説明

RFID基盤の物流情報の同期化装置

【課題】物流拠点に構築されたRFID基盤インフラ設備の障害とエラー状態を事前に感知し、情報誤差保障及びインフラ復旧を自律的に行う。
【解決手段】企業によって形成される供給網を一員管理する供給網管理システム180、既供給網管理システムを介してRFIDインフラを遠隔にモニタリングして障害を検出し復旧するRFIDインフラ遠隔管理部120、RFIDインフラの障害が検出されると、RFIDインフラ遠隔管理部にRFIDインフラの障害復旧要請し、RFIDインフラの障害によって発生する物流情報同期エラーの補正を要請する物流情報同期エラー検出部130及びRFID基盤物流プロセス及び供給網管理システムを介して多者間供給網プロセスを管理し、物流プロセス管理部150が物流情報同期エラー検出部の要請によって物流情報同期エラーを補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID基盤の物流情報同期化装置に関し、さらに詳しくは物流拠点に構築されたRFID基盤のインフラ設備の障害とエラーをオンライン上でリアルタイムに遠隔感知するRFID基盤の物流情報同期化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物流高度化を介した企業生産性確保及び生存競争力強化のために、既存の供給網管理(SCM;Supply Chain Management)技術にRFID(Radio Frequency IDentification)技術を融合することによって、物品自動認識、物流情報交換及び追跡などの知能化サービスをオンライン上でリアルタイムに提供することができる知能型供給網管理(SSCM;Smart Supply Chain Management)技術が全産業分野に対して目立っている。
【0003】
RFID技術基盤の知能型グローバル供給網管理のためには、各の物流拠点に設置されたRFIDインフラを用いてリアルタイムに自動獲得された事物のID情報と各の拠点または物流主体別に運用しているERP(Enterprise Resource Planning)上のデータベースまたは商品マスタデータ、物流主体間の業務処理にて相互流通される物流情報との正確な情報同期化がリアルタイムに保障されなければならなく、相互間個別物品水準に情報同期化を持続的に維持管理することができる技術が非常に重要である。
【0004】
上述の技術構成は、本発明の理解のための背景技術として、本発明が属する技術分野で広く知られた従来技術を意味することではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来には、各の物流拠点に設置されるRFIDインフラを介して獲得した事物のID情報と物流情報を情報同期化させなければならないにもかかわらず、他のグローバル物流拠点と多様な設置環境にて運用されているRFIDインフラ設備、たとえばRFIDリーダー(RFID Reader)、ミドルウェア(Middleware)、応用(Application)などに対するリアルタイム動作状態及び障害把握が不可能になって、RFIDインフラの異常状態または障害により発生する物流情報誤差及び動機エラーを感知することができない実情である。
【0006】
または、事後人為的な方法に物流情報エラーを把握した後にも、海外または遠隔に設置された障害システムを特定して異常状態を発見して情報を復旧するには、多くの専門人力と時間が必要とするので最上位の物流主体間の業務処理においても重大な業務遅延を起こしている。
【0007】
よって、グローバル物流供給網にて関連物流主体間の相互業務指示と正確な物流情報伝達が円滑に行うためには、遠隔に散在されたRFIDインフラ設備のリアルタイムモニタリング及び遠隔障害検出のための知能型RFIDインフラ自律制御技術と高信頼性を保障する物流情報同期化及び可視化技術の確保が非常に重要である。
【0008】
本発明は、上述の必要性によって創案されたものであって、物流拠点に構築されたRFID基盤インフラ設備の障害とエラー状態をオンライン上でリアルタイムに遠隔モニタリングし物流情報エラーを事前に感知し、情報誤差保障及びインフラ復旧を自律的に行うRFID基盤の物流情報同期化装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のRFID基盤の物流情報同期化装置は、企業によって形成される供給網を一員管理する供給網管理システムと、既供給網管理システムを介してRFIDインフラを遠隔でモニタリングしRFIDインフラの障害を検出して復旧するRFIDインフラ遠隔管理部と、前記RFIDインフラ遠隔管理部により前記RFIDインフラの障害が検出されると、前記RFIDインフラ遠隔管理部に前記RFIDインフラの障害復旧を要求