説明

イオン交換装置

【課題】再生液タンクに再生剤を投入する再生剤投入口の配置位置が高くなることを抑制すること。
【解決手段】上部に開口部21aを有する圧力タンク2と、開口部21aを閉鎖すると共に、圧力タンク2の内部と外部とを連通する流路221,222を有する蓋部材22と、蓋部材22の外部に配置され、流路221,222に直接的に又は間接的に接続される流通ライン群400と、圧力タンク2の側方に配置され、流通ライン群400を介して圧力タンク2に原水W1を導入することにより処理水W2を製造する水処理プロセスの水の流れ;流通ライン群400を介して圧力タンク2に再生液W4を導入することによりイオン交換樹脂床211を再生させる再生プロセスの再生液W4の流れを切り換え可能なバルブ手段3と、蓋部材22の上方に近接して配置され、イオン交換樹脂床211を再生する再生液W4が貯留される再生液タンク4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬水軟化装置等のイオン交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、水道水や地下水等の原水に含まれる硬度成分(カルシウムイオン及びマグネシウムイオン)や硝酸性窒素(硝酸イオン及び亜硝酸イオン)等をイオン交換樹脂により吸着して除去するイオン交換装置が知られている。これらのイオン交換装置のうち、陽イオン交換樹脂を使用して原水中の硬度成分をナトリウムイオンやカリウムイオンへ置換するものは、通常、硬水軟化装置と呼ばれる。一方、イオン交換装置のうち、陰イオン交換樹脂を使用して原水中の硝酸性窒素を塩化物イオンへ置換するものは、通常、硝酸性窒素除去装置と呼ばれる。
【0003】
硬水軟化装置において、イオン交換樹脂床は、所定の採水量に達すると、イオン交換基が硬度成分でほぼ飽和状態になり、イオン交換能力を失う状態、すなわち破過状態になる。そこで、硬水軟化装置では、イオン交換樹脂床が破過状態になる前に、イオン交換樹脂床が収容される圧力タンクへ再生液としての塩水を供給してイオン交換能力を回復させる再生プロセス及び押出プロセスが行われている。再生液としての塩水は、再生液タンクとしての塩水タンクに貯留されるようになっている。また、塩水タンクの上部には、塩(再生剤)を塩水タンクの内部に投入する再生剤投入口が設けられている。
【0004】
硬水軟化装置においては、塩水タンクに貯留された塩水を圧力タンクへ供給すると共に、供給された塩水を圧力タンクから系外へ排出させるための駆動力を得る構成として、水頭圧差を利用した構成がある。水頭圧差を利用した構成を有する硬水軟化装置としては、例えば、圧力タンクよりも上方に原水タンク及び塩水タンクを配置し、再生プロセス時には塩水タンクから塩水を圧力タンクの内部へ下降流として流入させ、また押出プロセス時には原水タンクから原水を圧力タンクの内部へ下降流として流入させる硬水軟化装置が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載の硬水軟化装置においては、再生プロセス時や押出プロセス時等において圧力タンクに導入される塩水や原水等の流れを切り換え可能なバルブ手段は、所定の大きさを有し、圧力タンクの上部に配置されている。塩水タンク及び原水タンクは、このバルブ手段の更に上方に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−216537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、塩水タンク(再生液タンク)の塩水は、再生プロセスの実施によって消費される。そのため、塩水タンクに所定濃度の塩水を補充すべく、所定量の塩(再生剤)を塩水タンクの再生剤投入口から塩水タンクの内部に定期的に投入する必要がある。
しかし、上記特許文献1に記載のイオン交換装置においては、所定の大きさを有するバルブ手段が圧力タンクの上部に配置され、このバルブ手段の更に上方に再生液タンクが配置されていた。そのため、イオン交換装置全体の高さが高くなると共に再生剤投入口の配置位置が高くなっていた。その結果、塩を塩水タンクの内部に投入する際に、その投入位置が高くなってしまい、使い勝手がよくなかった。
【0008】
本発明は、再生液タンクに再生剤を投入する再生剤投入口の配置位置が高くなることを抑制することができるイオン交換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、イオン交換樹脂床が収容され、上部に開口部を有する圧力タンクと、前記圧力タンクの開口部を閉鎖すると共に、前記圧力タンクの内部と外部とを連通する複数の流路を有する蓋部材と、前記蓋部材の外部に配置され、前記複数の流路に直接的に又は間接的に接続される流通ライン群と、前記圧力タンクの側方に配置され、前記流通ライン群を介して前記圧力タンクに原水を導入することにより処理水を製造する水処理プロセスの水の流れ;前記流通ライン群を介して前記圧力タンクに再生液を導入することにより前記イオン交換樹脂床を再生させる再生プロセスの再生液の流れを切り換え可能なバルブ手段と、前記蓋部材の上方に近接して配置され、前記イオン交換樹脂床を再生する再生液が貯留される再生液タンクと、を備えるイオン交換装置に関する。
【0010】
また、前記バルブ手段は、前記流通ライン群の一部及び複数のバルブが内蔵されるユニットにより構成されることが好ましい。
【0011】
また、前記バルブ手段は、複数のバルブそれぞれが分離して配置されることにより構成されることが好ましい。
【0012】
また、前記圧力タンクには、前記開口部近傍において第1ねじ部を有する口金がインサート成形されており、前記蓋部材は、前記第1ねじ部に螺合可能な第2ねじ部を有することが好ましい。
【0013】
また、前記流通ライン群のうち、処理水が流通するラインは、その内面が銅及び銅合金を除く群より選ばれた1種以上の材料により形成されることが好ましい。
【0014】
また、前記蓋部材の外部に配置される前記流通ライン群のうち、原水が流通するラインは、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成されることが好ましい。
【0015】
また、前記蓋部材の外部に配置される前記流通ライン群は、ステンレス材料又は合成樹脂材料で形成されるフレキシブル管よりなることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、再生液タンクに再生剤を投入する再生剤投入口の配置位置が高くなることを抑制することができるイオン交換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のイオン交換装置の一実施形態としての硬水軟化装置1の全体構成図である。
【図2】本実施形態の硬水軟化装置1の内部の構成を示す斜視図である。
【図3】本実施形態の蓋部材22の構成及び圧力タンク2の上部の構成を示す断面図である。
【図4】本実施形態のプロセス制御バルブ3により実行されるプロセスを示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の各プロセスにおけるプロセス制御バルブ3の開閉状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のイオン交換装置の一実施形態としての硬水軟化装置1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のイオン交換装置の一実施形態としての硬水軟化装置1の全体構成図である。図2は、本実施形態の硬水軟化装置1の内部の構成を示す斜視図である。図3は、本実施形態の蓋部材22の構成及び圧力タンク2の上部の構成を示す断面図である。図4は、本実施形態のプロセス制御バルブ3により実行されるプロセスを示すフローチャートである。図5は、本実施形態の各プロセスにおけるプロセス制御バルブ3の開閉状態を示す説明図である。
