説明

インクジェット印刷基材用蛍光増白剤

本発明は、a)式(1)[式中、X1、X2、X3およびX4は、互いに独立に、−NR12または−OR(式中、R1およびR2は、互いに独立に、水素、シアノ、非置換またはC1〜C4アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシルもしくはその塩(−CO2M)、シアノ、カルボンアミド、チオール、グアニジン、置換もしくは非置換フェニル、非置換もしくはC1〜C4アルキル置換C5〜C8シクロアルキル、ハロゲン、複素環およびスルホン酸残基よりなる群から選択される残基1個または2個で置換されたC1〜C4アルキル基(ここで、2個、3個または4個の炭素原子を有するアルキル基の炭素鎖は、酸素で中断さていてもよい)、あるいはまた、C5〜C7シクロアルキル基であるか、あるいはR1およびR2は、これらに結合する窒素原子と共に、5または6員複素環を完結し、R3は、C1〜C4アルキルを表す)を表し、Mは、H、Na、Li、K、Ca、Mg、アンモニウム、あるいはC1〜C4アルキルおよび/またはC2〜C4ヒドロキシアルキルでモノ−、ジ−、トリ−またはテトラ置換されたアンモニウムを表す]の蛍光増白剤または式(1)の蛍光増白剤の混合物、b)カチオン性ポリマー、c)水、および場合により、d)少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種のさらなる助剤を含む、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白用組成物、該組成物の使用方法、およびそれで処理した基材に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白に適切な組成物に関する。
【0002】
近年、インクジェット記録方法は、たとえばコストが低い、速度が比較的速い、騒音が小さい、基材、たとえば紙および箔上への多色イメージの産出が容易、などの利点のために、印刷の分野で急速に広く用いられるようになってきている。
【0003】
しかし、たとえば、標準的な写真の印刷に用いる普通紙は、インク吸収に極めて乏しく、したがって、インクジェット基材として用いる場合、インクはかなりの期間紙表面に残り、汚れおよび拡散を免れないことになる。インクジェット印刷に通常用いる染料は、水溶性のアニオン性直接染料またはアニオン分散された分散染料のクラスのいずれかに属する。これらの染料を基材に固定し、したがって高い分解能および良好なインク吸収をもたらすために、このような基材を、通常アニオン性染料組成物用固着剤として働くカチオン性ポリマーで処理する。
【0004】
一般に4,4’−ビス(トリアジニルアミノスチルベン)−2,2’−ジスルホン酸(ここで、トリアジン環は、置換基としてアニリノ−またはそのモノ−またはジスルホン酸基を有する)の誘導体である従来の蛍光増白剤(FWA)は、このようなカチオン性ポリマーの存在下では、幾分劣った増白効力を示し、さらに、増白された基材は、これらのアニオン性FWAの存在下ではポリマーの作用が部分的に中和されるために劣った印刷適性をもたらす。
【0005】
この問題を克服する1つの試みが、米国特許第4,620,197号に開示されており、従来のアニオン性FWAの代わりに、カチオン性FWAを使用する。しかしこのような化合物は、原則的に、アニオン性類似物よりも入手が容易ではなく、したがって高価格であるか、または市販されているものは基材、たとえば紙および箔の増白に不適当である。
【0006】
4,4’−ビス(トリアジニルアミノスチルベン)−2,2’−ジスルホン酸から誘導されたFWAと、紙パルプおよびコーティング用充填剤として有用な顔料との組合せが、GB2,284,829に開示されている。しかし、この場合、アニリン置換基を含有する従来のFWAを、水不溶性尿素−ホルムアルデヒド樹脂に組み込み、したがって蛍光顔料をもたらすのが好ましい。
【0007】
パルプ製造中に従来のFWAをパルプに添加することを含む、リグニンを含有するパルプの白色度を高める方法が、EP899,373に開示されているが、場合により添加剤として含まれるカチオン性スターチ添加のマイナスの効果は、これにより考察または言及されていない。
【0008】
驚くべきことには、4,4’−ビス(トリアジニルアミノスチルベン)−2,2’−ジスルホン酸から誘導されるが、従来のアニリノまたはアニリンスルホン酸置換基を欠いた特定のFWAの使用により、カチオン性ポリマーの存在にもかかわらず、優れた白色度を得ることができ、優れたインクジェット記録特性を示す増白された基材がもたらされることが今や見出された。
【0009】
したがって、本発明は、
