インシデント管理レポート出力システムと方法およびプログラム
【課題】インシデント運用のサービスレポート作成に要する作業負荷を軽減する。
【解決手段】レポート設定処理部21は、過去に生成された管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報を、画面入出力制御部23を介して運用端末4a,4bに画面表示し、操作者からの指示操作に従って、選択された各項目からなるテンプレート情報を生成して識別情報を付与して、テンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33として記録し、レポート出力処理部22は、操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート項目配置情報33に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、記憶装置10に記録された各インシデント情報11に対する統計処理を行い、管理レポートを生成して出力統計情報35として記録する。
【解決手段】レポート設定処理部21は、過去に生成された管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報を、画面入出力制御部23を介して運用端末4a,4bに画面表示し、操作者からの指示操作に従って、選択された各項目からなるテンプレート情報を生成して識別情報を付与して、テンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33として記録し、レポート出力処理部22は、操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート項目配置情報33に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、記憶装置10に記録された各インシデント情報11に対する統計処理を行い、管理レポートを生成して出力統計情報35として記録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ処理によるインシデント情報の管理運用技術に係り、特に、収集したインシデント情報に関して出力するレポートの生成に要する、人手による作業負荷を軽減するのに好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インシデント情報とは、例えば、システム運用業務やコールセンタ、ヘルプデスクにおけるサポート・サービス業務で利用される情報であり、システム運用におけるインシデントには、「システムが利用できない」、「プリンタで印刷できない」、「アプリケーションのバグが見つかった」等の障害情報が相当し、コールセンタやヘルプデスクにおけるインシデントには、「購買品に不具合がある」、「パスワードの再発行依頼」等の苦情・要望情報が相当する。
【0003】
また、例えば、データセンタでは、顧客から情報システムを預かり、障害対応を含めた運用サービスを提供する業務が存在する。運用サービスの提供者は、顧客のシステムで発生するインシデントを監視し、インシデントが発生した場合、迅速に対応し、サービスへの影響を最低限に止める役務を担う。
【0004】
日々のインシデント対応業務は定期的にレポートを生成・出力して提供することで、顧客にSLA(Service Level Agreement)の遵守状況を報告している。尚、SLAとは、サービス提供者が顧客にサービスの品質を保証するものである。
【0005】
このようなサービス提供に関するレポートを定期的かつ自動的に提供する従来の技術として、例えば、特許文献1(特許公開2001−320370号公報)に記載の技術がある。この技術では、自動的にネットワーク機器からの情報収集を行い、サービス品質に関する定型のレポートを提供するものである。この技術を利用することで、インシデント管理運用業務におけるサービスレポート作成を自動化することができる。
【0006】
しかしながら、この技術では、インシデント管理レポートの出力形式が固定のフォーマットであるため、運用担当者が、レポートを提供する相手を念頭において、項目の重要度や利用価値の高さを判断し、レポートに含める項目の取捨選択および表示順序設定の編集作業を行う必要があり、工数が掛かる。また、不適切な項目の修正および不足を補う作業も必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−320370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、従来の技術では、インシデント管理レポートの出力形式が固定のフォーマットであるため、運用担当者が、レポートを提供する相手を念頭において、項目の重要度や利用価値の高さを判断し、レポートに含める項目の取捨選択および表示順序設定の編集作業を行う必要があり、工数が掛かってしまう点と、不適切な項目の修正および不足を補う作業も必要となる点である。
【0009】
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、インシデント運用のサービスレポート作成の要する人手による作業負荷を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明では、(1)インシデント運用サービスレポートの出力項目を動的に設定する。すなわち、インシデント運用のサービスレポート作成のため、過去のレポート出力実績から、レポート出力すべき項目を動的に選択して、テンプレート生成用に表示して利用者に提示し、利用者は提示されたテンプレートを必要に応じて編集する。そして、編集されたテンプレートに沿ったレポート出力を行う。(2)より具体的には、レポートの名称を保持するテンプレート情報、レポートに出力する項目の定義を保持するレポート出力項目定義情報、出力する項目と位置をレポート名別に保持するテンプレート項目配置情報、分析結果の判定基準を保持する分析判定基準情報、レポート出力実績の出力統計情報を記憶装置に記憶して管理し、利用者の登録したテンプレートに応じて、インシデント運用サービスレポートを出力する。