説明

インクジェットヘッドの駆動方法

【課題】吐出されるインク液滴の大きさと速度を調節することができ、高周波吐出でも安定性を維持することができるインクジェットヘッドの駆動方法を提供する。
【解決手段】圧力チャンバが膨脹する周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階と、圧力チャンバが膨脹状態から収縮状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階と、圧力チャンバが収縮する周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階と、圧力チャンバが収縮状態から膨脹状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階と、を含むインクジェットヘッドの駆動方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッドの駆動方法(Driving method of inkjet head)に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッドは、圧力チャンバにインクを収容し、圧力チャンバの一部を成すメンブレインを駆動させて圧力チャンバを加圧することにより圧力チャンバに繋がるノズルを介してインク液滴を吐出する方式で印刷を行う。
【0003】
メンブレインの駆動は、メンブレインに結合されるアクチュエータに印加される電圧を調節して行われるが、アクチュエータに伝送される一連の駆動信号、すなわち駆動波形の形態は吐出されるインク液滴の大きさ、吐出速度及び安定性に大きい影響を及ぼすことになる。このようなインク液滴の吐出の特性はインクジェットヘッドの内部構造、アクチュエータの形状、ノズルの大きさ及びインクの特性などに応じて、同一な駆動波形を印加してアクチュエータを駆動しても異なる様相を示すことになる。したがって、インクジェットヘッドの特性を把握して最適化の駆動波形をアクチュエータに印加することがインクジェットヘッドの性能を極大化する方法になる。
【0004】
図1ないし図3は、従来技術によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。図1のように駆動波形の最後の部分で再度パルス波形を印加してアクチュエータの動きを柔らかくすることで、効率的なメニスカス(meniscus)振動の抑制及び、所望する直径でインク液滴の安定的な吐出が可能になる。しかし、これは駆動波形とアクチュエータの共振との関係のみを考慮したという限界がある。
【0005】
図2は、駆動波形の形態をアクチュエータの共振周期(Ta)または圧力チャンバの共振周期(Tc)に応ずるように形成したことで、これを介してメニスカスの振動の抑制及びインク液滴の吐出の安定化が可能である。
【0006】
図3は、インク液滴を微細にして分解能を向上させるためにノズル径を小さくすれば速度が遅くなり、速度を増加させるためにノズル径を大きくすれば分解能が落ちるという点を補完するために、径の大きいノズルで小さな液滴と大きい液滴とも製造できる駆動波形である。
【0007】
しかし、前述の従来技術によるインクジェットヘッドの駆動波形は所望する大きさのインク液滴を安定的に高速吐出するためにアクチュエータ、圧力チャンバ及びメニスカスそれぞれの共振周波数をすべて考慮してインクジェットヘッドの共振周期全体にかけた一連の駆動波形を提示することができないという限界がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、インクジェットヘッドの共振周波数を用いてアクチュエータに印加される駆動波形を設定することにより吐出されるインク液滴の大きさと速度を調節することができ、高周波吐出でも安定性を維持することができるインクジェットヘッドの駆動方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1実施形態によれば、所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、圧力チャンバに繋がるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動してインク液滴を吐出させる方法であって、(a)圧力チャンバが膨脹する周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階と、(b)圧力チャンバが膨脹状態から収縮状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階と、(c)圧力チャンバが収縮する周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階と、(d)圧力チャンバが収縮状態から膨脹状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階と、を含むインクジェットヘッドの駆動方法が提供される。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、圧力チャンバが膨脹及び収縮する周期の代りにノズルに形成されるインク液滴のメニスカス(meniscus)がノズルの中へ吸入及びノズルの外に吐出される周期に合わせてメンブレインを加圧または減圧駆動させることができる。
【0011】
すなわち、本発明の第2実施形態によれば、圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、圧力チャンバに繋がって所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動してインク液滴を吐出させる方法であって、(a)メニスカスが吸入される周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階、(b)メニスカスが吸入状態から吐出状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階、(c)メニスカスが吐出される周期に応じて圧力チャンバの体積が増加するようにメンブレインを減圧駆動する段階、及び(d)メニスカスが吐出状態から吸入状態に転換する時点に応じて圧力チャンバの体積が減少するようにメンブレインを加圧駆動する段階と、を含むインクジェットヘッドの駆動方法が提供される。
【0012】
段階(b)は、メンブレインが減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に、圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に、またはメニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が含まれるように行われることができ、メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に、またはメニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が一致するように行われることも好ましい。
【0013】
段階(c)は、圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態にまたはメニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点の以前にメンブレインの減圧駆動が完了されるように行われることができ、段階(c)と段階(d)の間にメンブレインの駆動を停止して圧力チャンバの体積が維持されるようにすることが好ましい。
【0014】
段階(d)は、メンブレインが減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に、またはメニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が含まれるように行われることができ、メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に、またはメニスカスが吐出状態から吸入状態に転換する時点が一致するように行われることも好ましい。
【0015】