【0019】
第1実施形態の硬水軟化装置1は、水道水、地下水、工業用水等の原水中に含まれる硬度成分をナトリウムイオン(又は、カリウムイオン)へ置換して軟水を生成する。硬水軟化装置1は、軟水を各種の用水として需要箇所へ供給する目的で使用される。硬水軟化装置1は、家屋やマンション等の居住建物、ホテルや大衆浴場等の集客施設、ボイラやクーリングタワー等の冷熱機器、食品加工装置や洗浄装置等の水使用機器等に接続される。
【0020】
また、本実施形態の硬水軟化装置1は、原水W1をイオン交換樹脂床211(後述)で軟水化して得られた処理水(軟水)W2を浴室等の需要箇所(図示せず)に供給する水処理プロセスST1と、排水ラインL5の内部に滞留しているエアを排出する(エア抜きする)呼び水プロセスST2と、塩水W4を供給してイオン交換樹脂床211を再生させる再生プロセスST3と、イオン交換樹脂床211に供給された塩水W4を押し出す押出プロセスST4と、イオン交換樹脂床211に残留した塩水W4を洗浄するリンス・プロセスST5と、を実行可能な構成を備える。
【0021】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の硬水軟化装置1の全体構成について説明する。以下の説明において「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態の硬水軟化装置1は、上部に開口部21aを有する圧力タンク2と、開口部21aを閉鎖する蓋部材22と、蓋部材22に接続される流通ライン群としての流通配管群400と、バルブ手段としてのプロセス制御バルブ3と、再生液タンクとしての塩水タンク4と原水タンク6とから構成される液タンク70(符号省略、図2参照)と、プロセス制御バルブ3等を制御する制御部5と、筐体100と、を備える。
【0023】
圧力タンク2は、図1及び図2に示すように、圧力タンク本体21を主体として構成される。圧力タンク本体21は、上部に開口部21aを有する有底の筒状体(例えば、円筒)であり、開口部21aを蓋部材22で密閉している。詳細には、圧力タンク2は、図3に示すように、圧力タンク本体21と、口金30とを備える。
圧力タンク本体21は、内層部25と、外層部26とから構成される。内層部25は、筒の内側に位置し、合成樹脂により成形される層である。外層部26は、内層部25の外側に巻き付けられた補強用のガラス繊維からなる層である。
【0024】
口金30は、圧力タンク本体21の開口部21aに蓋部材22を装着するための部材であり、第1ねじ部としての雌ねじ部31を有する。口金30は、略円環状に形成される。口金30の外周面の一部は、径方向の外側に向けて突出している。雌ねじ部31は、口金30の内周面に形成される。雌ねじ部31は、後述の蓋部材22の雄ねじ部225と螺合する。このように構成される口金30は、圧力タンク本体21における開口部21aの近傍の内層部25にインサート成形されている。
【0025】
蓋部材22は、図3に示すように、大径部22aと、小径部22bと、流路としての第1蓋流路221及び第2蓋流路222と、第2ねじ部としての雄ねじ部225とを備える。
大径部22aは、圧力タンク本体21の開口部21aの内径よりも大きな径に形成される。小径部22bは、大径部22aの軸方向の一端側に一体に設けられ、圧力タンク本体21の開口部21aに挿入可能な径に形成される。小径部22bは、その外周面に、雄ねじ部225を有する。雄ねじ部225は、口金30の雌ねじ部31と螺合する。
【0026】
第1蓋流路221は、蓋部材22の内部を貫通して設けられる流路である。第1蓋流路221には、圧力タンク本体21の底部付近へ延びる集配液管231(図1参照)が接続されている。第1蓋流路221は、原水ラインL1及び排水ラインL5として機能する。
第2蓋流路222は、蓋部材22の内部を貫通して設けられ、頂部スクリーン241(図1参照)を介して、圧力タンク2の内部と連通する流路である。第2蓋流路222は、軟水ラインL2及び塩水ラインL4として機能する。
【0027】
以上のように構成される圧力タンク本体21の内部には、陽イオン交換樹脂ビーズからなるイオン交換樹脂床211、及び濾過砂利からなる支持床212が収容されている。
イオン交換樹脂床211は、原水W1を軟水化する処理材として機能する。イオン交換樹脂床211は、圧力タンク本体21の内部において、支持床212の上部に積層されている。
【0028】
支持床212は、イオン交換樹脂床211に対する流体の整流部材として機能する。支持床212は、圧力タンク本体21の底部側に収容されている。
【0029】
プロセス制御バルブ3は、採水及び再生に関して、原水W1を圧力タンク2の底部スクリーン(底部配液部)242へ配液しながら、頂部スクリーン(頂部集液部)241で集液することにより原水W1の上昇流を生成して、処理水である軟水W2を製造する水処理プロセスST1の水(原水W1、軟水W2)の流れ;及び、再生液である塩水W4を頂部スクリーン(頂部配液部)241へ配液しながら、底部スクリーン(底部集液部)242で集液することにより塩水W4の下降流を生成して、イオン交換樹脂床211を再生させる再生プロセスST3の塩水W4の流れを切り換え可能なバルブである。プロセス制御バルブ3の詳細については後述する。
【0030】
塩水タンク4は、イオン交換樹脂床211を再生する再生液としての塩水W4を貯留する液タンクである。塩水W4は、陽イオン交換樹脂ビーズを用いる硬水軟化装置においては、塩化ナトリウム、塩化カリウムの各水溶液等を利用することができる。
【0031】
塩水タンク4は、圧力タンク2の蓋部材22よりも重力方向における上方に近接して配置されている。ここで、「近接して配置」とは、後述する原水ライン用第1配管401及び軟水ライン用第1配管403等が接続された蓋部材22の上部と、塩水タンク4(液タンク70)の底部との間に、余分なスペース(例えば、装置の組立上必要な空間以外のスペースや装置の仕様上必要な空間以外のスペース等)を空けないように、塩水タンク4(液タンク70)の底部と蓋部材22(圧力タンク2)の上部とを接近させて配置することを意味する。
【0032】
塩水タンク4は、重力方向と直交する方向に、原水タンク6と略並列な位置に配置されている。塩水タンク4の液面(後述するタンク領域41の液面)と、排水ラインL5の開放末端部(後述)との高さ関係は、塩水タンク4の液面 > 排水ラインL5の開放末端部の関係となるように設定されている。そして、本実施形態の硬水軟化装置1は、塩水タンク4における液面と排水ラインL5の開放末端部との間の水頭圧差により、塩水タンク4から圧力タンク2へ塩水W4が流下するように構成されている。塩水タンク4の詳細については後述する。
【0033】
制御部5は、CPU及びメモリ含むマイクロプロセッサ(図示せず)により構成される。制御部5は、原水用フロースイッチ321(後述)及び排水用フロースイッチ412(後述)から入力された検出信号等に基づいて、プロセス制御バルブ3の動作を制御する。メモリには、本実施形態の硬水軟化装置1の運転を実施する制御プログラムが予め記憶されている。この制御プログラムは、例えば、硬水軟化装置1における水処理プロセスST1の流路と再生プロセスST3の流路とを切り換えるように、プロセス制御バルブ3を制御するプログラムである。CPUは、制御プログラムに従って、水処理プロセスST1〜リンス・プロセスST5を順に切り換えるように、プロセス制御バルブ3を制御する。