a)式:
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、X1、X2、X3およびX4は、互いに独立に、−NR12または−OR(式中、R1およびR2は、互いに独立に、水素、シアノ、非置換またはC1〜C4アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシルもしくはその塩(−CO2M)、シアノ、カルボンアミド、チオール、グアニジン、置換もしくは非置換フェニル、非置換もしくはC1〜C4アルキル置換C5〜C8シクロアルキル、ハロゲン、複素環およびスルホン酸残基よりなる群から選択される残基1個または2個で置換されたC1〜C4アルキル基(ここで、2個、3個または4個の炭素原子を有するアルキル基の炭素鎖は、酸素で中断さていてもよい)、あるいはまたC5〜C7シクロアルキル基であるか、あるいはR1およびR2は、これらに結合する窒素原子と共に、5または6員複素環を完結し、R3は、C1〜C4アルキルを表す)を表し、
Mは、H、Na、Li、K、Ca、Mg、アンモニウム、またはC1〜C4アルキルおよび/またはC2〜C4ヒドロキシアルキルでモノ−、ジ−、トリ−またはテトラ置換されたアンモニウムを表す]の蛍光増白剤または式(1)の蛍光増白剤の混合物、
b)カチオン性ポリマー、
c)水、および場合により
d)少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種のさらなる助剤
を含む、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白用組成物に関する。
【0012】
式(1)[式中、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、−NH2、−NHCN、−NHC1〜C4アルキル、−NHC1〜C4シアノアルキル、−N(C1〜C4アルキル)2、−NHC2〜C4ヒドロキシアルキル、−N(C2〜C4ヒドロキシアルキル)2、−N(C1〜C4アルキル)(C2〜C4ヒドロキシアルキル)、−NH(C2〜C4アルキレン−C1〜C4アルコキシ)、−N(C2〜C4アルキレン−C1〜C4アルコキシ)2、−NHC1〜C4アルキルフェニル、テトラヒドロフルフリルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、またはシクロヘキシルアミノ、あるいは−NHC1〜C4アルキルまたは、−N(C1〜C4アルキル)2残基(ここでアルキル基は、1個または2個のカルボキシル、カルボキシレート、カルボンアミドおよび/またはヒドロキシル基で置換される)、−OC1〜C4アルキルを表す]の化合物または式(1)の化合物の混合物が好ましい。
【0013】
特に、式(1)[式中、X1およびX3は、それぞれ独立に、−NH2、−NHCH2CH2OH、−N(CH2CH2OH)2またはモルホリノ残基を表し、X2およびX4は、それぞれ独立に、−NR12、(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、シアノ、非置換またはヒドロキシ、メトキシ、カルボキシルもしくはその塩(−CO2M)よりなる群から選択される1個の残基で置換されたメチルまたはエチル基を表すか、あるいはR1およびR2は、窒素原子と共にモルホリノ環を完結する)を表し、Mは、水素、ナトリウムまたはアンモニウムを表す]の化合物または式(1)の化合物の混合物が好ましい。
【0014】
1およびX3が、両方とも−NH2を表し、X2およびX4が、両方とも−NR12(式中、R1は、水素、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、−CH2CO2M、−CH2CH2CO2Mまたは2−メトキシエチルを表し、R2は、水素、メチルまたは2−ヒドロキシエチルを表す)を表すか、またはX2およびX4が、両方ともモルホリノ残基を表し、Mが、ナトリウムまたはアンモニウムである式(1)の化合物が、
1およびX3が、両方とも−NHCN、−NHCH2CH2OHまたは−N(CH2CH2OH)2を表し、X2およびX4が、両方とも−NHCH2CH2OH、−N(CH2CH2OH)2またはモルホリノ残基を表し、Mが、水素またはナトリウムである式(1)の化合物に加えて、最も好ましい。
【0015】
最も好ましい式(1)の化合物の混合物は、X1およびX3が、両方とも−NH2を表し、X2が、モルホリノ残基であり、X4が、−NHCH2CH2OCH3、−NHCH2CH2OH、−N(CH2CH2OH)2または−NHCH2CO2Mであり、Mが、ナトリウムである不斉化合物と、2種の対応する対称に置換された誘導体、すなわちX2およびX4が同じである式(1)の対応する化合物とを共に含む。
