説明

アークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法および密閉型電気機器

【課題】 密閉容器内で発生するアークの放射エネルギー損失を大きくすることでアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法および密閉型電気機器を提供する。
【解決手段】
充電部2,3が密閉容器1内に収納された密閉型電気機器Iにおいて、アークで短絡される可能性がある充電部2,3間に、アークによる放射損失エネルギーが充電部2,3を構成する材料よりも大きい材料で形成した金属介在物6を配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法および密閉型電気機器に関し、例えば配電盤、変圧器、ガス絶縁線路等の密閉型電力機器に適用して有用なものである。
【背景技術】
【0002】
送電系統に設置された電力機器の内部で、万が一、雷や材料劣化等によりフラッシオーバーが発生した場合、短絡故障が発生する可能性がある。短絡故障により発生するアークの温度は高く、その熱により機器の内部圧力が上昇し、機器の破損および飛散による公衆災害などが危惧される。このような背景から、安全かつ安心な電力供給を維持していく上では、アークによる内部圧力上昇現象を詳細に把握・解明し、機器の設計等にも反映できる適切な評価手法を確立することは非常に重要である。特に、近年、各種電力機器ではコンパクト化が進められる傾向にあり、その重要度は一層高まっている。
【0003】
かかる背景のもとアークによる内部圧力上昇現象に関する研究についてはこれまでにも種々な観点からいくつかの報告がなされており、その一つとして非特許文献1がある。これは、本願特許発明の発明者等の発表に係る論文であるが、空気雰囲気の密閉容器内で発生させたアークによる内部圧力上昇に及ぼす電極材料の影響について検討したもので、電極材料毎の放射損失エネルギーの相対比を算出している。具体的には、鉄、アルミニウム、銅の三種類の電極材料に関しアークパワーに対するアークの放射損失エネルギーの最大値の関係を調べたものである。
【0004】
この場合の特性を図6に示す。同図に示すように、アルミニウムおよび銅はほぼ同様の放射損失エネルギー特性を示すのに対し、鉄はこれらよりも大きい放射損失エネルギー特性を示す。この結果、鉄電極ではアークの放射損失エネルギーが大きい分、アルミニウム電極や銅電極の場合に較べて圧力上昇に寄与するエネルギー量が小さくなる可能性がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌)平成20年12月号、IEEJ Trans.PE,Vol.128,No.12,2008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鉄電極ではアークの放射損失エネルギーが大きい分、アルミニウム電極や銅電極に較べて密閉容器内の圧力上昇に寄与するエネルギー量が小さくなる可能性があるという知見を、前記非特許文献1では得ているものの、かかる知見を利用して密閉容器内で発生するアークによる圧力上昇を有効に抑制する具体的な手法には言及されていない。
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑み、密閉容器内で発生するアークの放射エネルギー損失を大きくすることでアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法および密閉型電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の第1の態様は、
密閉容器内において発生する金属部間のアークの間に前記金属部を構成する材料よりも前記アークによる放射損失エネルギーが大きい材料で形成した金属介在物を配設するとともに、前記アークで前記金属介在物を溶融させて前記アークの放射損失エネルギーが大きくなるように前記アークの特性を変化させることを特徴とするアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法にある。
【0009】
本態様によれば、金属介在物の蒸発成分が、本来的に金属部の材料により規定される特性を備えて前記金属部間に形成されているアークに混入されることにより、前記アークの放射損失エネルギーが大きくなるように特性を変化させることができる。この結果、その分密閉容器内の圧力を上昇させるアークのエネルギーを低減させることができるので、アークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【0010】
本発明の第2の態様は、
第1の態様に記載するアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法において、
前記アークにより前記金属介在物に形成されるアークスポットを前記金属介在物の縁部で拘束させることを特徴とするアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法にある。
【0011】
本態様によれば、アークスポットを金属介在物の縁部に拘束させているので、アークスポットが自由に移動することによりアーク長が増大することを抑制し得る。この結果、その分アークのエネルギーを低減することができる。したがって、第1の態様と同様の作用・効果に加え、アーク長の増大を抑制することによってもアークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【0012】
