説明

インクジェット式記録装置

【課題】 機能を落とすこと無く、操作すべきスイッチの種類を少なくして操作性を向上すること。
【解決手段】 電源スイッチ3により電力の供給が断たれた時間を検出する電源遮断タイマ36と、電源遮断タイマ36により計時された時間を基準値と比較して短い場合にはフラッシング動作を行ない、また長い場合には記録ヘッド17、18をキャッピング部材20、21に移動させてポンプユニット23を作動せてインクを排出させてクリーニングを実行する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、印字データに合わせてノズル開口からインク滴を吐出して記録媒体にドットを形成するインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、特公平7-57551号公報に見られるように函体のパネルに、電源スイッチ、ホストとの接続、遮断を行うオンラインスイッチ、ノズル開口からインク滴を吐出させる記録ヘッドを搭載している関係上、ノズル開口のインクが乾燥したり、また固化する等により印刷不能に陥るため、ユーザが記録ヘッドを強制的にクリーニングするためのクリーニングスイッチが用意されている。
【0003】このような記録装置において、印刷の途中で紙詰まりが生じたり、用紙サイズや印刷データの間違いに気付いて印刷動作を強制的に停止させる必要が生じた場合には、パネルに設けられている複数の特定のスイッチを同時に操作するなど、通常では使用しない形態でスイッチ操作することにより、ホストコンピュータからのデータの入力を断って印刷動作を停止させるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、取り扱いになれないユーザにとっては操作が解りにくく、装置の動作を停止させる直感的な方法である電源スイッチやプラグの引き抜きにより電力の供給を断って強引に装置を停止させる方法を採る。そして紙詰まりや用紙の交換が終了すると、短時間の内に再び電源を投入して装置を作動させることになる。
【0005】しかしながら、インクジェット式記録装置においてはノズル開口の目詰まりを防止する関係上、電源が投入された際には、給紙処理や、初期化処理や、さらには休止時間の長さに関わりなく記録ヘッドをキャップ部材により封止して吸引ポンプによりノズル開口からインクを強制的に吐出させるクリーニング動作を実行するように構成されている。このため、たとえ休止期間がノズル開口に目詰まりを引き起こさない程度の短時間であっても、インクを大量に排出させるクリーニング動作が実行されてしまい、インクの浪費を招く上、ユーザに長時間の待機を強いるという問題がある。本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところはインクの浪費や、時間の無駄を招くこと無く、電源スイッチの操作だけでリセット操作を簡単に行うことができるインクジェット式記録装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消するために本発明においては、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷領域とキャッピング位置に移動させるキャリッジと、前記記録ヘッドを封止するキャップ部材と、前記キャップ部材に負圧を供給する吸引ポンプと、電源スイッチにより電源回路からの電力の供給を制御する電源制御手段と、前記電源スイッチにより電力の供給の停止が指令されてからの時間を検出する電源遮断時間検出手段と、前記時間を第1基準値と比較して短い場合にはフラッシング動作を行ない、また長い場合には前記記録ヘッドをキャッピング部材に移動させて前記吸引ポンプを作動せてインクを排出させる制御手段を備えるようにした。
【0007】
