説明

めっき液の空気攪拌装置及びめっき液の管理方法

【課題】空気攪拌によるめっき液の攪拌装置においてめっき液槽へ圧縮空気を送る配管部や気泡吐出部において、めっき液の液体成分の蒸発による結晶の析出を防止する。
【解決手段】めっき液(12)を収容する液槽(10)の底部に小孔(16)を有する気泡吐出部(14)を設置し、気泡吐出部に圧縮空気を送り込んで、これらの小孔からめっき液の表面に向けて気泡を浮き上がらせてめっき液を攪拌を行う空気攪拌装置において、前記気泡吐出部に加湿した圧縮空気を送り込む加湿機構(30,60)を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はめっき液の攪拌装置、特にめっき液を攪拌する方法の1つとして広く利用されている空気攪拌によるめっき液の攪拌装置に関する。この種のめっき液の空気攪拌装置は、めっき液槽内の底部に小孔のあいた気泡吐出部を設置し、エアポンプによってこの気泡吐出部に圧縮空気を送り込み、小孔からその空気を気泡としてめっき液表面に浮き上がらせることで、めっき液の攪拌が行われるもので、例えば電解銅めっき液の攪拌に広く使用されている。
【0002】
本発明はまた、このような空気攪拌装置を具備しためっき装置において、めっき液の管理方法、特に、めっき液槽へ圧縮空気を送る配管部や気泡吐出部において、めっき液の液体成分の蒸発による結晶の析出を防止するめっき液の管理方法に関する。
【背景技術】
【0003】
空気攪拌によりめっき液を攪拌する装置に関連する先行技術としては、次のようなものがある。
【0004】
特許文献(特開平9−195095号公報)に開示されている表面処理装置のサイホン防止用配管は、電磁弁を遮断した場合に、処理液が電磁弁やメイン配管まで逆流することを確実に防止することを目的とし、表面処理装置の底部に設置したエア攪拌用パイプに対して、表面処理装置の液面よりも低い位置に設けられた電磁弁から圧縮空気を供給するパイプの液面下の位置に逆止弁を設け、また液面上の位置にサイホン防止用の小孔を設けている。これにより、電磁弁を遮断した場合には、サイホンの原理により表面処理槽から電磁弁の方向に処理液が逆流しようとするが、サイホン防止の小孔から吸引される外気によってパイプ内部は大気圧に戻され、且つ技術分野が動作することにより処理液を液面を超えてパイプ内を逆流することが防止される。
【0005】
特許文献2(特開平10−237696号公報)では、メッキ液を収容するメッキ槽内に、エア攪拌パイプを設けてなる分散メッキ装置において、エア攪拌パイプの途中に液体を供給する液体供給手段を設けるとともに、エア攪拌パイプの末端部をメッキ槽外まで延出した構成としている。これにより、エア攪拌パイプ内に堆積した分散材は、水の力によってメッキ槽外へ押し出されるとともに、液体もメッキ槽外へ排出させることができ、エア攪拌パイプの掃除を行うようにしている。
【0006】
上記のようなめっき液の空気攪拌装置において、銅の電解めっき液として使用されている硫酸銅めっき液は、均一電着性の向上や高電流密度化のために、めっき液の濃度を濃くする場合がある。めっき液の濃度が濃いと、空気攪拌装置の孔の空いた管の内部に浸入しためっき液の成分が管の内部で固体となって析出し、空気の移動を妨げることが起きやすくなる。析出物は主に硫酸銅5水和物である。
【0007】
エア配管内部に浸入しためっき液はそのままでは成分が析出することはない。成分が析出するのは、配管の内部に浸入しためっき液の水分が蒸発して、その濃度が金属塩の飽和濃度以上に濃縮されたことが原因である。
【0008】
これを図1〜図3において説明すると、まず、図1及び図2において、10はめっき液12を収容する液槽、14はめっき液槽の底部に設置した配管からなる気泡吐出部、16は気泡吐出部の配管に設けた多数の小孔、18は配管を示す。
【0009】
図1の例では、室内空気をエアーボンプ20で圧縮し、配管18を介して気泡吐出部14に供給し、気泡吐出部14の多数の小孔16よりめっき液12内へ吐出し、めっき液12の表面に向けて気泡22を浮き上がらせることで、めっき液を攪拌するものである。
