説明

pH計

【課題】 イオン感応性電界効果トランジスタを有するpH計において、pH値の測定を繰り返しても、pH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定を正確に行える構造を有するpH計を提供すること。
【解決手段】 本発明は、液絡部12の管状部13の軸方向に直交する断面における円相当直径が3mm以上になるように形成しているので、イオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET)を有するpH計において、pH値の測定を繰り返しても、pH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定を正確に行える、つまり雨水等に対して簡単に再現性の良いpH値の測定を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、pH計に関し、特にイオン感応性電界効果トランジスタを有するpH計に関する。
【背景技術】
【0002】
水素イオン指数pHを測定するpH計のセンサには、ガラス電極式とISFET式とがある。まず、特開2001−124722公報に開示されたガラス電極式のものについて説明する。図7は、従来技術に係るガラス電極式のpH計を示す説明図である。図7において、30はpH計、31はpHセンサ、32はpH応答ガラス膜、33はpH応答ガラス膜支持体、34は内部液、35は信号取り出し電極、36は比較電極内部液、37は比較電極、38は容器、39は液絡である。
【0003】
pH計30のpHセンサ31は、pHセンサを構成する部分を容器38の内部に設けている。被測定液がpH応答ガラス膜32と液絡39に接すると、pH応答ガラス膜支持体33に支持されたpH応答ガラス膜32は、その膜両側で分極により内部液34のpHと被測定液のpHに依存する起電圧を発生する。その起電圧により信号取出し電極35の電位が変化する。それに対し、比較電極内部液36中で比較電極37は、被測定液のpHに依存せず一定の電位を発生するから、信号取出し電極35と比較電極37の間で電位差が生じ、その起電圧は、pH計30の演算部によりpHに換算される。
【0004】
ところで、このようなガラス電極式の場合は、高インピーダンスの影響でpH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定は困難である。ガラス電極式で実際にpH値を測定ができるのは、例えば水道水の10mS/m程度までである。また、pH値を測定可能とされている水道水でも、高インピーダンスのためにノイズを受けやすく、測定時の電位が不安定になる現象が見られる。また、pH緩衝能が低く導電率も低い純度が高いサンプル液でのpH値の測定では、ガラス電極のpHに対する応答が遅い上に比較電極の電位応答も極端に遅くなるので、pH値の測定は実質的に困難であり誤差も発生するという問題がある。現状では、液絡39の素材として多孔質セラミックが用いられることが多い。しかし、多孔質セラミック部材では、通常Ag/AgClである比較電極内部液36から溶解したAg+ やAgCl2−錯体ができて、AgClが液絡39に溶出して詰まり易いという難点がある。これにより、内部液の洩出が阻害され液間電位差が発生しやすくなり、測定値と実際のpH値との間に誤差を生じていた。
【0005】
そこで、pH応答速度が速いISFET式が注目されるようになった。以下に特開2000−338077公報に開示されたISFET式のものについて説明する。図8は、従来技術に係るISFET式のpH計を示す説明図である。図8において、40はセンサ部、41はISFET、42は参照電極部、43はシール部、44はケース、45は参照電極内部液、46は液絡部、47は電極配線部である。
【0006】
センサ部40は、各部品がケース44に収納されており、一方の開口部には液絡部46と、液絡部46を支持すると共にこの開口部をシールドするシール部43とが設けられている。また、ケース44の液絡部46が設けられた側の先端にはpHセンサとしてISFET41を配置している。ケース44の内部には、参照電極部42を設け、さらに参照電極内部液45で満たしている。また、参照電極部42への外部への電気的導通は、電極配線部47で確保されている。
【0007】
図8で示したようなISFETは、測定時における高速応答のpHセンサとして機能するだけでなく、ISFET自体がインピーダンス変換器として機能して入力インピーダンスを低下させるので、低緩衝能サンプル溶液のpH値の測定における活用が期待されている。しかし、ISFETの採用によって、応答が飛躍的に高速化して入力インピーダンスが低下できても、比較電極における電位応答の遅れが問題となっていた。すなわち、RE電極45のように、銀―塩化銀電極線を設け、さらに液絡液を液絡部から滲出させる構造の比較電極においては、サンプル溶液と接する液絡部に種々の問題があることが指摘され始めている。それらの中で特に重要な問題は、液絡部の汚染である。pH値を測定する度に液絡部にはサンプル溶液の成分が吸着されるが、このとき吸着したものは簡単に脱離できず、汚染物質となる。そのためにサンプル溶液と液絡部の液間電位が増大するとともに応答速度の低下をもたらし、汚染物質の吸着と脱離によってノイズも大きくなる。したがって、ISFETを用いても流動電位が発生しやすく、pH緩衝能が低いサンプルではpH値の測定を繰り返すごとに正確なpH値を得ることが困難になる課題を生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−124722公報
