説明

被服用パーツ

【課題】被服用パーツの提供。
【解決手段】外部材料部分(29)および外部材料パーツ(29)の内表面上に置かれる機能層部分(17)を含有する被服用パーツ(31)が記載される。機能層部分(17)は、防水性継目シールテープ(23)により防水化されるステッチドシーム(21)により一緒に接合される防水性、水蒸気透過性機能材料の複数の小片(19)から成る。外部材料部分(29)および機能層部分(17)は、接着剤層(14)により一緒に接合されて、被服用パーツラミネートを形成する。接着剤層(14)は、それが水蒸気透過性である場合には連続性であり、そうでない場合には不連続性である。この被服用パーツ(31)は、スタイリングの自由および製造の容易さを有するウエア製品を製造するために用いられ、履物におけるシャフト材料として特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
−産業上の利用分野−
本発明は、外部保護層および外部層に接着される防水性、通気性内部層を有する、履物および履物用パーツを含めた被服用パーツに関する。
【背景技術】
【0002】
−発明の背景−
被服の外部層、特に靴の甲の外部層は、一般に、液体の水に対して浸透性であり、革またはキャンバスから作られることが多い。これらのパーツは、外部層の内側に防水性ライニングを提供することにより防水化される。多くは、快適性付加のために、ライニングも水蒸気に対して透過性であり、即ち通気性である。この防水性ライニングは、時としては機能層または機能材料と呼ばれる。それは、機能層材料および布裏から成る二層ラミネートであり、あるいはそれは機能層材料、布裏およびテキスタイル裏地から作られる三層材料であり得る。いくつかの用途において、フェルト、フォームのような材料、あるいは絶縁または剛化の理由のための同様物の使用が望ましい場合には、ラミネートはさらに多層を包含し得る。
【0003】
防水性ライニングは、シートから切断されたパターンピースから形成され、次に、通常は縫製により継目で一緒に接合されて、被服を構成する。次にライニングは被服の外部水浸透性層の内側に離れて配置されて、多少の水蒸気透過性を保持する。しかし、ライニングと外部材料の中間に多少の空隙が依然として残存するという事実のために、水蒸気透過性および熱貫流が有意に低減される。
【0004】
機能層または機能層ラミネートが縫製される場合、機能層は縫合孔の位置で水浸透性になる。これが、このような縫合継目が、一緒に縫製後に、通常は防水方式で防水性封止テープを接着することにより封止される理由である。適切な継目封止テープは、機能層および薄い外部材料を包含し、それに適用された防水性接着剤を有する多層ラミネートから切り出された材料である。
【0005】
WO 98/29000は、外部材料のシャフトおよびその上に離れて配列される内部機能層を有する履物を開示する。機能層を損傷し得る層の移動が起こり得る。WO 98/29000は、外部材料の内側に非接着剤層を提供することによりこれを軽減しようとする。しかし非接着剤層の性質のために、継目封止テープは機能層の内側に配置されて、審美的および装着的問題を引き起こす。
【0006】
外部材料、機能層および任意のライニング層が、それらのパターンピースが切り取られる前に、すでに一緒に接着されていた場合、いくつかの継目は一緒にピースを接合するために必要とされないが、しかしアップリケを留め付けるためにのみまたは純粋に装飾用継目として役立つとしても、機能層は常に外部材料に関して必要とされるのと同様に多数の穿孔継目を有さねばならない。これらの継目は機能層の穿孔をもたらし、したがって、それらは防水性になるよう封止される必要があり、その場合、継目封止テープは、個々のラミネートピースが一緒に接合されるステッチ継目を封止するためにラミネートのライニング側の上に接着されねばならない。結果は、特に相対的に多数のパーツから組み立てられるピースの場合には、ライニング側の対応的に多数の継目封止テープが存在することになる。これは、審美的局面から歓迎されないだけでなく、身体との、または被服用ピースの内側に装着されるさらに別の被服用ピースとの摩擦接触により、時間が経過すると、摩損および/または摩擦の結果として、継目封止テープは剥がれるようになる。
【0007】
今までは、多数の外部保護材料継目を有する靴を製造するためには、継目封止テープでこれらの多数の継目すべてを封止せねばならないのでなく、2〜3カ所の領域のみで一緒に縫合され、他所で離れて隣接した外部材料および機能層ラミネートが利用された。機能層がいくつかの一緒に縫製された機能層ピースからなる場合、完成機能層は、ライニングから遠隔の側面に継目封止テープで封止され、そして後で外部材料内部の反対側に配置された後、機能層が円周または円周の一部で外部材料に封止された。機能層ピースを一緒に保持する継目を封止するために用いられる継目封止テープはこの場合、完成品では観察され得なかった。この点での欠点は、離れた機能層ラミネートは、特に大きい湾曲を伴う領域を有する靴に関しては、外部材料に隣接せず、しかしそこから離れて垂れ下がり得るということである。これは、印象の審美的損傷を生じ得る。さらに、外部材料と機能層との間に空気バリアが作られて、これが被服用パーツの通気性を損ない得る。外部材料の内側面と機能層の外側面に置かれる封止テープとの間の摩損または摩擦は不都合である。それにより、時間が経過すると、摩損および/または摩擦の結果として、継目封止テープは剥がれるようになり、これにより防水性が失われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