【0010】
また、図2の例では、コンプレッサ(図示せず)により予め圧縮された工場エアを使用し、圧力調整装置24により適当な圧力に調整した上で、配管18を介して気泡吐出部14に供給し、図1の例と同様に、めっき液12内に気泡22を生じさせて、めっき液を攪拌する。
【0011】
このようなめっき液の空気攪拌装置において、めっき液12中に気泡を生じさせてのめっき液の攪拌は、めっき作業の進行中継続して行なわれる。しかし、めっき作業を中止する場合等においては、圧縮空気の供給が停止されるが、このような場合に、めっき液槽10内のめっき液は気泡吐出部14の小孔16から配管中に浸入する。
図3は図1及び図2の一部Aを拡大して示すものであり、空気攪拌装置を具備しためっき装置において、配管中に浸入しためっき液の蓄積状態及び結晶の析出状態を示す。配管中に浸入しためっき液12aが配管中に蓄積し、蓄積した状態でめっき作業及び空気攪拌が開始されると、図3に示すように、圧縮空気は配管中に蓄積されためっき液12aと接触しながら、気泡吐出部14の小孔16からめっき液槽10内に吐出される。
【0012】
空気に接触している水は、空気の湿度が低い程蒸発しやすく、高い程蒸発しにくい。仮に湿度が100%であれば、蒸発はしなくなる。ここで、湿度は相対湿度のことで、水蒸気と飽和水蒸気によって次の式で計算される。
【0013】
相対湿度=水蒸気量/飽和水蒸気量
したがって、使用する空気の湿度を高くしてめっき液の水分蒸発を防止すれば、結晶の析出は起きにくくなる(図3(a))。ところが、使用する空気の湿度が高くない状態で空気撹拌が行なわれれば、めっき液12aの水分蒸発が生じることとなる(図3(b))。水分蒸発が進行すると、めっき液12a中の結晶成分が析出し、更に結晶の析出が進むと、ついには結晶12bが配管中の空気の流通路を遮蔽し、圧縮空気の供給によるめっき液の空気攪拌に支障をきたすこととなる(図3(c))。
【0014】
【特許文献1】特開平9−195095号公報
【特許文献2】特開平10−237696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した従来のめっき液の空気攪拌装置においては、配管中に浸入しためっき液が配管中に蓄積され、圧縮空気が配管中に蓄積されためっき液と接触している状態では、特に供給する空気の湿度を上昇させるための特別な手段を設けなければ、めっき液が蒸発し、結晶の析出により配管中の空気の流通路が遮蔽され、空気攪拌に支障をきたす、という問題がある。
【0016】
そこで、本発明は、めっき液槽へ圧縮空気を送る配管部や気泡吐出部において、めっき液の液体成分の蒸発による結晶の析出を防止することが可能なめっき液の空気攪拌装置を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は、めっき液の液体成分の蒸発による結晶の析出を防止することのできるめっき液の管理方法も提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の課題を達成するために、本発明によれば、めっき液を収容する液槽と、該めっき液槽の底部に設置した小孔を有する気泡吐出部と、前記小孔からめっき液の表面に向けて気泡を浮き上がらせてめっき液を攪拌するべく、前記気泡吐出部に圧縮空気を送り込む空気供給手段と、を具備するめっき液の空気攪拌装置において、前記空気供給手段は前記気泡吐出部に加湿した圧縮空気を送り込む加湿機構を具備することを特徴とするめっき液の空気攪拌装置が提供される。
【0019】
本発明によれば、加湿機構により、気泡吐出部に送り込む圧縮空気を加湿しているので、めっき液が配管中に浸入して蓄積したとしても、めっき液の蒸発が防止され、結晶の析出は生じ難くなる。即ち、本発明では、例えば、めっき作業が室温の下で行われる場合は、少なくとも大気の湿度より高い湿度の圧縮空気が気泡吐出部に送り込まれることとなる。
【0020】
