説明

β−キナクリドン色素類の製造

β−キナクリドン色素を製造する新規方法が、ポリビニルピロリドン、触媒および場合により粒子状のキナクリドンおよび/または粒子成長阻害剤の存在下で、酸化剤として過酸化水素を使用して、6,13−ジヒドロキナクリドンを酸化することによって、記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤として過酸化水素を使用し、ポリビニルピロリドンの存在下で、6,13−ジヒドロキナクリドンの酸化により、β−キナクリドン色素を製造する新規な方法に関する。
【0002】
キナクリドン色素類の多形は、よく知られている。例えば、キナクリドンは、下記式
【0003】
【化3】

【0004】
で示される、5,12−ジヒドロキノ−[2,3−b]−アクリジン−7,14−ジオンとも呼ばれるが、これは、3つの主な多形変形で存在することが知られている。α−(米国特許第2,844,484号)およびγ−(米国特許第2,844,581号、米国特許第2,969,366号、米国特許第3,074,950号および米国特許第5,223,624号)多形は、青みがかったまたは黄色がかった赤い色素類である。β−多形は、米国特許第2,844,485号ではバイオレット形として、米国特許第4,857,646号ではマゼンタ形として記載されているが、キナクリドンの昇華により得られたδ−多形は、米国特許第3,272,821号では黄色がかった赤色のキナクリドンとして記載されている。α−およびδ−形は不安定であるので、赤いγ−、およびバイオレットおよびマゼンタβ−キナクリドンのみが商業的に関心がある。
【0005】
キナクリドンの製造のための、数個の経路が記載されている。数多くの刊行物が、6,13−ジヒドロキナクリドンのキナクリドンへの酸化を記載している。例えば、米国特許第5,840,901号は、酸化剤として過酸化水素を使用した6,13−ジヒドロキナクリドンの酸化を記載している。このユニークなプロセスは、キナクリドン色素の製造のため、経済的かつ環境的に優しい方法を提供する。
【0006】
さらに、このプロセスは、例えば、β−またはγ−キナクリドンなどの,その所望の結晶変形で,キナクリドンおよびその固体溶液の製造を提供する。例えば、米国特許第6,013,127号は、そのγ−結晶形のキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固体溶液の製造プロセスを記載している。このような生成物は、顕著な色素特性を示す。一般に、色素形は、更なる仕上げステップを行なう必要なく、合成ステップで得られる。
【0007】
米国特許第6,225,472号および米国特許第6,406,533号は、色素粒子の成長および/または結晶相を指示し、制御できる、新規な6,13−ジヒドロキナクリドン誘導体類を記載している。
【0008】
米国特許第6,264,733号は、式(MOS)−Q−(CH−(X)−(Y)(II)で示される、新規な色素粒子成長および/または結晶相指示物質を記載し、ここでQは、色素部分を示し、Mは、金属カチオン、4級NカチオンまたはHを示し、Xは、少なくとも1つの5原子または6原子環を有する芳香族基もしくは脂肪族へテロ環基または少なくとも1つの6原子環を有するヘテロ芳香族基(これはフタルイミド基ではない)であり、Yは、スルホン酸もしくはカルボン酸またはその塩であり;mおよびnは、互いに独立して、0〜2.5の数を示し;oは、0.05〜4の数である。
【0009】
β−キナクリドンは、これらの既知の方法により有利に製造されるが、このようなプロセスにより製造される色素は、不透明または半不透明であり、その所望の色特性、高い色強度および高い透明度の、非常に小さい粒子サイズC.I.色素バイオレット19を得るためには、アフター処理、溶媒処理のような仕上げ、さらなる研磨または混練、または濃硫酸のような鉱酸からの沈降が依然として必要である。
【0010】
さらに、反応条件に応じて、β−キナクリドンは、存在する,少量の赤γ−またはα−キナクリドンとの混合物として得られることが多く、これにより、色相シフトおよびより低い色度になる。
【0011】
本プロセスは、純粋な単相の、直接的な色素β−キナクリドン色素の製造のための新規経路を記載し、ここで、プロセスは、特定のポリマーまたは特定のポリマー混合物の存在下で、場合により、種として、小さい粒子状のキナクリドンの存在下で、6,13−ジヒドロキナクリドンの酸化により行なわれる。
【0012】
従って、本発明のプロセスは、新しいバイオレットキナクリドン色素類の製造のための、新規な、実行可能な、環境的に優しく経済的な経路を提供するので、価値がある。
【0013】
