説明

アンテナ梱包装置

【課題】 八木式アンテナの取り出し作業工数を削減して取り出し時の手間を減らすこと、ゴミの発生量を最小限に抑えること、梱包装置に必要な資材を減らしてコストを低減することを実現するアンテナ梱包装置を提供する。
【解決手段】 長手方向の一端面を全面的に開閉可能な外装箱2と、外装箱2内の長手方向に沿って引き出し可能に挿入され、八木式アンテナAの台数と一致する段数に外装箱2内を仕切る複数の仕切り部材3と、仕切り部材3上の長手方向に沿って載置される八木式アンテナAを長手方向に対し直交する幅方向に保持する中子部材4とを備え、仕切り部材3は長手方向の一端が開放され、他端の幅方向の少なくとも一部に連続して八木式アンテナAの端部を嵌め込み可能な嵌合口32を有する延長片31を折り曲げ可能に設けるとともに、両側には連続して側辺36・37をそれぞれL状に折り曲げ可能に設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数台のアンテナ装置(八木式アンテナ)を梱包するための梱包装置に関する。詳しくは、主に量販店やアンテナ工事業者などが使用するのに好適なアンテナ梱包装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の梱包装置では、従来、一つのアンテナ装置は一つの梱包装置にて梱包するように構成されている。たとえばUHFや地上デジタル放送受信用の八木式アンテナの場合、図9に示すように、上方に開閉可能な上蓋71を備えた横長の梱包装置70内に一台ずつ収納されている。梱包装置70は通常、段ボール紙の箱からなり、梱包装置70の両側は二重に重ね合わされて立設された側面72を備え、一方の側面72に八木式アンテナ80のアーム本体の一端81が当接され、他方の側面72にアーム本体の他端82が反射器支持フレーム83を折り畳んだ状態で当接されている。各側面72の内側面に八木式アンテナの両端部を嵌め込み可能な嵌合部73が設けられている。また、梱包装置70の前面74はコの字状に折り曲げられ、上蓋71の前縁に連接(連続して接続)された一対のフラップ辺75に形成された差込口75aに、前面74の切欠き部76に対応して形成された差込片76aを差し込んで係止可能になっている。上蓋71は梱包装置70のコの字状に折り曲げられる後面に連接され、直角に折り曲げ可能であり、上蓋71の両側には直角に側面77が連接されている。さらに、八木式アンテナ80のがたつきを防止するため、発泡スチロールなどの発泡樹脂からなる直方体状の中子79が八木式アンテナ80の長さ方向のほぼ中間位置に装着されている。
【0003】
BSおよびCS放送受信用のパラボラアンテナの場合にも、一つのアンテナ装置は一つの梱包装置に梱包されて保管および搬送されているが、その梱包装置の一例としてつぎのような装置が提案されている。この梱包装置は、外装箱および中当て緩衝材からなり、同中当て緩衝材は、中心部の左右にリフレクタを左右から挟持するための略コ字状の折曲部を設け、両端を夫々略口字状に折曲し、先端部分に夫々差込片を形成すると共に折曲にて同差込片に対応する位置に差込穴を穿設して差込片を差込み、同略口字状の折曲部に、リフレクタ背面のポール取付具を差込むポール取付具固定穴と、コンバータ付アームを固定するコンバータ付アーム固定穴とを穿設してなり、コンバータ付アームを同コンバータ付アーム固定穴によって保持し、前記略コ字状の折曲部の上片をリフレクタの背面に沿わせて台形状に折曲し、前記略口字状の折曲部に穿設したポール取付具固定穴にリフレクタ背面のポール取付具を差込んで保持するとともにリフレクタを位置決めし、外装箱に収納するようにしたものである(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−58875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、従来のアンテナ梱包装置では、複数台のアンテナ装置を1台ずつ設置して回る場合、1台のアンテナ装置が梱包された梱包装置を複数個、バンタイプやワゴンタイプの普通自動車やトラックタイプの貨物自動車などの荷台に搭載し、各設置場所へ搬送する。そして、設置場所に到着すると、1台のアンテナ装置を梱包装置に収容した状態で現場まで運搬しなければならない。アンテナ装置だけでなく、その梱包装置も嵩高くある程度の重量がある。しかも、梱包装置の蓋を開放し、装置内のアンテナ装置を緩衝材ごと取り出さねばならない。アンテナ装置は、外傷を防ぐために緩衝材に対し不用意に動かないように嵌め込むなどして、堅固に固定されているので、緩衝材から抜き取るのに手間がかかる。
