のパッシブタグ7と比較して、リーダライタとの間で通信できる距離を伸ばすことができる。
【0027】
しかし、従来のパッシブタグ7と比較して、バッテリーアシストタグ8によって改善される通信距離は、復調可能な電力を有する電波を受信できる距離と、動作可能電力を生成する際に必要となる電力を有する電波を受信できる距離との差にしかすぎない。近年、パッシブタグが様々な場面で用いられている中で、通信距離をさらに伸ばすことができるパッシブタグの実現が望まれている。
【0028】
そこで、実施例1に係るパッシブタグでは、バッテリーアシストタグ8よりも通信距離をさらに伸ばすことを実現する。図1は、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1の概略回路図を示す図である。図1に示すように、バッテリーアシストタグ1は、図15に示したバッテリーアシストタグ8と比較して、制御部86の代わりに制御部16を有し、電源生成部切替スイッチ15を新たに有する。
【0029】
電源生成部切替スイッチ15は、アンテナ71が受信した電波を電源生成部73に入力させるか否かのいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチである。電源生成部切替スイッチ15が、電源生成部73に電波が入力されるように接続を切り替えた場合、アンテナ71が復調部72と電源生成部73とへ出力する電波の電力の割合は、「2:3」である。一方、電源生成部切替スイッチ15が、電源生成部73に電波が入力されないように接続を切り替えた場合、アンテナ71は、受信した電波をすべて復調部72へ出力する。例えば、アンテナ71が電力10[mW]の電波を受信した場合、復調部72に電力10[mW]の電波が入力される。
【0030】
制御部16は、図15に示した制御部86と比較して、電源生成部切替制御部16aを新たに有する。電源生成部切替制御部16aは、電力蓄積判定部86aによる電力蓄積有無判定処理の結果に基づいて、電源生成部切替スイッチ15に対して接続を切り替えるように指示する処理部である。
【0031】
具体的には、電源生成部切替制御部16aは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合に、電源生成部73に電波が入力されないように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える。一方、電源生成部切替制御部16aは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合に、電源生成部73に電波が入力されるように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える。
【0032】
次に、図1に示したバッテリーアシストタグ1におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係について説明する。図2は、図1に示したバッテリーアシストタグ1におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。なお、ここでは、バッテリー84に電力が蓄積されているものとする。
【0033】
図2に示すように、バッテリーアシストタグ1では、アンテナ入力電力が10[mW]に達した場合に、復調部72が電波を復調することができる。これは、上述したように、バッテリー84に電力が蓄積されている場合、アンテナ71が受信した電波がすべて復調部72に入力されるからである。すなわち、アンテナ71が電力10[mW]の電波を受信した場合、電力10[mW]の電波が復調部72に入力されるため、復調部72は、かかる電波を復調することができる。また、バッテリーアシストタグ1は、バッテリー84から供給される電力によって動作することができるので、アンテナ入力電力が10[mW]以上である場合に、リーダライタと通信することができる。
【0034】
次に、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1による接続切替処理の手順について説明する。図3は、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1による接続切替処理手順を示すフローチャートである。なお、図3に示した処理手順は、定期的に行われる。
【0035】
図3に示すように、バッテリーアシストタグ1の電力蓄積判定部86aは、所定の時間が経過した場合に(ステップS101肯定)、バッテリー84に電力が蓄積されているか否かを判定する(ステップS102)。電力蓄積判定部86aは、所定の時間が経過するたびに、バッテリー84に電力が蓄積されているか否かを判定する。
【0036】
電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合(ステップS103肯定)、電力供給切替制御部86bは、バッテリー84から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS104)。続いて、電源生成部切替制御部16aは、電源生成部73に電波が入力されないように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える(ステップS105)。
【0037】
このように、電力供給切替スイッチ85および電源生成部切替スイッチ15の接続が切り替えられることにより、復調部72および制御部16には、バッテリー84によって電力が供給され、アンテナ71が受信した電波は、すべて復調部72に入力される。これにより、バッテリーアシストタグ1は、バッテリー84に電力が蓄積されている間は、小さい電力を有する電波を受信した場合であっても、リーダライタと通信することができる。
【0038】