−発明の要旨−
前記の欠陥を克服すること、特にそれらを防水性にするために封止されるのに必要な、そして層間の相対的動きを排除する継目の数を低減することが、本発明の目的である。本発明は、継目封止および防水化を簡単にする。スタイリングのより大きい自由を提供することも目的である。本発明はさらに、普通に存在する空隙を排除し、水蒸気透過性を増大する。さらに、本発明は、外部および機能層の封止複合材料を生成するための容易な方法を提供する。これらの複合材料は、標準的に用いられるよりも薄く且つより通気性の高い革または材料の使用を促す。その理由は、したがって、複合材料を作製することにより所望の剛性が達成されることである。その所望の剛性を作るために付加的補強材を用いる必要はもはやない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、外部保護材料および内部機能層のラミネートである被服用パーツを提供することにより達成されるが、この場合、機能層は、外部保護材料に隣接する機能層の表面の継目上に継目テープを提供することにより防水化されるステッチドシームにより一緒に接合された複数の機能層ピースで構成され、前記の外部保護材料および前記の複数の機能層ピースは接着剤層により一緒に接合される。これは単一構造を提供する。
【0010】
本発明のパーツの製造方法において、第一過程は、任意に複数の個々の外部保護材料ピースを一緒に接合して外部保護材料部分を形成することにより、所望の形態の外部保護材料を提供することである。外部保護材料は、それに装飾的継目を適用し得た。さらに、継目テープを適用することにより防水化されるステッチ継目により、複数の機能層ピースが一緒に接合される。その後、不連続接着剤または通気性連続接着剤により外部材料および機能層部分は、外部材料に隣接する継目テープで一緒に接合され手、単一構造のラミネートを形成する。
【0011】
被服用ピースは、ジャケット、ズボン、コート、オーバーオール、帽子、手袋、履物等の一部を構成し得るかまたはそれらであり得る。
図面を参照しながら、ここで本発明の実施態様を特定的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、機能層膜およびライニング層を含む機能層ラミネートを示す。
【図2】図2は、図1に示した種類の機能層ラミネートをの横断面を示す。
【図3】図3は、機能層がテキスタイル補強層を提供されるラミネートの横断面を示す。
【図4】図4は、二層貼合せ機能層の横断面を示す。
【図5】図5は、一緒に縫合されている機能層ピースにより形成される機能層部分の例を示す。
【図6】図6は、継目封止テープを有する図5の機能層部分を示す。
【図7】図7は、2つの外部材料ピースから一緒に縫合された外部材料部分を示す。
【図8】図8は、その接着剤貼合せ前の、ワンピース外部材料部分を有する図6の機能層部分を示す。
【図9】図9は、その接着剤貼合せ前の、図6の機能層部分および2つの外部材料ピースから集合された外部材料部分を示す。
【図10】図10は、本発明にしたがって製造された靴の透視図を示す。
【図11】図11は、オートバイ服に関する被服用ピースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
−好ましい実施態様の詳細な説明−
本発明で理解されるように、最外部保護材料および機能層は、一方では機能層の後で直接接合(または接着)され、そして任意に外部保護層は、他方で、例えば、それぞれ複数の機能層ピースからまたは外部材料ピースから別々に一緒に縫合することにより、各々縫製されている。複数の機能層ピースから形成される継目は次に、防水性継目テープを適用することにより防水化される。外部材料は、アップリケ継目および/または装飾継目を提供され得る。したがって、機能層は外部材料の継目領域で穿孔されない。次に、2つが一緒に接着されて、外部層に隣接した継目テープを含有する機能層の側面を伴うラミネートを形成する。したがって、本発明は、継目を封止するために要する封止材料が慣用的三層貼合せの使用より有意に少ない、ということが分かる。封止材料の領域、例えば継目封止テープは通例、水蒸気透過性ではないため、本発明の三層貼合せラミネートを基礎にした場合は、封止される機能層継目の数が低減されるため、慣用的三層貼合せラミネートを基礎にした場合より、ラミネートはより良好な水蒸気透過性を保持する。さらに、継目テープにかかる経費およびその結果としての被服用パーツのコストは減少する。本発明のこれらの正の作用は、必要とされる外部材料継目、例えば装飾継目の数に伴って意義を増大する。
【0014】
複数の機能層ピースを一緒に接合して、機能層部分を形成するために、縫合によりピースは継目で接合される。この場合、封止材料によるこれらの継目のその後の封止の必要があり、このための通俗的選択は、継目上に接着される防水性継目封止テープである。本発明の被服用パーツラミネートにおいては、このような封止材料の適用は、被服用パーツラミネートを形成するための外部材料部分および機能層部分の貼合せ前に実行される。継目封止テープは、被服用パーツラミネートを形成するための貼合せ後には機能層部分の側面に面する外部材料上にある機能層部分のその側面に適用される。完成被服用パーツラミネートにおいては、したがって、封止テープは目に見えず、あるいは前記の摩損および/または摩擦応力に曝露されない。
