説明

すのこ装置

【課題】 本発明は、シンクに接して調理をする者の使用に利便なすのこ装置を提供する。
【解決手段】 適当長さの細管材2・・を等間隔に多数本並列し開口4’・・状態にある各左右両端部に管取付部材3,3を嵌着し連結して成るすのこ体1と、このすのこ体の任意位置の細管材に嵌着する係合部6,6を設けた支板5と、すのこ体の細管材の適当位置に直立する前記支板の立枠7,7間に掛止める懸架部材8と、この懸架部材の上下横枠杆10,10間に縦枠杆11・・を適当間隔に設けて成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シンク用すのこ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般家庭の台所に設置されている流し台のシンクを使用するときは、シンク内部または側部に線材篭を配置し、そこに洗い物を収容しておくことが普通であり、また調理くずのごみ袋をシンクの片隅に用意しておいていたが、いまだシンクを合理的に利用できない不便さがあった。
【0003】
そのような欠点を除去するために、次のような用具が公知となっているが、これは洗い物の仮置き具として、シンク自体の構造を改良した複雑な構造から成るものであるため、実用性に欠けるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−89562号公報
【特許文献2】意匠登録第1387357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明者は、シンク用水切りパイプの取付具の部材について、意匠登録第1387357号に係る意匠を創作しているところ、これをさらに利便性の高いものに改良したすのこを提供することを本発明は目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、適当長さの細管材を等間隔に多数本並列し開口状態にある各左右両端部に管取付部材を嵌着し連結して成るすのこ体と、左右両端部に弾発力を有する係合部を設け上部に立枠を立設した支板を前記すのこ体の細管材の任意位置に嵌着するようにするものである。
【0007】
また、本発明は、適当長さの細管材を等間隔に多数本並列し開口状態にある各左右両端部に管取付部材を嵌着し連結して成るすのこ体と、このすのこ体の任意位置の細管材に嵌着する係合部を設けた支板と、すのこ体の細管材の適当位置に直立する前記支板の立枠間に掛止める懸架部材と、この懸架部材の上下横枠杆間に縦枠杆を適当間隔に設けて成るものである。
【0008】
また、本発明は、背面部に掛止杆を設けた任意高さと大きさの線材による載置部材と底板を設け、この載置部材の掛止杆を懸架部材の横枠杆に係合するようにするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るすのこおよびそれに取付ける関係部材を使用すれば、シンクはそのままにしてその上面部ですべての洗い物を載置したり調理用のまな板やフライパンなどを縦方向に載置して水切りをすることができ、これらのものを次の調理に直ちに使用することができるようになり、きわめて利便性が高いすのこ環境をシンク上に提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】関係部材の各斜視図
【図2】関係部材の使用直前の斜視図
【図3】調理時使用例の斜視図
【図4】調理後の一使用例の斜視図
【図5】調理後の一使用例の斜視図
【図6】調理後の一使用例の斜視図
【図7】調理後の一使用例の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のすのこ体は、シンクの側面台から上面部にかけて載置して使用するものであるから、調理時および調理後に洗浄したすべての物を水切りなどのために載置しておく。その各使用状態は図2乃至図7に示しているが、以下それについて説明する。
【0012】
図1に示した各部材について、まずシンクaの上面部にすのこ体を構成する細管材の左右両側部を載置した後、立枠付きの支板を,その左右両係合部を適当間隔をおいて細管材の任意位置に嵌着し、しかる後に懸架部材の上下横枠杆の左右掛止部を前記両支板上の立枠に掛止めて組立てる。(図2参照)
【0013】
調理時には、シンク上面部に載置したすのこ体上にまな板をおき、そこで各種の調理を行い、それによって出る屑物は、懸架部材の任意の縦枠杆に開口部を掛止めておく屑物袋に収容すればよい。(図3参照)
【0014】