一方、電力蓄積判定部86aによって、バッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合(ステップS103否定)、電力供給切替制御部86bは、電源生成部73から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS106)。続いて、電源生成部切替制御部16aは、電源生成部73に電波が入力されるように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える(ステップS107)。
【0039】
このように、電力供給切替スイッチ85および電源生成部切替スイッチ15の接続が切り替えられることにより、復調部72および制御部16には、電源生成部73によって電力が供給され、アンテナ71が受信した電波は、電源生成部73および復調部72に入力される。これにより、バッテリーアシストタグ1は、バッテリー84に蓄積されている電力を消費した場合であっても、従来のパッシブタグと同様に動作することができる。
【0040】
上述してきたように、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1は、バッテリー84に電力が蓄積されている場合に、バッテリー84によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波が電源生成部73に入力されないように接続を切り替えるように構成したので、小さい電力を有する電波を受信した場合であっても、リーダライタと通信することができる。その結果、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1は、従来のパッシブタグ7やバッテリーアシストタグ8と比較して、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができる。
【0041】
また、実施例1に係るバッテリーアシストタグ1は、バッテリー84に電力が蓄積されていない場合に、電源生成部73によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波が電源生成部73に入力されるように接続を切り替えるように構成したので、バッテリー84に蓄積されている電力を消費した場合であっても、従来のパッシブタグと同様に動作することができる。
【実施例2】
【0042】
ところで、上記実施例1では、電源生成部切替スイッチ15によって接続を切り替えることで、復調部72に入力される電波の電力を大きくする例を示したが、アンテナ71が受信した電波を増幅することで、復調部72に入力される電波の電力を大きくするようにしてもよい。そこで、実施例2では、アンテナ71が受信した電波を増幅する例について説明する。
【0043】
図4は、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2の概略回路図を示す図である。図4に示すように、バッテリーアシストタグ2は、図1に示したバッテリーアシストタグ1が有する電源生成部切替スイッチ15と制御部16との代わりに、電波入力切替スイッチ23と制御部26とを有し、アンプ21とアンプ切替スイッチ22とを新たに有する。
【0044】
アンプ21は、入力された電波の電力を増幅して復調部72へ出力する回路である。なお、本明細書では、アンプ21は、電力を2.5倍に増幅するものとする。アンプ切替スイッチ22は、電源生成部73またはバッテリー84から供給される電力を、アンプ21に入力させるか否かのいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチである。電波入力切替スイッチ23は、アンテナ71が受信した電波を、アンプ21を介して復調部72に入力するか、または、アンプ21を介さずに復調部72に入力するかのいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチである。
【0045】
制御部26は、図1に示した制御部16と比較して、電源生成部切替制御部16aの代わりに、アンプ切替制御部26aを有する。アンプ切替制御部26aは、電力蓄積判定部86aによる電力蓄積有無判定の結果に基づいて、アンプ切替スイッチ22および電波入力切替スイッチ23に対して接続を切り替えるように指示する処理部である。
【0046】
具体的には、アンプ切替制御部26aは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合に、バッテリー84からアンプ21に電力が供給されるようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替えるとともに、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える。
【0047】
一方、アンプ切替制御部26aは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合に、電源生成部73からアンプ21に電力が供給されないようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替えるとともに、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介さずに復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える。このように、バッテリー84に電力が蓄積されていない場合、使用しないアンプ21に対して電力を供給しないようにすることで、消費電力を減少させることができる。
【0048】
次に、図4に示したバッテリーアシストタグ2におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係について説明する。図5は、図4に示したバッテリーアシストタグ2におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。なお、ここでは、バッテリー84に電力が蓄積されているものとする。
【0049】