驚くべきことに、改善されたβ−色素形のキナクリドンは、ポリビニルピロリドンおよび場合により種としての小さな粒子状のキナクリドンの存在下で、水性塩基性メタノール媒体中、酸化剤として過酸化水素をおよび触媒としてアントラキノンモノまたはジスルホン酸を使用し、6,13−ジヒドロキナクリドンを酸化することにより得られることが判明した。
【0014】
従って、本発明のプロセスは、製造業者が、更なる仕上げまたは溶媒処理を行なうことなく、経済的かつ環境的に優しいやり方で、高い性能の、高い色度のβ−キナクリドン色素を製造することが可能となるので、価値がある。経済的な意義が高い。
【0015】
本発明は、そのβ−結晶相の下記式
【0016】
【化4】

【0017】
で示されるキナクリドン色素を製造するプロセスに関し、ここで、下記式
【0018】
【化5】

【0019】
で示される6,13−ジヒドロキナクリドンの塩を、触媒および、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.2〜4重量%、好ましくは、0.5〜3重量%のポリビニルピロリドンの存在下で、過酸化水素で酸化する。
【0020】
好ましくは、ポリビニルピロリドンは、9000〜350000、最も好ましくは、40000〜50000の範囲の分子量を有し、6,13−ジヒドロキナクリドン塩形成の前、その間またはその後、最も好ましくは、塩形成の前に加えられる。
【0021】
一般に、式(III)の6,13−ジヒドロキナクリドンの塩は、モノ−または、好ましくは、ジ−アルカリ金属塩、またはその混合物である。最も好ましいのは、下記式
【0022】
【化6】

【0023】
で示される二ナトリウム塩および/または二カリウム塩であり、ここで、Mは、NaまたはKである。
【0024】
例えば、6,13−ジヒドロキナクリドン塩は、6,13−ジヒドロキナクリドンを、塩基性媒体(例えば、水、アルコールおよび塩基の混合物)中、典型的には、ポリビニルピロリドンの存在下で、30℃またはそれ以上の温度で、好ましくは、40〜100℃、最も好ましくは、50℃から対応する還流温度で、5分間から2.5時間、好ましくは、20分間から1.5時間攪拌することにより製造される。
【0025】
さらに、6,13−ジヒドロキナクリドン塩形成中およびその後の酸化反応中に、小
さな粒子状のキナクリドンの存在は、本発明の直接的な色素バイオレットβ−キナクリドン色素の生成に付加的に有益な効果作用を有し得る。
【0026】
好ましくは、このような小さな粒子状キナクリドンは粒子サイズ0.2μm以下であり、例えば、硫酸沈降からの既知のプロセスにより得られるようなβ−結晶相にあるか、または、実施例2およびより詳細には2つの特許出願に記載されたように、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドポリマーのような、他のポリマー類との混合物中のナノサイズキナクリドンである。
【0027】
このような小さな粒子状キナクリドンは、好ましくは、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%の濃度で、プレスケークスラリーなどの水性懸濁液として添加される。
【0028】
本発明を任意の特定の学説に制限することなく、ナノサイズまたは小粒子サイズβキナクリドン色素粒子は、合成される色素の種として作用することができ、ポリビニルピロリドンは合成される色素分子に粘着でき、そうすることにより、さらに結晶成長および結晶相に向かわせると考えられている。「結晶成長に向かわせること」なる用語は、適切な色素サイズを有するように色素粒子の合成を制御すること、その外に、所望の結晶相における、板形、針形、立方体形、小葉形、角柱形および他の幾何学形状などの特定の所望の形状の粒子を生成するように、結晶の成長に向かわせることを意味する。
【0029】
一般に、酸化は、6,13−ジヒドロキナクリドン、ポリビニルピロリドン、場合により小さな粒子状のキナクリドン、触媒、塩基、および適切な液相から本質的になるスラリーを、過酸化水素水溶液と組み合せることにより、反応媒体中で行なわれる。
【0030】
一般に、適切な液相は、酸化反応を促進し、過酸化水素酸化剤と有意な程度反応しない任意の液体媒体である。通常、液相は、100重量部の6,13−ジヒドロキナクリドン当り、20〜750重量部、好ましくは、40〜600重量部の水、50〜750重量部、好ましくは、100〜600重量部のアルコールを含む、低級アルコールと水の混合物であり、ここで、全ての部は重量部である。
【0031】
アルコールは、一般に、低級アルコール、例えば、C〜Cアルカノール、好ましくは、メタノールである。反応媒体は、好ましくは、実質的に他の有機溶媒を含まない。しかし、6,13−ジヒドロキナクリドン塩生成または酸化反応を損なわない限り、反応媒体中の有機溶媒類は許容される。
【0032】
