インク粘度調節装置
【課題】インク粘度調節装置を提供する。
【解決手段】本発明は、印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、一端に被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、前記被感知体を感知するセンサーと、を含む。
【解決手段】本発明は、印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、一端に被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、前記被感知体を感知するセンサーと、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク粘度調節装置に関り、より詳細には、印刷装置に使われるインクの粘度を所定の範囲に調節するインク粘度調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多量の印刷物を印刷する印刷装置において、インクの粘度は非常に重要である。インクは、それ自身に揮発性溶媒を含むので経時的にその濃度が徐々に濃くなる傾向がある。このようにインクの粘度が変化すれば、印刷品質の向上を期待することができず、かつ印刷装置内の流動通路がインクによって詰まることで機械の故障をもたらす。したがって、大部分の印刷装置は、インクの粘度を所定範囲内に適切に維持させる手段が必要である。
【0003】
従来のインク粘度測定方法の一つは、図1に図示されたようにほとんど手作業に依存するものであった。すなわち、底に所定サイズの穴2があいた容器1にインクをいっぱい満たした後、インクが前記穴2を通じてすべて抜け出る時間を測定することでインクの粘度を計算した。このような方式は、測定時間が過度に長くかかり、インクの最後の一滴まで測定しなければならないので精緻な測定が難しかった。何よりも、作業者が不連続的にインク粘度を測定し、これを調節するので、均一な粘度維持管理が保証されない短所がある。
【0004】
それ以外にも、機械的な測定装置をインクの流動通路内に設けることでインクの粘度を測定する方法が提案されたが、測定装置のインク流動通路が相対的に粘度が大きいインクによって容易に詰まる場合が頻繁に発生し、さらにこの場合、測定装置を分離して洗浄することが容易ではなかった。したがって、周期的に新たな測定装置を取り替えなければならないので経済的に非常に不利であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記問題点を解決するためのものであって、インクの流動経路上に設けられて常にインクの粘度を測定することによって、これを調節できるインク粘度調節装置を提供するところにその目的がある。
【0006】
本発明のまた他の目的は、インクの精緻な粘度測定が可能であり、インクの詰まり現象が発生する場合、手軽で簡便に装置を分解してインクを除去できるインク粘度調節装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような目的を果たすための本発明によるインク粘度調節装置は、印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、前記被感知体を感知するセンサーと、を含む。
【0008】
また本発明は、前記回転軸が回転可能に収納されて前記ハウジング内に着脱可能に結合され、前記ハウジングの流入口と連通される流入端及び前記ハウジングの排出口と連通される排出端を有する収納体を含む。
【0009】
望ましくは、前記収納体には、インクが直線に流動されるようにガイドする多数の流動通路が並んで穿孔された少なくとも一つ以上のインク通路部材が備えられる。さらに望ましくは、前記回転羽根と前記インク通路部材とは交互に位置する。
【0010】
本発明によれば、前記収納体に流入されて排出されるインクの粘度によってそのインクの流動速度を変化させるインク流速変換手段がさらに備えられる。
【0011】
望ましくは、前記インク流速変換手段は、前記収納体の排出端に結合されてインクが通過する複数のインク通過孔が形成された第1ディスク部材と、前記第1ディスク部材とインク流動間隙ほど離隔しており、前記インク通過孔を通じて出たインクが排出される複数のインク排出孔が形成された第2ディスク部材と、を含む。
【0012】
代案としては、前記インク流速変換手段は、前記収納体の排出端に結合されてインクが通過できるように開口部が形成された第1ディスク部材と、前記第1ディスク部材の開口部を通じて出たインクが排出される複数の微細孔が形成されている第2ディスク部材と、を含む。
【0013】
望ましくは、前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されている。
【0014】
本発明は、前記収納体に流入されるインクの油圧を一定に維持させるインク油圧調節手段をさらに含む。
【0015】
望ましくは、前記収納体の外周面と前記ハウジングの内周面との間にはインクが流動する空間が形成され、前記インク油圧調節手段は、前記空間を通じて流動するインクの流出量を調節することでインクの油圧を一定に維持させるように構成される。
【0016】
望ましくは、前記インク油圧調節手段は、前記ハウジングの内周面と収納体の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口と、前記インクの流出圧力によって前記流出口を選択的に開閉する弾性部材と、を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図2には、本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置が採用された印刷装置の概略的な構成が図式的に表わされている。
【0018】
貯蔵タンク10内に入れられたインクは、駆動ポンプ11の駆動力によって供給通路12を通じて印刷容器13に送られる。
【0019】
前記印刷容器13上には、印刷ローラー14と前記印刷ローラー14と接触して共に回転する圧動ローラー15が設けられている。
【0020】
被印刷生地100は、前記印刷ローラー14と圧動ローラー15との間を通過するようになり、このとき、印刷ローラー14が印刷容器13に入れられたインクを濡らして印刷作業をする。前記印刷容器13のインクは、また回収通路16を通じて貯蔵タンク10に復帰することで循環する。未説明の参照符号17は、貯蔵タンク10内のインクを撹拌させる撹拌機である。
【0021】
本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置200は、インクの流動経路上に設けられるが、望ましくは、インク粘度調節装置200の流入口201は、前記供給通路12と連通される流入通路19と連結されてインクが流入され、一方、排出口202は、前記貯蔵タンク10を向ける排出通路20と連結されてインクが排出される。
【0022】
また、前記流入通路19には、流入ポンプ18が設けられてインクを吸いこんで前記インク粘度調節装置200に供給する。
【0023】
前記インク粘度調節装置200は、インクの粘度を測定し、もし、インクの粘度が基準値を超過する場合には、溶媒を追加的に投入させる。すなわち、溶媒供給弁21を開閉することで容器22に入れられた溶媒23がインクの流動経路上に投入される。
【0024】
図3には、本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の概略的な構成が断面図で図示されている。
【0025】
図面を参照すれば、本発明のインク粘度調節装置は、流入通路19と連結される流入口201と排出通路20で連結される排出口202とが形成されたハウジング210を含む。
【0026】
前記ハウジング210は、流入されたインクが流動するように円筒形を成し、望ましくは、流入口201の反対側の端部は、開放されて内部構成部品の組み立て及び分解が可能になるように構成される。具体的に、前記開放された端部には、蓋220が着脱可能に結合されうるが、望ましくは、蓋220の一端がヒンジ221によってハウジング210に結合され、その他端には、ラッチ222が備えられてハウジング210に選択的に固定されうるように構成される。
【0027】
望ましくは、前記ハウジング210は、相対的に小径を有した円筒形の小径部211と、前記小径部211から延びて相対的に大径を有した円筒形の大径部212とで構成される。
【0028】
前記ハウジング210の小径部211には、後述するように、流動するインクの流れによって回転する回転軸240を収容するための収納体230が結合される。前記収納体230は、前記ハウジング210の小径部211内に収納される円筒部231と、前記円筒部231から放射状外側に前記ハウジング210の大径部212に向けて延びる延長部232とを含む。ここで、前記円筒部231は、その外周面が前記ハウジング210の小径部211の内周面から所定間隔に離隔するように設けられて、ハウジング210と小径部211との間にインクが流動できる空間が形成される。このような空間は、後述するように、インクの流入圧力を調節するための通路として作用する。
【0029】