【特許文献2】特開2000−338077公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、イオン感応性電界効果トランジスタを有するpH計において、pH値の測定を繰り返しても、pH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定を正確に行える構造を有するpH計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、センサ電極と比較電極とを有するpH計において、前記センサ電極は、イオン感応性電界効果トランジスタを備え、前記比較電極は、略筒状に形成された管状部と、該管状部の内部に設けられた銀―塩化銀電極部と、前記管状部の内部の内部液を外部に導出すると共に、前記管状部の軸方向に直交する断面における円相当直径が2mmを超えるように形成された液絡部とを備えていることを特徴とするpH計である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記液絡部が多孔質セラミック又は多孔質ガラスからなることを特徴とするpH計である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記比較電極は、前記液絡部が有機ポリマー多孔質体からなることを特徴とするpH計である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、液絡部の管状部の軸方向に直交する断面における円相当直径が2mmを超えるようにしたので、発明者の知見によれば、液絡部の断面積を大きくすることによりサンプル液に含まれる分子が汚染物質として付着していない孔が一定数以上存在するようになる。これによって、正確な測定に必要な程度に比較電極の内部液の滲出を確保できるので、比較電極の電位応答が大幅に改善されて測定時における高速応答を実現できる。また、汚染に強いpH計となるので、測定を繰り返しても測定値と実際のpH値との間に誤差を生じにくくなる。ひいては、pH値の測定における再現性も向上し、導電率が10mS/m以下である水溶液のpH測定する場合においても、再現性の良いpH値の測定結果が簡単に得られる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、液絡部に例えば果汁などの色素が付着しにくくなり、長期間使用する際における比較電極の外見の劣化を低減することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、比較電極の先端部にサンプル溶液の容器などが当たっても比較電極に欠けや亀裂を生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る液絡部とその周辺部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る液絡部を適用したpH計の断面図である。
【図3】ISFET式のpH計における動作原理の説明図である。
【図4】pH値の測定時におけるガラス電極方式とISFET方式との応答状態を比較したグラフである。
【図5】液絡部の断面積と抵抗の関係を算出したグラフである。
【図6】本発明に係る比較電極のpH測定時の応答状態を比較した実施例を示すグラフである。
【図7】従来技術に係るガラス電極式のpH計を示す説明図である。
【図8】従来技術に係るISFET式のpH計を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態に係るpH計を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明ではセンサをペンシル状に形成したpH計に適用した形態に基づいて説明しているが、本発明は様々な外形を持つセンサに適用することができる。すなわち、円筒の中に液絡部と銀―塩化銀電極部とが収納された構成だけではなく、例えば特開2005−265727公報に開示されたような構成にも好ましく適用できる。
【0018】
図1は本発明の実施の形態に係る液絡部とその周辺部を示す断面図である。図1において、12は液絡部、13は管状部、14はゴム栓部である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る液絡部を適用したpH計の断面図である。図2において、10はpH計、11は比較電極、15は銀―塩化銀電極線、16は比較電極内部液、17は外部接続端子、18は本体挿入部、19はOリング、20は本体部、21はISFET、22はサンプル溶液である。図3は、ISFET式のpH計における動作原理の説明図である。
【0019】
まず、ISFET式のpH計の動作原理について、図3に基づいて説明する。pHセンサとなるISFET21は、Nチャンネル型のISFETである。ISFETは、Ion‐Sensitive Field‐Effect Transistorという英語名の略称であり、ユニポーラトランジスタであるFETの構造をセンサに応用したものである。ゲート絶縁膜は、イオンに対して感応性があり、ISFETでは絶縁膜をこの性質を積極的に利用することで高性能なpHセンサを実現するものである。ISFETのゲート電極は、P型シリコン基板の表面に作られた薄い絶縁膜の上に電解質溶液が接し、さらにこの溶液に比較電極11が接した構造からなっている。ISFETのデバイス動作は、この絶縁膜の下に形成される電荷チャンネルを利用するものであ。すなわち、上下2つのN型半導体層を形成し、それぞれをドレイン電極とソース電極とし、この間に電圧を引加する。この系において、電圧の印加でチャンネルという電流通路、つまりがN型半導体層間に電子の流れが形成されると、伝導電流が流れることになる。