【0034】
原水タンク6は、原水ラインL1から第1補水ラインL7を経て供給された原水W1を貯留する液タンクである。原水W1としては、水道水、地下水、工業用水等を利用することができる。
原水タンク6は、圧力タンク2よりも重力方向における上方に配置されている。原水タンク6の液面と、排水ラインL5の開放末端部との高さ関係は、原水タンク6の液面 > 排水ラインL5の開放末端部の関係となるように設定されている。そして、本実施形態の硬水軟化装置1は、原水タンク6における液面と排水ラインL5の開放末端部との間の水頭圧差により、原水タンク6から圧力タンク2へ原水W1が流下するように構成されている。原水タンク6の詳細については後述する。
【0035】
圧力タンク2において、圧力タンク本体21の底部には、原水ラインL1の他方の端部が配置されている。圧力タンク本体21内に配置される原水ラインL1は、合成樹脂製パイプ等を用いた集配液管231となっており、この集配液管231がイオン交換樹脂床211を貫通して支持床212の下部に到達するように設けられている。集配液管231は、蓋部材22の外部に配置され、第1蓋流路221に直接的に接続される流通ライン群として機能する。
【0036】
水処理プロセスST1において、原水ラインL1を流通する原水W1は、圧力タンク本体21の底部から圧力タンク2の内部に供給される。一方、圧力タンク本体21の頂部には、軟水ラインL2の一方の端部が配置されている。すなわち、水処理プロセスST1において、圧力タンク2の内部でイオン交換樹脂床211により処理されて得られた軟水W2は、圧力タンク2の上部から軟水ラインL2を流通する。
【0037】
圧力タンク2に配置された、原水ラインL1(集配液管231)の他方の端部には、樹脂ビーズの流出を防止する底部スクリーン242が設けられている。底部スクリーン242は、樹脂ビーズよりも小さな多数の開孔を有する(後述する頂部スクリーン241も同様)。底部スクリーン242は、原水ラインL1の他方の端部と連通する。底部スクリーン242による配液位置及び集液位置は、支持床212の下部に設定される。底部スクリーン242は、水処理プロセスST1において、イオン交換樹脂床211の底部から原水W1を配液する底部配液部、及び再生プロセスST3において、イオン交換樹脂床211の底部から塩水W4を集液する底部集液部として機能する。
【0038】
また、圧力タンク2に配置された、軟水ラインL2の一方の端部には、樹脂ビーズの流出を防止する頂部スクリーン241が設けられている。頂部スクリーン241は、軟水ラインL2の一方の端部と連通する。頂部スクリーン241による配液位置及び集液位置は、イオン交換樹脂床211の頂部付近に設定される。頂部スクリーン241は、再生プロセスST3において、イオン交換樹脂床211の頂部から塩水W4を配液する頂部配液部、及び水処理プロセスST1において、イオン交換樹脂床211の頂部から軟水W2を集液する頂部集液部として機能する。
【0039】
次に、プロセス制御バルブ3について説明する。プロセス制御バルブ3は、その内部に、各種のライン、弁等を備える。具体的には、プロセス制御バルブ3は、ラインとして、原水ラインL1と、軟水ラインL2と、希釈水ラインL3と、塩水ラインL4と、排水ラインL5と、バイパスラインL6と、を備える。後述するように、原水ラインL1の一部は、排水ラインL5としても機能する。軟水ラインL2の一部は、塩水ラインL4としても機能する。
【0040】
また、プロセス制御バルブ3は、弁(バルブ)として、原水通水弁311と、バイパス弁312と、軟水通水弁313と、塩水弁314と、再生排水弁315と、を備える。プロセス制御バルブ3は、これらの弁311〜315が内蔵される略直方体状のユニットにより構成され、圧力タンク2の側方に配置される(図2参照)。
プロセス制御バルブ3において、これらの弁311〜315は、種々の作動機構及び弁構造を採用することができる。具体的には、カム機構により作動されるリフト式又はダイアフラム式の流路開閉弁や、リンク機構により作動されるスライドピストン式の流路開閉弁等が好適である。カム機構やリンク機構は、1個の駆動用モータで複数の弁体を独立して開閉作動させることができるため、プロセス制御バルブ3のユニット化に極めて有用である。
【0041】
本実施形態の硬水軟化装置1は、プロセス制御バルブ3の外部に、原水ラインL1や軟水ラインL2等の各種のラインを備える。
具体的には、原水ラインL1は、プロセス制御バルブ3の外部(原水供給源)から内部に導入され、再度外部に向けて延びている。軟水ラインL2は、プロセス制御バルブ3の外部(圧力タンク2)から内部に導入され、再度外部に向けて延びている。希釈水ラインL3は、プロセス制御バルブ3の外部(原水タンク6)から内部に導入されるように延びている。塩水ラインL4は、プロセス制御バルブ3の外部(塩水タンク4)から内部に導入され、再度外部(圧力タンク2)へ向けて延びている。排水ラインL5は、プロセス制御バルブ3の外部(圧力タンク2)から内部に導入され、再度外部に向けて延びている。第1補水ラインL7は、原水ラインL1の接続部J11(後述)と原水タンク6に設けられた第1フロート弁74(後述)とを接続する。第2補水ラインL8は、原水ラインL1の接続部J14(後述)と塩水タンク4内に配置された第2フロート弁75(後述)とを接続する。
【0042】
原水ラインL1は、上流側において、外部の原水供給源(図示せず)に接続され、下流側において、圧力タンク2の底部と連通している。原水ラインL1は、原水W1を圧力タンク本体21及び原水タンク6に供給する供給路を構成する。原水ラインL1には、原水供給源から原水W1が圧送される。例えば、原水W1が水道水であれば、水道圧により圧送される。原水ラインL1には、原水供給源から圧力タンク2に向けて順に、接続部J11、第1接続口110、分岐部J15、減圧弁73、合流部J16、接続部J17、原水用フロースイッチ321、接続部J12、原水通水弁311、接続部J13、及び接続部J14が設けられている。
【0043】
原水ラインL1の接続部J11には、第1補水ラインL7の上流側が接続されている。第1接続口110については、後述する。原水ラインL1は、分岐部J15において2つのラインに分岐する。分岐部J15において分岐した2つのラインは、合流部J16において合流する。分岐した2つのラインには、それぞれ減圧弁73が設けられている。減圧弁73は、原水W1を所定の水圧まで減圧する弁である。減圧弁73は、原水W1の流れを一方向に規制する逆止弁を有している。原水ラインL1の接続部J17には、安全弁410が接続されている。安全弁410は、原水W1の水圧や装置二次側からの背圧が所定値以上になった場合に、過剰な圧力を原水ラインL1からオーバーフロー管(図示せず)を介して系外に逃がすことにより、圧力タンク2やプロセス制御バルブ3を保護したり、水の逆流を防止したりする弁である。
【0044】
原水ラインL1の接続部J12には、バイパスラインL6の上流側の端部が接続されている。原水ラインL1の接続部J13には、排水ラインL5の上流側の端部が接続されている。後述するように、原水ラインL1において、接続部J13よりも下流側は、排水ラインL5としても機能する。原水ラインL1の接続部J14には、第2補水ラインL8の上流側の端部が接続されている。