【作用】リセット操作のために電源スイッチにより電源オフが指令された場合は、記録ヘッドをキャッピング部材に移動させる。これにより、記録ヘッドの目詰まりが防止されるから、短時間の内、つまり現実に電力の供給が断たれる以前に再び電源の投入を指令すれば、インクの消費を伴うクリーニング動作をスキップさせても印刷が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。図1、図2は、本発明の一実施例を示すものであって、外部から操作しやすい函体1の一部領域に操作パネル2を設け、ここに電源スイッチ3、紙送りスイッチ4、黒用記録ヘッドのクリーニング指令スイッチ5、カラー用記録ヘッドのクリーニング指令スイッチ6、電源供給を表示する表示器7、及びクリーニング対象となっている記録ヘッドの種類を表示する表示器8、9が配置されている。なお、図中符号10は、函体1の蓋を示す。
【0009】キャリッジ11は、タイミングベルト12によりキャリッジ駆動モータ13に接続されていて、ガイド部材14に案内されてプラテン15に平行に往復移動するように構成されている。キャリッジ11は、その記録用紙16と対向する面に、印刷領域(図中、左側)に黒インクを吐出する記録ヘッド17が、また非印刷領域側(図中、右側)にカラー印刷用の記録ヘッド18が固定されている。各記録ヘッド17、18は、それぞれ前述の黒インクインクカートリッジKI、カラーインクカートリッジCIからインクの供給を受けて記録用紙16にインク滴を吐出して印刷する。
【0010】非印字領域に配置されたキャッピングユニット19は、黒記録ヘッド17を封止するキャップ20と、カラーインク用記録ヘッド18をそれぞれ独立して封止するキャップ21を同一のスライダに搭載し、紙送りモータ22により駆動される2連構成のポンプユニット23にチューブを介して接続されて、それぞれ独立して負圧の供給を受けるように構成されている。
【0011】各キャップ20、21は、記録ヘッド17、18のノズル開口面を1つの空間で封止できるサイズを備え、ゴムなどの弾性材料をカップ状に成形されており、非印字時には記録ヘッド17、18のノズル開口面を封止し、また吐出能力回復操作時や、またインクカートリッジKI、CIが交換された際には、ポンプユニット23の負圧により記録ヘッド17、18からインクを強制的に排出させることができるように構成されている。また、キャッピングユニット19の近傍には、図示しない駆動源からの動力により記録ヘッド17、18のノズル開口面にワイピングブレードを当接させるクリーニングユニット24が配置されている。
【0012】図3は本発明の一実施例を示すものであって、ヘッド駆動回路30は、ビットデータ生成手段32によりホストからの印刷データをビットマップデータに変換して印刷バッファ31に格納されているデータに基づいて記録ヘッド17、18を駆動して印刷を実行する他、目詰まり解消のためにノズル開口からインク滴を吐出させる信号を出力する。
【0013】封止状態判定手段33は、キャリッジモータ制御手段34からのキャリッジ11の位置データ、及びホームポジション検出手段35からの信号に基づいて、記録ヘッド17、18が電源オフ時にキャッピング状態におかれていたか、否かを判定するものである。
【0014】電源遮断タイマ36は、電源遮断手段37により電源のオフが検出された時点でリセットしてから計時を開始し、また電源が投入された時点で計時動作を中止し、さらに装置に電源が供給されている状態では表示器7を点灯させる。
【0015】初期・終了処理手段38は、電源スイッチ3、紙送りスイッチ4、黒用クリーニングスイッチ5、カラー用クリーニングスイッチ6の操作を検知して給紙初期化処理や、また記録ヘッド17、18をインク受け部材、この実施例ではキャップ部材20、21に移動させて印刷データに関わりなく全てのノズル開口からインク滴を吐出させるフラッシング動作や、記録ヘッド17、18をキャップ部材20、21により封止し、吸引制御手段39に信号を出力してポンプ駆動手段40によりポンプユニット23を作動させ、その後クリーニング部材24によりワイピングやラビング等のインク吐出能力回復動作を行い、さらには電源スイッチ3によりオフが指令された場合に、記録ヘッド17、18をキャップ部材20、21で封止してから装置全体への電力の供給を断つという終了処理を行うものである。
【0016】なお、図中符号41はホームポジション検出器をそれぞれ示す。
【0017】次にこのように構成した装置の動作を図4に示したフローチャートに基づいて説明する。操作パネル2の電源スイッチ3が操作されて(ステップ イ)電源が投入されると、電源遮断手段37により電源の投入が検知され、電源遮断タイマ36が停止する(ステップ ロ)。