図5に示すように、バッテリーアシストタグ2では、アンテナ入力電力が10[mW]に達した場合に、復調部72が電波を復調することができる。これは、上述したように、バッテリー84に電力が蓄積されている場合、アンテナ71が受信した電波が増幅されて復調部72に入力されるからである。すなわち、アンテナ71が電力10[mW]の電波を受信した場合、電力4[mW]の電波がアンプ21に入力される。アンプ21は、入力された電波を電力10[mW]に増幅して復調部72に入力する。このため、復調部72は、かかる電波を復調することができる。また、バッテリーアシストタグ2は、バッテリー84から供給される電力によって動作することができるので、アンテナ入力電力が10[mW]以上である場合に、リーダライタと通信することができる。
【0050】
なお、上述したアンプ21の増幅率はあくまで一例であり、アンプ21の増幅率によって、バッテリーアシストタグ2が動作することができる電波の強度は変化する。
【0051】
次に、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2による接続切替処理の手順について説明する。図6は、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2による接続切替処理手順を示すフローチャートである。なお、図6に示した処理手順は、定期的に行われる。また、以下では、図3に示した処理手順と同様の処理手順については、説明を省略する。
【0052】
図6に示すように、バッテリーアシストタグ2の電力供給切替制御部86bは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合に(ステップS203肯定)、バッテリー84から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS204)。
【0053】
続いて、アンプ切替制御部26aは、バッテリー84からアンプ21に電力が供給されるようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替える(ステップS205)。続いて、アンプ切替制御部26aは、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える(ステップS206)。
【0054】
一方、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合に(ステップS203否定)、電力供給切替制御部86bは、電源生成部73から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS207)。
【0055】
続いて、アンプ切替制御部26aは、電源生成部73からアンプ21に電力が供給されないようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替える(ステップS208)。続いて、アンプ切替制御部26aは、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介さずに復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える(ステップS209)。
【0056】
上述してきたように、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2は、バッテリー84に電力が蓄積されている場合に、バッテリー84によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替えるように構成したので、小さい電力を有する電波を受信した場合であっても、リーダライタと通信することができる。その結果、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2は、従来のパッシブタグ7やバッテリーアシストタグ8と比較して、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができる。
【0057】
また、実施例2に係るバッテリーアシストタグ2は、バッテリー84に電力が蓄積されていない場合に、電源生成部73によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介さずに復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替えるように構成したので、バッテリー84に蓄積されている電力を消費した場合であっても、従来のパッシブタグと同様に動作することができる。
【実施例3】
【0058】
ところで、上記実施例1および2に示したバッテリーアシストタグ1および2の構成を組合せてもよい。そこで、実施例3では、実施例1および2に示したバッテリーアシストタグ1および2の構成を組合せた例について説明する。
【0059】
図7は、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3の概略回路図を示す図である。図7に示すように、バッテリーアシストタグ3は、アンテナ71と、復調部72と、電源生成部73と、バッテリー84と、電力供給切替スイッチ85と、電源生成部切替スイッチ15と、アンプ21と、アンプ切替スイッチ22と、電波入力切替スイッチ23と、制御部36とを有する。また、制御部36は、電力蓄積判定部86aと、電力供給切替制御部86bと、電源生成部切替制御部16aと、アンプ切替制御部26aとを有する。
【0060】
このような構成の下、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3は、アンテナ71が受信する電波の電力が小さい場合であっても動作することができる。図8を用いて具体的に説明する。図8は、図7に示したバッテリーアシストタグ3におけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。なお、ここでは、バッテリー84に電力が蓄積されているものとする。
