説明

アラーム付電子時計およびその制御方法

【課題】発電手段を有し、かつ、アラーム報音の品質低下を抑え、アラーム駆動時の低消費電力化を図ることができるアラーム付電子時計を提供すること。
【課題手段】アラーム付電子時計1は、発電手段14と、発電検出手段15と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段25とを備える。アラーム手段は、第1のアラームモードと、第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成される。制御手段25は、発電検出手段15において、予め設定された所定の発電状態が所定期間検出されていない場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定する。時計が使用されていると推測される場合には、第1のアラームモードでアラームを駆動できてアラームの品質も向上でき、時計が使用されていないと推測される場合には、第2のアラームモードに切り替えて低消費電力化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アラーム付電子時計およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予め設定された時刻になるとアラームを鳴らすアラーム付電子時計が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の時計は、第1の発音手段と、第1の発音手段より低い消費電力の第2の発音手段と、各発音手段の電源となる電池の電圧を検出する検出手段と、この検出手段の出力に応じて各発音手段を選択して報音を行わせる制御手段とを備えている。
【0003】
【特許文献1】特開平6−174860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のアラーム付電子時計は、電池の電圧検出結果によって第1の発音手段と第2の発音手段とを切り替えることで電池の長寿命化を図り、電池の交換サイクルを延長していた。このため、実際に電池の電圧が低下してから第2の発音手段に切り替えられるため、電圧が低下してからでなければ低消費電力化されず、僅かなエネルギー消費しか抑えることができないという問題があった。一方、電圧検出の閾値を高くすると、高品質の第1の発音手段が殆ど利用されなくなってしまい、報音の品質が低下してしまうという問題がある。
特に、特許文献1では、電源電圧を検出して電池の交換サイクルを延長することを目的としているため、ソーラ等の発電手段を有する時計においては、必ずしも効果的な制御が行えないという問題があった。
【0005】
本発明は、発電手段を有する時計において、報音の品質低下を抑えつつ、低消費電力化を図ることができるアラーム付電子時計およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計において、前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とする。
【0007】
ここで、発電手段とは、例えば、ソーラ(太陽電池)が組み込まれたソーラ発電手段や、回転錘によって発電機のロータを回転させて電磁変換によって発電する自動巻発電手段などの公知の発電手段が利用できる。
また、発電検出手段とは、発電手段によって発電された際に発生する発電電流や電圧などを検出することで、発電手段において所定の発電状態の発電が行われているかを検出するものである。所定の発電状態とは、実施にあたって適宜設定すればよいが、例えば、その時計を利用していると推定できる発電量の発電が行われている状態などである。
また、アラーム手段とは、アラームを駆動するものであり、例えば、圧電ブザーなどのアラームと、このアラームを駆動するアラームドライバと、このアラームドライバにアラーム駆動信号を出力するアラーム音発生回路とを備え、第1のアラームモードと、これよりも低消費電力の第2のアラームモードとで動作可能なものが利用できる。ここで、アラーム手段としては音を出すもの(鳴らすもの)に限らず、バイブレータを設けて振動により通知するものや、所定のランプを点滅させて通知するものなどでもよく、各種のアラーム告知手段を利用できる。なお、一般的には、第1のアラームモードは、第2のアラームモードに比べて消費電力は高くなるが、アラーム音を大きくできるなど、アラーム品質は高くできる。
【0008】
このような本発明によれば、所定の発電状態が検出されていない場合に、低消費電力の第2のアラームモードでアラーム手段を駆動しているので、例えば、時計を長期間使用していないために所定の発電状態が検出されない場合に、アラーム駆動の消費電力を低減でき、その分、時計の電圧が低下してシステムダウンするまでの期間を延長できる。
一方、時計を使用している場合には、通常は所定の発電状態が検出されるため、使用時においては第1のアラームモードでアラーム手段を駆動でき、アラーム(報音)の品質低下も抑えることができる。
従って、所定の発電状態が検出されて時計が使用されていると推測される場合には、第1のアラームモードでアラームを駆動できてアラームの品質も向上できるとともに、所定の発電状態が検出されていないために時計が使用されていないと推測される場合には、第2のアラームモードに切り替えて低消費電力化を図ることができる。
【0009】
ここで、前記制御手段は、前記アラーム手段が第2のアラームモードに設定されている際に、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出された場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに切り替えることが好ましい。
【0010】
第2のアラームモードを解除して第1のアラームモードに戻す方法としては、例えば、利用者が手動操作で行うこともできる。
これに対し、本発明では、所定の発電状態が検出された場合に、自動的に第2のアラームモードから第1のアラームモードに切り替えることができるので、手動で切り替える場合に比べて操作性を向上できる。
【0011】
また、本発明において、前記所定の発電状態とは、利用者が時計を使用していると予測される発電量の発電が行われた状態であることが好ましい。
なお、具体的には、例えば、腕時計等の時計を利用者が装着している場合の発電電流等の変化と、時計を机の上などに放置している場合の発電電流等の変化との違いなどによって時計を使用している場合の発電状態を判断すればよい。
【0012】
このような構成によれば、時計を使用していると判定された場合には、第1のアラームモードで動作でき、利用者に対して高品質の報音が可能となる。また、時計を使用していれば、それに応じて発電が生じるため、第1のアラームモードでアラーム動作を行っても、電源電圧の低下を抑えることができる。
また、時計を使用していないと判定された場合には、低消費電力の第2のアラームモードで動作できるので、発電が行われていない場合における電源電圧の低下を抑制できる。
【0013】
また、本発明において、前記所定の発電状態とは、第1のアラームモードでアラーム動作が行われた際に消費されるエネルギーよりも高い発電量の発電が行われた状態でもよい。
【0014】
発電手段の発電量が、第1のアラームモードでのアラーム動作時に消費されるエネルギーよりも高い発電量であれば、第1のアラームモードで動作しても電源電圧が低下することがない。一方、その発電量が確保できていない場合には、第2のアラームモードに切り替えて動作することになるため、消費電力を低減でき、その分、電源電圧の低下を抑えることができる。従って、アラーム動作時の消費エネルギー量および発電量に基づいて、アラームモードの選択を行えば、効率的にアラーム駆動を制御できる。
なお、アラーム動作は通常1日に1回行われるので、前記発電手段も1日毎にアラーム動作で消費される分の発電量を得られればよい。従って、例えば、発電手段による発電が2日間で1回しか行われなかった場合には、アラーム動作2回分の発電量が得られた場合に所定の発電状態が検出できたことにすればよい。
【0015】
また、本発明において、前記所定の発電状態とは、発電電流が所定の値以上である発電が行われた状態でもよい。
【0016】
発電手段によっては、発電電流が所定値以上であるか否かによって、その時計が使用されているか否かが判断できる。このため、各発電手段を有する時計において、時計が使用されている際の発電電流を予め測定しておき、その電流値を所定値(閾値)として設定すればよい。
例えば、ソーラ発電機においては、100ルクス程度の光が当たっていれば、引き出し内などに保管されているのではなく、使用されていると判断できる。従って、100ルクス程度の光が当たった際の発電電流を所定値とすればよい。
同様に、回転錘を利用した自動巻発電機では、時計を意識的に動かして回転錘を回転すると、通常、500μAの発電が1秒間に3回以上行われる。このため、その条件の発電電流を所定値とすればよい。
【0017】
ここで、前記制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が所定期間検出されていない場合に、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することが好ましい。
なお、前記所定期間とは、時計の使用状態などを考慮して設定すればよく、例えば、72時間(3日間)などである。
【0018】
所定の発電状態が検出された際に直ちに第2のアラームモードに設定するのではなく、所定の発電状態が所定期間検出されていない場合に、第2のアラームモードに設定するようにすれば、その所定期間が経過するまでは第1のアラームモードでアラームを駆動することができる。このため、たまたま一時的に時計を使用していないために所定の発電状態が検出されなかった場合でも、第1のアラームモードでアラームを駆動でき、その分、高品質のアラームを通知できる。
一方、所定の発電状態が検出されることなく、前記所定期間を経過した場合には低消費電力の第2のアラームモードに設定されるため、長期間発電が無い場合に、電源電圧の低下を効果的に防止できる。
【0019】
ここで、前記制御手段は、前記所定期間を現在の電源電圧値に応じて変化することが好ましい。
このように構成すれば、例えば、時計を使用していないと思われる期間に応じて、第2のアラームモードに移行する条件を変更できるので、アラーム駆動を細かくかつ精度良く制御できる。
【0020】