6,13−ジヒドロキナクリドンの塩を形成できる任意の塩基が、反応媒体中で有用である。好ましくは、塩基は、アルカリ金属水酸化物、最も好ましくは、水酸化ナトリウムまたはカリウムである。ある場合には、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの混合物を使用することが有利である。
【0033】
塩基と6,13−ジヒドロキナクリドンのモル比は、典型的には、1モルの6,13−ジヒドロキナクリドン当り、1〜8モルの塩基、好ましくは、1モルの6,13−ジヒドロキナクリドン当り、2.2〜7モルの塩基である。
【0034】
6,13−ジヒドロキナクリドン塩の生成は、6,13−ジヒドロキナクリドン塩の結晶の形成により、光学顕微鏡下で観察可能である。反応条件および塩基の種類に応じて、塩は、一般に、針、角柱、立方体または板の形態である。
【0035】
さらに、6,13−ジヒドロキナクリドン塩生成の前または後に、粒子成長阻害剤を加えて、酸化されるキナクリドン色素の色素粒子サイズを制御することが有利である。抗凝集剤またはレオロジー改善剤としても知られる粒子成長阻害剤は、よく知られている。適切な粒子成長阻害剤は、例えば、フタルイミドメチルキナクリドン、イミダゾリルメチルキナクリドン、ピラゾリルメチルキナクリドン、キナクリドンスルホン酸およびその塩、例えばアルミニウム塩、を含む。
【0036】
最適効果を達成するために、粒子成長阻害剤を、好ましくは、6,13−ジヒドロキナクリドン塩生成の後または前の、酸化の前に、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.05〜8重量%、好ましくは、0.1〜5重量%の量で加える。
【0037】
種々の理由、特に副反応の可能性を避けるために、その外に、より制御可能なプロセスのために、酸化反応は、好ましくは、不活性ガス気流、例えば、アルゴンまたは窒素気流の下で行われる。
【0038】
最適化プロセスにおいて、酸化は、過酸化水素酸化剤の水溶液を、6,13−ジヒドロキナクリドンのスラリーと、水性アルコール、ポリビニルピロリドン、塩基の塩基性混合物中で、および場合により粒子状キナクリドンおよび粒子成長阻害剤と共に、5分間から6時間かけて、好ましくは、30分間から3.5時間かけて組み合わせ、その後、反応媒体を、一定時間、攪拌しながら高温に維持し、酸化を完了し、色素再結晶を促進することにより行われる。好ましくは、反応媒体は、過酸化水素の添加後、50℃またはそれ以上の温度に、最も好ましくは、還流温度に、5分間から5時間、好ましくは、10分間から4時間、維持する。その後、色素をろ過により単離し、アルコール、続いて熱水で洗浄し、乾燥する。塩基およびアルコールは、容易に、ろ液から再生され得る。
【0039】
過酸化水素の水溶液は、一般に、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%、最も好ましくは、10〜25重量%の過酸化水素を含む。
【0040】
過酸化水素による、6,13−ジヒドロキナクリドン塩から対応するキナクリドンへの酸化は、反応混合物の色変化により視覚的に追跡される。一般に、少し過剰の過酸化水素が使用される。過酸化水素と6,13−ジヒドロキナクリドンのモル比は、例えば、1モルの6,13−ジヒドロキナクリドン当り、1.1〜5モル、好ましくは、1.2〜3.5モルの過酸化水素である。
【0041】
酸化ステップにおける酸化促進量の触媒の存在が、キナクリドンのより高い収率に導く。さらに、前記した酸化条件下の触媒の存在が、例えば、3重量%未満のキナクリドンキノンを含む、キナクリドンキノンについて低い量を含むキナクリドン生成物になる。しかし、その存在が最終キナクリドン色素の飽和を実質的に低減させない限り、生成物中の少量のキナクリドンキノンは許容される。
【0042】
本反応条件下で6,13−ジヒドロキナクリドンの酸化を触媒できる任意の化合物が触媒として利用され得る。本発明のプロセスで使用される、特に適切な触媒は、例えば、6,13−ジヒドロキナクリドンからキナクリドンへの空気酸化に使用されるキノン化合物類である。このようなキノン触媒類は、当技術分野で公知である。特に、適切な触媒は、アントラキノン化合物類、特に、アントラキノンおよびアントラキノンスルホン酸誘導体類、例えば、アントラキノン−2,7−ジスルホン酸もしくはアントラキノン−2−スルホン酸またはその塩、特に、ナトリウムまたはカリウム塩類、特に、アントラキノン−2,7−スルホン酸、二ナトリウムまたは二カリウム塩を含む。キノン触媒は、酸化反応を触媒するのに効果的な量、例えば、6,13−ジヒドロキナクリドンの重量の0.005〜0.15倍、最も好ましくは、6,13−ジヒドロキナクリドンの重量の0.01〜0.05倍の量で、反応媒体中に存在する。
【0043】
