説明

アプリケーション・ソフトウェア・プログラムにおいて広告に表示されたプログラムを選択する方法

【課題】 プロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとの関連で表示される広告に応答して制御されるビデオ処理装置を動作させる便利な方法を提供する。
【解決手段】 ビデオ処理装置は、ビデオ処理装置上で動作中のプロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとの関連で表示される広告の選択に応答して制御され得る。その広告に含まれている制御情報は、ビデオ処理装置によって使用されてその動作モードが制御される。制御情報は、時間およびチャンネル情報と、タイマをプログラムするための記録データとを含んでいてもよい。代替構成として、制御情報はプログラム・データだけを含んでいてもよい。プログラム・データは電子プログラム・ガイドに渡されて、そのプログラム・データに関連付けられる時間および時間情報が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、プロダクティビティ(productivity)または通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとの関連で表示された広告(advertisement)等の選択に応答して、ビデオ処理装置を動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子番組ガイド(Electronic Program Guide:EPG)によって、視聴者は、或る期間における任意の時間に、将来までの、例えば7日先までの任意のチャンネルを選択することができる。(EPGに関連するデータは、典型的には、1日の期間における或る時間に特定のテレビ番組に関連して放送される。)いったん或る特定の番組が例えばハイライト(highlight:強調表示)等によって選択されると、視聴者はその選択された番組に関係するオーディオおよび/またはビデオ処理のような諸機能を実行できるようになる。例えば、視聴者は、その番組が現在放送中である場合には瞬時にその番組に切換えることもでき、または、テレビジョンが適正に構成(設定)されて記録装置に適正に接続されている場合にはワンタッチによるビデオカセット記録(VCR)等を開始することもできる。
【0003】
例えばインターネットのようなネットワークによって接続されたコンピュータ上で動作する(実行される)例えば電子メール(“e−mail:eメール”)または電子インスタント・メール(Instant Mail:IM)メッセージのような通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムによって、ユーザは、別のユーザ/コンピュータに電子メッセージを送信しおよび別のユーザ/コンピュータから電子メッセージを受信することができる。民間の“オンライン”ネットワークは、通常、そのようなサービスを月額料金でユーザに提供する。或る幾つかのオンライン・サービスは、通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムのコンテキスト(context:文脈)内で複数の広告を表示する。典型的な“ウェブ(web)ページ”上での広告と同様に、それらの広告が選択されて製品またはサービスに関するより多くの情報が得られる。1つの広告を選択すると、通常、ユーザは、その製品の製造業者またはそのサービスのプロバイダ(provider:供給業者)に関連付けられたウェブ・ページに接続される。
【0004】
従って、この技術分野において、プロダクティビティ(productivity:生産性)または通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとの関係で表示される特定のテレビ番組または映画用の広告の選択に応答して、オーディオ/ビデオ処理装置を動作させるための便利な方法に対するニーズ(need:必要性)が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、上述の問題の認識に一部基づくものであり、その問題の解決法を実現することに一部関する。本発明は、プロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとの関連で表示される広告に応答して制御される例えばテレビジョン、VCR、DVD、衛星受信機またはセットトップ・ボックス等のようなビデオ処理装置を動作させる便利な方法を提供する。このプロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムは、ビデオ処理装置上で動作し、通常は、例えばインターネットのようなネットワークに接続される。広告に関連付けられた制御情報を用いてビデオ処理装置を典型的なビデオ動作モードで動作させる。本発明は、ビデオ処理装置の従来の諸機能をパーソナル・コンピュータの諸機能にリンクさせるものである。
【0006】
