説明

アナログ腕時計におけるデジタル表示方法及びこの方法を使用するアナログ腕時計

本発明は、アナログ腕時計におけるデジタル表示方法及びこの方法を使用するアナログ腕時計に関する。
この腕時計(40)は、時間及び分表示用の少なくとも二つの針(43、44)、時間合わせ軸に接続された時間及び日付合わせ竜頭(45)、EPD型液晶のディスプレイによる日付のデジタル表示用の第一のスクリーン(41)、第二の時間帯における時刻のデジタル表示用の第二のスクリーン(42)及び腕時計の全機能を管理するマイクロプロセッサを備える。第二の時間帯における日付及び時刻の表示は、ディスプレイスクリーンの(41、42)の背景に対してコントラストによって実行され、そのコントラストは、午前(AM)の時間を午後(PM)の時間と区別するために、午後零時と午前零時で逆転される。このコントラストの逆転は、腕時計のマイクロプロセッサによって電子的に管理される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログ腕時計の液晶型または類似した、少なくとも一つのデジタル表示スクリーン上に、例えば、時間情報または日付などの時間に関係するデータのデジタル表示方法であって、そのアナログ腕時計は、時間及び分表示用の少なくとも二つの針、時間合わせ及び日付合わせ軸に接続された時間合わせ竜頭及び該時計の全機能を管理するマイクロプロセッサを備えており、上記デジタル表示スクリーンの背景に対してコントラストで上記データを表示する方法に関する。
【0002】
本発明は、また、時間及び分表示用の少なくとも二つの針、時間合わせ軸に接続された時間及び日付合わせ竜頭、液晶または類似の型のディスプレイによる時間に関するデータのデジタル表示用の少なくとも一つのスクリーン及び時計の全機能を管理するように配置されたマイクロプロセッサを備え、上記の方法を使用するアナログ腕時計であり、上記の少なくとも一つのスクリーンが、上記データを背景に対してコントラストで表示するように配置されている腕時計に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な情報及び、特に、カレンダまたは別の時間帯での時刻などの他のデータを表示するための機械的手段を備えるアナログ時計には、多くの種類が存在する。特に、一つまたは二つの円盤を備え、その円盤上に日付が示されている腕時計が公知である。これらの腕時計の欠点の一つは、日付または時刻を表示するとき、限られた空間に収容する必要のある構成要素の数に関係する物理的困難のほかに、この日付または時刻の表示では、ユーザは、時刻が示すのが朝、すなわち、午前(AM)か、または、夜、すなわち、午後(PM)に対応しているのか知ることができないことである。したがって、所持者は、例えば、調節のとき、日付の変更を誤って、例えば、24時ではなく12時にすることがある。
【0004】
また、第二の時間帯のデジタル表示の場合、AMかPMが表示されるか、または、0から24時の時間が表示されていなければ、表示された時間が午後または午前に対応しているかが分からない。
【0005】
腕時計上で、第二の時間帯での午前または午後を示すまたは時刻を示す多数の方法が、公知である。AM及びPMのディスプレイ装置を備える腕時計もある。別の腕時計は、太陽または月の画像を表示する。また、別の腕時計は、白色の円盤と黒色の円盤を表示する。さらに、時刻表示を1から12時に限定せず、1から24時で時刻表示する腕時計もある。
【0006】
文字盤に形成された小窓に日付を表示するように配置されたアナログ腕時計の例は、特許文献1によって示されている。この腕時計は、二つの別個の円盤を備えており、その第一の円盤は0から9までの数字、第二の円盤は、数字0、1、2及び3を各々二つずつ備えており、第一回目は着色した背景に、第二回目は透明な背景に表示される。その目的は、午前と午後の時刻表示を区別することにある。この表示は、機械的に駆動される二つの円盤を必要とし、区別は十個の数字の位置でしか行われず、時刻表示全部ではない。
【0007】
この種の表示手段の大部分は、腕時計によってはその洗練された外観に適合しない。液晶のデジタル表示の使用によって、この外観を向上させることができる。
【0008】
しかしながら、デジタル手段によって表示が実行されるとき、時間表示用の針の自動制御は、マイクロプロセッサによって実施されなければならない。この自動制御は、様々な方法で実現できるが、主として、竜頭による手動か、利用者によって使用され、モータを駆動する押しボタンの作動によって実施される。
【0009】
液晶によるディスプレイは、例えば、特許文献2によって示されており、この文献では、実際、LEDによるデータの異なる二種類の表示、すなわち、暗色の背景に明色のLEDによって実現される第一の型の表示、及び、明色の背景に暗色のLEDによって実現される第二の型の表示が示されている。二つの解決法が提供されているが、それらは交換可能ではなく、選択が限定的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際特許2007/0301347 A1号
