説明

アップリンク及びダウンリンクに対し、それぞれ異なる基地局に端末を接続させる方法、およびその基地局

【課題】UEがUL通信及びDL通信に関して異なるBSと接続し、ULを処理するBSとDLを処理するBSとの間の通信をさらに円滑にする
【解決手段】第1の基地局801は、ユーザ装置(UE)に関するIDを生成する識別子(ID)生成モジュールと、複数の基地局から複数の受信信号強度値を受信する受信機と、前記IDに対応する前記UEに関するアップリンク・トラフィックを処理するために、前記複数の受信信号強度値からの最高のメトリックを有する、前記複数の基地局からの第2の基地局を割り当てる選択モジュールとを備え、前記受信機が、前記IDに対応する前記UEのアップリンク制御情報を、第2の基地局803から受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信システムに関し、より詳細には、ユーザ装置(UE)のアップリンク及び/又はダウンリンクを処理するための基地局(BS)を選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの無線システム内には、基地局(BS)と呼ばれる集中形エンティティと通信する、モバイルフォン、ラップトップ、又はPDAなどのユーザ装置(UE)が存在する。これらは、セルラ基地局であってよく、又は無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)アクセス・ポイント(AP)であってもよい。
【0003】
図1は、UE103及び104とBS105との間の基本的な相互接続のある実例である。BSからUEへの伝送は、ダウンリンク(DL)伝送101と呼ばれる。UEからBSへの伝送は、アップリンク(UL)伝送102と呼ばれる。UEの観点から、データはDLチャネルを経由してBSから受信され、データはULチャネルを経由してBSに送信される。
【0004】
無線チャネルのリンク利得(損失)は、いくつかの要因に依存し、
Loss=PL+S+F+GAnt+LMisc (1)
と表現できる。
【0005】
PLは伝搬損失であり、Sはシャドー・フェージングであり、Fはマルチパス・フェージングである。GAntはアンテナ利得係数であり、LMiscはその他の種々雑多な利得係数である。経路損失パラメータ及びフェージング・パラメータは、送信されている信号の周波数に依存する。
【0006】
スイッチがオンにされたときのUEの第1の動作は、BSと接続することである。あるUEに対し、新しく接続されたBSは、次いで、以下の責任を担う。
a)制御情報をUEに送信すること
b)データをUEに送信すること
c)制御情報をUEから受信すること
d)データをUEから受信すること。
【0007】
図2は、BSとUEとの間の制御及びデータ伝送のある実例を示す。この例では、UE103と104は両方ともBS105と接続する(すなわち、ハンドシェーク及びアドレス、又はその他の方法によって接続される)。送信を成功させるために、当該リンクの信号対雑音比(SNR)若しくは信号対干渉雑音比(SINR)は、あるしきい値を上回るべきである。SINRは、所与のUEと、ネットワーク内に存在し得る複数のBSのそれぞれとの間のすべてのリンクのリンク利得に依存する。制御チャネル200及びデータ・チャネル201は、伝送を成功させるために要求されるSNR及びSINRがそれぞれ異なる。
【0008】
図3は、それぞれのDL伝送において、1つ又は複数のBS301、302、303が参照信号(RS)をUE300に送信する実例を示す。UE300のスイッチがオンになると、UE300は、範囲内又はそのネットワーク内のそれぞれのBSから入って来る信号を測定する。1つのそのような信号は、参照信号(RS)であり、セルラシステムの場合は、同期信号に相当し、WLANの場合は、APビーコンに相当する。示される実例では、それぞれのBS301、302、及び303は、それぞれのRS311、312、313をそのそれぞれのDLチャネル内で周期的に送信する。UEにおける受信信号強度は、RS受信電力(RSRP)と呼ばれ、方程式(2)に示されるように、損失Lossに関するBSの送信電力の単位Pで提示される。
RSRP=Loss+P (2)
【0009】
UEは、それぞれのBSのRSRPを測定し、選択機構に基づいて、最大値のRSRPを有するBSと接続する。
【0010】
図3の実例では、UEの接続先は、DLチャネル・リンク利得に依存するDLチャネルRSRPに基づいて行われる。対照的に、図2の実例では、UE103又は104は、その後、UL伝送とDL伝送の両方に関して同じBSに送る。
【0011】
通常、UEからBSへのULチャネルが異なるBSに対するすべての利用可能なULチャネルのセットの中でやはり最強のチャネルである場合、選択の基準をDLチャネルのRSRPだけに置くことは問題にならない。しかし、ほとんどの無線システムはUL伝送とDL伝送とを分離するために周波数分割複信(FDD)を行うため、ULチャネル及びDLチャネルは、通常、異なる周波数帯域上で動作する。先に述べたように、方程式(1)の経路損失パラメータ及びフェージング・パラメータは、動作の周波数に依存する。したがって、ULとBSとの間の距離がUL伝送及びDL伝送に関して同じであるとしても、実際の経路利得(損失)は異なる場合がある。
【0012】