尚、このテンプレートは、出力する項目と表示順序の定義を含む。また、テンプレートの新規作成画面上に、出力統計情報から、出力回数を算出して、項目を出力回数の降順に列挙する。そして、列挙した項目の一部を利用者に削除・追加させ、テンプレートの名称をテンプレート情報、出力する項目と位置をテンプレート項目配置情報として保存する。そして、レポート出力時、利用者が指定した期間について、項目に対応するレポート出力項目定義情報に定義されている演算を実施する。さらに、レポートに演算結果の数値とグラフを描画し、分析判定基準情報に照合し、導き出した評価を併記し、出力した項目と日付を出力統計情報として保存する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、過去の管理レポートの出力実績から、新たにレポートとして出力すべき項目を動的に選定してテンプレートを表示し、利用者による編集が可能なように提示し、編集されたテンプレートに沿ったレポートを出力することができ、レポートに掲載する項目の取捨選択および表示順序設定を含めた編集作業が容易となり、出力内容の修正と追加作業に要する人手による作業負荷を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるインシデント情報の構成例を示す説明図である。
【図3】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるレポート出力項目定義情報の構成例を示す説明図である。
【図4】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるテンプレート情報の構成例を示す説明図である。
【図5】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるテンプレート項目配置情報の構成例を示す説明図である。
【図6】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いる分析判定基準情報の構成例を示す説明図である。
【図7】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いる出力統計情報の構成例を示す説明図である。
【図8】図1の運用端末におけるレポートテンプレート編集画面の構成例を示す説明図である。
【図9】図1の運用端末におけるレポート出力画面とサービスレポート画面の構成例を示す説明図である。
【図10】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムによるレポートテンプレート編集画面の項目提示処理動作例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムによるサービスレポート出力処理動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を用いて本発明を実施するための形態例を説明する。図1において、1はデータセンタ、2a〜2cは監視対象機器、3は障害監視装置、4a,4bは運用端末、10は記憶装置、20は本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システム、30は記憶装置である。
【0014】
このように、本例のインシデント運用サービスレポート出力システム20は、データセンタ1内に設けられており、記憶装置10には、障害監視装置3の監視処理結果であるインシデント情報11が記録され、記憶装置30には、インシデント運用サービスレポート出力システム20が入出力するレポート出力作業管理情報としての、レポート出力項目定義31、テンプレート情報32、テンプレート項目配置情報33,分析判定基準情報34、出力統計情報35が記録されている。
【0015】
また、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置等を具備したコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してDVD等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、本発明に係る各手段の処理を実行する。
【0016】
すなわち、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、レポート設定処理部21、レポート出力処理部22、画面入出力制御部23を有し、記憶装置10に予め収集され記録されたインシデント情報11に関する統計管理レポートを生成して出力する。
【0017】
例えば、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第1の処理手段としての機能により、過去に生成されて記憶装置30に出力統計情報35として記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を、画面入出力制御部23を介して運用端末4a,4bに画面表示する。
【0018】
また、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第2の処理手段としての機能により、運用端末4a,4bを介しての操作者からの指示操作に従って、画面入出力制御部23により画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う。
【0019】
さらに、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第3の処理手段としての機能により、選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して、記憶装置30に、テンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33として記録する。
【0020】