【0015】
本発明の出発点は、一方では外部材料からの外部材料パターンの切り取りであり、他方では機能層からの切り取りである。本発明においては、この後には複数の機能層ピースが一緒に接合されて、機能層パーツを形成し、複数の外部材料ピースは任意に一緒に接合されて、外部材料部分を形成し、そしてその後にのみ、その結果生じる外部材料部分およびその結果生じる機能層部分は、被服用パーツラミネートを形成するために固有的水蒸気透過性接着剤層または不連続接着剤層により一緒に接着される外部材料部分および機能層部分により、貼合されて共通ラミネートを形成する。
【0016】
本発明の被服用パーツを形成するための外部材料部分および機能層部分の直接貼合せは、水蒸気バリアとして、そして外部材料および機能層間の熱貫流バリアとしても作用し得る空気層を排除する。機能層が外部材料に離れて付着されているだけの慣用型のパーツと比較すると、本発明の被服用パーツラミネートはしたがって、非常に低い水蒸気透過抵抗を有する。本発明のラミネートは、外部材料およびライニング材料に関する材料の選択によって、35 m2Pa/W未満のまたは好ましい実施態様の場合には、15 m2Pa/W未満でさえある水蒸気透過抵抗Retを有する。
【0017】
慣用的材料から成るパーツと比較した場合、本発明の構築物は、より低い熱貫流抵抗Rctも有し、これは200×10-3m2K/W未満であり得るし、好ましい実施態様では100×10-3m2K/W未満であり得る。
典型的機能層ラミネートは、25×10-3m2K/W未満の熱貫流抵抗RcTおよび13 m2PA/W未満の水蒸気透過抵抗Retを有する。機能層ラミネートの特定の実施態様は、7 m2Pa/W未満のRetを有する。
【0018】
機能層は、水蒸気透過性および液体防水性である。それは膜またはフィルムであり、以下でさらに説明される。それは普通は、保護のためのライニングを含む。この形態の機能層は、図1および図2に示されている。それは、時としては、二層貼合せラミネートと呼ばれる。図3に示すように機能層が反対側に別のライニングまたは裏地または覆いも有する場合、それは時としては三層貼合せラミネートと呼ばれる。
【0019】
外部材料および機能層ラミネートが先ず一緒に貼合されて、外部材料および機能層を含む被服用パーツラミネート、例えば三層貼合せラミネートを形成する本発明の場合、一方で機能層パーツが、そして任意に他方で外部材料部分も各々、複数の機能層ピースおよび外部材料ピースからそれぞれ一緒に縫合された後に、そしてこの後、外部材料部分が任意にアップリケ継目および/または装飾継目を提供された後、機能層は外部材料継目の領域で穿孔される必要がない。したがって、本発明は、慣用的三層貼合せラミネートの使用より有意に少ない封止継目のための継目封止テープを要して、製造コストを低減する。そして、封止材料、例えば継目テープの領域は通例は水蒸気透過性を有さないため、本発明の三層貼合せラミネートを基礎にした場合は、封止される機能層継目の数が低減されるため、慣用的三層貼合せラミネートを基礎にした場合より、被服用パーツはより良好な水蒸気透過性を保持する。本発明のこれらの正の作用は、必要とされる外部材料継目、例えば装飾継目の数に伴って意義を増大する。
【0020】
本発明においては、機能層継目の封止は継目封止テープによって実行されるため、外部材料部分および機能層部分が貼合せられる前に、継目封止テープは外部材料および機能層間に包埋され得るが、この場合、それぞれの継目封止テープは摩損および/または摩擦に対して保護されないだけでなく、完成パーツでは目に見えないままである。
【0021】
ラミネートを形成するための接着は、連続形態で、即ち全領域に亘って適用された接着剤により、または不連続的に、即ち間隙を伴って適用された接着剤により実行され得る。この連接では、接着剤層は、好ましくは機能層ピースが一緒に縫製されて機能層部分を形成する前に、機能層または機能層ラミネートに適用される。水蒸気透過性接着剤は、連続接着剤層が適用される場合に用いられる。例えば粉末、小点、網目またはマトリックス形態で適用される不連続接着剤層の使用のために、内在的に水蒸気透過性でない接着剤を用いることができる。その低コストおよび接着剤レイダウンの調整の容易性のために、粉末接着剤が好ましい。この場合、水蒸気透過性は、接着剤で覆われている機能層の表面の一分画のみにより保持される。
【0022】
接着剤層は、好ましくは外部材料からの外部材料ピースの切り取り、あるいは機能層材料または機能層ラミネートからの機能層ピースの切り取りの前に、外部材料におよび/または機能層または機能層ラミネートに適用され得る。
接着剤層は、熱活性化可能接着剤の層であり得る。履物が製造されるラミネートを製造するためにこの熱活性化可能接着剤が用いられる場合、貼合せ接着剤の活性化は、靴の内側からまたは外側から適用される加熱装置により実行され得る。
【0023】
本発明が特に有効である例は、運動靴、例えば軽量、防水性および通気性夏用靴である。視覚的理由、スタイリング理由および耐久性理由に関しては、これらはしばしば、多数の装飾継目を有し得る多数の同時縫製外部材料パーツから組み立てられる。外部保護材料、機能層およびライニングから作られる慣用的三層貼合せラミネートを用いて製造されるこのような靴では、機能層は、必要とされる多数の縫合継目のために多数の領域で穿孔され、対応する多数の継目封止テープが必要とされる。これは、高材料および労働要件を要さないだけでなく、その内表面が多数の継目封止テープで形状を損なわれる靴を生じ、これらの多数の継目封止テープは、特にソックスを着けずにしばしば履かれる運動靴の場合には、前記の摩擦作用の結果に曝される。さらに、靴の全体的通気性は、用いられる継目封止テープの数が増大すると低減する。