【0020】
この構造において、溶液16中で水素イオン濃度が増すと、P型半導体の主なキャリアである正孔はこれに反発してゲート絶縁膜から遠ざかり、これとは反対に、通常はP型層内に少数派として存在する電子がゲート直下に引き寄せられる。その結果、ドレイン電極とソース電極との間にチャンネルという電流通路が形成される。このように、絶縁膜に沿って蓄積した電子を図の上下方向へ流れるキャリア通路を絶縁膜に加えられるゲート電極の電位により制御できるのである。つまり、ゲート電極の電位によってドレイン電極とソース電極との間の電流をコントロールすることができる電位応答型センサとなる。したがって、水素イオン濃度が高いほどNチャネル層が厚くなって電流が多く流れるので、この電流値によってイオン濃度を検知できるのである。図4は、pH値の測定時におけるガラス電極方式とISFET方式との応答状態を比較したグラフである。図4に示すように、ISFET方式はガラス電極方式よりもpH測定時の応答速度が速いという利点がある。
【0021】
図2は、この構成をペンシル型のpH計に適用したものである。すなわち、pH計10は、ペンシル状に形成した本体部20に対して本体挿入部18を挿脱可能にすることによって、比較電極11の交換や分離してのメンテナンスをできるようにしている。なお、本体挿入部18は、その外周部にOリング19を設けて、外部接続端子17の部位までサンプル溶液や洗浄液が浸潤することを防止している。比較電極11の内部には、銀―塩化銀電極線15を設けると共に比較電極内部液16で満たしている。比較電極内部液16は、管状部13に挿入された状態で設けられた液絡部12から滲出する。本体部20の先端にはISFET21を埋設しており、さらにISFET21の表面を図示していない絶縁膜で覆っている。また、本体部20のこの絶縁膜を設けた部分の近傍は平坦に形成してあり、サンプル溶液22を保持しやすいようにしている。
【0022】
さらに、液絡部12とその周辺部の構成について詳しく説明する。図1に示すように、液絡部12は、前述のようにゴム栓部14によって管状部13に支持されている。管状部13は、比較電極のケースの一部をなすものであり、図2のサンプル溶液22と液絡部12とが接してpH値の測定を容易になるように、ISFET21に臨むように配置している。なお、管状部13は、略筒状の内部空間が形成されているならば、外周側が略筒状に形成されていなくてもよい。また、ゴム栓部14は、液絡部12を管状部13に対して支持すると共に、比較電極内部液16が液絡部12の周囲から漏出することを防ぐ機能も持つ。液絡部12は、比較電極内部液16が内部から滲出してくるように、多孔質の材料で形成されている。多孔質の材料としては、硬質材料としては多孔質セラミック又は多孔質ガラス(バイコールガラス)、軟質材料としては有機ポリマー多孔質体が好ましい。多孔質セラミック又は多孔質ガラスを用いる場合は、液絡部に例えば果汁などの色素が付着しにくくなるので、長期間使用するうちに液絡部にサンプル液の色が付着して不潔な印象を与えることを低減することができる。有機ポリマー多孔質体を用いる場合は比較電極の先端部にサンプル溶液の容器など固いものが当たったり、pH計を床に落としたりしても比較電極に欠けや亀裂を生じるにくいという利点がある。
【0023】
ところで、本発明では、液絡部12の管状部13の軸方向に直交する断面における円相当直径が3mm以上になるように形成している。これは、pH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定を正確に行うためには、銀―塩化銀電極と液絡液を収容した比較電極の液絡部において、液絡部を支持する管状部の軸方向に直交する方向における断面積をできるだけ大きくすることによって、液絡部を介した比較電極内部液の外部への浸潤が安定するという発明者の知見に基づいている。液絡部を円筒形と仮定し、その直径をd(mm)とすると、断面直径dの液絡部の抵抗Rは、R=k*4/(πd2)となる。ここで、d=1mmΦの場合の抵抗をR0とすると、R0=k*4/πとなる。そこで、d=1mmΦの場合の抵抗R0で規格化すると、規格化抵抗Rnは、Rn=K0/d2となる。なお、後述するように、この直径は円相当直径であり、断面形状は円形に限られるものではない。
【0024】
図5は、液絡部の断面積と抵抗の関係を算出したグラフである。図5は前述の算出結果をグラフ化したものである。図5からわかるように、液絡部抵抗は液絡部直径の2乗で急激に減少している。発明者は、このグラフに基づいて、以下の述べる実施例を製作して比較した。図6は、本発明に係る比較電極のpH測定時の応答状態を比較した実施例を示すグラフである。発明者は、pH計の実施例として、円筒形状の液絡部の直径を1mmΦ及び3mmΦとし、さらに液絡部以外の部分を図1及び図2に示した構成にしたものを製作した。これらの実施例に対し、雨水をpH値の測定サンプルとしてそれぞれの測定特性を調べた。一般的に雨水のpH測定は難易度の高いものとされているが、液絡部の断面直径が1mmΦの実施例では5分以上経過してもpH測定値は安定しなかった。これに対して、3mmΦの場合は、図6に示すように、速やかに応答して約1分で安定な測定値に落ち着いた。発明者は、これらの液絡部を多数回使用した後の洗浄効果などについても調べると共に、さらに直径を1mm単位で2mmから12mmまでと、2.5mmとした円筒形状の液絡部を製作し、実際の抵抗値等を調べた。これらの結果から、発明者は以下の知見を得た。