本発明は、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計において、前記制御手段は、時計の駆動モードを通常駆動モードと、低消費電力モードに切換可能に構成され、前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、前記制御手段は、時計の駆動モードが通常駆動モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに設定し、低消費電力モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするものでもよい。
【0021】
このような構成によれば、時計に、低消費電力モード(パワーセーブモード)が設けられている場合に、そのパワーセーブモードが選択された際には、アラームも低消費電力の第2のアラームモードに切り替えることができるので、より一層の低消費電力化を図ることができる。
【0022】
以上の各発明において、前記制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、電源電圧が所定値以上であれば、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定し、電源電圧が所定値未満であれば、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定することが好ましい。
【0023】
このような構成によれば、第2のアラームモードに比べて低消費電力の第3のアラームモードを設定し、電源電圧が低下した場合に第3のアラームモードを選択しているので、アラーム通知を継続しながら、より低消費電力化を図ることができる。
【0024】
また、前記制御手段は、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定した後、第2のアラームモードのままで所定の期間経過した場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定するものでもよい。
【0025】
このような構成によれば、第2のアラームモード移行後、発電検出などがなくて所定期間経過した場合には、さらに低消費電力の第3のアラームモードに移行しているので、アラーム通知を継続しながら、より低消費電力化を図ることができる。
【0026】
また、前記制御手段は、前記アラーム手段が第2のアラームモードに設定されている場合に、アラームが駆動された際に利用者によるアラーム解除操作がされなかった場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定するものでもよい。
【0027】
第2のアラームモード移行後、アラーム解除操作がされなかった場合には、利用者がその時計を利用しておらず、放置している可能性が高い。従って、このような場合に、より低消費電力の第3のアラームモードに移行すれば、時計がシステムダウンするまでの期間をより延長できる。
【0028】
ここで、前記第3のアラームモードの代わりに、アラームの駆動を禁止するアラーム禁止モードを設定してもよい。
すなわち、前記制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、電源電圧が所定値以上であれば、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定し、電源電圧が所定値未満であれば、前記アラーム手段を、アラームの駆動を禁止するアラーム禁止モードに設定することを特徴とするものでもよい。
また、前記制御手段は、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定した後、第2のアラームモードのままで所定の期間経過した場合には、前記アラーム手段を、アラームの駆動を禁止するアラーム禁止モードに設定することを特徴とするものでもよい。
さらに、前記制御手段は、前記アラーム手段が第2のアラームモードに設定されている場合に、アラームが駆動された際に利用者によるアラーム解除操作がされなかった場合には、前記アラーム手段を、アラームの駆動を禁止するアラーム禁止モードに設定することを特徴とするものでもよい。
【0029】
このようなアラーム禁止モードに設定すれば、第3のアラームモードに設定する場合よりも一層の低消費電力化を実現できる。
【0030】
本発明のアラーム付電子時計の制御方法は、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御方法であって、前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに切り替え、予め設定された所定の発電状態が検出された場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに切り替えることを特徴とする。
【0031】
このような本発明においても、所定の発電状態が検出されていない場合に、低消費電力の第2のアラームモードでアラーム手段を駆動しているので、例えば、時計を長期間使用していないために所定の発電状態が検出されない場合に、アラーム駆動の消費電力を低減でき、その分、時計の電圧が低下してシステムダウンするまでの期間を延長できる。
一方、時計を使用している場合には通常所定の発電状態が検出されることになるため、使用時においては第1のアラームモードでアラーム手段を駆動でき、アラームの品質低下も抑えることができる。
なお、前記第2のアラームモードに切り替えるのは、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が所定期間検出されていない場合であることが好ましい。
【0032】
また、本発明のアラーム付電子時計の制御方法は、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御方法であって、前記制御手段は、時計の駆動モードを通常駆動モードと、低消費電力モードに切換可能に構成され、前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、時計の駆動モードが通常駆動モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに設定し、低消費電力モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするものでもよい。
【0033】
このような本発明においても、時計に、低消費電力モード(パワーセーブモード)が設けられている場合に、そのパワーセーブモードが選択された際には、アラームも低消費電力の第2のアラームモードに切り替えることができるので、より一層の低消費電力化を図ることができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、発電手段を有する時計において、報音の品質低下を抑えつつ、低消費電力化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態にかかるアラーム付電子時計1のブロック図が示されている。アラーム付電子時計1は、時刻情報が重畳された外部信号としての標準電波を受信して表示時刻を修正する電波修正時計である。
アラーム付電子時計1は、時刻を表示する時・分・秒の指針2と、アラーム時刻を表示する指針3と、リューズ4と、ボタン5,6とを備えている。
【0036】
さらに、アラーム付電子時計1は、発振手段11、分周手段12、時刻表示手段13、発電手段14、発電検出手段15、蓄電手段16、電圧検出手段17、受信手段18、入力手段19、アラーム時刻記憶手段20、アラーム時刻表示手段21、アラーム音発生回路22、アラームドライバ23、アラーム24、制御手段25を備えている。
【0037】
発振手段11は、所定の周波数の信号を発振する計時用の水晶振動子で構成されている。
分周手段12は、制御手段25で制御され、発振手段11から出力される発振信号を分周し、所定の周波数の信号(基準クロック)を生成するものである。例えば、分周手段12は、分周した1Hzの基準クロック等を制御手段25や、この制御手段25を介して時刻表示手段13に出力する。
【0038】
時刻表示手段13は、基準クロックをカウントして時刻を計時する計時回路や、計時回路からの信号に基づいて各指針2を駆動するモータおよび輪列を備えたものであり、電子時計において一般的な構成のものである。
すなわち、時刻表示手段13は、指針2を駆動する時分針モータや秒針モータと、これらのモータの出力を指針2に伝達する輪列と、基準クロックをカウントして時刻を計時する計時回路と、計時回路からの信号に基づいてモータの駆動信号を出力するモータ駆動回路とを備えて構成されたアナログ表示式の時刻表示手段である。
【0039】
発電手段14は、太陽光などの外部エネルギーを取り込んで電気エネルギーに変化するソーラパネル(太陽電池)である。但し、発電手段14としては、ソーラパネルに限定されるものではなく、回転錘の動力を電力に変換する電磁変換発電機(自動巻発電機)、温度差を電力に変換する熱発電機、ピエゾ発電機等の各種の発電手段が利用できる。
【0040】
発電検出手段15は、発電手段14が所定の発電量で発電しているのかを検出し、その発電状態に応じて発電検出信号を制御手段25に出力するものである。
ここで、所定の発電量とは、実施にあたって適宜設定できるものであるが、その所定の発電量が無かった場合に、アラーム付電子時計1を利用していないことが推測できるものであればよい。
例えば、発電手段14がソーラ(太陽電池)の場合、時計1を使用しておらず、室内などに置いておいた場合、その部屋の電気のオン・オフで発電電流が一時的に変化することはあるが、殆どの時間では発電手段14の発電電流は略一定であり、急激な変化は生じない。
一方、利用者がアラーム付電子時計1を腕に装着している場合、時計1の向きは時々刻々と変化し、発電手段14の発電電流も急激に変化する。従って、発電電流の変化を把握することで、利用者が時計1を使用していると思われる発電量つまり前記所定の発電量の発電があったと判定すればよい。
【0041】
蓄電手段16は、発電手段14で発電された電気エネルギーが蓄電されるコンデンサや二次電池で構成されたものである。
電圧検出手段17は、制御手段25からの指示にしたがって、蓄電手段16の電圧を検出し、その電圧値を示す電圧検出信号を制御手段25に出力するものである。
【0042】
受信手段18は、時刻データを有する標準電波を受信するものである。すなわち、受信手段18は、アンテナと、同調コンデンサなどで構成された同調回路とを備えている。そして、受信手段18は、制御手段25にて制御され、同調回路で設定された周波数の長波標準電波をアンテナで受信させるように構成されている。この受信する長波標準電波としては、例えば日本国内においては、送信周波数40kHzの「おおたかどや山(東日本)」の標準電波出力局と、送信周波数60kHzの「はがね山(西日本)」の標準電波出力局との2種類の周波数である。
