説明

インク充填装置

【課題】ニードル管内へ所定量のインクを充填することを可能にする。
【解決手段】カートリッジ部材7にニードル管6を組み付けて形成したインクカートリッジ8を着脱可能に保持するカートリッジ保持部1と、カートリッジ保持部1に配設され、カートリッジ部材7が着脱される側に開口した穴部10を有し、該穴部10にニードル管6の後端開口部を挿入して保持するコネクタ部2と、コネクタ部2の穴部10に供給管12によって接続され、ニードル管6に充填するインクを貯留するインクタンク3と、インクタンク3に圧縮空気を導入して、その空気圧によりインクタンク3内のインクを、供給管12を介してコネクタ部2の穴部10に所定量だけ送出する充填量調整部4と、を備え、ニードル管6に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止する充填量減少防止手段5を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先端部がテーパ状に細くなったニードル管にインクを充填する装置に関し、詳しくは、ニードル管内へ所定量のインクを充填することを可能にしたインク充填装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のインク充填装置は、両端部が開口し、先端部がテーパ状に細くなったニードル管を支持するカートリッジ部材に、ニードル管を組み付けて形成したインクカートリッジを着脱可能に保持するカートリッジ保持部と、カートリッジ保持部に配設され、カートリッジ部材が着脱される側に開口した穴部を有し、該穴部にニードル管の後端開口部を挿入して保持するコネクタ部と、コネクタ部の穴部に供給管によって接続され、インクカートリッジのニードル管に充填するインクを貯留するインクタンクと、インクタンクに圧縮空気を導入して、その空気圧によりインクタンク内のインクを、供給管を介してコネクタ部の穴部に所定量だけ送出する充填量調整部と、を備えたものとなっていた。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−307471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このような従来のインク充填装置においては、ニードル管がインクタンクの直上に直結されるようになっていたので、充填完了後、空気圧を取り去ると時間の経過と共にニードル管内に充填されたインクがその自重により下降してインクの充填量が減少し、所定量のインクを充填することができないことがあった。このインクの充填量の減少は、インクの粘度、物性等に依存し、インクの種類によって異なるため、複数種のインクを複数のニードル管に同時に充填した場合には、最終的なインクの充填量が種類毎に異なってしまうことがあった。
【0004】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、ニードル管内へ所定量のインクを充填することを可能にしたインク充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明によるインク充填装置は、両端部が開口し、先端部がテーパ状に細くなったニードル管を支持するカートリッジ部材に、前記ニードル管を組み付けて形成したインクカートリッジを着脱可能に保持するカートリッジ保持部と、前記カートリッジ保持部に配設され、前記カートリッジ部材が着脱される側に開口した穴部を有し、該穴部に前記ニードル管の後端開口部を挿入して保持するコネクタ部と、前記コネクタ部の穴部に供給管によって接続され、前記インクカートリッジのニードル管に充填するインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクに圧縮空気を導入して、その空気圧により前記インクタンク内のインクを、前記供給管を介して前記コネクタ部の穴部に所定量だけ送出する充填量調整部と、を備え、前記ニードル管にインクを充填する装置であって、前記ニードル管に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止する充填量減少防止手段を設けたものである。
【0006】
