説明

アイキャッチ機能を備えた展示用箱体

【課題】店頭や展示会場などにて商品等を展示陳列する際に使用するアイキャッチ機能を備えた紙製の展示用箱体において、エコロジー的な面や廃棄処理の面、及び低価格な紙製の箱体であって、該箱体に一体に支持されてスイング機能を発揮する紙製の振り子を備えた展示用箱体を提供することにある。
【解決手段】立方体形状又は直方体形状の紙製の箱体Aと、該箱体Aに一体に支持されて該箱体上部開口部A1 より上方に先端部が垂直に突出する揺動可能な細長い紙製のシート状振り子Bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店頭や展示会場などにて商品等を展示陳列する際に使用するアイキャッチ機能を備えた展示用箱体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、広く公開され、多用されているアイキャッチ機能を備えた商品販売促進用のツールとしては、スイング機能を備えた金属性やプラスチック製の弾力性のあるシートや板バネを用いた振り子がある。
【0003】
その素材のもつ特性から、耐久性に優れてはいるが、近年、問われている環境に優しいエコロジー的な面や廃棄処理の面、あるいは価格帯等を考慮すれば、決して消費者のニーズに対応している物ではない。
【0004】
以下に、本発明に関連する公知の特許文献を記載する。
【特許文献1】特開2001−1687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、店頭や展示会場などにて商品等を展示陳列する際に使用するアイキャッチ機能を備えた紙製の展示用箱体において、エコロジー的な面や廃棄処理の面、及び低価格な紙製の箱体であって、該箱体に一体に支持されてスイング機能を発揮する紙製の振り子を備えた展示用箱体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る発明は、立方体形状又は直方体形状の紙製の箱体と、該箱体に一体に支持されて該箱体上部開口部より上方に先端部が垂直に突出する揺動可能な細長い紙製のシート状振り子とを備えることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体である。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係るアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記揺動可能な細長い紙製のシート状振り子が前記箱体の内部に設けた箱体上部開口部より低位置の仕切部に一体に連続して支持されていることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体である。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1に係るアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記揺動可能な細長い紙製のシート状振り子が、前記箱体の内部に設けた箱体上部開口部と略同高さ位置の仕切部に一体に連続して支持されていることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体である。
【0009】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係るアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記展示用箱体の底部を開放することにより偏平な平行四辺形状体に折り畳み可能であることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体は、立方体形状又は直方体形状の紙製の
箱体の内部にて又は該箱体の上部開口部の高さにて、一体に支持されて、該箱体上部開口部より上方に先端部が垂直に突出する揺動可能な細長い紙製のシート状振り子を備えるものであり、揺動可能な細長い紙製のシート状振り子によるアイキャッチ機能を備えた紙製の展示用箱体として店頭や展示会場などにて商品等を展示陳列する際に効果的であり、紙製の箱体に一体に支持されてスイング機能を発揮する紙製の振り子を備え、紙を主体としたものであるため、環境に無害でありエコロジー的な面において優れ、廃棄処理や資源回収再生処理も容易であり、低価格な振り子によるアイキャッチ機能を備えた展示用箱体として効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体を、図1の全体斜視図に基づいて以下に詳細に説明すれば、立方体形状(図示せず)又は直方体形状(図示)の紙製の箱体Aと、該箱体Aに一体に支持されて、該箱体Aの上部開口部A1 より上方に、先端部が垂直に突出する揺動可能な細長い紙製のシート状振り子Bとにより構成されている。
【0012】
揺動可能な細長い紙製の前記シート状振り子Bは、例えば、図1に示すように前記箱体Aの内部に設けた箱体上部開口部A1 より低位置(実線位置)の仕切部Cにて一体に支持されているものである。
【0013】
また、前記シート状振り子Bは、前記箱体Aの内部に設けた箱体上部開口部A1 と略同じ高さ位置(二点鎖線位置)の仕切部Cにて一体に支持されているものである。
【0014】
また、前記シート状振り子Bの先端部は、必要に応じて、後述する紙製の揺動ディスプレイ板又は紙製の錘体Bが、該振り子Bに対して一体(例えば、先端部を振り子Bの幅より広幅に角形又は円形に形成したディスプレイ板、又は先端部を二折り、三折り等に折込んだ錘体)に形成されているか、又は別体として取り付けられている。
【0015】
図2は、本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体を製函するための展開ブランクシートであり、正面板1の上端部に折目aを介して底面板2が連設され、該正面板1の左右両側に各々折目b、bを介してそれぞれフラップ板1a、1aが連設され、前記底面板2に前記折目aに対して平行な折目cを介して背面板3が連設され、該背面板3の左右両側に各々折目d、dを介してそれぞれフラップ板3a、3aが連設されている。なお、前記正面板1の下端部には正面ディスプレイ部Dが延設されていてもよい。また必要に応じて各々フラップ板1a、1aの内面には、それぞれフラップ板3a、3aに貼着するための接着糊、感圧接着剤(粘着剤)、感熱接着剤等の接着材3bが積層形成されている。
【0016】