本発明を任意の特定の学説に限定することなく、キノン触媒は、6,13−ジヒドロキナクリドンを酸化するように作用し、それ自体は対応するロイコ化合物へと還元され、これは、その後、過酸化水素により再生されると考えられる。
【0044】
液相の組成、再結晶時間および温度、その外に、粒子成長阻害剤の使用または不使用、このような粒子成長阻害剤の化学構造に応じて、板形、針形、立方体形、小葉状形、角柱形および他の幾何学的形状の、透明なより小さな粒子サイズまたは不透明なより大きな粒子サイズのβ−キナクリドン結晶が生成する。より低い温度および粒子成長阻害剤の使用は、透明な生成物を優先させ、より高い温度および粒子成長阻害剤の不使用は、より不透明な生成物を優先させる。
【0045】
一般に、本発明のプロセスにより生成するβ−キナクリドン結晶は、板状の小葉状の形状である。本発明のプロセスにより製造されるβ−キナクリドンの比表面積は、粒子成長阻害剤を使用しない場合には,2〜30m/gの範囲であり、酸化反応を粒子成長阻害剤の存在下で行う場合には,30〜65m/gの範囲である。
【0046】
さらに、本発明のプロセスは、選択的に、6,13−ジヒドロキナクリドンを対応するキナクリドンへ容易に酸化する。最終生成物は、通常、2重量%以下の未反応6,13−ジヒドロキナクリドンおよび3重量%以下未満の過酸化キナクリドンキノンを含む。典型的には、少なくとも95重量%、通常97.5重量%およびそれ以上のジヒドロキナクリドンが、そのβ−結晶相の、対応するキナクリドンへと変換される。
【0047】
酸化は、不均一反応媒体中で実施行われるが、本発明のプロセスは、粒子サイズ分布の狭い、キナクリドン色素類を提供する。従って、その高い純度および望ましい狭い粒子サイズ分布により、得られるキナクリドン色素類は、例えば、高い色度などの顕著な色素特性を示す。
【0048】
最終用途に応じて、例えば、色素単離前に、好ましくは、水性プレスケークにブレンドすることにより、質感(texture)改善剤類および/またはレオロジー改善剤類を加えることが有利であり得る。適切な質感改善剤類は、特に、12炭素原子以上の脂肪酸類、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸またはベヘン酸、またはそのアミドもしくは金属塩、好ましくは、カルシウムもしくはマグネシウム塩、その外に、可塑剤類、ワックス類、樹脂酸類、例えば、アビエチン酸もしくはその金属塩、コロフォニウム、アルキルフェノール類または脂肪族アルコール類、例えば、ステアリルアルコール、またはビシナルジオール類、例えば、ドデカンジオール−1,2、および/または修飾コロフォニー/マレエート樹脂類またはフマル酸/コロフォニー樹脂類またはポリマー分散剤類である。質感改善剤は、好ましくは、最終生成物に基づいて、0.1〜30重量%、最も好ましくは、2〜15重量%の量で加えられる。
【0049】
適切なレオロジー改善剤は、例えば、既知の抗凝集剤、例えば、キナクリドン誘導体類、例えば、フタルイミドメチル−、イミダゾリルメチル−またはピラゾリルメチル−キナクリドンまたは色素スルホン酸類であり、これは、好ましくは、最終生成物に基づいて、2〜10重量%、最も好ましくは、3〜8重量%の量で加えられる。
【0050】
さらに、単離プロセスの前、その間またはその後に、他の着色剤類、例えば、染料類、有機または無機色素類またはエフェクト色素類または添加剤類、例えば、界面活性剤類、消泡剤類、無機充填剤類、例えば、タルクまたはマイカ、UV吸収剤、光安定剤類、例えば、HALS、樹脂類またはワックス類を添加することが可能である。このような添加剤類の量は、一般に、色素の量に基づいて、0〜40重量%、好ましくは、0.1〜20重量%である。
【0051】
本発明のβ−キナクリドン色素は、無機または有機基質類の着色物として適している。それは高分子量物質類を着色するのに非常に適しており、これは、繊維類、鋳造および成形品類にと処理され得、または、これは、インクおよび、自動車産業、特に、アクリル/メラミン樹脂、アルキド/メラミン樹脂または熱可塑性アクリル樹脂システム類、その外に、パウダーコーティング物およびUV/EB硬化コーティングシステム類で、慣用的に使用されるコーティング組成物類、例えば、溶媒または水をベースとしたコーティング物に使用される。
【0052】
