説明

インクジェット記録装置および方法および記録装置制御方法

【課題】 「あふれ」を制御し、高画質を保ったまま印字のスループットを上げる。
【解決手段】 複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の吐出口を配設する記録ヘッドを備え、記録材にインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューターやワープロ、複写機などOA機器が広く普及しており、これらの記録装置の記録方式が数多く開発されている。インクジェット記録装置は、他の記録方式と比べて高精細化が容易でしかも高速で静粛性に優れ、かつ安価であるという優れた特徴を有する。カラーのニーズも高まりつつある。カラーインクジェット記録装置も数多く開発されている。インクジェット記録装置はノズルからインクを噴射して記録媒体にインクを付着させて画像を形成するわけであるが、記録速度の向上のため、複数の記録素子を集積配列してなる記録ヘッド(以下この項においてマルチヘッドという)として、インク吐出口および液路を複数集積したものを用い、さらにカラー対応として複数個の上記マルチヘッドを備えたものが一般的である。
【0003】
しかし、モノクロプリンタとして、キャラクタのみ印字するものと異なり、カラーイメージ画像を印字するに当たっては、発色性、階調性、一様性など様々な要素が必要となる。特に一様性に関しては、マルチヘッド製作工程差に生じるわずかなノズル単位のばらつきが、印字したときに、各ノズルのインクの吐出量や吐出方向の向きに影響を及ぼし、最終的には印字画像の濃度ムラとして画像品位を劣化させる原因となる。
【0004】
その具体例を図10、13を用いて説明する。図10(a)において、91はマルチヘッドであり、8個のマルチノズル92によって構成されている。93はマルチノズル92によって吐出されたインクドロップレットであり、通常はこの図のように揃った吐出量で、揃った方向にインクが吐出されるのが理想である。もし、この様な吐出が行われれば、図10(b)に示したように記録媒体面上に揃った大きさのドットが着弾され、全体的にも濃度ムラの無い一様な画像が得られるのである(図10(c))。
【0005】
しかし、実際には先にも述べたようにノズル1つ1つには吐出量、吐出方向等にそれぞれバラツキがあり、そのまま上記と同じように印字を行ってしまうと、図11(a)に示したようにそれぞれノズルより吐出されるインクドロップの大きさ及び向きにバラツキが生じ、記録媒体面上においては図11(b)に示すように着弾される。この図によれば、ヘッド主走査方向に対し、周期的にエリアファクター100%を満たせない白紙の部分が存在したり、また逆に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいはこの図中央に見られる様な白筋が発生したりしている。この様な状態で着弾されたドットの集まりはノズル並びに方向に対し、図11(c)に示した濃度分布となり、結果的には、通常人間の目でみた限りで、これらの現象が濃度ムラとして感知される。
【0006】
また今日では、インクジェットプリンタの利点である高精細さを生かし、写真などの特に高画質が要求される画像を印字することが多くなっている。ここで例に挙げた写真のような画像は記録領域の広い部分にわたって高い光学濃度を有しており、インクジェットプリンタでは高密度な記録を行う必要があるため、記録用紙が許容するインク総量を勘案する必要がある。
【0007】
例えば、記録媒体が吸収量できるインク量より著しく多量にインクを記録させてしまうと、吸収しきれないインクが記録媒体上で広い領域にわたって「あふれ」てしまい、画像品位を大きく乱すことになる。単位時間・単位面積あたりのインク量を大幅に増やしてしまうと、吸収できないインクはその周囲へと「あふれ」、求める記録領域以上にインクが広がってしまうため、高濃度でかつにじみの無い画像を記録することが出来なくなってしまう。このため画像を劣化させる「あふれ」を防止するために、多量のインクを吸収できる記録媒体には多量のインクを記録させて高濃度な記録をし、吸収できるインク量が少ない記録媒体にはより少ないインク量で記録するように制御する必要がある。
【0008】
もちろん、文字が多い文書やコンピュータグラフィックスの様な均一な濃度を比較的広い領域にわたって記録する場合には、「あふれ」はドット周辺の領域を均一に埋める働きもあるため、上記したような画像品位の劣化ではなく、画像品位を向上させる場合もある。しかし今回の発明は写真の様な高濃度かつ高精細で高画質が求められるような場合における課題とその解決手法であるため、ここでは議論しない。
【0009】
「あふれ」を防止するには、例えば、下記特許文献1または2に開示されているような、ヒーターによってインク記録後の乾燥を早める手法もあるが、ヒーターで消費される電力量の多さが懸念されるため、多くの場合は、記録の時間間隔を大きくとることによって吸収量を少しでも多くしているのが現状である。
【0010】
現在のインクジェットプリンタの殆どが採用しているマルチスキャン手法(例えば、下記特許文献3参照。)は大きくは記録ヘッドの精度に依存しにくい画像品位向上のために用いられるが、上記の「あふれ」を防止する効果も含まれている。すなわちマルチスキャン手法によりドット群を記録することにより、隣接するドット同士は時間差を開けて記録されることになり、単位面積・単位時間あたりに記録されるインク量が減少し、「あふれ」を防止する事が出来る。
【0011】
またフルラインタイプのヘッドを使用する場合には、記録媒体と記録ヘッドとの相対的動作の速度を遅くすることによって、上記マルチスキャンにおける隣接ドットの記録時間差を開けることができる。
【特許文献1】特開平04−140144号公報
【特許文献2】特開平04−201343号公報
【特許文献3】特許3229454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしここ数年来、より記録スピードの速い記録が求められており、画像品位と同様に記録速度もユーザーの商品選定の基準となっている。このため、上記したような時間差による「あふれ」防止策以外の、何らかの対策が求められている。
【0013】