段階(d)の以後に、(e)圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に、またはメニスカスの吸入状態から吐出状態に転換される時点に一致するようにメンブレインを減圧駆動して圧力チャンバの体積が初期値になるようにすることが好ましく、段階(d)と段階(e)の間にメンブレインの駆動を停止して圧力チャンバの体積が維持されるようにすることが好ましい。
【0016】
メンブレインを加圧または減圧駆動する時間は、メンブレインの共振周期より長いことが好ましい。段階(a)と段階(b)の間に、(f)メンブレインの駆動を停止して圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含むことができ、段階(a)に所要される時間と段階(f)に所要される時間の合は共振周期の半分に該当する時間と同一であることが好ましい。
【0017】
段階(b)と段階(c)の間にメンブレインの駆動を停止して圧力チャンバの体積が維持されるようにすることが好ましい。メンブレインにはアクチュエータが結合され、メンブレインの加圧または減圧駆動はアクチュエータに印加される電圧値を調節して行われることができる。
【0018】
このような一般的で具体的な本発明の実施形態は、システム、方法、コンピュータプログラムの記録された記録媒体、またはこれらの組合を用いて実施されることができる。
【0019】
すなわち、本発明の第3実施形態によれば、所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、メンブレインに結合されてメンブレインが圧力チャンバを加圧または減圧するようにメンブレインを駆動するアクチュエータと、アクチュエータに信号を伝送する信号生成部と、圧力チャンバに繋がるノズルを含み、信号生成部は、上述した本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの駆動方法が行われるように信号を順次に生成することを特徴とするインクジェット記録装置が提供される。
【0020】
また、本発明の第4実施形態によれば、圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、メンブレインに結合されてメンブレインが圧力チャンバを加圧または減圧するようにメンブレインを駆動するアクチュエータと、アクチュエータに信号を伝送する信号生成部と、圧力チャンバに繋がって所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含み、信号生成部は、上述した本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの駆動方法が行われるように信号を順次に生成することを特徴とするインクジェット記録装置が提供される。
【0021】
メンブレインを減圧駆動するための信号は、マイナス(−)電圧を有し、メンブレインを加圧駆動するための信号はプラス(+)電圧を有することが好ましい。
【0022】
本発明の第5実施形態によれば、所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、圧力チャンバに繋がるノズルからインク液滴を吐出して印刷を行うインクジェット記録装置にて実行できる命令語のプログラムが類型的に具現されていて、インクジェット記録装置により判読できる記録媒体であって、上述した本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの駆動方法が行われるように制御信号を生成して出力する段階を順次に実行するプログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0023】
本発明の第6実施形態によれば、圧力チャンバと、圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、圧力チャンバに繋がって所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動して印刷を行うインクジェット記録装置にて実行できる命令語のプログラムが類型的に具現されていて、インクジェット記録装置により判読できる記録媒体であって、上述した本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの駆動方法が行われるように制御信号を生成して出力する段階を順次に実行するプログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0024】
上記の以外の、異なる実施形態、特徴、利点は後述の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明よりさらに明確になる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の好ましい実施例によれば、アクチュエータ、圧力チャンバ及びメニスカスの共振周波数をすべて考慮してアクチュエータに印加される駆動波形を設計することにより、インク液滴が吐出される過程中アクチュエータの共振に影響を受けないで、インク液滴の吐出速度を高めることができ、インク液滴の大きさを最小化に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明によるインクジェットヘッドの駆動方法の好ましい実施例を添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面を参照して説明することにおいて、同一であるかまたは対応する構成要素は同一な図面番号を付与してこれに対する重複される説明は略する。
【0027】
図4は、本発明の好ましい第1実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法を示す手順図であり、図5は、本発明の好ましい第2実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法を示す手順図であって、図6は、本発明の好ましい一実施例によるインクジェットヘッドの構造を示す断面図である。図6を参照すると、圧力チャンバ10、メンブレイン12、アクチュエータ14、ノズル16、インク流入口18が示されている。
【0028】
本実施例は、圧力チャンバ10と、圧力チャンバ10の一面を構成するメンブレイン12と、圧力チャンバ10に繋がるノズル16を含んで構成されるインクジェットヘッドにおいて、インク流入口18を介して圧力チャンバ10にインクを供給し、メンブレイン12に一体挙動するように結合されたアクチュエータ14に駆動信号を印加してメンブレイン12を駆動させることによりノズル16を介してインク液滴が吐出されるようにするインクジェットヘッドの駆動方法に関する。
【0029】
アクチュエータ14に駆動信号を印加してメンブレイン12を駆動させると、メンブレイン12及び圧力チャンバ10はそれぞれ所定の共振周期で振動することになり、圧力チャンバ10にインクが充電されている場合にはノズル16の端部に形成されるインク液滴のメニスカスも所定の共振周期で振動することになる。すなわち、メンブレイン12は所定の共振周期で圧力チャンバ10を加圧及び減圧する振動をすることになり、圧力チャンバ10は所定の共振周期で収縮及び膨脹する振動をすることになって、メニスカスは所定の共振周期でインク液滴がノズル16に吐出されてノズル16の中へ吸入されるように振動することになる。
【0030】
本実施例は、このようなメンブレイン12、圧力チャンバ10及びメニスカスの共振周期を考慮してアクチュエータ14に印加される駆動信号の波形、すなわち駆動波形を設計することにより所望の大きさのインク液滴が安定的に高速吐出されるようにした。
【0031】
一方、アクチュエータ14に駆動信号を印加する場合、例えば、プラス(+)電圧を印加するとアクチュエータ14が圧力チャンバ10の方に変形されてメンブレイン12が圧力チャンバ10を加圧する方向に駆動され、マイナス(−)電圧を印加するとアクチュエータ14が圧力チャンバ10の反対方へ変形されてメンブレイン12が圧力チャンバ10を減圧させる方向に駆動される。このようなメンブレイン12の駆動形態に対して、以下、詳細な説明ではメンブレイン12の'加圧駆動'または'減圧駆動'と言って説明する。