このような構成により、カートリッジ保持部で、両端部が開口し、先端部がテーパ状に細くなったニードル管を支持するカートリッジ部材に、上記ニードル管を組み付けて形成したインクカートリッジの上記カートリッジ部材を着脱可能に保持し、該カートリッジ保持部に配設され、カートリッジ部材が着脱される側に開口した穴部を有するコネクタ部でその穴部に上記ニードル管の後端開口部側を挿入して保持し、充填量調整部でインクを貯留するインクタンク内に圧縮空気を導入し、その空気圧により上記コネクタ部側に上記インクタンク内のインクをコネクタ部の穴部に供給管を介して所定量だけ送出し、上記インクカートリッジのニードル管にその後端開口部からインクを充填し、充填量減少防止手段でニードル管に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止する。
【0007】
また、前記充填量減少防止手段は、前記供給管の途中に設けられ流路を遮断する流路遮断手段である。これにより、インクが充填された後、供給管の途中に設けられた流路遮断手段で流路を遮断してニードル管内のインクの充填量が減少するのを防止する。
【0008】
さらに、前記充填量減少防止手段は、前記インクタンクに対する前記カートリッジ保持部の高さの調整を可能とするカートリッジ保持部高さ調整手段である。これにより、カートリッジ保持部高さ調整手段でインクタンクに対するカートリッジ保持部の高さを調整し、インクが充填された後、ニードル管内のインクが下降して充填量が減少するのを防止する。
【0009】
そして、前記充填量減少防止手段は、前記供給管の途中に設けられ流路を遮断する流路遮断手段と、前記インクタンクに対する前記カートリッジ保持部の高さの調整を可能とするカートリッジ保持部高さ調整手段とを組み合わせて構成したものである。これにより、カートリッジ保持部高さ調整手段でインクタンクに対するカートリッジ保持部の高さを調整し、インクが充填された直後、供給管の途中に設けられた流路遮断手段で流路を遮断し、ニードル管内のインクが下降して充填量が減少するのを防止する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、充填量減少防止手段でニードル管に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止することができる。したがって、粘度や物性等、特性の異なる複数種のインクに対してもニードル管内へ常に所定量のインクを充填することができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明によれば、供給管の途中に流路遮断手段を設けるだけであるので、充填量減少防止手段を簡単な構成で実現することができる。したがって、装置を安価に製造することができる。
【0012】
さらに、請求項3に係る発明によれば、インクタンクに対するカートリッジ保持部の高さを調整することにより、ニードル管内のインクが下降して充填量が減少するのを防止することができる。したがって、特性の異なる複数種のインクのそれぞれについて、インクの下降が略停止するカートリッジ保持部の適切な高さ位置データを予め取得しておけば、以後、各インクに対して上記取得された高さ位置にカートリッジ保持部の高さを設定するだけでインクの充填量を一定にすることができる。これにより、ニードル管へのインクの充填作業が容易になる。
【0013】
そして、請求項4に係る発明によれば、流路遮断手段とカートリッジ保持部高さ調整手段とを併用することにより、複数のニードル管に特性の異なる複数種のインクを同時に充填しても、いずれのニードル管へのインクの充填量も略一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるインク充填装置の実施形態を示す概略構成図である。このインク充填装置は、先端部がテーパ状に細くなったニードル管にインクを充填するためのもので、カートリッジ保持部1と、コネクタ部2と、インクタンク3と、充填量調整部4と、充填量減少防止手段5と、を備えて成る。
【0015】
上記カートリッジ保持部1は、両端部が開口し、先端部がテーパ状に細くなったニードル管6を支持するカートリッジ部材7に、上記ニードル管6を組み付けて形成したインクカートリッジ8の上記カートリッジ部材7を着脱可能に保持するものであり、上記ニードル管6にインクを充填する際、インクの充填圧力によりインクカートリッジ8が抜け落ちないように、カートリッジ部材7に設けられた例えば係止凸部7aを係止させて保持する例えば係止凹部1aを備えている。なお、上記インクカートリッジ8は、例えば表示装置のカラーフィルタの欠陥部を修正するためのものであり、赤、緑、青、黒色の修正インク(以下、単に「インク」という)を充填するための四本のニードル管6が、それらを支持するカートリッジ部材7に横一列に並べて形成された孔部9に挿入して組み付けられている。
【0016】