【0061】
図8に示すように、バッテリーアシストタグ3は、アンテナ入力電力が4[mW]に達した場合に、復調部72が電波を復調することができる。これは、バッテリー84に電力が蓄積されている場合、電源生成部切替制御部16aによって、電源生成部73に電波が入力されないように、電源生成部切替スイッチ15の接続が切り替えられるとともに、アンプ切替制御部26aによって、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように、電波入力切替スイッチ23の接続が切り替えられるからである。
【0062】
これにより、アンテナ71が受信した電波がすべて復調部72に入力され、かかる電波が増幅されて復調部72に入力される。すなわち、アンテナ71が電力4[mW]の電波を受信した場合、電力4[mW]の電波がアンプ21に入力される。アンプ21は、入力された電波を電力10[mW]に増幅して復調部72に入力する。このため、復調部72は、かかる電波を復調することができる。また、バッテリーアシストタグ3は、バッテリー84から供給される電力によって動作することができるので、アンテナ入力電力が4[mW]以上である場合に、リーダライタと通信することができる。
【0063】
次に、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3による接続切替処理の手順について説明する。図9は、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3による接続切替処理手順を示すフローチャートである。なお、図9に示した処理手順は、定期的に行われる。
【0064】
図9に示すように、バッテリーアシストタグ3の電力供給切替制御部86bは、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていると判定された場合に(ステップS303肯定)、バッテリー84から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS304)。続いて、電源生成部切替制御部16aは、電源生成部73に電波が入力されないように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える(ステップS305)。
【0065】
続いて、アンプ切替制御部26aは、バッテリー84からアンプ21に電力が供給されるようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替える(ステップS306)。続いて、アンプ切替制御部26aは、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える(ステップS307)。
【0066】
一方、電力蓄積判定部86aによってバッテリー84に電力が蓄積されていないと判定された場合に(ステップS303否定)、電力供給切替制御部86bは、電源生成部73から電力が供給されるように電力供給切替スイッチ85の接続を切り替える(ステップS308)。続いて、電源生成部切替制御部16aは、電源生成部73に電波が入力されるように電源生成部切替スイッチ15の接続を切り替える(ステップS309)。
【0067】
続いて、アンプ切替制御部26aは、電源生成部73からアンプ21に電力が供給されないようにアンプ切替スイッチ22の接続を切り替える(ステップS310)。続いて、アンプ切替制御部26aは、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介さずに復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替える(ステップS311)。
【0068】
上述してきたように、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3は、バッテリー84に電力が蓄積されている場合に、バッテリー84によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波が電源生成部73に入力されないように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介して復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替えるように構成したので、リーダライタと通信できる距離をさらに伸ばすことができる。
【0069】
また、実施例3に係るバッテリーアシストタグ3は、バッテリー84に電力が蓄積されていない場合に、電源生成部73によって動作電力が供給されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波が電源生成部73に入力されるように接続を切り替え、アンテナ71が受信した電波がアンプ21を介さずに復調部72に入力されるように電波入力切替スイッチ23の接続を切り替えるように構成したので、バッテリー84に蓄積されている電力を消費した場合であっても、従来のパッシブタグと同様に動作することができる。
【実施例4】
【0070】
ところで、上記実施例1および3では、電波を電源生成部73に入力させるか否かを切り替えるために、電源生成部切替スイッチ15を設ける例を示したが、送信バックスキャッタスイッチを用いてもよい。そこで、実施例4では、送信バックスキャッタスイッチを用いて、電波を電源生成部73に入力させるか否かのいずれか一方になるように接続を切り替える例について説明する。
【0071】
まず、送信バックスキャッタスイッチを有する従来のパッシブタグ9について説明する。図10は、送信バックスキャッタスイッチを有する従来のパッシブタグ9の概略回路図を示す図である。図10に示すように、パッシブタグ9は、バックスキャッタと呼ばれる方式によってリーダライタとの間で通信を行うパッシブタグであり、アンテナ71と、復調部72と、電源生成部73、送信バックスキャッタスイッチ91と、制御部96とを有する。