【0045】
原水用フロースイッチ321は、原水ラインL1における減圧弁73と接続部J12との間に設けられている。原水用フロースイッチ321は、制御部5と電気的に接続されている。原水用フロースイッチ321は、原水ラインL1において所定の水流を検知すると、検出信号を制御部5に出力する。すなわち、原水用フロースイッチ321は、原水ラインL1を所定流量の原水W1が流通したことを検知すると、検出信号を制御部5に出力する。
【0046】
原水通水弁311は、原水ラインL1において、接続部J12と接続部J13との間に設けられている。原水通水弁311は、原水ラインL1における原水W1の流通を制御する。原水通水弁311は、弁体の駆動部が制御部5と電気的に接続されている。原水通水弁311における弁の開閉は、制御部5により制御される。
【0047】
第1補水ラインL7は、上流側において、原水ラインL1の接続部J11に接続され、下流側において原水タンク6に接続されている。第1補水ラインL7は、原水ラインL1を流通する原水W1の一部を原水タンク6に供給する供給路を構成する。筐体100の内部に位置する第1補水ラインL7と、筐体100の外部に位置する第1補水ラインL7とは、第2接続口111において接続される。第2接続口111については、後述する。
【0048】
軟水ラインL2は、一方の端部において、圧力タンク2の蓋部材22の第2蓋流路222と連通し、他方の端部において、需要箇所(図示せず)に接続されている。軟水ラインL2は、イオン交換樹脂床211により処理されて得られた軟水W2を需要箇所に供給するための供給路を主として構成する。軟水ラインL2には、圧力タンク2から需要箇所に向けて順に、接続部J21、軟水通水弁313、接続部J22及び第3接続口112が設けられている。軟水ラインL2の接続部J21には、塩水ラインL4の下流側の端部が接続されている。軟水ラインL2において、接続部J21よりも圧力タンク2側は、塩水ラインL4としても機能する。また、軟水ラインL2の接続部J22には、バイパスラインL6の下流側の端部が接続されている。第3接続口112については、後述する。
【0049】
軟水通水弁313は、軟水ラインL2において、接続部J21と接続部J22との間に設けられている。軟水通水弁313は、軟水ラインL2における軟水W2の流通を制御する。軟水通水弁313は、弁体の駆動部が制御部5と電気的に接続されている。軟水通水弁313における弁の開閉は、制御部5により制御される。
【0050】
塩水ラインL4は、上流側において、塩水タンク4のタンク領域41(後述)に接続され、下流側において軟水ラインL2の接続部J21に接続されている。塩水ラインL4は、イオン交換樹脂床211を再生させるための塩水W4を圧力タンク2に供給するための供給路を構成する。
【0051】
塩水ラインL4には、塩水タンク4から軟水ラインL2の接続部J21に向けて順に、第2逆止弁72、塩水弁314と、接続部J4と、が設けられている。第2逆止弁72は、塩水W4の流れを、塩水タンク4から圧力タンク本体21へ流下させる方向へのみ規制する。塩水弁314は、塩水ラインL4における塩水W4の流通を制御する。塩水弁314は、弁体の駆動部が制御部5と電気的に接続されている。塩水弁314における弁の開閉は、制御部5により制御される。
【0052】
希釈水ラインL3は、上流側において、原水タンク6の底部に接続され、下流側において、塩水ラインL4の接続部J4に接続されている。希釈水ラインL3は、主として、再生プロセスST3において塩水W4を希釈するための原水Wを塩水ラインL4に供給するため、及び、押出プロセスST4においてイオン交換樹脂床211内の塩水W4を押し出す原水W1を、圧力タンク2に供給するための供給路を構成する。希釈水ラインL3には、第1逆止弁71が設けられている。第1逆止弁71は、原水W1の流れを、原水タンク6から圧力タンク本体21へ流下させる方向へのみ規制する。第1逆止弁71は、第2逆止弁72と共に逆止弁ボックス420(図2参照)に収納されている。逆止弁ボックス420は、図2に示すように、プロセス制御バルブ3の筐体に固定されている。
【0053】
排水ラインL5には、上流から下流に向けて順に、接続部J13、再生排水弁315、排水用フロースイッチ412及び第4接続口113が設けられている。排水ラインL5の一方の端部(下流側の端部)は、大気に開放されており、開放末端部を構成する。また、排水ラインL5の他方の端部(上流側の端部)は、原水ラインL1の接続部J13に接続されている。排水ラインL5は、各種の排水W5を系外に排水するための排水路を構成する。
【0054】
排水用フロースイッチ412は、排水ラインL5におけるプロセス制御バルブ3と第4接続口113との間に設けられている。排水用フロースイッチ412は、制御部5と電気的に接続されている。排水用フロースイッチ412は、排水ラインL5において所定の水流を検知すると、検出信号を制御部5に出力する。すなわち、排水用フロースイッチ412は、排水ラインL5を所定流量の排水W5が流通したことを検知すると、検出信号を制御部5に出力する。
第4接続口113については、後述する。
【0055】
原水ラインL1の下流側は、圧力タンク2の蓋部材22の第1蓋流路221及び集配液管231を介して圧力タンク2の底部と連通している。前述したように、原水ラインL1において、接続部J13よりも下流側は、排水ラインL5としても機能する。従って、排水ラインL5の他方の端部は、原水ラインL1を介して圧力タンク2に接続されており、接続端部を構成する。
【0056】
再生排水弁315は、排水ラインL5における接続部J13よりも下流側に設けられている。再生排水弁315は、排水ラインL5における排水W5又は塩水W4の流通を制御する。再生排水弁315は、弁体の駆動部が制御部5と電気的に接続されている。再生排水弁315における弁の開閉は、制御部5により制御される。
【0057】
バイパスラインL6は、上流側において、原水ラインL1の接続部J12に接続され、下流側において、軟水ラインL2の接続部J22に接続されている。バイパスラインL6は、再生プロセスST3等において、圧力タンク2を介さずに需要箇所に原水W1を供給するための供給路を構成する。
【0058】
バイパス弁312は、バイパスラインL6に設けられている。バイパス弁312は、バイパスラインL6における原水W1の流通を制御する。バイパス弁312は、弁体の駆動部が制御部5と電気的に接続されている。バイパス弁312における弁の開閉は、制御部5により制御される。
【0059】
第2補水ラインL8は、一方の端部において、原水ラインL1の接続部J14に接続され、他方の端部において、塩水タンク4と連通している。第2補水ラインL8は、リンス・プロセスST5において、原水ラインL1の接続部J14から流通する原水W1を、塩水タンク4に供給する供給路を構成する。
【0060】
次に、液タンク70について説明する。液タンク70は、図2に示すように、塩水タンク4及び原水タンク6を含んで1つのタンクとして構成される。塩水タンク4は、図1に示すように、タンク領域41と、塩載置部42と、ネット43と、を備える。タンク領域41は、塩水タンク4における塩水W4の貯留部を構成する。塩載置部42は、タンク領域41の内部に配置されている。塩載置部42の上部には、塩投入口105が配置される。この塩投入口105を介して、原水W1に溶解させる塩(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)が塩載置部42に投入される。塩載置部42の底部には、透水性を有するネット43が設けられている。塩載置部42には、原水W1に溶解させる塩が載置されている。