適切な高分子量有機物質類は、単独でまたは混合物として、熱可塑性物質類、熱硬化性プラスチックまたはエラストマー類、例えば、セルロースエーテル類;セルロースエステル類、例えば、エチルセルロース;線形または架橋ポリウレタン類;線形、架橋または不飽和ポリエステル類;ポリカーボネート類;ポリオレフィン類、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンまたはポリ−4−メチルペンテ−1−エン;ポリスチレン;ポリスルホン類;ポリアミド類;ポリシクロアミド類;ポリイミド類;ポリエーテル類;ポリエーテルケトン類、例えば、ポリフェニルレンオキシド類;およびまたポリ−p−キシレン;ポリビニルハライド類、例えば、ポリビニルクロリド、ポリビニリデンクロリド、ポリビニリデンフルオライドまたはポリテトラフルオロエチレン;アクリルポリマー類、例えば、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類またはポリアクリロニトリル;ゴム;シリコンポリマー類;フェノール/ホルムアルデヒド樹脂類;メラミン/ホルムアルデヒド樹脂類;尿素/ホルムアルデヒド樹脂類;エポキシ樹脂類;スチレンブタジエンゴム;アクリロニトリル−ブタジエンゴムまたはクロロプレンゴムを含む。
【0053】
一般に、本発明のβ−キナクリドン色素は、色素化される高分子量有機物質の重量に基づいて、例えば、0.01〜30重量%(70重量%までのマスターバッチ)、好ましくは、0.1〜10重量%の効果的な色素量で使用される。従って、本発明は、また、可塑物質および本発明のプロセスにより製造される、効果的色素化量のβ−キナクリドン色素を含む、色素化プラスチック組成物、ならびに、前記色素化プラスチック組成物を製造するプロセスに関する。
【0054】
本発明のβ−キナクリドン色素は、容易に分散可能であり、容易に有機マトリックス類に取り込むことができ、高い飽和、高い色強度、および優れた耐光および耐気候堅牢特性を有する、均一な着色物を提供することができる。
【0055】
高分子量有機物質類は、所望であればマスターバッチの形態で、色素類を、高せん断技術(ロールミルまたは混合または研磨装置を含む)を使用して、基質に混合することにより、本発明の色素で色素化される。その後、色素化物質は、カレンダリング、圧縮、押出、ブラッシング、キャスチングまたは射出成形などの既知の方法により所望の最終形態へ導かれる(is brought)。
【0056】
以下の実施例は、さらに、本発明の実施形態を記載する。これらの実施例において、示される全ての部は、特記しない限り、重量部である。X線回折パターンは、RIGAKU GEIGERFLEX回折計タイプD/MaxIIvBXで測定される。表面積は、BET法により測定される。
【0057】
実施例1:温度計、スターラーおよび冷却器(condenser)を備えた1リットルフラスコに、50gの6,13−ジヒドロキナクリドン、180mlのメタノール、1gのポリビニルピロリドン粉末(Luviskol(登録商標)K-30/BASF)を充填し、20〜27℃で10分間攪拌する。73gの50%水酸化ナトリウム水を加える。混合物を、ゆっくりとした窒素気流下で、50〜53℃で50分間攪拌し、その後、加熱還流する。1.2gの2,7−アントラキノンジスルホン酸を触媒として加える。76gの18.9%過酸化水素水溶液を、0.4ml/分のポンピング速度で、ぜん動(peristaltic)ポンプを用いて、反応混合物に加える。得られる色素懸濁液をさらに10分間還流下で攪拌し、その後、100mlの冷水で希釈し、ろ過する。プレスケークを熱水で洗浄し、その後、乾燥し、ブロンズ色の大きな粒子サイズのβ−キナクリドンを得る。
【0058】
比較実施例1:実施例1を繰り返すが、ポリビニルピロリドンを加えない点が異なる。赤いγ−キナクリドンが得る。
【0059】
実施例2:スターラー、温度計、冷却器および乾燥チューブを備えた1リットルフラスコに、200mlの濃硫酸(95〜98%)を充填する。31.2gの非置換キナクリドン(Cromophtal(登録商標)Red2020、Ciba Specialty Chemicals Inc.)を、45℃より低い温度で加え、混合物を、10分間、40〜45℃で攪拌して、色素を溶かす。
【0060】
固体含量58%の39.7gの湿潤ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩プレスケーク、80%の1−ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩および20%の2−ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩を含む混合物(Shanghai Shen Li Chemical Factory)を、45℃より低い温度で加え、混合物を、15分間、40〜45℃で攪拌し、その後、3.2gのパラホルムアルデヒドを急速に添加する。反応混合物を、1時間、58〜60℃で攪拌し、その後、2.5リットルの氷水に注ぐ。バイオレット沈降物を1時間5〜20℃で攪拌し、その後、ろ過する。残渣を、水で、pHが2.5となるまで洗浄し、13重量%の固体含量のプレスケークとして保持する。
【0061】
約0.5gのプレスケークを20mlの熱水中で再スラリーし、青みがかった赤色の液体を得る。ろ過して、小さな凝集した物質を除去する。ろ液は赤色であり、染料溶液のようである。しかし、電子顕微鏡は、平均粒子サイズが4〜25nmのナノサイズ粒子形のキナクリドンを示す。