本発明は、上述の問題点に着目して成されたものであって、「あふれ」を制御し、高画質を保ったまま印字のスループットを上げることのできるインクジェット記録装置および方法および記録装置制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような課題を解決するために本発明は、
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とする。
【0016】
[作用]
以上の構成によれば、記録媒体上に記録される隣接するドットが記録される着弾時間差を変化させることが出来る。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、「あふれ」を制御し、高画質を保ったまま印字のスループットを上げることのできるインクジェット記録装置および方法および記録装置制御方法を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0019】
実施例1では、記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なる記録装置を説明する。
【0020】
図1は、本実施例にかかるインクジェトプリンタを示す外観斜視図である。
【0021】
図1において、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクの記録ヘッド1K、1C、1M、1Yはキャリッジ7に着脱自在に搭載され、キャリッジ7が不図示のキャリッジモータなどの駆動機構によってガイドレール9に沿って移動することにより、各記録ヘッドの記録用紙3に対する走査が可能となる。キャリッジの図に示す位置は各記録ヘッドのホームポジションであり、ここで不図示のキャップ等の回復ユニットにより吸引回復やワイピング等を行うことができる。
【0022】
被記録媒体としての記録用紙3は、給紙部5から給紙され、各記録ヘッドの走査領域を含む記録部6を通り、そこで記録がなされた後、プリンタの前部に排出される。
【0023】
被記録媒体上へのドット記録順序および配置を図2に示す。図2の(a)は同時に記録されるドットが隣接していない記録順序・配置の例である。この例のような、同時に記録ドットが隣接していない記録順序・配置による記録方式を、便宜上記録方式(a)と呼ぶことにする。図2の(b)は同時に記録されるドットが隣接している記録順序・配置の例である。この例のような、同時に記録ドットが隣接する記録順序・配置による記録方式を、便宜上記録方式(b)と呼ぶことにする。図2の(a)は4回のスキャンを必要とし、図2の(b)は2回のスキャンで十分であるため、記録にかかる時間は(a)の方が2倍長い。
【0024】
これら2方式を記録するドットの密度によって使い分けることによって、隣接するドット同士による「あふれ」を起こさせたり(b)、防止させたり(a)することができる。
【0025】
図2の(a)によって理想的に記録されるドットの状態の概略図を図3の(a)に、図3の(b)によって記録されたドットの状態の概略図を図3の(b)に示す。「あふれ」が起きるとドットが大きくなり、「あふれ」が起きなければドットは単独で印字された形状をほぼ保つ。
【0026】
ここで理想的な記録とは、ノズル1つ1つに、吐出量および吐出方向等にそれぞれバラツキが無い状態での記録のことである。
【0027】
この2つのインクドットの記録順序によって記録した画像の画質(粒状感)は、図4のようになる。図4の縦軸は目視評価による粒状度判定でありお互いの相対的な評価である。横軸は1つの記録ヘッドが記録可能な記録密度である。
【0028】
このグラフから、高濃度部において記録方式(b)は粒状感が悪化することが分かる。
【0029】
図3の(a)および(b)を比較すると(b)の方が粒状性が無く、画質としては良い評価値がでるが、上記したように、ノズル1つ1つには吐出量、吐出方向等にそれぞれバラツキがあり、図3のような記録は行うことがほとんど出来ない。バラツキがある場合のドットの状態の概略図を図5の(a)および(b)に示す。
【0030】
このようにバラツキがある状態においては、記録密度が75%〜100%と高い場合には、あふれが起こっている箇所と起こらない箇所の両者が近い場所で発生するため、このムラが画質を悪くする。
【0031】
この画質評価結果から、ドット記録密度が図4の75%以上の範囲またはその周囲において印字時間が長い記録方式(a)を採用し、ドット記録密度が図4の75%以下の範囲において記録時間の短い記録方式(b)を採用すれば、スループットをなるべく落とさずに高画質を保ったままの印字を行うことができる。
【0032】
もちろん、記録するドットの密度が低い場合には、記録方式(b)でなく、図2の(c)に示すような、記録方式を用いてもよい。
【実施例2】
【0033】
実施例2では、記録ヘッドと被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なる記録装置を説明する。
【0034】
図1は、本実施例にかかるインクジェトプリンタを示す外観斜視図である。
【0035】
図1において、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクの記録ヘッド1K、1C、1M、1Yはキャリッジ7に着脱自在に搭載され、キャリッジ7が不図示のキャリッジモータなどの駆動機構によってガイドレール9に沿って移動することにより、各記録ヘッドの記録用紙3に対する走査が可能となる。キャリッジの図に示す位置は各記録ヘッドのホームポジションであり、ここで不図示のキャップ等の回復ユニットにより吸引回復やワイピング等を行うことができる。
【0036】
被記録媒体としての記録用紙3は、給紙部5から給紙され、各記録ヘッドの走査領域を含む記録部6を通り、そこで記録がなされた後、プリンタの前部に排出される。
【0037】
被記録媒体上へのドット記録順序および配置を図6に示す。
【0038】
この記録順序および配置の方式をとる場合には、記録ヘッドと被記録媒体との相対的運動速度を変化させることによって、「あふれ」を起こさせたり(b)、防止させたり(a)することができる。もちろん、記録ヘットと被記録媒体との相対運動速度を変化させることにより、記録ヘッドの吐出周波数と駆動周波数を変化させることが必要となる。