また、受信手段18は、増幅回路、バンドパスフィルタ、復調回路、デコード回路などを備え、受信した長波標準電波からデジタルデータである時刻情報すなわちタイムコードを取り出す。この取り出したタイムコードは、制御手段25に出力される。
そして、制御手段25は、受信手段18から入力されたタイムコードと、時刻表示手段13で計時されている時刻データとを比較し、これらがずれている場合には、時刻表示手段13の時刻をタイムコードによって得られた現時刻に修正する。
【0043】
入力手段19は、アラーム付電子時計1に設けられたリューズ4やボタン5,6の入力を検出し、制御手段25に対して入力操作信号を出力するものである。このリューズ4、ボタン5,6の操作により、入力手段19を介して、時計の時刻修正や、アラーム時刻の設定、アラームの鳴り止めなどが制御手段25に指示される。
【0044】
アラーム時刻記憶手段20は、ボタン5,6の操作などに基づき入力手段19によって設定されるアラーム時刻を記憶するものである。
アラーム時刻表示手段21は、アラーム時刻記憶手段20に設定されたアラーム時刻を表示するものであり、アラーム用の指針3を駆動するモータ等を備えるものである。
【0045】
アラーム音発生回路22は、アラーム音を発生させるアラーム駆動信号(クロック信号)を作成するものである。具体的には、アラーム音発生回路22は、図2に示すように、所定の周波数(例えば4096Hz)でありかつデューティ比が8/16から1/16まで段階的に減少させたアラーム駆動信号を出力する。また、アラーム駆動信号は、1秒間隔で出力されるモータの駆動信号が出力されるタイミングとずらして出力されている。すなわち、モータが駆動するタイミングとアラーム駆動が重なると、その間は消費電力が増大してしまう。このため、アラーム駆動信号とモータ駆動信号とが重ならないようにすることが好ましい。例えば、アラーム駆動信号は、モータ駆動信号間で0.7〜0.8秒の間だけ出力され、0.3〜0.2秒の間は停止され、間欠的に出力される。
そして、後述するように、アラーム音発生回路22は、前記アラーム駆動信号を、第1のアラームモードでは最大20秒間出力し、第2のアラームモードでは最大10秒間出力する。
【0046】
アラームドライバ23は、図3に示すように、アラーム音発生回路22からのアラーム駆動信号によってオン・オフされるトランジスタ231と、保護ダイオード232と、昇圧コイル233とを備え、昇圧コイル233に並列に接続された圧電ブザー(アラーム)24を振動させてアラーム音を発生させるものである。
従って、本実施形態では、圧電ブザー24によってアラーム音を発生させるアラームが構成されている。
【0047】
制御手段25は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等で構成され、時刻表示手段13、電圧検出手段17、受信手段18、アラーム時刻記憶手段20、アラーム音発生回路22などを制御するものである。
【0048】
次に、このような構成のアラーム付電子時計1におけるアラーム制御動作を説明する。
[アラーム時刻の設定]
利用者がリューズ4を所定の位置に引き出したり、ボタン5,6によって所定の操作を行うことで制御手段25は、アラーム時刻設定モードに移行する。このアラーム時刻設定モードにおいて、ボタン5,6等を操作してアラーム時刻設定操作を行うと、入力手段19によってその操作が検出され、操作に応じた信号(アラーム時刻設定信号)が制御手段25に入力される。
【0049】
制御手段25は、入力手段19からアラーム時刻設定信号が入力されるとアラーム時刻記憶手段20に記憶されたアラーム時刻を更新し、アラーム時刻表示手段21を介してアラーム用指針3を移動する。これにより、利用者は更新されたアラーム時刻を目視で確認できるので、アラーム用指針3つまりアラーム時刻記憶手段20に記憶されたアラーム時刻が設定したい時刻になるまでアラーム時刻設定操作を行えばよい。
【0050】
そして、リューズ4を元の位置に戻すことなどでアラーム時刻設定モードを解除すると、アラーム鳴音モード(アラーム駆動モード)に自動的に移行する。
本実施形態では、アラーム時刻として0時(AM0:00)から24時(PM12:00)までの間の時刻を1分毎に設定でき、アラーム鳴音モードでは1日に1回設定された時刻にアラームを鳴らすように構成されている。例えば、アラーム時刻がAM7:00に設定されている場合、時計1は毎日AM7:00に利用者がアラームを止めるまでアラーム音発生回路22で最大20秒間のアラーム信号を作成し、アラームを鳴らすようにされている。このアラーム鳴音モードの動作を以下に詳述する。
【0051】
[アラーム鳴音モード動作]
アラーム付電子時計1の制御手段25は、図4に示すように、まず、アラーム鳴音モードに設定されているかを確認する(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)。アラーム鳴音モードに設定されている場合には、制御手段25は時刻表示手段13の計時回路を確認し、アラーム時刻記憶手段20に記憶されたアラーム設定時刻になったか否かを判断する(S2)。
そして、アラーム設定時刻になった場合には、制御手段25は、アラーム鳴音処理(アラーム駆動処理)を実行する(S3)。
【0052】
[アラーム鳴音処理]
アラーム鳴音処理では、制御手段25は、図5に示すように、発電検出手段15による所定の発電量の発電検出が所定期間(本実施形態では72時間)以上無かったか否かを確認する(S11)。
すなわち、制御手段25は発電検出手段15から発電検出信号を受け取ると、その受け取り時からの時間をカウントし、前回の発電検出時からの経過時間を検出できるようにされている。
【0053】
制御手段25は、S11において前回の発電検出時から72時間以上経過していた場合には、電圧検出手段17を用いて蓄電手段16の電圧(電源電圧)を確認し、その電源電圧が所定の電圧値(本実施形態では1.2V)以下であるか否かを確認する(S12)。
【0054】
制御手段25は、S12において、電源電圧が所定電圧値以下であった場合には、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S13)。このため、アラーム音発生回路22はアラームドライバ23に対してアラーム駆動信号を出力せず、アラームを鳴らさないように制御する。
一方、制御手段25は、S12において、電源電圧が所定電圧よりも大きかった場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S14)。このため、アラーム音発生回路22は低消費電力の第2のアラームモードに設定され、第2のアラームモードでアラームを鳴らす制御を行う。
【0055】
また、制御手段25は、S11において、前回の発電検出時から72時間以上経過していなかった場合には、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S15)。このため、アラーム音発生回路22は第1のアラームモードに設定され、第1のアラームモードでアラームを鳴らす制御を行う。
【0056】
ここで、第1および第2のアラームモードにおけるアラームを鳴らす制御は様々なものが利用できるが、本実施形態では、次のように制御している。
すなわち、第1のアラームモードにおいては、アラーム音発生回路22は利用者がアラームを手動で停止するまで、最大20秒間の間欠駆動のアラーム駆動信号(図2参照)を作成し、このアラーム駆動信号をアラームドライバ23のトランジスタ231に入力することでアラーム(圧電ブザー)24を鳴らす。
一方、第2のアラームモードにおいては、アラーム音発生回路22は利用者がアラームを手動で停止するまで、最大10秒間の間欠駆動のアラーム駆動信号を作成し、このアラーム信号をアラームドライバ23のトランジスタ231に入力することでアラーム(圧電ブザー)24を鳴らす。
従って、第2のアラームモードでは、最大でも第1のアラームモードの半分の時間しかアラーム24を駆動しないので、第1のアラームモードに比べて消費電力を低減できる。
【0057】
以上の処理は、アラーム鳴音モードがボタン5,6の操作などで解除されない限り、継続して実施される。すなわち、毎日、設定されたアラーム時刻になると、アラーム鳴音処理S3が実行され、その都度、所定の発電量の発電検出が無かった期間や、電源電圧値に応じて、各アラームモードが選択、実行される。
【0058】
このような実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)アラーム24を鳴らす際に、発電検出手段15によって前回発電が検出された時点からの経過時間を確認し、経過時間が予め設定された所定期間(本実施形態では72時間)以上経過している場合には、通常の第1のアラームモードではなく、より低消費電力の第2のアラームモードあるいはアラームモード禁止モードに移行するようにしたので、低消費電力化を図ることができる。
特に、太陽電池を用いたソーラ発電機や回転錘を利用した自動巻発電機を用いた発電手段14において一定期間発電が無いことは、その時計1自体が携帯されておらず、放置されている可能性が高い。そして、時計1が放置されている場合、毎日定時(例えばAM7:00)にアラームが鳴っても利用者は気がつかないことが多く、アラームを鳴らしても無駄にエネルギーを消費してしまうことになる。これに対し、本実施形態では、発電が所定期間無かった場合には、第2のアラームモードやアラーム禁止モードに移行することで消費電力を低減しているので、無駄なエネルギー消費を抑えることができる。このため、発電手段14において長期間発電が無かった場合に、蓄電手段16の電圧が低下してシステムがダウンしたり、ICやCPUの誤動作が発生してしまうまでの期間を延長できる。従って、発電が無い状態でも、時計1の駆動を長期間持続することができる。
【0059】
(2)発電が所定期間無く、かつ、電源電圧が所定電圧以下の場合には、アラーム禁止モードに移行しているので、電源電圧が低下している状態でアラームを鳴らしてしまってシステムダウンが生じることを防止できる。
【0060】
(3)本実施形態では、発電が所定期間以上無かった場合でも、即座にアラーム禁止モードに移行するのではなく、電源電圧を確認し、電圧が所定電圧値よりも大きければ第2のアラームモードで制御するようにし、アラームを鳴らすことを優先しているので、利用者に対してアラームをより確実に伝達することができ、使い勝手のよい時計1にできる。