【0024】
2〜3の領域でのみ一緒に縫合され、他所に離れて隣接した外部材料および機能層ラミネートが利用された場合、機能層および外部層間の空気バリアのために、それはより高いRetおよびRctを有する靴を生じる。
履物に関しては、本発明の目的は、甲、中底および表底を有する靴であって、甲が最外部保護層材料および液体防水性および水蒸気透過性である機能層から成るラミネートで構成され、前記機能層がステッチドシームにより一緒に接合される複数の機能層ピースからなり、前記の継目が最外部保護層に隣接する前記の機能層の表面に適用された防水性継目テープまたは接着剤により防水化されている靴を提供することにより成し遂げられる。
【0025】
靴の製造は、例えば以下のように進行され得る:その一側面上のライニング層を有する機能層およびその他側面上の水蒸気透過性接着剤層を含む機能層ラミネートは、一緒に縫合される機能層ピースをそれから切り取って、機能層靴シャフトを形成する。いくつかの場合には、一側面にライニング層を、その他方側面に薄い強化不織布またはニットを、ならびにその他方側面に水蒸気透過性接着剤層を有する機能層を含む三層ラミネートを用いるのが望ましい。機能層継目は、水蒸気透過性接着剤層を提供される機能層ラミネートのその側面上の継目封止テープにより封止される。複数の外部材料ピースは一緒に縫合されて、同一造形化外部材料靴シャフトを形成する。外部材料シャフトは、装飾、継目およびキルティングを有し得る。機能層シャフトおよび外部材料シャフトは、それらの上部シャフト末端で一緒に縫合されて、次に型全体に被せて、接着剤が活性化され、外部材料および機能層が部分的に接着されるようになる。これは、いくつかの製造過程(かかと領域の加熱および加圧、つま先領域の加熱および加圧等)で起こり得るし、あるいは靴シャフトの全表面に熱および圧力を適用することにより一過程で起こり得る。その後、膠または射出成形技法等を用いて、外底が取り付けられる。次に大体完成した靴は、機能層および外部保護層の結合が予め完了されていなかった場合には、熱圧プレス機に通される。熱圧は、機能層の側面に面する外部材料上に存在する水蒸気透過性接着剤材料を活性化して、外部材料シャフトおよび機能層シャフト間の貼合せ接着剤結合を生じる。
【0026】
この貼合せ操作の前に機能層ラミネートの外表面に適用される継目封止テープは、それらが外部材料シャフトおよび機能層シャフト間に包埋されてしまうため、外部材料シャフトおよび機能層シャフトの貼合せ後は、もはや見えない。その結果、継目封止テープは見えないだけでなく、摩損および摩擦作用に対して保護される。
【0027】
この製造方法では、外部材料シャフトは、外部材料ピースおよび/または装飾継目により任意数の装飾を提供され得るが、一方、機能層シャフトは少数の機能層ピースから一緒に縫合され、したがってより少ない継目を有する。その外部材料が外部材料ピースおよび/または装飾継目の形態で多数の装飾を提供されている靴が外部材料および機能層を包含する慣用的多重ラミネートから製造されるものであった場合、対応的多数の継目封止テープが用いられねばならず、これは靴の内表面に非審美的外観を提供するだけでなく、必要とされる多数の継目封止テープのために、完成靴の通気性も大いに損なう。
【0028】
防水性ならびに水蒸気透過性および水蒸気透過抵抗に関しては、上部ラミネートは、機能層に関して用いられるのと同じ定義および製造方法に従う。
本明細書で用いられる材料は、以下のように定義され、例示される:
外部保護材料−外部材料は、保護材料であり、例えば革またはテキスタイルであり得る。テキスタイルは、例えば織布、ニット、不織布またはフェルトであり得る。これらのテキスタイル材料は、天然繊維、例えば綿、ビスコースから、または合成繊維、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンまたはポリオレフィン、あるいはこれらの材料の少なくとも2つのブレンドから形成され得る。このような外部材料は、一般に水浸透性且つ水蒸気透過性である。それらを耐水性にするためには、それらは、外部材料が水蒸気透過性のままであるような方法で、撥水剤材料、即ち疎水性材料で処理され得る。
【0029】
内部機能層:機能層は、水蒸気透過性および液体防水性である。それは、普通は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリビニル、クロリド、ポリケトン、ポリスルホン、ポリカルボネート、フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリレート、ポリウレタン、コポリエーテルエステルおよびコポリエステルアミドから選択され得る、水蒸気透過性および液体防水性である膜またはフィルムから作られるかまたはそれを含有する。好ましくは、機能層は、多孔性ポリテトラフルオロエチレンを含み、これは防水性および水蒸気透過性である。
【0030】