前記フラップ板3a、3aのうちの一方のフラップ板3aの一端部には、前記折目dに対して平行な各々折目e、f、gを介して、それぞれ連結板4、仕切板5(又は仕切部C)、該仕切部Cの貼着板7が連設され、前記仕切板5の上端には、振り子Bとなる細長い振り子板6が垂直方向に延設され、その振り子板6の先端部6aには、後述する紙製の揺動ディスプレイ板又は紙製の錘体が、必要に応じて、該振り子板6に対して一体(例えば、先端部6aを振り子板6の幅より広幅に角形又は円形に形成したディスプレイ板、又は先端部6aを二折り、三折り等に折込んだ錘体)に形成されるか、又は別体として取り付けられる。なお、必要に応じて振り子板6の先端部6a等には、接着糊、感圧接着剤(粘着剤)、感熱接着剤等の接着材6bが積層形成されている。
【0017】
例えば、図3に示すように、前記振り子板6の先端部6aには、例えば振り子板6の幅より広幅の円形状の揺動ディスプレイ板又は錘体Eが別体として、接着剤、粘着剤、金具等にて取り付けられる。
【0018】
また、図4(a)の側面図、(b)の上面図、(c)の正面図に示すように、前記振り子板6の先端部6aには、例えば紙製の小片状シート8(矩形状シート)を、中央の折目hを介して二つ折りしてUの字状に巻き付けて接着剤、粘着剤、金具等にて取り付け、さらに前記折目hを挟んで両側の各々折目i、iを介して連設したそれぞれ貼着板8a、8aを外側に直角に折り曲げて、折り曲げることにより平坦になった各々貼着板8a、8aの面に、振り子板6の幅より広幅の楕円形状の揺動ディスプレイ板又は錘体Eを接着剤、粘着剤、金具等にて取り付けるものである。
【0019】
図5は、図2にて示した展開ブランクシートを用いて製函された本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体の組み立て完成斜視図であり、まず、図2に示すように、折目gを介して仕切部Cの貼着板7を、仕切板5(又は仕切部C)上に折返して重ね合わせ、続いて折目eを介して連結板4、仕切板5(又は仕切部C)、折り返した前記貼着板7を、フラップ板3aと背面板3上に折り重ね、前記貼着板7を背面板3上に貼着する。
【0020】
続いて、正面板1と背面板3とを、各々折目a、cを介して同一方向に互いに対向するように底面板2に対して直角に折り立て、背面板3の左右両側の各々折目d、dを介してフラップ板3a、3aを同一方向に背面板3に対して直角に折り曲げることにより、正面板1と背面板3との対向間に、前記各々折目e、f、gを介して連設されたそれぞれ連結板4、仕切板5(又は仕切部C)、貼着板7と、背面板3、フラップ板3aからなる偏平な平行四辺形状部分を立体に立ち上げるとともに前記仕切板5を立ち上げる。
【0021】
続いて、正面板1の左右両側の各々折目b、bを介してフラップ板1a、1aを正面板1に対して直角に折り曲げて、各々フラップ板1a、1aの内面をそれぞれフラップ板3a、3aの外面に貼着することにより、図5に示すような本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体が組み立て完成する。
【0022】
本発明の展示用箱体の振り子B及びディスプレイ部E、あるいは展示用箱体の正面板1や正面ディスプレイ部Dの外面領域には、展示陳列販売する商品の宣伝、広告等の情報を印刷等により適宜に表示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体の一例を説明する外観斜視図。
【図2】本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体の製函組み立て用のブランクシートの一例を説明する展開平面図。
【図3】本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体における振り子の形態の一例を説明する側面図。
【図4】(a)は本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体における振り子の形態の他の例を説明する側面図、(b)はその上面図、(c)はその正面図。
【図5】本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体を製函組み立て用のブランクシートにより組み立て製函した本発明のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体の一例を説明する外観斜視図。
【符号の説明】
【0024】
A…箱体
B…振り子
C…仕切部
D…正面ディスプレイ部
E…ディスプレイ板
1…正面図
2…底面図
3…背面図
4…連結板
5…仕切板
6…振り子板
7…貼着板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立方体形状又は直方体形状の紙製の箱体と、該箱体に一体に支持されて該箱体上部開口部より上方に先端部が垂直に突出する揺動可能な細長い紙製のシート状振り子とを備えることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体。
【請求項2】
請求項1記載のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記揺動可能な細長い紙製のシート状振り子が前記箱体の内部に設けた箱体上部開口部より低位置の仕切部に一体に連続して支持されていることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体。
【請求項3】
請求項1記載のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記揺動可能な細長い紙製のシート状振り子が、前記箱体の内部に設けた箱体上部開口部と略同高さ位置の仕切部に一体に連続して支持されていることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項記載のアイキャッチ機能を備えた展示用箱体において、前記展示用箱体の底部を開放することにより偏平な平行四辺形状体に折り畳み可能であることを特徴とするアイキャッチ機能を備えた展示用箱体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−335369(P2006−335369A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−158943(P2005−158943)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】