すなわち、複数の時計1を使い分けている場合に、時計1を3日程度、机の引き出し内に保管するような場面もある。このような場合、本実施形態では、翌日(四日目)に時計1を使う場合に、電源電圧が所定電圧(1.2V)以上確保されていれば、アラームを鳴らして利用者に知らせることができる。従って、発電無し状態が72時間以上経過した際に、直ちにアラーム禁止モードに移行してしまう場合に比べて、使い勝手のよい時計1にすることができる。
【0061】
(4)第1のアラームモードと第2のアラームモードとでは、アラームを鳴らす期間が異なるため、利用者は現在のアラームモードを、アラーム音を聞くことで容易に確認できる。このため、利用者は、時計1において発電が所定期間行われていないことを把握でき、利用者に対して発電を行うように促すことができる。
【0062】
(5)アラーム設定時刻時に実行されるアラーム鳴音処理S3において、発電検出無しが所定期間以上継続している場合に、初めて電圧検出手段17によって発電手段14の電圧値を検出しているので、常時、電圧検出手段17を駆動して電圧検出処理を行う場合に比べて、電圧検出処理のための消費電力を軽減でき、低消費電力化をより一層高めることができる。
【0063】
(6)特に受信手段18を有する電波時計においては、電波受信処理はエネルギー消費が大きいため、電源電圧をチェック後、電波受信処理を実行すると、その受信処理で電源電圧が大幅に低下する。このため、前記電源電圧チェック時に選択したモードでアラーム24を鳴らすと、電源電圧が低下してシステムダウンなどが発生するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、アラーム24を鳴らす処理の直前に電源電圧をチェックしているので、電波時計においても、アラーム鳴音処理時の電源電圧に基づいて最も適切なアラームモードを選択でき、アラーム動作によってシステムダウンが発生することを確実に防止できる。
【0064】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、前述する各実施形態と同一または同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
本実施形態は、制御手段25においてアラーム制御時の切り替え条件が前記第1実施形態と異なるが、他の構成は同一であるため説明を省略する。具体的には、各アラームモードの切り替え条件を、前回の発電検出からの経過時間に応じて異ならせたものである。
【0065】
第2実施形態の制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、発電検出手段15による所定の発電量の発電検出が第1所定期間(本実施形態では72時間)以上無かったか否かを確認する(S21)。
そして、制御手段25は、S21において前回の発電検出時から72時間以上経過していた場合には、電圧検出手段17を用いて蓄電手段16の電圧(電源電圧)を確認し、その電源電圧が所定の第1電圧値(本実施形態では1.4V)以下であるか否かを確認する(S22)。
【0066】
制御手段25は、S22において、電源電圧が第1電圧値以下であった場合には、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S23)。このため、アラーム音発生回路22は、第1実施形態と同じく、アラームドライバ23に対してアラーム鳴音用のクロック信号を出力せず、アラームを鳴らさないアラーム禁止制御を行う。
一方、制御手段25は、S22において、電源電圧が第1電圧よりも大きかった場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S24)。このため、アラーム音発生回路22は、第1実施形態と同じく、低消費電力の第2のアラームモードに設定されてアラームを鳴らす第2のアラーム制御を行う。
【0067】
一方、制御手段25は、S21において、前回の発電検出時から72時間以上経過していなかった場合には、さらに、所定発電量の発電検出が第2所定期間(本実施形態では48時間)以上無かったか否かを確認する(S25)。
そして、制御手段25は、S25において48時間以上発電検出が無かったと判定された場合には、電圧検出手段17を用いて蓄電手段16の電圧(電源電圧)を確認し、その電源電圧が第1の電圧値よりも小さい第2電圧値(本実施形態では1.2V)以下であるか否かを確認する(S26)。
【0068】
制御手段25は、S26において、電源電圧が第2電圧値以下であった場合には、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S27)。
一方、S26において、電源電圧が第2電圧値よりも大きい場合には、その電源電圧が第3電圧値(本実施形態では第1電圧値と同じ1.4V)以下であるか否かを確認する(S28)。
【0069】
制御手段25は、S28において、電源電圧が第3電圧値以下であった場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S29)。
一方、制御手段25は、S28において、電源電圧が第3電圧よりも大きかった場合には、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S30)。また、制御手段25は、48時間以内に発電検出があり、S25で「No」と判定された場合にも、第1のアラームモードに移行するように指示する(S30)。
【0070】
従って、第2実施形態では、第1のアラームモードに移行する条件は、前回の発電検出からの経過時間が48時間以内の場合、または、48〜72時間であって電源電圧が第3電圧値(1.4V)よりも大きい場合である。
また、第2のアラームモードに移行する条件は、前回の発電検出からの経過時間が48〜72時間であって電源電圧が第2電圧値(1.2V)よりも大きくかつ第3電圧値(1.4V)以下の場合と、前回の発電検出からの経過時間が72時間以上であって電源電圧が第1電圧値(1.4V)よりも大きい場合である。
さらに、アラーム禁止モードに移行する条件は、前回の発電検出からの経過時間が48〜72時間であって電源電圧が第2電圧値(1.2V)以下の場合と、前回の発電検出からの経過時間が72時間以上であって電源電圧が第1電圧値(1.4V)以下の場合である。
従って、発電検出が無い期間によって、アラーム禁止モードや第2のアラームモードに移行する条件が異なっている。
【0071】
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
その上、発電検出が無い期間によって、アラーム制御モードを切り替える条件を変更しているので、より効率的なアラーム制御を行うことができる。
すなわち、発電検出が無かった期間が72時間以上と長期間の場合には、電源電圧が第1電圧値よりも大きい場合であっても第2のアラームモードに設定して低消費電力化を図るとともに、電源電圧が第1電圧値以下の場合にはアラーム禁止モードに切り替えてより低消費電力化を図っている。発電検出が長期間無い場合は、通常、その時計1が使用されていないと推測できる。従って、電源電圧が1.4Vよりも大きい場合でも、第2のアラームモードに移行して消費電力を低減するとともに、1.4V以下の場合には、たとえ1.3V程度と比較的高い電圧であってもアラーム禁止モードに移行して、より消費電力を低減することができる。このため、長期間発電が行われておらず、放置されている可能性が高いアラーム付電子時計1がシステムダウンするまでの期間を大幅に延長できる。
一方、発電検出が無かった期間が48〜72時間の場合には、例えば、休日のためにその時計1を使用していないだけの可能性もあるため、電源電圧が第1電圧値よりも大きければ通常の第1のアラームモードのままにして使い勝手の低下を防止し、電源電圧が第2電圧値から第1電圧値の間の場合には第2のアラームモードに設定し、電源電圧が第2電圧値以下の場合のみアラーム禁止モードに切り替えて低消費電力化を図っている。
従って、発電無し期間や電源電圧値に応じて各アラームモードを適切に選択できるので、時計1のアラーム通知の利便性を損なうことなく、省エネルギー化を実現できる。このため、第2実施形態によれば、アラームを効率的に制御することができる。
【0072】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態は、発電検出が無かった期間のみによって各アラームモードを選択するようにしたものである。
すなわち、第3実施形態の制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、発電検出が無かった期間が第1所定期間(本実施形態では72時間)以上になったか否かを確認する(S31)。
そして、72時間以上経過している場合には、制御手段25は、発電検出が無かった期間が第1所定期間よりも長い第2所定期間(本実施形態では96時間)以上であるか否かを確認する(S32)。
そして、92時間以上経過している場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S34)。
一方、92時間以上経過していない場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S35)。
【0073】
また、S31において、72時間以上経過していない場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S36)。
【0074】
このような第3実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、発電検出無しの所定期間のみでアラームモードの設定処理を行っているので、電圧検出手段17を用いる必要が無く、その分、消費電力も低減できる。
但し、前記各実施形態のように、電圧検出手段17を設け、蓄電手段16の電源電圧を加味してアラームモードの設定処理を行ったほうが、より効率的でかつ高精度の制御を行うことができる。
【0075】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について図8を参照して説明する。
前記第1実施形態では、前回の発電検出時から所定期間(72時間)以上経過している場合に、電源電圧が所定電圧(1.2V)以下であるか否かで、アラーム禁止モードあるいは第2のアラームモードを選択していた。これに対し、本実施形態では、まず、第2のアラームモードに切り替え、その第2のアラームモードにおけるアラーム動作時に利用者がアラームの鳴り止め操作を行った場合には、次回のアラーム動作時にはアラーム禁止モードに移行するようにしたものである。
【0076】
すなわち、第4実施形態の制御手段25は、まず初期設定としてアラームの鳴り止め操作を行ったか否かを判別するためのフラグFが設定されているかを確認し(S41)、未設定の場合にはフラグFを初期値「0」に設定する(S42)。