上記カートリッジ保持部1には、上記四本のニードル管6に対応して四つのコネクタ部2が配設されている。このコネクタ部2は、上記カートリッジ部材7が着脱される側に開口した穴部10を有し、該穴部10に上記ニードル管6の後端開口部6a(図3参照)を挿入して保持するものであり、上記穴部10の開口側には、シール部材としての例えばOリング11が取り付けられて、穴部10内に挿入されたニードル管6の外周面6bと穴部10の周面10aとの間をシールするようになっている。
【0017】
上記四つのコネクタ部2には、図1に示すように、柔軟性を有する供給管12によってインクタンク3が接続されている。このインクタンク3は、上記ニードル管6に充填するインクを貯留するものであり、上記四色のインクをそれぞれ貯留するタンク3a〜3dを有する密閉容器である。
【0018】
上記インクタンク3には、エア配管19によって充填量調整部4が接続されている。この充填量調整部4は、上記エア配管19を介してインクタンク3のタンク3a〜3dに図示省略のコンプレッサから圧縮空気を導入して、その空気圧により上記各タンク3a〜3d内のインクを上記各コネクタ部2の穴部10に上記供給管12を介して所定量だけ送出するものであり、図2に示すように、圧縮空気の流れの上流側から順にエアフィルタ13と、レギュレータ14と、一つの入力側電磁弁15と、四つの出力側電磁弁16a〜16dと、を備え、他に電磁弁制御部17を備えている。
【0019】
上記エアフィルタ13は、コンプレッサから供給される圧縮空気に含まれる異物を除去してインク18内に異物が混入するのを防止するためのものでる。また、上記レギュレータ14は、コンプレッサから供給される圧縮空気の空気圧を調整するものである。さらに、上記入力側電磁弁15は、電気制御によりエア配管19を開閉するもので、インクタンク3の各タンク3a〜3dに供給する圧縮空気のオン・オフ制御を一括して行うようになっている。さらにまた、上記出力側電磁弁16a〜16dは、エア配管19を分岐して各タンク3a〜3dに繋げた四つの分岐管19a〜19d上に設けられており、電気制御により各分岐管19a〜19dの開閉を個別に行うものである。そして、上記電磁弁制御部17は、信号線20によって上記一つの入力側電磁弁15及び上記四つの出力側電磁弁16a〜16dに接続して、該各電磁弁15,16a〜16dの開閉をそれぞれ個別に電気制御するものであり、所定時間だけ通電して上記各電磁弁を開いて上記所定時間だけ圧縮空気を各タンク3a〜3dに供給できるようになっている。
【0020】
上記カートリッジ保持部1及び供給管12には、充填量減少防止手段5が設けられている。この充填量減少防止手段5は、ニードル管6に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止するためのものであり、流路遮断手段21とカートリッジ保持部高さ調整手段22とにより構成されている。
【0021】
上記流路遮断手段21は、各供給管12の途中にそれぞれ設けられている。この流路遮断手段21は、流路を遮断してインクがカートリッジ保持部1側からインクタンク3側に逆流するのを防止するためのものであり、例えば柔軟性のある供給管12を締め付けて流路を閉じるコック等である。又は、流路遮断手段21として他の開閉弁が使用されてもよい。
【0022】
上記カートリッジ保持部1には、カートリッジ保持部高さ調整手段22が設けられている。このカートリッジ保持部高さ調整手段22は、インクタンク3に対するカートリッジ保持部1の高さの調整を可能とするものであり、カートリッジ保持部1を保持して矢印A,Bで示す上下方向に移動可能な例えばZ軸ステージである。これにより、カートリッジ保持部1の高さを調整してコネクタ部2内のインクの液面とインクタンク3内のインクの液面とを略一致させて、インクの逆流を防止することができるようになっている。
【0023】
次に、このように構成されたインク充填装置の動作及びそれによるインクの充填手順について説明する。
最初に、カートリッジ保持部1の高さの適正値を設定するための試験を行う。具体的には、先ず、カートリッジ保持部1を所定高さに設定した状態で電磁弁制御手段17に備えるインク充填スイッチを所定時間だけ押下して入力側電磁弁15及び出力側電磁弁16aを開きインクタンク3aに所定圧力の空気を導入する。これにより、この空気圧によりインクタンク3a内のインク18をコネクタ部2側に押し出してニードル管6にインク18を所定量だけ充填する。そして、空気圧が取り去られた後のインク18の下降量を測定する。次に、カートリッジ保持部1の高さを図1に示す矢印A又はB方向に変化させて上記試験を行い、インク18の下降が略停止するカートリッジ保持部1の高さ位置を見つけ、これを適正値として記憶(又は記録)する。