そして、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33を記憶装置30から読み出すと共に、このテンプレート項目配置情報33に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、記憶装置10に記録された各インシデント情報11に対する統計処理を行い、その統計処理結果を含む管理レポートを生成して記憶装置30に出力統計情報35として記録する。
【0021】
尚、予め定められた条件として、所定の期間においてインシデント統計情報のそれぞれが管理レポートに含まれた回数を含み、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第1の処理手段としての機能により、画面入出力制御部23が運用端末4a,4bに画面表示したレポートテンプレート編集画面を介して操作者が指定した期間において、管理レポートに含まれた回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する。
【0022】
また、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第2の処理手段としての機能により、画面入出力制御部23が運用端末4a,4bに画面表示したレポートテンプレート編集画面を介して操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、具備した本発明の第3の処理手段としての機能により、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する。
【0023】
また、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報11を対象に、記憶装置10から読み出して管理レポートを生成する。
【0024】
また、インシデント統計情報で定義される統計式としては、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11それぞれの総収集回数、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11それぞれの日別の収集回数、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11のそれぞれの対応完了に要した時間の平均等を少なくとも含む。
【0025】
また、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、記憶装置30において分析判定基準情報34として記憶された予め定められた評価条件に基づき、統計処理結果に対する評価処理を行い、その評価処理結果を含ませて、管理レポートを生成する。
【0026】
以下、このような構成からなるデータセンタ1におけるインシデント運用サービスレポート出力システム20の処理動作に関して説明する。
【0027】
データセンタ1の障害監視装置3は、監視対象機器2a〜2cで発生した障害のメッセージをインシデント情報10として記憶装置10に蓄積する。
【0028】
データセンタ1の運用担当者は、運用端末4a,4bを利用して、レポートのテンプレート定義およびレポートの出力を、インシデント運用サービスレポート出力システム20の画面入出力制御部23により行う。
【0029】
運用担当者が運用端末4a,4bを利用してテンプレートを定義する際、インシデント運用サービスレポート出力システム20のレポート設定処理部21が、記憶装置30に記憶されている出力統計情報35を利用して、テンプレートに含めるべき項目の運用端末4a,4bへの提示を行う。
【0030】
提示された内容を利用して運用担当者が運用端末4a,4bで編集したテンプレートの定義を、レポート設定処理部21は、記憶装置30におけるテンプレート情報32およびテンプレート項目配置情報33として保存する。
【0031】
レポートを必要とする場合、運用担当者は、運用端末4a,4bにおいて、定義したテンプレート名と出力の対象期間を指定する。
【0032】
この指定に従い、レポート出力処理部22は、記憶装置10に記憶されたインシデント情報11について、レポート出力項目定義31に登録されている式を用いて、レポートに記載する情報を算出する。
【0033】
そして、レポート出力処理部22は、記憶装置30から分析判定基準情報34を読み出し、読み出した情報と算出結果とを照合して、算出結果に対する評価を行い、その評価をレポートに追記し、その出力実績を出力統計情報35に保存する。
【0034】
図2に示すように、インシデント情報11においては、インシデントID101、発生日時102、対応完了日時103、原因種別104、顧客名105、ホスト名106、IP107、メッセージ108の各項目の情報が保持され、それぞれの項目において、障害監視装置3が検出した障害の情報が格納される。
【0035】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、このようなインシデント情報11を対象に、レポート出力項目定義31において定義された所定の計算式に基づいて演算を行い、その演算結果をレポートとして出力する。
【0036】
図3に示すように、レポート出力項目定義31には、項目ID111、項目名112、出力種別113、算出式114の各項目の情報が保持され、インシデント運用サービスレポート出力システム20がレポートに出力する値の計算式の定義が保持されている。
【0037】
運用担当者が運用端末4a,4bを操作してレポート出力を実行した時、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、インシデント情報11に保持された情報を対象に、レポート出力項目定義31において保持された算出式114の定義に対応する演算を行う。
【0038】
そして、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、演算結果を、レポート出力項目定義31における出力種別113に指定された形式でレポートに出力する。尚、出力種別113が、「数」であれば数値を出力し、グラフ(日別)であれば日ごとの数値を線グラフ形式で出力する。
【0039】
図4に示すように、テンプレート情報32においては、TID121、テンプレート名122の各項目の情報を保持し、利用者が定義したテンプレートの名称を登録する。TID121はテンプレートを一意に識別する識別情報(ID)であり、テンプレート名122は利用者が設定した名称である。