前記加湿機構は、エアーポンプから前記気泡吐出部までの配管部の途中に設けたバブリング加湿水槽から成り、圧縮空気を該バブリング加湿水槽を介して前記気泡吐出部に供給することにより、エアーポンプ出口の湿度よりバブリング加湿水槽出口の湿度を高めるようにしたことを特徴とする。これによると、バブリング加湿水槽に流入する空気より、バブリング加湿水槽から流出する空気の方が湿度を高くでき、高湿度の空気がめっき液と接触することとなり、めっき液の蒸発が防止され、結晶の析出は生じ難くなる。
【0021】
前記バブリング加湿水槽は、前記めっき液槽内又は該めっき液槽に隣接して設置されたオーバフロー槽内に設けたことを特徴とする。これによると、バブリング加湿水槽の温度がめっき作業の行われるめっき液の温度と概略等しく保つことができ、供給する空気の湿度のみを高湿度となるように制御することで、めっき液の蒸発や結晶の析出を防止することができる。
【0022】
前記加湿機構は、エアーポンプから前記気泡吐出部までの配管部の途中に設けた、少量の水を供給する手段から成り、前記気泡吐出部へ供給する空気を加湿するようにしたことを特徴とする。この場合は、エアーポンプから気泡吐出部までの配管部に直接水の供給手段を設けているので、複雑な加湿機構等を必要とせず、高湿度の空気を供給することができる。
【0023】
前記加湿機構は、前記気泡吐出部での空気温度(T2)より前記加湿機構での空気温度(T1)が高くなるように、前記加湿機構を加温、或いは前記めっき液槽又は前記気泡吐出部を冷却する手段を具備することを特徴とする。この場合は、温度を制御することにより、より簡単に空気を高湿度にすることができる。
【0024】
また、本発明によると、めっき液を収容する液槽と、該めっき液槽の底部に設置した小孔を有する気泡吐出部と、前記小孔からめっき液の表面に向けて気泡を浮き上がらせてめっき液を攪拌するべく、前記気泡吐出部に圧縮空気を送り込む空気供給手段と、を具備するめっき装置におけるめっき液の管理方法において、前記気泡吐出部に加湿した圧縮空気を送り込むことで、前記気泡吐出部を含む配管部でのめっき液の結晶の析出を防止するようにしためっき液の管理方法が提供される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、めっき液の空気攪拌装置において、加湿機構を設けたので、高湿度の空気が配管に浸入しためっき液と接触することとなり、めっき液の蒸発が防止され、結晶の析出は生じ難くなり、これにより、空気攪拌装置を具備しためっき装置において、使用寿命を長期化することができ、析出した結晶を除去する等の空気攪拌装置の清掃等を頻繁に行う必要性が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0027】
図4〜図6は本発明のめっき液の空気攪拌装置の実施形態を示す。
【0028】
本発明は、めっき液12を収容するめっき液槽10と、めっき液槽の底部に設置した小孔16を有する気泡吐出部14とを有し、この気泡吐出部14にエアポンプ20から圧縮空気を送り込んで小孔16からめっき液12の表面に向けて気泡22を浮き上がらせてめっき液12を攪拌するものである。前述のように、気泡吐出部14に送り込む圧縮空気の湿度を高くすれば、配管部に浸入しためっき液の蒸発を防止し且つ結晶の析出を防止することができるが、ここで、湿度とは相対湿度のことであって、
相対湿度=水蒸気量/飽和水蒸気量
で表される。理論的には、配管の内部の湿度が100%であれば、水分の蒸発はなく、結晶の析出は起きない。湿度50%〜100%未満では、若干の蒸発は起きるが、実際には配管へのめっき液の出入りがあるため、その循環によって配管内部のめっき液濃度の上昇は抑制される。
【0029】
また、飽和水蒸気量は気温に比例するために、水蒸気量が一定であれば気温は高いほど湿度は低下する。
【0030】
冬季には外気を温めているので室内の相対温度は低下する。この状態で室内の空気をエア攪拌に使用すると結晶で配管が詰まる。また、工場エアはコンプレッサーで圧縮するために、水分の大部分は除去されている。この空気をめっき液の空気攪拌に使用すると結晶が生じやすく配管が詰まる可能性が高い。冬季の室内の湿度は実測で25%〜43%程度、工場エアの湿度は実測で10%未満である。このように乾燥した空気をそのままめっき液の空気攪拌に使用するのではなく、加湿してから空気攪拌に使用する。加湿方法は特には限定されないが、以下のような数種類の方法が考えられる。