図4は、ULが周波数帯域fで動作し、DLが帯域fで動作するある実例を示し、この場合、UE103は、BS105から距離dだけ離れている。DL400の損失L(f、d)は良好であり得るが、UL401の損失L(f、d)はそれほど良好でない可能性がある。
【0013】
リンク利得におけるそのようなDLとULの不均衡は、珍しい問題ではない。アクティブな通信を提供するサービス提供セルと、アクティブに通信していない非サービス提供セルとが存在する、第3世代パートナーシップ・プロジェクト・ユニバーサル移動通信システム(3GPP UMTS)であるセルラ・システムでは、UEは、ソフト・ハンドオフにおいて、ある程度までDLとULの不均衡に対処することができる。サービス提供セルは、より強力なDLを有する場合があるが、非サービス提供セルに対するULは、サービス提供セルに対するULよりもより強力な可能性がある。3GPPリリース99(R99)セッションと高速アップリンク・パケット・アクセス(HSUPA)セッションは両方とも、ソフト・ハンドオフ技術を使用することによって、且つ、何らかのDLとULの不均衡の存在下で動作し続けることによって、この本質的なダイバーシティを活用することができる。しかし、高速ダウンリンク・パケット・アクセス(HSDPA)及びロング・ターム・エボリューション(LTE)の場合、ULを経由してUEをサービス提供セルに接続することは、フィードバック制御情報に関して極めて重要である。DLとULの不均衡の結果として、HSDPA及びLTEスループットが大きく影響を受ける可能性がある。この問題を緩和するための1つの様式は、DL品質だけでなく、UL品質にも基づいて、サービス提供セルを変更することであろう。
【0014】
異なるBSが異なる送信電力を有し得る3GPPの異種ネットワーク設定において、この問題はより深刻である。
【0015】
図5は、異なるBSが異なる送信電力を有し得るように、マクロBS105とピコBS500とを有するネットワークのある実例を示す。方程式(2)に基づいて、
LossMacro+PMacro≧LossPico+PPico (3)
である場合、UEは、ピコセル(ピコBS500)ではなく、マクロBS105と接続することを判断する。
【0016】
図5では、UE103はピコBS500により近接するが、このシナリオでUE103がマクロBS105に接続する可能性があるのは、送信電力の大きな不均衡による。3GPPシナリオの場合、PMacro=46dBm及びPPico=30dBmである。しかし、UEがUL上でBS105に送信するとき、UEは、PMacroと比較してさらに低いその独自の電力PUEを用いてこれを行う。したがって、UL伝送に関して、以下の問題が発生することになる。
a)UE103はマクロBS105から離れて位置するため、マクロBS105に対する受信信号強度は弱い可能性がある。
b)マクロBS105は、マクロBS105がUE103からデータを受信しなければならない伝送スロット内で別の近くのUE104をスケジュールした可能性があり、UE103に関して伝送スロットを準備していない可能性がある。
c)UE103は、マクロBS105と通信している場合、ピコBS500が近づくにつれて、依然としてピコBS500に干渉を引き起こす可能性がある。
【0017】
この問題に取り組むための3GPPの手法は、方程式(3)においてピコ・セル受信信号強度に関連バイアス(association bias)を追加することである。これは、UEが最も近接するピコBSに接続することを確実にする。しかしながら、UEがピコBSに接続すると、より強力なマクロBSからの信号が干渉となるため、DLに問題が生じることになる。
【0018】
図6は、UEと2個のマクロBSとの間の隣接するセル伝送がどのように干渉を引き起こす可能性があるかのある実例を示す。BS601及びBS602のセル・エッジに位置するUE600の場合、UEは、BS601からの信号603の強度がわずかに高いために、BS601と接続することになる。しかし、BS602からの信号604は、信号603と干渉を引き起こす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】米国特許第6993341(B2)号、「Uplink,Downlink diversity for fast cell site selection」、J.Hunzinger、2006年1月31日
【特許文献2】米国特許公開第US20100323749(A1)号、「Method for performing Downlink/Uplink Handover」、J.Lee、Y.H.Kim、K.S.Ryu、2010年12月23日
【特許文献3】米国特許第7535867(B1)号、「Method and System for a Remote Downlink transmitter for increasing the capacity and Downlink capability of a multiple access interference limited spread spectrum wireless network」、D.Kilfoyle、T.Slocumb、S.Carson、2009年5月19日
【特許文献4】PCT特許出願第WO2010105398(A1)号、「Method,Equipment and Network Device for controlling power」、Zhao Mingyu等、2010年9月23日