【0061】
第2補水ラインL8の他方の端部は、塩載置部42の上部に配置され、塩載置部42に向けて開放されている。第2補水ラインL8から供給された原水W1は、第2補水ラインL8の他方の端部から塩載置部42に向けて流下する。塩載置部42に載置された塩は、タンク領域41に貯留された原水W1により溶解され、塩水W4が生成される。
【0062】
塩水タンク4の底部には、塩水ラインL4の上流側の端部が接続されている。再生プロセスST3において、タンク領域41の内部に貯留された塩水W4は、塩水タンク4における液面と排水ラインL5の開放末端部との間の水頭圧差により、塩水ラインL4を流下する。この塩水W4は、塩水ラインL4の接続部J4において、希釈水ラインL3を流下した原水W1と混合して希釈される。希釈された塩水W4は、軟水ラインL2の一部を流下して圧力タンク2に供給され、頂部スクリーン241からイオン交換樹脂床211の頂部に配液される。
【0063】
更に、塩水タンク4は、液面制御手段としての第2フロート弁75を備える。第2フロート弁75は、第2補水ラインL8の他方の端部に設けられている。ここで、第2フロート弁75の構成と動作について簡単に説明する。第2フロート弁75は、図示しないフロートと、弁体と、原水パイプと、を備える。
【0064】
フロートは、円筒状の浮力体であり、中心部に原水パイプが貫通している。フロートは、原水パイプに沿って上下方向に移動自在に支持されている。フロートの上部には、磁石が取り付けられている。フロートは、タンク領域41に貯留された塩水W4の液面に浮いており、塩水W4の水位に追従して上下方向に移動する。
【0065】
弁体は、円柱状の部材であり、原水パイプの内部に形成された擦動空間に収容されている。この擦動空間は、下端部が原水W1の流入口となる一方で、上端部が原水W1の流出口となっている。弁体は、擦動空間を上下方向に移動することができ、弁体が流出口に当接することにより、原水W1の流通が遮断されるようになっている。すなわち、原水W1の流出口は、弁体に対して弁座として機能する。また、弁体の内部には、磁性体が組み込まれている。
【0066】
原水パイプは、第2補水ラインL8と連通した管路である。原水パイプは、塩水タンク4(タンク領域41)の内部に略垂直に配置されている。上述したように、原水パイプは、フロートの中心部を貫通している。原水パイプの上部には、逆U字形の出口管が接続されている。また、出口管の端部は、塩水タンク4の塩載置部42に向けて開放されている。原水パイプを流通する原水W1は、塩水タンク4に貯留された塩水W4と混合せずに、出口管の端部へ導かれる。
【0067】
上記構成において、塩水タンク4における塩水W4の液面が所定の水位に達していない場合、第2補水ラインL8から供給された原水W1は、原水パイプから出口管を流通し、塩水タンク4の塩載置部42に供給される。これにより、塩水タンク4における塩水W4の液面が上昇する。塩水W4の液面が上昇すると、液面と共にフロートが上昇する。このとき、フロートの磁石は、弁体の磁性体を吸引するため、原水パイプの擦動空間に収容された弁体も、フロートと共に上昇する。そして、液面が所定の水位まで上昇すると、上昇した弁体が擦動空間の流出口に当接して、管路を閉鎖する。これにより、管路からの原水W1の供給が停止する。
【0068】
一方、塩水タンク4における塩水W4の液面が所定の水位より低くなると、液面と共にフロートが下降する。このとき、フロートの磁石は、弁体の磁性体を吸引するため、原水パイプの擦動空間に収容された弁体も、フロートと共に下降する。そして、液面が所定の水位まで降下すると、下降した弁体が擦動空間の流出口から離反して、管路を開放する。これにより、管路からの原水W1の供給が開始される。
【0069】
本実施形態において、塩水タンク4のタンク領域41に貯留された塩水W4の液面は、第2フロート弁75により所定範囲に維持される。このため、塩水タンク4における液面と排水ラインL5の開放末端部との間の水頭圧差がほぼ一定となる。
また、塩水タンク4の上部には、オーバーフロー管(図示せず)が取り付けられている。このオーバーフロー管は、第2フロート弁75の故障等により流路の遮断不良が発生した場合に、溢れた塩水W4を系外に排出するための設備である。
【0070】
次に、原水タンク6について説明する。原水タンク6は、液面制御手段としての第1フロート弁74を備える。第1フロート弁74は、第1補水ラインL7の下流側の端部に連結されている。第1フロート弁74は、原水タンク6の内部に貯留された原水W1の液面が所定範囲に維持されるように、原水タンク6の貯水量を制御する。
【0071】
第1フロート弁74は、原水タンク6の液面の上下変動に追従した浮玉61の変位に応じて流路を開閉する弁であり、ボールタップと呼ばれるものである。本実施形態において、原水タンク6の内部に貯留された原水W1の液面は、第1フロート弁74により所定範囲に維持される。このため、原水タンク6における液面と排水ラインL5の開放末端部との間の水頭圧差がほぼ一定となる。従って、後述する再生プロセスST3及び押出プロセスST4において、イオン交換樹脂床211を流通する原水W1又は塩水W4の線速度を一定に維持することができる。ここで、原水W1又は塩水W4の線速度とは、原水W1又は塩水W4の流量をイオン交換樹脂床211の横断面積で除したものである。
【0072】
なお、上述した第1フロート弁74の構成及び動作は、一般的なボールタップに基づくが、一例を示したものであり、この例に限定されない。また、原水タンク6の上部には、オーバーフロー管(図示せず)が取り付けられている。このオーバーフロー管は、第1フロート弁74の故障等により流路の遮断不良が発生した場合に、溢れた原水W1を系外に排出するための設備である。
【0073】
次に、硬水軟化装置1の筐体100及び流通配管群400について図2を参照しながら説明する。
筐体100は、ベース部101と、胴部102と、上部パネル部103と、トップパネル部104と、を備える。ベース部101は、筐体100の底部を構成する。ベース部101には、圧力タンク2や後述の流通配管群400等の各種部材が設置される。胴部102は、筐体100の側面部を構成し、ベース部101から上方に延びている。胴部102は、硬水軟化装置1の各構成部材の側面を覆うように筒状に構成される。胴部102は、前面パネルと側背面パネルに分割されており、図2は、前面パネルを取り外した状態を示している。胴部102には、第1接続口110、第2接続口111、第3接続口112及び第4接続口113が設けられている。
【0074】
第1接続口110は、後述の原水ライン用第2配管402の上流側の端部に配置される。第1接続口110は、筐体100の外部において原水ラインL1を形成する配管(図示せず)と接続可能に構成される。第2接続口111は、筐体100の内部において第1補水ラインL7を形成する配管(図示せず)の上流側の端部に配置される。第2接続口111は、筐体100の外部において第1補水ラインL7を形成する配管(図示せず)と接続可能に構成される。第3接続口112は、後述の軟水ライン用第2配管404の下流側の端部に配置される。第3接続口112は、筐体100の外部において軟水ラインL2を形成する配管(図示せず)と接続可能に構成される。第4接続口113は、後述の排水ライン用配管407の下流側の端部に配置される。第4接続口113は、筐体100の外部において排水ラインL5を形成する配管(図示せず)と接続可能に構成される。
