説明

アースの無いエネルギ制限バリヤーを用いた耐炎性の装置

耐炎性認可要件を満たすことを意図するデバイスがエネルギ制限バリヤーにより分離されている二つのコンパートメントを有するように構成されている。このデバイスの第一のコンパートメントは、発火可能なエネルギを伝達するための配線端部を収容しているため、耐炎性を有していなければならない。エネルギ制限バリヤーは、第二のコンパートメントを発火不能なレベルに到達させることができるようエネルギを制限するように構成されている。このことによって、耐炎性の要件を満たすことなく第二のコンパートメントを安全なものとすることが可能となり、スイッチおよびインジケータの如きユーザ−インターフェイス要素を高いコスト効率で設計することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本明細書において参照することによりその全内容をここに援用する、2006年1月24日に出願された米国仮特許出願第60/761,801号に基づくものである。
【0002】
本発明は、一般的にプロセス制御システムに関するものであり、より詳細には、通常必要とされる従来の本質的に安全なバリヤーを必要とすることなくかつ耐炎性のハウジングにより完全に取り囲まれることなく、危険な環境下において安全に導入されうるシステムおよびデバイスに関するものである。
【背景技術】
【0003】
一部のプロセス制御用途においては、複数のプロセス制御デバイスが、危険な環境下で用いられており、火花または炎がこれらのプロセス制御デバイスにより発生させられた場合、爆発が発生する危険性が高い。このような危険な環境下においてプロセス制御を安全に行なうために、爆発を予防する基準が作成されている。最も一般的な二つの承認済のアプローチとしては、プロセス制御デバイスに耐炎性のハウジングを提供するアプローチと、正常運転時またはデバイスの故障時にこれらのデバイスにより火花または炎が発生させられないように、プロセス制御デバイスに接続されている回路内に本質的に安全なエネルギ制限を設けるアプローチとが挙げられる。
【0004】
耐炎性のハウジングの基準の下では、デバイスハウジングは、ハウジング内で爆発または火花が発生した場合、ハウジングから炎が出ていくことを防止するように構成されている。たとえば、ハウジングの壁がしっかりとシールされてもよく、また、電源供給回線および通信回線が通されるハウジングの壁に設けられた開口部が炎をハウジングから出ていくのを防止するように構成されてもよい。炎が開口部から出ていくのを防止するため、開口部は、炎が開口部を通り抜けるのを防止する難燃性かつ耐圧性の封止剤で充填されてもよいしもしくは栓をされてもよいし、または、これらの開口部が、炎がギャップ通って出るための十分な空間を提供しないギャップを提供するように構成されてもよい。
【0005】
本質的に安全な動作の基準の下では、プロセス制御デバイスが動作する電圧および/または電流は、デバイスの接続装置または回路が故障した場合に火花を発生するのには十分でないレベルで提供される。したがって、動作電圧は、火花の発生を防止するために指定された最大電圧に制限されてもよい。火花の発生を防止することにより、本質的に安全な装置は、正常運転時または故障時において火または爆発を引き起こさないようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先に記載された基準の下で動作するプロセス制御デバイスは危険な環境下において必要となる火および爆発に対する安全性を提供しているが、これらの基準は、危険区域においてプロセス制御を実施および実行するにあたって、制限も課している。耐炎性のハウジング要件は、非常に厳格で、LCD表示装置、ボタン、スイッチなどの如き便利なプロセス制御および監視のための構成部品の活用を困難なものにしている。これらの構成部品を耐炎性のハウジングの外側に導入することはできず、また、これらの構成部品を用いることができうるように耐炎性のハウジングを構成することは困難であるとともに高価でもある。通常、本質的に安全なバリヤーは、耐炎性収容器の必要性を排除するものの、これらのバリヤーは購入および設置が高価である。通常、本質的に安全なバリヤーには、発生しうる故障により得られるエネルギを地面に逃がして制限するアースが必要となる。地面に対して確固とした接続を容易に形成できないためおよびアースを設けると費用が高くなるため、ほとんどの場合において、アースの設置は容易なことではない。
【0007】
以上に加えて、プロセス制御システムを設置する場合、従来より、危険区域の装置をすべて以下の方法のうちの一方または他方に従って指定および設置するようになっている。すなわち、すべてが耐炎性を有しているかまたはすべてが本質的に安全となっている。これは、各アプローチに伴う慣習が異なるためにメンテナンス作業員の間で混乱が発生するのを回避するためである。耐炎性アプローチでは、本質的に安全なバリヤーおよびそれに付随する費用が必要とならず、本質的安全アプローチでは、重いハウジングが必要とならず、また、それに付随するアクセス制限がなくなる。したがって、危険な区域の安全性に対して耐炎性アプローチを用いた場合の設備内の表示装置および調整器に対して、容易にアクセスができるというエネルギ制限の場合の利点を提供する必要性が存在している。
【0008】
上述のようなプロセス制御環境では、プロセス制御環境における緊急時に遮断するように構成される緊急遮断(ESD)弁が導入される場合がある。通常、ESD弁は、めったに作動されることがなく(緊急事態のみ)、開弁位置または非安全位置のままで固まってしまう場合もある。したがって、このような弁の動作を試験してその状態を検証するための方法を導入することが望まれている。現在のほとんどの導入形態では、とくにESD弁が耐炎性安全アプローチを用いて危険な環境に設置されている場合、ESD弁を手動で調整または試験するにあたって、弁調整デバイスに容易にアクセスすることができない。弁の容易かつ頻繁な試験および現場での弁の動作の調整を促進するため、危険な環境で用いるための要件を充足しかつ耐炎性の設置方法を用いて設置することができるコスト効率の良い局所制御パネルの提供さが望まれている。