し、前記RFIDインフラの障害により発生する物流情報同期エラーの補正を要請する物流情報同期エラー検出部と、RFID基盤物流プロセス及び前記供給網管理システムを介して多者間供給網プロセスを管理して、前記物流情報同期エラー検出部の要請に応じて物流情報同期エラーを補正する物流プロセス管理部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明では、ERPシステム、物流情報データベース及び企業間の引取り情報に対するアクセスを制御する物流情報ネットワーク連係部と、供給網管理において必要な全社的資源及び企業間に共有される引取り情報を前記物流情報ネットワーク連係部を介して伝達を受けて維持管理する物流情報共有データベースをさらに含み、前記物流情報同期エラー検出部は、前記物流情報ネットワーク連係部を用いて前記物流情報共有データベースの前記物流情報と前記引取り情報を照会して、前記物流情報と前記引取り情報の比較結果に応じて、補正プロセスを行うことを特徴とする。
【0011】
本発明において、企業によって形成される供給網を一員管理する供給網管理システムをさらに含むが、前記物流情報同期エラー検出部は、前記供給網管理システムを介して前記物流情報同期エラーを警報することを特徴とする。
【0012】
本発明の前記物流情報ネットワーク連係部は、前記物流情報同期エラー検出部から要請された情報クエリーによって物流情報を照会して前記物流情報同期エラー検出部に伝達する物流情報クエリー制御部と、前記物流情報同期エラー検出部から要請された情報クエリーに応じてEPCIS情報を照会して前記物流情報クエリー制御部に伝達するEPCIS情報クエリー制御部と、前記物流情報同期エラー検出部から要請された情報クエリーに応じてEDIシステムと前記物流情報共有データベースを介してEDI文書を照会して前記物流情報クエリー制御部に伝達する電子物流情報クエリー制御と、既存の物流システム間のインタフェースを提供する物流プラットフォーム連係部と、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の前記物流情報同期エラー検出部は、前記物流プロセス管理部から伝達された物流プロセス情報と前記RFIDインフラ遠隔管理部から伝達されたRFIDインフラ設備の障害情報を基盤として前記物流情報同期エラーを検出する物流情報同期エラーモニタリング部と、前記物流情報同期エラーモニタリング部によって検出された前記物流情報同期エラーを補正する物流情報同期エラー補正部と、前記物流情報同期エラーモニタリング部によって検出された前記物流情報同期エラーを視覚化する物流情報同期エラー可視化部と、前記物流情報同期エラーモニタリングによって検出された前記物流情報同期エラーによる今後の発生可能な障害点を予測して、前記供給網管理システムを介して通知する物流情報同期エラー早期警報部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の前記物流情報同期エラーモニタリング部は、EPCISに格納された物流情報と企業間に交換された引取り情報を照会して実際の引取り量とEPCISに格納されたID情報を比較し前記物流情報同期エラーを確認することを特徴とする。
【0015】
本発明の前記物流プロセス管理部は、供給網別物流の流れによる供給網プロセスを管理する供給網プロセス管理部と、前記供給網プロセスに一対一に連関されたRFID基盤プロセスを管理するRFID物流プロセス管理部と、事前にモデルリングされたRFIDインフラ障害復旧プロセスを行うRFIDインフラ障害復旧プロセス管理部と、前記物流情報同期エラー検出部から要請された物流情報同期エラー補正要請に応じて前記物流情報同期エラーの補正に適合した補正プロセスを決定する物流情報補正プロセス管理部と、を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の前記供給網管理システムを介する供給網管理で、情報要請の主体に対する認証及び認可を行い情報提供者との通信を符号化する物流情報保安管理部をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の前記物流情報保安管理部は、ユーザー認証と前記物流プロセス管理部、前記物流情報同期エラー検出部及び前記物流情報ネットワーク連係部の認証とを行う認証認可部と、ユーザー認証と前記物流プロセス管理部、前記物流情報同期エラー検出部及び前記物流情報ネットワーク連係部のアクセスを制御するアクセス制御部と、前記認証認可部、前記アクセス制御部からネットワーク上のメッセージを符号化・復号化して送信する通信符号化部と、を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の前記RFIDインフラ遠隔管理部