【0072】
送信バックスキャッタスイッチ91は、パッシブタグ9がリーダライタから電波を受信した場合に、リーダライタに対して受信電波の反射波を送信する際に用いられるスイッチである。具体的には、図10に示した状態のように、送信バックスキャッタスイッチ91の接続が切り替えられている場合、アンテナ71とのインピーダンスと、パッシブタグ9のインピーダンスとは整合している。パッシブタグ9は、リーダライタから電波を受信して、受信電波の反射波をリーダライタへ送信する場合、制御部96によって送信バックスキャッタスイッチ91の接続を切り替えさせて、アンテナ71のインピーダンスとパッシブタグ9のインピーダンスとが整合しなくなるようにする。このようにして、パッシブタグ9は、リーダライタに対して受信電波の反射波を送信する。
【0073】
上述した送信バックスキャッタスイッチ91は、パッシブタグ9がリーダライタに反射波を送信する場合のみに用いられていた。実施例4では、かかる送信バックスキャッタスイッチ91を、反射波を送信する際に用いるとともに、受信した電波を電源生成部73に入力させるか否かのいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチとして用いる。
【0074】
図11は、実施例4に係るバッテリーアシストタグ4の概略回路図を示す図である。図11に示すように、バッテリーアシストタグ4は、図1に示したバッテリーアシストタグ1と比較して、電源生成部切替スイッチ15と制御部16との代わりに、送信バックスキャッタスイッチ91と制御部46とを有する。
【0075】
制御部46は、図1に示した制御部16と比較して、電源生成部切替制御部16aの代わりに、バックスキャッタ制御部46aを有する。バックスキャッタ制御部46aは、リーダライタから電波を受信する場合、アンテナ71が受信した電波を電源生成部73に入力させるか否かのいずれか一方になるように送信バックスキャッタスイッチ91の接続を切り替える。一方、リーダライタへ反射波を送信する場合、バックスキャッタ制御部46aは、アンテナ71のインピーダンスとパッシブタグ9のインピーダンスとが整合しなくなるように、送信バックスキャッタスイッチ91の接続を切り替える。
【0076】
上述してきたように、実施例4に係るバッテリーアシストタグ4は、送信バックスキャッタスイッチ91を、受信した電波を電源生成部73に入力させるか否かのいずれか一方になるように接続を切り替えるスイッチとして用いるように構成したので、回路規模を大きくすることなく、従来のパッシブタグ7やバッテリーアシストタグ8と比較して、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができる。
【0077】
なお、上記では、図1に示したバッテリーアシストタグ1が有する電源生成部切替スイッチ15の代わりに、送信バックスキャッタスイッチ91を用いる例を示したが、図7に示したバッテリーアシストタグ3においても、電源生成部切替スイッチ15の代わりに、送信バックスキャッタスイッチ91を用いてもよい。図12は、図7に示したバッテリーアシストタグ3が有する電源生成部切替スイッチ15の代わりに、送信バックスキャッタスイッチ91を有するバッテリーアシストタグ5の概略回路図を示す図である。図12に示すように、バッテリーアシストタグ5は、図7に示したバッテリーアシストタグ3と比較して、電源生成部切替スイッチ15と制御部36との代わりに、送信バックスキャッタスイッチ91と制御部56とを有する。バッテリーアシストタグ5によれば、図7に示したバッテリーアシストタグ3と比較して、回路規模を大きくすることなく、リーダライタと通信できる距離を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】実施例1に係るバッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図2】図1に示したバッテリーアシストタグにおけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【図3】実施例1に係るバッテリーアシストタグによる接続切替処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施例2に係るバッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図5】図4に示したバッテリーアシストタグにおけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【図6】実施例2に係るバッテリーアシストタグによる接続切替処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例3に係るバッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図8】図7に示したバッテリーアシストタグにおけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【図9】実施例3に係るバッテリーアシストタグによる接続切替処理手順を示すフローチャートである。
【図10】送信バックスキャッタスイッチを有する従来のパッシブタグの概略回路図を示す図である。
【図11】実施例4に係るバッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図12】図7に示したバッテリーアシストタグが有する電源生成部切替スイッチの代わりに、送信バックスキャッタスイッチを有するバッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図13】従来のパッシブタグの概略回路図を示す図である。
【図14】図13に示したパッシブタグにおけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【図15】バッテリーアシストタグの概略回路図を示す図である。