【0009】
実施形態に応じてさまざまな供給源を用いてESD弁を含むデバイスに電力を供給することが可能である。一部の設備では、24ボルトのDC入力電力源の如き典型的な電力源により電力が供給されるようになっている。他の設備では、これらのプロセス制御デバイスは、デバイスがプロセス制御情報の交換に用いうるプロセス制御ネットワークから電力を受け取るようになっている。たとえば、4−20mAネットワークでは、デバイスに接続されているワイヤが、これらのデバイスに電力を供給するためにおよびプロセス制御信号を伝達するために、DC電流をこれらのデバイスに供給しうる。HART(登録商標)プロトコルが用いられる一部の実施形態では、デバイスに対して制御および診断のための通信を行うため、デジタル通信信号がDC信号上に重畳されるようになっている。当業者にとって明らかなように、一つの設備内においてプロセス制御デバイスに対してさまざまな電力源が存在しうるため、さまざまな電力源に適合する局所的プロセス制御パネルの必要性が存在している。さらに、ESD弁が危険な環境内に導入される場合があるため、危険な環境に設置される装置に対する設計基準を充足する廉価でかつ容易にアクセス可能な局所制御パネルを提供する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
耐炎性認可要件を満たすことを意図するデバイスがエネルギ制限バリヤーにより分離されている二つのコンパートメントを有するように構成されている。このデバイスの第一のコンパートメントは、発火可能なエネルギを伝達するための配線端部を収容しているため、耐炎性を有していなければならない。エネルギ制限バリヤーは、第二のコンパートメントを発火不能なレベルに到達させることができるようエネルギを制限するように構成されている。このことによって、耐炎性の要件を満たすことなく第二のコンパートメントを安全なものとすることが可能となり、スイッチおよびインジケータの如きユーザ−インターフェイス要素を高いコスト効率で設計することが可能となる。エネルギ制限バリヤーは、電圧サージまたは電流サージが耐炎性のハウジング内に発生した場合に、エネルギ制限バリヤーの出力が所望の低いエネルギレベルに維持されることを担保するように構成されたヒューズとツェナーダイオードとを用いる電力源エネルギ制限回路を備えうる。また、エネルギ制限バリヤーは、外部接続回線から故意にまたは偶然に供給されるいかなるエネルギもエネルギ制限バリヤーにより送られる低いエネルギ出力信号の電圧内に維持されることを担保するように構成されたダイオードを有する外部接続回線エネルギ制限回路をさらに備えうる。エネルギ制限バリヤーは、デバイスの回路とハウジングとの間というよりはむしろ回路内の任意の二つのポイント間の電圧を制限するように意図されている。回路とハウジングとの間のエネルギ放出は、第二のハウジング内の確実な間隔を設けることにより防止される。
【0011】
他の態様では、ESD弁のための局所制御パネルがさまざまな電力源から電力を受け取り、使用するように構成されている。この局所制御パネルは、通信回路202と、スイッチおよびインジケータと、通信回路とESD弁との間の信号を通過させるように構成された通信フィルタ206とを備えうる。この局所制御パネルは複数の電力コンバータを備えており、各電力コンバータは、電力入力信号を受信し、この電力入力信号を、局所制御パネルの構成部品により用いられる一定の電圧信号に変換するように構成されている。また、局所制御パネルは、電力コンバータバリヤー回路出力部を通信回路に接続する電力選択スイッチをさらに備えており、この電力選択スイッチは、電力コンバータバリヤー回路のうちの一つの出力部を局所制御パネルの構成部品に結合するようになっている。さらなる態様では、電力コンバータは、エネルギ制限バリヤーを有した耐炎性のハウジング内に配置されてもよく、また、通信回路、スイッチおよびインジケータならびに通信フィルタは、非耐炎性のハウジングに配置され、耐炎性のハウジングのエネルギ制限バリヤーから低いエネルギの出力信号を受信してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に記載の本文は、本発明のさまざまな異なる実施形態を詳細に説明するものであるが、いうまでもなく、本発明の法的な範囲は、本明細書の最後に記載されている特許請求の範囲により定義される。詳細な説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明のあらゆる可能な実施形態を記載したものではない。というのは、すべての可能な実施形態を記載することは、不可能なことではないとしても非現実的なことであるためである。現在の技術を用いてまたは本明細書の出願日以降に開発された技術を用いて多くの他の実施形態を実施することができるが、それらもまた、本発明を定義する特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0013】