前記収納体230の円筒部231には、回転軸240を支持する軸支持台233が設けられるが、図4を参照すれば、前記軸支持台233には、回転軸240が通過する中心貫通孔233aが形成されると同時に、インクが流動する開口部233bが形成されている。さらに望ましくは、前記軸支持台233の中心貫通孔233aの内周面は尖ったように加工されて回転軸240と接触する面積を最小化することで回転軸が回転する時に摩擦抵抗を最小化させる。
【0030】
また、前記収納体230の円筒部231内には、図5に図示されたように、全体面積にかけて同一のサイズを有した多数の流動通路235aが並んで穿孔されたインク通路部材235が複数個設けられる。前記インク通路部材235は、収納体230内部を流動するインクの流れが一直線になるように、すなわち、層流を成すように経路を提供する役割を果たす。前記インク通路部材235は所定間隔に備えられ、望ましくは、後述するように、回転軸240に結合される回転羽根の間に交互に備えられる。図5で参照符号235bは、回転軸240が通過する中心貫通孔である。
【0031】
図6に図示されたように、前記収納体230の流入端部には、複数個の延長ブラケット236が長手方向に延びており、前記延長ブラケット236の先端には、軸支持ブラケット237が直角に連結されている。前記軸支持ブラケット237は、前記収納体230に収容される回転軸240の先端と接触してこれを支持するものである。
【0032】
望ましくは、前記延長ブラケット236の間には、前記回転軸240が貫通する中心貫通孔238aが形成されて回転軸240を支持するガイドブラケット238がさらに備えられうる。さらに望ましくは、前記ガイドブラケット238の中心貫通孔238aの内周面は、尖ったように加工されて回転軸240と接触する面積を最小化することで回転軸が回転する時に摩擦抵抗を最小化させる。
【0033】
たとえ本実施形態で回転軸をガイドして支持する具体的な構成が例示されたとしても、本発明はこれに限定されず、前記回転軸を支持する多様な既存の構成が採用されうるということを理解しなければならない。
【0034】
本発明によれば、前記収納体230内には回転組立体が収納されるが、この回転組立体は前記回転軸240と、前記回転軸240に結合された少なくとも一つの回転羽根250とを含む。
【0035】
前記回転軸240は、収納体230に備えられた軸支持台233の中心貫通孔233aとインク通路部材235の中心貫通孔235bとを貫通して回転可能に結合される。前記回転軸240の一端241は、前述した軸支持ブラケット237と接触して支持され、その他端は、前記収納体230の延長部232に結合されるインク流速変換手段と接触して支持される。望ましくは、前記軸支持ブラケット237及びインク流速変換手段と接触する回転軸240の両端は、尖ったように処理されて摩擦抵抗を最小化させる。
【0036】
前記回転軸240には少なくとも一つの回転羽根250が結合されるが、これの構成は図7に図示されている。図面を参照すれば、前記回転羽根250は、放射状に延びた複数の羽根部251と、前記羽根部251の先端を連結するリム部252とで構成され、前記羽根部251の間には、インクが流動する開口部250aが形成される。前記羽根部のサイズと個数などは、インクの粘度と測定範囲とを考慮して適切に設計されうる。
【0037】
本発明によれば、望ましくは、前記回転羽根250は、収納体230内のインク通路部材235の間に設けられる。言い換えれば、前記回転羽根250とインク通路部材235とは交互に備えられる。このような構成の場合、インクが回転羽根250を通り抜けながらその流れが歪曲されるか乱流性流動が生成されても、続くインク通路部材235を通り抜けながらまた均一な層流に変わることができるので、結局安定した流れを有したインクの粘度を測定できる。
【0038】
また、前記回転軸240には、図6で示すように、被感知部材260が結合されて回転軸240と共に回転するように構成される。前記被感知部材260は、回転軸240に結合される複数個の枝部261を含み、前記枝部261の先端には、回転軸の回転数を測定するための被感知体262が結合される。前記被感知体262は、磁石または鉄などからなり、望ましくには磁石である。代案としては、前記被感知体260は、磁性を帯びたプラスチック磁石などで一体に製作されうる。
【0039】
望ましくは、前記被感知部材260は、回転時にインクとの摩擦力が最小化されるように設計され、その形状及び枝部の構造と個数などはこのような目的によって多様に変形されうるものと理解されなければならない。
【0040】
また、前記ハウジング210の外側には、前記被感知部材260に設けられた被感知体 262を感知するセンサー270が設けられる。本発明の望ましい実施形態によれば、前記被感知部材260が回転する時、センサー270は前記被感知体262を感知することで回転軸の回転数を測定させうる。前記被感知体262が磁石である場合には、磁場変化を感知するようになる。
【0041】
本発明によれば、前記収納体230の排出端には、インク流速変換手段が設けられて収納体230に流入されて排出されるインクの速度を粘度によって変化させる。具体的に、前記インク流速変換手段は、第1ディスク部材290と第2ディスク部材300とを含む。
【0042】
図8及び図9に図示されたように、前記第1ディスク部材290は、収納体230の排出端、すなわち、延長部232の先端にある円周部230bに着脱可能に結合されてインクが通過できるように複数のインク通過孔290aが形成されている。望ましくは、前記第1ディスク部材290の上面には円形の第1グルーブ(groove:溝)291が形成され、前記第1グルーブ291内に多数のインク通過孔290aが形成される。
【0043】
また、前記第2ディスク部材300は、前記第1ディスク部材290に対して所定の‘インク流動間隙’ほど離隔して結合され、図10に図示されたように、前記第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通じて流出されたインクが排出されるための複数のインク排出孔300aが形成される。望ましくは、前記第2ディスク部材300の下面には、前記第1ディスク部材290に形成された第1グルーブ291と相異なる直径を有した同心円に沿って第2グルーブ301が形成され、前記第2グルーブ301内に多数のインク排出孔300aが形成される。前記第1及び第2グルーブ291、301は、インク排出孔300aを抜け出したインクまたはインク流動間隙を通過したインクが集まって留まるようになる緩衝空間である。さらに望ましくは、前記第1ディスク部材290のインク通過孔290aと対向する第2ディスク部材300の下面には、前記インク通過孔290aを通じて流出されたインクが留まるための緩衝グルーブ304がさらに形成されうる。
【0044】
本発明によれば、前記第1ディスク部材290の上面にはスペース突起292が形成され、前記第2ディスク部材300の下面には前記スペース突起292が結合されるスペース溝302が形成される。代案としては、前記スペース突起と溝は、反対に形成されることもできる。また、前記収納体230にもスペース突起230cが形成され、これと対応する第2ディスク部材300にもスペース溝300bがそれぞれ形成されうる。前記スペース突起と溝は、第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間の間隔を維持させ、収納体230とディスク部材290または300との間の結合位置を整列し、同時に後述するように、粘度を測定するためのインクの流動経路と流入圧力を調節するためのインクの流動経路とを互いに分離させる。
【0045】
前記スペース突起292とスペース溝302とが相互結合されることで第1ディスク部材290と第2ディスク部材300とは相互整列されるが、このとき、前記第1ディスク部材290の上面と第2ディスク部材300の下面は、相互インクが流動する‘インク流動間隙’ほど離隔される。
【0046】
本明細書及び特許請求の範囲で‘インク流動間隙’とは、インクが流動する第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間のギャップに該当するものであって、流動するインクの粘度によってその流動速度を変化させる役割を果す。すなわち、一定したインク流動間隙を通じてインクが流動する際に、インクの粘度が高い場合には、その流動速度が相対的に遅く、一方、インクの粘度が低い場合には、流動速度が相対的に早い。このようなインク流動間隙は、特定数値に固定されず、使われるインクの種類や粘度、印刷装置の容量などによって適切に設定しうる。したがって、たとえ前記インク流動間隙が特定数値に指定されないとしても、当業者であれば、前記のような意味として十分に理解し、これに基づいて適用できるので、不明瞭な用語と解釈することはないだろう。
【0047】
収納体230内部に流入されたインクは、第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通じて流出され、前記‘インク流動間隙’ほど離隔した第1ディスク部材290の上面と第2ディスク部材300の下面との間に沿って流動した後、第2ディスク部材300のインク排出孔300aを通じて排出される。
【0048】