【0062】
実施例3:温度計、スターラーおよび冷却器を備えた1リットルのフラスコに、50gの6,13−ジヒドロキナクリドン、200mlのメタノール、1gのポリビニルピロリドン粉末(Luviskol(登録商標)K-30、BASF)および7gの、実施例2に記載のナノサイズキナクリドン/ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドポリマー混合物の水性プレスケークを充填し、20〜27℃で10分間攪拌する。50gの50%水酸化ナトリウム水溶液を加える。混合物を、ゆっくりとした窒素気流下で、50〜53℃で1時間攪拌する。0.8gのアントラキノンモノスルホン酸ナトリウム塩を触媒として加え、反応混合物を10分間加熱還流する。76gの18.9%過酸化水素水溶液を、0.4ml/分のポンピング速度で、ぜん動ポンプを用いて、反応混合物に加え、これにより、25分間の添加時間の後に、1.6gのフタルイミドメチル−キナクリドンを反応混合物に導入し、還流およびゆっくりとした窒素気流を維持しながら、過酸化水素添加を続ける。得られるバイオレット懸濁液をさらに還流下で10分間攪拌し、その後、100mlの冷水で希釈し、ろ過する。プレスケークを熱水で洗浄し、その後、乾燥し、小さな粒子サイズのバイオレットβ−キナクリドンを得る。
【0063】
生成物は高い純度を示し、分光光学的に決定さるように、6,13−ジヒドロ−キナクリドンの0.1%以下の残存量を示す。色素のX線回折パターンは、β−キナクリドンの特徴を示す。自動車塗料類に取り込まれると、生成物は、優れたレオロジー特性を有する強力なバイオレット色分散になり、コントラストカートンに描くと魅力的な色出現になり、この分散は、金属パネル上で容易に噴霧され得、優れた持続性のコーティング物をもたらす(その後、トップコートは、さらに、慣用的な方法で、例えば、ウェットオンウェット技術により、塗布され得る)。
【0064】
実施例4:温度計、スターラー、および冷却器を備えた1リットルフラスコに、50gの6,13−ジヒドロキナクリドン、200mlのメタノール、1gのポリビニルピロリドン粉末(Luviskol(登録商標)K-30、BASF)および7gの、実施例2に記載のナノサイズキナクリドン/ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドポリマー混合物の水性プレスケークを充填し、20〜27℃で10分間攪拌する。73gの50%水酸化ナトリウム水溶液を加える。混合物を、ゆっくりとした窒素気流下で、50〜53℃で30分間攪拌する。4.6gの37%アントラキノン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム塩の水溶液を触媒として加え、その後、10mlの水を加え、反応混合物を40分間加熱還流する。79gの18.2%の過酸化水素水溶液を、0.4ml/分のポンピング速度で、ぜん動ポンプを用いて、反応混合物に加え、これにより、20分間の添加時間後に、2.3gのフタルイミドメチル−キナクリドンおよびさらに70分後に0.3gのフタルイミドメチル−キナクリドンを反応混合物に導入し、還流およびゆっくりとした窒素気流を維持しながら、過酸化水素添加を続ける。得られるバイオレット懸濁液を、さらに、還流下で10分間攪拌し、その後、100mlの冷水で希釈し、ろ過する。プレスケークを熱水で洗浄し、その後、乾燥し、バイオレットキナクリドンを得る。
【0065】
生成物は、高い純度を示し、分光光学的に決定さるように、6,13−ジヒドロ−キナクリドンの0.1%以下の残存量を示す。色素のX線回折パターンは、β−キナクリドンの特徴を示す。BET法により測定される比表面積は、52m/gである。自動車塗料類またはプラスチックに取り込まれると、生成物は、優れた色素特性を有する強力なバイオレット色を示す。
【0066】
実施例5:米国特許第2,844,485号に記載の、小さい粒子サイズのβ−キナクリドンは、平均粒子サイズ2〜8μmのβ−キナクリドン粗物質から出発して、濃硫酸沈降からの高い乱れの水浸(high turbulence drowing)プロセスにより米国特許第3,607,336号に従って製造され、0.005〜2μmの範囲の平均粒子サイズを有するバイオレット粒子状キナクリドンが得られ、これはプレスケークとして保持される。
【0067】