また、いうまでもなく、用語が、「本明細書において用いられる場合、この用語「 」は、ここで、 ...を意味すると定義される」という文章または同様の文章を用いて明瞭に本明細書内で定義されていなければ、本質的なまたは通常の意味を越えて、明示的にまたは暗喩的にその用語の意味を制限する意図はない。また、そのような用語は、本明細書内のいずれかにおいてなされた(特許請求の範囲以外の)いずれかの記載に基づいて、その範囲を制限するように解釈されるべきでない。本明細書の最後にある特許請求の範囲に記載されている用語は、一貫して単一の意味で、本明細書において記載されている。これは、読者を混乱させないことのみを意図したものであり、その用語を、その単一の意味に暗示的にまたはその他の方法で限定することを意図したものではない。最後に、クレーム要素が構造を説明することなく用語「手段」および機能を記載することによって定義されたものでない限り、米国特許法第112章第6項の適用に基づく特許要素の範囲の解釈を意図していないものとする。
【0014】
図1には、出力部に接続される液晶表示装置(LCD)、ボタンおよびスイッチの如きインタフェイスデバイスを発火可能である(すなわち、プロセス環境内に発火源を提供する)と考える必要がないように、低エネルギ出力部を提供すように構成されている内部エネルギ制限バリヤー102備えた耐炎性のハウジング100にかかる実施形態が示されている。一般的に、図示されている実施形態では、耐炎性のハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102は、3ボルトの如き公称動作電圧を有する電力源供給配線上に5ボルトの如き最高電圧を出力することを担保するように構成されている。また、バリヤー102により、たとえば外部接続回線136を通じて接続される装置に対する他の外部接続回線も、非耐炎性のハウジング104内においては発火不能電圧にまで抑えられるようになっている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、ハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102の構成部品は、それぞれの実施形態おいて所望および/または必要とされる要件に合わせて、それぞれの最大出力電圧を提供するように構成されてよい。
【0015】
耐炎性のハウジングは、たとえば従来型の4−20mAの電流ループで供給電流を伝達する二つのワイヤ106および108を通じて分散型制御システムの如きシステムから電力を受け取るようになっており。ここで、第一のワイヤ106が電流を供給しており、第二のワイヤ108が、装置のアースに内部で接続されうるリターン経路を提供している。二つのワイヤ106および108を有する電流ループは、たとえば4−20mAの通信ネットワークの如き通信ループと関連付けされていてもよい。適用可能な安全基準にしたがって、ワイヤ106および108は、通常、耐炎性の導管を通って耐炎性のハウジング100の中に入るようになっている。ワイヤ106および108は、動作電圧をエネルギ制限バリヤー102の中へ入力する上で所望のレベルにまで減圧するために、DC−DCコンバータ110を通して供給されている。
【0016】
コンバータ110の出力部では、ワイヤ106および108は、耐炎性のハウジング100から非耐炎性のハウジング104へ出力される電圧が前もって決められた最大出力電圧を超えないよう担保するように構成されたエネルギ制限バリヤー102の電力源回路112へ接続されていてもよい。したがって、コンバータ110の出力部は、3ボルトの如き公称動作電圧を供給し、ツェナーダイオード118および120により5.1ボルトの如き最高電圧に固定されるようになっている。さらに詳細にいえば、電力源回路112は、ワイヤ106、108に沿ってヒューズ114および116を有しており、また、ワイヤ106と108との間に接続された冗長な並列に設けられたツェナーダイオード118および120をさらに有している。ヒューズ114、116およびツェナーダイオード118、120は、ツェナー電圧より大きなどんな差電圧が非耐炎性のハウジング104内の構成部品へ伝達されることを防止するように構成されている。具体的にいえば、ヒューズ114および116は、ツェナーダイオード118および120が高い出力電圧(たとえば、定格固定電圧以上の電圧)が非耐炎性のハウジング104に到達することを防止することを担保するような適切な定格電流および定格電圧を考慮して選択される。
【0017】
さらに、ツェナーダイオード118、120は、これらのダイオード118、120が、ワイヤ106とワイヤ108との間に必要な電流を流して、ワイヤ106とワイヤ108との間の降伏電圧または最大電圧降下を維持するように、5.1ボルトの如き降伏電圧を有していてもよい。また、当業者にとって明らかなように、電力源回路112は、エネルギ制限バリヤーから非耐炎性のハウジング104の構成部品へ流れる電流を制限するために、図示されているように、ワイヤ106、108の一方または両方に沿って抵抗器122A、124Aおよび/または抵抗器122B、124Bをさらに有している。電力源回路112の出口では、指定された電圧降下を有する電源回線126および装置アース回線128は、耐炎性のハウジング100の外壁を通り抜け、それぞれ対応して、耐炎性基準に準拠しているコネクタ130および132を通り非耐炎性のハウジング104に接続されている。
【0018】