望ましくは、前記第1ディスク部材290の中心部には、中心軸293が延長形成されており、前記第2ディスク部材300の中心部には、前記中心軸293が挿入されて支持される中空303aを有したサポート部303が形成される。また、前記サポート部303は、弾性手段310によって付勢されるので第1及び第2ディスク部材290、300は、前記収納体230に対して加圧される。望ましくは、前記弾性手段310は、安定的な弾性力を提供するためにその形状に相応する押圧部材311を含みうる。
【0049】
本発明によれば、前記第1及び第2ディスク部材290、300は、すべて収納体230に対して着脱可能に結合され、収納体230内部を掃除及び管理しなければならない場合に易しく分離されるように構成される。
【0050】
本発明によるインク粘度調節装置は、収納体230に流入されるインクの圧力が過度な場合、これをバイパスさせることでインクの流入圧力を一定に維持させるインク油圧調節手段を含む。
【0051】
前記インク油圧調節手段は、図3に図示されたように、前記ハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口320に設けられて前記流出口320を弾性力によって選択的に開閉する弾性部材330を含む。
【0052】
具体的に、図3、図10及び図11を参照すれば、ハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間にはインクが流動する通路が形成され、この通路は前記収納体230の排出端に結合される第2ディスク部材300の外郭部に形成された複数の流出口320と連通される。
【0053】
前記流出口320内には定着部321が設けられ、ここに弾性部材330が置かれた後、円筒形の結合部材340によって係合される。前記弾性部材330は、一般的にスチールなどの金属材または弾力性の優れたプラスチック素材で製作され、複数のスリット331が形成されていて弾性変形が可能である。
【0054】
したがって、前記流出口320を通じて抜け出るインクの油圧が低い場合には、弾性部材330に形成されたスリット331を通じて少量のインクだけが流出される。一方、前記流出口320を通じて抜け出るインクの油圧が高い場合には、スリット331周辺部の弾性部材330が曲がりながらインクの流出空間をさらに拡張することでさらに多い量のインクを流出させる。結局、前記弾性部材330の弾性抵抗力によってインクの油圧が適切に調節されうる。
【0055】
たとえ本実施形態において第2ディスク部材に流出口と弾性部材とが備えられたと説明されたとしても、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、前記流出口及び/または弾性部材は、第1及び第2ディスク部材または収納体の円周部のうち何れか一つに選択的に備えられることができ、別途の部材で設置されることもできる。
【0056】
さらに、前記インク油圧調節手段は、本実施形態によって限定されるものではなく、前記流出口を通じて流出されるインクの圧力が基準値より小さな場合には、流出口を閉鎖し、インクの圧力が基準値より大きい場合には、流出口を開放する多様な構成のチェック弁手段が採用されうる。
【0057】
次いで、前記のような構成を有した本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置の動作について説明する。
【0058】
図2に図示された印刷装置の動作中に本発明のインク粘度調節装置200は、リアルタイムでインクの粘度を測定する。具体的に、流入ポンプ18の駆動によって流動するインクは、流入通路19を通じてインク粘度調節装置200のハウジング210内部に流入される。
【0059】
前記ハウジング210内部に流入されたインクは、図3に図示された矢印のように、収納体230内部に流れるようになり、同時にその一部はハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間に形成された空間に沿って流動する。
【0060】
このとき、流入されるインクの圧力が所定範囲を外れる場合には、前述したように、流出口320に設けられた弾性部材330の動作によってインクの流動量が調節される。
【0061】
一方、収納体230の円筒部231内部に流入されたインクは回転羽根250に到達するようになり、したがって、回転羽根250は回転軸240を中心に回転する。
【0062】
前記回転羽根250を通過したインクは、またインク通路部材235の流動通路235aを通過しながらその流れが直線化され、流動通路235aを抜け出したインクはまた回転羽根250とぶつかって回転羽根を回転させる。このとき、インクが流動する過程で気泡が前記インク通路部材235などに吸着されうるが、隣接している前記回転羽根250の回転によってこのような気泡の吸着が除去されうる。
【0063】
前記収納体230を通過したインクは、第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通過して第1グルーブ291及び/または緩衝グルーブ304を満たすようになる。引き続き、インクは、インク流動間隙ほど離隔している第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間を通過して第2ディスク部材300の下面に形成された第2グルーブ301に到達する。その後、インクは、第2グルーブ301に形成された複数のインク排出孔300aを通じて排出通路20に排出される。
【0064】
このような過程間にインクの流動によって回転軸240は回転するようになり、このとき、回転軸240に結合された被感知部材260も回転羽根と同一の速度で回転する。次いで、前記センサー270が被感知部材260に設けられた被感知体262を感知することで回転数を測定させうる。回転数が測定されれば、これからインクの粘度は、流体力学の公式によって計算されうる。例えば、インクの粘度が増加すれば、前記第1及び第2ディスク部材290、300の間のインク流動間隙を通過するインクの流動速度は低下するので、これによって回転軸の回転数は減少する。このような計算法は、すでに当該分野で広く知られた理論的なものなので詳細な説明は省略する。
【0065】
測定された結果、もしインクの粘度が所定の基準範囲を超過することと表われば、このような信号は未図示の制御部に伝送され、次いで、制御部は、前記溶媒供給弁21を開放させて容器22に入れられた溶媒23をインクの流動経路上に投入することで適切な粘度を維持させる。
【0066】
以上のように、本発明によるインク粘度調節装置は、インクの粘度をリアルタイムで測定してこれを補正できる。
【0067】
本発明のインク粘度調節装置は、掃除及び維持管理側面でも優れた效果を提供する。すなわち、インクが調節装置内にくっつくなどの原因で掃除及び洗浄が必要な場合には、蓋220を開いて装置内部を簡便に開放できる。その次に、第1及び第2ディスク部材290、300をハウジング外部に取り出せば、収納体230全体を取り出すことができるので掃除、補修及び部品交換を容易に遂行できる。また、被感知部材260も露出されていて、溶媒で洗浄するのに非常に容易である。本発明のこのような特徴は、インク粘度調節装置の掃除及び維持補修を容易にするだけでなく、装置の永久的な使用を可能にする。
【0068】
本発明のまた他の実施形態によるインク流速変換手段を備えたインク粘度調節装置の構成が、図12に図示されている。ここで、前記図示された図面と同じ参照符号は、同じ部材を示す。
【0069】
本実施形態によれば、第1ディスク部材290’は、図13に図示されたように、その間にインクが通過できる開口部290a’が形成された複数個のスポーク290b’とその先端を連結するリム部290c’とを含む。
【0070】
前記第1ディスク部材290’の上面に結合される第2ディスク部材300’には、収納体230内のインクが排出されるための多数の微細孔300a’が形成されている。また、第2ディスク部材300’にも前述したところと同様にインク油圧調節手段が備えられる。
【0071】
本実施形態で、インク流速変換手段は、前記第2ディスク部材300’に形成された微細孔300a’になる。すなわち、流動するインクの粘度が高ければ、前記微細孔300a’を通過するインクの流速が低下する。前記微細孔300a’は、使われるインクの種類や粘度、印刷装置の容量などによって適切に設定しうる。
【0072】
本実施形態で、前記インク流速変換手段の差異点を除外した残りの動作は、前述した実施形態と同一なので、その詳細な説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のインク粘度調節装置によれば、印刷作業工程中にインクの流動経路上で循環されるインクの粘度を測定するのでリアルタイムで連続的な測定が可能であり、これにより、インクの粘度を直ちに補正することで印刷品質を向上させうるだけでなく、印刷機の使用寿命も延長させうる。
【0074】
また、本発明のインク粘度調節装置は、分解及び組み立てが容易な構成で設計されており、掃除及び維持管理が簡便であるため、装置の永久的な使用が可能である。
【0075】
本明細書に記載された実施形態と図面に図示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁することではないので、本出願時点においてこれらを代替しうる多様な均等物と変更例とがあり得ることを理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】従来技術によるインク粘度測定方法の一例を説明するための図面である。
