説明

アンモニア及びアンモニウム化合物の製造方法

【課題】 水中において発生させたマイクロバブルを利用してアンモニア又はアンモニウム化合物を製造する。
【解決手段】
水中あるいは弱酸性の水中においてマイクロバブル発生時に、常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させ、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で発生する高圧・高温のエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素を反応せしめてアンモニアを製造する。
マイクロバブルとして窒素含有ガス及び水素含有ガスよりなる混合ガスを用いてもよい。得られたアンモニア水は植物栽培用の水として用いてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアの製造方法に関し、特に窒素ガスを含むマイクロバブル含有水から植物栽培用等に有効なアンモニア及びアンモニウム化合物の製造法に関するものである。
特に、水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素が反応してアンモニアが生成されることを利用したアンモニアの製造方法に関し、また水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガスと水素ガスの混合ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水素ガスが反応してアンモニアが生成されることを利用したアンモニアの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水中に生成・分散されたマイクロバブルは直径数十μm以下の気泡で、かなり不安定であり、収縮する過程で負電位を増大させるとともに、発光現象を発生させ、その中心部においては飛躍的に高いエネルギーが発生する。
【0003】
このようなマイクロバブルを発生させる装置としては、超高速で気液二相の流体を旋回させる方式が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−447号公報
【特許文献2】特開2002−85949号公報
【特許文献3】特開2003−205228号公報
【特許文献4】国際公開2006/076843号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにマイクロバブルは粒径が小さいので浮力が小さく、浮上しにくいために水中での滞留時間が長い特徴があるが、マイクロサイズで発生したマイクロバブルは、収縮してナノサイズにまでに至る。その際に、収縮に伴うエネルギーの集中によって負電位増加・高圧・高温・発光等の各種エネルギーが生じる。
従来、そのエネルギーによって生じるいくつかのフリーラジカルが洗浄や殺菌作用に利用されているが、その他の用途にはあまり利用されていない。
本発明者は、鋭意研究の結果、前記エネルギーを例えば空中窒素の固定、すなわちハーバー・ボッシュ法(1913年)によるアンモニア合成の再現に利用できることを発見した。
【0006】
よって、本願発明はこの発見に基づいてアンモニア合成を始めとする化学合成反応による化合物の製造方法を提供するものである。
また、その水中内でのアンモニア生成によって植物の根からアンモニアを直接吸収することが容易に可能な栽培法の発明においても新開発を可能とした。
さらに、水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの炭酸ガス(二酸化炭素ガス)含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記炭素ガスと水が分解して生じた水素又は/及び水素イオンが反応して蟻酸(HCOOH)が生成されることを利用した蟻酸の製造方法を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本願発明は下記構成のアンモニア及びアンモニウム化合物の製造方法あるいは各種化合物の製造方法である。
[1] 水中においてマイクロバブル発生時に常温、常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素が反応してアンモニアが生成されることを特徴とするアンモニアの製造方法。
[2] 加温された水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと、水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成されることを特徴とするアンモニアの製造方法。
[3] 希塩酸水溶液、希硫酸水溶液等の弱酸性の水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【0008】
[4] 加温された希塩酸水溶液、希硫酸水溶液等の弱酸性の水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【0009】
前記[3]又は[4]記載の方法においては、稀塩酸水や稀硫酸水などの弱酸性水中でマイクロバブルを発生させるため、生成したアルカリ性のアンモニア水は直ちに弱酸性水に吸収されて中和され、それが順次繰り返されて高濃度の塩化アンモニウム水や硫酸アンモニウム水などのアンモニウム化合物含有水となる。
【0010】
