説明

アブラヤシの連続蒸し装置

【課題】コンベヤチェーンの腐食劣化を防止するとともに、果房が押し潰されることを抑制し、熱効率が良く、メンテナンスが安全かつ簡便であるアブラヤシの連続蒸し装置を提供する。
【解決手段】ケース110内に枢設された一対のスプロケット120、130間に無端循環状に掛架された2条のコンベヤチェーン140と、コンベヤチェーン140間に取り付けられたエプロンと、アブラヤシの果房をエプロンの底板上に載荷してケース内を上流から下流に向かって一方向に搬送するとともに搬送中のアブラヤシの果房に高温水蒸気を噴射する高温水蒸気噴射手段160がケースの天板側からエプロンの底板に向けて高温水蒸気を噴射する位置に配設されており、エプロンの両側板の内側にエプロンの底板に垂直な隔壁が、ケースの天板近傍からエプロンの底板近傍まで延設されていることによって、前記の課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アブラヤシの果房からパーム油を精製する一連のシステムに関し、さらに詳しくは、アブラヤシの果房の芯と果実との間を剥離しやすくするために使用される連続蒸し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アブラヤシは、果肉と種子から油脂が取れ、単位体積当たり得られる油脂の量は植物中屈指であるため、商業作物としてマレーシアを中心に大規模な栽培が行われている。アブラヤシの果肉からはパーム油が得られるのに対して、種子からはパーム核油が得られる。パーム油は熱や酸化に強く、長期間おいしさを保てるので、即席麺やスナック菓子、総菜類・炒め物の揚げ油などの業務用・加工用で利用が拡大している。
【0003】
パーム油を精製するためには、直径4〜5cm程度の小粒の果実を、この果実が数百個集まった直径40cm程度で40〜50kgの大型の果房から分離する必要がある。果房の芯と果実は強く結合しているため、果房を高温水蒸気に晒すことにより、果房の芯と果実との間を剥離しやすくする必要がある。
【0004】
従来、アブラヤシの果房を高温水蒸気に晒す蒸し工程は、次のようなものであった。
(1)前工程で、アブラヤシの果房を軽く潰すことにより、果房内に蒸気が通りやすくなる程度に果房をほぐす。
(2)果房を、連続蒸し装置に投入する。
(3)果房を、連続蒸し装置内を周回する搬送路に沿って、スクレーパコンベヤによって搬送する。
(4)搬送路の上部より高温水蒸気を果房に吹き付ける。
(5)果房を、連続蒸し装置内を数十分かけて搬送した後、次工程に移す。
(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
前述したアブラヤシの連続蒸し装置の概略を図6に示す。さらに、図6のVII−VII線における断面を図7に示す。
【非特許文献1】SIVASOTHY KANDIAH et al.,“CONTINUOUS STERILIZATION OF FRESH FRUIT BUNCHES”,MPOB Transfer of Technologies,2002,May,No.148
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、前述したような従来のアブラヤシの連続蒸し装置500においては、図7に示すように、搬送路に沿って所定間隔で設けられた高温水蒸気噴射手段560から噴射された高温水蒸気がスクレーパコンベヤのコンベヤチェーン540にも直接降りかかるため、コンベヤチェーン540の腐食劣化が著しいという課題があった。また、果房Bをスクレーパコンベヤによって搬送している際に、果房Bがスクレーパコンベヤのスクレーパ542により押し続けられるため、必要以上の荷重が果房Bに加わり、果房Bが押し潰され、製品である果汁が漏れ出してしまい、製品の品質が低下するとともに収量が低下するという課題があった。さらに、漏れ出した果汁によって、ケース510内が汚染されるという課題があった。
【0007】
また、高温水蒸気の熱がスクレーパコンベヤのスクレーパ542間の隙間や連続蒸し装置500のケース510の側壁および天板から逃げるため、熱効率が悪いという課題があった。
【0008】