は、前記RFIDインフラ設備のうち、RFIDリーダー及びアンテナの障害を検出するRFIDリーダー管理部と、前記RFIDインフラ設備のうち、RFIDミドルウェアの障害を検出するRFIDミドルウェア管理部と、前記RFIDインフラ設備のうち、EPCISの障害を検出するEPCIS管理部と、前記RFIDリーダー管理部、前記RFIDミドルウェア管理部及び前記EPCIS管理部から集められた障害警報の連関性を分析して障害状況と障害の原因を把握して、障害復旧を行うRFIDインフラ管制部と、前記RFIDインフラ設備の障害原因分析及び障害復旧規則を管理政策としてモデリングしネットワークを介して配布して、前記RFIDインフラ管制部に障害警報に対する対応政策を決定して伝達するIDインフラ自律制御部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、RFID基盤の供給網管理システムの高信頼性運営及び障害損失を最小化することができ、障害発生のとき、企業間の引取り情報と現場の物品情報間のエラー検出及び補正を介して最適の同期化復旧計画を立てることができる。
【0020】
また、グローバル環境でのRFIDインフラ管理の限界を乗越えて、多数の物流主体が有するRFIDインフラ設置、運用上の困難及び維持補修の費用負担を除いて、グローバル物流リアルタイム管理の設置/運用の便利性を提供することができる。
【0021】
さらに、高信頼性を提供するRFID基盤の物流情報同期化サービスを供給網全体の参与機関に透明に提供することによって、グローバル生産、製造、流通、物流分野などのすべての関連企業の生産性を向上することができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態によるRFID基盤の物流情報同期化装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の実施形態によるRFIDインフラ遠隔管理部のブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態による物流情報同期エラー検出部のブロック構成図である。
【図4】本発明の実施形態による物流情報ネットワーク連係部のブロック構成図である。
【図5】本発明の実施形態による物流プロセス管理部のブロック構成図である。
【図6】本発明の実施形態による物流情報保安管理部のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本発明の実施態地によるRFID基盤の物流情報同期化装置を添付された図面を参照して詳細に説明する。このような過程で図面に示す線の厚さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便利上、誇張して示すこともありうる。また、後述する用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であり、これは、ユーザ、操作者の意図又は慣例などによって変わりうる。したがって、このような用語に対する定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて行わなければならない。
【0024】
図1は、本発明の実施形態によるRFID基盤の物流情報同期化装置のブロック構成図である。
【0025】
本発明の実施形態によるRFID基盤の物流情報同期化装置は、RFIDインフラ遠隔管理部120、物流情報同期エラー検出部130、物流情報ネットワーク連係部140、物流プロセス管理部150、物流情報共有データベース160、物流情報保安管理部170及び供給網管理システム180を含む。
【0026】
RFIDインフラ遠隔管理部120は、各物流拠点に設置されているRFIDインフラ、たとえば、RFIDアンテナ、リーダー、モドルウェア、EPCIS、応用、ネットワークを遠隔でモニタリングしリアルタイムに障害を検出する。
【0027】
ここで、物流拠点は、物流の流れのために物品を保管、積載、管理することができるようにする製造者、卸商及び小売商などの物流倉庫を含む。
【0028】
物流情報同期エラー検出部130は、RFIDインフラ障害と物流プロセス流れ上の障害とによって発生する物流情報同期エラーを検出し補正する。
【0029】
物流情報ネットワーク連係部140は、既存に存在するERPシステムと、物流情報共有データベース160及び企業間の引取り情報などにアクセスが可能になるようにする。
【0030】
物流プロセス管理部150は、RFID基盤物流プロセス及び多者間供給網プロセスを管理する。
【0031】
物流情報共有データベース160は、供給網管理において必要とする全社的資源及び複数の企業間に共有される引取り情報などを維持管理する。
【0032】