【0039】
速度が遅い場合のドット状態の概略図を図7の(a)に、速度が速い場合のドット状態の概略図を図7の(b)に記す。
【0040】
この2つの記録速度の相対的画質(粒状感)評価も図4と同様である。
【0041】
実施例1と同じく、この画質評価結果から、ドット記録密度が図4の75%以上の範囲またはその周囲において印字時間が長い記録方式(a)を採用し、ドット記録密度が図4の75%以下の範囲において記録時間の短い記録方式(b)を採用すれば、スループットをなるべく落とさずに高画質を保ったままの印字を行うことができる。
【実施例3】
【0042】
実施例2の記録方式は記録領域の幅以上の記録可能領域を持つフルラインタイプのヘッドを使用したインクジェット記録方式にも適応できる。
【0043】
被記録媒体上へのドット記録順序および配置を図6に示す。
【0044】
図6に示した記録順序および配置を行う、H1とH2の2つのフルラインタイプのヘッドを使用したインクジェット記録装置の概略図を図8に示す。なお、今回はH1とH2は異なる色のインクを記録できるような構成とした。
【0045】
この2つのインクドットの記録順序によって記録した、H2によって記録した画像の画質(粒状感)は、図9のようになる。図9の縦軸は図4に等しい。横軸は2つの記録ヘッドが記録可能な記録密度である。今回の結果は、1つ目のヘッド、すなわちH1による記録は100%と固定し、H2による記録濃度を変化させたときの画質評価を表している。
【0046】
このグラフから、記録方式(b)は140%程度までは、粒状感が悪化しているが、より高濃度を記録する場合には悪化が抑えられ、記録方式(a)に近い画質を示すことが分かる。
【0047】
この画質評価結果から、記録方式による画質の差が顕著である、ドット記録密度が図9の140%程度以下の範囲においては印字時間が長い記録方式(a)を採用し、ドット記録密度が図9の140%程度以上の範囲において記録時間の短い記録方式(b)を採用すれば、スループットをなるべく落とさずに高画質を保ったままの印字を行うことができる。
【0048】
より画質を優先した記録を行う場合には、100%以上の記録密度を持った記録を行うときは、あふれを防止する記録方式(a)を採用すればよい。
【実施例4】
【0049】
構成は実施例1と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0050】
記録する色の少なくとも1つが、「あふれ」によって画像劣化する記録ドットの密度を持つ場合には、すべての色の記録方法をあふれない記録方法(a)で記録する。
【実施例5】
【0051】
構成は実施例1と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0052】
記録ヘッドが1回走査する範囲内に、「あふれ」によって画像劣化する記録ドットの密度を持つ場合には、その走査内をすべて記録方法(a)で記録する。
【0053】
1回の走査内に走査速度を変化させつつ制御することは難しいため、より品位のよい記録方式(a)で記録するとよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に関わる実施例の1つを概略的に説明した図である。
【図2】実施例1におけるインクドットの記録順序・配置を概略的に説明した図である。
【図3】実施例1におけるインクドットの理想的な記録状態を概略的に説明した図である。
【図4】実施例1および2における2つの記録状態によって記録した画質を概略的に説明した図である。
【図5】実施例1におけるインクドットの記録状態を概略的に説明した図である。
【図6】実施例2および3におけるインクドットの記録順序・配置を概略的に説明した図である。
【図7】実施例2および3におけるインクドットの記録状態を概略的に説明した図である。
【図8】本発明に関わる実施例の1つを概略的に説明した図である。
【図9】実施例3における2つの記録状態によって記録した画質を概略的に説明した図である。
【図10】インクジェットプリンタの理想的な印字状態の図である。
【図11】濃度ムラのあるインクジェットプリンタの印字状態を表す図である。
【符号の説明】
【0055】
1K、1C、1M、1Y 記録ヘッド
3 記録用紙
5 給紙部
6 各記録ヘッドの走査領域を含む記録部
7 キャリッジ
9 ガイドレール
50 記録用紙搬送ベルトおよび搬送ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項5】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項6】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載のインクジェット記録方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項8】
請求項5または6に記載のインクジェット記録方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項9】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項10】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項12】
請求項9または10に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項13】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には隣接する少なくとも2つのドット同士の記録時間差を短くして記録する箇所があることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項14】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には前記相対的運動速度が速いことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項15】