さらに、ケース510内で果房Bが詰まるなどのトラブルが発生した場合、装置の運転を停止して側壁や天板を取り外して復旧作業を行う必要があり、装置のメンテナンスに多大な作業負担を強いられるというメンテナンス作業上の問題があった。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、コンベヤチェーンの腐食劣化を防止するとともに、果房が押し潰されることを抑制し、しかも、熱効率が良く、メンテナンスが安全かつ簡便であるアブラヤシの連続蒸し装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
まず、本請求項1に係る発明は、ケース内に枢設された一対のスプロケット間に無端循環状に掛架された2条のコンベヤチェーンと該2条のコンベヤチェーン間に取り付けられたエプロンと、アブラヤシの果房を前記エプロンの底板上に載荷して前記ケース内を上流から下流に向かって一方向に搬送するとともに搬送中の前記アブラヤシの果房に高温水蒸気を噴射する高温水蒸気噴射手段とを備えたアブラヤシの連続蒸し装置であって、前記高温水蒸気噴射手段が、前記ケースの天板側から前記エプロンの底板に向けて高温水蒸気を噴射する位置に配設されているとともに、前記エプロンの両側板の内側にエプロンの底板に垂直な隔壁が、前記ケースの天板近傍から前記エプロンの底板近傍まで延設されていることによって、前記課題を解決したものである。
ここで、本発明における「エプロン」とは、JIS B0140(1975)で定義されているエプロンコンベヤの主要構成要素を意味しており、具体的には、2条のチェーンに重なりを持つように連続的に取り付けられた樋状の搬送部材を意味している。
【0011】
また、本請求項2に係る発明は、請求項1に係るアブラヤシの連続蒸し装置の構成に加えて、前記ケースの側壁の外側および天板の外側が断熱部材で覆われていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0012】
そして、本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係るアブラヤシの連続蒸し装置の構成に加えて、前記ケースの側壁および天板にケース内を点検する点検扉が設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のアブラヤシの連続蒸し装置によれば、ケース内に枢設された一対のスプロケット間に無端循環状に掛架された2条のコンベヤチェーンと、この2条のコンベヤチェーン間に取り付けられたエプロンと、アブラヤシの果房をエプロンの底板上に載荷してケース内を上流から下流に向かって一方向に搬送するとともに搬送中のアブラヤシの果房に高温水蒸気を噴射する高温水蒸気噴射手段とを備えていることにより、アブラヤシの果房はエプロンの底板に載った状態でそのまま静かに搬送され、外圧によって押し潰されることなく高温水蒸気で晒すことができるため、製品の品質向上、装置内の衛生面の改善および効率の良い果房の芯と果実の剥離作業が実現でき、加えて、以下のような特有の構成に対応した格別の効果を奏することができる。
【0014】
すなわち、本請求項1に係るアブラヤシの連続蒸し装置によれば、高温水蒸気噴射手段が、ケースの天板側からエプロンの底板に向けて高温水蒸気を噴射する位置に配設されているとともに、エプロンの両側板の内側にエプロンの底板に垂直な隔壁が、ケースの天板近傍からエプロンの底板近傍まで延設されていることによって、エプロンによって搬送路がほぼ密閉状態に保たれ、搬送路の上部に所定の間隔で設けられた高温水蒸気噴射手段から吹き付けられる高温水蒸気が搬送路外に漏れることが抑制されるため、アブラヤシの果房を効率的に加熱することができる。また、隔壁によって搬送路とチェーン機構部とが遮蔽されており、高温水蒸気がチェーン機構部に当たることが防止されるため、チェーン寿命が格段に向上する。
【0015】
また、本請求項2に係るアブラヤシの連続蒸し装置によれば、請求項1に係るアブラヤシの連続蒸し装置の構成に加えて、ケースの側壁の外側および天板の外側が断熱部材で覆われていることにより、ケースの側壁および天板から高温水蒸気の熱が逃げることが防止されるため、請求項1に係るアブラヤシの連続蒸し装置が奏する効果に加えて、熱効率がさらに向上する。また、高温水蒸気によって加熱されたケースが露出していないため作業者が誤ってケースに触ってやけどすることがなく、装置の安全性が飛躍的に向上する。