好ましくは、それは、米国特許第3,953,566号に記載されているようなノードおよびフィブリルにより構成される多数の開放相互連絡空隙を有する発泡性ポリテトラフルオロエチレンである。前記のように、内部機能層は二層貼合せまたは三層貼合せラミネートであり得る。
【0031】
ライニング材料:機能層と接合されて、機能層ラミネートを形成するライニング材料としては、外部材料に関して前記したのと同一材料、即ちテキスタイル、革等が用いられ得る。
ラミネート接着剤:被服用パーツを生成するための外部保護材料パーツを機能層パーツのラミネートは、機能層パーツおよび外部材料間の直接接着結合により実行される。選択されるラミネート接着剤は、一緒に貼合される材料の層の両方との良好な接着性を有する。貼合せ中、ラミネート接着剤は、一緒に貼合される層間に位置する。貼合せ前に、ラミネート接着剤は、一緒に貼合される層の一方の一側面に選択的に適用され得る。ラミネート接着剤は、特にそれ自体、水蒸気透過性でない場合には、接着剤の不連続層として、即ち小点形態、線形態、格子形態、粉末形態等で適用され得る。それが水蒸気透過性である場合には、それは連続的に適用され得る。ラミネート接着剤は、一緒に貼合される層間に挿入される接着性ウェブでもあり得る。適切なラミネート接着剤は、例えばコポリアミド、コポリエステル、ポリエステルポリウレタン、ポリアミドおよびポリウレタン、接着剤、例えば、反応性ポリウレタン接着剤、ならびにポリエステルウレタンとポリウレタンの混合物でもある。その良好な結合強度および低融点を基礎にして、好ましい接着剤は、65℃の融点を有する熱可塑性コポリエステルである。
【0032】
継目テープ:継目封止テープとして特に適切なのは、ゴアシームGORE-SEAMの商品名でW. L. Gore Associates GmbHから入手可能な防水性接着剤テープであり、これは防水性、水蒸気透過性機能層およびテキスタイル層を有する二層貼合せラミネートであって、機能層側に、約130℃の融点を有するポリウレタン接着剤の形態の連続接着剤層を提供される。継目封止テープとして、二層貼合せラミネートは、図2の構造を有する帯形状に切断され、ライニング層の代わりに提供される薄い、機械的に強いテキスタイル層とともに用いられ得る。このような継目封止テープは種々の幅で利用可能であり、22 mmの幅が好ましい。
【0033】
本明細書中で用いられる用語は、以下のように定義される:
防水性:防水性とは、調査下の材料が0.13 barより大きい水進入圧に耐え得ることを意味する。好ましくは、材料は1 barより大きい水圧に耐え得る。測定は、漸増水圧に調査下の材料の100 cm2試料を曝露することにより実行される。この目的のために、20±2℃の温度の蒸留水が用いられる。水圧の上昇は、60±3 cmH2O/分である。試料の水進入圧は、試料の反対側を水が通り抜ける圧力である。この試験を実行するための的確な方法は、1981 ISO Standard No. 811に記載されている。
【0034】
水蒸気透過性:水蒸気透過性という用語は、そのように呼ばれる材料の水蒸気透過抵抗Retにより定義される。Retは、シート用構造または複合材料の特異的材料特性であり、これは、既存定常状態分圧勾配の結果、所定面積を通過する「潜在」蒸発熱束を決定する。Retは、International Standard ISO 11 092に対応する1994年2月のGerman Standard DIN EN 31 092に定義されており、m2Pa/W(平方メートルパスカル/ワット)で表される。Retを測定するためには、40%の空気の相対湿度で35℃の温度を有する測定ヘッドが用いられ、空気速度は1 m/sに調整される。水蒸気透過抵抗は、Hohenstein皮膚モデル試験を用いて測定され、これは、Bekleidungsphysiologishes Institut e.V. Hohensteinの1987年9月の標準検定法Ne. BPI 1.4に記載されている。
【0035】
熱貫流抵抗:International Standard ISO 11 092に対応する1994年2月のGerman Standard DIN EN 31 092によれば、m2K/W(平方メートルケルビン/ワット)で表される熱貫流抵抗Rctは、特定温度勾配の結果、所定面積を通過する乾燥発熱束と定義される。Rctを測定するためには、20℃に設定された空気温度で、35℃の温度を有する測定ヘッドが用いられ、相対空気湿度は65%に設定され、空気速度は1 m/sに設定される。熱貫流抵抗は、Hohenstein皮膚モデル試験により測定され、これは、Bekleidungsphysiologishes Institut e.V. Hohensteinの1987年9月の標準検定法Ne. BPI 1.4に記載されている。
【0036】
ここで、図面を参照しながら本発明を説明する。
大多数の図面は非常に模式的な図面であって、実測寸法であると理解されるべきでない。すべての図面中、同一参照数字は対応する構成成分および素子に関して用いられる。
【0037】
図1および2は、それぞれ透視図および横断面図であって、機能層13およびライニング層15を貼合せることにより生成される機能層ラミネート11を示す。機能層13とライニング層15の接合は、ラミネート接着剤(示されていない)により実行される。貼合せ接着剤は、不連続的に(例えば、粉末形態、網状形態、小点形態、マトリックス形態で)適用される。図1の小点14は、層13上の外表面上の接着剤を示す。それらの機能は以下で説明される。
【0038】