一般的に、本発明は、ビデオ処理装置を動作させる方法を定める。この方法は、ビデオ処理装置上で、例えばプロダクティビティまたは通信アプリケーションのようなコンピュータ・ソフトウェア・プログラムを動作させることを含む。放送または送信されるテレビ番組に関連付けられた広告が、コンピュータ・ソフトウェア・プログラムとの関連で(と連係して)受信される。そして、その広告が表示される。そのビデオ処理装置は、1つの広告の選択に応答してビデオ動作モードで動作させられる。本発明は、例えば地上波、ケーブルまたは衛星等の任意の番組送信手段と共に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明によるテレビジョン・システムの例を示している。
【図2】図2は、本発明によるディジタル・ビデオ処理装置の例を示している。
【図3】図3は、本発明によるソフトウェア・ブロック図を示している。
【図4】図4は、本発明の実装による電子メッセージ表示を示している。
【図5】図5は、本発明による後の電子メッセージ表示を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明はテレビジョン装置に関して都合よく説明されるが、本発明が、プロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムを動作させることができ且つ(信号)を生成しまたは例えばVCR、DVD、衛星受信機またはセットトップ・ボックス等の表示装置を制御することができる任意のビデオ処理装置に適用可能であることは、この分野の専門家には明らかである。
【0009】
図1に示されているテレビジョン受信機(受像機)は、アナログのNTSC方式のテレビジョン信号とインターネット情報の双方を処理できる。図1に示されているテレビジョン受信機における残りの周知の機能については、本発明の理解に必要な場合を除いて説明しない。チューナ1105およびIFプロセッサ1130は、信号RF_IN(RF入力)に含まれている特定のテレビジョン信号に同調しその信号を復調するように通常の形態で動作する。また、図1に示されているシステムは、例えば、チューナ(同調器)1105、ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)処理ユニット(プロセッサ)1140、ビデオ信号プロセッサ1155およびジェムスタ(Gemstar(登録商標))データ処理モジュール1160のようなテレビジョン受信機の諸構成要素を制御するための主(メイン)マイクロプロセッサ1110をも含んでいる。
【0010】
主マイクロプロセッサ1110は、インターネットに情報をアップロード(upload)し、インターネットから情報をダウンロード(download)する機能を実行する通信インタフェース・ユニット1113の動作をも制御する。通信インタフェース・ユニット1113は、例えば電話回線を介してまたはケーブル・テレビジョン回線を介して、インターネット・サービス・プロバイダに接続するための例えばモデムを含んでいる。この通信機能によって、図1に示されているシステムは、テレビ番組を受信する機能に加えて、電子メッセージ機能および例えばウェブ(web)ブラウズ機能のようなインターネット関係の諸機能を実行することができる。電子メッセージ機能は、インターネットへの接続を可能にするマイクロプロセッサ1110上で動作する(実行される)eメール・プログラムを用いて実現される。CPU1112は、マイクロプロセッサ1110内に含まれている諸機能を、例えば補助データ・プロセッサ1115およびオンスクリーン表示(On−Screen Display:OSD)プロセッサ1117を制御する。補助データ・プロセッサ1115は、ビデオ信号PIPVから例えばジェムスタ(Gemstar(登録商標))データのような補助データを抽出する。
【0011】
ジェムスタ(Gemstar(登録商標))データは、既知のフォーマットで番組ガイド・データ(例えば、EPG)情報を与えるものであって、典型的には、特定のテレビジョン・チャンネル上だけで受信される。そのテレビジョン受信機は、通常、典型的には、そのテレビジョン受信機が使用されていない或る期間(例えば、午前2時)において、チャンネルに同調してジェムスタ(Gemstar(登録商標))データを抽出しなければならない。その時、CPU1112は、ジェムスタ(Gemstar(登録商標))データに用いられる例えばライン16のような水平ライン期間からその補助データが抽出されるように復号器(デコーダ)1115を構成する。EPG表示のために、そのEPG表示に含まれている表示データが、OSDプロセッサ1117によって生成され、高速スイッチ(切換)信号FSWに応答してビデオ信号プロセッサ1155によって出力信号に含められる。
【0012】
ここまで説明した図1に示されているシステムの諸機能の典型例の実施形態は、SGSトムソン・マイクロエレクトロニクス社(Thomson Microelectronics)製のST9296マイクロプロセッサ、三菱製のM65616ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)プロセッサ、および三洋製のLA7612ビデオ信号プロセッサを具えている。