【0016】
式(1)の化合物は、公知の化合物であるか、または公知の方法により得ることができる。
【0017】
組成物の成分b)として存在するカチオン性ポリマーは、好ましくは、カチオン性スターチ、四級化または非四級化ポリビニルアミン、ポリアリルアミンおよびポリエチレンイミン、ジシアンジアミド縮合物、ポリアミド−ポリアミン樹脂およびポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂よりなる群から選択され、これによりカチオン性スターチ、最も特別にポリDADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)が特に好ましい。
【0018】
好ましくは、組成物中に充填剤として存在する顔料は、無機顔料であり、これらは、たとえば、天然または合成シリカ、クレイ、天然または沈降炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、パイロフィライト(pyrophilite)、カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウムおよびタルク、ならびにこれらの混合物を含む群から選択することができる。基材に対する特定の特性を改良するために、たとえば平滑性、密度または重量の増加、多孔性の減少および不透明度の増加のために、充填剤を添加することができる。
【0019】
さらに、組成物は、さらなる助剤として、バインダー、レオロジーおよび印刷適性の向上剤、固着剤、湿潤紙力増強剤、消泡剤および/または殺生剤を含有できる。バインダーの例は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、アクリルエステル/スチレンコポリマー、カルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマー、ポリビニルピロリドン、酸化スターチ、カルボキシメチルセルロースおよび他の水溶性のセルロース誘導体であり、一方、たとえば、ポリアクリルアミドおよびそのコポリマーは、レオロジーおよび印刷適性を向上させる作用をなすことができる。
【0020】
本発明による組成物は、種々の方法により、基材に塗布することができる。たとえば、蛍光増白剤およびカチオン性ポリマーを、水溶液としてサイズプレスまたはフィルムプレスによって塗布することができる。
【0021】
したがって、本発明の別の局面は、
1)請求項1記載の式(1)の蛍光増白剤またはその混合物0.001〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%、
1)1種以上のカチオン性ポリマー1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%、最も好ましくは7〜12重量%、
1)顔料および/またはさらなる助剤0〜10%、および
1)水100%に至るまで、
を含む、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白に有効なサイズプレスまたはフィルムプレス液体組成物、さらに、サイズプレスまたはフィルムプレス塗布における、インクジェット印刷に適切な蛍光増白された基材、たとえば箔、または特に紙を製造するための該組成物の使用方法、およびそれにより得られた基材である。
【0022】
あるいはまた、任意の種類のコーティング装置、たとえばブレードコータ、ロールコータなどを用いるコーティングにより組成物を基材に塗布することができ、かくして本発明の別の局面は、基材を、
2)1種以上の無機顔料を100重量部、
2)請求項1記載の式(1)の蛍光増白剤またはその混合物を、顔料a2)の合計重量に基づいて、0.01〜1.2、好ましくは0.1〜0.8重量部、
2)1種以上のカチオン性ポリマー、特に、ポリDADMAC、四級化または非四級化ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアミドアミンおよびポリエチレンイミンを、顔料a2)の合計重量に基づいて、0.1〜10重量部、および
2)1種以上の助剤を顔料a2)の合計重量に基づいて0〜10重量部
含む固形分を有する、コーティング着色剤でコーティングすることによる、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白のための組成物である。
【0023】