本システムの他の構成部品とハウジング100、104の構成部品との間に外部接続を提供するために、エネルギ制限バリヤー102は、当該エネルギ制限バリヤー102の規定範囲内に外部接続回線の電圧を維持するように構成された一または複数の外部接続回路134をさらに有してもよい。たとえば、非耐炎性のハウジング104内のデバイスが、遠隔にあるプロセス制御システムのトランスデューサデバイス、スイッチまたは他のデバイスに接続されてもよい。本実施形態では、外部接続回線136は、耐炎性のハウジング100を通り抜け、非耐炎性のハウジング104の中にまで延びており、耐炎性のハウジング100と非耐炎性のハウジング104との間のコネクタ138の如きコネクタのすべてが耐炎性基準に準拠している。外部接続回線136は、第一の対の冗長なかつ並列のダイオード140、142による高い電力回線126に接続され、第二の対の冗長なかつ並列のダイオード144、146により装置アース回線128に接続されている。当業者にとって明らかなように、これらのダイオードの対140〜146により、エネルギ制限バリヤー102の電力源回路112の出力部の電圧制限範囲内に外部接続回線126の電圧が維持されることが担保される。この回路は、非耐炎性のハウジング内の回路内の任意の二つの点の間を発火不能電圧に維持(固定)するように機能するようになっている。重要なことは、いずれのハウジング内のいずれの回路上のコモンモード電圧がこの固定によって制御されることはないということである。複数の外部接続回線が耐炎性のハウジング100に設けられる場合、各外部接続回線に対して外部接続回路134が設けられる。
【0019】
本実施形態にかかる耐炎性のハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102を用いることで、危険な環境下において、耐炎性のハウジング100内に発火可能な構成部品を設け、隣接する非耐炎性のハウジング104内に低い電力のユーザインターフェイス構成部品を配置することを考えることが可能となる。図示されかつ記載されているように、発火可能な構成部品は、耐炎性のハウジング100内の炎または爆発が周辺環境の中へと逃げないように、安全に収容される。また、非発火性の構成部品は、危険な環境内においてユーザインターフェイスデバイスがオペレータによりアクセス可能となっていることにより危険な環境内における監視、試験および制御を容易なものとすることができるように耐炎性のハウジング100を構成する難しさおよび費用なしで設置される。
【0020】
先に説明されているように、危険な環境に、LCD、ボタン、スイッチなどの如きデバイスを、このようなデバイスを用いるように構成された耐炎性のハウジングを設置する困難および費用なしで、設置することが望ましい場合がある。もっとはっきりいえば、当業者にとって明らかなように、ある環境下では、このような設置でさえ可能でない場合がある。したがって、耐炎性のハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102は、上述のように、耐炎性のハウジングのカスタム化された構成の必要性なしに、危険な環境下で、すなわち図1のハウジング104の如き非耐炎性のハウジング内にこれらのデバイスを安全に設置するための機構を提供している。耐炎性のハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102の実施形態の一例は、危険な環境に配置されているESD弁に局所制御パネルを設置することである、典型的な複数の設置においては、ESD弁は、局所的な制御または監視なしに設置され、その代わりに、遠隔のユーザインターフェイスにおいて監視されるようになっている。しかしながら、弁それ自体においてESD弁を制御し、監視しおよび試験することができることが望ましい場合がある。ESD弁を作動、監視および制御させるために、局所制御パネルは、制御信号の交換のために、電力源およびESD弁の通信リンクへの接続を必要とする。
【0021】
図2を参照すると、デュアル電力源式局所制御パネル200の実施形態を示す機能ブロック図が示されている。この局所制御パネル200は、通信回路202と、スイッチおよびインジケータ204と、通信フィルタ206とを備えうる。通信回路202は、必要なまたは望まれる監視機能および試験機能を実行するために局所制御パネル200の動作を制御するための処理機能およびメモリ機能を有している。したがって、通信回路202は、局所制御パネル200のその他の構成部品と通信するために必要となる適切なプロセッサと、メモリデバイスと、インターフェイスモジュールまたはI/Oモジュールとを有しうる。スイッチおよびインジケータの204は、局所制御パネル200においてオペレータがESD弁の動作を監視し、ESD弁を試験し、ESD弁を手動で操作するために必要となる入力デバイスおよび出力デバイスを有しうる。
【0022】
一つの実施形態では、スイッチおよびインジケータ204は、ESD弁を手動で始動させるため、ESD弁を再設定するためおよびESD弁の部分ストローク試験を開始するための別々のスイッチを有していてもよく、また、これらのスイッチに対応しかつ各スイッチステータスの視覚表示を提供するためのまたはユーザに他の情報を供給するためのLCD表示装置またはLED表示装置の如き別々のステータスインジケータを有していてもよい。これらのスイッチは、通信回路202がスイッチの駆動を検出して対応する機能を実行させるように、通信回路202に作用可能に接続されており、これらのインジケータは、スイッチおよびESD弁のステータスを適切に示すようインジケータが照射されるように、スイッチおよび/または通信回路202に作用可能に接続されている。通信フィルタ206は、通信回路202とESD弁との間に作用可能に接続され、制御パネル200とESD弁との間の通信を容易にするように構成されている。一つの実施形態では、通信フィルタ206は半二重シリアルビットストリームを通じてESD弁と通信するように構成されている。
【0023】
先に説明したように、局所制御パネル200は、それに付随する構成部品の動作のための電力源をさらに必要とする。図示されている実施形態では、局所制御パネル200は、少なくとも2つの代替え可能な電力源のうちの一方により電力が供給されるように構成されている。実施形態およびESD弁における電力源の利用度合いに応じて、制御パネル200は、24ボルトの直流電力源によりまたはESD弁の制御に用いられる制御ループにより電力が供給されてもよい。たとえば、本システムでは、一対のワイヤを用いて搬送され、基本電流に場合によってはHART(登録商標)の如きデジタル通信信号が重畳されたDC基本電流を有している4−20mAの制御信号が用いられている。したがって、4−20mAの制御信号を受信するデバイスの各々に対して別々の電力接続を有することに代えて、これらのデバイスは、供給局所制御パネル200を含み、制御信号のDC基本電流により電力が供給されてもよい。