物流情報保安管理部170は、複数の企業が参与する供給網管理でユーザーのアクセスを制御して、主要な情報に対する機密性を提供する。
【0033】
供給網管理システム180は、複数の参与企業によって形成される複数の供給網を一員管理する。
【0034】
RFID基盤の物流管理システムでは、たとえば物流拠点上での入庫、出庫などの物流プロセスが進まれる間、関連するRFIDインフラは、移動するすべての入出庫物品を自動認識して物品のID(Identification)が含まれた各種物流情報を格納するEPCIS(Electronic Product Code Information Services)に該当イベントデータを格納する。
【0035】
このとき、アンテナ、RFIDリーダー(RFID Reader)、ミドルウェア(Middleware)、ネットワークのような特定RFIDインフラに障害が発生すると、EPCISには正確な物流情報が格納されない。これによって、実際の企業間の引取り情報と自動認識の情報間に物流情報同期エラーが発生することになる。
【0036】
このような物流情報同期エラーを検出、補正するために、物流プロセス管理部150は、物品の入庫または出庫のような物流プロセスが始まると関連するRFIDインフラ情報とプロセス情報を物流情報同期エラー検出部130に伝達する。
【0037】
RFIDインフラ遠隔管理部120は、現在動作中のRFIDインフラを遠隔でリアルタイムモニタリングする。このとき、RFIDインフラで特定障害が発生されると物流情報同期エラー検出部130に障害発生を伝達し、自体的なRFIDインフラ復旧プランを立てて行う。
【0038】
一方、物流情報時エラー検出部130は、物流プロセスが進行される間、RFIDインフラ障害が発生されなければ、物流プロセス管理部150により通知される該当物流プロセスの終了時点に物流情報ネットワーク連係部140を介してEPCISに格納される物流情報と実際企業間に交換される引取り情報を照会して実際の引取り量とEPCISに格納されるID情報を比較して物流情報同期を確認する。
【0039】
この場合、EPCISに格納される物流情報には、自動認識によって取得される物品のID情報が含まれて、実際の企業間に交換された引取り情報にはEDI(Electronic data interchange)情報、受主及び発主情報が含まれる。
【0040】
一方、物流情報同期確認結果、照会した情報が一致する場合、物流プロセス管理部150が次の物流プロセスを進行するようにして、不一致する場合、該当物流プロセスを停止した上、補正プロセスを行うように命令する。
【0041】
また、物流情報同期エラー検出部130は、RFIDインフラ障害が発生する場合には、該当RFIDインフラを利用しなければならないすべての供給網を検索して該当物流プロセスへ物流同期エラー早期警報を伝達する。
【0042】
図2は、本発明の実施形態によるRFIDインフラ遠隔管理部120のブロック構成図である。
【0043】
RFIDインフラ遠隔管理部120は、RFIDリーダー及びアンテナの動作障害を検出するRFIDリーダー管理部121、RFIDミドルウェアの動作障害を検出するRFIDミドルウェア管理部122、EPCISの動作障害を検出するEPCIS管理部123、前記のRFIDインフラの障害を集め分析して正確な障害状況と原因を把握して、障害復旧を行うRFIDインフラ管制部124、障害原因分析及び復旧規則を管理政策としてモデリングして、ネットワークを介して配布することによって障害検出と復旧を自律的に行わせる政策基盤のRFIDインフラ自律制御部125を具備する。
【0044】
RFIDリーダー管理部121は、EPCglobal RM/RP標準から定義したRFIDリーダーに対する多様な設定値と統計値をリアルタイムに生成、格納する。また、管理者が定義した特定状況が発生すると、障害警報をRFIDインフラ管制部124に伝達する。
【0045】
RFIDミドルウェア管理部122は、自体に連結された装置及びサービスをモニタリングして、RFIDミドルウェアのデータ処理をモニタリングしてRFIDミドルウェアで発生された障害を検出し障害警報をRFIDインフラ管制部124に伝達する。
【0046】
EPCIS管理部123は、IDデータ集め、イベント生成、IDデータクエリーなどから発生された障害を検出して、このような障害警報をRFIDインフラ管制部124に伝達する。
【0047】
RFIDインフラ管制部124は、RFIDリーダー管理部121、RFIDミドルウェア管理部122、EPCIS管理部123などから伝達される障害警報を集めて相互間の連関性分析を介して障害状況を推測して、障害を誘発させる原因を把握する。
【0048】