図3は、ライニング層15が機能層13の一側面上にあり、そして任意のテキスタイル補強層16が他方側面上にある機能層ラミネート11の実施態様の横断面図である。この補強層16は、機能層13の一側面上に積層されるテキスタイルシート材料である。テキスタイルシート材料は、織布、連続粗編布、不織布または同期編目形成メリヤス生地であり得る。材料は、ポリエステルおよびポリアミド(ナイロン)のような多数の材料のうちの1つであり得る。好ましくは、テキスタイルシート材料は、シャルムーズ構造を有する不織材料または編み材料である。
【0039】
図4を参照すると、本発明のこの実施態様における機能層13は、水蒸気透過性および液体防水性ポリマー層18ならびに連続一体構造水蒸気透過性層20を包含する二層貼合せ材料である。ポリマー層18は、好ましくは、開放相互連絡微小空隙の顕微鏡的構造を有する多孔性ポリマー膜である。微小とは、裸眼で見えないことを意味する。この層は、空気透過性および水蒸気透過性である。膜18は、好ましくは5μm〜125μm、好ましくは5μm〜25μmの厚みを有する。したがって、機能層13は防水性であり、且つ水蒸気透過性である。
【0040】
ポリマー層18のために用いられるポリマーは、可塑性ポリマーだけでなく、弾性ポリマーでもあり得る。好ましい多孔性ポリマー材料は、発泡性ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である。この材料は、多数の開口相互連絡空隙、大型空隙容積および莫大な強度を有する。発泡性ポリテトラフルオロエチレンは、軟質、柔軟性で、安定化学特性、高水蒸気透過率および良好な汚染耐性を保有する表面を有する。米国特許出願第3,953,566号および米国特許出願第4,187,390号(これらの記載内容は、参照により本明細書中に含まれる)は、微孔質発泡性ポリテトラフルオロエチレンにおけるこのような膜の生成を記載する。
【0041】
連続水蒸気透過性層20は液体耐水性でもあるが、しかし、層18と違って、それは非多孔性で、望ましくない汚れの通過を防止する。
層20の機能を実施する適切な連続水蒸気透過性ポリマーは、米国特許出願第4,493,870号(Vrouenraets)および米国特許第4,725,481号(Ostapachenko)、に開示されているようなポリウレタン、シリコーン、コポリエーテルエステルまたはコポリエーテルエステルアミドの一族のもの、または米国特許出願第4,194,041号(Gore)に記載されているポリウレタンである。適切な組成物は、米国特許第4 2 340,838号(Foy等)に見出され得る。好ましい種類の連続水蒸気透過性ポリマーは、ポリウレタンである。
【0042】
機能層のその他の既知の構造が考えられる。例えば、機能層13のさらなる実施態様では、連続非多孔質親水性水蒸気透過性層が、2つの多孔性ポリマー層間に位置する。
【0043】
図5は、各々が機能層ラミネート11から切り取られるかまたは打ち抜かれた、そしてステッチドシーム21により一緒に接合される2つの機能層ピース19から組み立てられた機能層パーツ17を示す。継目21は、好ましくは、一緒に縫合される機能層ピース19の相互重複を要しないジグザグ継目である。例えばSingerからの慣用的縫製機は、この目的のために用いられ得る。
【0044】
図6は、継目21が防水性継目封止テープ23で封止される図5の機能層パーツ17を示す。
封止される継目上に継目封止テープを接着するために、熱風溶接機が用いられ得る。この機械で、接着操作のために継目封止テープ上に存在する接着剤は、熱風ジェットにより提供される熱風により溶融され、そして接着可能継目封止テープは、それに封止され、接着される機能層パーツ継目領域に対する接着極面を有するプレスローラーによりプレスされる。
【0045】
縫合継目の代わりに、複数の機能層ピース19を一緒に接合して機能層パーツ17を形成することは、他の種類の継目、例えば接着継目または溶接継目を用いることにより成し遂げられ得る。このような接着継目も、継目封止テープを提供され得る。
【0046】
図7は、外部材料パーツ29を形成するために外部材料継目27により一緒に接合された2つの外部材料ピース25を示す。外部材料継目29は、同様にジグザグ継目であり、それも、例えばSingerからの慣用的ミシンを用いて生成され得る。外部材料継目のような接合継目と同様に、さらなる継目、例えば装飾継目が提供され得るが、これは図7に示されていない。
【0047】
図8は、ラミネート31を形成するために接着剤小点14により1ピース外部材料部分29に接着されている図6に示した構造を有する機能層部分17を示す。図6と同様に、継目封止テープ23は、機能層継目21を見せるために折り畳まれたままで示されている。実際には、継目封止テープ23は機能層継目21の全体を被覆する。
【0048】
図9は、図6と同様の機能層部分、ならびに外部材料継目27により一緒に接合された2つの外部材料ピース25から組み立てられた図7と同様の外部材料部分29を包含するラミネートを示す。
図8および9から明らかなように、機能層部分17および外部材料部分29の接着後、完成ラミネート31においては、継目封止テープ23はこれら2つの部分間に位置し、結果的に目に見えず、そして機械的に保護される。
靴、例えば図10に示した種類の運動靴の製造に関する例示的実施態様を、ここで説明する。
【0049】