【0024】
いずれの電力入力も利用可能でありうるため、局所制御パネル200は、24−ボルトDC電力入力を受けるように構成されたDC−DC電力コンバータ208と、4−20mAの信号を受けるように構成されたループ電力コンバータ210とを備えていてもよい。コンバータ208、210は、対応する入力信号を、局所制御パネル200の構成部品に電力を供給するために適切な一定電圧信号に変換するように構成されたものであり、当該技術分野において公知となっている。利用可能電力信号を局所制御パネル200の制御回路および他の構成部品に供給するために、局所制御パネル200は、コンバータ208、210からの出力を受けるようになっているとともに、通信回路202に接続されている出力部を有している電力選択スイッチ212をさらに備えている。電力選択スイッチ212は、利用可能な電力入力のうちに一つを局所制御パネル200の通信回路202および他の構成部品に供給するようになっている。
【0025】
記載のように構成されると、デュアル電力源式局所制御パネル200は、多様なプロセス制御システムにおいて導入され、該当システム内においてまたは該当システムの一部において容易に利用可能でない電力入力を供給する必要性または費用なしで利用可能な電力入力を活用することが可能となる。したがって、制御信号から電力がデバイスに供給される実施形態では、局所制御パネル200を、現場の配線を最小量に抑えてかつ特別な電力源入力コネクタを設けることを必要とすることなく設置することが可能となる。さらに、局所制御パネル200の構成部品のすべてが電力選択スイッチ212の出力により電力が供給されるため、局所制御パネル200構成部品のすべてに電力を供給するにあたってわずかに一対のワイヤしか必要とならない。
【0026】
図3には、エネルギ制限バリヤー102を有する耐炎性のハウジング100と連結され、危険な環境下に配置される局所制御パネル200の実施形態が示されている。この実施形態では、局所制御パネル200の構成部品は、危険な環境内において局所制御パネルが安全に動作することを担保するために必要に応じて、耐炎性のハウジング100と非耐炎性のハウジング104との間で分配されている。したがって、通信回路202、スイッチおよびインジケータ204、通信フィルタ206ならびに電力選択スイッチ212は、非耐炎性のハウジング104内に配置され、エネルギ制限バリヤー102の電力源回路112により供給される公称3ボルト直流入力電圧により駆動されるように構成されてもよく、また、電力コンバータ208、210は、耐炎性のハウジング100内に配置されてもよい。
【0027】
非耐炎性のハウジング104内では、電力源供給回線126および128は、それぞれ対応しかつ耐炎性基準に準拠するコネクタ130および132を通し、電力選択スイッチ212に接続されている。選択された電力源は、電力選択スイッチ212を通って、通信回路202、スイッチおよびインジケータ204ならびに通信フィルタ206に結合され、これらの構成部品の動作に必要な電力を提供するようになっている。
【0028】
局所制御パネル200の構成部品がESD弁を監視するために動作する場合、通信回路202は、通信フィルタ206を通じてESD弁と通信する。通信フィルタ206は、耐炎性基準に準拠する別個のコネクタ138および個別の外部接続エネルギ回路134を通じて、耐炎性のハウジング100を通ってESD弁に接続されている。さらに、ESD弁も、耐炎性基準に準拠するコネクタを通じて耐炎性のハウジング100に接続されており、また、通信フィルタ206と通信する外部接続エネルギ回路134は、電力ループとヒューズとの間で点線139により示されている必要な内部分離または内部間隔をおいて配置されている。
【0029】
当業者にとって明らかなように、危険な環境下に設けられる局所制御パネル200の安全な実施形態を実現するうえで、耐炎性のハウジング100と局所制御パネル200との構成が他にも可能である。たとえば、電力コンバータ208は、この経路を通って提供されるエネルギがループ接続経路から提供されるエネルギと結合することができないように、この電力源の確実な分離を提供するように構成されてもよい。当業者にとって明らかなように、本発明の精神および範疇から逸脱することなく、耐炎性のハウジング100および局所制御パネル200のさらなる構成を考えられることが可能である。
【0030】
図4には、本明細書に開示された原理を具象化する他の構成が示されている。この実施形態では、耐炎性の収容部は存在していない。もっと正確にいえば、危険区域全体が、「Ex e」として当業者に知られている「高い安全性」基準に基づいて承認されている。この実施形態の収容部は、周囲環境からシールされていることだけが要求される。すなわち、Ex eゾーン300内のワイヤ終端ポイントにおいてある間隔保持(分離)要件が存在する。発火可能な回路は、すべて、Ex mゾーン302内ではカプセル化されて配置され、ボタンおよびスイッチの如きスイッチング素子は、発火可能なエネルギが存在しないEx ibゾーン304に配置される。この実施形態のエネルギ制限バリヤーを用いると、耐炎性を有する同等物よりも高価でなくかつ小さい通常のスイッチ素子を用いることができるようになる。この実施形態では、分割された収容部も必要としなければ耐炎性の貫通接続も必要としない。しかしながら、デバイスの安全性は、他の実施形態に非常に類似した統合的エネルギ制限アプローチにより達成され、危険な環境下に設けられるインジケータおよびスイッチが廉価でありかつ構築が容易であるという同様の利点を備えている。