【0031】
図4に示す実施形態1では、エアーポンプ20から気泡吐出部14までの配管部41、42の途中にバブリング加湿水槽30を設け、エアーポンプ20からの圧縮空気をこのバブリング加湿水槽30を介して気泡吐出部14に供給することにより、気泡吐出部14における空気の相対湿度を高くするようにした。
【0032】
バブリング加湿水槽30は密閉した容器32の中に水34を入れたもので、エアーポンプ20側の配管部41を容器32内の水34の中に差し込み、気泡吐出部14側の配管42を容器内の空間部36に差し込んでいる。更に、気泡吐出部14での空気温度(T2)よりバブリング加湿水槽30での空気温度(T1)が高くなるように、例えば、バブリング加湿水槽30内の水34を加温する手段(図示せず)を具備している。
【0033】
これにより、エアポンプ20からバブリング加湿水槽30までの配管部41における空気の湿度(H1)、バブリング加湿水槽30から気泡吐出部14までの配管部42における空気の湿度(H2)、気泡吐出部14における空気の湿度(H3)とした場合、H2はH3と等しい。したがって、T1>T2とすれば、H2<H3となり好ましい。
【0034】
このように、T1,T2間に十分な温度差を設定することで、気泡吐出部14における空気の相対湿度は100%とすることができ、過剰な水分は結露する。結露した水分は水滴によって気泡吐出部14内や配管内部のめっき液の濃度が薄まり結晶の析出を防止できる。反対に、T1<T2であれば、H2>H3となり加湿の効果はあるものの弱まるため好ましくない。
【0035】
図1に示した実施形態1に関し次のような実験を行った。透明なめっき槽(山本鍍金試験器製、ハーリングセル)に硫酸100g/L、硫酸銅5水和物250g/Lの硫酸銅めっき液を入れて、エア撹拌をおこないながら観察した。このとき、室内の空気を取り込んだポンプから出る空気の湿度は45%であった。バブリング方式で加湿することで湿度が72%まで高くなり、この空気をエア撹拌に使用したところ、6時間の連続使用でも結晶の析出は起きなかった。一方、加湿しない場合は約40分で結晶の析出が確認でき、約3時間後には成長した結晶によって空気が完全に止まった。
【0036】
図5は本発明の実施形態2を示すもので、図1の実施形態1のようなバブリング加湿水槽30をめっき液槽10に隣接して設置したオーバフロー槽50に埋設したものである。これに代えて、図示していないが、バブリング加湿水槽30をめっき液槽10自体の中に直接埋設しても良い。
【0037】
バブリング加湿水槽30を直接めっき液槽10に埋設した場合は勿論として、バブリング加湿水槽30を図示のようにオーバフロー槽50に埋設した場合においても、めっき液槽10内のめっき液12が常時オーバフロー槽50に流入していることから、オーバフロー槽50の温度T1をめっき液槽10内のめっき液12の温度T2と同じに維持することができる。
【0038】
したがって、この実施形態2は、めっき液槽10内のめっき液12の温度が比較的高い場合の空気攪拌について有効の手段といえる。
【0039】
図6は本発明の実施形態3を示すもので、エアーポンプ20から気泡吐出部14までの配管部41、42の途中に加湿装置として少量の水を配管内に充填する手段60を設けたものである。この加湿装置においては、ごく少量の水を配管の途中に充填するだけで十分である。
【0040】
例えば、めっき装置が長期にわたって停止していた場合等においては、配管内に残存していためっき液が蒸発し、結晶が析出してその結晶が配管内に残存している場合がある。このような場合には、作業開始時に途中の配管に少量の水を充填することにより、配管内の硫酸銅のような析出物が加えた少量の水に反応して、配管内の結晶析出物を除去するという効果も期待できる。
【0041】