【図2】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置が採用された印刷装置の概略的な構成を図式的に表わした図面である。
【図3】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の構成を概略的に表わした断面図である。
【図4】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の軸支持台を表わした底面図である。
【図5】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられたインク通路部材の構成を概略的に表わした斜視図である。
【図6】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた収納体の流入端部構成を概略的に表わした一部斜視図である。
【図7】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた回転羽根の構成を概略的に表わした平面図である。
【図8】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第1ディスク部材をそれぞれ上部及び下部で見た一部切開斜視図である。
【図9】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第1ディスク部材をそれぞれ上部及び下部で見た一部切開斜視図である。
【図10】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第2ディスク部材を下部で見た一部切開斜視図である。
【図11】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられたインク由圧調節手段の構成を概略的に図示した一部切開斜視図である。
【図12】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置を表わした概略的な断面図である。
【図13】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に採用された第1ディスク部材の底面図である。
【図14】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に採用された第2ディスク部材の一部切開斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク粘度調節装置に関り、より詳細には、印刷装置に使われるインクの粘度を所定の範囲に調節するインク粘度調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多量の印刷物を印刷する印刷装置において、インクの粘度は非常に重要である。インクは、それ自身に揮発性溶媒を含むので経時的にその濃度が徐々に濃くなる傾向がある。このようにインクの粘度が変化すれば、印刷品質の向上を期待することができず、かつ印刷装置内の流動通路がインクによって詰まることで機械の故障をもたらす。したがって、大部分の印刷装置は、インクの粘度を所定範囲内に適切に維持させる手段が必要である。
【0003】
従来のインク粘度測定方法の一つは、図1に図示されたようにほとんど手作業に依存するものであった。すなわち、底に所定サイズの穴2があいた容器1にインクをいっぱい満たした後、インクが前記穴2を通じてすべて抜け出る時間を測定することでインクの粘度を計算した。このような方式は、測定時間が過度に長くかかり、インクの最後の一滴まで測定しなければならないので精緻な測定が難しかった。何よりも、作業者が不連続的にインク粘度を測定し、これを調節するので、均一な粘度維持管理が保証されない短所がある。
【0004】
それ以外にも、機械的な測定装置をインクの流動通路内に設けることでインクの粘度を測定する方法が提案されたが、測定装置のインク流動通路が相対的に粘度が大きいインクによって容易に詰まる場合が頻繁に発生し、さらにこの場合、測定装置を分離して洗浄することが容易ではなかった。したがって、周期的に新たな測定装置を取り替えなければならないので経済的に非常に不利であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記問題点を解決するためのものであって、インクの流動経路上に設けられて常にインクの粘度を測定することによって、これを調節できるインク粘度調節装置を提供するところにその目的がある。
【0006】
本発明のまた他の目的は、インクの精緻な粘度測定が可能であり、インクの詰まり現象が発生する場合、手軽で簡便に装置を分解してインクを除去できるインク粘度調節装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような目的を果たすための本発明によるインク粘度調節装置は、印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、前記被感知体を感知するセンサーと、を含む。
【0008】
また本発明は、前記回転軸が回転可能に収納されて前記ハウジング内に着脱可能に結合され、前記ハウジングの流入口と連通される流入端及び前記ハウジングの排出口と連通される排出端を有する収納体を含む。
【0009】
望ましくは、前記収納体には、インクが直線に流動されるようにガイドする多数の流動通路が並んで穿孔された少なくとも一つ以上のインク通路部材が備えられる。さらに望ましくは、前記回転羽根と前記インク通路部材とは交互に位置する。
【0010】
本発明によれば、前記収納体に流入されて排出されるインクの粘度によってそのインクの流動速度を変化させるインク流速変換手段がさらに備えられる。
【0011】
望ましくは、前記インク流速変換手段は、前記収納体の排出端に結合されてインクが通過する複数のインク通過孔が形成された第1ディスク部材と、前記第1ディスク部材とインク流動間隙ほど離隔しており、前記インク通過孔を通じて出たインクが排出される複数のインク排出孔が形成された第2ディスク部材と、を含む。
【0012】
代案としては、前記インク流速変換手段は、前記収納体の排出端に結合されてインクが通過できるように開口部が形成された第1ディスク部材と、前記第1ディスク部材の開口部を通じて出たインクが排出される複数の微細孔が形成されている第2ディスク部材と、を含む。
【0013】
望ましくは、前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されている。
【0014】
本発明は、前記収納体に流入されるインクの油圧を一定に維持させるインク油圧調節手段をさらに含む。
【0015】
望ましくは、前記収納体の外周面と前記ハウジングの内周面との間にはインクが流動する空間が形成され、前記インク油圧調節手段は、前記空間を通じて流動するインクの流出量を調節することでインクの油圧を一定に維持させるように構成される。
【0016】
望ましくは、前記インク油圧調節手段は、前記ハウジングの内周面と収納体の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口と、前記インクの流出圧力によって前記流出口を選択的に開閉する弾性部材と、を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図2には、本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置が採用された印刷装置の概略的な構成が図式的に表わされている。
【0018】
貯蔵タンク10内に入れられたインクは、駆動ポンプ11の駆動力によって供給通路12を通じて印刷容器13に送られる。
【0019】
前記印刷容器13上には、印刷ローラー14と前記印刷ローラー14と接触して共に回転する圧動ローラー15が設けられている。
【0020】
被印刷生地100は、前記印刷ローラー14と圧動ローラー15との間を通過するようになり、このとき、印刷ローラー14が印刷容器13に入れられたインクを濡らして印刷作業をする。前記印刷容器13のインクは、また回収通路16を通じて貯蔵タンク10に復帰することで循環する。未説明の参照符号17は、貯蔵タンク10内のインクを撹拌させる撹拌機である。
【0021】
本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置200は、インクの流動経路上に設けられるが、望ましくは、インク粘度調節装置200の流入口201は、前記供給通路12と連通される流入通路19と連結されてインクが流入され、一方、排出口202は、前記貯蔵タンク10を向ける排出通路20と連結されてインクが排出される。
【0022】
また、前記流入通路19には、流入ポンプ18が設けられてインクを吸いこんで前記インク粘度調節装置200に供給する。
【0023】
前記インク粘度調節装置200は、インクの粘度を測定し、もし、インクの粘度が基準値を超過する場合には、溶媒を追加的に投入させる。すなわち、溶媒供給弁21を開閉することで容器22に入れられた溶媒23がインクの流動経路上に投入される。
【0024】
図3には、本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の概略的な構成が断面図で図示されている。
【0025】