たとえば、RFIDインフラネットワーク断切などのような特定障害が発生すると、RFIDリーダー管理部121、RFIDミドルウェア管理部122、EPCIS管理部123が障害警報をRFIDインフラ管制部124に伝達する。
【0049】
RFIDインフラ管制部124は、この障害警報間の連関性を分析して障害発生原因を把握して障害誘発点を特定することによって、これに応じて波及される障害拡散状況などを事前に推論して、RFID障害を補正措置することができる。
【0050】
この場合、管理者が事前に定義したRFIDインフラ管制規則によって自動的に先措置するか、管理者に通知した上、管理者によって手動的に後措置することができる。
【0051】
政策基盤RFIDインフラ自律制御部125は、RFIDインフラ障害感知及び復旧プロセスを定義する管理政策モデルを提供し、管理者がこのモデルを基盤としてRFIDインフラ制御政策を生成、格納、編集することができる政策編集を提供する。またRFIDインフラ管制部124に障害検出及び補正規則を設定して、RFIDインフラ管制部124の障害対応規則要求に対する適合する対応政策を決定して伝達する。
【0052】
図3は、本発明の実施形態による物流情報同期エラー検出部130のブロック構成図である。
【0053】
物流情報同期エラー検出部130は、物流情報同期エラーを検出する物流情報同期エラーモニタリング部131、物流情報同期エラーを補正する物流情報同期エラー補正部132、発生された物流情報同期エラーを視覚化する物流情報同期エラー可視化部133、物流情報同期エラー発生を予測し知らせる物流情報同期エラー早期警報部134を具備する。
【0054】
物流情報同期エラーモニタリング部131は、物流プロセス管理部150から伝達された物流プロセス情報とRFIDインフラ遠隔管理部120から伝達されたRFIDインフラ障害情報とを基盤として該当物流プロセスと関連する物流情報同期エラーを検出する。
【0055】
このとき、物流情報同期エラーモニタリング部131は、物流情報ネットワーク連係部140を介してEPCISに格納された物流情報と実際の企業間に交換された引取り情報を照会して実際の引取り量とEPCISに格納されたID情報を比較して物流情報同期の有無を確認する。
【0056】
物流情報同期エラー補正部132は、該当物流プロセス上で物流情報同期エラーが検出された場合、該当プロセスの進行を中止して、管理者にエラー状況と復旧の計画を伝達する。
【0057】
物流情報同期エラー可視化部133は、複数の供給網上で発生する物流情報動機エラー状況を2D、3D基盤の供給網画面に示して、各物流拠点別、供給網別、個別物品別に同期エラー状況及び履歴追跡情報を提供する。
【0058】
物流情報同期エラー早期警報部134は、特定RFIDインフラ障害及び物流情報同期エラーによる今後の発生可能な障害点を予測して復旧計画を立ち、供給網管理システム180または管理者に早期に通知する。
【0059】
図4は、本発明の実施形態による物流情報ネットワーク連係部140のブロック構成図である。
【0060】
物流情報ネットワーク連係部140は、多様な物流情報照会を一括的に処理する物流情報クエリー制御部141、複数の製品群のEPCIS情報照会を一括処理するEPCISクエリー制御部142、部品の受主及び発主情報のような企業間の物流情報の照会を一括処理する電子物流情報クエリー制御部143、既存に存在するERPシステムとRFID基盤物流システムとの連係を提供する物流プラットフォーム連係部144を具備する。
【0061】
物流情報クエリー制御部141は、物流情報同期エラーモニタリング部131が要請した抽象化される情報クエリーを解析する。以後、情報を照会しなければならない主体を管理ネットワーク上で検索し該当システムに適合するクエリー(Query)形式に変換して情報照会を行う後、その結果値を物流情報同期エラー検出部131に適合する形式に変換して物流情報同期エラー検出部130に伝達する。
【0062】
このとき、物流情報保安管理部170は、情報要請主体に対する認証、認可を行い情報の提供者との通信符号化を介して相互間の情報機密性を提供する。
【0063】
EPCISクエリー制御部142は、物流情報同期エラーモニタリング部130または物流情報同期化装置から抽象化される情報クエリーを解析して情報を照会しなければならない主体を管理ネットワーク上で発見しEPCIS標準クエリー形式に変換した後、情報照会を行い物流情報同期エラー検出部130に伝達する。
【0064】
このとき、物流情報保安管理部170は、情報要請主体に対する認証、認可を行い情報の提供者との通信符号化を介して相互間の情報機密性を提供する。
【0065】