実施例6:温度計、スターラー、および冷却器を備えた1リットルフラスコに、50gの6,13−ジヒドロキナクリドン、200mlのメタノール、1gのポリビニルピロリドン粉末(Luviskol(登録商標)K-30、BASF)および4gの、実施例5に記載の粒子状キナクリドンの固体含量20重量%を有する水性プレスケークを充填し、20〜27℃で10分間攪拌する。77gの50%水酸化ナトリウム水溶液を加える。混合物を、ゆっくりとした窒素気流下で、50〜53℃で30分間攪拌する。4.6gの37%のアントラキノン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム塩の水溶液を触媒として加え、その後、10mlの水を加え、反応混合物を30分間加熱還流する。79gの18.2%の過酸化水素水溶液を、0.4ml/分のポンピング速度で、ぜん動ポンプを用いて、反応混合物に加え、これにより、5分間の添加時間後に、3.2gのフタルイミドメチル−キナクリドンを反応混合物に導入し、その後、還流およびゆっくりとした窒素気流を維持しながら、過酸化水素添加を続ける。得られるバイオレット懸濁液をさらに10分間還流下で攪拌し、その後、100mlの冷水で希釈し、ろ過する。プレスケークを熱水で洗浄し、その後、乾燥し、平均粒子サイズ0.05〜0.25μmのバイオレットキナクリドンを得る。
【0068】
生成物は、高い純度を示し、分光光学的に決定さるように、6,13−ジヒドロ−キナクリドンの0.1%以下の残存量を示す。図1は、β−キナクリドンの特徴的パターンと共に、色素のX線回折パターンを示す。
【0069】
【表1】

【0070】
自動車塗料類またはプラスチックに取り込まれると、生成物は、優れた色素特性を有する強力なバイオレット色を生成する。
【0071】
実施例7:63.0gのポリビニルクロリド、3.0gのエポキシ化大豆油、2.0gのバリウム/カドミウム熱安定剤、32.0gのジオクチルフタレートおよび1.0gの実施例6に記載のバイオレットβ−キナクリドン色素を、一緒に、攪拌棒を使用して、ガラスビーカー中で混合する。混合物を、160℃の温度で、25rpmのローラー速度で、摩擦1:1.2で、研究用2本ロールミルで、8分間ロ−リングすることにより、定常的フォールディング、除去およびフィーディングにより、約0.4mmの厚さの軟PVCシートに形成する。得られる軟PVCシートは、魅力的なバイオレットシェードで色づけされ、熱、光および移動に対して優れた堅牢度を有す。
【0072】
実施例8:実施例4に記載の、5gのバイオレットβ−キナクリドン色素、2.65gのChimassorb(登録商標)944LD(ヒンダードアミン安定化剤)、1.0gのTinuvin(登録商標)328(ベンゾトリアゾールUV吸収剤)および2.0gのIraganox(登録商標)B−215ブレンド(抗酸化剤、全て、Ciba Specialty Chemicals Inc.から)を、175〜200rpmの速度で、30秒間流動後に、1000gの高密度ポリエチレンと一緒に混合する。流動する、色素化される樹脂を、温かく打ち延ばしできる間に、切り刻み、その後、造粒機に供給する。得られる顆粒を、200、250、および300℃の温度で、5分間の滞留時間および30秒間のサイクル時間で、射出成形機で成形する。優れた光安定性を有し、異なる温度間で実際的に色差がないバイオレット色を示す、均一に着色されるチップが得られる。
【0073】
実施例9:本実施例は、実施例3に記載の本発明のβ−キナクリドンの、自動車塗料システムへの取り込みを示す。
ミルベース処方
30.9gのアクリル樹脂、トルエン中の45%のアクリル樹脂からなる16.4gのAB分散剤および42.8g(American ChemicalからのSolvesso(登録商標)100)を1ピントジャーに充填する。実施例6に記載の、30.0gのβ−キナクリドンおよび980gの4mm直径の鋼鉄製ダイアゴナル棒を加える。ジャーを、Skandex(登録商標)振とう機で5時間振とうする。ミルベースは、色素/結合剤の比が0.5である25.0%の色素を含む。
【0074】
マストーン色
48.9gの上記ミルベース、メラミン樹脂触媒を含む、71.7gの透明な47.8%の固体の色素化されていない樹脂溶媒溶液、非水性分散樹脂およびUV吸収剤、および29.4gの透明な色素化されていない58%固体非色素化ポリエステルウレタン樹脂溶媒溶液を混合し、76部のキシレン、21部のブタノールおよび3部のメタノールを含む溶媒混合物で希釈し、#2Fisher Cupにより測定される、20〜22秒の噴霧粘度にする。樹脂/色素分散液は、ベースコートとして、1.5分間の間隔で、パネルに2回噴霧する。2分後、クリヤコート樹脂を、2回、1.5分間間隔で、ベースコートに噴霧する。その後、噴霧したパネルを、10分間フラッシュキャビネット中で空気でフラッシュし、その後、129℃で30分間オーブン中で「焼き」、バイオレット色のパネルを得る。コートされるパネルは優れた耐気候性を有する。
【0075】