【0013】
図2は、放送番組を表すMPEG符号化トランスポート・ストリームを受信するMPEGコンパチブル(compatible:両立性、互換性)システムを示しており、それは電子メッセージを含むインターネット情報を処理することができる。また、ユーザ・インタフェース・システムは、その他のタイプの符号化データストリームに関係する非MPEGコンパチブル・システム(例えば、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)システム)を含めたその他のタイプのディジタル信号処理装置にも適用できる。以下に説明する典型例のシステムは放送番組を処理するものとして説明する。“番組”という用語は、例えば、電話メッセージ、コンピュータ・プログラム、インターネット・データ、オーディオ・プレゼンテーション(audio presentation:音響表現)(例えば、遠隔ソース(供給源)からのもの、またはローカル・ソースからのもの)、ビジュアル・プレゼンテーション(visual presentation:視覚表現)、オーディ・ビジュアル・プレゼンテーション(例えば、遠隔ソースからのもの、またはローカル・ソースからのもの)、またはその他の通信のような任意の形態のパケット化データを表すものとして用いられる。図2に示されているテレビジョン受信機における残りの周知の諸機能については、本発明の理解に必要な場合を除いて説明しない。
【0014】
ビデオ・データで変調されたキャリア(搬送波)はアンテナ10により受信され、入力プロセッサ・ユニット15により処理される。その結果得られるディジタル出力信号は復調器20により復調され、復号器30により復号される。復号器30からの出力はトランスポート・システム25により処理される。このトランスポート・システム25は圧縮されたデータ出力を供給して、それが格納され、さらに復号されまたはその他の装置へ転送(通信)されるようにする。ビデオ復号器85およびオーディオ復号器80は、システム25からの圧縮データを復号して表示用の出力を供給する。
【0015】
選択器(セレクタ)35からマルチプレクサ(mux)37に供給されるデータは、MPEGシステム標準2.4に規定されているMPEG準拠のパケット化トランスポート・データストリームの形式になっており、番組ガイド情報と1つ以上の番組チャンネルのデータ・コンテンツ(data content)とを含んでいる。パケット識別子(Packet Identifier:PID)は、特定の番組チャンネルを含んでいる個々のパケットを識別する。このトランスポート・ストリームは番組固有の情報(Program Specific Information:PSI)を含んでいる。この番組固有の情報を用いて、パケット識別子を識別して個々のデータ・パケットが組み立てられて、パケット化データストリームを含んでいる全ての番組チャンネルのコンテンツが復元される。トランスポート・システム25は、システム制御器(コントローラ)115の制御の下で、入力トランスポート・ストリームから、記憶装置90から、または通信インタフェース・ユニット116を介してインターネット・サービス・プロバイダから、番組ガイド情報を得てコレート(照合、collate)する。個々のパケットは、特定の番組チャンネル・コンテンツまたは番組ガイド情報の何れかを含んでおり、ヘッダ情報内に含まれているパケット識別子(PID)によって識別される。
【0016】
復号器55によってユニット45および50から受け取られたパケットは、オーディオ、ビデオ、キャプションおよびその他の情報を含む番組コンテンツを含んでおり、ユニット65によって復号器55からパケット・バッファ60における指定されたアプリケーション装置バッファに送られる。アプリケーション制御ユニット70は、バッファ60における指定されたバッファからオーディオ、ビデオ、キャプション(caption)およびその他のデータを順次取り出し(検索し)て、得られたデータをオーディオ復号器80およびビデオ復号器85および高速データ・ポート75に供給する。
【0017】
さらに、制御器115は、図1のインタフェース・ユニット1113と同様の形態で動作する通信インタフェース・ユニット116に結合されている。即ち、ユニット116は、インターネットへ情報をアップロードしインターネットから情報をダウンロードする機能を実行する。通信インタフェース・ユニット116は、例えば電話回線を介してまたはケーブル・テレビジョン回線を介してインターネット・サービス・プロバイダに接続するための例えばモデム等を含んでいる。この通信機能によって、図2に示されているシステムは、テレビ番組の受信機能に加えて、電子メッセージ機能および例えばウェブ・ブラウズ機能のようなインターネット関係の諸機能を実行する。この電子メッセージ機能は、インターネットへの接続を可能にするマイクロプロセッサ115の上で動作するeメール・プログラムを用いて実現される。
【0018】