【特許文献2】アメリカ合衆国特許公開2005/0243653A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、表示、特に、日付または時刻表示ディスプレイ、例えば、時刻が午前(AM)に対応するか、または、午後(PM)に対応するかを、単純に且つ曖昧さがなく明示する日付ディスプレイ、または、第二の時間帯の時刻表示の場合、この第二の時間帯において、表示された第二の時間が午前または午後に対応しているかを知ることができるディスプレイ用の少なくとも一つの小窓を備えるカレンダ付アナログ腕時計を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、冒頭に定義したような本発明による、午後零時と午前零時とでコントラストを逆転させて、午前(AM)と午後(PM)を区別することを特徴とし、及び、マイクロプロセッサによる該データ表示用の針の自動制御及びこのディスプレイのコントラストの逆転が上記時間合わせ軸の回転中の接点の作動によって得られることを特徴とする方法によって達成される。
【0013】
好ましい一実施態様によると、EPD(Electronic Paper Display)型液晶デジタル表示を使用して、日付表示を実施する。例えば、午前は明色の背景に暗色表示を実施し、午後は暗色の背景に明色表示を実施することができ、また、逆に、午前は暗色の背景に明色表示を実施し、午後は明色の背景に暗色表示を実施することができる。
【0014】
特に好ましくは、時間合わせ軸を一つの方向または反対の方向に数度の角度で回転させて、一つまたはもう一つの方向に腕時計の時間及び分表示用の針の回転を制御する。
【0015】
本発明による、冒頭に定義したようなアナログ腕時計は、時間及び分表示用の針を自動制御し、マイクロプロセッサによって上記のデータ表示のコントラストを午後零時と午前零時で逆転させるために配置された手段を備えており、これらの手段は時間合わせ軸の回転中に作動されるように配置された接点を備えることを特徴とする。
【0016】
好ましくは、上記データをコントラストで表示する手段は、EPD(Electronic Paper Display)型デジタル表示を備える。
【0017】
好ましくは、マイクロプロセッサは、一つまたはもう一つの方向に時間及び分表示用の針の回転を作動させるモータを制御して、時刻及び日付合わせを可能にするように配置されており、該時刻及び日付合わせは、時間合わせ軸を一つの方向または反対の方向に数度の角度で回転させて実行される。
【0018】
腕時計の好ましい一実施態様では、時間及び分表示用の針を自動制御し、上記データ表示スクリーンのコントラストを逆転させる手段は、時間合わせ軸であって、その軸上で並進運動が自在なスライドピニオンを駆動するように配置された時間合わせ軸、該スライドピニオンに装着された摩擦カムを備える機構を備えており、スライドピニオンとカムの全体は、休止状態では腕時計の支持盤の平面によりかかり、上記腕時計のマイクロプロセッサに接続された電子回路の接点の二つのパレットのうち一つを閉じるように配置されたカムばねによって水平位置に保持されており、接点の各パレットは、時間合わせ軸の回転方向に対応する。
【0019】
好ましくは、上記摩擦カムは、その中央部分がくり抜かれた部品であり、二つの対称的なアームを備えており、これらのアームは各々電子回路の接点パレットを上記カムばねと接触させるように配置されている。
【0020】
好ましい一実施態様によると、腕時計のデジタル表示スクリーンを、日付を午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示するように配置することができ、その逆転は午後零時と午前零時で自動的に実施される。
【0021】
特に重要な一実施例によると、腕時計は、日付が午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示される第一のデジタル表示スクリーン、及び、第二の時間帯の時刻が、午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示される第二のデジタル表示スクリーンを備え、その逆転は午後零時と午前零時で自動的に実施される。
【0022】
本発明及びその利点は、添付図面を参照しておこなう、下記の本発明の方法の好ましい利用の詳細な説明からより明らかになろう。但し、説明及び図面は、本発明を例示するものであり、本発明を何ら限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、従来の日付表示を備えるカレンダ付きアナログ腕時計を図示した概略図である。
【図2A】図2Aは、各々、10時10分及び22時10分を示す、本発によるカレンダ付きアナログ腕時計を図示している。
【図2B】図2Bは、各々、10時10分及び22時10分を示す、本発によるカレンダ付きアナログ腕時計を図示している。
【図3A】図3Aは、各々二つの異なる時間帯での二つの異なる時刻で図示した別の時間帯での日付及び別の時刻をディスプレイする本発明による別のアナログ腕時計を図示している。