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】ITU−R M.2135、「Guidelines for evaluation of radio interface technologies for IMT−Advanced」、2009年12月
【非特許文献2】E.Dahlman、S.Parkvall、J.Skold、「4G LTE/LTE−Advanced for Mobile Broadband」、Academic Press、2011年
【非特許文献3】IEEE Globecom 2009年の訴訟手続きにおける、Y.Tokgoz、F.Meshkati、Y.Zhou、M.Yavuz、S.Nanda、「Uplink Interference Management for HSPA+and 1xEVDO Femtocells」
【非特許文献4】F.Meshkati、Y.Jiang、L.Grokop、S.Nagaraja、M.Yavuz、S.Nanda、「Mobility and Femtocell Discovery in 3G UMTS Networks」、2010年
【非特許文献5】3GPP TR 36.814 V9.0.0、Technical Report、3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA)、Further advancements for E−UTRA physical layer aspects(Release 9)、2010年3月
【非特許文献6】3GPP TS 36.420、X2 general aspects and principles、(Release 10)、2011年6月
【非特許文献7】3GPP TS 36.422、X2 signaling support、(Release 10)2011年6月
【非特許文献8】3GPP TS 36.423、X2 application protocol(X2AP)、(Release 10)、2011年6月
【非特許文献9】3GPP TS 36.201 LTE Physical Layer − General Description(Rel 8)、2009年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
前述の背景を考慮すると、通信システムに関して知られている従来の技術に関連する前述の問題を実質的に未然に防ぐ新しい方法及びシステムが必要となる。詳細には、干渉問題に十分対応すると同時に、UEのダウンリンク及び/又はアップリンクを処理するために適切な1つ若しくは複数のBSを割り当てる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
この発明性のある方法論は、通信システムに関して知られている従来の技術に関連する上記の問題及びその他の問題のうちの1つ又は複数を実質的に未然に防ぐ方法並びにシステムに関する。
【0023】
例示的な実施例の態様は、ユーザ装置(UE)に関する識別子(ID)を生成するID生成モジュールを必要とし得る、UEに関するダウンリンク伝送を処理する第1の基地局と、複数の基地局から複数の信号強度値を受信する、UEにおける受信機と、IDに対応するUEに関するアップリンク・トラフィックを処理するために、複数の受信信号強度値からの最高信号強度値に基づいて、近接する基地局のグループから選択された第2の基地局を割り当てる選択モジュールとを含む。
【0024】
例示的な実施例の態様は、ユーザ装置(UE)に関する識別子(ID)を生成するステップと、複数の基地局からの複数の受信信号強度値を受信するステップと、IDに対応するUEに関するアップリンク・トラフィックを処理するために、複数の受信信号強度値から最高のメトリックを有する、複数の基地局からの第2の基地局を割り当てるために信号プロセッサを使用するステップとを必要とする、UEに関するダウンリンク伝送を処理する基地局を操作するための方法を含むことも可能である。
【0025】
例示的な実施例の態様は、ダウンリンク伝送に関して第1の基地局をUEに割り当てるステップと、UEに関する識別子(ID)を生成するステップと、複数の受信信号強度値を複数の基地局から受信するステップと、複数の受信信号強度値からの最高のメトリックに基づいて、複数の近接する基地局から第2の基地局を割り当てるか又は選択する目的、及びIDに対応するUEに関するアップリンク伝送を処理する目的で、選択された基地局を割り当てるために、信号プロセッサを使用するステップとを必要とする、ユーザ装置(UE)に関するダウンリンク及びアップリンク伝送を処理するための方法を含むことも可能である。
【0026】
例示的な実施例に関する追加の態様は、一部、続く説明に述べられ、一部、説明から明らかになるか、又は本発明の実施から学習可能である。例示的な実施例の態様は、以下の詳細な説明及び添付の請求項に詳細に指摘される要素と、様々な要素及び態様の組合せとにより実現可能であり、達成可能である。
【0027】
前述の説明及び以下の説明は両方とも単に例示的且つ説明的であり、特許請求される発明又はその適用をいかなる形でも限定することが意図されない点を理解されたい。
【発明の効果】
【0028】