請求項13または14に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項16】
請求項13または14に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項17】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には隣接する少なくとも2つのドット同士の記録時間差を短くして記録する箇所があることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項18】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には前記相対的運動速度が速いことを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項19】
請求項17または18に記載のインクジェット記録方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項20】
請求項17または18に記載のインクジェット記録方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項21】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には隣接する少なくとも2つのドット同士の記録時間差を短くして記録する箇所があることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項22】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には前記相対的運動速度が速いことを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項23】
請求項21または22に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項24】
請求項21または22に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項25】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査回数を減らすことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項26】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査速度を速めることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項27】
請求項25または26に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項28】
請求項25または26に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項29】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査回数を減らすことを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項30】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査速度を速めることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項31】
請求項29または30に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項32】
請求項29または30に記載のインクジェット記録方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項33】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドから吐出されるインクの記録順序が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査回数を減らすことを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項34】
複数の吐出口を有する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから吐出されるインクによって被記録媒体上に記録されるドットにより記録を行うインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記記録ヘッドと前記被記録媒体との相対的運動速度が、記録するドットの密度によって異なり、
記録するドットの密度が高い場合には記録ヘッドの走査速度を速めることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項35】
請求項33または34に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が50%以上の範囲にあることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。
【請求項36】
請求項33または34に記載のインクジェット記録装置を制御する方法において、
前記インクの記録順序が異なる記録ドットの密度の区分が2つないし3つであり、そのしきい値が70%〜200%の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置を制御する方法。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−218754(P2006−218754A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−34631(P2005−34631)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】