【0075】
上部パネル部103は、胴部102の上部に配置される。上部パネル部103は、硬水軟化装置1の塩投入口105及び図示しない操作部(制御盤)を有する。
トップパネル部104は、上部パネル部103の上面に配置され、上部パネル部103に対して開閉可能に構成される。
【0076】
流通配管群400は、流通ライン群のうち、蓋部材22の外部に配置される複数のラインを意味する。流通配管群400は、原水ライン用第1配管401と、原水ライン用第2配管402と、軟水ライン用第1配管403と、軟水ライン用第2配管404と、希釈水ライン用配管405と、塩水ライン用配管406と、排水ライン用配管407と、補水ライン用配管408と、を備える。
【0077】
原水ライン用第1配管401は、蓋部材22の外部に配置される原水ラインL1を形成する配管であり、蓋部材22の第1蓋流路221(図3参照)とプロセス制御バルブ3とを接続する。原水ライン用第2配管402は、蓋部材22の外部に配置される原水ラインL1を形成する配管であり、筐体100の第1接続口110とプロセス制御バルブ3とを接続する。つまり、原水ライン用第2配管402は、プロセス制御バルブ3及び原水ライン用第1配管401を介して間接的に蓋部材22の第1蓋流路221と接続されている。原水ライン用第2配管402は、2つのラインに分岐しており、それぞれのラインには減圧弁73が設けられている。
これらの原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402は、曲げ加工が容易な銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成される。
【0078】
軟水ライン用第1配管403は、蓋部材22の外部に配置される軟水ラインL2を形成する配管であり、蓋部材22の第2蓋流路222(図3参照)とプロセス制御バルブ3とを接続する。軟水ライン用第2配管404は、蓋部材22の外部に配置される軟水ラインL2を形成する配管であり、筐体100の第3接続口112とプロセス制御バルブ3とを接続する。つまり、軟水ライン用第2配管404は、プロセス制御バルブ3及び軟水ライン用第1配管403を介して間接的に蓋部材22の第2蓋流路222と接続されている。
【0079】
これらの軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404は、その内面が銅及び銅合金を除く群より選ばれた1種以上の材料により形成される。例えば、軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404には、塩化ビニル樹脂、ステンレス等により形成された配管を用いたり、その他の材料(銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料)により形成された配管の内面にニッケルメッキを施した配管を用いたりすることができる。
【0080】
希釈水ライン用配管405は、希釈水ラインL3を形成する配管であり、原水タンク6(液タンク70)とプロセス制御バルブ3とを接続する。希釈水ライン用配管405は、逆止弁ボックス420(第1逆止弁71)を介してプロセス制御バルブ3に接続される。塩水ライン用配管406は、塩水ラインL4を形成する配管であり、塩水タンク4(液タンク70)とプロセス制御バルブ3とを接続する。塩水ライン用配管406は、逆止弁ボックス420(第2逆止弁72)を介してプロセス制御バルブ3に接続される。
希釈水ライン用配管405は、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成された配管を用いることができる。一方、塩水ライン用配管406は、塩水W4に対する耐腐食性を考慮して、合成樹脂材料で形成された配管を用いるのが望ましい。
【0081】
排水ライン用配管407は、排水ラインL5を形成する配管であり、筐体100の第4接続口113とプロセス制御バルブ3とを接続する。排水ライン用配管407には、排水用フロースイッチ412が設けられている。
補水ライン用配管408は、第2補水ラインL8を形成する配管であり、塩水タンク4(液タンク70)と原水ライン用第1配管401とを接続する。
排水ライン用配管407は、塩水W4に対する耐腐食性を考慮して、合成樹脂材料で形成された配管を用いるのが望ましい。一方、補水ライン用配管408は、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成された配管を用いることができる。
【0082】
以上のように構成される流通配管群400は、ベース部101の上方、圧力タンク2の側方、液タンク70の下方及び胴部102で囲まれる空間に、主として配置されている。また、この空間において、プロセス制御バルブ3は、圧力タンク2の側方であって圧力タンク2の近傍に配置されている。
【0083】
次に、制御部5について説明する。制御部5は、水処理プロセスST1〜リンス・プロセスST5を順に切り換えるように、プロセス制御バルブ3を制御する。制御部5は、図示しないメモリと、演算部としてのCPUと、を備える。
【0084】
メモリは、後述する水処理プロセスST1、呼び水プロセスST2、再生プロセスST3、押出プロセスST4、及びリンス・プロセスST5の各プロセスの処理手順に関するデータ等を記憶する。
【0085】
CPUは、原水用フロースイッチ321から出力された検出信号(原水ラインL1を所定量の原水W1が流通したことを検知したときに出力される信号)やタイマ等の情報に基づいて、硬水軟化装置1で実行すべき処理を設定する。そして、CPUは、メモリに記憶された各プロセスの処理手順に関するデータに基づいて、所定の弁開閉信号をプロセス制御バルブ3に出力する。なお、プロセス制御バルブ3を構成する各弁311〜315の開閉は、弁駆動回路(図示せず)により制御される。弁駆動回路は、CPUにより出力された弁開閉信号に基づいて、原水通水弁311、軟水通水弁313、バイパス弁312、塩水弁314、及び再生排水弁315における弁の開閉を制御する。以下の説明において、弁を開くことを「開状態」といい、弁を閉じることを「閉状態」という。
【0086】
上記構成のように構成された硬水軟化装置1において、制御部5は、プロセス制御バルブ3の流路を切り換えることにより、図4に示す以下のプロセスST1〜ST5を順次実施する。
(ST1)原水W1をイオン交換樹脂床211に対して下から上へ通過させる水処理プロセス(水軟化プロセス)
(ST2)原水W1を排水ラインL5から強制排水して、排水ラインL5の内部に滞留しているエアを排出する(エア抜きする)と共に、排水ラインL5に溜まったゴミ等を除去することにより、再生不良を防止する呼び水プロセス
(ST3)再生液としての塩水W4をイオン交換樹脂床211に対して上から下へ通過させる再生プロセス
(ST4)押出水としての原水W1をイオン交換樹脂床211に対して上から下へ通過させる押出プロセス
(ST5)濯ぎ水としての原水W1をイオン交換樹脂床211に対して上から下へ通過させるリンス・プロセス
【0087】
プロセス制御バルブ3における各弁311〜315の開閉は、図5に示すように、プロセスST1〜ST5毎に、制御部5により制御される。その結果、圧力タンク2の内部は、プロセスST1〜ST5毎に、流体の流れが生成される状態か、或いは、流体の流れが生成されない状態となる。
【0088】