本発明の例示的な実施例は、干渉に関する問題を回避する目的でUEに関するアップリンクを処理するために、適切なBSを選択すると同時に、UEのダウンリンクを処理するための適切なBSを選択することが可能である。利得を改善して干渉を緩和するために、ダウンリンクを処理するBSは、アップリンクを処理するBSと同じであるとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】UEとBSとの間の基本的な相互接続のある実例を示す図である。
【図2】BSとUEとの間の制御及びデータ伝送のある実例を示す図である。
【図3】BSがDLにおいてUEに参照信号(RS)を送信する、ある実例を示す図である。
【図4】ULが周波数帯域f内で動作し、DLが帯域f内で動作する、ある実例を示す図である。
【図5】異なるBSが異なる送信電力を有し得る、ある実例を示す図である。
【図6】隣接するセル伝送がどのように干渉を引き起こす可能性があるかのある実例を示す図である。
【図7】ダウンリンクに関する隣接するセル伝送問題を回避するために、CoMPをどのように利用することが可能であるかのある実例を示す図である。
【図8】UL及びDLに対しそれぞれ異なるBSにUEを接続させる方法の基本的な概念的実例を示す図である。
【図9】ある例示的な実施例による、それによってUEが2つのBSと接続するためのプロセスに関する方法を示す流れ図である。
【図10】ある例示的な実施例による、基地局通信のある実例を示す図である。
【図11】ある例示的な実施例による、X2シグナリング・ベアラのある例示的なプロトコル・スタックを示す図である。X2は、異なるBSを接続するバックホールを操作するプロトコルであり、これは、UL内及びDL内でUEに対するBSの異なる関連付けを実現するために必要とされるBS協調をもたらす。
【発明を実施するための形態】
【0030】
例示的な実施例の以下の詳細な説明では、同一の機能要素が同じ番号を用いて示される、添付の図面を参照する。前述の添付の図面は、限定ではなく、例として示され、特定の実施例及び実装形態は本発明の原理と一致する。これらの実装形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために十分詳細に説明され、他の実装形態を利用することも可能であり、本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに、様々な要素の構造的な変更及び/又は置換を行うことが可能である点を理解されたい。以下の詳細な説明は、したがって、限定的な意味で解釈されるべきではない。加えて、説明される本発明の例示的な実施例は、汎用コンピュータ上で実行しているソフトウェアの形で、専用ハードウェアの形で、又はソフトウェアとハードウェアの組合せの形で実施可能である。
【0031】
従来のセルラ・システムでは、それぞれのBSがその関連付けられたUEに関する伝送決定を行なった。異なる基地局からの伝送間では調整は行われず、これは多くの場合、干渉を増大させた。基地局における改善された信号処理機能、さらに、より高速且つより知的なバックホール・システムにより、基地局は協働してUEに対する伝送効率を増大することができる。協調マルチポイント送受信(Coordinated Multipoint Transmission Reception)(CoMP)は、基地局が互いに協働することを可能にする最近の技術である。
【0032】
図7は、ダウンリンクに関する隣接するセル伝送問題を回避するために、CoMPをどのように利用することが可能であるかを例示する。CoMPに基づいて、隣接するセルは、UEのサービス提供セルと協力して送信することが可能である。
【0033】
CoMPシステムでは、各UE700は、最初に、サービス提供セルを提供する1個のBS701と接続する。しかし、別のBS703によって提供されるサービス提供セルに隣接するセルは、バックホール705を介して2個のBSに互いに通信させることによってCoMPセットを形成し、信号702及び704によって表されるように、DLにおいて共にUEにサービス提供することができる。UE700は、CoMPセット内の1つのセル又は多くのセルによってサービスを提供されることが可能であり、このパターンは経時的に変化し得る。
【0034】
UL及びDL対し、それぞれ異なるBSにUEを接続させる方法。
【0035】
図8は、ある例示的な実施例による、UL及びDLに対しそれぞれ異なるBSにUEを接続させる方法の基本的な概念的実例を示す。詳細には、UE800は、そのUL伝送804を処理するために1個、そのDL伝送802を処理するために1個、の2個の異なるBS801及び803に接続する。図8では、UE800は、DLデータ802をBS801から受信することが可能であるが、UL804ではピコBS803に送信することができる。これは、上で述べられたように、ULとDL両方の干渉問題を緩和することになる。
【0036】
しかし、UL及びDLにおける個別のBSへの接続を実現するために、2個のBSは互いに通信しなければならない。本明細書で説明される例示的な実施例は、そのような通信を可能にするためのシグナリング方法論を提供する。以前の無線システムでは、そのようなBS対BS通信は困難であった。したがって、達成可能なシグナリング及びプロトコル・レベルの複雑さを伴うシステムでは、UEは1個のBSだけと接続しなければならなかった。CoMP技術の出現は、BS対BS通信を可能にする。3GPPでは、UL及びDLのCoMPは個別のプロセスと見なされてきた。しかし、今や、CoMPによってUL伝送及びDL伝送を調整するための障害は存在しないと判断されている。例示的な実施例のシグナリング方法論は、このCoMP機能に基づく。