[5] 水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素含有ガス及び水素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合ガスマイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水素又は/及び水素イオン含有ガスが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
[6] 加温された水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素含有ガス及び水素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合ガスマイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水素又は/及び水素イオン含有ガスが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【0011】
前記[5]又は[6]記載の方法においては、窒素ガスと水素ガスの混合ガスがマイクロバブルとなって、生成し、収縮する過程で、両者ガスが直接反応して、N2+3H2→2NH3となって効率的にアンモニア及びアンモニア水が生成する。
上記発明において、特に加温された水又は酸性水を用いると、アンモニア又はアンモニウム化合物の生成量(含有濃度)が増大させることができる。
【0012】
[7] 前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の方法で得られたアンモニア又はアンモニウム化合物含有水を、植物栽培用の水として使用することを特徴とする植物の促進栽培方法。
[8] 液中において発生時に常圧で直径10〜50μmのA元素含有ガス及びB元素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記A元素ガスとB元素ガスが反応してAB化合物が生成されることを特徴とするA元素とB元素とからなる化合物の製造方法。
[9] 液中において発生時に常圧で直径10〜50μmのX化合物含有ガス及びY化合物含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記X化合物ガスとY化合物ガスが反応してXY化合物が生成されることを特徴とするXY化合物の製造方法。
本願発明の技術思想の元に、A元素含有ガスとB元素含有ガスとをマイクロバブルとして液中において直接反応させ、AB化合物を生成させることができる。
A元素、B元素としては、例えばH2、N2、O2、O3、Cl2等が挙げられ、AB化合物としては、例えばNH3,NO、HCl等が挙げられる。
また、X化合物含有ガス及びY化合物含有ガスよりなる混合ガスを液中において直接反応させ、XY化合物を生成させることができる。
X化合物、Y化合物としては、例えばCO2、NH3、NO2、HCl、CH4等が挙げられ、XY化合物としては、例えば、HCOOH、HCHO、NH4Cl、HNO3、CH3OH等が挙げられる。
【0013】
[10] マイクロバブル含有水が、有底円筒形のスペースを有する容器本体と、前記有底円筒形のスペースの内壁円周面の一部に該内壁円周面の接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記有底円筒形のスペースの底部に開設された気体導入孔と、前記有底円筒形スペースの先部に開設された旋回気液混合体導出口とから構成された気液二相流体を毎秒400〜600回前後で旋回させる旋回式マイクロバブル発生装置を用いて得られたものであることを特徴とする前記[1]〜[6]、[8]又は[9]のいずれか1項に記載のアンモニア又は化合物の製造方法。
[11] マイクロバブル含有水が、有底円筒形のスペースを有する容器本体と、前記有底円筒形のスペースの内壁円周面の一部に該内壁円周面の接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記有底円筒形のスペースの底部に開設された気体導入孔と、前記有底円筒形スペースの先部に開設された旋回気液混合体導出口とから構成された気液二相流体を毎秒400〜600回前後で旋回させる旋回式マイクロバブル発生装置を用いて得られたものであることを特徴とする前記[7]に記載の植物の促進栽培方法。
[12] 液が、水であることを特徴とする[8]又は[9]に記載の方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、マイクロバブルによる各種化合物の製造が可能となり、例えばアンモニア、アンモニウム化合物を始めとする各種アルコール類、各種炭化水素系ガスその他の各種化合物の製造が可能となる。
また、本願発明で得られたアンモニア含有水はそのまま植物の栽培育成用に使用することも非常に好ましく、農業に資するところも大である。
その他、医療用、例えば発生期の水素ガス及び水素イオンを患部に供給することにより、ガン細胞の増殖防止や死滅化等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】マイクロバブル発生装置により処理された処理水のHPLC分析結果のチャート図、
【図2】マイクロバブル発生装置により処理を受けていない未処理水のHPLC分析結果のチャート図、
【図3】本願発明実施例のマイクロバブル発生装置により生成したマイクロバブル処理水のpHの経時変化を示すグラフ図、
【図4】本願発明実施例のマイクロバブル発生装置により生成したマイクロバブルの負電位とマイクロバブル処理水のpHの関係を示すグラフ図、