次に、本実施形態における硬水軟化装置1の運転方法(動作)について詳細に説明する。なお、水処理プロセスST1を除く各プロセスST2〜ST5においては、バイパス弁312が開状態となっている。そのため、原水ラインL1の接続部J11よりも下流側を流通する過剰な原水W1は、接続部J12からバイパスラインL6へ流通し、接続部J22及び軟水ラインL2を介して、軟水W2の需要箇所へ一時的に供給される。
【0089】
〔水処理プロセスST1〕
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜315は、図5のST1に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる水道水、地下水、工業用水等の原水W1は、原水ラインL1を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、底部スクリーン242から配水される。底部スクリーン242から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を上昇流で通過する。その過程において、原水W1の硬度成分は、ナトリウムイオン(又は、カリウムイオン)へ置換され、原水W1は軟水化される。
【0090】
イオン交換樹脂床211を通過した処理水(軟水W2)は、圧力タンク2の頂部で頂部スクリーン241へ集水される。その後、軟水W2は、軟水ラインL2を介して、軟水W2の需要箇所へ供給される。そして、所定量の軟水W2を採取することにより、イオン交換樹脂床211が硬度成分を置換できなくなると、制御部5は、呼び水プロセスST2以降のプロセスを実施する。
【0091】
〔呼び水プロセスST2〕
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜315は、図5のST2に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる原水W1は、原水ラインL1から接続部J12及びJ13を経て排水ラインL5を流通し、排水W5として排水ラインL5の開放末端部から系外に排出される。
【0092】
〔再生プロセスST3〕
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜315は、図5のST3に示す開閉状態に設定される。その結果、塩水タンク4の内部に貯留された塩水W4は、塩水タンク4の液面と排水ラインL5の開放末端部との水頭圧差により、塩水ラインL4を介して流下する。同時に、原水タンク6の内部に貯留された原水W1は、原水タンク6の液面と排水ラインL5の開放末端部との水頭圧差により、希釈水ラインL3を介して流下する。各ラインを流下した塩水W4と原水W1とは、塩水ラインL4の接続部J4で混合され、所定濃度(約10重量%)の塩水W4となる。この塩水W4は、塩水ラインL4を介して、圧力タンク2の頂部に配置された頂部スクリーン241から配液され、圧力タンク本体21の内部を下降流で通過する。その過程において、塩水W4は、イオン交換樹脂床211を再生する。使用済みの塩水W4は、圧力タンク2の底部に配置された底部スクリーン242で集液され、排水ラインL5を介して系外に排水される。この再生プロセスST3は、所定時間実行され、所定量の塩水W4を供給することにより完了する。
【0093】
〔押出プロセスST4〕
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜315は、図5のST4に示す開閉状態に設定される。その結果、塩水W4が塩水ラインL4を介して流下しなくなり、原水タンク6の内部に貯留された原水W1のみが希釈水ラインL3及び塩水ラインL4を介して流下する。流下した原水W1は、圧力タンク2の頂部に配置された頂部スクリーン241から配水され、圧力タンク本体21の内部を下降流で通過する。その過程において、原水W1は、先行して供給された塩水W4を押し出しながら、引き続き、イオン交換樹脂床211を再生する。使用済みの塩水W4及び原水W1は、圧力タンク2の底部に配置された底部スクリーン242で集水され、排水ラインL5を介して系外に排水される。この押出プロセスST4は、所定時間実行され、所定量の原水W1を供給して塩水W4を押し出すことにより完了する。
【0094】
〔リンス・プロセスST5〕
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜315は、図5のST5に示す開閉状態に設定される。その結果、軟水通水弁313及びバイパス弁312が開状態になり、原水ラインL1には、原水供給源から原水W1が圧送される。この原水W1は、原水ラインL1、接続部J12、バイパスラインL6、接続部J22、軟水ラインL2を介して、圧力タンク2へ流通する。そして、原水W1は、圧力タンク2の頂部に配置された頂部スクリーン241から配水され、圧力タンク本体21の内部を下降流で通過する。その過程において、原水W1は、イオン交換樹脂床211の内部に残留する塩水W4を洗い流しながら、イオン交換樹脂床211をリンスする。使用済みの原水W1は、圧力タンク2の底部に配置された底部スクリーン242で集水され、排水ラインL5を介して系外に排水される。このリンス・プロセスST5は、原水用フロースイッチ321及び/又は排水用フロースイッチ412による水流有りの積算検知時間が所定時間に達するまで実行され、所定量の原水W1を供給することにより完了する。
【0095】
また、リンス・プロセスST5において、原水供給源から圧送された原水W1の一部は、原水ラインL1、接続部J14、及び第2補水ラインL8を介して、塩水タンク4へ供給される。これにより、次回の再生プロセスST3で使用する塩水W4が調製される。
【0096】
このように、リンス・プロセスST5においては、外部の原水供給源から圧送された原水W1が圧力タンク2へ流通する。従って、圧力タンク2への単位時間当たりの原水供給量は、押出プロセスST4の場合よりも大きくなる。このため、イオン交換樹脂床211の内部に残留する塩水W4は、速やかに洗い流される。制御部5は、リンス・プロセスST5が終了すると、プロセス制御バルブ3を水処理プロセスST1の状態に復帰させる。
【0097】
なお、呼び水プロセスST2〜リンス・プロセスST5においては、バイパス弁312が開状態となっている。このため、ユーザが軟水W2の需要箇所で蛇口等を開くと、バイパスラインL6を介して原水W1が供給される。このように、本実施形態の硬水軟化装置1では、一連の再生作動の実行時において、ユーザに原水W1を供給することができる(原水供給状態)。
【0098】
上述した本実施形態の硬水軟化装置1によれば、例えば、以下のような各効果が奏される。
本実施形態の硬水軟化装置1は、圧力タンク2と、第1蓋流路221及び第2蓋流路222を有する蓋部材22と、第1蓋流路221及び第2蓋流路222に接続される流通配管群400と、圧力タンク2の側方に配置され、流通配管群400を介して圧力タンク2に原水W1を導入することにより軟水W2を製造する水処理プロセスの水の流れ;流通配管群400を介して圧力タンク2に塩水W4を導入することによりイオン交換樹脂床211を再生させる再生プロセスの塩水W4の流れを切り換え可能なプロセス制御バルブ3と、蓋部材22の上方に近接して配置され、塩水W4が貯留される塩水タンク4と、を備える。
【0099】