【図16】図15に示したバッテリーアシストタグにおけるアンテナ入力電力と使用可能電力との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1〜5、8 バッテリーアシストタグ
7、9 パッシブタグ
15 電源生成部切替スイッチ
16、26、36、46、56、76、86、96 制御部
16a 電源生成部切替制御部
21 アンプ
22 アンプ切替スイッチ
23 電波入力切替スイッチ
26a アンプ切替制御部
46a バックスキャッタ制御部
71 アンテナ
72 復調部
73 電源生成部
84 バッテリー
85 電力供給切替スイッチ
86a 電力蓄積判定部
86b 電力供給切替制御部
91 送信バックスキャッタスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を蓄積して当該のRFIDタグに電力を供給するバッテリーと、
リーダライタから発信される電波を受信するアンテナと、
前記アンテナによって受信された電波に基づいて電力を生成して、該電力を当該のRFIDタグに供給する電源生成手段と、
前記バッテリーに電力が蓄積されているか否かを判定する電力蓄積判定手段と、
前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、当該のRFIDタグが前記バッテリーから供給される電力によって動作するように回路の接続を切り替える電力供給切替制御手段と、
前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されないように回路の接続を切り替える電源生成部切替制御手段と
を備えたことを特徴とするRFIDタグ。
【請求項2】
前記電力供給切替制御手段は、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていないと判定された場合に、当該のRFIDタグが前記電源生成手段から供給される電力によって動作するように回路の接続を切り替え、
前記電源生成部切替制御手段は、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていないと判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されるように回路の接続を切り替えることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項3】
前記電源生成部切替制御手段は、送信バックスキャッタスイッチの接続を切り替えることによって、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されるか否かを切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載のRFIDタグ。
【請求項4】
電力を蓄積して当該のRFIDタグに電力を供給するバッテリーと、
リーダライタから発信される電波を受信するアンテナと、
前記アンテナによって受信された電波を復調する復調手段と、
前記アンテナによって受信された電波に基づいて電力を生成して、該電力を当該のRFIDタグに供給する電源生成手段と、
前記アンテナによって受信された電波を増幅して前記復調手段に入力するアンプと、
前記バッテリーに電力が蓄積されているか否かを判定する電力蓄積判定手段と、
前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、当該のRFIDタグが前記バッテリーから供給される電力によって動作するように回路の接続を切り替える電力供給切替制御手段と、
前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記アンプを介して前記復調手段に入力されるように回路の接続を切り替えるアンプ切替制御手段と
を備えたことを特徴とするRFIDタグ。
【請求項5】
前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていると判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されないように回路の接続を切り替える電源生成部切替制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のRFIDタグ。
【請求項6】
前記電源生成部切替制御手段は、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていないと判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されるように回路の接続を切り替えることを特徴とする請求項5に記載のRFIDタグ。
【請求項7】
前記電力供給切替制御手段は、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていないと判定された場合に、当該のRFIDタグが前記電源生成手段から供給される電力によって動作するように回路の接続を切り替え、
前記アンプ切替制御手段は、前記電力蓄積判定手段によって電力が蓄積されていないと判定された場合に、前記アンテナによって受信された電波が前記アンプを介さずに前記復調手段に入力されるように回路の接続を切り替えるとともに、前記電源生成手段から前記アンプに電力が供給されないように回路の接続を切り替えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載のRFIDタグ。
【請求項8】
前記電源生成部切替制御手段は、送信バックスキャッタスイッチの接続を切り替えることによって、前記アンテナによって受信された電波が前記電源生成手段に入力されるか否かを切り替えることを特徴とする請求項5または6に記載のRFIDタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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