図10に示した靴33は、靴の舌35を伴う外部材料シャフト34および機能層シャフト50を包含し、機能層シャフトは、外部材料シャフト34の一部を剥がして描いた図10でその一部のみが観察され得る。外部材料シャフト34は、外部材料継目27により多数の外部材料ピース36から一緒に縫合されている。舌35および靴前部38間の遷移領域では、そこに存在する外部材料36は、外部材料継目27によりその上に縫合された外部材料ストラップ37を有する。靴紐44を受け容れるためのハト目孔42を提供され、部分的に舌35に重なる外部材料シャフトパーツ40は、装飾継目46を提供される。
【0050】
図10に示した靴33では、機能層シャフト50は、2つの機能層ピースから、即ち舌パーツを含む靴前部機能層ピース19aと靴後部機能層ピース19bから成る。両者は、一緒に縫製されて、2つの機能層継目21(図10にはその一方のみが見える)により機能層シャフト50を形成する。機能層継目21は、防水様式でそれに接着された継目封止テープ23を有する。図10にはその一方のみが見える。
【0051】
先ず、複数の外部材料ピースを一緒に縫合することにより、1.2 mmの厚みで革、例えばヌバック革の外部材料シャフト34が生成される。機能層シャフト50は、複数の機能層ラミネートピースから、図10に示した靴33の場合には2つの機能層積層ピース19a、19bから一緒に縫合される。これらの機能層ラミネートピース19a、19bは、例えば前記の様式で、粉末形態でふりかけ、次に熱により固定することにより、接着剤、例えばポリウレタン接着剤により生成されていた不連続ラミネート接着剤層14がすでにそこに位置している機能層ラミネート50から切り取られ、または打ち抜かれる。
【0052】
用いられるラミネート接着剤14は、粉末接着剤、例えば低融点コポリエステル粉末であり得る。これは、機能層または機能そうラミネート50にふりかけられ、次に加熱され、好ましくは赤外加熱され、初期融解によりそれを機能層または機能層ラミネート50上に固定する。図2に示した種類の二層貼合せ機能層が用いられる場合、粉末接着剤は非多孔質親水性水蒸気透過性層20上にふりかけられる(図2)。ポリマー層18が前記の多孔質ポリテトラフルオロエチレンから成り、非多孔質水蒸気透過性層20がポリウレタン層から成る好ましい実施態様では、粉末ラミネート接着剤14はポリウレタン層上にふりかけられ、その上で固定される。いくつかの場合には、外部及び値機能性ライナーにより形成される複合材料に付加的強度を付加し得る三層材料を用いることが望ましい。この場合、第三層は、好ましくは、厚みを有意に増大せずに強度を付加する薄い不織材料である。粉末接着剤14は、ここでは不織材料に適用される。非常に高い耐久性が所望され得る場合には、従来通り継目テーピングが可能である良好な剥離耐性を有するニット材料が用いられ得る。
【0053】
機能層継目21は次に、好ましくは22 mmの幅を有する継目封止テープ23により防水封止される。ゴアシームGORE-SEAMが許容可能なテープである。これは、熱風溶接機により、好ましくは130℃の加熱コースで、機能層ラミネート50のラミネート接着剤14上に接着される。
【0054】
機能層シャフト50は次に、外部材料シャフト34の内側に吊されるが、これは、機能層シャフト50がこの上縁でのみ外部材料シャフト34に縫合され、他所では外部材料シャフト34に関しては離れていることを意味する。
機能層シャフト50および外部材料シャフト34は、ここでは少なくとも部分的に一緒に結合される。外部材料シャフト34および機能層シャフト50は、加熱型上に置かれ、圧力が適用されて、内部機能層シャフト50の上部および側面を外部材料シャフト34に結合する。機能層シャフト50および外部材料シャフトのかかとおよびつま先領域は加熱型中でのかかと月形の形成中およびつま先パフの形成中に一緒にさらに結合されるようになる。必要な場合には、加熱プレスが用いられて、靴の舌周囲の領域を結合し得る。
【0055】
その後、機能層シャフト50および外部材料シャフト34の貼合せが完全でない場合には、任意に、靴33の外部材料シャフトおよび機能層シャフト50がプレス機中に置かれる。機能層ラミネート上のラミネート接着剤14を活性化して、外部材料シャフト34および機能層シャフト50を恒久的に一緒に接着して、上部シャフトラミネートを形成するために、靴33は加熱炉中で約80〜90℃に加熱される。
【0056】
外部材料シャフト34および機能層シャフト50を貼合せるための代替的方法によれば、靴33は真空プレス中に置かれる。即ち、靴33はゴム袋を被せられ、これにより外部材料シャフト34および機能層シャフト50を一緒に強制排気し得る。靴型上および真空プレス中で靴33は、機能層ラミネート上のラミネート接着剤14を接着可能状態に転換して、外部材料シャフト34および機能層シャフト50を恒久的に一緒に接着してシャフトラミネートを形成するために、加熱炉中で約80〜90℃に加熱される。
【0057】
各々の外部材料、機能層およびライニングの複合材料を構成する三層貼合せラミネートから慣用的方式で一緒に運動靴33を縫合するために、図10の継目27および46はすべて、外部材料だけでなく機能層も穿孔し、対応的に多数の継目封止テープが運動靴33の内表面上に貼り付けられねばならない。
【0058】