【0018】初期・終了処理手段38は、紙送りモータ22を駆動して給紙初期化処理を実行して印刷領域に残留している記録用紙を排出する(ステップ ハ)。次いで電源遮断タイマ36に計時された時間を検出するとともに、封止状態判定手段33の信号に基づいて記録ヘッド17、18がキャッピング状態で休止していたか、否かを検出する(ステップ ニ)。
【0019】キャッピング状態で停止していた場合には、初期・終了処理手段38は、電源遮断タイマ36に計時されている時間と基準値とを比較し(ステップ ホ)、基準値よりも長い間、休止状態におかれていたことが判明すると、クリーニング動作を行わせてから(ステップ ヘ)、印刷データの入力を待つ。なお、記録ヘッド17、18が非キャッピング状態で放置されていた場合には、直ちにクリーニング処理を実行する(ステップ ヘ)
【0020】すなわち、記録ヘッド17、18をキャップ部材20、21により封止し、吸引制御手段39によりポンプユニット23を作動させて記録ヘッド17、18からインクを強制的に排出させる。ついでキャリッジモータ制御手段34によりキャリッジ11を移動させて記録ヘッド17、18にクリーニング部材24を弾接させてワイピング操作を行う。
【0021】そして最後に記録ヘッド17、18をフラッシング位置、例えばキャップ部材20、21と一定の間隙をもって対向する位置に移動させて記録ヘッド17、18から印刷データに関わりなくインク滴を吐出させて、ノズル開口近傍のメニスカスを印刷可能な状態に整えて印刷開始に備える。
【0022】このようにして印刷体制が整った段階で、印刷データが入力すると(ステップト)、キャリッジモータ制御手段34によりキャリッジ11を往復動させながら印刷データに合わせて記録ヘッド17、18からインク滴を吐出させて印刷を実行する。印刷が所定時間、例えば数十秒継続すると(ステップ ヌ)、図示しない印刷制御装置は、キャリッジ制御手段34によりキャリッジ11をフラッシング位置に移動させて前述のフラッシング動作を行わせて(ステップ ル)、記録ヘッド17、18のノズル開口近傍で増粘しているインクを排出させてノズルの目詰まりを防止する。
【0023】このようなフラッシング動作によっても記録ヘッド17、18に目詰まりが生じて、印刷品質に低下を来していることがユーザにより確認された場合には、当該記録ヘッド17、18のクリーニングスイッチ5、6を押圧する(ステップオ)。これにより、初期・終了処理手段38は、前述のクリーニング動作、及び必要に応じてフラッシング動作をも合わせて実行して記録ヘッド17、18の目詰まりを解消する(ステップ ワ)。
【0024】このような印刷途中で、印字ミス等に気付いてユーザが電源スイッチ3を操作すると(ステップ リ)、電源遮断タイマ36が作動し(ステップ カ)、図示しない印刷制御手段により記録ヘッド17、18での印刷動作が停止され、またキャリッジ制御手段34はキャリッジ駆動モータ13を駆動してキャリッジ11を、記録ヘッド17、18をキャッピングユニット19に移動させてキャップ部材20、21により封止し、さらにキャリッジ駆動モータ13にホールド用の駆動信号を供給して、キャリッジ11をキャッピング位置に保持させる(ステップヨ)。
【0025】単なる印刷データのリセットで、短時間の内に再び電源スイッチ3が操作されると(ステップ タ)、電源遮断手段37から信号が出力して電源遮断タイマ36が停止する(ステップ ソ)。初期・終了処理手段38は、電源遮断タイマ36に計時された時間が基準値T2よりも短い場合には(ステップ ソ)、印刷バッファ31に格納されているビットマップデータをリセットして(ステップ ツ)、ステップ(ト)にジャンプしてホストからの印刷データの入力を待つ。この場合、印刷機構等のメカニズム部は、電力の供給を受けていて、制御可能な状態におかれているので、印刷機構等のメカニズム部の初期化動作や記録ヘッド17、18のフラッシング動作を省略しても引き続いて印刷可能となる。
【0026】一方、紙詰まり等を起こしている場合には、ユーザは、表示器7が消灯してキャリッジ11が停止していることが確認できた段階で、ノブ等を手動操作して記録用紙を排紙したり、また用紙を交換する。