以上添付図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内において種々の形態、変形、修正等が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上説明したように、本発明によれば、めっき液の空気攪拌装置において、加湿機構を設けることにより、めっき液の蒸発が防止され、結晶の析出は生じ難くなり、結晶生成物等による配管の詰まり等を防止することができる。よって、各種のめっき液、特に電解めっき液の空気攪拌装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】室内空気によりめっき液の空気攪拌装置を示す。
【図2】工場エアによるめっき液の空気攪拌装置を示す。
【図3】めっき液の空気攪拌装置の蒸発及び結晶析出の状態を示す。
【図4】バブリング水槽を具備する本発明のめっき液の空気加湿装置を示す。
【図5】本発明のめっき液の空気加湿装置の別の実施形態を示す。
【図6】本発明のめっき液の空気加湿装置の更に別の実施形態を示す。
【符号の説明】
【0044】
10 めっき液槽
12 めっき液
14 気泡吐出部
16 小孔
20 エアポンプ
30 バブリング水槽
41、42 配管
50 オーバフロー槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき液を収容するめっき液槽と、該めっき液槽の底部に設置した小孔を有する気泡吐出部と、前記小孔からめっき液の表面に向けて気泡を浮き上がらせてめっき液を攪拌するべく、前記気泡吐出部に圧縮空気を送り込む空気供給手段と、を具備するめっき液の空気攪拌装置において、前記空気供給手段は前記気泡吐出部に加湿した圧縮空気を送り込む加湿機構を具備することを特徴とするめっき液の空気攪拌装置。
【請求項2】
前記加湿機構は、空気供給手段から前記気泡吐出部までの配管部の途中に設けたバブリング加湿水槽から成り、圧縮空気を該バブリング加湿水槽を介して前記気泡吐出部に供給することにより、エアーポンプ出口の湿度よりバブリング水槽出口の湿度を高めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のめっき液の空気攪拌装置。
【請求項3】
前記バブリング加湿水槽は、前記めっき液槽内又は該めっき液槽に隣接して設置されたオーバフロー槽内に設けたことを特徴とする請求項2に記載のめっき液の空気攪拌装置。
【請求項4】
前記加湿機構は、空気供給手段から前記気泡吐出部までの配管部の途中に設けた、少量の水を供給する手段から成り、該手段により前記気泡吐出部へ供給する空気を加湿するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のめっき液の空気攪拌装置。
【請求項5】
前記加湿機構は、前記気泡吐出部での空気温度(T2)より前記加湿機構での空気温度(T1)が高くなるように、前記加湿機構を加温、或いは前記めっき液槽又は前記気泡吐出部を冷却する温度調整手段を具備することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のめっき液の空気攪拌装置。
【請求項6】
めっき液を収容するめっき液槽と、該めっき液槽の底部に設置した小孔を有する気泡吐出部と、前記小孔からめっき液の表面に向けて気泡を浮き上がらせてめっき液を攪拌するべく、前記気泡吐出部に圧縮空気を送り込む空気供給手段と、を具備するめっき装置におけるめっき液の管理方法において、前記気泡吐出部に加湿した圧縮空気を送り込むことで、前記気泡吐出部を含む配管部でのめっき液の結晶の析出を防止するようにしためっき液の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−150643(P2008−150643A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−337266(P2006−337266)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】