【0016】
そして、本請求項3に係るアブラヤシの連続蒸し装置によれば、請求項1または請求項2に係るアブラヤシの連続蒸し装置の構成に加えて、ケースの側壁および天板にケース内を点検する点検扉が設けられていることにより、随時ケース内の状況を確認しトラブルを事前に回避することができるため、請求項1または請求項2に係るアブラヤシの連続蒸し装置が奏する効果に加えて、装置の稼働率の向上およびメンテナンス負担の低減が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明のアブラヤシの連続蒸し装置は、ケース内に枢設された一対のスプロケット間に無端循環状に掛架された2条のコンベヤチェーンと、この2条のコンベヤチェーン間に取り付けられたエプロンと、アブラヤシの果房をエプロンの底板上に載荷してケース内を上流から下流に向かって一方向に搬送するとともに搬送中のアブラヤシの果房に高温水蒸気を噴射する高温水蒸気噴射手段とを備え、この高温水蒸気噴射手段が、ケースの天板側からエプロンの底板に向けて高温水蒸気を噴射する位置に配設されているとともに、エプロンの両側板の内側にエプロンの底板に垂直な隔壁が、ケースの天板近傍からエプロンの底板近傍まで延設されていることによって、チェーンの腐食劣化を防止するとともに、果房が押し潰されることがなく、しかも、高い熱効率が得られるものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
【0018】
例えば、本発明のアブラヤシの連続蒸し装置の主要部を構成するエプロンコンベヤは、2条のコンベヤチェーンをエプロンの両側につけたものであっても、エプロンの底板の下側につけたものであっても何ら支障はない。
【実施例1】
【0019】
本発明の一実施例を図1ないし図3に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施例1であるアブラヤシの連続蒸し装置の全体側面図であり、図2は、図1のL−L線における断面(左半分)とR−R線における断面(右半分)とを合わせて示した断面図であり、図3は、本実施例のアブラヤシの連続蒸し装置に用いられるエプロンコンベヤの一部を示した斜視図である。
【0020】
本実施例のアブラヤシの連続蒸し装置100は、ケース110内に枢設された一対の駆動側スプロケット120と従動側スプロケット130との間に無端循環状の2条のコンベヤチェーン140が掛架されており、この2条のコンベヤチェーン140間に図3に示すようなエプロン150が取り付けられている。エプロン150は、コンベヤチェーン140の連結ピン140aの間隔、すなわち、チェーンピッチに略等しい幅の底板150aと、この底板150aの両側端に垂設された側板150bとを有している。この底板150aとしては、単に平板状のものを用いることによって、隣接する底板150a間に隙間が生じるがコストの面で有利である。本実施例においては、底板150aのコンベヤチェーン140と直交する、すなわち、長手方向の両側端に、それぞれ、連結パイプ150c、150dが1個と2個振り分けられて設けられており、これらの連結パイプ150c、150dが櫛歯状に係合することによって、隣接する底板150aがコンベヤチェーン140の屈曲に応じて屈曲可能とするとともに、隣接する底板150a間の隙間を最小限に抑えている。
【0021】
エプロン150の底板150aは、2条のコンベヤチェーン140の外プレート140bおよび内プレート140cの対向するプレート、すなわち、搬送路に対して内側に位置するプレートに延設されたアタッチメント(図示されていない)にボルト151およびナット152により螺設されている。
【0022】
一方、エプロン150の側板150bは、底辺の長さが底板150aの幅と略等しく、上部が扇状に拡幅した形状をしている。そして、図3に一部を拡大して示したように、側板150bの幅方向の略中央で側板150bの厚み程度、屈曲加工されている。この構成によって、隣接する側板150bが重なり合って、コンベヤチェーン140が周回する場合においても、前後の側板150b間に隙間が生じることがない。エプロン150の材質としては、特に限定されるものではないが、耐食性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましい。
【0023】