【図3B】図3Bは、各々二つの異なる時間帯での二つの異なる時刻で図示した別の時間帯での日付及び別の時刻をディスプレイする本発明による別のアナログ腕時計を図示している。
【図4】図4は、本発明による腕時計の調節機構を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参照すると、従来技術により公知のカレンダ付きアナログ腕時計は、小窓11を備え、そこに日付12、この場合には月の二十八日目に対応する数字28が表示される。この日付は、例えば、明色の背景に暗色で記入される。時針13は、十に位置し、分針14の位置は十分辺りを指している。腕時計10の文字盤を見ただけで、その時間が十時か二十二時かを言うことはできない。言い換えれば、午前(AM)の時間を午後(PM)の時間から区別することはできない。したがって、腕時計の調節のとき、ユーザは誤って、その日から翌日への移行を十二時間早くまたは十二時間遅れて実施することがある。
【実施例1】
【0025】
本発明によるデータ、例えば、日付の表示方法によって、ディスプレイウィンドウの背景、この場合は、液晶または類似のデジタル表示スクリーンに対してコントラストをつけて日付を表示して、午前(AM)の時間と午後(PM)の時間を区別するために、午後零時と午前零時でコントラストを逆転させることによって、この欠陥を修正することができる。同様な方法を使用して、第二の時間帯に属する地球の別の地域の時間を表示したり、これらの二つの表示を同時に実行できる二つまたは複数のスクリーンを使用することができる。
【0026】
図2A及び2Bに示された腕時計20は、この方法を図示したものであり、前記のように、時針23、分針24及び日付22、この場合には月の二十八日目に対応する数字28が表示されるスクリーン21、さらに時間合わせ竜頭25を備える。数字28は、図2Aでは、明色の背景上に暗色で、例えば、白色の背景に黒色で、すなわち、ポジで表示されている。図2Bでは、数字28は、暗色の背景上に明色で、すなわち、ネガで表示されている。この方法によって、ポジの表示が午前の時間に対応し、ネガの表示が午後に対応すると決定すると、表示可能で、実行が容易な慣習によって、午前(AM)の時間を午後(PM)の時間と区別することができる。このとき、例えば、午前零時のその日から翌日への移行にネガからポジへの逆転を、及び、この場合は、午後零時にポジからネガへの逆転を自動的に管理できるべきである。もちろん、逆を考えることもできる。
【0027】
このコントラストの逆転を得るために、EPD(Electronic Paper Display)のデジタル表示を利用する。EPDディスプレイ装置は公知であり、厚さを極めて減少させた支持板上で単純且つ有効な、逆転できるコントラストを付けた表示を可能にする。
【0028】
そのような腕時計の時間合わせの調節及びスクリーン上のディスプレイのコントラストの逆転を実施するために考えられる解決法は、好ましくは、引っ張られた状態の腕時計の竜頭を使用する事からなる。時間合わせ竜頭を一つの方向に数度回転させることによって、針は反対方向に回転される。もう一つの方向に数度回転させることによって、針はその反対方向に回転される。時間合わせ竜頭と針との間の機械的接続は存在しないので、時間合わせはモータによって徐々に実施され、マイクロプロセッサは、午前零時の日付の変更と、午後零時及び午前零時のコントラストの逆転を一度に管理することができる。
【0029】
図3A及び3Bに示した腕時計40は、また、この方法を示すものであり、前記のように、時針43、分針44、例えば、日付が表示される第一のデジタル表示スクリーン41、例えば、別の時間帯での時刻が表示される第二のデジタル表示スクリーン42及び時間合わせ竜頭45を備える。図3Aでは、スクリーン41に表示される日付は、月の二十八日目に対応する数字28である。この数字28は、図3Aでは、デジタルスクリーン41に、明色の背景上に暗色で、例えば、白色の背景に黒色で、すなわち、ポジで表示されている。図3Bでは、数字28は、暗色の背景上に明色で、すなわち、ネガで表示されている。図2A及び2Bの実施例の場合と同様に、ポジの表示が午前の時間に対応し、ネガの表示が午後に対応すると決定すると、表示可能で、実行が容易な慣習によって、午前(AM)の時間を午後(PM)の時間と区別することができる。このとき、例えば、午前零時のその日から翌日への移行にネガからポジへの逆転を、及び、この場合は、午後零時にポジからネガへの逆転を自動的に管理できるべきである。もちろん、逆を考えることもできる。
【0030】
腕時計40では、表示されている時間は、十時十分である。午前(AM)の時間をポジで、及び午後(PM)の時間をネガで表示する慣習によると、図3Aに示された腕時計では、午前十時十分であり、図3Bに示された腕時計では、午後十時十分、すなわち、二十二時十分である。
【0031】
第二のスクリーン42は、例えば、第二の時間帯における時刻を表示するために備えられており、腕時計の所持者が存在する時間帯に対して十二時間ずれている。図3Aでは、この同じ表示慣習を尊重して、第二の時間帯の時刻は二十二時十分であり、それは、第二のスクリーン42上に(10:10)の形状で、ネガで、すなわち、暗色の背景に明色の文字で表れている。反対に、図3Bの腕時計のように、所持者の時間帯における表示された時刻が二十二時十分であるとき、第二の時間帯の時刻は翌朝の十時十分であり、それは、第二のスクリーン42上にポジの(10:10)の形状で、すなわち、明色の背景に暗色の文字で現れている。