【0037】
ここで説明されるのは、例示的な実施例による、2個のBS間の詳細なシグナリング手順である。図2から、BSとモバイルUEとの間の通信は、データ情報と制御情報の両方を必要とする。CoMPにより、今や、アップリンク伝送に関する一部の制御情報は個別のBS、即ちBSULによって処理されることが可能であり、したがって、BSULによって適切な制御情報を決定することが可能である。実例は、BSULがUL伝送に関する電力制御パラメータを計算することがあり得る。
【0038】
BSULがUL伝送に関する電力制御パラメータを計算するとき、UEは、制御情報について知らされなければならない。例示的な実施例は、BSULではなく、BSDLによるDL伝送によって、UEに対して当該制御情報を送信する方法を提供する。したがって、BSULは、制御情報をBSDLに提供する。制御情報がBSULによって決定され、BSULが制御情報をUEに通信できるように、BSDLに提供される必要があるかどうかの他の事例が存在し得る。同様に、UEは、(測定されたDLチャネル品質など)一部の制御情報をBSDLに渡すことを望む場合があるが、その情報はBSULだけに送信可能であるため、BSULは、次に、その制御情報をBSDLに渡さなければならない。
【0039】
表1及び2は、LTEにおいて使用されるすべてのDLチャネル及びULチャネルのリストを提供する。DLチャネルはUEに送信され、DLデータを含み、UL伝送とDL伝送の両方を制御する。ULチャネルはUEから受信され、ULデータを含み、UL伝送とDL伝送の両方を制御する。DLチャネルはBSDLによって送信され、ULチャネルはBSULによって受信される。表1及び2において、バックホール・サポートがどこでどのように必要とされるかも指定する。加えて、表3は、図9に例示される流れ図に基づいて、2個のBS間で通信される必要がある他の情報を示す。
【0040】
【表1】

【0041】
【表2】

【0042】
【表3】

【0043】
図9は、ある例示的な実施例による、1個のUEが2個のBSと接続する図7に関する方法を示す流れ図を示す。まず、ステップ901において、UE700は、ダウンリンクでBS701、703からのRSRPを測定し、受信電力に関する最高値など、最高のメトリックを有するBSを選ぶ。ステップ902において、選択されたBS701は、DLでUEにサービス提供することになり、BSDLと呼ばれる。903において、BSDLは一意のUE IDをこのUEに割り当て、904において、バックホール705を経由してこのUE IDを複数のBS(近接するBS703、又はULを処理する資格を有する、通信システム内のいずれかのBSなど)に転送する。BSDLは、送信機を使用して、UE IDをBSに送ることができる。ステップ905において、UEは、次いで、ULチャネルによってサウンディング参照信号(sounding reference signal)(SRS)などのUL信号を送り、ステップ906において、複数のBSは、UE IDを用いてそのメッセージを解読する。これは、その伝送を他のUEからの伝送と区別するためである。すべてのBSは、この伝送を受信して、UE IDを使用してその信号を復号する。906において、すべてのBSは、CoMP技術を用いて、バックホールを介して受信信号強度の値をBSDLに送る。次いで、ステップ907において、BSDLは、(最高受信電力値など)最高のメトリックを有するBSを選択する。これは、選択モジュールによって実行可能である。選択されたBSは、生成されたIDと関連付けられたUEに関するBSULとして使用される。
【0044】
図9の実例では、UEが接続する2個のBS、すなわち、DL受信用のBSDLとUL伝送用のBSULとが存在する。BSDLはアップリンクに関して自らを選ぶこともできるため、これらのBSは両方とも同じであることも可能な点に留意されたい。これは、UEがBSDLのセル中央付近に存在する状況において発生する可能性がある。
【0045】
図10は、ある例示的な実施例による、基地局通信のある実例を示す。基地局1001−1、1001−2は、信号プロセッサ1003−1、1003−2を動作させるために、コントローラ1002−1、1002−2を含むことが可能な進化型ノードB(eNB)を含む。処理されることになるいずれの情報も記憶されて、メモリ1004−1、1004−2から取り出される。開始時に、プロセス初期化メッセージ1005がBSのうちの1つから発生し、その後に、後続の情報交換1006と正確な受信の確認1007とが続く。
【0046】
図11は、ある例示的な実施例による、X2シグナリング・ベアラのある例示的なプロトコル・スタックを示す。
【0047】
LTEセルラ・システムの場合、BS同士の間のバックホール・リンクは、論理X2インターフェースとも呼ばれる。このインターフェースは、伝送層において、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)1100と、インターネット・プロトコル(IP)1101と、データ・リンク層1102と、物理リンク層1103とを利用することができる。BS同士の間で通信されることになるデータが生成されて、無線層において、X2−APアプリケーション層1104内で符号化される。X2−APは、異なる種類の機能に関して異なる手順を有する。これらのうちのいくつかは、上で説明された表1〜3の情報を通信するために再使用可能である。