また、連続蒸し装置100の天板112に、所定の間隔で高温水蒸気をエプロン150の底板150aに向けて噴射する高温水蒸気噴射手段160が備えられている。この高温水蒸気噴射手段160の構造は、搬送されるアブラヤシの果房を満遍なく高温水蒸気に晒すことができるものであれば、特に限定されるものではない。本実施例では、図2に示したように搬送路の天板112に沿って配管された蒸気管160aから左右に張り出した複数の微細穴が穿孔された噴射アーム160bからなるものを用いている。
【0024】
また、図2に示すように、エプロン150の対向する側板150bの内側にエプロン150の底板150aに垂直な隔壁170が、ケースの110の天板112近傍からエプロン150の底板150a近傍まで延設されている。この隔壁170によりアブラヤシの果房Bの蒸し部、すなわち搬送部とコンベヤチェーン140とが隔離され、コンベヤチェーン140が高温水蒸気の影響を直接受けない構造となっている。この隔壁170の材質としては、特に限定されるものではないが、耐食性に優れたステンレス鋼を用いることが好ましい。
【0025】
前述のようにエプロン150および隔壁170を耐食性に優れたステンレス鋼で構成することにより、コンベヤチェーン140が安価なスチール製のものであってもコンベヤチェーン140が直接高温水蒸気に晒されることがないので装置の長寿命化が図られ、その効果は甚大である。
【0026】
さらに、図2に示すように、ケースの側壁の外側および天板の外側は、安価で耐久性に優れたグラスウールやロックウールなどの断熱部材180により覆われており、装置の熱効率を向上させている。また、ケースの側壁および天板には、ケース内を点検する点検扉190、192が所定の間隔で設けられており、装置のメンテナンス作業負担を格段に軽減している。
【0027】
なお、図1および図2において参照符号115を付した部材は、装置を設置面に固定する支持部材である。
【0028】
また、図1において参照符号195を付した部材は、コンベヤチェーン140に、適当な張力を与えるためのテークアップ手段である。コンベヤチェーン140は、その温度が上昇すると、おおよそ素材の線膨張率と同じ率だけ伸びる。1mのスチール製のコンベヤチェーンの場合、100℃昇温することによって1mm伸びる。コンベヤチェーン140が高温雰囲気で使用される本発明のアブラヤシの連続蒸し装置100においては、コンベヤチェーン140の伸びを吸収するテークアップ手段195の機能はきわめて重要である。
【実施例2】
【0029】
つぎに、本発明の別の実施の形態である実施例2について、図4および図5に基づいて説明する。図4は、実施例2のアブラヤシの連続蒸し装置に用いられるエプロンコンベヤの一部を示した斜視図であり、図5は、図4のV−V線におけるエプロンの底板の断面を示している。
【0030】
本発明の実施例2であるアブラヤシの連続蒸し装置は、前述した本発明の実施例1であるアブラヤシの連続蒸し装置と基本的な装置構成が全く同一であるから、同一部材に付した符号の100番台を200番台に書き換えることにより、その説明を省略する。
【0031】
したがって、本発明の実施例2であるアブラヤシの連続蒸し装置は、エプロン250の形状のみが前述した本発明の実施例1であるアブラヤシの連続蒸し装置100と異なっているため、このエプロン250のみを以下に説明する。
【0032】
エプロン250の底板250aは、図5に示すように、一端に折り曲げ部250cが形成されている。この構成により、隣接する底板250a間の隙間を塞ぐとともに、屈曲周回部におけるスムーズな果房の排出を実現している。
【0033】
一方、エプロン250の側板250bは、底辺の長さが底板250aの幅と略等しく、上部が扇状に拡幅した形状をしている。そして、図4に一部を拡大して示したように、対向する側板250bが、平行ではなく、僅かに、すなわち、側板250bの厚み分程度、間隔が拡幅するように、底板250aに垂設されている。この構成によって、隣接する側板250bが重なり合って、コンベヤチェーンが周回する場合においても、前後の側板250b間に隙間が生じることがない。しかも、前述した実施例1の側板150aに比べて構成が簡単であるので、コストダウンを図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のアブラヤシの連続蒸し装置では、従来用いられていたスクレーパコンベヤに替えてエプロンコンベヤを採用するとともに、エプロンの両側板の内側に隔壁を設けるという新規な構造を採用したことにより、製品の品質向上、収量の増加、衛生面の改善、装置の長寿命化を達成するものであって、油脂需要の拡大と相俟って、その産業上の利用可能性はきわめて高い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施例1であるアブラヤシの連続蒸し装置の全体側面図。