【0027】障害が解消されて印刷可能状態になった段階で、再び電源スイッチ3を操作する(ステップ タ)と、この場合には排紙処理などに時間を要して時間T2を経過しているので(ステップ ソ)、電源遮断タイマ36は、電源遮断手段37からの信号により計時動作を停止し(ステップ ロ)、また初期・終了処理手段38は、給紙初期化処理を実行した後(ステップ ハ)、電源遮断タイマ36の計時データと基準値とを比較する。
【0028】初期・終了処理手段38は、電源遮断タイマ36の計時時間から休止の期間が短時間であったと判定すると(ステップ ホ)、インク吸引を必要とするクリーニング動作をスキップして、インクの消費量の少ないインク吐出能力回復動作であるフラッシング動作だけを行わせる(ステップ ヘ)。これにより無用なインクの消費の防止と、比較的長時間を要するクリーニング動作のスキップにより電源投入時の初期化動作の時間の短縮を図ることができる。
【0029】なお、印字ミス等に気付いたユーザが電源スイッチ3を操作して(ステップリ)、電源遮断タイマ36が時間T1、つまり異常状態で電源投入のまま放置することができない時間、例えば3分が経過しても(ステップ レ)依然として電源スイッチ3が操作されない場合には、後述の終了処理に入る(ステップ ム)。
【0030】印刷データが終了して(ステップ ネ)電源スイッチ3により電源のオフが指令されると(ステップ ナ)、電源遮断手段37からの信号により電源遮断タイマ36がリセット後、起動し(ステップ ラ)、また初期・終了処理手段38は、キャリッジモータ制御手段34に信号を出力してキャリッジ11をホームポジションに移動させ、記録ヘッド17、18をキャップ部材20、21により封止する等の最終処理を実行する(ステップ ム)。
【0031】そして電源遮断タイマ36による計時が所定時間T3となった段階で(ステップ ノ)、初期・終了処理手段38は電源遮断タイマ36をリセットしてから再起動させ電源遮断タイマ36以外への電力の供給を断つ(ステップ ヲ)。
【0032】なお、上述の実施例においては、電源スイッチ3の操作により電源遮断手段37を作動させてキャリッジ11をキャッピング可能な位置に移動させた後、電源を落とす前に必ず記録ヘッド17、18がキャップ部材20、21により封止された状態で装置を停止させるようにしているが、電源スイッチの操作により即、装置への電力を断つものにあっては、特に印刷中に電源スイッチ3が操作されてリセット操作がなされた場合や、コンセントからプラグが引き抜かれた場合には、キャリッジモータ制御手段34とホームポジション検出手段35からの信号に基づいて封止状態判定手段33により記録ヘッド17、18がキャップ部材20、21で封止された状態で休止していたか、それともキャップ部材20、21から開放された状態で休止していたを検出するとともに、開放されていた場合には前記基準値よりも短めの第2基準値を設定して、第2基準値を越えた場合にはクリーニング動作を実行させ、また第2基準値よりも短い場合には前述の実施例と同様にフラッシング動作だけで印刷データを受け付けるようにしてもよい。
【0033】また、上述の実施例においては記録装置にタイマを内蔵するようにしているが、電源遮断時の時刻データをホストコンピュータのタイムスタンプから取得し、このデータを不揮発性記憶手段に格納することにより、電源投入時にホストコンピュータから取得した時刻スタンプと不揮発性記憶手段に格納されている時刻データとの差分から休止時間を検出することができから、記憶手段に比較して構造が複雑なタイマを不要として装置全体の構造を簡素化することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、電源スイッチにより電力の供給が断たれた時間を検出する電源遮断時間検出手段と、時間を第1基準値と比較して短い場合にはフラッシング動作を行ない、また長い場合には記録ヘッドをキャッピング部材に移動させて吸引ポンプを作動せてインクを排出させる制御手段を備えたので、緊急時には直感的に判り易い電源スイッチをオフとすることにより装置を初期化することができ、かつ電源のオンオフに伴うインクの吸引を必要とするクリーニング動作をスキップしてインクの浪費を防止することができ、さらにオンラインスイッチやリセットスイッチの省略を可能ならしめる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の一実施例を、函体を開放した状態で示す斜視図である。