しかしながら、本発明により構築される運動靴33は、2つの機能層継目21を要するだけであり、したがって継目封止テープも2つだけである。継目封止テープ23のための労力および材料要件は、慣用的方法に比して非常に有意に低減され、対応的に、製造コストを低減する。2つの相対的に短い継目封止テープ23だけを必要とするため、靴33の全体的通気性は、継目封止テープによっては極最小限に損なわれるに過ぎない。
【0059】
本発明によれば、継目封止テープ23は、シャフトを形成する三層貼合せラミネートの外部材料34および機能層50間に包埋されるため、本発明により製造される運動靴33の内側には継目封止テープは全く観察されず、2つの機能層継目21が見えるだけである。
【0060】
本発明の方法は、したがって、シャフトが慣用的三層張り付けラミネートを用いて慣用的様式で構築された靴よりも低い製造コスト、摩擦がないための継目封止テープの良好な耐久性、必要な継目テープが少ないための良好な通気性、ならびに良好な審美的外観をもたらす。
【0061】
本発明により作製された被服用パーツのさらに別の例として、オートバイ騎乗者用防護スーツ60を図11で説明する。この防護スーツ60は、図9に示した種類の上部材料部分および機能層部分を張り合わせることにより構成され、袖部分61および足部分63を有し、それぞれその肘および膝領域は、継目67によりそれに縫製される補強素子65を有する。これらの素子に関する縫製は、必要な外部材料部分および機能層部分が張り合わされて被服用パーツラミネートを形成する前に実行された。完成被服用パーツラミネートの機能層は、したがって、補強素子65上に縫製するために継目67の領域に継目穿孔を有する必要がない。実際的適用では、このような防護スーツは、補強素子よりかなり多数の外部材料に縫製される適用部分、例えば対応する数の継目を包含する背中領域における装飾的適用を有し得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部保護材料および水蒸気透過性および防水性である内部機能層のラミネートである被服用パーツ(31)であって、
機能層が、外部保護材料に隣接する機能層の表面の継目(21)上の継目テープ(23)を提供することにより防水性になるステッチドシーム(21)により一緒に接合される複数の機能層片(11)から成り、
前記外部保護材料および前記複数の機能層片(11)が接着剤層(14)により一緒に接合される被服用パーツ。
【請求項2】
外部保護材料が継目(27)により一緒に接合される複数の外部保護材料片(25)を包含する請求項1記載の被服用パーツ。
【請求項3】
接着剤層(14)が水蒸気不透過性接着剤の不連続層である請求項1または2記載の被服用パーツ。
【請求項4】
接着剤層(14)が水蒸気透過性接着剤の連続層である請求項1または2記載の被服用パーツ。
【請求項5】
内部機能層材料がポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエーテルエステルおよびポリテトラフルオロエチレンから成る群から選択される水蒸気透過性および防水性ポリマーを包含する請求項1〜4記載のいずれか1項に被服用パーツ。
【請求項6】
機能層材料が膜から成る請求項1〜5のいずれか1項に記載の被服用パーツ。
【請求項7】
機能層材料がフィルムから成る請求項1〜5のいずれか1項に記載の被服用パーツ。
【請求項8】
機能層材料が多孔性ポリテトラフルオロエチレンから成る請求項5記載の被服用パーツ。
【請求項9】
機能層材料が防水性、水蒸気透過性層(13)およびライニング層(15)から成るラミネートである請求項1〜8のいずれか1項に記載の被服用パーツ。
【請求項10】
一緒に接合される請求項1〜9のいずれか1項に記載の複数の被服用パーツ(31)。
【請求項11】
ジャケット、ズボン、コート、オーバーオール、帽子、手袋または履物の形態の請求項10記載の被服。
【請求項12】
以下の:
外部材料パーツ(29)を提供し、
防水性、水蒸気透過性層材料の複数の小片(19)を提供し、
ステッチドシーム(21)により一緒に機能層片(19)を接合して、機能層パーツ(17)を形成し、
防水性継目テープ(23)で継目(21)を被覆することにより機能層継目(21)を防水性にして、
継目テープを外側材料パーツ(29)に対面させながら外部材料パーツ(29)の内表面上に機能層パーツ(17)を置き、
接着剤層(14)により外部材料(29)および機能層パーツ(17)を一緒に接合することを包含する被服パーツ(31)の製造方法。
【請求項13】
継目(23)により複数の外部保護材料片(25)を一緒に接合して、外部材料パーツ(29)を形成する請求項12記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−154019(P2012−154019A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−38788(P2012−38788)
【出願日】平成24年2月24日(2012.2.24)
【分割の表示】特願2000−612123(P2000−612123)の分割
【原出願日】平成12年4月14日(2000.4.14)
【出願人】(391018178)ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエーツ,ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (40)
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】