【図2】図1のL−L線断面とR−R線断面とを合わせて示した断面図。
【図3】実施例1の装置に用いられるエプロンコンベヤの一部を示す斜視図。
【図4】実施例2の装置に用いられるエプロンコンベヤの一部を示す斜視図。
【図5】図4のV−V線におけるエプロンの底板の断面図。
【図6】従来のスクレーパコンベヤを用いたアブラヤシの連続蒸し装置の全体側面図。
【図7】図6のVII−VII線における断面図。
【符号の説明】
【0036】
100、500 ・・・ アブラヤシの連続蒸し装置
110、510 ・・・ ケース
115 ・・・ 支持部材
120 ・・・ 駆動側スプロケット
130 ・・・ 従動側スプロケット
140 ・・・ コンベヤチェーン
140a、240a ・・・ (コンベヤチェーンの)連結ピン
140b、240b ・・・ (コンベヤチェーンの)外プレート
140c、240c ・・・ (コンベヤチェーンの)内プレート
150、250 ・・・ エプロン
150a、250a ・・・ (エプロンの)底板
150b、250b ・・・ (エプロンの)側板
150c、150d ・・・ (エプロンの)連結パイプ
151、251 ・・・ ボルト
152、252 ・・・ ナット
160、560 ・・・ 高温水蒸気噴射手段
160a ・・・ (高温水蒸気噴射手段の)蒸気管
160b ・・・ (高温水蒸気噴射手段の)噴射アーム
170 ・・・ 隔壁
180 ・・・ 断熱部材
190、192 ・・・ 点検扉
195 ・・・ テークアップ手段
250c ・・・ (エプロンの)折り曲げ部
540 ・・・ スクレーパコンベヤ
542 ・・・ スクレーパ
B ・・・ アブラヤシの果房

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に枢設された一対のスプロケット間に無端循環状に掛架された2条のコンベヤチェーンと該2条のコンベヤチェーン間に取り付けられたエプロンと、アブラヤシの果房を前記エプロンの底板上に載荷して前記ケース内を上流から下流に向かって一方向に搬送するとともに搬送中の前記アブラヤシの果房に高温水蒸気を噴射する高温水蒸気噴射手段とを備えたアブラヤシの連続蒸し装置であって、
前記高温水蒸気噴射手段が、前記ケースの天板側から前記エプロンの底板に向けて高温水蒸気を噴射する位置に配設されているとともに、
前記エプロンの両側板の内側にエプロンの底板に垂直な隔壁が、前記ケースの天板近傍から前記エプロンの底板近傍まで延設されていることを特徴とするアブラヤシの連続蒸し装置。
【請求項2】
前記ケースの側壁の外側および天板の外側が断熱部材で覆われていることを特徴とする請求項1記載のアブラヤシの連続蒸し装置。
【請求項3】
前記ケースの側壁および天板にケース内を点検する点検扉が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアブラヤシの連続蒸し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−249535(P2009−249535A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100444(P2008−100444)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(506200706)
【氏名又は名称原語表記】Malaysian Palm Oil Board
【住所又は居所原語表記】6,Persiaran Institusi,Bandar Baru Bangi,43000 Kajang,Selangor Darul Ehsan,Malaysia
【出願人】(000150811)株式会社椿本バルクシステム (33)
【Fターム(参考)】