【0048】
例示的な実施例におけるX2AP手順リストに対する新しい「基本手順」。本明細書において「UL DL関連性報告に関する情報」と記述される新しい手順は、メッセージUL_DL_REPORTによって開始される。例示的な実施例は、BSULからBSDLに対する通信に関して「UL DL情報交換」と呼ばれ、BSDLからBSULに対する通信に関して「DL UL情報交換」と呼ばれる2つの新しい情報要素(IE)を定義する。それらのコンテンツは、上で述べられたように表1〜3によって判断される。表4内の第1のIE及び表5内の第2のIEの詳細な構造が下で示される。この構造は、他のIE定義と一致する。
【0049】
【表4】

【0050】
【表5】

【0051】
新しいIEを定義することで、UL及びDLのBSは互いに効果的に通信することができ、それによって、LTEフレームワークにおいてUL及びDLに対して個別にUEが接続する概念を可能にする。
【0052】
シグナリング実例は、LTE標準プロトコルから提示されるが、一般的な原理は、他のセルラ標準にも同様に適用可能である。例示的な実施例は、これら2個のBS間で交換されなければならない情報のタイプも識別し、X2バックホール技術を使用して、それらのBSにシグナリングする方法も提案する。
【0053】
詳細な説明の一部は、コンピュータ内の動作のアルゴリズム及び記号表現の点から提示される。これらのアルゴリズム的記述及び記号表現は、その技術革新の本質を他の当業者に最も効果的に伝えるためにデータ処理技術分野の当業者によって使用される手段である。アルゴリズムは、所望される最終状態又は結果をもたらす一連の定義されたステップである。本発明では、実行されるステップは、有形結果を達成するために、有形量の物理的な操作を必要とする。
【0054】
通常、必ずしもそうであるとは限らないが、これらの量は、記憶されていること、転送されていること、組み合わされていること、比較されていること、それとも、操作されていることが可能な電気信号若しくは電気命令、又は磁気信号若しくは磁気命令の形をとる。主に、共通使用の理由で、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、条件、数、命令などと呼ぶことは時として好都合であることが証明されている。しかし、これらの用語及び類似の用語のすべては、適切な物理量と関連付けられるべきであり、これらの量に適用される単に好都合なラベルであることを念頭に置くべきである。
【0055】
別段に明記されていない限り、本議論から明らかなように、この説明を通じて、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「表示」などの用語を利用する議論は、コンピュータ・システムのレジスタ内及びメモリ内の物理(電子)量として表現されたデータを操作して、コンピュータ・システムのメモリ内又はレジスタ内、或いは、他の情報記憶デバイス内、情報伝送デバイス内若しくは表示デバイス内の物理量として同様に表現される他のデータに変換するコンピュータ・システム又はその他の情報処理デバイスの動作及びプロセスを含むことが可能である点を理解されたい。
【0056】
本発明は、本明細書で動作を実行するための装置にも関連する。この装置は、必要とされる目的に関して特別に構築可能であるか、或いはこの装置は、1つ若しくは複数のコンピュータ・プログラムによって選択的に活性化されるか又は再構成される1つ若しくは複数の汎用コンピュータを含むことが可能である。そのようなコンピュータ・プログラムは、光ディスク、磁気ディスク、読出し専用メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、固体デバイス及び固体ドライブ、又は電子情報を記憶するのに適した任意のその他のタイプの媒体に限定されないが、これらなどのコンピュータ可読記憶媒体内に記憶可能である。本明細書で提示されるアルゴリズム及び表示は、任意の特定のコンピュータ又はその他の装置に本質的に関連しない。
【0057】
様々な汎用システムは、本明細書の教示に従ってプログラム及びモジュールと共に使用可能であるか、又は、様々な汎用システムは、所望される方法ステップを実行するために、より専門の装置を構築するために好都合であることを証明することが可能である。加えて、本発明は、任意の特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。様々なプログラミング言語は、本明細書で説明された本発明の教示を実施するために使用可能である点を理解されよう。(1つ若しくは複数の)プログラミング言語の命令は、1つ若しくは複数の処理デバイス、例えば、中央処理装置(CPU)、プロセッサ、又はコントローラによって実行可能である。
【0058】