次に、制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、前回の発電検出時から所定期間(本実施形態では72時間)以上経過しているか否かを確認する(S43)。
【0077】
そして、72時間以上経過していない場合には、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S44)。
また、制御手段25は、フラグFを「0」に初期化する(S45)。すなわち、フラグFが「0」であった場合にはそのままにし、後述するようにフラグFが「1」になっていた場合には、「0」に初期化する。
【0078】
一方、S43において72時間以上経過している場合には、制御手段25は、フラグFが「0」であるか否かを判定する(S46)。ここで、Fが「0」であれば、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S47)。
次に、制御手段25は、アラーム動作中にボタン5,6等の操作によって、アラームの鳴り止め操作が行われたかを確認する(S48)。ここで、鳴り止め操作がなかった場合には、フラグFを「1」に変更する(S49)。
【0079】
また、制御手段25は、S46において、フラグFが「1」であった場合、つまり前回のアラーム動作時に鳴り止め操作が行われなかった場合には、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S50)。
【0080】
このような第4実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、前回、低消費電力の第2のアラームモードでアラームが鳴った際に、利用者が鳴り止め操作を行わなかった場合で、かつ、その後、所定発電量の発電検出で第1のアラームモードに切り替わらなかった場合には、次にアラーム時刻になってアラーム動作を行う際には、アラーム禁止モードに移行するため、必要なアラームを鳴らして利便性を高めることができ、かつ、不必要なアラームを禁止することで低消費電力化を実現できる。
すなわち、アラーム鳴り止め操作が行われていれば、利用者が時計1のアラームを利用していることが判明できるため、次回のアラーム設定時刻までに所定発電量の発電が無かった場合でもアラームを鳴らすことを優先させることで、利用者の利便性を向上できる。
一方、第2のアラームモードにおいてアラーム鳴り止め操作が行われていなければ、その時計1は放置されている可能性が高いため、次回のアラーム設定時刻までに所定発電量の発電が無かった場合にはアラームを禁止することで低消費電力化を図れ、その分、時計1の作動持続期間を延長できる。
また、第2のアラームモードやアラーム禁止モードになっていても、その後、利用者が時計1を利用することなどで所定発電量の発電が行われれば、S43で「No」と判定されて第1のアラームモードに自動的に切り替わるため、利用者に対して設定時刻をアラームで知らせることができ、利用者がアラーム禁止モードなどを手動で解除する必要もないため、利便性を向上できる。
【0081】
なお、本実施形態では、第2のアラームモード時に鳴り止め操作が1回でも行われなかった場合には、アラーム禁止モードに移行するようにしていたが、第2のアラームモード時に連続して所定回数(n回)以上、鳴り止め操作が行われなかった場合のみ、アラーム禁止モードに移行するようにしてもよい。具体的には、S49でフラグFに「+1」を加算(F=F+1)するようにし、S48で「Yes」と判定された場合にはフラグFを「0」に初期化するようにし、S46の判定条件をF≧nとすればよい。なお、nは通常「2」または「3」程度に設定すればよい。
このように構成すれば、第2のアラームモード時に、例えば、2回あるいは3回連続して鳴り止め操作が行われなかった場合にのみ、アラーム禁止モードに移行することができる。このため、その時計1を利用していない可能性がより高い場合のみにアラームを禁止することができる。
【0082】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について図9を参照して説明する。
前記第1実施形態では、前回の発電検出時から所定期間(72時間)以上経過している場合に、電源電圧が所定電圧(1.2V)以下であるか否かで、アラーム禁止モードあるいは第2のアラームモードを選択していた。これに対し、本実施形態では、まず、第2のアラームモードに切り替え、第2のアラームモードへの切り替え後、第1のアラームモードに戻ることなく設定期間(例えば2日間=48時間)経過した場合には、アラーム禁止モードに移行するようにしたものである。
【0083】
すなわち、第4実施形態の制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、前回の発電検出時から所定期間(72時間)以上経過しているか否かを確認する(S51)。
そして、72時間以上経過していない場合には、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S52)。
【0084】
一方、72時間以上経過している場合には、制御手段25は、第2のアラームモードに移行後、第1のアラームモードに戻ることなく、つまり発電検出がなく、設定期間経過したか否かを判定する(S53)。ここで、設定期間経過していない場合、つまり第2のアラームモードに移行していなかったり、移行していても設定期間経過していない場合には、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S54)。
【0085】
また、制御手段25は、S53において、設定期間経過していると判定した場合には、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S55)。
【0086】
このような第5実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、第2のアラームモードに移行後、例えば2日間などの設定期間、そのままの状態で経過した場合には、利用者がその時計1を利用していないと判断できるので、アラームを禁止することで、不必要なアラーム動作を無くして低消費電力化を実現できる。
また、利用者が時計1を利用して発電が検出されれば、第1のアラームモードに移行してアラームを鳴らすことができるので、利用者の利便性を向上できる。
【0087】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について図10を参照して説明する。本実施形態は、最初に電源電圧を測定し、その電源電圧に応じて発電検出が無かった所定期間を変更してアラームモードを制御するものである。
第6実施形態の制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、最初に電圧検出手段17を用いて蓄電手段16の電圧(電源電圧)を確認し、その電源電圧が第1電圧値(本実施形態では1.4V)以下であるか否かを確認する(S61)。
【0088】
制御手段25は、S61において、電源電圧が第1電圧よりも大きかった場合には、前回の発電検出時から第1所定期間(本実施形態では72時間)以上経過しているか否かを確認する(S62)。
そして、制御手段25は、72時間以上経過していない場合には、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S63)。
【0089】
また、制御手段25は、S62において、72時間以上経過している場合には、さらに第2所定期間(96時間)以上経過しているか否かを確認する(S64)。
そして、制御手段25は、96時間以上経過していない場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S65)。
一方、96時間以上経過している場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S66)。
【0090】
また、制御手段25は、S61で電源電圧が第1電圧値以下であった場合には、さらに、電源電圧が第1電圧値よりも低い第2電圧値(本実施形態では1.2V)以下であるか否かを確認する(S67)。
【0091】
制御手段25は、S67において、電源電圧が第2電圧値よりも大きかった場合には、前回の発電検出時から第3所定期間(本実施形態では48時間)以上経過しているか否かを確認する(S68)。
そして、制御手段25は、48時間以上経過していない場合には、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S69)。
【0092】
また、制御手段25は、48時間以上経過している場合には、さらに第4所定期間(本実施形態では72時間)以上経過しているか否かを確認する(S70)。
そして、制御手段25は、72時間以上経過していない場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S71)。
一方、72時間以上経過している場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S72)。
【0093】
制御手段25は、S67において、電源電圧が第2電圧値以下であった場合には、前回の発電検出時から第5所定期間(本実施形態では48時間)以上経過しているか否かを確認する(S73)。
そして、制御手段25は、48時間以上経過していない場合には、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S74)。
一方、48時間以上経過している場合には、制御手段25は、アラーム音発生回路22に対してアラーム禁止モードに移行するように指示する(S75)。
【0094】
すなわち、本実施形態では、電源電圧が1.4Vより大きい場合には、前回発電検出時からの経過時間が72時間以内の場合に第1のアラームモードとし、電源電圧が1.2Vより大きくかつ1.4V以下の場合には、前回発電検出時からの経過時間が48時間以内の場合に第1のアラームモードとしている。
また、電源電圧が1.4Vより大きい場合には、前回発電検出時からの経過時間が72時間以上でかつ96時間以内の場合に第2のアラームモードとし、電源電圧が1.2Vより大きくかつ1.4V以下の場合には、前回発電検出時からの経過時間が48時間以上でかつ72時間以内の場合に第2のアラームモードとし、電源電圧が1.2V以下の場合には、前回発電検出時からの経過時間が48時間以内の場合に第2のアラームモードとしている。