コーティング着色剤を、上記固体組成物5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%、および、水95〜30重量%、好ましくは90〜40重量%を含有する水性組成物として、基材に塗布する。
【0024】
したがって、本発明はさらに、蛍光増白されたインクジェット印刷に適切な基材、たとえば箔、または特に紙をコーティングにより製造するための方法、およびそれにより得られた基材に関する。
【0025】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらは本質的に限定するものではない;特記しない限り、部および%は重量部および重量%である。
【0026】
実施例
次の表1にサイズプレスおよび/またはコーティング塗布に使用する式(1)の蛍光増白剤(FWA)をまとめた。
【0027】
【化3】

【0028】
【表1】



【0029】
上記化合物(101)〜(117)は公知の化合物であるか、または公知の方法により製造することができる。
【0030】
サイズプレス/メータリングサイズプレス塗布
カチオン変性ジャガイモスターチ(置換度0.025)8.0g、水素化スターチ水解物(Polysorbate)0.1g、および水溶性アクリルコポリマー1.8gを含有する水溶液100gに、適切なFWA(表1を参照)0.22gを溶液として加えた。サイズプレス/メータリングサイズプレス塗布のシミュレーションをするために、得られた溶液を、引き抜きロッドによって、湿潤塗布量が28%となるように原紙の片面に塗布した。乾燥およびコンディショニング後、得られたシートのISO−蛍光(FISO)および白色度(WCIE)を、Datacolor Elrepho 3000分光光度計を用いて測定した。
【0031】
測定結果を次の表2にまとめた。
【0032】
【表2】

【0033】
コーティング塗布
シリカ(Gasil(登録商標)M35)100部、シリカの重量に基づいてポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)4-98)30部、およびシリカの重量に基づいてポリDADMAC2部からなる、固形分28.5%の水性のコーティング着色剤を調製し、これに適切なFWA(表1を参照)をシリカの重量に基づいて0.4部、溶液として加えた。最終のコーティング着色剤を、引き抜きロッドによって中性のサイズ原紙に塗布し、紙を乾燥し、コンディショニングして、塗布量10g/m2をもたらし、得られたシートのISO−蛍光(FISO)および白色度(WCIE)を、Datacolor Elrepho 3000分光光度計を用いて測定した。
【0034】
測定結果を次の表3にまとめた。
【0035】
【表3】

【0036】
白色度の明らかな改良に加えて、インクジェットプリンターで用いた場合、得られた紙は優れた印刷適性およびブリード堅牢度を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)式:
【化1】


[式中、X1、X2、X3およびX4は、互いに独立に、−NR12または−OR(式中、R1およびR2は、互いに独立に、水素、シアノ、非置換またはC1〜C4アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシルもしくはその塩(−CO2M)、シアノ、カルボンアミド、チオール、グアニジン、置換もしくは非置換フェニル、非置換もしくはC1〜C4アルキル置換C5〜C8シクロアルキル、ハロゲン、複素環およびスルホン酸残基よりなる群から選択される残基1個または2個で置換されたC1〜C4アルキル基(ここで、2個、3個または4個の炭素原子を有するアルキル基の炭素鎖は、酸素で中断さていてもよい)、あるいはまたC5〜C7シクロアルキル基であるか、あるいはR1およびR2は、これらに結合する窒素原子と共に、5または6員複素環を完結し、R3は、C1〜C4アルキルを表す)を表し、
Mは、H、Na、Li、K、Ca、Mg、アンモニウム、あるいはC1〜C4アルキルおよび/またはC2〜C4ヒドロキシアルキルでモノ−、ジ−、トリ−またはテトラ置換されたアンモニウムを表す]の蛍光増白剤または式(1)の蛍光増白剤の混合物、
b)カチオン性ポリマー、
c)水、および場合により
d)少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種のさらなる助剤
を含む、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白用組成物。
【請求項2】