当技術分野で知られているように、上で説明された動作は、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの何らかの組合せによって実行可能である。本発明の実施例の様々な態様は、回路及び論理素子(ハードウェア)を使用して実施可能であるのに対して、その他の態様は、プロセッサによって実行された場合、プロセッサに本発明の実施例を実行するための方法を実行させることになる、機械可読媒体上に記憶された命令(ソフトウェア)を使用して実施可能である。さらに、本発明のいくつかの実施例は、単にハードウェアの形で実行可能であるが、他の実施例は、単にソフトウェアの形で実行可能である。さらに、説明された様々な機能は、単一のユニットの形で実行可能であるか、又は任意の数の様式で、いくつかの構成要素全体にわたって分散されてもよい。ソフトウェアによって実行されるとき、これらの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令に基づいて、汎用コンピュータなど、プロセッサによって実行可能である。所望される場合、これらの命令は、圧縮形態及び/又は暗号形態で媒体上に記憶可能である。
【0059】
さらに、本発明の他の実装形態は、本明細書で開示された本発明の仕様及び実施を考慮することから当業者に明らかになるであろう。説明された実施例の様々な態様及び/又は構成要素は、通信システム内で単独で使用可能であるか、又は任意の組合せの形で使用可能である。仕様及び実例は単なる例示と見なされるべきであることが意図され、本発明の真の範囲及び趣旨は、以下の請求項によって示される。
【符号の説明】
【0060】
101 ダウンリンク(DL)伝送
102 アップリンク(UL)伝送
103 UE
104 UE
105 BS、マクロBS
200 制御チャネル
201 データ・チャネル
300 UE
301 BS
302 BS
303 BS
311 RS
312 RS
313 RS
500 ピコBS
600 UE
601 BS
602 BS
603 信号
604 信号
700 UE
701 BS
702 信号
703 BS
704 信号
705 バックホール
800 UE
801 BS
802 DL伝送、DL
803 BS、ピコBS
804 UL伝送、UL
1001−1 基地局
1001−2 基地局
1002−1 コントローラ
1002−2 コントローラ
1003−1 信号プロセッサ
1003−2 信号プロセッサ
1004−1 メモリ
1004−2 メモリ
1005 プロセス開始メッセージ
1006 後続の情報交換
1007 正確な受信の確認
1100 ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)
1101 インターネット・プロトコル(IP)
1102 データ・リンク層
1103 物理リンク層
1104 X2−APアプリケーション層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)に関するIDを生成する識別子(ID)生成モジュールと、
複数の基地局から複数の受信信号強度値を受信する受信機と、
前記IDに対応する前記UEに関するアップリンク・トラフィックを処理するために、前記複数の受信信号強度値からの最高のメトリックを有する、前記複数の基地局からの第2の基地局を割り当てる選択モジュールと
を備えた第1の基地局であって、
前記受信機が、前記IDに対応する前記UEのアップリンク制御情報を前記第2の基地局から受信する第1の基地局。
【請求項2】
協調マルチポイント送受信を使用することによって、バックホールを介して、前記生成されたIDを前記複数の基地局に送信する送信機をさらに備えた、請求項1に記載の第1の基地局。
【請求項3】
前記送信機が、プロセス開始メッセージを前記第2の基地局に送信し、情報交換パケットの受信の確認を前記第2の基地局に送信する、請求項2に記載の第1の基地局。
【請求項4】
前記受信機が、前記情報交換パケットを処理することから前記IDに対応するアップリンク制御情報を受信し、
前記送信機が、前記受信されたアップリンク制御情報を前記IDに対応する前記UEに送信する、請求項3に記載の第1の基地局。
【請求項5】
前記受信機が前記情報交換パケットを前記バックホールから受信し、前記情報交換パケットが、
肯定応答情報と、
前記IDに対応する前記UEのアップリンク送信電力を示す送信電力情報と、
アップリンク・データに関する制御情報とを含む、請求項4に記載の第1の基地局。
【請求項6】
前記情報交換パケットが、
タイミング整合情報と、
前記IDに対応する前記UEからの受信信号電力と、
ダウンリンク・データに関する制御情報とをさらに含む、請求項5に記載の第1の基地局。
【請求項7】
前記IDが、前記UEが受信信号電力情報を送信する直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含むデータ・パケットである、請求項1に記載の第1の基地局。
【請求項8】
ユーザ装置(UE)に関するダウンリンク伝送を処理する基地局を操作するための方法であって、
前記UEに関する識別子(ID)を生成するステップと、
複数の基地局から複数の受信信号強度値を受信するステップと、
前記IDに対応する前記UEに関するアップリンク・トラフィックを処理する目的で、前記複数の受信信号強度値からの最高のメトリックを有する、前記複数の基地局からの第2の基地局を割り当てるために、信号プロセッサを使用するステップと、
前記IDに対応する前記UEのアップリンク制御情報を前記第2の基地局から受信するステップとを含む方法。