【0006】
さらに、梱包装置の主要部である外装箱や緩衝材、アンテナ装置を収納しているビニール袋あるいは緩衝材に対しアンテナ装置を固定するための固定部材などはゴミとして廃棄する必要がある。これらの部材は、通常、リサイクルされずに廃棄されるので、アンテナ装置の設置後に清掃して持ち帰らなければならない。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、実質的に八木式アンテナだけを片手で簡単に取り出せるようにすることにより、八木式アンテナの取り出し作業工数を削減して取り出し時の手間を減らすこと、梱包用のビニール袋や粘着テープなどを一切使用する必要がなくゴミの発生量を最小限に抑えること、梱包装置に必要な資材を減らしてコストを低減することを実現するアンテナ梱包装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係るアンテナ梱包装置は、複数台の八木式アンテナを梱包するアンテナ梱包装置であって、長手方向の一端面が全面的に開放可能な直方体状の外装箱と、前記外装箱内の長手方向に沿って引き出し可能に挿入され、前記八木式アンテナの梱包する台数と対応する段数に前記外装箱内を仕切る複数段の仕切り部材と、前記仕切り部材上にその長手方向に沿って載置される前記八木式アンテナを長手方向に対し直交する幅方向に保持する中子部材とを備え、前記仕切り部材は長手方向の一端が開放され、他端の幅方向の少なくとも一部に連続して前記八木式アンテナの端部を嵌め込み可能な嵌合口を有する延長片を垂直に折り曲げ可能に設けるとともに、両側には底面の両側に連続して側辺をそれぞれL状またはコの字状に内側に直角に折り曲げ可能に設けていることを特徴とする。
【0009】
上記構成を有するアンテナ梱包装置によれば、運搬中は外装箱内の各八木式アンテナは段状の仕切り部材上において、一端部が延長片の嵌合口に嵌め込まれて支持されるとともに他端側は外装箱の蓋により前後方向(長手方向)の動きが阻止され、また八木式アンテナの一端部から一定の距離を置いた箇所が中子部材により左右方向(幅方向)に移動するのが阻止される。さらに、八木式アンテナの上下方向の動きについても同アンテナの一端部が延長片の嵌合口に嵌め込まれて阻止されるとともに、そこから距離を置いた箇所で中子部材によって阻止されることにより、振動等を受けてもがたつきが生じにくい。この結果、運搬中に八木式アンテナに外傷が付いたり同アンテナが損壊したりすることがない。
【0010】
一方、梱包装置内の八木式アンテナは、外装箱の一端面の蓋を開放した状態で、八木式アンテナの一端部を持って中子部材とともに、あるいは仕切り部材を八木式アンテナとともに一部引き出すことによって八木式アンテナを片手で簡単に取り出すことができる。したがって、たとえばライトバンタイプの自動車の荷台に複数台の八木式アンテナを収納したアンテナ梱包装置を載せて設置場所へ搬送する場合、荷台の後方に外装箱の開放部を向けておけば、設置場所で実質的に八木式アンテナだけを簡単に取り出すことができる。また、八木式アンテナは通常、中子部材が取り付けられた状態で取り出されるから、中子部材を取り外せば、八木式アンテナを設置することができ、従来と違って梱包装置の上蓋を開けたり、両側面の嵌合口から八木式アンテナを取り外したりしなくて済むから、八木式アンテナの取り出しに手間がかからない。しかも、八木式アンテナの設置後は、中子部材だけがゴミとして発生するため、中子部材を回収して持ちかえれば済み、清掃作業や後片付けの作業が容易である。さらに、各仕切り部材の両側には全長にわたり連続する一定高さの側辺または先端側をL字状に内側に折り曲げた一定高さの側辺が垂直に立設されているため、複数段の仕切り部材を順番に重ね合わせて外装箱内に挿入するだけで、各仕切り部材を側辺で支持して引き出し可能に構成することができる。これにより、特に仕切り部材を引き出し可能に複数段重ね合わせて支持するための別の部材を外装箱内に取り付ける必要がなく、構造が簡単である。
【0011】
請求項2に記載のように、前記外装箱、前記仕切り部材および前記中子部材をそれぞれ一枚の段ボール紙から形成することができる。