【図2】同上装置の印刷機構を示す図である。
【図3】本発明のインクジェット式記録装置の一実施例を示すブロック図である。
【図4】同上装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 操作パネル
3 電源スイッチ
4 紙送りスイッチ
5、6 クリーニング指令スイッチ
7 電源オン・オフ表示器
11 キャリッジ
17、18 インクジェット式記録ヘッド
20、21 キャップ部材
23 ポンプユニット
KI、CI インクカートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷領域とキャッピング位置に移動させるキャリッジと、前記記録ヘッドを封止するキャップ部材と、前記キャップ部材に負圧を供給する吸引ポンプと、電源スイッチにより電源回路からの電力の供給を制御する電源制御手段と、前記電源スイッチにより電力の供給の停止が指令されてからの時間を検出する電源遮断時間検出手段と、前記時間を第1基準値と比較して短い場合にはフラッシング動作を行ない、また長い場合には前記記録ヘッドをキャッピング部材に移動させて前記吸引ポンプを作動せてインクを排出させる制御手段を備えてなるインクジェット式記録装置。
【請求項2】 前記記録ヘッドが前記キャッピング手段に封止されているか否かを検出する封止状態検出手段を備え、前記制御手段が、前記記録ヘッドが前記キャップ部材により封止されていない状態で電力の供給が断たれていたことが検出された場合に、第1基準値よりも短い値に設定された第2基準値と比較し、前記時間が第2基準値よりも長い場合には前記吸引ポンプを作動させてインクを排出させる請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
【請求項3】 前記電源制御手段が、電力の供給を表示する電源オン・オフ表示手段を制御する請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
【請求項4】 ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷領域とキャッピング位置に移動させるキャリッジと、該キャリッジを駆動するキャリッジ駆動モータと、前記記録ヘッドを封止するキャップ部材と、前記キャップ部材に負圧を供給する吸引ポンプと、電源スイッチにより電源回路からの電力の供給を制御する電源制御手段と、前記電源スイッチにより電力の供給の停止が指令されてからの時間を検出する電源遮断時間検出手段と、前記電源スイッチにより電力の供給の停止が指令された場合に前記記録ヘッドを前記キャップ部材に封止できる位置に前記キャリッジを移動させ、前記時間が所定時間以上となった時点で前記電源回路の電力の供給を停止させる制御手段とを備えたインクジェット式記録装置。
【請求項5】 前記制御手段が、前記電源スイッチにより電力の供給の停止が指令された場合に、印刷バッファの印刷データをリセットして、かつ前記記録ヘッドを前記キャップ部材で封止した状態で前記キャリッジモータを一定時間だけホールドする請求項4に記載のインクジェット式記録装置。
【請求項6】 前記制御手段が、前記電源スイッチにより電力の供給の停止指令された場合に前記電源オン・オフ表示手段に電力遮断を表示させ、その後、前記一定時間の経過後に前記キャリッジモータのホールドを解除する請求項5に記載のインクジェット式記録装置。
【請求項7】 前記制御手段が、前記一定時間が経過する以前に前記電源スイッチにより電源の供給が指令された場合に、前記キャリッジ駆動モータをそのホールド状態を引き継いで制御を再開する請求項6に記載のインクジェット式記録装置。
【請求項8】前記電源制御手段が、電力の供給を表示する電源オン・オフ表示手段を制御する請求項4に記載のインクジェット式記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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