図面を参照すれば、本発明のインク粘度調節装置は、流入通路19と連結される流入口201と排出通路20で連結される排出口202とが形成されたハウジング210を含む。
【0026】
前記ハウジング210は、流入されたインクが流動するように円筒形を成し、望ましくは、流入口201の反対側の端部は、開放されて内部構成部品の組み立て及び分解が可能になるように構成される。具体的に、前記開放された端部には、蓋220が着脱可能に結合されうるが、望ましくは、蓋220の一端がヒンジ221によってハウジング210に結合され、その他端には、ラッチ222が備えられてハウジング210に選択的に固定されうるように構成される。
【0027】
望ましくは、前記ハウジング210は、相対的に小径を有した円筒形の小径部211と、前記小径部211から延びて相対的に大径を有した円筒形の大径部212とで構成される。
【0028】
前記ハウジング210の小径部211には、後述するように、流動するインクの流れによって回転する回転軸240を収容するための収納体230が結合される。前記収納体230は、前記ハウジング210の小径部211内に収納される円筒部231と、前記円筒部231から放射状外側に前記ハウジング210の大径部212に向けて延びる延長部232とを含む。ここで、前記円筒部231は、その外周面が前記ハウジング210の小径部211の内周面から所定間隔に離隔するように設けられて、ハウジング210と小径部211との間にインクが流動できる空間が形成される。このような空間は、後述するように、インクの流入圧力を調節するための通路として作用する。
【0029】
前記収納体230の円筒部231には、回転軸240を支持する軸支持台233が設けられるが、図4を参照すれば、前記軸支持台233には、回転軸240が通過する中心貫通孔233aが形成されると同時に、インクが流動する開口部233bが形成されている。さらに望ましくは、前記軸支持台233の中心貫通孔233aの内周面は尖ったように加工されて回転軸240と接触する面積を最小化することで回転軸が回転する時に摩擦抵抗を最小化させる。
【0030】
また、前記収納体230の円筒部231内には、図5に図示されたように、全体面積にかけて同一のサイズを有した多数の流動通路235aが並んで穿孔されたインク通路部材235が複数個設けられる。前記インク通路部材235は、収納体230内部を流動するインクの流れが一直線になるように、すなわち、層流を成すように経路を提供する役割を果たす。前記インク通路部材235は所定間隔に備えられ、望ましくは、後述するように、回転軸240に結合される回転羽根の間に交互に備えられる。図5で参照符号235bは、回転軸240が通過する中心貫通孔である。
【0031】
図6に図示されたように、前記収納体230の流入端部には、複数個の延長ブラケット236が長手方向に延びており、前記延長ブラケット236の先端には、軸支持ブラケット237が直角に連結されている。前記軸支持ブラケット237は、前記収納体230に収容される回転軸240の先端と接触してこれを支持するものである。
【0032】
望ましくは、前記延長ブラケット236の間には、前記回転軸240が貫通する中心貫通孔238aが形成されて回転軸240を支持するガイドブラケット238がさらに備えられうる。さらに望ましくは、前記ガイドブラケット238の中心貫通孔238aの内周面は、尖ったように加工されて回転軸240と接触する面積を最小化することで回転軸が回転する時に摩擦抵抗を最小化させる。
【0033】
たとえ本実施形態で回転軸をガイドして支持する具体的な構成が例示されたとしても、本発明はこれに限定されず、前記回転軸を支持する多様な既存の構成が採用されうるということを理解しなければならない。
【0034】
本発明によれば、前記収納体230内には回転組立体が収納されるが、この回転組立体は前記回転軸240と、前記回転軸240に結合された少なくとも一つの回転羽根250とを含む。
【0035】
前記回転軸240は、収納体230に備えられた軸支持台233の中心貫通孔233aとインク通路部材235の中心貫通孔235bとを貫通して回転可能に結合される。前記回転軸240の一端241は、前述した軸支持ブラケット237と接触して支持され、その他端は、前記収納体230の延長部232に結合されるインク流速変換手段と接触して支持される。望ましくは、前記軸支持ブラケット237及びインク流速変換手段と接触する回転軸240の両端は、尖ったように処理されて摩擦抵抗を最小化させる。
【0036】
前記回転軸240には少なくとも一つの回転羽根250が結合されるが、これの構成は図7に図示されている。図面を参照すれば、前記回転羽根250は、放射状に延びた複数の羽根部251と、前記羽根部251の先端を連結するリム部252とで構成され、前記羽根部251の間には、インクが流動する開口部250aが形成される。前記羽根部のサイズと個数などは、インクの粘度と測定範囲とを考慮して適切に設計されうる。
【0037】
本発明によれば、望ましくは、前記回転羽根250は、収納体230内のインク通路部材235の間に設けられる。言い換えれば、前記回転羽根250とインク通路部材235とは交互に備えられる。このような構成の場合、インクが回転羽根250を通り抜けながらその流れが歪曲されるか乱流性流動が生成されても、続くインク通路部材235を通り抜けながらまた均一な層流に変わることができるので、結局安定した流れを有したインクの粘度を測定できる。
【0038】
また、前記回転軸240には、図6で示すように、被感知部材260が結合されて回転軸240と共に回転するように構成される。前記被感知部材260は、回転軸240に結合される複数個の枝部261を含み、前記枝部261の先端には、回転軸の回転数を測定するための被感知体262が結合される。前記被感知体262は、磁石または鉄などからなり、望ましくには磁石である。代案としては、前記被感知体260は、磁性を帯びたプラスチック磁石などで一体に製作されうる。
【0039】
望ましくは、前記被感知部材260は、回転時にインクとの摩擦力が最小化されるように設計され、その形状及び枝部の構造と個数などはこのような目的によって多様に変形されうるものと理解されなければならない。
【0040】
また、前記ハウジング210の外側には、前記被感知部材260に設けられた被感知体 262を感知するセンサー270が設けられる。本発明の望ましい実施形態によれば、前記被感知部材260が回転する時、センサー270は前記被感知体262を感知することで回転軸の回転数を測定させうる。前記被感知体262が磁石である場合には、磁場変化を感知するようになる。
【0041】
本発明によれば、前記収納体230の排出端には、インク流速変換手段が設けられて収納体230に流入されて排出されるインクの速度を粘度によって変化させる。具体的に、前記インク流速変換手段は、第1ディスク部材290と第2ディスク部材300とを含む。
【0042】
図8及び図9に図示されたように、前記第1ディスク部材290は、収納体230の排出端、すなわち、延長部232の先端にある円周部230bに着脱可能に結合されてインクが通過できるように複数のインク通過孔290aが形成されている。望ましくは、前記第1ディスク部材290の上面には円形の第1グルーブ(groove:溝)291が形成され、前記第1グルーブ291内に多数のインク通過孔290aが形成される。
【0043】
また、前記第2ディスク部材300は、前記第1ディスク部材290に対して所定の‘インク流動間隙’ほど離隔して結合され、図10に図示されたように、前記第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通じて流出されたインクが排出されるための複数のインク排出孔300aが形成される。望ましくは、前記第2ディスク部材300の下面には、前記第1ディスク部材290に形成された第1グルーブ291と相異なる直径を有した同心円に沿って第2グルーブ301が形成され、前記第2グルーブ301内に多数のインク排出孔300aが形成される。前記第1及び第2グルーブ291、301は、インク排出孔300aを抜け出したインクまたはインク流動間隙を通過したインクが集まって留まるようになる緩衝空間である。さらに望ましくは、前記第1ディスク部材290のインク通過孔290aと対向する第2ディスク部材300の下面には、前記インク通過孔290aを通じて流出されたインクが留まるための緩衝グルーブ304がさらに形成されうる。
【0044】
本発明によれば、前記第1ディスク部材290の上面にはスペース突起292が形成され、前記第2ディスク部材300の下面には前記スペース突起292が結合されるスペース溝302が形成される。代案としては、前記スペース突起と溝は、反対に形成されることもできる。また、前記収納体230にもスペース突起230cが形成され、これと対応する第2ディスク部材300にもスペース溝300bがそれぞれ形成されうる。前記スペース突起と溝は、第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間の間隔を維持させ、収納体230とディスク部材290または300との間の結合位置を整列し、同時に後述するように、粘度を測定するためのインクの流動経路と流入圧力を調節するためのインクの流動経路とを互いに分離させる。
【0045】