しかし、典型的には、コンピュータに関連したプログラムおよび動作(オペレーション)(例えばeメール)は、テレビジョンのプログラムおよび動作とは関係なく実行される。即ち、eメールの作成、読出しおよび/または送信は、例えばオーディオ、ビデオまたはテレビ番組の同調、記録および/または再生等のいかなるビデオ処理動作とは関係なく実行される。同様に、オーディオ、ビデオまたはテレビジョンのプログラミング、同調、記録および/または再生は、ディジタル・テレビジョン上で動作し得るコンピュータに関連したプログラムとは関係なく実行される。
【0019】
図3は、本発明に従って、図1の制御器1110によって、図2の制御器115によって、または、電子ホスト装置の適当にプログラムされたその他の制御構成によって実行され得る典型例のプログラムのソフトウェア・ブロック図である。ここで用いられる“電子ホスト装置”という用語は、テレビジョン受信機、ビデオ記録装置またはセットトップ・ボックスに限定されることなく、テレビジョン受信機またはパーソナル・コンピュータに組み込まれているかまたはその外部に接続されているかに関係なく、ハイブリッド(hybrid:混成形態)(例えば、PCTV)、衛星テレビジョンおよび/またはデータ信号変換器、および番組ガイド受信機ユニット等をも含むものとして用いられる。以下、その典型例のプログラムを、図1に示された電子ホスト装置の典型例のハードウェア実装(インプレメンテーション)のみに関して説明する。
【0020】
典型例のプログラム300によると、通信またはプロダクティビティ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラム301の表示内において番組用の広告が提示される。表示された広告のユーザの選択302に応答して、選択肢のリスト310が提示されてもよい。その代替構成として、受信機は、例えば、広告された番組を有するチャンネルを直ちに選択したり、または広告された番組を記録したいというユーザの希望に応答して(たぶんRECORD(記録)ボタンを付勢することによって)直ちにワンタッチ記録(レコーディング、録画)をセットアップ(設定)するなどの、デフォルト・モードに基づいて動作してもよい。
【0021】
選択肢リストが表示された場合、ユーザはその選択肢の1つを選択し、それに対応してその受信機は応答する。例えば、選択肢がチャンネル312に同調するものである場合、受信機は直ちにサブジェクト(対象)のチャンネルに同調する。これは、小さいウィンドウ内にビデオを提示することによって達成されてもよく、この場合、ユーザはそのアプリケーション・ソフトウェア・プログラムを使用し続けてもよい。あるいは、そのビデオがスクリーン全体を占めるようにすることによって達成されてもよく、この場合、ユーザはそのアプリケーションに積極的に戻らなければならない。ユーザの作業は、選択された選択肢に関係なく自動的にセーブ(保存)される。その代替構成として、現在の作業をセーブするか否かをユーザに質問するダイアログ・ボックス(dialog box)を出現させてもよい。
【0022】
別の選択肢は、番組316および318の開始の直前にサブジェクト(対象)のチャンネルに同調する受信機を制御することである。その代替構成として、ユーザは番組320を記録する選択を行うこともできる。その結果、例えばテレビジョンまたはビデオ記録装置322において、タイマがプログラムされるであろう。
【0023】
本発明によれば、コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラム、例えばプロダクティビティまたは通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラムは、例えばテレビジョン、VCR、またはDVD等のようなビデオ処理装置において動作させられる。ユーザは、コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムのコンテキスト内に表示される広告(または場合によってはそれに関連付けられたアイコン)を選択する。
【0024】
図4は、そのような1つの通信アプリケーション・ソフトウェア・プログラム、即ち電子メール・メッセージ・プログラム400を例示している。電子メール・メッセージ・プログラム400は、例えば図1または図2のテレビジョン受信機またはその他の適当な任意のビデオ処理装置のようなビデオ処理装置の上で動作させられる。例えばインスタント・メッセージ等のその他の電子メッセージ・プログラムも、本発明と共に用いてもよい。さらに、例えばワード・プロセッサ(word processing)、またはスプレッドシート等のようなプロダクティビティ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムも、本発明と共に用いてもよい。
【0025】