【図5】本願発明のマイクロバブル発生装置によるマイクロバブル処理水の製造装置の説明図、
【図6】本願発明実施例のマイクロバブル発生装置により生成したマイクロバブル処理水のpHとアンモニウムイオン(NH4)濃度(ppm)の関係を示すグラフ図、
【図7】本願発明の水温を変化させた場合の実施例のマイクロバブル発生装置により生成したマイクロバブル処理水のpHの経時変化を示すグラフ図、
【図8】マイクロバブル処理水のpH値と蟻酸濃度の経時変化を示すグラフ図、
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本願発明の実施の形態を実施例によって説明する。
まず、本願発明の実施例のアンモニア又はアンモニウム化合物の製造方法に使用する装置について説明する。
【実施例】
【0017】
実施例1:
図5は、その装置の説明図であり、容器1に入れられた液体(例えば水)2の中に配設された旋回式マイクロバブル発生装置3が配設されている。
そして、器外に設けられた送水ポンプ4と循環管路6とにより、容器1とマイクロバブル発生装置3との間に液体2の循環関係を構成している。
また、図中、2aは高濃度のアンモニア水層であり、3aは気体取り入れ管、3bはバルブであり、8は高濃度アンモニア水導出管、8aはバルブである。
【0018】
送水ポンプ4を稼働させマイクロバブル発生装置3内に水温約19℃の旋回水流を生成し、液体2中に直径10〜50μmが90%以上を占める(その分布のピークは20〜30μm)のマイクロバブルを発生させる。
循環管路6を経由してマイクロバブル発生装置3→液体2→送水ポンプ4→マイクロバブル発生装置3の循環回路を反復循環する。
上記のようにして、例えば水よりなる液体中において、直径20〜30μmの例えば空気微細気泡(窒素ガスが約80%を占める微細気泡)よりなる微細気泡5よりなるマイクロバブル5を生成すると、それらマイクロバブル5は発生から数秒〜数分間で収縮・崩壊するが、その際に、同微細気泡(マイクロバブル)5内において高圧と高温が発生し、空中の窒素ガスとマイクロバブル内壁部付近の水が前記高圧と高温によって分解されて生じた水素イオン又は/及び水素とが反応して、
2+8H+ +8e- → 2NH3+H2
2+3H2→2NH3、NH3+H2O → NH4OHとなって、
アンモニア及びアンモニア水(アンモニウム化合物)が生成される。
【0019】
この反応を循環管路6による液体2の循環をを繰り返すことによって、より高濃度のアンモニア及びアンモニア水の製造が進行する。
本願発明者は実験により、水中にアンモニアが生成していることを確認した。
すなわち図1はマイクロバブル発生装置3により処理された処理水のHPLC分析結果のチャートであり、7.332min.にNH4のピーク(x)が明らかに生成している。他方、比較実験(未処理水)の図2のHPLCチャートには7.332min.に何らの生成物も見受けられない。
なお、試料水は水道水であるため、Naのピーク(a)、Mgのピーク(b)、Caのピーク(c)及びKのピーク(d)がそれぞれ存在する。
また、実験によれば水として水道水、井戸水や天然水を使用することが好ましい。
なお、水槽2中の水(水道水)の容積は20L、水温は19℃、マイクロバブル発生装置3からのマイクロバブル発生量は1L/min.であった。
さらに、図3に見られるように、水道水中でマイクロバブルを発生させたときの処理水のpH値は時間の経過とともに増大した(実験開始前の水温20℃、実験終了時の水温35℃)。
さらに、図4に見られるように、マイクロバブルの負電位(ゼータ電位)は、pH値の増大とともに増大した(実験時の水温25℃)。
【0020】
次に、マイクロバブル発生装置3及び水槽2中の水の水温を変えて各々の実験を行った。 すなわち、水温を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃及び65℃に調整して実験を行ったところ、その結果は図7に示すとおり、水温の上昇に伴ってpH値が増大することでアンモニアの生成量が大幅に増大していることが推察された。
水温が常温(20℃)の場合、バブリング時間200min.ではpHが7.7であるのに対して、30℃ではpH7.92、40℃ではpH8.07、50℃ではpH8.10、60℃ではpH8.2、65℃ではpH8.39となり、水温(液温)の上昇に伴ってアンモニアの合成が大幅に増加することが理解された。
【0021】
実施例2:
図5に示すマイクロバブル発生装置を大型化し、容量500L水槽内で、マイクロバブル発生装置を6機設置した。
水温約15℃でガス濃度100%の炭酸ガスをマイクロバブル発生装置に吸入させ、水槽内の水道水中にマイクロバブル発生量6L/min.を発生させた。
その結果、処理水中に蟻酸が生成したことがイオンクロマトグラフィによる分析で確認された。
図8は、処理水中の蟻酸の濃度とpHの関係を示すグラフ図であり、バブリング時間100分で蟻酸濃度約0.011ppm、pH4.5となった。
また、炭酸ガスをマイクロバブルにすることによって、その気体が溶解することで、時間経過とともに処理水のpH値が減少していることが明かであり、また、その減少とともに炭酸ガスマイクロバブルと水が反応して蟻酸量が増大した。
【0022】
以上の実施例から明きらかなごとく、本発明によれば、マイクロバブルによる各種化合物の製造が可能となり、例えばアンモニアや蟻酸のほか、各種アルコール類、各種炭化水素系ガス、ホルムアルデヒド類その他の各種化合物の製造が可能となることが理解される。
【符号の説明】
【0023】
1:容器、