前記スペース突起292とスペース溝302とが相互結合されることで第1ディスク部材290と第2ディスク部材300とは相互整列されるが、このとき、前記第1ディスク部材290の上面と第2ディスク部材300の下面は、相互インクが流動する‘インク流動間隙’ほど離隔される。
【0046】
本明細書及び特許請求の範囲で‘インク流動間隙’とは、インクが流動する第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間のギャップに該当するものであって、流動するインクの粘度によってその流動速度を変化させる役割を果す。すなわち、一定したインク流動間隙を通じてインクが流動する際に、インクの粘度が高い場合には、その流動速度が相対的に遅く、一方、インクの粘度が低い場合には、流動速度が相対的に早い。このようなインク流動間隙は、特定数値に固定されず、使われるインクの種類や粘度、印刷装置の容量などによって適切に設定しうる。したがって、たとえ前記インク流動間隙が特定数値に指定されないとしても、当業者であれば、前記のような意味として十分に理解し、これに基づいて適用できるので、不明瞭な用語と解釈することはないだろう。
【0047】
収納体230内部に流入されたインクは、第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通じて流出され、前記‘インク流動間隙’ほど離隔した第1ディスク部材290の上面と第2ディスク部材300の下面との間に沿って流動した後、第2ディスク部材300のインク排出孔300aを通じて排出される。
【0048】
望ましくは、前記第1ディスク部材290の中心部には、中心軸293が延長形成されており、前記第2ディスク部材300の中心部には、前記中心軸293が挿入されて支持される中空303aを有したサポート部303が形成される。また、前記サポート部303は、弾性手段310によって付勢されるので第1及び第2ディスク部材290、300は、前記収納体230に対して加圧される。望ましくは、前記弾性手段310は、安定的な弾性力を提供するためにその形状に相応する押圧部材311を含みうる。
【0049】
本発明によれば、前記第1及び第2ディスク部材290、300は、すべて収納体230に対して着脱可能に結合され、収納体230内部を掃除及び管理しなければならない場合に易しく分離されるように構成される。
【0050】
本発明によるインク粘度調節装置は、収納体230に流入されるインクの圧力が過度な場合、これをバイパスさせることでインクの流入圧力を一定に維持させるインク油圧調節手段を含む。
【0051】
前記インク油圧調節手段は、図3に図示されたように、前記ハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口320に設けられて前記流出口320を弾性力によって選択的に開閉する弾性部材330を含む。
【0052】
具体的に、図3、図10及び図11を参照すれば、ハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間にはインクが流動する通路が形成され、この通路は前記収納体230の排出端に結合される第2ディスク部材300の外郭部に形成された複数の流出口320と連通される。
【0053】
前記流出口320内には定着部321が設けられ、ここに弾性部材330が置かれた後、円筒形の結合部材340によって係合される。前記弾性部材330は、一般的にスチールなどの金属材または弾力性の優れたプラスチック素材で製作され、複数のスリット331が形成されていて弾性変形が可能である。
【0054】
したがって、前記流出口320を通じて抜け出るインクの油圧が低い場合には、弾性部材330に形成されたスリット331を通じて少量のインクだけが流出される。一方、前記流出口320を通じて抜け出るインクの油圧が高い場合には、スリット331周辺部の弾性部材330が曲がりながらインクの流出空間をさらに拡張することでさらに多い量のインクを流出させる。結局、前記弾性部材330の弾性抵抗力によってインクの油圧が適切に調節されうる。
【0055】
たとえ本実施形態において第2ディスク部材に流出口と弾性部材とが備えられたと説明されたとしても、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、前記流出口及び/または弾性部材は、第1及び第2ディスク部材または収納体の円周部のうち何れか一つに選択的に備えられることができ、別途の部材で設置されることもできる。
【0056】
さらに、前記インク油圧調節手段は、本実施形態によって限定されるものではなく、前記流出口を通じて流出されるインクの圧力が基準値より小さな場合には、流出口を閉鎖し、インクの圧力が基準値より大きい場合には、流出口を開放する多様な構成のチェック弁手段が採用されうる。
【0057】
次いで、前記のような構成を有した本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置の動作について説明する。
【0058】
図2に図示された印刷装置の動作中に本発明のインク粘度調節装置200は、リアルタイムでインクの粘度を測定する。具体的に、流入ポンプ18の駆動によって流動するインクは、流入通路19を通じてインク粘度調節装置200のハウジング210内部に流入される。
【0059】
前記ハウジング210内部に流入されたインクは、図3に図示された矢印のように、収納体230内部に流れるようになり、同時にその一部はハウジング210の内周面と収納体230の外周面との間に形成された空間に沿って流動する。
【0060】
このとき、流入されるインクの圧力が所定範囲を外れる場合には、前述したように、流出口320に設けられた弾性部材330の動作によってインクの流動量が調節される。
【0061】
一方、収納体230の円筒部231内部に流入されたインクは回転羽根250に到達するようになり、したがって、回転羽根250は回転軸240を中心に回転する。
【0062】
前記回転羽根250を通過したインクは、またインク通路部材235の流動通路235aを通過しながらその流れが直線化され、流動通路235aを抜け出したインクはまた回転羽根250とぶつかって回転羽根を回転させる。このとき、インクが流動する過程で気泡が前記インク通路部材235などに吸着されうるが、隣接している前記回転羽根250の回転によってこのような気泡の吸着が除去されうる。
【0063】
前記収納体230を通過したインクは、第1ディスク部材290のインク通過孔290aを通過して第1グルーブ291及び/または緩衝グルーブ304を満たすようになる。引き続き、インクは、インク流動間隙ほど離隔している第1ディスク部材290と第2ディスク部材300との間を通過して第2ディスク部材300の下面に形成された第2グルーブ301に到達する。その後、インクは、第2グルーブ301に形成された複数のインク排出孔300aを通じて排出通路20に排出される。
【0064】
このような過程間にインクの流動によって回転軸240は回転するようになり、このとき、回転軸240に結合された被感知部材260も回転羽根と同一の速度で回転する。次いで、前記センサー270が被感知部材260に設けられた被感知体262を感知することで回転数を測定させうる。回転数が測定されれば、これからインクの粘度は、流体力学の公式によって計算されうる。例えば、インクの粘度が増加すれば、前記第1及び第2ディスク部材290、300の間のインク流動間隙を通過するインクの流動速度は低下するので、これによって回転軸の回転数は減少する。このような計算法は、すでに当該分野で広く知られた理論的なものなので詳細な説明は省略する。
【0065】
測定された結果、もしインクの粘度が所定の基準範囲を超過することと表われば、このような信号は未図示の制御部に伝送され、次いで、制御部は、前記溶媒供給弁21を開放させて容器22に入れられた溶媒23をインクの流動経路上に投入することで適切な粘度を維持させる。
【0066】
以上のように、本発明によるインク粘度調節装置は、インクの粘度をリアルタイムで測定してこれを補正できる。
【0067】
本発明のインク粘度調節装置は、掃除及び維持管理側面でも優れた效果を提供する。すなわち、インクが調節装置内にくっつくなどの原因で掃除及び洗浄が必要な場合には、蓋220を開いて装置内部を簡便に開放できる。その次に、第1及び第2ディスク部材290、300をハウジング外部に取り出せば、収納体230全体を取り出すことができるので掃除、補修及び部品交換を容易に遂行できる。また、被感知部材260も露出されていて、溶媒で洗浄するのに非常に容易である。本発明のこのような特徴は、インク粘度調節装置の掃除及び維持補修を容易にするだけでなく、装置の永久的な使用を可能にする。
【0068】
本発明のまた他の実施形態によるインク流速変換手段を備えたインク粘度調節装置の構成が、図12に図示されている。ここで、前記図示された図面と同じ参照符号は、同じ部材を示す。
【0069】
本実施形態によれば、第1ディスク部材290’は、図13に図示されたように、その間にインクが通過できる開口部290a’が形成された複数個のスポーク290b’とその先端を連結するリム部290c’とを含む。
【0070】
前記第1ディスク部材290’の上面に結合される第2ディスク部材300’には、収納体230内のインクが排出されるための多数の微細孔300a’が形成されている。また、第2ディスク部材300’にも前述したところと同様にインク油圧調節手段が備えられる。
【0071】