【0012】
このようにすれば、アンテナ梱包装置を構成する外装箱・仕切り部材・中子部材をそれぞれ1枚の段ボール紙からプレス機等で打ち抜いて形成できるから、低コストで製作できる上に、廃棄する場合には発泡樹脂に比べて有毒ガスの発生がなく焼却が容易で、廃棄が楽であり、リサイクルも可能である。また、外装箱や仕切り部材などは繰り返し使用することが可能で、無駄がないので、経済的である。
【0013】
請求項3に記載のように、 前記中子部材は長手方向に直交する幅方向の断面が下向きに凹状の枠体からなり、前記八木式アンテナの少なくとも心棒部分に嵌合可能な複数の嵌合溝が形成され、各八木式アンテナは前記中子部材を取り付けたまま、前記外装箱の一端面を開放した状態で対応する仕切り部材に対し前記中子部材とともに引き出し可能にすることができる。
【0014】
このようにすれば、従来のように梱包装置ごと自動車から取り出して設置現場まで運んだり、現場で梱包装置を開放して八木式アンテナを取り出したり、設置作業終了後に梱包装置を自動車まで運んで荷台に搬入したりする作業が一切不要になる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明に係るアンテナ梱包装置には、つぎのような優れた効果がある。
【0016】
・外装箱を一端面を開放すれば、実質的に片手でアンテナだけを簡単に取り出せるから、アンテナの取り出し工数が少なく、取り出し作業が容易である。
【0017】
・ゴミとして発生する部材がほとんどなく、作業終了後の清掃作業が簡単で、作業効率が向上する。
【0018】
・梱包装置を構成する部材の大部分は複数回繰り返して使用できるので、省資源化に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】5台の八木式アンテナを梱包可能なアンテナ梱包装置の実施例を示すもので、外装箱の一端面を開放した状態を示す正面上方より見た斜視図である。
【図2】図1のアンテナ梱包装置において最上段の仕切り部材を前方に一部引き出した状態を示す斜視図である。
【図3】アンテナ梱包装置から八木式アンテナを中子部材が取り付けられたまま引き出した状態を示す一部を拡大した斜視図である。
【図4】引き出した図3の八木式アンテナを中子部材とともに反転させた状態を示す斜視図である。
【図5】中子部材を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図6】外装箱を展開した状態を示す平面図である。
【図7】(a)は仕切り部材を展開した状態を示す平面図、(b)は中子部材を展開した状態を示す平面図である。
【図8】(a)は本例のアンテナ梱包装置に収納される八木式アンテナAの平面図で、(b)は同右側面図である。
【図9】従来の一般的な1台入りの八木式アンテナ用梱包装置において上蓋を開放した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係るアンテナ梱包装置について実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1・図2に示すように、アンテナ梱包装置1は、長手方向の一端面が全面的に開閉可能な外装箱2と、この外装箱2内の長手方向に沿って引き出し可能に挿入され、外装箱2内を梱包する八木式アンテナAの台数と対応する段数に仕切るための仕切り部材3と、各仕切り部材3上にその長手方向に沿って載置される八木式アンテナAを長手方向に対し直交する幅方向に保持する中子部材4とを備えている。これらの部材2〜4は、本例ではそれぞれ1枚の段ボール紙からプレス機などで打ち抜きして形成される。
【0022】
図8に示すように、梱包されるアンテナ装置は八木式アンテナAで、本体アームA1の長手方向に沿って多数本の導波素子A2が間隔をあけ、かつ一端から他端に向けて両側に張り出して設けられている。アームA1の長手方向のほぼ中間位置に略弓形のステーA6が取り付けられており、ステーA6にはマスト取付金具A8が装着されている。アームA1の他端には、一対の反射器支持フレームA7がV状に展開可能に軸着されている。反射器支持フレームA7には、複数本の反射素子A4が両側に張り出して設けられている。また、アームA1の他端部近傍には、給電ターミナルA5が着脱自在に取り付けられるが、その給電ターミナルA5には複数本の放射素子A3が両側に張り出して設けられている。