2:液体、
2a:高濃度のアンモニア水層、
3:マイクロバブル発生装置、
3a:気体取り入れ管、
3b:バルブ、
4:送水ポンプ、
5:微細気泡(マイクロバブル)、
6:循環管路、
7:空間、
8:高濃度アンモニア水導出管、
8a:バルブ、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと、水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成されることを特徴とするアンモニアの製造方法。
【請求項2】
加温された水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと、水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成されることを特徴とするアンモニアの製造方法。
【請求項3】
希塩酸水溶液、希硫酸水溶液等の弱酸性の水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【請求項4】
加温された希塩酸水溶液、希硫酸水溶液等の弱酸性の水中においてマイクロバブル発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素ガス含有マイクロバブルを発生させることにより、次いで同マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水が分解して生じた水素イオン又は/及び水素とが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【請求項5】
水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素含有ガス及び水素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合ガスマイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水素又は/及び水素イオン含有ガスが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【請求項6】
加温された水中において発生時に常圧で直径10〜50μmの窒素含有ガス及び水素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合ガスマイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記窒素ガスと水素又は/及び水素イオン含有ガスが反応してアンモニアが生成され、かつ生成したアンモニアがアンモニウム塩水溶液となることを特徴とするアンモニウム化合物の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法で得られたアンモニア又はアンモニウム化合物含有水を、植物栽培用の水として使用することを特徴とする植物の促進栽培方法。
【請求項8】
液中において発生時に常圧で直径10〜50μmのA元素含有ガス及びB元素含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記A元素ガスとB元素ガスが反応してAB化合物が生成されることを特徴とするA元素とB元素とからなる化合物の製造方法。
【請求項9】
液中において発生時に常圧で直径10〜50μmのX化合物含有ガス及びY化合物含有ガスよりなる混合ガスを含む混合ガスマイクロバブルを発生させることにより、次いで同混合マイクロバブルが収縮する過程で高圧・高温のエネルギーが発生し、そのエネルギーによって前記X化合物ガスとY化合物ガスが反応してXY化合物が生成されることを特徴とするXY化合物の製造方法。
【請求項10】
マイクロバブル含有水が、有底円筒形のスペースを有する容器本体と、前記有底円筒形のスペースの内壁円周面の一部に該内壁円周面の接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記有底円筒形のスペースの底部に開設された気体導入孔と、前記有底円筒形スペースの先部に開設された旋回気液混合体導出口とから構成された気液二相流体を毎秒400〜600回前後で旋回させる旋回式マイクロバブル発生装置を用いて得られたものであることを特徴とする請求項1〜6、8又は9のいずれか1項に記載のアンモニア又は化合物の製造方法。
【請求項11】
マイクロバブル含有水が、有底円筒形のスペースを有する容器本体と、前記有底円筒形のスペースの内壁円周面の一部に該内壁円周面の接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記有底円筒形のスペースの底部に開設された気体導入孔と、前記有底円筒形スペースの先部に開設された旋回気液混合体導出口とから構成された気液二相流体を毎秒400〜600回前後で旋回させる旋回式マイクロバブル発生装置を用いて得られたものであることを特徴とする請求項7に記載の植物の促進栽培方法。
【請求項12】
液が、水であることを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−68555(P2011−68555A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192551(P2010−192551)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(504361872)株式会社 ナノプラネット研究所 (6)