電子メール・メッセージ・プログラム表示400の領域内に広告402が表示される。典型例の電子メール・メッセージ表示400は、SENDER(送信者または送信機)、RECIPIENT(受信者または受信機)、SUBJECT(サブジェクト、主題、対象)およびMESSAGE(メッセージ)本体の各フィールド404を含んでいる。さらに、表示400はアイコン(ICON)406も含んでいる。そのアイコンは、例えばメッセージのSEND(送信)、メッセージのREAD(読出し)、ユーザのADDRESS BOOK(アドレス・ブック)の表示(ビュー)、等の或る機能を呼び出すよう選択できる。
【0026】
広告402が選択されると、そのビデオ・プロセッサ受信機はその広告に関連付けられたデータ(即ち、広告データ)を受信する。その広告データは、番組開始時間、番組終了時間、番組持続時間(時間的長さ)、番組が送信されるチャンネル、特性(特徴)情報、およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。その特性情報の例には、番組タイトル、番組テーマ、番組カテゴリ、番組キーワード、番組説明、番組タイプ(例えば、オーディオ、ビデオ、オーディオビジュアル、コンピュータおよびインターネット等)、および番組繰り返し頻度(例えば、週に1回、毎日、等)が含まれている。
【0027】
図5は、広告402のユーザによる選択に応答して表示される図4の通信アプリケーション・プログラムのオプションの表示およびその後の表示を示している。図5は、選択可能な或るオプションをユーザに提示するユーザ選択表示500の実施形態を例示している。例えば、ユーザは、502上で番組が放送されるチャンネルに現時点で(今)同調するよう選択してもよい。その代替構成として、ユーザは、その番組が開始したときにそのチャンネルに自動的に同調する(504)よう選択しても、または記録イベント506を設定するように記録タイマをプログラムするよう選択してもよい。さらに、ユーザは、選択された広告に関連する適当なウェブ・サイト508を訪問(にアクセス)するよう選択してもよい。図5の表示は生成されなくてもよい。広告402が選択されたときに、ビデオ処理装置は、適当なチャンネルに直接同調するようにしても、または別のユーザの介入なしで記録イベントをセットアップしてもよい。
【0028】
従って、次に、ビデオ処理装置はビデオ動作モードで動作させることができ、例えば、番組が現在放送中の場合に、広告データに応答してチャンネルを自動的に選択する。その代替構成として、番組が現在利用できない場合は、ビデオ処理装置を、その後(将来)その番組を自動的に記録するようにセットアップするように動作させてもよい。これは、“ワンタッチ記録”動作モードをセットアップすることによって、またはCHANNEL(チャンネル)およびTIME(時間)情報を用いてタイマをプログラムすることによって、実現してもよい。広告データが例えば番組の名称のような“番組情報”だけを含んでいる場合には、そのデータは電子番組ガイドによって処理され、CHANNEL(チャンネル)およびTIME(時間)情報が決定されるようにすることができる。
【0029】
ワンタッチ記録には、電子番組ガイドを受信するビデオ処理装置において、通常はテレビジョンにおいて、プログラム済みのイベントをセットアップすることが関係する。適当な時間において、テレビジョンはその記録装置を制御する。本発明は、競合(coflict:コンフリクト)管理の考えをも含んでいる。即ち、広告の選択の結果として、記録装置における現存するプログラム済みイベントと競合し得るワンタッチ記録のセットアップが生じた場合に、システムは競合を解決できなければならない。あり得る1つの成果は、ユーザの最新の希望が、即ちその広告の選択が現存するプログラム済みイベントをオーバライド(override:覆す、優先する)ことである。別のオプションは、その広告が選択されたときに競合をユーザに示して、それによってユーザに競合を解決する機会を与えるようにすることである。
【0030】
本発明ではテレビジョン装置に接続されたまたはテレビジョン装置によって規定された電子ホスト装置の分野において大きな有用性を見い出したが、本発明はそのような電子ホスト装置に限定されるものではない。本発明は、電子ホスト装置としてコンピュータを用いて実現してもよい。本発明は、ウェブ・ブラウザと連係して表示された番組用の広告と共に用いてもよい。ここで示し説明した実施形態および変形例は例示のために過ぎず、この分野の専門家であれば本発明の範囲および本質を逸脱することなく種々の変形を行い得ることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ処理装置を動作させる方法であって、該ビデオ処理装置はビデオ動作モードおよびコンピュータプログラム動作モードにおいて独立して動作し、該ビデオ処理装置は該ビデオ動作モードにおいて動作可能な電子番組ガイドを有し、当該方法は、
コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムを前記ビデオ処理装置上で実行させることによって前記コンピュータプログラム動作モードで前記ビデオ処理装置を動作させるステップであって、該コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムは電子メール・メッセージの送受信および表示の提供が可能である、前記ステップと、