実施例10:1000gのポリプロピレン顆粒(Daplen PT-55(登録商標)、Chemie Linz)および実施例4に記載の、10gのβ−キナクリドン色素を混合ドラム中で完全に混合する。このようにして得られる顆粒を、260〜285℃で融解回転して、良好な光堅牢性および質感繊維特性のバイオレットフィラメント類にする。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、色素(β−キナクリドン)のX線回折パターンを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式
【化1】


のβ−キナクリドン色素を製造するプロセスであって、下記式
【化2】


の6,13−ジヒドロキナクリドンの塩を、触媒および6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.2〜4重量%、好ましくは、0.5〜3重量%のポリビニルピロリドンの存在下で、過酸化水素で酸化する、前記プロセス。
【請求項2】
6,13−ジヒドロキナクリドン塩が、アルカリ金属塩、好ましくは、二ナトリウムもしくは二カリウム塩またはその混合物である、請求項1のプロセス。
【請求項3】
0.2μmより小さな平均粒子サイズを有する粒子状のβ−結晶相キナクリドンを酸化前または酸化中に加える、請求項1または2のプロセス。
【請求項4】
粒子β−キナクリドンが、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.1〜10重量%の濃度で存在し、好ましくは、硫酸からの沈降により、最も好ましくは、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドポリマーの存在下で、製造される、請求項3のプロセス。
【請求項5】
酸化ステップが、6,13−ジヒドロキナクリドン塩、触媒、ポリビニルピロリドン、塩基、液相、および場合により粒子β−キナクリドンおよび/または粒子成長阻害剤から本質的になるスラリーを、過酸化水素の水溶液と組合せることにより行われる、請求項1〜4のいずれかのプロセス。
【請求項6】
液相が、100重量部の6,13−ジヒドロキナクリドン当たり、20〜750、好ましくは、40〜600重量部の水および50〜750重量部、好ましくは、100〜600重量部のC〜Cアルコールから本質的になり、好ましいC〜Cアルコールがメタノールである、請求項5のプロセス。
【請求項7】
過酸化水素の水溶液を、30℃またはそれ以上の温度で、好ましくは、50℃から還流温度で、5分間から6時間の時間かけてスラリーに加え、反応媒体を、その後、30℃またはそれ以上の温度で、好ましくは、50℃から還流温度で、5分間から4時間、好ましくは、5分間から2時間攪拌しながら維持して、酸化を完了させる、請求項5または6のプロセス。
【請求項8】
6,13−ジヒドロキナクリドン塩が、6,13−ジヒドロキナクリドンを、1モルの6,13−ジヒドロキナクリドン当たり、1〜8モル、好ましくは、2.2〜7モルの塩基で処理することにより得られる、請求項1〜7のいずれかのプロセス。
【請求項9】
触媒が、キノンの6,13−ジヒドロキナクリドン重量の0.005〜0.15倍、好ましくは、アントラキノン、アントラキノンモノスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸またはその塩、最も好ましくは、アントラキノン−2−スルホン酸、アントラキノン−2,7−ジスルホン酸またはそのナトリウムもしくはカリウム塩である、請求項1〜8のいずれかのプロセス。
【請求項10】
過酸化水素水溶液中の過酸化水素の濃度が、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%である、請求項1〜9のいずれかのプロセス。
【請求項11】
酸化ステップを、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づいて、0.05〜10重量%の粒子成長阻害剤、好ましくは、フタルイミドメチル−、イミダゾリルメチル−、ピラゾリルメチル−キナクリドン、またはキナクリドンモノスルホン酸またはその塩の存在下で行なう、請求項1〜10のいずれかのプロセス。

【図1】
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【公表番号】特表2006−508210(P2006−508210A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554536(P2004−554536)
【出願日】平成15年11月17日(2003.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2003/050839
【国際公開番号】WO2004/048479
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】