さらに、電源電圧が1.4Vより大きい場合には、前回発電検出時からの経過時間が96時間以上でアラーム禁止モードとし、電源電圧が1.2Vより大きくかつ1.4V以下の場合には、前回発電検出時からの経過時間が72時間以上でアラーム禁止モードとし、電源電圧が1.2V以下の場合には、前回発電検出時からの経過時間が48時間以上でアラーム禁止モードとしている。
【0095】
このような第6実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
その上、検出された電源電圧によって、アラーム制御モードを切り替える条件である発電が無かった期間を変更しているので、より高精度の制御を行うことができる。
すなわち、電源電圧が低くなるほど、前回の発電検出時からの経過時間が短くても第2のアラームモードやアラーム禁止モードに切り替わるようにしているので、電源電圧の低下を抑えることができ、時計1のシステムダウンを効果的に防止することができる。
【0096】
従って、電源電圧が維持されていれば、可能な限り第1のアラームモードによってアラームを鳴らすことができ、利用者に対してアラームを認識させやすくできる。一方、蓄電手段16の電圧が低下することが予測される状態では、第2のアラームモードに移行して消費電力を低減しているので、システムダウンなどを防止できる。従って、アラームを効率的に制御することができる。
さらに、蓄電手段16の電圧のより一層の低下が予測される状態では、アラーム禁止モードに移行して消費電力を激減できるので、システムダウンなどをより効果的に防止できる。
【0097】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について図11を参照して説明する。
本実施形態は、消費電力を低減するパワーセーブモードを備えるアラーム付電子時計1に本発明を適用したものである。なお、時計1におけるパワーセーブモードは、利用者の操作によって設置されたり、発電検出手段15によって検出される発電手段14の発電状態に応じて自動的に設定される。なお、時計1は、パワーセーブモードに設定されると、例えば、指針の運針を停止したり、電波時計であれば電波の受信動作を停止することで、消費電力を低減している。
【0098】
このようなパワーセーブモードを有する時計1では、制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、最初にパワーセーブモードに移行しているか否かを確認する(S81)。
【0099】
制御手段25は、S81において、パワーセーブモードに移行していなければ、アラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S82)。
一方、制御手段25は、パワーセーブモードに移行している場合は、アラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S83)
【0100】
このような第7実施形態においては、時計1自体がパワーセーブモード(低消費電力モード)になっている場合に、アラーム動作もより低消費電力の第2のアラームモードに切り替わっているので、アラーム動作時の消費電力を抑えることができ、時計1全体のエネルギー消費も抑えることができる。
【0101】
なお、第7実施形態において、S81でパワーセーブモードに移行していると判定された場合に、さらに前回の発電検出時からの経過時間を確認し、所定期間、例えば48時間以上経過している場合には、アラーム禁止モードに移行し、48時間以内の場合に第2のアラームモードに移行するようにしてもよい。
このように構成すれば、パワーセーブモード時でかつ前回の発電検出時から所定期間経過していて時計1を使用していないと推測される場合には、アラーム動作を禁止できるので、アラーム動作の消費電力を大幅に低減でき、時計1全体のエネルギー消費も抑えることができる。
【0102】
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態について図12を参照して説明する。
前記各実施形態では、第1のアラームモードと第2のアラームモードとを切り替えるように構成していたが、本実施形態は、第2のアラームモードに比べてさらに低消費電力となる第3のアラームモードを設けたものである。
【0103】
本実施形態の制御手段25は、設定したアラーム時刻になった場合、最初に前回の発電検出時から所定期間(例えば72時間)以上経過しているか否かを確認する(S91)。
そして、72時間以上経過していない場合には、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第1のアラームモードに移行するように指示する(S92)。
【0104】
一方、72時間以上経過している場合には、制御手段25は、電源電圧が所定電圧(例えば1.2V)以下であるか否かを確認する(S93)。
そして、電源電圧が所定電圧よりも大きい場合には、制御手段25はアラーム音発生回路22に対して第2のアラームモードに移行するように指示する(S94)。
【0105】
また、制御手段25は、S93において、電源電圧が所定電圧以下であった場合には、制御手段2はアラーム音発生回路22に対して第3のアラームモードに移行するように指示する(S95)。この場合、アラーム音発生回路22はアラームドライバ23を第3のアラームモードに設定してアラームを鳴らす制御を行う。
なお、第3のアラームモードは、例えば、アラーム音発生回路22から出力されるアラーム駆動信号の出力期間を第2のアラームモードよりもさらに短くすることなどで、より低消費電力のアラーム駆動を実現できるように構成されている。
【0106】
このような第8実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、第2のアラームモードよりも、より低消費電力の第3のアラームモードを設けたので、利用者が設定した時間でのアラームを鳴らす動作は維持しつつ、消費電力を削減して発電が無い状態でも時計1の持続時間を延長することができる。
すなわち、前記実施形態のように、第2のアラームモードからアラーム禁止モードに切り替えてしまうと、消費電力は低減できるが、設定時刻になっても利用者に対してアラームを通知することができない。これに対し、本実施形態のように、第3のアラームモードを設定しておけば、消費電力も比較的小さくできるとともに、利用者に対してアラームを通知でき、使い勝手を維持しつつ、低消費電力化を図ることができる。
【0107】
なお、第8実施形態においては、S93で電源電圧に応じて第2のアラームモードと第3のアラームモードとを選択していたが、第5実施形態のように、第2のアラームモードに切り替わってから所定期間経過したか否かで第2および第3の各アラームモードを選択するように構成してもよい。
【0108】
さらに、第3のアラームモードに加えて、さらに低消費電力の第4のアラームモードや、アラーム禁止モードを設定し、電源電圧や発電が検出されない期間に応じて各モードを選択するように構成してもよい。
【0109】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0110】
[所定の発電量の変形例]
発電検出手段15は発電手段14において所定の発電量の発電があった場合に発電検出信号を出力するが、この所定の発電量は前記実施形態に限定されない。
例えば、利用者が時計1を使用していると思われる発電量があった場合に前記所定の発電量の発電があったと判定する具体的な手段、つまり発電検出手段15が発電検出信号を出力する条件は、前記実施形態のように発電電流の変化によって判定するものに限らず、以下のような手段でもよい。
【0111】
[自動巻発電の場合]
発電手段14が、回転錘の回転によって発電する自動巻発電の場合、時計1が静止している場合には発電が無く、利用者が使用していて時計1が移動すれば発電が起きる。従って、発電がある場合には利用者が時計1を使用していると推定できるので、発電の有無によって発電検出信号の出力を制御すればよい。
【0112】
[加速度センサ内蔵の場合]
アラーム付電子時計1に加速度センサを内蔵している場合、時計1が静止している場合には加速度センサからの出力に変化は無く、利用者が使用していて時計1が移動すれば加速度センサからの出力が変化する。従って、加速度センサからの出力に変化がある場合には利用者が時計1を使用していると推定して、発電検出信号を出力すればよい。
【0113】
[発電量の直接測定の場合]
発電手段14の発電量を直接測定できる場合、発電量が時計1のエネルギー収支で時計1およびアラーム24の合計消費量よりも上回っている場合に、前記所定の発電量の発電があったと判定し、発電検出信号を出力してもよい。
すなわち、ソーラや自動巻などの各種の発電機が設けられた時計1を設計する場合、利用者が時計1を使用している際の発電量が、時計1のエネルギー収支で時計1およびアラーム24の合計消費量よりも上回るように設計する。従って、発電手段14の発電量が前記合計消費量よりも上回っていれば前記所定の発電量の発電があったと判定できる。
【0114】
また、発電手段14の発電電流が所定値を上回る場合、前記所定の発電量の発電があったと判定してもよい。具体的には次のような場合である。
[ソーラ発電の場合]
発電手段14がソーラ発電の場合、その発電電流が、太陽電池に光が当たっていると想定できる電流以上であった場合に、前記所定の発電量の発電があったと判定すればよい。例えば、太陽電池に光があたっていると判定できる照度が100ルクス以上の場合であり、この100ルクスの光があっている場合の発電電流が1μAである場合、発電電流が1μA以上であれば、前記所定の発電量の発電があったと判定し、発電検出信号を出力すればよい。
【0115】
[自動巻発電の場合]
発電手段14が回転錘を用いた自動巻発電の場合、その発電電流が、時計1を意識的に動かして利用者が発電しようとしていると判断できる発電量があった場合に、前記所定の発電量の発電があったと判定すればよい。例えば、500μA以上の発電電流が1秒間に3回以上確認できた場合には、時計1を意識的に動かしていると判断できるので、前記所定の発電量の発電があったと判定し、発電検出信号を出力すればよい。
【0116】
さらに、アラーム駆動時の消費量に応じた発電量があれば前記所定の発電量の発電があったと判定してもよい。
例えば、1日1回アラームが鳴るように設定されている場合、第1のアラームモードにおいて1回のアラーム動作で消費されるエネルギーよりも高い発電量であるか否かで所定の発電量の発電があったか否かを判断してもよい。第1のアラームモードの1回のアラーム動作(20秒間)で消費されるエネルギーが2mA×20秒である場合、このエネルギーは2mA×20秒/3600秒=約0.01mA・hである。従って、1日に約0.01mA・h以上の発電があれば1回のアラーム動作で消費されるエネルギーよりも高い発電量であると判定できる。