【0032】
本実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法は、先ず、段階100で、圧力チャンバ10の体積が増加するようにメンブレイン12を減圧駆動する。圧力チャンバ10の共振周期(Tc)を考慮する場合、圧力チャンバ10が膨脹する間、すなわち、圧力チャンバ10の共振周期の半分程度に相当する時間の間にメンブレイン12を減圧駆動する。これのために所定の時間の間にメンブレイン12を駆動した後、段階102で、圧力チャンバ10の体積が膨脹された状態を維持するためにメンブレイン12の駆動を停止させる方が良い。すなわち、メンブレイン12を減圧駆動してメンブレイン12が減圧駆動された状態を維持する時間は圧力チャンバ10の共振周期(Tc)の半分と等しくなる。
【0033】
メンブレイン12を減圧駆動させる時間はアクチュエータ14の共振周期、すなわちメンブレイン12の共振周期(Ta)より長くすることで、メンブレイン12の共振が圧力チャンバ10の体積変化やメンブレイン12の駆動に影響を及ぼさないようにする。メンブレイン12を駆動させる時間が共振周期(Ta)より短くなると、メンブレイン12の駆動が完了された後共振によるメンブレイン12に振動が残留されて圧力チャンバ10に不要な振動の伝達される恐れがあるからである。このようにメンブレイン12の共振周期(Ta)より長くメンブレイン12を駆動することは後述するメンブレイン12の減圧または加圧駆動に対して共通的に適用される。
【0034】
また、メンブレイン12を減圧駆動した後、上述したようにメンブレイン12が減圧された状態で停止されるように均一な信号を印加することによりメンブレイン12の共振による振動が圧力チャンバ10に影響を及ぼさないようにする。
【0035】
次に、圧力チャンバ10の共振周期に応じて、段階104で、圧力チャンバ10が膨脹状態から収縮状態に転換する時点で、減圧状態で停止されているメンブレイン12が加圧状態になり圧力チャンバ10の体積が減少するように加圧駆動する。すなわち、メンブレイン12の駆動波形と圧力チャンバ10の共振波形の間に補強干渉が発生するようにする。これはアクチュエータ14に印加されていたマイナス電圧をプラス電圧に転換させることにより具現される。このようにしてノズル16を介してインク液滴が吐出される。
【0036】
インク液滴の吐出速度を最大にするためには、圧力チャンバ10の膨脹状態から収縮状態に転換する時点と、メンブレイン12の減圧状態から加圧状態に転換される時点が一致するように減圧駆動されたメンブレイン12を加圧駆動する方が良い。但し、インク液滴の露出速度のみを考慮する場合ではなく、インク液滴の大きさ、吐出の安定性などを考慮する場合には圧力チャンバ10の膨脹状態から収縮状態に転換する時点にメンブレイン12の加圧駆動を始めるか、または予めメンブレイン12を加圧駆動させて圧力チャンバ10の膨脹状態から収縮状態に転換する時点でメンブレイン12の加圧駆動が完了されるようにするなど圧力チャンバ10の共振周期に応じてメンブレイン12を駆動する方が良い。
【0037】
インク液滴が吐出された後に、段階106で、所定の時間の間メンブレイン12の駆動を停止して、圧力チャンバ10の収縮状態で体積が維持されるようにする。'メンブレイン12の駆動を停止する'と言うのはアクチュエータ14に印加される電圧の大きさを均一に維持してメンブレイン12が動かないように固定させることを意味する。これは、メンブレイン12、圧力チャンバ10などインクジェットヘッドの構造の共振による振動がインク液滴の吐出過程に影響を及ぼさないようにするためである。
【0038】
次に、段階108で、圧力チャンバ10が収縮する間に圧力チャンバ10の体積が増加するようにメンブレイン12を減圧駆動する。減圧駆動は、圧力チャンバ10が収縮した後、また膨脹状態に転換する時点以前に完了されるようにする。これは後述するように、圧力チャンバ10が膨脹状態に転換する時点に合わせてメンブレイン12をまた加圧駆動するために予めメンブレイン12を減圧された状態で駆動させておくためである。
【0039】
メンブレイン12が減圧駆動された後には、段階110で、これを停止状態に固定させて圧力チャンバ10の体積が変動されないで一定に維持されるようにする。これは上述したようにインクジェットヘッドの構造の共振による振動が圧力チャンバ10などに影響を及ぼさないようにするためである。
【0040】
段階112で、メンブレイン12を減圧駆動された状態に準備し、圧力チャンバ10が共振周期に応じて収縮状態から膨脹状態に転換する時点に相応して圧力チャンバ10の体積が減少するようにメンブレイン12を加圧駆動する。すなわち、メンブレイン12の駆動波形と圧力チャンバ10の共振波形との間に相殺干渉が発生するようにする。これは、圧力チャンバ10が共振に応じて膨脹しようとする力とメンブレイン12の駆動に応じて圧力チャンバ10を加圧する力を互いに相殺させる過程であって、ノズル16の部分での二番目のインク液滴が若干吐出されてまたノズル16の中に入る結果をもたらす。
【0041】
メンブレイン12の一番目の加圧駆動ではノズル16の外にインク液滴が吐出されることと同時にそれに応ずるインク液滴の'尾'部分がインク液滴に合わされて結果的にインク液滴の大きさが増加することになる。しかし、上述したようにメンブレイン12を二番目加圧駆動する過程を追加すると、若干吐出されてまたノズル16の中に入るインク液滴が一番目の吐出されたインク液滴の'尾'部分を取ってノズル16の中に再び入ることにより、一番目に吐出されたインク液滴の大きさが吐出当時の大きさに維持される。すなわち、インク液滴の大きさを微細に制御することができる。
【0042】
インク液滴の大きさを最小にするためには圧力チャンバ10の収縮状態から膨脹状態に転換する時点と、メンブレイン12の減圧状態から加圧状態に駆動される時点が一致するように減圧駆動されたメンブレイン12を加圧駆動することが良い。但し、インク液滴の大きさをより流動的に制御するためには圧力チャンバ10の収縮状態から膨脹状態に転換する時点でメンブレイン12の加圧駆動を始めるか、または予めメンブレイン12を加圧駆動させて圧力チャンバ10の収縮状態から膨脹状態に転換する時点でメンブレイン12の加圧駆動が完了されるようにするなど圧力チャンバ10の共振周期に応じてメンブレイン12を駆動することが良い。
【0043】
メンブレイン12の加圧駆動が完了された後には、段階114で、メンブレイン12の駆動を停止させて圧力チャンバ10の体積が維持されるようにすることが良いことは上述したとおりである。このように圧力チャンバ10の共振周期に応じてメンブレイン12を駆動させた後には後続の吐出に備えるために、段階116で、圧力チャンバ10の膨脹状態から収縮状態に転換される時点に一致するようにメンブレイン12を減圧駆動して圧力チャンバ10の体積が初期状態に戻るようにする。この過程はインク液滴の吐出される過程ではなくて、インクジェットヘッドの構造の安定的な挙動のために必要な範囲内でメンブレイン12を初期状態に復帰させる過程である。
【0044】
図5に示す第2実施例の場合には、圧力チャンバ10の共振周期の代りにノズル16に形成されるインク液滴のメニスカス(meniscus)の共振周期に応じてメンブレイン12を加圧または減圧駆動させる。
【0045】
すなわち、第2実施例は、圧力チャンバ10と、圧力チャンバ10の一面を構成するメンブレイン12と、圧力チャンバ10に繋がるノズル16を含んで構成されるインクジェットヘッドでにおいて、ノズル16の入口に形成されるインク液滴のメニスカスがノズル16の内外に吐出及び吸入される共振周期を考慮してこれに応ずるようにメンブレイン12に結合されたアクチュエータ14に印加する駆動波形を設計するインクジェットヘッドの駆動方法に関する。
【0046】
第2実施例は、第1実施例と同一な過程でインクジェットヘッドを駆動するが、但し、圧力チャンバ10の共振周期、圧力チャンバ10の膨脹/収縮状態から収縮/膨脹状態に転換する時点の代わりにノズル16の入口に形成されたメニスカスの共振周期、メニスカスの吐出/吸入状態から吸入/吐出状態に転換する時点にメンブレイン12の加圧または減圧の駆動可否及び駆動時点を対応させた点にその相違点がある。
【0047】