式(1)の化合物または式(1)の化合物の混合物において、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、−NH2、−NHCN、−NHC1〜C4アルキル、−NHC1〜C4シアノアルキル、−N(C1〜C4アルキル)2、−NHC2〜C4ヒドロキシアルキル、−N(C2〜C4ヒドロキシアルキル)2、−N(C1〜C4アルキル)(C2〜C4ヒドロキシアルキル)、−NH(C2〜C4アルキレン−C1〜C4アルコキシ)、−N(C2〜C4アルキレン−C1〜C4アルコキシ)2、−NHC1〜C4アルキルフェニル、テトラヒドロフルフリルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、またはシクロヘキシルアミノ、あるいは−NHC1〜C4アルキルまたは−N(C1〜C4アルキル)2残基(ここでアルキル基は、1個または2個のカルボキシル、カルボキシレート、カルボンアミドおよび/またはヒドロキシル基で置換される)、−OC1〜C4アルキルを表す、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
式(1)の化合物または式(1)の化合物の混合物において、X1およびX3は、それぞれ独立に、−NH2、−NHCH2CH2OH、−N(CH2CH2OH)2またはモルホリノ残基を表し、X2およびX4は、それぞれ独立に、−NR12(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、シアノ、非置換または、ヒドロキシ、メトキシまたはカルボキシもしくはその塩(−CO2M)よりなる群から選択される残基1個で置換されたメチルまたはエチル基を表すか、あるいはR1およびR2は、窒素原子と共にモルホリノ環を完結する)を表し、Mは、水素、ナトリウムまたはアンモニウムを表す、請求項1または請求項2記載の組成物。
【請求項4】
成分b)カチオン性ポリマーが、カチオン性スターチ、四級化または非四級化ポリビニルアミン、ポリアリルアミンおよびポリエチレンイミン、ジシアンジアミド縮合物、ポリアミド−ポリアミン樹脂およびポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂よりなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】
充填剤顔料が無機顔料である、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
さらなる助剤として、バインダー、レオロジーおよび印刷適性の向上剤、固着剤、湿潤紙力増強剤、消泡剤および/または殺生剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
【請求項7】
1)請求項1記載の式(1)の蛍光増白剤またはその混合物0.001〜1重量%、
1)1種以上のカチオン性ポリマー1〜20重量%、
1)顔料および/またはさらなる助剤0〜10重量%、および
1)水100%に至るまで
を含む、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白に有効なサイズプレスまたはフィルムプレス液体組成物。
【請求項8】
サイズプレスまたはフィルムプレスにおいて、請求項7記載の組成物を基材に塗布することによる、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白の方法。
【請求項9】
2)1種以上の無機顔料を100重量部、
2)請求項1記載の式(1)の蛍光増白剤またはその混合物を、顔料a2)の合計重量に基づいて0.01〜1.2重量部、
2)1種以上のカチオン性ポリマーを、顔料a2)の合計重量に基づいて0.1〜10重量部、および
2)1種以上の助剤を、顔料a2)の合計重量に基づいて0〜10重量部
含む、固形分を有する、インクジェット印刷に適切な基材の蛍光増白に有効なコーティング着色剤。
【請求項10】
基材を、水30〜95重量%および請求項9記載の組成物70〜5重量%を含む水性組成物でコーティングすることによる、インクジェット印刷に適切な基材の増白方法。
【請求項11】
請求項8の方法または請求項10の方法により増白した基材。

【公表番号】特表2007−536133(P2007−536133A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512158(P2007−512158)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051827
【国際公開番号】WO2005/105469
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】