【0031】
耐炎性のハウジング100およびエネルギ制限バリヤー102を備えた局所制御パネル200を実現することにより、ESD弁が設置される危険な環境において、局所制御パネル200の高い電力の構成部品(コンバータ208、210)を耐炎性のハウジング100内に配置し、隣接する非耐炎性のハウジング104内に、低い電力のユーザインターフェイス構成部品(通信回路202、スイッチおよびインジケータ204、通信フィルタ206ならびに電力選択スイッチ212)を提供することが可能となる。上述のように、カスタム化された耐炎性のハウジングを必要とすることなく、高い電力の構成部品が安全に収容され、低い電力の構成部品が設置されるため、危険な環境内のESD弁をその場で監視、試験および制御することが容易になる。
【0032】
したがって、本発明は特定の実施例を参照して記載されているが、これらの実施艇は例示のみを意図したものであって、本発明を限定することを意図したものではなく、本発明の技術思想および技術範囲から逸脱することなく、開示された実施例に対して変更、追加または削除を加えうることは当業者にとって明らかなことである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】エネルギ制限バリヤーを有しているとともに、非耐炎性のハウジングに接続されている耐炎性のハウジングを示す概略図の一例である。
【図2】緊急遮断弁用のデュアル電力源式の局所制御パネルのある実施形態を示すブロック図の一例である。
【図3】図1の耐炎性のハウジングとともに危険な環境に導入された図2の局所制御パネルの実施形態を示すブロック図の一例である。
【図4】「高い安全」基準に準じたエネルギ制限バリヤーを有する非耐炎性のハウジングを示すブロック図の一例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐炎性の装置であって、
耐炎性のハウジングと、
前記耐炎性の装置を外部電力源に接続するためのワイヤを受け取るために前記耐炎性のハウジングを通して配置される耐炎性基準に準拠する入力コネクタと、
前記耐炎性のハウジングを通して配置されるとともに、電圧供給源回線を有している耐炎性基準に準拠する出力コネクタと、
前記耐炎性のハウジング内に配置され、前記耐炎性基準に準拠する入力コネクタに接続されるコンバータ入力部と、コンバータ出力部とを有し、前記外部電力源からの電圧を、前もって決められた最大出力電圧以下のコンバータ出力電圧に変換するように構成された電圧コンバータと、
前記耐炎性のハウジング内に配置され、前記コンバータ出力部へ作用可能に接続されるバリヤー入力部と、前記電圧供給源回線へ作用可能に接続されるバリヤー出力部とを有し、前記電圧供給源回線の出力電圧を前記最大出力電圧以下に制限するための制限回路を有しているエネルギ制限バリヤーと、を備えてなる、耐炎性の装置。
【請求項2】
前記コンバータ出力電圧が前記最大出力電圧を超えるとき前記電圧制限デバイスが前記コンバータ出力部を共通回線へ接続するように、前記制限回路が、前記コンバータ出力部と前記共通回線と間に配置された電圧制限デバイスを有してなる、請求項1に記載の耐炎性の装置。
【請求項3】
前記電圧制限デバイスがダイオードを含んでなる、請求項2に記載の耐炎性の装置。
【請求項4】
前記電圧制限デバイスが冗長なダイオードを含んでなる、請求項2に記載の耐炎性の装置。
【請求項5】
前記電圧制限デバイスがツェナーダイオードを含んでなる、請求項2に記載の耐炎性の装置。
【請求項6】
前記電圧制限デバイスが冗長なツェナーダイオードを含んでなる、請求項2に記載の耐炎性の装置。
【請求項7】
前記制限回路が前記コンバータ出力部へ接続されている電流制限デバイスを有しており、前記電流制限デバイスが、前もって決められた最大値出力電流を前記コンバータ出力部からの電流が超えるとき、開回路を形成するように動作するように構成されてなる、請求項1に記載の耐炎性の装置。
【請求項8】
前記電流制限デバイスがヒューズを含んでなる、請求項7に記載の耐炎性の装置。
【請求項9】
前記耐炎性のハウジングを通して配置される耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと、
前記耐炎性のハウジングを通して配置される耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタと、
前記耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと前記耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタとの間に延びる接続回線と、を備えており、
前記エネルギ制限バリヤーが、前記接続回線に作用可能に接続され、前記接続回線電圧を前記最大出力電圧以下に制限するように構成されたさらなる制限回路を有してなる、請求項1に記載の耐炎性の装置。
【請求項10】
前記接続回線電圧が前記バリヤー出力部の前記出力電圧を超えないように、前記さらなる制限回路が、前記接続回線を前記バリヤー出力部に接続してなる、請求項9に記載の耐炎性の装置。
【請求項11】
前記さらなる制限回路が、前記接続回線を前記バリヤー出力部へ接続するダイオードを有してなる、請求項10に記載の耐炎性の装置。
【請求項12】
前記接続回線電圧が共通回線における電圧未満に降下しないように、前記さらなる制限回路が、前記接続回線を前記共通回線へ接続してなる、請求項9に記載の耐炎性の装置。
【請求項13】
前記さらなる制限回路が、前記接続回線を前記共通回線へ接続するダイオードを有してなる、請求項12に記載の耐炎性の装置。