メニスカスの共振周期は、インクジェットヘッドのノズル16部分にレーザを照射してストロボスコープ(stroboscope)で撮影して得られたイメージを分析することで測定する方法などがあり、これは当業者に自明な事項であるためこれに対する詳細な説明は略する。
【0048】
図7は、本発明の好ましい一実施例によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。図7を参照すると、駆動波形(Fd)、アクチュエータの共振波形(Fa)、圧力チャンバの共振波形(Fc)、メニスカスの共振波形(Fm)が示されている。
【0049】
図7に示すように、インク液滴の吐出過程でのインクジェットヘッドには3種の共振、すなわち、アクチュエータ14及びメンブレイン12の共振、圧力チャンバ10の共振、メニスカスの共振が発生することになる。アクチュエータ14の共振波形(Fa)はアクチュエータ14が駆動する際に自体的に発生する共振であり、圧力チャンバの共振波形(Fc)はメンブレイン12の駆動に応じて発生する圧力チャンバ10の共振であって、圧力チャンバ10内に収容されるインクの特性、圧力チャンバ10の構造、メンブレイン12に結合されるアクチュエータ14の構造などにより定まる。メニスカスの共振波形(Fm)はノズル16入口に形成されて空気と接触しているインク液滴のメニスカス(meniscus)がメンブレイン12の駆動に応じて共振することである。
【0050】
本実施例は、このようなインクジェットヘッドの共振波形に応ずるようにアクチュエータ14に印加される一連の駆動信号、すなわち駆動波形(Fd)を設計したことであり、共振波形に対応させるために図7に駆動波形(Fd)を並行して示した。但し、図7で、インクジェットヘッドの共振波形(Fa、Fc、Fm)グラフに対するy軸と駆動波形(Fd)に対するy軸は互いに異なる単位の値が用いられる。
【0051】
メンブレイン12に結合されたアクチュエータ14に駆動信号を印加すると、先ず、アクチュエータ14及びメンブレイン12が所定の周期で共振することになり、それに応じて内部にインクが収容されている圧力チャンバ10が所定の周期で共振することになって、それでノズル16入口に形成されているインク液滴のメニスカスも所定の周期で共振することになる。共振を発生させた振源がアクチュエータ14であるので、メニスカスの共振周期が一番短くてメニスカスの共振周期が一番長くなることに想定すれば、これは図7に概略的に示したような共振波形を示す。
【0052】
上述した第1実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法を図7を参照して説明すると、先ず、駆動波形(Fd)の'a'区間のようにアクチュエータ14の共振周期より長い時間の間メンブレイン12を減圧駆動して圧力チャンバ10の体積を増加させる。次に、駆動波形(Fd)の'b'区間のようにメンブレイン12を停止させて圧力チャンバ10の体積が維持されるようにする。'a'区間と'b'区間は圧力チャンバ10が膨脹する周期の間に成立され、よって'a'区間と'b'区間の間の時間は圧力チャンバ10の共振周期の半分に相当するように設定することが良い。
【0053】
次に、駆動波形(Fd)の'c'区間のように圧力チャンバ10が膨脹状態から収縮状態に転換する時点に合わせてメンブレイン12を加圧駆動する。このように圧力チャンバ10の共振に応じてメンブレイン12を加圧駆動することでインク液滴の吐出される速度が極大化される。勿論、上述したようにメンブレイン12の加圧駆動する時点を必ず圧力チャンバ10の膨脹状態から収縮状態に転換する時点に一致させて図7での'c'区間が'T/2'地点で会うようにしなければならないことではなく、インク液滴の大きさ、吐出の安定性などを考慮して'c'区間の始点や終点が'T/2'地点と一致するようにするなど'c'区間の位置及び傾きが'T/2'地点に応ずるように設計することが良い。
【0054】
一方、アクチュエータ14の共振による影響を排除するために'c'区間の持続時間がアクチュエータ14の周期より長く設定することが良いことは上述したとおりである。
【0055】
圧力チャンバ10の収縮する時点に合わせてメンブレイン12を加圧駆動した後には駆動波形(Fd)の'e'区間のようにまたメンブレイン12を減圧駆動して'T'地点でのメンブレイン12を加圧駆動するための準備をする。メンブレイン12を加圧または減圧駆動した後にはアクチュエータ14の共振による不要な振動を抑制するために駆動波形(Fd)の'd'区間と'f'区間のようにメンブレイン12の加圧または減圧状態で停止されるように一定した大きさの電圧を印加する。
【0056】
次に、圧力チャンバ10の収縮状態から膨脹状態に転換される時点である'T'地点に合わせて'g'区間のようにメンブレイン12を加圧駆動する。このようにメンブレイン12の加圧駆動と圧力チャンバ10の膨脹を互いに相殺させることで、二番目のインク液滴がノズル16の外に若干吐出されてから中方へ吸入され、これは一番目のインク液滴の'尾'部分を取ってノズル16の中に入る役目をすることで一番目のインク液滴の大きさを微細にすることに寄与する。
【0057】
駆動波形(Fd)の'g'区間と'T'地点との関係は駆動波形(Fd)の'c'区間と'T/2'地点との関係と同じく、要求されるインク液滴吐出の性能に応じて多様に設計することができる。加圧駆動されたメンブレイン12は'h'区間のように加圧された状態を維持して、膨脹された圧力チャンバ10がまた収縮される状態に転換される時点に合わせて初期状態に復帰させる。すなわち、駆動波形(Fd)の'i'区間の終点が'3T/2'地点と接するようにする。上記のように本実施例によるインク液滴吐出のための駆動波形(Fd)の一周期が終わって、後続吐出のための準備が完了される。
【0058】
図7に示すようにメンブレイン12を駆動する区間である'a、c、e、g、i'区間はアクチュエータ14の共振を誘発することになり、上述のようにアクチュエータ14の共振による不要な振動の影響を排除するためには上記区間の所要時間をすべてアクチュエータ14の共振周期より長く設定することが良い。
【0059】
図7の駆動波形(Fd)は、圧力チャンバの共振波形(Fc)を基準として設計したが、図7に示すメニスカスの共振波形(Fm)を基準として駆動波形(Fd)を設計することもできることは勿論である。
【0060】
図8は、図7のグラフを数値化して示すグラフである。図8は、図7のうち駆動波形(Fd)部分のみを別途に示したものであり、x軸は時間、y軸は駆動電圧を示す。アクチュエータ14の共振はヘッドの構造に不要な振動を伝達してインク液滴の安定的な吐出を邪魔するので、これを最大限にダンピング(damping)することが高周波の吐出に有利である。したがって、図8での'T1、T3、T5、T7、T9'の区間はアクチュエータ14の共振周期(Ta)の整数倍を維持することが良い。
【0061】
特に、'T3'区間の場合にはインク液滴が吐出される区間であるので、速い速度の液滴の吐出をためにはできるだけ短い時間内にメンブレイン12が加圧されるようにすることが良く、よって、'T3'区間がアクチュエータ14の共振周期(Ta)と等しいように設計することが良い。
【0062】
メンブレイン12の減圧駆動された状態で停止させるための'T2、T6'区間は一定したマイナス(−)電圧が維持されるように印加することが良い。初期にメンブレイン12を減圧駆動してインク液滴吐出のための準備をする区間である'T1'及び'T2'区間は、上述したように圧力チャンバの共振周期(Tc)の半分に該当するようにすることが良く、よって'T2'を'(Tc/2)-T1'に設計する際に吐出されるインク液滴の速度を極大化することができる。
【0063】
'T4'区間は、アクチュエータ14の駆動による影響が圧力チャンバ10などに充分に反映されるように一定した電圧を維持することが良い。
【0064】
一方、インク液滴の吐出速度を最大にするためではなく、インク液滴の大きさを最小限にするためには、図7でのメニスカスの共振波形(Fm)の極小値である約12.5usecに図8の'T1+T2'値を合わせることが良い。すなわち、メニスカスが一番大きく収縮した状態である時、メンブレイン12を加圧駆動してインク液滴が吐出されるようにする。
【0065】
'T5'区間はメンブレイン12を減圧駆動させて圧力チャンバ10内部の圧力を低めることにより吐出されるインク液滴を吸入してインク液滴の大きさを減らす役目をする区間である。よって、メンブレイン12を速く駆動させることが良いし、上述したようにアクチュエータ14の共振周期(Ta)と同じく設計することが良い。