本実施形態で、インク流速変換手段は、前記第2ディスク部材300’に形成された微細孔300a’になる。すなわち、流動するインクの粘度が高ければ、前記微細孔300a’を通過するインクの流速が低下する。前記微細孔300a’は、使われるインクの種類や粘度、印刷装置の容量などによって適切に設定しうる。
【0072】
本実施形態で、前記インク流速変換手段の差異点を除外した残りの動作は、前述した実施形態と同一なので、その詳細な説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のインク粘度調節装置によれば、印刷作業工程中にインクの流動経路上で循環されるインクの粘度を測定するのでリアルタイムで連続的な測定が可能であり、これにより、インクの粘度を直ちに補正することで印刷品質を向上させうるだけでなく、印刷機の使用寿命も延長させうる。
【0074】
また、本発明のインク粘度調節装置は、分解及び組み立てが容易な構成で設計されており、掃除及び維持管理が簡便であるため、装置の永久的な使用が可能である。
【0075】
本明細書に記載された実施形態と図面に図示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁することではないので、本出願時点においてこれらを代替しうる多様な均等物と変更例とがあり得ることを理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】従来技術によるインク粘度測定方法の一例を説明するための図面である。
【図2】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置が採用された印刷装置の概略的な構成を図式的に表わした図面である。
【図3】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の構成を概略的に表わした断面図である。
【図4】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置の軸支持台を表わした底面図である。
【図5】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられたインク通路部材の構成を概略的に表わした斜視図である。
【図6】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた収納体の流入端部構成を概略的に表わした一部斜視図である。
【図7】本発明の望ましい一実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた回転羽根の構成を概略的に表わした平面図である。
【図8】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第1ディスク部材をそれぞれ上部及び下部で見た一部切開斜視図である。
【図9】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第1ディスク部材をそれぞれ上部及び下部で見た一部切開斜視図である。
【図10】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられた第2ディスク部材を下部で見た一部切開斜視図である。
【図11】本発明の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に備えられたインク由圧調節手段の構成を概略的に図示した一部切開斜視図である。
【図12】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置を表わした概略的な断面図である。
【図13】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に採用された第1ディスク部材の底面図である。
【図14】本発明のさらに他の望ましい実施形態によるインク粘度調節装置に採用された第2ディスク部材の一部切開斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、
前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、
一端に被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、
前記被感知体を感知するセンサーと、を含むことを特徴とするインク粘度調節装置。
【請求項2】
前記回転軸が回転可能に収納されて前記ハウジング内に着脱可能に結合され、前記ハウジングの流入口と連通される流入端及び前記ハウジングの排出口と連通される排出端を有する収納体を含むことを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【請求項3】
前記収納体には、インクが直線に流動されるようにガイドする多数の流動通路が並んで穿孔された少なくとも一つ以上のインク通路部材が備えられたことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項4】
前記回転羽根と前記インク通路部材は、交互に位置することを特徴とする請求項3に記載のインク粘度調節装置。
【請求項5】
前記収納体に流入されて排出されるインクの粘度によってそのインクの流動速度を変化させるインク流速変換手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項6】
前記インク流速変換手段は、
前記収納体の排出端に結合されてインクが通過する複数のインク通過孔が形成された第1ディスク部材と、
前記第1ディスク部材とインク流動間隙ほど離隔しており、前記インク通過孔を通じて出たインクが排出される複数のインク排出孔が形成された第2ディスク部材と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のインク粘度調節装置。
【請求項7】
前記複数のインク通過孔は、前記第1ディスク部材上に円形に形成された第1グルーブ内に形成され、
前記複数のインク排出孔は、前記第2ディスク部材上に前記第1グルーブと異なる直径を有した同心円に沿って形成された第2グルーブ内に形成されることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項8】
前記第1ディスク部材と第2ディスク部材とのうち何れか一つにはスペース突起が形成され、他の一つには前記スペース突起と結合されるスペース溝が形成されて、
前記スペース突起とスペース溝との結合によって前記第1ディスク部材と第2ディスク部材との間のインク流動間隙が設定されることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項9】
前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されていることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項10】
前記インク流速変換手段は、
前記収納体の排出端に結合されてインクが通過できるように開口部が形成された第1ディスク部材と、
前記第1ディスク部材の開口部を通じて出たインクが排出される複数の微細孔が形成されている第2ディスク部材と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のインク粘度調節装置。
【請求項11】
前記第1ディスク部材と第2ディスク部材とのうち何れか一つにはスペース突起が形成され、他の一つには前記スペース突起と結合されるスペース溝が形成されて、
前記スペース突起とスペース溝との結合によって前記第1ディスク部材と第2ディスク部材との間の間隙が設定されることを特徴とする請求項10に記載のインク粘度調節装置。
【請求項12】
前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されていることを特徴とする請求項10に記載のインク粘度調節装置。
【請求項13】
前記収納体に流入されるインクの油圧を一定に維持させるインク油圧調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項14】
前記収納体の外周面と前記ハウジングの内周面との間にはインクが流動する空間が形成され、
前記インク油圧調節手段は、前記空間を通じて流動するインクの流出量を調節することでインクの油圧を一定に維持させることを特徴とする請求項13に記載のインク粘度調節装置。
【請求項15】
前記インク油圧調節手段は、
前記ハウジングの内周面と収納体の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口と、
前記インクの流出圧力によって前記流出口を選択的に開閉する弾性部材と、を含むことを特徴とする請求項14に記載のインク粘度調節装置。
【請求項16】
前記収納体の流入端部に長手方向に延びた複数個の延長ブラケットと、
前記延長ブラケットの先端を連結するように前記延長ブラケットに垂直に延びて、前記回転軸の先端と接触して支持する軸支持ブラケットと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項17】
前記ハウジングは、前記流入口が形成されて相対的に小径を有した円筒形の小径部と、前記排出口が形成されており、前記小径部より相対的に大径を有する大径部とで構成され、