【0117】
この際、前日発電が行われなかった場合には、その日に二日分の発電量があった場合に発電検出信号を出力すればよい。すなわち、前日発電が行われなかった場合には、約0.01mA・hの発電があっても発電検出信号を出力せず、その2倍の発電量があった場合に発電検出信号を出力すればよい。
【0118】
[第1および第2のアラームモード]
前記実施形態では、第1のアラームモードでは、最大20秒間アラームを鳴らし、第2のアラームモードでは最大10秒間アラームを鳴らすように設定することで、第2のアラームモードを第1のアラームモードに比べて低消費電力にしていたが、各アラームモードにおけるアラーム動作は前記実施形態のものに限定されない。
【0119】
例えば、図13に示すように、第1のアラームモードのアラーム駆動信号に対して、第2のアラームモードのアラーム駆動信号のデューティ比を異ならせることで、低消費電力化を実現してもよい。
すなわち、前記実施形態では、第2のアラームモード時のアラーム駆動信号の出力時間を、第1のアラームモードに比べて短くすることで低消費電力化を実現していたが、図13に示すように、第1のアラームモード時のアラーム駆動信号は前記第1実施形態と同一とし、第2のアラームモード時のアラーム駆動信号を、図13の(B)に示すように、第1のアラームモードのアラーム駆動信号に比べてデューティ比が小さい、つまりアラームドライバ23をオンにする期間を減らした部分を有する駆動信号を用いることで、低消費電力化を図ればよい。
【0120】
また、第2のアラームモードでは、図13の(C)に示すように、第1のアラームモードのアラーム駆動信号に比べてデューティ比の切り替えタイミングを短くし、1秒間にアラームを鳴らす時間を短くして(例えば0.5〜0.6秒等)、低消費電力化を図ってもよい。
なお、図13(A)の上側の波形はアラーム駆動信号波形を示すタイミングチャートであり、下側は各アラーム駆動信号のデューティ比の変化を示すタイミングチャートである。同様に、図13(B),(C)は各アラーム駆動信号のデューティ比の変化を示すタイミングチャートである。
【0121】
さらに、図13では各アラーム駆動信号のデューティ比を順次小さくしていたが、各アラームモードにおいてデューティ比を一定にしてもよい。
例えば、アラーム音発生回路22は、第1のアラームモードにおいては、デューティ比を8/16にしたアラーム駆動信号を出力し、第2のアラームモードでは、第1のアラームモードにおけるアラーム駆動信号よりもデューティ比が小さいアラーム駆動信号、例えばデューティ比を4/16にしたアラーム駆動信号を出力するように構成してもよい。
また、アラーム音発生回路22は、第1および第2のアラームモードにおいて同じデューティ比のアラーム駆動信号を用い、かつ第2のアラームモードでは、第1のアラームモード時の駆動信号に比べて、1秒間の間にアラームを鳴らす期間を狭くしたアラーム駆動信号を出力するように構成してもよい。例えば、第1のアラームモード時の駆動信号は、1秒間の間に0.8秒間だけアラームを鳴らし、第2のアラームモードでは1秒間の間に0.5秒間だけアラームを鳴らすように構成してもよい。
【0122】
要するに、アラーム音発生回路22は、第1のアラームモード時に比べて、第2のアラームモード時のアラーム駆動信号のほうを、デューティ比を変えてアラームをオンしている期間を短くしたり、モータ駆動信号が出力される間隔(1秒間隔)内でアラームを鳴らす回数や期間を減らすことなどで、低消費電力化することができればよい。
また、第3のアラームモードを設けた場合には、第2のアラームモードの駆動信号よりもより低消費電力にできるアラーム駆動信号を用いればよい。
【0123】
さらに、第1のアラームモードと第2のアラームモードとで、アラームドライバ23の能力を変えることで第2のアラームモードのほうを低消費電力化してもよい。すなわち、図14に示すように、アラームドライバ23のトランジスタ231に、スイッチ235を介して抵抗236を断続可能に設け、第1のアラームモードでは前記スイッチ235を抵抗236が設けられていない端子237に接続し、第2のアラームモードでは、アラーム音発生回路22等から出力されるスイッチ切替信号などによって前記スイッチ235を抵抗236が設けられた端子238に接続してもよい。
このような構成では、スイッチ235の切替により、抵抗236がトランジスタ231から切り離されてドライバ23を流れる電流を大きくし、アラーム24の振動を大きくする第1のアラームモードと、トランジスタ231に直列に抵抗236が接続されてドライバ23を流れる電流を小さくしてアラーム24の振動を小さくする第1のアラームモードに比べて低消費電力の第2のアラームモードとを選択することができる。第3のアラームモードを設けた場合には、流れる電流がより小さくなるように第2の抵抗を追加すればよい。
【0124】
なお、アラームドライバ23としては、抵抗236によってアラーム24の振動を切り替えるものに限らず、例えば、トランジスタ231の増幅率を切り替えてアラーム24の振動を切り替えるものでもよい。要するに、アラーム24を第1のアラームモードと、この第1のアラームモードに比べて低消費電力の第2のアラームモードに切り替えることができるものであればよい。
【0125】
さらに、アラーム手段の種類によっては、アラーム手段の駆動電圧によって消費電力を変化させることができる。このような場合には、例えば、第1のアラームモード時のアラーム駆動電圧に比べて第2のアラームモード時のアラーム駆動電圧を低く設定することで、低消費電力化を実現してもよい。
【0126】
以上の各アラーム駆動の変形例によれば、第1〜3の各アラームモードにおいて同じ時間(例えば最大20秒間)だけアラームを鳴らしても消費電力を異なるものにできるため、第2,3アラームモードにおいてもアラームを確認しやすい利点がある。なお、これらの変形例においても、前記実施形態のように、第1アラームモードに比べて第2、3アラームモードでアラームを鳴らす時間(長さ)も短くすることで、一層の低消費電力化を実現してもよい。
【0127】
また、前記各実施形態では、前回の発電検出時からの経過時間や電源電圧によって、第1および第2のアラームモードを切り替えていたが、第1および第2のアラームモードにおけるアラームの鳴り方が異なることを利用して、異なる情報の通知のために各アラームモードを使い分けても良い。
例えば、アラーム付電子時計1において、時差修正機能を持つ場合、所定の国や地域の時刻(第1の時刻)で時計が駆動している時にアラーム設定をした後、他の国や地域の時刻(第2の時刻)に時差修正が行われた場合に、時差修正された第2の時刻とアラーム設定時刻とが一致した場合には第1のアラームモードでアラームを鳴らし、時差修正前の第1の時刻とアラーム設定された時刻が一致した場合に第2のアラームモードでアラームを鳴らしてもよい。
例えば、日本での現地時刻を第1の時刻、アメリカ西海岸での現地時刻を第2の時刻として時差修正可能な時計1の場合、日本において利用している際にアラーム設定時刻をAM7:00にセットしておく。その後、アメリカ西海岸の時刻に時差修正した場合、その第2の時刻でAM7:00になれば第1のアラームモードでアラームを鳴らす。また、日本の時刻でAM7:00になる時刻つまりアメリカ西海岸ではPM10:00になれば第2のアラームモードでアラームを鳴らす。
このようにすれば、第1および第2のアラームモードによって、2種類のアラームを鳴らすことができるので、異なる情報を利用者に伝えることができる。特に、時差修正前後の各アラーム設定時刻で各アラームを鳴らしているので、時差を把握し易くなり、利便性を高めることができる。
【0128】
前記実施形態では、電波修正機能を備えたアラーム付電子時計1について説明したが、本発明のアラーム付電子時計1としてはこれに限定されず、例えばストップウォッチや、タイマ等の他の機能を備えるものでもよい。また、電波修正機能は必須の構成ではないが、電波修正機能を有する時計に本発明を適用すれば、電波修正によって電源電圧が低下した場合でも適切なアラーム駆動制御を行うことができ、システムダウンの発生を防止できる点で有効である。
要するに、利用者に対して時刻等を知らせるためのアラーム手段を備えるものであればよい。従って、本発明は、腕時計に限らず、懐中時計、置き時計、掛け時計などや、携帯電話等の他の機器に組み込まれる時計でもよい。特に、消費電力を効果的に低減できるため、携帯型の電子時計1に適している。
【0129】
また、発電手段14としては、ソーラ発電機の他、回転錘を用いた自動巻上げ機構とこれによって駆動される発電機や、ぜんまいに貯蓄された機械的エネルギで駆動される発電機等の種々の発電機を用いてもよい。
【0130】
前記実施形態では、設定したアラーム時刻になった際にアラーム鳴音処理S3を行っていたが、各アラームモードを設定する処理を定期的に実施し、アラーム時刻になった際には設定されたアラームモードのアラーム駆動処理を行うようにしてもよい。但し、前記実施形態のほうが、アラーム駆動処理の直前の状況でアラームモードを選択でき、より高精度の制御が可能になるという利点がある。
【0131】
また、前記各実施形態において、アラーム禁止モードの代わりに第3のアラームモードを設定してもよいし、第3のアラームモードの代わりにアラーム禁止モードを設定してもよく、さらには第4のアラームモードなどを設けてよい。
【0132】
さらに、前記各実施形態において、条件判断となる各所定期間や電源電圧、設定期間などの具体的な値は、前記各実施形態で設定したものに限らず、実施に応じて適宜設定してもよい。
また、前記実施形態では所定の発電状態を所定期間検出していない時に第2のアラームモードに設定していたが、所定の発電状態を検出した場合、直ちに第2のアラームモードに設定してもよい。この場合、例えば、発電がなければ直ちに第2のアラームモードに移行するため、消費電力を一層低減することができる。
【0133】
アラーム付電子時計1内の各手段等、特に制御手段は、各種論理素子等のハードウェアで構成されたものや、CPU(中央処理装置)、メモリ(記憶装置)等を備えたコンピュータを時計1内に設け、このコンピュータに所定のプログラムやデータ(各記憶部に記憶されたデータ)を組み込んで各手段を実現させるように構成したものでもよい。
例えば、アラーム付電子時計1内にCPUやメモリを配置してコンピュータとして機能できるように構成し、このメモリに所定の制御プログラムやデータをインターネット等の通信手段や、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体を介してインストールし、このインストールされたプログラムでCPU等を動作させて、各手段を実現させればよい。