【0032】
この機能を得るために、本発明による腕時計は、図4に示したような機構を備える。この機構30は、時間合わせ竜頭に接続された時間合わせ軸31を備え、その固定されていない端部は四角の形状であり、それによって、この軸上の並進運動が自在なスライドピニオン32を駆動する。摩擦カム33が、スライドピニオン32に装着されている。スライドピニオン及びカムの全体は、休止状態で腕時計の支持盤34の平面に寄りかかるカムばね35によって水平位置に保持される。二つの接点パレット36は、スライドピニオン32及び摩擦カム33の組の両側から腕時計の電子回路37上に固定されている。摩擦カム33は、その中央部分がくり抜かれた部品で、対称の二つのアーム33a及び33bを備え、それによって、電子回路37及びカムばね35間の接点を設定することができる。
【0033】
時間合わせ機能の調節のとき、ユーザは、例えば、竜頭を介して、時間合わせ軸31を一方またはもう一方の方向に約25°回転させ、スライドピニオン32の摩擦カム33を駆動する。このカムは、二つのアーム33aまたは33bの一つを持ち上げることによって、カムばね35に作用する。カムばね35は、行路の終点で、二つの接点パレッ36の一方を回転方向に沿って押し、針のモータ及び表示のコントラストを制御するマイクロプロセッサに接続された電子回路37との電気接触を設定する。竜頭がゆるめられるとすぐに、スライドピニオン32は水平位置に戻り、接触を廃止する。ユーザが軸31に大きすぎる回転トルクをかけるとき、カム33及びスライドピニオン32間の摩擦は必要である。この場合、カム33はスライドピニオン32上を滑動し、時間合わせ軸31がせん断される危険性や時間合わせ機構の部品のいずれかが損傷する危険性を回避する。
【0034】
日付の調節に関しては、すばやく実行できる。まず、竜頭に短い間圧力をかけることによって、日付調節モードにすることができる。このモードに入ったという情報は、日付の点滅によって与えられる。調節は、竜頭を一方の方向またはもう一方の方向へ数度回転させることによって、日付を増加または減少させて実行される。日付は、一日に二度同じ数で現れ、一度はネガ、もう一度はポジである。このようにして、腕時計を午前または午後モードに直接調節することができる。
【0035】
カレンダが永久的ならば、ユーザは、最初に、年の数字の下位二つを0から99のネガモードに調節する。月は、0から12のポジモードで次々に現れる。このようにして、直接、月を午前または午後モードに調節することができる。調節の確認及び調節モードの変更は、竜頭に短い間圧力をかけることによって実行できる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、上記の実施態様に限定されるものではない。時刻表示用の針の自動制御及びデータ表示のコントラストの逆転について、他の手段を考案することができる。上記の自動制御方法は、また、従来のLCDディスプレイを備えるアナログ腕時計でも同様に使用できる。一つまたは複数のデジタル表示スクリーンでの表示に関して、示すものは、別の時間帯での日付及び時刻と異なるものでも可能である。スクリーンの数字は、サイズまたは見かけの問題にしか制限されない。ネガまたはポジでの表示は、選択によるものである。反対に、表示の逆転の原則は、活動中のマイクロプロセッサによって自動化され、操作される。
【符号の説明】
【0037】
20、40 アナログ腕時計
21 データ
22 スクリーン
23、24、43、44 針
25、45 時間合わせ竜頭
31 時間合わせ軸
32 スライドピニオン
33 摩擦カム
35 カムばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログ腕時計の液晶型または類似した、少なくとも一つのデジタル表示スクリーン上での、例えば、時間情報または日付などの時間に関係するデータのデジタル表示方法であって、そのアナログ腕時計は、時間及び分表示用の少なくとも二つの針、時間合わせ及び日付合わせ軸に接続された時間合わせ竜頭及び該時計の全機能を管理するマイクロプロセッサを備えており、上記デジタル表示スクリーンの背景に対してコントラストで上記データを表示する方法において、午後零時と午前零時とでコントラストを逆転させて、午前(AM)と午後(PM)を区別することを特徴とし、及び、マイクロプロセッサによる該データのディスプレイ用の針の自動制御及びこのディスプレイのコントラストの逆転が上記時間合わせ軸の回転中の接点の作動によって得られることを特徴とする方法。
【請求項2】
EPD(Electronic Paper Display)型液晶デジタル表示を使用して、コントラストで上記データの表示を実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