【0023】
外装箱2は一端面(図6の左側)の4枚の蓋21を点線28に沿って外側へ折り曲げることにより全面的に開放可能な直方体の箱からなる。図6に示す段ボール紙を奥行き(左右)方向の点線22〜25に沿って順に内側に直角に折り曲げ、図6の右側の4枚の蓋27を点線29に沿って内側へ折り曲げ、のりしろ26と蓋27とにそれぞれ接着剤を接着して図1に示すように直方体状に組み立てられる。なお、一対の蓋21の丸穴には、たとえば鳩目(図示せず)がそれぞれ取り付けられ、一方の鳩目に紐(図示せず)の一端が止着され、蓋21を閉じた状態で紐を他方の鳩目に巻き付けることで、蓋21を閉じた状態に保持できるようになっている。
【0024】
仕切り部材3は、外装箱2内に挿入できるように外装箱2内の長さおよび幅に比べてそれぞれ若干短い寸法からなり、長手方向の一端が開放され、他端の幅方向の中央部に延長片31の一端側が接続して一体に設けられている。この延長片31には八木式アンテナAの端部を嵌め込み可能な嵌合口32を有する。この延長片31は図7(a)に示す嵌合口32が穿設された2枚の延長部33・34を折り曲げ線33aに沿って内側に折り曲げて重ね合わせ、折り曲げ線35aに沿って外側に折り曲げた先端側ののりしろ35に接着剤を着けて底面3aに貼り合わされることで、延長片31が底面3aに対し垂直に立設される。また、仕切り部材3の底面3aの両側には連続して設けられる一定幅の側辺36・37の先端側37を、それぞれ折り曲げ線38に沿って内側に直角にL状に折り曲げ、さらに側辺36を点線39に沿って内側に垂直に折り曲げてコの字状に形成される。
【0025】
中子部材4は、仕切り部材3内の幅に比べて長さが若干短い寸法で、図5に示すように長手方向に直交する幅方向の断面が下向きに凹状の枠体からなる。図7(b)に示す中子部材4の両側辺41を、長手方向の点線43に沿って外側に垂直に折り曲げ、各側辺41を長手方向の折り曲げ線44に沿って内側に折り曲げて重ね合わせて1/2の高さにする。これにより、八木式アンテナAのアームA1に嵌り込み可能な一対の嵌合溝4b、ステーA6に嵌り込み可能な一対の嵌合溝4c、および給電ターミナルA5の2本の放射素子A3に嵌め込み可能な2組一対ずつの嵌合溝4d・4eが側辺41の折り曲げ線44の位置にそれぞれ形成される。上記の各嵌合溝4b、4d,4eは折り曲げ線44に沿って内側に折り曲げて重ね合わせた状態で、下端開放端の幅をその上方の中間位置の幅に比べて若干狭くし、アームA1等に嵌め込んだ状態で抜けにくくしている。なお、本例では、特許請求の範囲の請求項3に記載の心棒部分が、八木式アンテナAのアームA1、ステーA6および放射素子A3に該当するが、これに限定されるものではなく、たとえばアームA1およびステーA6であってもよい。
【0026】
本例では、5段の仕切り部材3が上下方向に一連に重ね合わせた状態で外装箱2内に挿入される。この状態で、各仕切り部材3が下側に隣接する仕切り部材3両側のL状側辺36・37に支持され、先端側の側辺37に対し上側の仕切り部材3の底面3aを接触させ相互に滑らせるようにして仕切り部材3が引き出せるようになっている。なお、最下段の仕切り部材3だけは外装箱2の底面2aに対し滑らせながら引き出される。また、上記実施例では、5台の八木式アンテナAを梱包可能な場合を示しているが、一度に梱包する八木式アンテナAの台数については2台以上であれば、特に限定するものではない。
【0027】
以上のようにして本例のアンテナ梱包装置1が構成されるが、以下に八木式アンテナAの梱包の態様および八木式アンテナAの取り出し方法などの一例について説明する。
【0028】
本例の場合、5台の八木式アンテナAが1台ずつ図1に示すように、仕切り部材3上の長手方向に沿って載置される。八木式アンテナAのアームA1の一端は、延長片31の嵌合口32内に嵌め込まれる。中子部材4には、図4に示すように給電ターミナルA5が4本の放射素子A3を嵌合溝4d・4eに嵌め込んだ状態で、凹所4a内に梱包される。この状態で、中子部材4を被せるようにして一対の嵌合溝4bをアームA1に嵌め込むとともに、一対の嵌合溝4cをステーA6に嵌め込むことにより、八木式アンテナAの長手方向のほぼ中央部に直交するように中子部材4を取り付ける。なお、この状態において、中子部材4が仕切り部材3の両側の側辺41間に嵌り込むようにする。このようにして、5台の八木式アンテナAをそれぞれ仕切り部材3上に固定する。そして、4枚の蓋21を閉じれば、5台の八木式アンテナAを梱包することができる。