なお、アラーム付電子時計1に所定のプログラム等をインストールするには、そのアラーム付電子時計1にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込んで行ってもよいし、これらの記憶媒体を読み取る機器を外付けでアラーム付電子時計1に接続してもよい。さらには、LANケーブル、電話線等をアラーム付電子時計1に接続して通信によってプログラム等を供給しインストールしてもよいし、受信手段18を備えている場合には無線によってプログラムを供給してインストールしてもよい。
【0134】
このような記録媒体やインターネット等の通信手段で提供される制御プログラム等をアラーム付電子時計1に組み込めば、プログラムの変更のみで前記各発明の機能を実現できるため、工場出荷時あるいは使用者が希望する制御プログラムを選択して組み込むこともできる。この場合、プログラムの変更のみで制御形式の異なる各種のアラーム付電子時計1を製造できるため、部品の共通化等が図れ、バリエーション展開時の製造コストを大幅に低減できる。
【0135】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0136】
本発明の他の実施形態としてのアラーム付電子時計の制御プログラムは、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御プログラムであって、前記制御手段に、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成された前記アラーム手段を、第2のアラームモードに設定する工程を実行させることを特徴とするアラーム付電子時計の制御プログラムである。
【0137】
また、本発明の他の実施形態としてのアラーム付電子時計の制御プログラムは、発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御プログラムであって、前記制御手段に、時計の駆動モードを通常駆動モードと、低消費電力モードとに切り替える工程と、時計の駆動モードが通常駆動モードに設定されている場合には、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成された前記アラーム手段を第1のアラームモードに設定し、低消費電力モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定する工程を実行させることを特徴とするアラーム付電子時計の制御プログラムである。
【0138】
本発明の他の実施形態としての記憶媒体は、前記各制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の第1実施形態のアラーム付電子時計の構成を示すブロック図。
【図2】前記実施形態におけるアラーム駆動信号を示すタイミングチャート。
【図3】前記実施形態におけるアラームドライバを示す回路図。
【図4】アラーム駆動処理の制御方法を示すフローチャート。
【図5】第1実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図6】第2実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図7】第3実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図8】第4実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図9】第5実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図10】第6実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図11】第7実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図12】第8実施形態におけるアラーム鳴音処理の制御方法を示すフローチャート。
【図13】変形例におけるアラーム駆動信号を示すタイミングチャート。
【図14】変形例におけるアラームドライバを示す回路図。
【符号の説明】
【0140】
1…アラーム付電子時計、2…指針、3…アラーム用指針、4…リューズ、5,6…ボタン、13…時刻表示手段、14…発電手段、15…発電検出手段、16…蓄電手段、17…電圧検出手段、18…受信手段、19…入力手段、20…アラーム時刻記憶手段、21…アラーム時刻表示手段、22…アラーム音発生回路、23…アラームドライバ、24…圧電ブザー(アラーム)、25…制御手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計において、
前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、
制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項2】
請求項1に記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記アラーム手段が第2のアラームモードに設定されている際に、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出された場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに切り替えることを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のアラーム付電子時計において、
前記所定の発電状態とは、利用者が時計を使用していると予測される発電量の発電が行われた状態であることを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のアラーム付電子時計において、
前記所定の発電状態とは、第1のアラームモードでアラーム動作が行われた際に消費されるエネルギーよりも高い発電量の発電が行われた状態であることを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のアラーム付電子時計において、
前記所定の発電状態とは、発電電流が所定の値以上である発電が行われた状態であることを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が所定期間検出されていない場合に、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項7】
請求項6に記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記所定期間を電源電圧値に応じて変化することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項8】
発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、時計の駆動モードを通常駆動モードと、低消費電力モードに切換可能に構成され、
前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、
前記制御手段は、時計の駆動モードが通常駆動モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに設定し、低消費電力モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、電源電圧が所定値以上であれば、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定し、電源電圧が所定値未満であれば、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定した後、第2のアラームモードのままで所定の期間経過した場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項11】
請求項1から8のいずれかに記載のアラーム付電子時計において、
前記制御手段は、前記アラーム手段が第2のアラームモードに設定されている場合に、アラームが駆動された際に利用者によるアラーム解除操作がされなかった場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードよりも低消費電力である第3のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項12】
請求項9から11のいずれかに記載のアラーム付電子時計において、
前記第3のアラームモードの代わりに、アラームの駆動を禁止するアラーム禁止モードが設定されていることを特徴とするアラーム付電子時計。
【請求項13】
発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御方法であって、
前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、
前記発電検出手段において、予め設定された所定の発電状態が検出されていない場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに切り替え、
予め設定された所定の発電状態が検出された場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに切り替えることを特徴とするアラーム付電子時計の制御方法。
【請求項14】
発電手段と、発電検出手段と、アラーム手段と、アラーム手段を制御する制御手段とを備えるアラーム付電子時計の制御方法であって、
前記制御手段は、時計の駆動モードを通常駆動モードと、低消費電力モードに切換可能に構成され、
前記アラーム手段は、第1のアラームモードと、この第1のアラームモードよりも低消費電力である第2のアラームモードとを切り替え可能に構成され、
時計の駆動モードが通常駆動モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第1のアラームモードに設定し、低消費電力モードに設定されている場合には、前記アラーム手段を第2のアラームモードに設定することを特徴とするアラーム付電子時計の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−132788(P2007−132788A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325902(P2005−325902)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】