【0025】
すなわち、多孔質セラミック、多孔質ガラス、有機ポリマー多孔質体のいずれの材料においても、各々の気孔のうち、比較電極内部液を外部へ有効に滲出させている有効気孔率は、サンプル溶液の付着、材料の強度や滲出した比較電極内部液による汚染を考慮すると、一般的に50%以下となる。このような状況において、気孔率を変えて比較電極内部液の流出量を制御しようとしても、比較電極内部液の過剰滲出の問題などがあって制御範囲が限られるので、劇的な改善は期待できない。これに対して、液絡部の直径を2mmを超えるようにすると、有効気孔の絶対数が増えるので、液絡部での吸着分子の影響が相当程度、ないしは無視できるほどに低減できるようになる。なお、液絡部の直径が2mmの場合は、3mmの場合ほど安定せず、むしろ1mmの場合に近かった。2.5mmの場合には、1mmよりも3mmに近い安定性が得られたので、安定性が高くなる直径は2mmを超えたところにあることが分かった。これによって、液絡部にサンプル溶液の付着、材料の強度や滲出した比較電極内部液による汚染の影響があっても、比較電極の電位応答が大幅に改善されpH値の測定時に高速応答を確保できるようになる。また、液絡部の形状は、円筒状でなくとも、例えば角筒状であっても抵抗値に差はなかった。よって、液絡部の断面形状は特に限定されるものではない。なお、液絡部の直径は大きければ大きい方が好ましいと言えるが、直径11mm及び12mmでは直径10mmの場合に対して抵抗値の差は1%未満であり、実際のpH値測定時の応答性はほとんど改善しないことが予想される。液絡部の直径が大きくなると、製造コストが増大する上にpH計が大型化するので、この点を考慮すると液絡部の直径は10mm以下にすることが好ましいと言える。結局のところ、液絡部12の管状部13の軸方向に直交する断面における円相当直径が2mmを超えて10mm以下の場合は比較電極の電位応答が大幅に改善されて測定時における高速応答を実現でき、3mm以上10mm以下の場合は、比較電極の電位応答が劇的とも言えるほど改善されることが分かった。
【0026】
以上のように、本発明は、イオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET)を有するpH計において、pH値の測定を繰り返しても、pH緩衝能が低く、導電率も低い純度が高いサンプル液のpH値の測定を正確に行える、つまり雨水等に対して簡単に再現性の良いpH値の測定を実現できる。したがって、本発明を実施したpH計によって、雨水や河川や井戸水などの環境水、さらにボイラの冷却水など従来pH計による測定が困難な分野におけるpH値の測定が可能になるので、その効果は非常に大きいと言える。なお、本発明は以上に説明した内容に限定されるものではなく、例えば液絡部もしくは管状部の形状、比較電極の内部構造や外形、又はpH計本体への挿脱の可否などについては、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限りにおいて種々の変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0027】
10 pH計
11 比較電極
12 液絡部
13 管状部
14 ゴム栓部
15 銀―塩化銀電極線
16 比較電極内部液
17 外部接続端子
18 本体挿入部
19 Oリング
20 本体部
21 ISFET
22 サンプル溶液
30 pH計
31 pHセンサ
32 pH応答ガラス膜
33 pH応答ガラス膜支持体
34 内部液
35 信号取り出し電極
36 比較電極内部液
37 比較電極
38 容器
39 液絡
40 センサ部
41 ISFET
42 参照電極部
43 シール部
44 ケース
45 参照電極内部液
46 液絡部
47 電極配線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ電極と比較電極とを有するpH計において、
前記センサ電極は、イオン感応性電界効果トランジスタを備え、
前記比較電極は、略筒状に形成された管状部と、該管状部の内部に設けられた銀―塩化銀電極部と、前記管状部の内部の内部液を外部に導出すると共に、前記管状部の軸方向に直交する断面における円相当直径が2mmを超えるように形成された液絡部とを備えていることを特徴とするpH計。
【請求項2】
前記比較電極は、前記液絡部が多孔質セラミック又は多孔質ガラスからなることを特徴とする請求項1に記載のpH計。
【請求項3】
前記比較電極は、前記液絡部が有機ポリマー多孔質体からなることを特徴とする請求項1に記載のpH計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−47552(P2012−47552A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189065(P2010−189065)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(507180940)アイスフエトコム株式会社 (1)