【請求項9】
協調マルチポイント送受信を使用することによって、バックホールを介して、前記生成されたIDを前記複数の基地局に送信するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法

【請求項10】
プロセス開始メッセージを前記第2の基地局に送信するステップと、
情報交換パケットの受信の確認を前記第2の基地局に送信するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記情報交換パケットからの、前記IDに対応するアップリンク制御情報を処理するステップと、
前記アップリンク制御情報を前記IDに対応する前記UEに送信するステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
アップリンク制御情報を前記処理するステップが、前記情報交換パケットから、肯定応答情報と、前記IDに対応する前記UEのアップリンク送信電力を示す送信電力情報と、アップリンク・データに関する制御情報とを処理するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アップリンク制御情報を前記処理するステップが、前記情報交換パケットから、タイミング整合情報と、受信アップリンク電力情報と、ダウンリンク・データに関する制御情報とを処理するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記IDを前記生成するステップが、前記UEが受信信号電力情報を送信する直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含むデータ・パケットを生成するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ装置(UE)に関するダウンリンク及びアップリンク伝送を処理するための方法であって、
ダウンリンク伝送に関して第1の基地局を前記UEに割り当てるステップと、
前記UEに関する識別子(ID)を生成するステップと、
複数の受信信号強度値を複数の基地局から受信するステップと、
前記IDに対応する前記UEに関するアップリンク伝送を処理する目的で、前記複数の受信信号強度値から最高のメトリックを有する、前記複数の基地局からの第2の基地局を割り当てるために、信号プロセッサを使用するステップと、
前記第2の基地局から、前記情報交換パケットからの前記IDに対応するアップリンク制御情報を前記第1の基地局において受信するステップとを含む方法。
【請求項16】
協調マルチポイント送受信を使用することによって、バックホールを介して、前記生成されたIDを前記第1の基地局から前記複数の基地局に送信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
プロセス開始メッセージを前記第1の基地局から前記第2の基地局に送信するステップと、
情報交換パケットの受信の確認を前記第1の基地局から前記第2の基地局に送信するステップと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の基地局から、前記受信されたアップリンク制御情報を前記IDに対応する前記UEに送信するステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記受信信号強度値を決定するために、前記IDに対応する前記UEからの送信電力を
前記複数の基地局において測定するステップと、
協調マルチポイント送受信を使用することによって、バックホールを介して、前記IDに対応する前記UEのアップリンク制御情報を前記第2の基地局から前記第1の基地局に送信するステップとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
アップリンク制御情報を前記第2の基地局から前記第1の基地局に前記送信するステップが、肯定応答情報と、前記IDに対応する前記UEのアップリンク送信電力を示す送信電力情報と、アップリンク・データに関する制御情報とを前記第1の基地局に送信するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
アップリンク制御情報を前記第2の基地局から前記第1の基地局に前記送信するステップが、タイミング整合情報と、前記複数の受信信号強度値のうちの1つと、ダウンリンク・データに関する制御情報とを前記第1の基地局に送信するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記IDを前記生成するステップが、前記UEが受信信号電力情報を送信する直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含むデータ・パケットを生成するステップを含む、請求項15に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−85242(P2013−85242A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−221817(P2012−221817)
【出願日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】