電子物流情報クエリー制御部143は、物流情報同期エラーモニタリング部131または物流情報同期化装置が要請する抽象化されるクエリーを解析して外部企業間の電子引取り情報管理システム(EDIシステム)と物流情報共有データベース160を介してEDI文書を照会してその結果を物流情報クエリー制御部141が理解することができる形式に変換して伝達してくれる。これによって、物流情報クエリー制御部141は、EDI文書を物流情報同期エラー検出部130に伝達する。
【0066】
ここで、企業間の引取り情報は、非常に敏感な情報であるため物流情報保安管理部170を介して供給網上で企業間相互協約による共有を認可した情報項目だけをアクセスするように強力な認証、認可プロセスを経ることになる。このとき、多様な物流情報上の各項目別、企業別のアクセス権限に関する情報は物流情報共有データベース160に格納されて管理される。
【0067】
物流プラットフォーム連係部144は、外部の既存物流システムたとえば、WMS(Warehouse Management System)、TMS(Transportation Management System)、RFID物流プラットフォーム、SCMなどがRFID基盤の物流情報同期化装置から提供される同期化サービスを用いられる解放型インタフェースを提供する。また、RFID基盤の物流情報同期化装置が外部の既存物流システムから提供されるサービスを用いるためのインタフェースを提供する。このとき、参照されなければならない外部物流システムに対するID及び属性値と処理しなければならないデータ構造などを提供する。
【0068】
図5は、本発明の実施形態による物流プロセス管理部150のブロック構成図である。
【0069】
物流プロセス管理部150は、各供給網別物流の流れによる供給網プロセスを管理する供給網プロセス管理部151、各供給網プロセスに一対一に連関されたRFID基盤プロセスを管理するRFID物流プロセス管理部152、事前にモデリングされたRFIDインフラ障害復旧プロセスを行うRFIDインフラ障害復旧プロセス管理部153、物流情報同期エラー検出部130から要請された物流情報同期エラー補正要請に応じて物流情報同期エラーを補正する物流情報補正プロセス管理部154を具備する。
【0070】
供給網プロセス管理部151は、該当プロセスのタスクが始まると該当プロセスのタスク始まりをRFID物流プロセス管理部152、物流情報同期エラー検出部130、RFIDインフラ遠隔管理部120に伝達して特定タスクに対する物流情報同期エラー検出のための準備(Initiation)を始めるようにする。
【0071】
関連する物流プロセスの特定タスクの行い途中にRFIDインフラ障害が発生すると、RFIDインフラ遠隔管理部120がこれを感知して該当するプロセス情報と共に障害警報を物流情報同期エラー検出部130に伝達する。
【0072】
物流情報同期エラー検出部130は、RFIDインフラ遠隔管理部120から伝達された障害警報が物流情報同期エラーを発生させることで判断されると、供給網プロセス管理部151へ該当物流プロセスを一時的に止めるように命令する。このとき、供給網プロセス管理部151は、RFID物流プロセス管理部152へ該当タスクを中止するように命令する。
【0073】
以後、物流情報同期エラー検出部130は、RFIDインフラ遠隔管理部120にRFIDインフラ障害復旧を要請して、RFIDインフラ遠隔管理部120は、事前に定義される復旧政策によってRFIDインフラ障害復旧を行う。このとき、関連する復旧政策によってRFIDインフラ障害復旧プロセス管理部153へ事前にモデリングされる復旧プロセス行いを命令することができる。
【0074】
RFIDインフラ障害復旧が完了すると、RFIDインフラ遠隔管理部120は、物流情報同期エラー検出部130へ復旧完了を伝達して、物流情報同期エラー検出部130は、物流情報補正プロセス管理部154に物流情報同期エラー補正を要請する。
【0075】
物流情報同期エラー補正は、事前に定義されるプロファイルによって自動行われる場合もあり、操作者による介入が絶大的に必要とする場合もある。したがって、物流情報補正プロセス管理部154は、多様な状況による適切な補正プロセスに対して事前にモデリングされた情報を保有してこの補正プロセスのうち最も適合する補正プロセスを決定して行う。
【0076】
物流情報補正プロセス管理部154は、物流情報同期エラー補正が完了されると、物流情報同期エラー補正完了を物流情報同期エラー検出部130へ伝達する。
【0077】
物流情報同期エラー検出部130は、物流情報同期エラー補正を確認すると、供給網プロセス管理部151に該当物流プロセス再開を指示する。
【0078】
供給網プロセス管理部151は、該当プロセスのタスクがさらに再開されると、該当プロセスのタスク再開をRFID物流プロセス管理部152、物流情報同期エラー検出部130、RFIDインフラ遠隔管理部120に伝達して該当プロセスのタスクに対する物流情報同期エラー検出のための準備(Initiation)をさらに始めるようにする。