【0066】
'T6'の区間は、'T5'区間の効果を極大化しメンブレイン12が最大変位に到逹するようにマイナス(−)電圧が一定時間の間に持続されることが良い。
【0067】
'T7'区間は、二番目のインク液滴が若干吐出されて一番目のインク液滴の'尾'部分を取ってまた圧力チャンバ10の中へ入るようにする部分であるため、図7の説明のように圧力チャンバ10の共振波形と相殺干渉を起こすように設定されなくてはならない。この条件を満たさないと後述する図10のように二番目のインク液滴が圧力チャンバ10の中に再び入ることができずに一番目の液滴と共に吐出されてしまうので微細液滴の吐出に不利な影響を及ぼすことになる。
【0068】
'T8'及び'T9'区間は、上述したようにメンブレイン12を初期化させて後続吐出を準備するための区間であり、これのために'T9'の終了時点が圧力チャンバ10の共振周期と一致するように設定することが良い。
【0069】
図9は、図7及び図8のグラフとインク液滴の吐出過程を比して示した図面であって、図7及び図8に示す駆動波形の各区間を、インクジェットヘッドのノズル16から吐出されるインク液滴の吐出状態を撮影した写真と対応させて示したものである。
【0070】
図9に示すように、'T3'区間の始点を圧力チャンバ10の共振波形と補強干渉を起こすように設定し、'T4'区間を維持した後'T5'区間でメンブレイン12を再び減圧駆動して二番目の加圧駆動を準備し、'T6'区間を維持した後、'T7'区間を圧力チャンバ10の共振波形と相殺干渉を起こすように設定する。
【0071】
'T7'区間でメンブレイン12が加圧される程度は、'T7'区間の終了点、すなわち'T8'区間に設定される電圧値により定まり、よって、'T8'区間の設定電圧を調節することで二番目の液滴の吐出される程度を調整して微細液滴吐出の効果を極大化できる。一方、メンブレイン12を初期化させるために減圧駆動する区間である'T9'区間の始点を圧力チャンバ10の共振周期と相殺干渉が発生するように設定することにより、圧力チャンバ10の共振による振動をダンピング(damping)することができ、こうすることで、インク液滴の不安定な吐出を予め防止し高周波吐出を可能にすることができる。
【0072】
図10は、本発明の好ましい別の実施例によるインクジェットヘッドの駆動波形とインク液滴の吐出過程を比較して示した図面である。図10は、図7及び図8の駆動波形の'f'区間を上述した実施例とは異にして設定し、駆動波形の各区間をインクジェットヘッドのノズル16から吐出されるインク液滴の吐出状態を撮影した写真と対応させて示したものである。
【0073】
図10には、図9に反して、'T7'区間が圧力チャンバ10の共振波形と相殺干渉が発生しないように'T6'区間の長さを異にして設定した場合のインク液滴が吐出される過程を実験して示したものである。
【0074】
すなわち、'T7'区間で圧力チャンバ10の共振波形と相殺干渉が発生しないので、メンブレイン12の加圧駆動により吐出される二番目のインク液滴が一番目の吐出されたインク液滴の'尾'部分を取って圧力チャンバ10の中へ再び入ることができずにノズル16の外に吐出されて、一番目のインク液滴と共に吐出されて合わされることになる。このようなアクチュエータ14の駆動波形は微細液滴の吐出に悪影響を及ぼすことになる。すなわち、'T7'区間が圧力チャンバ10の共振波形と補強干渉または相殺干渉して重なる位置が微細液滴の吐出に大きい影響を及ぼすことが分かる。
【0075】
したがって、'T7'区間が圧力チャンバまたはメニスカスの共振波形と重なる位置を調整することで吐出されるインク液滴の大きさを多様に調節することができ、これによりグレースケール(greyscale)のイメージなどを印刷することができる。
【0076】
本実施例のようにメンブレイン12を加圧駆動してインク液滴を吐出する信号が圧力チャンバ10の共振波形と補強干渉するようにしてインク液滴の吐出速度を最大にすることができ、一番目のインク液滴の吐出の後にメンブレイン12を加圧駆動して圧力チャンバ10の共振波形と相殺干渉するようにしてインク液滴の大きさを微細に調節することができる。
【0077】
このようなインクジェットヘッドの駆動方法は、インクジェット記録装置を介して印刷を行う過程に使用されることができ、さらに複数のノズルが形成されているインクジェットヘッドでのノズル別に均一性を調律しようとする場合、各ノズルに対して圧力チャンバまたはメニスカスの共振波形に対する位置を調節することでインクジェットヘッドをキャリブレーション(calibration)することに使用されることもできる。
【0078】
上述したインクジェットヘッドの駆動方法はインクジェットヘッドを用いて印刷を行うインクジェット記録装置で使用されることができる。すなわち、所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバ10と、圧力チャンバ10の一面を構成するメンブレイン12と、メンブレイン12が圧力チャンバ10を加圧または減圧できるようにメンブレイン12に結合されるアクチュエータ14と、圧力チャンバ10に繋がるノズル16で構成されるインクジェットヘッドを用いて印刷を行うが、アクチュエータ14と電気的に繋がった信号生成部から上述した第1実施例及び第2実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法が行われるようにする信号を発生させて順次にアクチュエータ14に印加することで本実施例によるインクジェット記録装置を具現することができる。
【0079】
一方、このようなインクジェットヘッドの駆動方法はインクジェット記録装置またはそれに繋がったコンピュータの記録媒体にプログラム形態で保存されることができ、このようなプログラムをインクジェット記録装置の自体内に内蔵するかまたはインクジェット記録装置が繋がったコンピュータにプリンタドライバファイルの形態で使用することで、既に設置されているインクジェット記録装置にてインク液滴の吐出速度を向上させることができるしインク液滴の大きさを微細にすることができる。
【0080】
すなわち、所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバ10と、圧力チャンバ10の一面を構成するメンブレイン12と、圧力チャンバ10に繋がるノズル16で構成されるインクジェットヘッドを用いてインク液滴を吐出して印刷を行うインクジェット記録装置において、印刷が行われる間にコントローラからインクジェットヘッドのメンブレイン12に結合されたアクチュエータ14に印加する信号を本実施例による駆動波形として設定する。本実施例はインクジェット記録装置の自体内に内蔵されるかまたはインクジェット記録装置が繋がっているコンピュータにドライバファイルの形態でインストールされてインクジェット記録装置が印刷を行う過程で実行されることができる命令語のプログラムが類型的に記録されているしインクジェット記録装置により判読できる記録媒体の形態とも具現されることができる。
【0081】
本実施例による記録媒体に記録されている命令語のプログラムは上述した第1実施例及び第2実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法が順次に実行されるように作成されたプログラムである。このプログラムは移動式保存媒体、ネットワーク、インターネットなどを介してインクジェット記録装置またはそれに繋がったコンピュータに保存された後、インクジェット記録装置を用いて印刷を行う過程でインクジェット記録装置により判読されて実行される。
【0082】
上述した実施例の以外の多くの実施例が本発明の特許請求の範囲に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】従来技術によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。
【図2】従来技術によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。
【図3】従来技術によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。