前記収納体は、前記ハウジングの小径部内に収容される円筒部と、前記円筒部から大径部に向けて放射状外側に延びるように形成された延長部とで構成されることを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項18】
前記ハウジングには開放された端部が形成され、
前記開放された端部を着脱可能にカバーする蓋をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項19】
前記被感知体は、磁石または鉄のうち何れか一つであることを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【請求項20】
溶媒が入れられた容器と、前記センサーによって測定されたインク粘度が基準値より高い場合、前記容器に入れられた溶媒を前記インクの流動経路上に供給するように駆動される溶媒供給弁と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【請求項1】
印刷装置でインクの流動経路上に設けられてインクの粘度を調節するインク粘度調節装置であって、
前記流動経路上に設けられ、インクが流入及び排出される流入口及び排出口が形成されたハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記インクの流動によって回転する少なくとも一つ以上の回転羽根が結合された回転軸と、
一端に被感知体を備え、前記回転軸に結合されて共に回転する被感知部材と、
前記被感知体を感知するセンサーと、を含むことを特徴とするインク粘度調節装置。
【請求項2】
前記回転軸が回転可能に収納されて前記ハウジング内に着脱可能に結合され、前記ハウジングの流入口と連通される流入端及び前記ハウジングの排出口と連通される排出端を有する収納体を含むことを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【請求項3】
前記収納体には、インクが直線に流動されるようにガイドする多数の流動通路が並んで穿孔された少なくとも一つ以上のインク通路部材が備えられたことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項4】
前記回転羽根と前記インク通路部材は、交互に位置することを特徴とする請求項3に記載のインク粘度調節装置。
【請求項5】
前記収納体に流入されて排出されるインクの粘度によってそのインクの流動速度を変化させるインク流速変換手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項6】
前記インク流速変換手段は、
前記収納体の排出端に結合されてインクが通過する複数のインク通過孔が形成された第1ディスク部材と、
前記第1ディスク部材とインク流動間隙ほど離隔しており、前記インク通過孔を通じて出たインクが排出される複数のインク排出孔が形成された第2ディスク部材と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のインク粘度調節装置。
【請求項7】
前記複数のインク通過孔は、前記第1ディスク部材上に円形に形成された第1グルーブ内に形成され、
前記複数のインク排出孔は、前記第2ディスク部材上に前記第1グルーブと異なる直径を有した同心円に沿って形成された第2グルーブ内に形成されることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項8】
前記第1ディスク部材と第2ディスク部材とのうち何れか一つにはスペース突起が形成され、他の一つには前記スペース突起と結合されるスペース溝が形成されて、
前記スペース突起とスペース溝との結合によって前記第1ディスク部材と第2ディスク部材との間のインク流動間隙が設定されることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項9】
前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されていることを特徴とする請求項6に記載のインク粘度調節装置。
【請求項10】
前記インク流速変換手段は、
前記収納体の排出端に結合されてインクが通過できるように開口部が形成された第1ディスク部材と、
前記第1ディスク部材の開口部を通じて出たインクが排出される複数の微細孔が形成されている第2ディスク部材と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のインク粘度調節装置。
【請求項11】
前記第1ディスク部材と第2ディスク部材とのうち何れか一つにはスペース突起が形成され、他の一つには前記スペース突起と結合されるスペース溝が形成されて、
前記スペース突起とスペース溝との結合によって前記第1ディスク部材と第2ディスク部材との間の間隙が設定されることを特徴とする請求項10に記載のインク粘度調節装置。
【請求項12】
前記被感知部材は、前記収納体外部に露出されていることを特徴とする請求項10に記載のインク粘度調節装置。
【請求項13】
前記収納体に流入されるインクの油圧を一定に維持させるインク油圧調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項14】
前記収納体の外周面と前記ハウジングの内周面との間にはインクが流動する空間が形成され、
前記インク油圧調節手段は、前記空間を通じて流動するインクの流出量を調節することでインクの油圧を一定に維持させることを特徴とする請求項13に記載のインク粘度調節装置。
【請求項15】
前記インク油圧調節手段は、
前記ハウジングの内周面と収納体の外周面との間の空間を通じて流入されるインクが排出される流出口と、
前記インクの流出圧力によって前記流出口を選択的に開閉する弾性部材と、を含むことを特徴とする請求項14に記載のインク粘度調節装置。
【請求項16】
前記収納体の流入端部に長手方向に延びた複数個の延長ブラケットと、
前記延長ブラケットの先端を連結するように前記延長ブラケットに垂直に延びて、前記回転軸の先端と接触して支持する軸支持ブラケットと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項17】
前記ハウジングは、前記流入口が形成されて相対的に小径を有した円筒形の小径部と、前記排出口が形成されており、前記小径部より相対的に大径を有する大径部とで構成され、
前記収納体は、前記ハウジングの小径部内に収容される円筒部と、前記円筒部から大径部に向けて放射状外側に延びるように形成された延長部とで構成されることを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項18】
前記ハウジングには開放された端部が形成され、
前記開放された端部を着脱可能にカバーする蓋をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のインク粘度調節装置。
【請求項19】
前記被感知体は、磁石または鉄のうち何れか一つであることを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【請求項20】
溶媒が入れられた容器と、前記センサーによって測定されたインク粘度が基準値より高い場合、前記容器に入れられた溶媒を前記インクの流動経路上に供給するように駆動される溶媒供給弁と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインク粘度調節装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2008−514463(P2008−514463A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534516(P2007−534516)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/KR2005/003256
【国際公開番号】WO2006/080673
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(507102584)
【氏名又は名称原語表記】NA,Jong−Kap
【住所又は居所原語表記】215−702 Olympic Seonsuchon Apt.,Oryun−dong,Songpa−gu,Seoul 138−787,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/KR2005/003256
【国際公開番号】WO2006/080673
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(507102584)
【氏名又は名称原語表記】NA,Jong−Kap
【住所又は居所原語表記】215−702 Olympic Seonsuchon Apt.,Oryun−dong,Songpa−gu,Seoul 138−787,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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