本発明の第3の態様は、
充電部が密閉容器内に収納された密閉型電気機器において、
アークで短絡される可能性がある金属部間に、アークによる放射損失エネルギーが前記金属部を構成する材料よりも大きい材料で形成した金属介在物を配設したことを特徴とする密閉型電気機器にある。
【0013】
本態様によれば、相対的に放射損失エネルギーが大きい金属介在物がアークで溶融され、その蒸発成分が金属部間のアークに混入されるので、金属部間に発生したアークの放射損失エネルギーが大きくなるように特性が変化する。この結果、その分密閉容器内の圧力を上昇させるアークのエネルギーを低減させることができるので、アークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【0014】
本発明の第4の態様は、
第3の態様に記載する密閉型電気機器において、
前記金属介在物は前記アークの経路に貫通孔を有することを特徴とする密閉型電気機器にある。
【0015】
本態様によれば、貫通孔をアークが通過する際にそのアークスポットが貫通孔の縁部に良好に拘束される。すなわち、アークスポットの自由な移動を規制し得る。この結果、アーク長の増大を抑制することによってアークのエネルギーを低減することができる。したがって、第3の態様と同様の作用・効果に加え、アーク長の増大を抑制することによってもアークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【0016】
本発明の第5の態様は、
第4の態様に記載する密閉型電気機器において、
前記貫通孔は前記金属部間を結ぶ最短直線の途中に配設することを特徴とする密閉型電気機器にある。
【0017】
本形態によれば、金属介在物の蒸気によりアークの特性、すなわち放射損失エネルギーの増大に伴う密閉容器の圧力上昇およびアークスポットの拘束によるアーク自体のエネルギー低減効果による密閉容器の圧力上昇の抑制を最も効果的に実現し得る。
【0018】
本発明の第6の態様は、
第3〜第5の態様の何れか一つに記載する密閉型電気機器において、
前記金属部は銅もしくはアルミニウムまたはこれらを主成分とする合金で形成され、前記金属介在物は鉄またはこれを主成分とする合金で形成されていることを特徴とする密閉型電気機器にある。
【0019】
本態様によれば、電気機器の充電部として一般的な銅またはアルミニウムに対しアークによる放射損失エネルギーが大きい鉄を金属介在物として適用しているので、多くの密閉型の電気機器において放射損失エネルギーの増大に伴う密閉容器の圧力上昇を良好に低減し得る。また、場合によっては、アークスポットの拘束によるアーク自体のエネルギー低減効果による密閉容器の圧力上昇の抑制も効果的に実現し得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、密閉容器内に注入されたアークエネルギーのエネルギー収支の解析の中で、アークエネルギーが一定である場合にはアークの放射損失エネルギーを大きくすることにより密閉容器内の圧力上昇を抑制することができる可能性があるという知見を得た。そして、かかる知見に基づき放射エネルギーが大きい金属介在物の蒸発成分が、本来的に金属部の材料により規定される特性を備えて前記金属部間に形成されているアークに混入されるようにした。この結果、前記密閉容器内で発生するアークの特性を放射損失エネルギーが大きくなるように変化させることができ、かかるアークの特性変化により密閉容器内の圧力を上昇させるアークのエネルギーを低減させることができる。この結果、アークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る密閉型電気機器を概念的に示す説明図である。
【図2】図1の一部の拡大図で、(a)は中央部分を抽出・拡大して示す図、(b)は(a)をA−A′線に沿って見た図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る密閉型電気機器を概念的に示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態に係る密閉型電気機器を用いてアークエネルギーと密閉容器の圧力上昇との関係を調べるために使用する実験装置を概念的に示す説明図である。
【図5】図4に示す実験装置で行った実験で得られた全アークエネルギーと密閉容器の最大圧力との関係を示す特性図である。
【図6】鉄、アルミニウム、銅の各電極材料に関し、アークパワーと放射損失エネルギーとの関係を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る密閉型電気機器を概念的に示す説明図、図2は図1の一部の拡大図で、(a)は中央部分を抽出・拡大して示す図、(b)は(a)をA−A′線に沿って見た図である。両図に示すように、密閉型電気機器Iは密閉容器1内に充電部2,3を配設してなる。充電部2,3は外部の電線4,5に接続されており、高電圧が印加されている。かかる充電部2,3の形状や機械的な構造等に特別な制限はないが、図では先端部が相対向させてあるロッド状の電極構造として模擬している。密閉型電気機器Iとしては、密閉容器1内に充電部が収納された配電盤、変圧器、ガス絶縁線路等の密閉型電力機器が好適例として挙げられる。したがって、これらの機器における所定の導体、巻線、導線等が充電部に相当する。