【図4】本発明の好ましい第1実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法を示す順序図である。
【図5】本発明の好ましい第2実施例によるインクジェットヘッドの駆動方法を示す順序図である。
【図6】本発明の好ましい一実施例によるインクジェットヘッドの構造を示す断面図である。
【図7】本発明の好ましい一実施例によるインクジェットヘッドの駆動波形を示すグラフである。
【図8】図7のグラフを数値化して示すグラフである。
【図9】図7及び図8のグラフとインク液滴の吐出過程を比して示す図面である。
【図10】本発明の好ましい別の実施例によるインクジェットヘッドの駆動波形とインク液滴の吐出過程を比して示す図面である。
【符号の説明】
【0084】
10 圧力チャンバ
12 メンブレイン
14 アクチュエータ
16 ノズル
18 インク流入口
Fd 駆動波形
Fa アクチュエータの共振波形
Fc 圧力チャンバの共振波形
Fm メニスカスの共振波形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、前記圧力チャンバに繋がるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動してインク液滴を吐出させる方法であって、
(a)前記圧力チャンバの膨脹する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する段階と、
(b)前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する段階と、
(c)前記圧力チャンバの収縮する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する段階と、
(d)前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する段階と、
を含むインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項2】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点が含まれるように行われることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項3】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項4】
前記段階(c)は、前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように行われることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項5】
前記段階(c)と前記段階(d)の間に、前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項4に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項6】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点が含まれるように行われることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項7】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項6に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項8】
前記段階(d)の以後に、
(e)前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるようにする段階をさらに含む請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項9】
前記段階(d)と前記段階(e)の間に、前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項8に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項10】
圧力チャンバと、前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、前記圧力チャンバに繋がって所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動してインク液滴を吐出させる方法であって、
(a)前記メニスカスの吸入される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する段階と、
(b)前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する段階と、
(c)前記メニスカスが吐出される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する段階と、及び
(d)前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する段階と、
を含むインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項11】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が含まれるように行われることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項12】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項11に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項13】
前記段階(c)は、前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように行われることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項14】
前記段階(c)と前記段階(d)の間に、前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項13に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項15】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が含まれるように行われることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項16】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項15に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項17】
前記段階(d)の以後に、
(e)前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるようにする段階をさらに含む請求項10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項18】
前記段階(d)と前記段階(e)の間に、
前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項17に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項19】
前記メンブレインを加圧または減圧駆動する時間が前記メンブレインの共振周期より長いことを特徴とする請求項1または10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項20】
前記段階(a)と前記段階(b)の間に、
(f)前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項1または10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項21】