【0079】
図6は、本発明の実施形態による物流情報保安管理部170のブロック構成図である。
【0080】
物流情報保安管理部170は、システムユーザー及びRFID基盤の物流情報同期化装置を構成する各構成部分に対する認証を行う認証認可部171と許可を受けたユーザー及び各構成部分に対するアクセスを制御するアクセス制御部172、相互間の通信保安を提供する通信符号化部173から構成される。
【0081】
認証認可部171は、ユーザーに対する認証とRFID基盤の物流情報同期化装置の使用に対する認可機能を行い、許諾を受けた主体に認証トークンを発給し、伝達された認証トークンに対する有効性を検査する。
【0082】
アクセス制御部172は、許可を受けたユーザーが要請するサービスに対するアクセス制限と供給網上で共有される物流情報から各情報の構成要素単位まで細かいアクセスを制御する。
【0083】
通信符号化部173は、認証認可部171、アクセス制御部172でネットワーク上のすべてのメッセージを符号化・復号化して送信することによって、安全な通信が行うようにする。
【0084】
本発明は、図面に示す実施形態を参考として説明されたが、これは例に過ぎなく当該技術が属する技術分野で通常の知識を有するものであったらこれから多様な変更及び均等な他の実施形態が可能であることは理解することができる。したがって、本発明の本の技術的保護範囲は、以下の特許請求範囲によって定めなければならない。
【符号の説明】
【0085】
120:RFIDインフラ遠隔管理部
121:RFIDリーダー管理部
122:RFIDミドルウェア管理部
123:EPCIS管理部
124:RFIDインフラ管制部
125:RFIDインフラ自律制御部
130:物流情報同期エラー検出部
131:物流情報同期エラーモニタリング部
132:物流情報同期エラー補正部
133:物流情報同期エラー可視化部
134:物流情報同期エラー早期警報部
140:物流情報ネットワーク連係部
141:物流情報クエリー制御部
142:EPCISクエリー制御部
143:電子物流情報クエリー制御部
144:物流プラットフォーム連係部
150:物流プロセス管理部
151:供給網プロセス管理部
152:RFID物流プロセス管理部
153:RFIDインフラ障害復旧プロセス管理部
154:物流情報エラー補正プロセス管理部
160:物流情報共有データベース
170:物流情報保安管理部
171:認証認可部
172:アクセス制御部
173:通信符号化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業によって形成される供給網を一員管理する供給網管理システムと、
前記供給網管理システムを介してRFIDインフラを遠隔でモニタリングしてRFIDインフラの障害を検出し復旧するRFIDインフラ遠隔管理部と、
前記RFIDインフラ遠隔管理部により前記RFIDインフラの障害が検出されると、前記RFIDインフラ遠隔管理部に前記RFIDインフラの障害復旧を要請して、前記RFIDインフラの障害によって発生する物流情報同期エラーの補正を要請する物流情報同期エラー検出部と、
RFID基盤物流プロセス及び前記供給網管理システムを介して多者間供給網プロセスを管理して、前記物流情報同期エラー検出部の要請に応じて物流情報同期エラーを補正する物流プロセス管理部と、を含むRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項2】
ERPシステム、物流情報データベース及び企業間の引取り情報に対するアクセスを制御する物流情報ネットワーク連係部と、
供給網管理において必要とされる全社的資源及び企業間に共有される引取り情報を前記物流情報ネットワーク連係部を介して伝達受け維持管理する物流情報共有データベースと、をさらに含み
前記物流情報同期エラー検出部は、前記物流情報ネットワーク連係部を用いて前記物流情報共有データベースの前記物流情報と前記引取り情報を照会して、前記物流情報と前記引取り情報の比較結果に応じて、補正プロセスを行うことを特徴とする請求項1に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項3】
企業によって形成される供給網を一員管理する供給網管理システムをさらに含み、
前記物流情報同期エラー検出部は、前記供給網管理システムを介して前記物流情報同期エラーを警報することを特徴とする請求項1または2に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項4】
前記物流情報ネットワーク連係部は、
前記物流情報同期エラー検出部から要請される情報クエリーによって物流情報を照会して前記物流情報同期エラー検出部に伝達する物流情報クエリー制御部と、