調理終了後には、正面部に載置部材を構成した背面部の掛止杆を、前記懸架部材の横枠杆の適当位置に係合した後、その載置部材に任意の洗い物を収容する。また、洗浄後の皿類や茶碗類は、すのこの細管材列の間隙部に挿入して立て掛けておけばよい。(図4参照)
【0015】
また、前記懸架部材の任意の縦枠杆には、ペットボトルや紙パックなどを立て掛けておく。(図5参照)
【0016】
また、前記立枠付きの支板を懸架部材との組立てから離脱し、細管材の任意位置に支板の左右係合部を嵌着して直立し、ここにまな板を立てかけて置いたり、間隔をおいて立枠付きの支板を2個並置すれば、この間にフライパンのような比較的大型の道具も立てかけておくことができる。(図6参照)
【0017】
さらに、立枠付きの支板を,シンクの上面部に位置しているすのこ体の細管材の中央端面部の下方部に間隔をおいて2個嵌着し並置しておけば、タワシのような磨き材を、必要に応じてその取付け位置を変えるなどして掛け止めておくことができる。(図7参照)
【実施例】
【0018】
1は適当長さの細管材2・・を等間隔に多数本並列し、開口状態にある各左右両端部に連結のための後記管取付部材3,3を嵌着して構成するすのこ体である。このすのこ体1の細管材2・・の長さは、シンクの短手方向間に架け渡せる長さにするが、その長手方向への連結長さは任意である。
【0019】
3,3は前記すのこ体1を構成する多数の細管材2・・の左右両端部に嵌着して連結する管取付部材で、この部材は可撓性を有する軟質合成樹脂材から成るとともに各嵌挿単部4・・は開口4’・・し前記細管材2・・の開口部に連通するように成る。この管取付部材は、シンク上面部に載置したときに滑止め効果を発揮する。
【0020】
5は前後端部に弾発力を有する係合部6,6を設けた支板で、この支板上には立枠7を固着し、このように成る支板5をシンク上に架け渡した前記すのこ体1の細管材2・・の任意位置に、前記係合部を嵌着し立枠7を直立状態におく。この場合、立枠付きの支板5の数は、使用者が必要に応じて決めればよい。
【0021】
8は前記すのこ体1の細管材2・・の任意位置に間隔をおいて直立した前記支板5,5の立枠7,7間に掛止めする懸架部材で、この懸架部材は線材を曲折して構成するが、この懸架部材は左右両端部に同一方向に上下に曲折した掛止部9,9を設けた横枠杆10,10とこの上下横枠杆間に適当間隔をおいて縦枠杆11・・を設けている。
【0022】
12は背面部に間隔をおいて線材を曲折して立設した掛止杆で、この掛止杆の正面部には線材を任意大きさの円形に曲折した載置部材13を固着し、この載置部材の底面部には網底板14を配置する。
【0023】
aはシンクを指す。
【符号の説明】
【0024】
1 すのこ体
2・・ 細管材
3,3 管取付部材
4・・ 各嵌挿単部
4’・・ 開口
5 支板
6,6 係合部
7,7 立枠
8 懸架部材
9,9 掛止部
10,10 横枠杆
11・・ 縦枠杆
12 掛止杆
13 載置部材
14 網底板
a シンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
適当長さの細管材を等間隔に多数本並列し開口状態にある各左右両端部に管取付部材を嵌着し連結して成るすのこ体と、左右両端部に弾発力を有する係合部を設け上部に立枠を立設した支板を前記すのこ体の細管材の任意位置に嵌着するようにすることを特徴とするすのこ装置。
【請求項2】
適当長さの細管材を等間隔に多数本並列し開口状態にある各左右両端部に管取付部材を嵌着し連結して成るすのこ体と、このすのこ体の任意位置の細管材に嵌着する係合部を設けた支板と、すのこ体の細管材の適当位置に直立する前記支板の立枠間に掛止める懸架部材と、この懸架部材の上下横枠杆間に縦枠杆を適当間隔に設けて成ることを特徴とするすのこ装置。
【請求項3】
請求項2に記載したすのこ装置において、背面部に掛止杆を設けた任意高さと大きさの線材による載置部材と底板を設け、この載置部材の掛止杆を懸架部材の横枠杆に係合するようにすることを特徴とするすのこ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−200380(P2012−200380A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67196(P2011−67196)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000193977)杉山金属株式会社 (9)
【Fターム(参考)】