【請求項14】
非耐炎性のハウジングを備えており、該非耐炎性のハウジングが、前記耐炎性のハウジングから前記電圧供給源回線を受け取るように構成され、前記電圧供給回線に作用可能に接続されているとともに内部に配置されている電気装置を有してなる、請求項1に記載の耐炎性の装置。
【請求項15】
本質的に安全なバリヤーを設けることなくかつ耐炎性のハウジングにより完全に取り囲むことなく、危険な環境下においてシステムおよびデバイスを動作させるための方法であって、
耐炎性基準に準拠する第一の入力コネクタを通じて、耐炎性のハウジング内において外部電力源からの入力電力信号を受信することと、
前記耐炎性のハウジング内において、前記入力電力信号の電圧を前もって決められた最大出力電圧以下である変換出力電圧に変換することと、
前記変換出力電圧が前記最大出力電圧よりも大きいとき、前記変換出力電圧を前記最大出力電圧未満に制限することと、
前記耐炎性のハウジングの耐炎性基準に準拠する出力コネクタを通して、制限された前記変換出力電圧を前記耐炎性のハウジングから出力することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記変換出力電圧を制限することが、前記変換出力電圧が前記最大出力電圧を超えるとき、前記変換出力電圧を回路を通じて共通回線に接続することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記変換出力電圧を回路を通じて共通回線に接続することが、前記変換出力電圧をダイオードを通じて前記共通回線に接続することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記変換出力電圧を回路を通じて共通回線に接続することが、前記変換出力電圧を冗長なダイオードを通じて前記共通回線に接続することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記変換出力電圧を回路を通じて共通回線に接続することが、前記変換出力電圧をツェナーダイオードを通じて前記共通回線に接続することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記変換出力電圧を回路を通じて共通回線に接続することが、前記変換出力電圧を冗長なツェナーダイオードを通じて前記共通回線に接続することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記変換出力電圧が前もって決められた最大値出力電流を超えるとき、前記変換出力電圧が前記耐炎性基準に準拠する出力コネクタに達することを防止することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記変換出力電圧が前もって決められた最大値出力電流を超えるとき、前記変換出力電圧が前記耐炎性基準に準拠する出力コネクタに達することを防止することが、前記変換出力電圧が前もって決められた最大値出力電流を超えるとき、開回路を形成することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記開回路を形成することがヒューズを用いることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記耐炎性のハウジングが、耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと、耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタと、前記耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと前記耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタとの間に延びる接続回線とを有しており、前記方法が、前記接続回線上の電圧を前記最大出力電圧以下に制限することをさらに含む、請求項15に記載の方法
【請求項25】
前記接続回線上の電圧を前記最大出力電圧以下に制限することが、前記接続回線電圧が前記変換出力電圧を超えないように前記接続回線を前記変換出力電圧に接続することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記接続回線を前記変換出力電圧に接続することが、ダイオードを通じて前記接続回線を前記変換出力電圧に接続することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記接続回線電圧が接地電圧未満に降下しないように前記接続回線を共通回線へ作用可能に接続することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記接続回線を共通回線へ作用可能に接続することが、ダイオードを通じて前記接続回線を前記共通回線に接続することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記非耐炎性のハウジング内に配置された電気装置が前記出力コネクタに作用可能に接続されるように、前記耐炎性のハウジングから非耐炎性のハウジングまで前記出力コネクタを接続することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項30】
危険な環境内に設けられるプロセス制御デバイスのための局所制御パネルであって、
耐炎性のハウジングと、
前記局所制御パネルを外部電力源に接続するためのワイヤを受け取るために前記耐炎性のハウジングを通して配置される耐炎性基準に準拠する入力コネクタと、
前記耐炎性のハウジングを通して配置され、電圧供給源回線を有する耐炎性基準に準拠する出力コネクタと、