【0029】
5台の八木式アンテナAが梱包されたアンテナ梱包装置1は、自動車の荷台上に蓋21を後部ドアの方に向けて載置する。このようにして、アンテナ設置現場まで自動車で搬送する。現場では、アンテナ梱包装置1における外装箱2の4枚の蓋21を外側へ全面的に開放し、この開放状態で、通常は最上段あるいは任意段の引き出し部材3上から八木式アンテナAのアームA1の端部を片手でつかんで引き出す。このとき、八木式アンテナAは、中子部材4が取り付けられたまま引き出されることになる。そして、設置する際に八木式アンテナAから中子部材4を取り外し、中子部材4から給電ターミナルA5を取り外してアームA1に取り付ける。このような作業を行って八木式アンテナAの設置作業が終了した後、清掃してゴミとして中子部材4だけを持ちかえればよい。なお、古いアンテナと取り替えた場合には、古いアンテナも持ちかえることになる。
【0030】
上記にアンテナ梱包装置の一実施形態を示したが、下記のように実施することができる。
・仕切り部材3の両側の側辺36を底面3aに対し直角に内側に折り曲げ、さらに先端側37を直角に内側に折り曲げたが、各側辺36を底面3aに対し直角に内側に底面3aとでL字状に折り曲げて立設させ、先端側37を省くことができる。この場合には、各段の仕切り部材3は下側の仕切り部材3の両側に立設された側辺36で支持されることになる。
・仕切り部材3の一端の延長片31は延長部33・34を二枚重ねにせずに、延長部33の一枚だけで形成することができる。
・仕切り部材3の延長片31は、底面3aの一端に幅方向の全長にわたって設けることができる。
・中子部材4の両側の側片41についても二枚重ねにせず、一枚だけで形成してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 アンテナ梱包装置
2 外装箱
2a底面
3 仕切り部材
3a底面
4 中子部材
4a凹所
4b〜4e嵌合溝
21 蓋
22〜25 点線
26 のりしろ
27 蓋
31 延長片
32 嵌合口
33・34 延長部
35 のりしろ
36・37 側辺
38 折り曲げ線
39 点線(折り曲げ線)
41 側辺
43 点線(折り曲げ線)
44 折り曲げ線
A 八木式アンテナ
A1アーム
A2導波素子
A3放射素子
A4反射素子
A5給電ターミナル
A6ステー
A7反射器支持フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の八木式アンテナを梱包するアンテナ梱包装置であって、
長手方向の一端面が全面的に開放可能な直方体状の外装箱と、前記外装箱内の長手方向に沿って引き出し可能に挿入され、前記八木式アンテナの梱包する台数と対応する段数に前記外装箱内を仕切る複数段の仕切り部材と、前記仕切り部材上にその長手方向に沿って載置される前記八木式アンテナを長手方向に対し直交する幅方向に保持する中子部材とを備え、
前記仕切り部材は長手方向の一端が開放され、他端の幅方向の少なくとも一部に連続して前記八木式アンテナの端部を嵌め込み可能な嵌合口を有する延長片を垂直に折り曲げ可能に設けるとともに、両側には底面の両側に連続して側辺をそれぞれL状またはコの字状に内側に直角に折り曲げ可能に設けていることを特徴とするアンテナ梱包装置。
【請求項2】
前記外装箱、前記仕切り部材および前記中子部材はそれぞれ一枚の段ボール紙から形成されることを特徴とする請求項1記載のアンテナ梱包装置。
【請求項3】
前記中子部材は長手方向に直交する幅方向の断面が下向きに凹状の枠体からなり、前記八木式アンテナの少なくとも心棒部分に嵌合可能な複数の嵌合溝が形成され、各八木式アンテナは前記中子部材を取り付けたまま、前記外装箱の一端面を開放した状態で対応する仕切り部材に対し前記中子部材とともに引き出し可能であることを特徴とする請求項1または2記載のアンテナ梱包装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−46434(P2011−46434A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198648(P2009−198648)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】