前記段階(a)に所要される時間と前記段階(f)に所要される時間の合は前記共振周期の半分に該当する時間と同一である請求項20に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項22】
前記段階(b)と前記段階(c)の間に、前記メンブレインの駆動を停止して前記圧力チャンバの体積が維持されるようにする段階をさらに含む請求項1または10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項23】
前記メンブレインにはアクチュエータが結合され、前記メンブレインの加圧または減圧駆動は前記アクチュエータに印加される電圧値を調節して行われることを特徴とする請求項1または10に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
【請求項24】
所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、
前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、
前記メンブレインに結合されて、前記メンブレインが前記圧力チャンバを加圧または減圧するように前記メンブレインを駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータに信号を伝送する信号生成部と、
前記圧力チャンバに繋がるノズルを含み、
前記信号生成部は、
前記圧力チャンバの膨脹する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する第1信号と、
前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する第2信号と、
前記圧力チャンバの収縮する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する第3信号と、
前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する第4信号と、
を順次に生成することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項25】
前記第2信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点が含まれるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
【請求項26】
前記第2信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点が一致するように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項25に記載のインクジェット記録装置。
【請求項27】
前記第3信号は、前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
【請求項28】
前記信号生成部は、前記第3信号と前記第4信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項27に記載のインクジェット記録装置。
【請求項29】
前記第4信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点が含まれるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
【請求項30】
前記第4信号は、メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点が一致するように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項29に記載のインクジェット記録装置。
【請求項31】
前記信号生成部は、前記第4信号の以後に前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるようにする第5信号をさらに生成することを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
【請求項32】
前記信号生成部は、前記第4信号と前記第5信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインを駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項31に記載のインクジェット記録装置。
【請求項33】
圧力チャンバと、
前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、
前記メンブレインに結合されて、前記メンブレインが前記圧力チャンバを加圧または減圧するように前記メンブレインを駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータに信号を伝送する信号生成部と、
前記圧力チャンバに繋がって、所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含み、
前記信号生成部は、
前記メニスカスが吸入される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する第1信号と、
前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する第2信号と、
前記メニスカスの吐出される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する第3信号と、
前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する第4信号と、
を順次に生成することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項34】
前記第2信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が含まれるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項35】
前記第2信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が一致するように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項34に記載のインクジェット記録装置。
【請求項36】
前記第3信号は、前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項37】
前記信号生成部は、前記第3信号と前記第4信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインを駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項36に記載のインクジェット記録装置。
【請求項38】
前記第4信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時間間隔内に前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が含まれるように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項39】
前記第4信号は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が一致するように前記メンブレインを駆動する信号であることを特徴とする請求項38に記載のインクジェット記録装置。
【請求項40】
前記信号生成部は、前記第4信号の以後に前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるようにする第5信号をさらに生成することを特徴とする請求項33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項41】