午前は明色の背景に暗色表示を実施し、午後は暗色の背景に明色表示を実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
午前は暗色の背景に明色表示を実施し、午後は明色の背景に暗色表示を実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
時間合わせ軸を一つの方向または反対の方向に数度の角度で回転させて、一つまたはもう一つの方向に腕時計の時間及び分表示用の針の回転を制御することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
時間及び分表示用の少なくとも二つの針(23、24、43、44)、時間合わせ軸に接続された時間及び日付合わせ竜頭(25、45)、液晶または類似の型のディスプレイによる時間に関するデータ(21)のデジタル表示用の少なくとも一つのスクリーン(22)及び時計の全機能を管理するマイクロプロセッサを備える、請求項1〜6のいずれか一つの記載の方法を使用するアナログ腕時計であって、少なくとも一つのスクリーン(22)は、上記データを背景に対してコントラストで表示するように配置されている腕時計(20、40)において、時間及び分表示用の針(23、24、43、44)を自動制御し、マイクロプロセッサによって上記のデータ表示のコントラストを午後零時と午前零時で逆転させるために配置された手段を備えており、これらの手段は時間合わせ軸の回転中に作動されるように配置された接点を備えることを特徴とするアナログ腕時計(20、40)。
【請求項7】
上記データをコントラストで表示する手段は、EPD(Electronic Paper Display)型液晶表示を備えることを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計(20、40)。
【請求項8】
マイクロプロセッサは、一つまたはもう一つの方向に時間及び分表示用の針(23、24)の回転を作動させるモータを制御して、時間及び日付合わせを可能にするように配置されており、該時刻及び日付の設定は、時間合わせ軸を一つの方向または反対の方向に数度の角度で回転させて実行されることを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計。
【請求項9】
時間及び分表示用の針を自動制御し、午後零時と午前零時にコントラストを逆転させる手段は、時間合わせ軸であって、その軸上で並進運動が自在なスライドピニオン(32)を駆動するように配置された時間合わせ軸(31)、該スライドピニオン(32)に装着された摩擦カム(33)を備える機構(30)を備えており、スライドピニオン(32)とカム(33)の全体は、休止状態では腕時計の支持盤(34)の平面によりかかり、上記腕時計のマイクロプロセッサに接続された電子回路(37)の二つの接点パレット(36)のうち一つを閉じるように配置されたカムばね(35)によって水平位置に保持されており、各接点パレット(36)は、時間合わせ軸(31)の回転方向に対応することを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計。
【請求項10】
上記摩擦カム(33)は、中央部分がくり抜かれた部品であり、二つの対称なアーム(33a、33b)を備えており、これらのアームは各々電子回路(37)の接点パレット(36)を上記カムばね(35)と接触させるように配置されていることを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計。
【請求項11】
デジタル表示スクリーン(22)を、日付が午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示されるように配置することができ、その逆転は午後零時と午前零時で自動的に実施されることを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計。
【請求項12】
日付が午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示される第一のデジタル表示スクリーン(41)、及び、第二の時間帯の時刻が、午前はポジで、午後はネガで、または反対に表示される第二のデジタル表示スクリーン(42)を備え、その逆転は午後零時と午前零時で自動的に実施されることを特徴とする請求項6に記載のアナログ腕時計。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−530064(P2010−530064A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511468(P2010−511468)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000263
【国際公開番号】WO2008/151458
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509316626)アイエスエー スイス エス.エー. (1)
【Fターム(参考)】