非耐炎性のハウジングと、
前記非耐炎性のハウジング内に配置され、ユーザから入力を受け取るように構成された入力デバイスと、
前記ハウジング内に配置され、前記入力デバイスに作用可能に接続されていることに加えて、前記入力デバイスにおいてユーザから受け取る入力を検出し、前記入力デバイスにおけるユーザからの前記入力の検出に応じて前記局所制御パネルにより制御されるプロセス制御デバイスの動作を制御するように構成された通信回路と、
前記非耐炎性のハウジングを通って延び、前記通信回路に作用可能に接続され、前記局所制御パネルにより制御されるプロセス制御デバイスへ接続するように構成された接続回線と、
前記外部電力源からの電圧を前もって決められた最大出力電圧以下であるコンバータ出力電圧へ変換し、前記電圧供給源回線上に前記コンバータ出力電圧を出力し、前記電圧供給源回線の出力を前記最大出力電圧以下に制限する、前記耐炎性のハウジング内に配置された回路と、を備えており、
前記電圧出力回線が、前記非耐炎性のハウジングの外壁を通って延び、前記通信回路および前記入力デバイスへ作用可能に接続されてなる、局所制御パネル。
【請求項31】
前記耐炎性のハウジング内に取り囲まれる前記回路が、
前記耐炎性基準に準拠する入力コネクタに接続されるコンバータ入力部およびコンバータ出力部を有し、前記外部電力源電圧からの電圧を前記最大出力電圧以下のコンバータ出力電圧に変換するように構成されている電圧コンバータと、
前記コンバータ出力部へ作用可能に接続されるエネルギ制限バリヤーおよび前記電圧供給源回線へ作用可能に接続されるバリヤー出力部と、を備えており、
前記エネルギ制限バリヤーが、前記電圧供給源回線の出力電圧を前記最大出力電圧以下に制限するための制限回路を有してなる、請求項30に記載の局所制御パネル。
【請求項32】
コンバータ出力電圧が前記最大出力電圧を超えるとき前記電圧制限デバイスが前記コンバータ出力部を共通回線に接続するように、前記制限回路が、前記コンバータ出力部と前記共通回線との間に配置される電圧制限デバイスを有してなる、請求項31に記載の局所制御パネル。
【請求項33】
前記制限回路が前記コンバータ出力部に接続される電流制限デバイスを有しており、前記コンバータからの電流が前もって決められた最大出力電流を超えるとき、前記電流制限デバイスが、開回路を形成するよう動作するように構成されてなる、請求項31に記載の局所制御パネル。
【請求項34】
前記耐炎性のハウジングが、耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと、耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタとを有しており、前記接続回線が、前記耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと前記耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタとの間に延びており、前記耐炎性のハウジング内の前記回路が、前記接続回線に作用可能に接続され、前記接続回線電圧を前記最大出力電圧以下に制限するように構成されるさらなる制限回路を有してなる、請求項31に記載の局所制御パネル。
【請求項35】
前記接続回線電圧が前記バリヤー出力部の前記出力電圧を超えないように、前記さらなる制限回路が、前記接続回線を前記バリヤー出力部に接続してなる、請求項34に記載の局所制御パネル。
【請求項36】
前記接続回線電圧が共通回線上の電圧未満に降下しないように、前記さらなる制限回路が前記接続回線を前記共通回線に接続してなる、請求項34に記載の局所制御パネル。
【請求項37】
前記通信回路に作用可能に接続される出力デバイスを備えており、前記通信回路が、前記出力デバイスに前記局所制御パネルにより制御されるプロセス制御デバイスのステータスの視覚的表示情報を出力させるように構成されてなる、請求項31に記載の局所制御パネル。
【請求項38】
前記局所制御パネルをさらなる外部電力源に接続するためのワイヤを受け取るために前記耐炎性のハウジングを通して配置される耐炎性基準に準拠するさらなる入力コネクタと、
前記耐炎性のハウジングを通して配置されるとともに、さらなる電圧供給源回線を有する耐炎性基準に準拠するさらなる出力コネクタと、
前記さらなる外部電力源からの電圧を前記最大出力電圧以下のさらなるコンバータ出力電圧に変換し、該さらなるコンバータ出力電圧を前記さらなる電圧供給源回線上に出力し、前記さらなる電圧供給源回線の前記出力電圧を前記最大出力電圧以下に制限するために前記耐炎性のハウジング内に配置されるさらなる回路と、
前記非耐炎性のハウジング内に配置され、前記電圧供給源回線、前記通信回路および前記入力デバイスへ作用可能に接続され、前記電圧供給源回線のうちの一つを前記通信回路および前記入力デバイスに交互に接続するように動作可能に構成されるスイッチと、を備えてなる、請求項30に記載の局所制御パネル。
【請求項39】
前記通信回路が、前記入力デバイスにおける入力の検出に応じて、緊急遮断弁の動作を制御するように構成されてなる、請求項30に記載の局所制御パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−525023(P2009−525023A)
【公表日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552557(P2008−552557)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/060990
【国際公開番号】WO2007/087571
【国際公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】