【0024】
引き続いて、電磁弁制御手段17に備える電磁弁切換スイッチにより出力側電磁弁を順次出力側電磁弁16b〜16dに切り換えて上述と同様の試験を行い、色毎にインク18の下降が略停止するカートリッジ保持部1の高さの適正値を見つけこれを記憶(又は記録)する。
【0025】
実際にインクを充填するときには、先ず、上記適正値として記憶(又は記録)された各色インクのカートリッジ保持部1の高さ位置データから最も高い位置データを選択し、カートリッジ保持部高さ調整手段22によりカートリッジ保持部1の高さを上記選択された高さ位置に設定する。
【0026】
次に、充填しようとするインクカートリッジ8のカートリッジ部材7をカートリッジ保持部1に装着する。このとき、図3(a)に示すように、コネクタ部2の穴部10には、予めインク18が満たされた状態にしておく。この様な状態で、同図(a)に示すように、ニードル管6をその後端開口部6a側からコネクタ部2の穴部10内に矢印C方向に挿入すると、コネクタ部2の穴部10の開口側に設けたOリング11がニードル管6の外周面6bに密着し、同図(b)に示すように、開口側において上記穴部10の周面10aとニードル管6の外周面6bとの間の隙間23がシールされることとなる。したがって、コネクタ部2の穴部10に満たされたインク18の一部は、同図(b)に示すように、ニードル管6内に浸入する。
【0027】
続いて、電磁弁制御部17に備える電磁弁切換スイッチにより例えば出力側電磁弁16aを選択した後、電磁弁制御部17のインク充填スイッチを所定時間だけ押下して入力側電磁弁15及び出力側電磁弁16aを開く。これにより、充填量調整部4からインクタンク3のタンク3aに対して所定圧力の圧縮空気が所定時間だけ供給され、タンク3aに貯留されたインク18が供給管12を介して、図3(c)に矢印Dで示すようにコネクタ部2の穴部10内に押し出される。そして、該穴部10内のインク18は、充填量調整部4によってインクタンク3に導入される圧縮空気に押されて、ニードル管6の後端開口部6aからニードル管6内に矢印E方向に所定位置まで浸入することになる。
【0028】
このようにして、ニードル管6にタンク3aのインク18が所定量だけ充填されてインク充填スイッチへの押下が解除されると、タンク3aに繋がった供給管12の流路遮断手段21が閉じられる。
【0029】
なお、上述したようにコネクタ部2の穴部10内が予めインク18で満たされた状態にしているため、電磁弁制御部17による電磁弁の開閉動作に対するインク18の充填の応答性が改善される。即ち、電磁弁が開くと同時にインク18がニードル管6内へ充填され、電磁弁が閉じると同時にインク18の充填が停止されるため、インク18の充填制御を容易に行なうことができる。
【0030】
次に、上記電磁弁切換スイッチを切り換えて出力側電磁弁16bを選択した後、上記インク充填スイッチを所定時間だけ押下して入力側電磁弁15及び出力側電磁弁16bを開く。これにより、充填量調整部4からインクタンク3のタンク3bに対して所定圧力の圧縮空気が所定時間だけ供給され、タンク3bに貯留されたインク18が供給管12を介してコネクタ部2の穴部10内に押し出され、ニードル管6内に充填される。このようにして、ニードル管6にタンク3bのインク18が所定量だけ充填されてインク充填スイッチへの押下が解除されると、タンク3bに繋がった供給管12の流路遮断手段21が閉じられる。
【0031】
以下、同様にして、他のニードル管6内にタンク3c、3dのインク18がそれぞれ充填される。これにより、インク18が、充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止することができ、特性の異なる複数種のインク18もニードル管6内へそれぞれ一定量だけ充填することができる。
【0032】
なお、インク18の充填量は、上記インク充填スイッチの押下時間で決定するのではなく、空気圧と入力側電磁弁15の開時間とで決定してもよく、ニードル管6の側方に光センサーを設けてニードル管6へのインク18の浸入度から充填量を決定してもよい。
【0033】
また、以上の説明においては、入力側電磁弁16a〜16dを切り換えて色毎にインク18を充填する場合について述べたが、本発明はこれに限られず、入力側電磁弁15及び出力側電磁弁16a〜16dの開時間又は開放量を調整して、各色のインクを同時に充填してもよい。この場合、インク18の充填が終了してインクタンク3への圧縮空気の導入が停止されると、略同時に、手動又は自動により下降量の大きいインク18から順番に流路遮断手段21を閉じていくとよい。この場合、インクタンク3内の液面とコネクタ部2内のインク18の液面とが略一致するようにカートリッジ保持部1の高さが設定されているので、ニードル管6内に充填されたインク18の下降速度は、インクタンク3の直上にカートリッジ保持部1を配置した従来のインク充填装置よりも遅くなり、流路遮断手段21の閉操作に時間的余裕が生じる。したがって、流路遮断手段21の閉操作が手動であってもインク充填作業が容易になる。