前記物流情報同期エラー検出部から要請される情報クエリーによってEPCIS情報を照会して前記物流情報クエリー制御部に伝達するEPCIS情報クエリー制御部と、
前記物流情報同期エラー検出部から要請される情報クエリーによってEDIシステムと前記物流情報共有データベースを介してEDI文書を照会して前記物流情報クエリー制御部に伝達する電子物流情報クエリー制御部と、
既存の物流システム間のインタフェースを提供する物流プラットフォーム連係部と、を含むことを特徴とする請求項2に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項5】
前記物流情報同期エラー検出部は、
前記物流プロセス管理部から伝達される物流プロセス情報と前記RFIDインフラ遠隔管理部から伝達されるRFIDインフラ設備の障害情報を基盤として前記物流情報同期エラーを検出する物流情報同期エラーモニタリング部と、
前記物流情報同期エラーモニタリング部により検出される前記物流情報同期エラーを補正する物流情報同期エラー補正部と、
前記物流情報同期エラーモニタリング部により検出される前記物流情報同期エラーを視覚化する物流情報同期エラー可視化部と、
前記物流情報同期エラーモニタリングにより検出される前記物流情報同期エラーによる今後の発生可能な障害点を予測し前記供給網管理システムを介して通知する物流情報同期エラー早期警報部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項6】
前記物流情報同期エラーモニタリング部は、EPCISに格納される物流情報と企業間に交換される引取り情報を照会して実際の引取り量とEPCISに格納されたID情報を比較し前記物流情報同期エラーを確認することを特徴とする請求項5に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項7】
前記物流プロセス管理部は、
供給網別物流の流れによる供給網プロセスを管理する供給網プロセス管理部と、
前記供給網プロセスに一対一に連関されるRFID基盤プロセスを管理するRFID物流プロセス管理部と、
事前にモデリングされたRFIDインフラ障害復旧プロセスを行うRFIDインフラ障害復旧プロセス管理部と、
前記物流情報同期エラー検出部から要請される物流情報同期エラー補正要請に応じて前記物流情報同期エラーの補正に適合する補正プロセスを決定する物流情報補正プロセス管理部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項8】
前記供給網管理システムを介する供給網管理で、情報要請主体に対する認証及び認可を行い情報提供者との通信を符号化する物流情報保安管理部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項9】
前記物流情報保安管理部は、
ユーザー認証と、前記物流プロセス管理部、前記物流情報同期エラー検出部及び前記物流情報ネットワーク連係部の認証を行う認証認可部と、
ユーザー認証と、前記物流プロセス管理部、前記物流情報同期エラー検出部及び前記物流情報ネットワーク連係部のアクセスを制御するアクセス制御部と、
前記認証認可部、前記アクセス制御部からネットワーク上のメッセージを符号化して送信する通信符号化部と、を含むことを特徴とする請求項8に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。
【請求項10】
前記RFIDインフラ遠隔管理部は、
前記RFIDインフラ設備のうち、RFIDリーダー及びアンテナの障害を検出するRFIDリーダー管理部と、
前記RFIDインフラ設備のうち、RFIDミドルウェアの障害を検出するRFIDミドルウェア管理部と、
前記RFIDインフラ設備のうち、EPCISの障害を検出するEPCIS管理部と、
前記RFIDリーダー管理部、前記RFIDミドルウェア管理部及び前記EPCIS管理部から集められる障害警報の連関性を分析して障害状況と障害原因を把握し、障害復旧を行うRFIDインフラ管制部と、
前記RFIDインフラ設備の障害原因分析及び障害復旧規則を管理政策としてモデリングしてネットワークを介して配布して、前記RFIDインフラ管制部に障害警報に対する対応政策を決定して伝達するIDインフラ自律制御部を含むことを特徴とする請求項1に記載のRFID基盤の物流情報同期化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−118975(P2012−118975A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249473(P2011−249473)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】