そのため、蓋部材22の上部と塩水タンク4(液タンク70)の底部との間に、プロセス制御バルブ3を配置する必要がなくなり、塩水タンク4(液タンク70)の底部と圧力タンク2の上部とを接近させて配置することができる。従って、筐体100において、塩水タンク4(液タンク70)を従来よりも下方に配置することができ、塩投入口105の配置位置が高くなることを抑制することができる。
【0100】
また、プロセス制御バルブ3は、原水ラインL1、軟水ラインL2、希釈水ラインL3、塩水ラインL4及び排水ラインL5等の一部と複数の弁311〜315とが内蔵されるユニットにより構成される。そのため、各種流体の流通を制御する機能を一箇所に集約することができ、プロセス制御バルブ3をコンパクトに形成することができる。
【0101】
また、圧力タンク2の圧力タンク本体21には、開口部21a近傍において雌ねじ部31を有する口金30がインサート成形されており、蓋部材22は、雌ねじ部31に螺合可能な雄ねじ部225を有する。
そのため、圧力タンク2の開口部21a近傍に、必要な雌ねじ部31を一体的に形成することができると共に、口金30の雌ねじ部31に蓋部材22の雄ねじ部225を螺合させることにより、開口部21aを蓋部材22で容易に閉鎖することができる。
【0102】
また、流通ライン群のうち、軟水W2が流通する軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404は、その内面が銅及び銅合金を除く群より選ばれた1種以上の材料により形成される。そのため、軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404を流通する軟水W2中に銅イオンが溶出することを抑制することができ、いわゆる青水が発生することを抑制することができる。
【0103】
また、蓋部材22の外部に配置される流通ライン群のうち、原水W1が流通する原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402は、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成される。そのため、原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402の曲げ加工が容易になり、狭い空間での配管施工を短時間で行うことができる。
【0104】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。前述の実施形態では、プロセス制御バルブ3は、原水ラインL1や軟水ラインL2等の一部及び複数の弁311〜315等が内蔵されるユニットにより構成されるものとして説明したが、これに制限されない。
例えば、プロセス制御バルブ3は、複数のバルブ(例えば、汎用のモータバルブ等)それぞれが分離して配置されることにより構成されてもよい。この構成によれば、各種のラインに複数の汎用バルブを用いてプロセス制御バルブ3を形成することができる。
【0105】
また、前述の実施形態では、軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404は、その内面が銅及び銅合金を除く群より選ばれた1種以上の材料により形成されるものとして説明し、原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402は、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成されるものとして説明したが、これに制限されない。例えば、軟水ライン用第1配管403、軟水ライン用第2配管404、原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402は、ステンレス材料又は合成樹脂材料で形成されるフレキシブル管よりなるものであってもよい。
【0106】
この構成によれば、軟水ライン用第1配管403及び軟水ライン用第2配管404を流通する軟水W2中に銅イオンが溶出することを防止することができると共に、軟水ライン用第1配管403、軟水ライン用第2配管404、原水ライン用第1配管401及び原水ライン用第2配管402の曲げ施工が容易になり、狭い空間での配管施工を短時間で行うことができる。
【0107】
前述の実施形態では、本発明のイオン交換装置を硬水軟化装置に適用した例について説明したが、本発明の適用はこれに制限されない。例えば、硬水軟化装置におけるイオン交換樹脂のイオン交換樹脂を、陽イオン交換樹脂から陰イオン交換樹脂へ置換すれば、硝酸性窒素除去装置として使用することができる。
【符号の説明】
【0108】
1 硬水軟化装置(イオン交換装置)
2 圧力タンク
3 プロセス制御バルブ(バルブ手段)
4 塩水タンク(再生液タンク)
21a 開口部
22 蓋部材
30 口金
31 雌ねじ部(第1ねじ部)
211 イオン交換樹脂床
221 第1蓋流路(流路)
222 第2蓋流路(流路)
225 雄ねじ部(第2ねじ部)
231 集配液管(流通ライン群)
400 流通配管群(流通ライン群)
401 原水ライン用第1配管(流通ライン群)
402 原水ライン用第2配管(流通ライン群)
403 軟水ライン用第1配管(流通ライン群)
404 軟水ライン用第2配管(流通ライン群)
406 塩水ライン用配管(流通ライン群)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン交換樹脂床が収容され、上部に開口部を有する圧力タンクと、
前記圧力タンクの開口部を閉鎖すると共に、前記圧力タンクの内部と外部とを連通する複数の流路を有する蓋部材と、
前記蓋部材の外部に配置され、前記複数の流路に直接的に又は間接的に接続される流通ライン群と、
前記圧力タンクの側方に配置され、前記流通ライン群を介して前記圧力タンクに原水を導入することにより処理水を製造する水処理プロセスの水の流れ;前記流通ライン群を介して前記圧力タンクに再生液を導入することにより前記イオン交換樹脂床を再生させる再生プロセスの再生液の流れを切り換え可能なバルブ手段と、
前記蓋部材の上方に近接して配置され、前記イオン交換樹脂床を再生する再生液が貯留される再生液タンクと、
を備えるイオン交換装置。
【請求項2】
前記バルブ手段は、前記流通ライン群の一部及び複数のバルブが内蔵されるユニットにより構成される請求項1に記載のイオン交換装置。
【請求項3】
前記バルブ手段は、複数のバルブそれぞれが分離して配置されることにより構成される請求項1に記載のイオン交換装置。
【請求項4】
前記圧力タンクには、前記開口部近傍において第1ねじ部を有する口金がインサート成形されており、
前記蓋部材は、前記第1ねじ部に螺合可能な第2ねじ部を有する請求項1から3のいずれかに記載のイオン交換装置。
【請求項5】
前記流通ライン群のうち、処理水が流通するラインは、その内面が銅及び銅合金を除く群より選ばれた1種以上の材料により形成される請求項1から4のいずれかに記載のイオン交換装置。
【請求項6】
前記蓋部材の外部に配置される前記流通ライン群のうち、原水が流通するラインは、銅及び銅合金からなる群より選ばれた1種以上の材料により形成される請求項1から5のいずれかに記載のイオン交換装置。
【請求項7】
前記蓋部材の外部に配置される前記流通ライン群は、ステンレス材料又は合成樹脂材料で形成されるフレキシブル管よりなる請求項1から5のいずれかに記載のイオン交換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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