【0034】
さらに、上記実施形態においては、充填量減少防止手段5を流路遮断手段21とカートリッジ保持部高さ調整手段22とで構成した場合について説明したが、本発明はこれに限られず、複数種のインクが略同じ特性を有するものである場合には、流路遮断手段21及びカートリッジ保持部高さ調整手段22のいずれか一つであってもよい。
【0035】
また、上記実施形態においては、四本のニードル管6を備えたインクカートリッジ8に対してインク18の充填ができるように、コネクタ部2及びインクタンク3のタンク3a〜3dをそれぞれ四つ設けた場合について述べたが、本発明はこれに限られず、コネクタ部2及びインクタンク3のタンクの数は、インクカートリッジ8のニードル管6の本数に応じて幾つ設けてもよい。
【0036】
そして、上記インク18は、修正インクに限られず、微小点に微量の液滴を滴下させるために使用する液状体であれば、例えば銀ペースト等いかなるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明によるインク充填装置の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】上記インク充填装置の配管系を示す説明図である。
【図3】上記インク充填装置によるインク充填動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1…カートリッジ保持部
2…コネクタ部
3,3a〜3d…インクタンク
4…充填量調整部
5…充填量減少防止手段
6…ニードル管
6a…ニードル管の後端開口部
7…カートリッジ部材
8…インクカートリッジ
10…穴部
12…供給管
18…インク
21…流路遮断手段
22…カートリッジ保持部高さ調整手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端部が開口し、先端部がテーパ状に細くなったニードル管を支持するカートリッジ部材に、前記ニードル管を組み付けて形成したインクカートリッジを着脱可能に保持するカートリッジ保持部と、前記カートリッジ保持部に配設され、前記カートリッジ部材が着脱される側に開口した穴部を有し、該穴部に前記ニードル管の後端開口部を挿入して保持するコネクタ部と、前記コネクタ部の穴部に供給管によって接続され、前記インクカートリッジのニードル管に充填するインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクに圧縮空気を導入して、その空気圧により前記インクタンク内のインクを、前記供給管を介して前記コネクタ部の穴部に所定量だけ送出する充填量調整部と、を備え、前記ニードル管にインクを充填する装置であって、
前記ニードル管に充填されたインクが充填後、その自重で下降して充填量が減少するのを防止する充填量減少防止手段を設けた、
ことを特徴とするインク充填装置。
【請求項2】
前記充填量減少防止手段は、前記供給管の途中に設けられ流路を遮断する流路遮断手段であることを特徴とする請求項1記載のインク充填装置。
【請求項3】
前記充填量減少防止手段は、前記インクタンクに対する前記カートリッジ保持部の高さの調整を可能とするカートリッジ保持部高さ調整手段であることを特徴とする請求項1記載のインク充填装置。
【請求項4】
前記充填量減少防止手段は、前記供給管の途中に設けられ流路を遮断する流路遮断手段と、前記インクタンクに対する前記カートリッジ保持部の高さの調整を可能とするカートリッジ保持部高さ調整手段とを組み合わせて構成したものであることを特徴とする請求項1記載のインク充填装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−189902(P2009−189902A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−30503(P2008−30503)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【出願人】(500171707)株式会社ブイ・テクノロジー (283)
【Fターム(参考)】