前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行され、かつ、ユーザが前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウエア・プログラムを使用して電子メール・メッセージを作成している間に、サービス・プロバイダによって指定される放送テレビ番組に関連付けられた広告を前記表示内に表示させるステップと、
前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行されている間に、前記広告を選択するユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ入力に応答してユーザ選択表示を提供するステップであって、該ユーザ選択表示は、前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行されている間に提供され、前記放送テレビ番組に関連付けられた複数のユーザ選択可能なオプションのリストを含んでいる、前記ステップと、を含み、
該複数のユーザ選択可能なオプションのうちの少なくとも一つが選択されると、前記ビデオ処理装置が前記コンピュータプログラム動作モードから前記ビデオ動作モードに切換わり、前記複数のユーザ選択可能なオプションのうちのいずれか一つの選択に応答して、前記ビデオ処理装置が前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウエア・プログラムにおける前記ユーザの作業を保存する、前記方法。
【請求項2】
ビデオ処理装置を動作させる方法であって、該ビデオ処理装置はビデオ動作モードおよびコンピュータプログラム動作モードにおいて独立して動作し、該ビデオ処理装置は該コンピュータプログラム動作モードではなく前記ビデオ動作モードにおいて動作可能な電子番組ガイドを有し、当該方法は、
コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムを前記ビデオ処理装置上で実行させることによって前記コンピュータプログラム動作モードで前記ビデオ処理装置を動作させるステップであって、該コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムは電子メッセージの受信および表示の提供が可能である、前記ステップと、
前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行されている間に、サービス・プロバイダによって指定される放送テレビ番組に関連付けられた広告を前記表示内に表示させるステップと、
前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行されている間に、前記広告を選択するユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ入力に応答してユーザ選択表示を提供するステップであって、該ユーザ選択表示は、前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムが実行されている間に提供され、該ユーザ選択表示が前記放送テレビ番組に関連付けられた複数のユーザ選択可能なオプションのリストを含んでいる、前記ステップと、を含み、
該複数のユーザ選択可能なオプションのうちの少なくとも一つが選択されると、前記ビデオ処理装置が前記コンピュータプログラム動作モードから前記ビデオ動作モードに切換わり、前記複数のユーザ選択可能なオプションは、選択されると前記放送テレビ番組が放送されているチャンネルに前記ビデオ処理装置を直ちに同調させる第1のオプションと、選択されると前記放送テレビ番組が開始したときに前記放送テレビ番組が放送されているチャンネルに前記ビデオ処理装置を同調させる第2のオプションと、選択されると前記放送テレビ番組を記録するように前記ビデオ処理装置に記録タイマをプログラムさせる第3のオプションと、選択されると前記放送テレビ番組に関連付けられたウェブ・サイトに前記ビデオ処理装置をアクセスさせる第4のオプションと、選択されると前記ビデオ処理装置を前記コンピュータ・アプリケーション・ソフトウエア・プログラムに戻す第5のオプションとを含む、前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−233276(P2010−233276A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165857(P2010−165857)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【分割の表示】特願2000−591795(P2000−591795)の分割
【原出願日】平成11年12月22日(1999.12.22)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】