【0023】
充電部2,3間には何らかの原因でアークが発生することがある。そこで、充電部2から充電部3に至るアークの経路には金属介在物6が配設してある。金属介在物6はアークによる放射損失エネルギーが充電部2,3よりも大きい材料で形成してある。例えば、充電部2,3が、この種の充電部として汎用されているアルミニウムや銅である場合には、金属介在物6はアルミニウムや銅よりもアークによる放射損失エネルギーが大きい鉄(図6参照)で形成することができる。前述の如き配電盤、変圧器、ガス絶縁線路等の密閉型電力機器では、アークが発生し易い部位は予め推測することが可能である。したがって、金属介在物6はアークで短絡される可能性がある部位の間に配設すれば良い。
【0024】
充電部2,3間に形成されるアークの経路である金属介在物6の中央部には貫通孔6Aが設けてある。本形態における貫通孔6Aは充電部2,3の先端を結ぶ最短直線の途中に設けてある。また、金属介在物6は、図2に明示するように、4本のロッド7でその四隅が支持されて密閉容器1内に固定されている。
【0025】
かかる本形態によれば相対的に放射損失エネルギーが大きい金属介在物6の材料である鉄が充電部2,3間に発生するアークで溶融され、その蒸発成分が前記アークに混入される。この結果、充電部2,3間に発生したアークの放射損失エネルギーが大きくなるように特性が変化する。この結果、その分密閉容器内の圧力を上昇させるアークのエネルギーを低減させることができるので、アークの発生に起因する密閉容器内の圧力上昇を有効に抑制し得る。
【0026】
さらに、本形態ではアークの経路に貫通孔6Aが形成されているので、貫通孔6Aをアークが通過する際にそのアークスポットが貫通孔6Aの縁部に良好に拘束される。すなわち、アークスポットの自由な移動を規制し得る。この結果、アーク長の増大を抑制することによってアークのエネルギーを低減することができる。ここで、本形態における貫通孔6Aは充電部2,3の先端を結ぶ最短直線の途中に設けてあるので、最も効果的にアークスポットの拘束によるアーク自体のエネルギー低減を図ることができる。ただ、このように最短距離の途中に貫通孔6Aを設けることは必須ではない。
【0027】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る電気機器を概念的に示す説明図である。同図に示す密閉型電気機器IIは三相の充電部12,13,14を有する場合であり、しかも充電部12,13,14間に形成されるアーク19の経路が導電材料(例えば鉄)で形成された密閉容器11の壁面を介している場合である。
【0028】
かかる場合でも本発明は有効に適用できる。すなわち、本形態の場合は、充電部12,13,14と密閉容器11の内周面との間に金属介在物16,17,18を配設してある。この場合の充電部12〜14および金属介在物16〜18の材料の関係、すなわち充電部12〜14を形成する材料のアークによる放射損失エネルギーよりも金属介在物16〜18を形成する材料の放射損失エネルギーが大きいという関係は同様である。したがって、充電部12〜14がアルミニウムや銅である場合には、金属介在物16〜18は鉄で好適に形成することができる。
【0029】
ここで、各金属介在物16〜18はそれぞれ貫通孔16A,17A,18Aを有している。したがって、本形態でも第1の実施の形態と同様に、アークスポットを貫通孔16A〜18Aのエッジ部で拘束して無用にアーク長が伸びるのを未然に防止し得る構造となっている。
【0030】
本発明の第1の実施の形態に係る密閉型電気機器Iにおける密閉容器1のアークによる
圧力上昇の抑制効果を確認するため実験を行った。図4は第1の実施の形態に係る密閉型電気機器を用いてアークエネルギーと密閉容器の圧力上昇との関係を調べるために使用する実験装置を概念的に示す説明図である。なお、図4中、図1と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
図4に示すように、本実験装置は短絡発電機21、ブレーカー22、スイッチ23、リアクトル24および密閉型電気機器Iを直列に接続した閉回路を有しており、充電部2,3間の電圧を抵抗R1,R2で分割して電圧計25で、また前記閉回路に流れる電流を電流計26で計測するようになっている。同時に、密閉容器1の壁面に作用する圧力を、圧力計27で計測するようになっている。密閉容器1内に発生するアークにより密閉容器1内の圧力上昇を計測するためである。
【0032】
かかる実験装置の短絡発電機21により充電部2,3間にアークを発生させて密閉容器1内の圧力上昇の最大値を調べた結果を図5に示す。なお、当該実験は金属介在物6を介在させない場合、鉄で形成した金属介在物6を有する場合であって貫通孔6Aの径を50mm、20mm、10mmの3種類の場合について行った。また、アーク電流が、8kAと12.5kAの2種類の場合に関して同様の実験を行った。かかる実験により得られた結果を図5に示す。図5は図4に示す実験装置で行った実験で得られた全アークエネルギーと密閉容器の最大圧力との関係を示す特性図である。図5中、Aの領域がアーク電流I=8kA、Bの領域がアーク電流I=12.5kAの場合である。
【0033】