前記信号生成部は、前記第4信号と前記第5信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインを駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項40に記載のインクジェット記録装置。
【請求項42】
前記メンブレインを加圧または減圧駆動する時間は、前記メンブレインの共振周期より長いことを特徴とする請求項24または33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項43】
前記信号生成部は、前記第1信号と前記第2信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインを駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項24または33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項44】
前記信号生成部は、前記第2信号と前記第3信号の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインを駆動する信号をさらに生成することを特徴とする請求項24または33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項45】
前記第1信号と前記第3信号はマイナス(―)電圧を有し、前記第2信号と前記第4信号はプラス(+)電圧を有することを特徴とする請求項24または33に記載のインクジェット記録装置。
【請求項46】
所定の共振周期で収縮及び膨脹する圧力チャンバと、前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、前記圧力チャンバに繋がるノズルからインク液滴を吐出して印刷を行うインクジェット記録装置にて実行できる命令語のプログラムが類型的に具現されており、前記インクジェット記録装置により判読できる記録媒体であって、
(a)前記圧力チャンバの膨脹する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、
(b)前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、
(c)前記圧力チャンバの収縮する周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、及び、
(d)前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する制御信号を生成して出力する段階を順次に行うプログラムを記録した記録媒体。
【請求項47】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項46に記載の記録媒体。
【請求項48】
前記段階(c)は、前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように行われることを特徴とする 請求項46に記載の記録媒体。
【請求項49】
前記段階(c)と前記段階(d)の間に、前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項48に記載の記録媒体。
【請求項50】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記圧力チャンバの収縮状態から膨脹状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項46に記載の記録媒体。
【請求項51】
前記段階(d)の以後に
(e)前記圧力チャンバの膨脹状態から収縮状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるように制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項46に記載の記録媒体。
【請求項52】
前記段階(d)と前記段階(e)の間に、前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項51に記載の記録媒体。
【請求項53】
圧力チャンバと、前記圧力チャンバの一面に含まれるメンブレインと、前記圧力チャンバに繋がって所定の共振周期で吐出及び吸入されるインク液滴のメニスカス(meniscus)が形成されるノズルを含むインクジェットヘッドを駆動して印刷を行うインクジェット記録装置にて実行できる命令語のプログラムが類型的に具現されており、前記インクジェット記録装置により判読できる記録媒体であって、
(a)前記メニスカスの吸入される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、
(b)前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、
(c)前記メニスカスの吐出される周期に応じて前記圧力チャンバの体積が増加するように前記メンブレインを減圧駆動する制御信号を生成して出力する段階と、
(d)前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点に応じて前記圧力チャンバの体積が減少するように前記メンブレインを加圧駆動する制御信号を生成して出力する段階を順次に行うプログラムを記録した記録媒体。
【請求項54】
前記段階(b)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項53に記載の記録媒体。
【請求項55】
前記段階(c)は、前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換する時点の以前に前記メンブレインの減圧駆動が完了されるように行われることを特徴とする請求項53に記載の記録媒体。
【請求項56】
前記段階(c)と前記段階(d)の間に、圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項55に記載の記録媒体。
【請求項57】
前記段階(d)は、前記メンブレインの減圧状態から加圧状態に駆動される時点と前記メニスカスの吐出状態から吸入状態に転換する時点が一致するように行われることを特徴とする請求項53に記載の記録媒体。
【請求項58】
前記段階(d)の以後に、
(e)前記メニスカスの吸入状態から吐出状態に転換される時点に一致するように前記メンブレインを減圧駆動して前記圧力チャンバの体積が初期値になるように制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項53に記載の記録媒体。
【請求項59】
前記段階(d)と前記段階(e)の間に前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項58に記載の記録媒体。
【請求項60】
前記段階(a)と前記段階(b)の間に、前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項46または53に記載の記録媒体。
【請求項61】
前記段階(b)と前記段階(c)の間に、前記圧力チャンバの体積が維持されるように前記メンブレインの駆動を停止させる制御信号を生成して出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項46または53に記載の記録媒体。
【請求項62】
前記メンブレインにはアクチュエータが結合され、前記メンブレインの加圧または減圧駆動は前記アクチュエータに印加される電圧値を調節して行われることを特徴とする請求項46または53に記載の記録媒体

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−158893(P2010−158893A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15743(P2010−15743)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【分割の表示】特願2007−107277(P2007−107277)の分割
【原出願日】平成19年4月16日(2007.4.16)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】