図5に示す実験結果は金属介在物6を設置することによって明らかにアークによる密閉容器1の内部の最大圧力が低下していることが分かる。これが、金属介在物6のアークにより溶融された蒸気が混入することによりアークの特性が変化、すなわち放射損失エネルギーが増大した結果であることを示している。さらに、貫通孔6Aの大きさによって全アークエネルギーが低減されている。これが貫通孔6Aのエッジ部にアークスポットを拘束してアークの伸張を抑制した結果である。ここで、貫通孔6Aの径は小さいほど効果が大きい傾向が見られるが、小さくなりすぎると逆効果となっており、本実験の場合では径が20mmと10mmとの間に最適値が存在することが示唆されている。いずれにしても貫通孔6Aの存在によるアークスポットの拘束効果は発揮されていることが分かる。
【0034】
なお、本発明における密閉容器は、完全に外気から遮断した状態で充電部等、アークが発生する部分を収納している容器に限るものではなく、内部のアークの発生により容器の壁面に作用する圧力の上昇が生起される空間を形成するものであればすべてその概念に含まれる。
【0035】
また、上記実施の形態において充電部は、この種の充電部として汎用されているアルミニウムや銅で形成した場合について説明したが、これらに限るものではない。特に、アルミニウムや銅を主成分とする合金は充電部としてアルミニウムや銅と同様に汎用されているので、勿論これらの合金でも良く、またその他の導電材料でも良い。同様に、金属介在物としては、充電部よりもアークによる放射エネルギー損失が大きければそれ以上の限定はない。例えば、充電部がアルミニウムや銅、またはこれらを主成分とする合金との組み合わせを考える場合には、金属介在物は鉄を主成分とする合金でも良好に形成することができる。
【0036】
さらに、金属介在物の貫通孔は必ずしも設ける必要はない。充電部間に形成されるアークにより溶融される金属介在物の蒸発成分が、前記アークに混入されることにより、前記アークの放射損失エネルギーが大きくなるように特性を変化させることができれば良いからである。ただ、貫通孔を設けた場合、前述の如く本来的には動き回るアークスポットをそれぞれのエッジ部分に拘束してアーク長が長くなることによるアークエネルギーの上昇を有効に防止することはできる。
【0037】
また、上記実施の形態における金属介在物はプレート状のものを考えたが、形状をプレート状に限定する必要はない。ロッド状部材やブロック部材であっても構わない。ここで、アークスポットをそれぞれのエッジ部分に拘束するように構成すれば、プレート状の部材である金属介在物に貫通孔を設けた場合と同様に、アーク長が長くなることによるアークエネルギーの上昇を有効に防止することはできる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は高電圧の電力機器を製造、販売、使用する産業分野において有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
I,II 密閉型電気機器
1,11 密閉容器
2,3,12,13,14 充電部
6,16,17,18 金属介在物
6A,16A,17A,18A 貫通孔
19 アーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉容器内において発生する金属部間のアークの間に前記金属部を構成する材料よりも前記アークによる放射損失エネルギーが大きい材料で形成した金属介在物を配設するとともに、前記アークで前記金属介在物を溶融させて前記アークの放射損失エネルギーが大きくなるように前記アークの特性を変化させることを特徴とするアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法。
【請求項2】
請求項1に記載するアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法において、
前記アークにより前記金属介在物に形成されるアークスポットを前記金属介在物の縁部で拘束させることを特徴とするアークによる密閉容器内の圧力上昇の抑制方法。
【請求項3】
充電部が密閉容器内に収納された密閉型電気機器において、
アークで短絡される可能性がある金属部間に、アークによる放射損失エネルギーが前記金属部を構成する材料よりも大きい材料で形成した金属介在物を配設したことを特徴とする密閉型電気機器。
【請求項4】
請求項3に記載する密閉型電気機器において、
前記金属介在物は前記アークの経路に貫通孔を有することを特徴とする密閉型電気機器。
【請求項5】
請求項4に記載する密閉型電気機器において、
前記貫通孔は前記金属部間を結ぶ最短直線の途中に配設することを特徴とする密閉型電気機器。
【請求項6】
請求項3〜請求項5の何れか一つに記載する密閉型電気機器において、
前記金属部は銅もしくはアルミニウムまたはこれらを主成分とする合金で形成され、前記金属介在物は鉄またはこれを主成分とする合金で形成されていることを特徴とする密閉型電気機器。

【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−135158(P2012−135158A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286752(P2010−286752)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000173809)一般財団法人電力中央研究所 (1,040)
【Fターム(参考)】