【0040】
図5に示すように、テンプレート項目配置情報33においては、TID131、項目ID132、行番号133の各項目の情報が登録され、テンプレートに出力する項目と出力する行位置の特定に用いられる。TID131はテンプレート情報32のTID121であり、項目ID132はレポート出力項目定義31の項目ID111であり、行番号133はレポート上の項目出力位置を表す。
【0041】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、TID131で識別されるレポートとして、項目ID132で示される項目の演算結果を、レポートの行番号133で指定された行に出力する。複数のレコードで、一つのテンプレート定義を構成する。
【0042】
図6に示すように、分析判定基準情報34においては、分析ID141、項目ID142、判定式143、結果144、説明145の各項目の情報を保持する。
【0043】
分析ID141においてはレコードを一意に特定する識別情報(ID)を保持し、項目ID142においてはレポート出力項目定義を特定する識別情報(ID)を保持し、判定式143においては演算結果に対する判定基準を保持し、結果144においては判定基準を満たした場合の評価結果を保持し、説明145においてはレポートに出力する文言を保持する。
【0044】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポート出力の際、レポート出力項目定義31の演算式114において保持されている演算式に従い、演算を実施し、この演算結果に対して、分析判定基準情報34の判定式143において保持されている判定式に基づき評価を行い、分析判定基準情報34の説明145において保持されている情報から、評価に合致した情報(評価の説明)をレポートに出力する。
【0045】
図7に示すように、出力統計情報35においては、OutID151、項目ID152、出力日時153の各項目の情報を登録する。
【0046】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポートを出力した際に、出力した項目の識別情報(ID)を項目ID152に、出力日時を出力日時153に登録する。
【0047】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テンプレート登録処理において、出力統計情報35から項目毎の出力回数を算出し、新規作成するテンプレートの画面に、出力項目と出力回数を併せて表示する。
【0048】
図8においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20を利用する運用端末4a,4bで表示するレポートテンプレート編集画面200の一例を示している。
【0049】
このレポートテンプレート編集画面200において、新規作成ボタン(図中「新規作成」と記載)201は、テンプレートを新規作成する際に押下され、項目選別基準期間202は、インシデント運用サービスレポート出力システム20がテンプレートに出力する項目の選定に用いる、出力統計情報の発生期間が指定される。
【0050】
また、ファイルを開くボタン203は、保存したテンプレートを開くときに押下され、保存ボタン204は、レポートテンプレート編集画面200で編集した内容をテンプレートとして保存する時に押下される。
【0051】
また、レポート名205には、編集中のテンプレート名が表示され、操作対象行206においては、画面右のテーブル210における何行目を編集の対象とするかが指定され、項目追加207により、テンプレートに加える項目がリスト形式で選択される。
【0052】
そして、追加ボタン208が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、追加項目207で選択された項目を、画面右のテーブル210における操作対象行206で指定された行に設定する。
【0053】
また、削除実行ボタン209が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テーブル210における操作対象行206で指定された行の内容をクリア(削除)する。
【0054】
このような運用端末4a、4bにおける運用担当者による操作に応じて、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポートに出力する項目と出力順序(テンプレート内容表)を表すテーブル210を生成する。
【0055】
そして、運用端末4a、4bにおいて運用担当者が、保存ボタン204を押下すると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テーブル210におけるテンプレート内容表の情報、テンプレートとして保存する。
【0056】
尚、テーブル210の右端の数値(28,18,・・・)は、項目選別基準期間202で指定された期間において、当該項目がレポート出力された回数を表す。
【0057】
利用者(運用担当者)が、レポートテンプレート編集画面200において、項目選別基準期間202を指定して、新規作成ボタン201を押下すると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、項目選別基準期間に発生した出力統計情報について、項目別発生件数を集計し、件数が多い順に、テーブル210において列挙する。
【0058】
利用者(運用担当者)は、テーブル210において列挙された項目で、余分であると判断した項目は、テーブル210において当該項目を選択して削除実行209を押下することで削除し、足りないと判断した項目は、追加する項目を項目追加207により選択して、追加208を押下することで追加することができる。
【0059】
図9においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20が生成するレポート出力画面300とサービスレポート304の構成例を示している。
【0060】
レポート出力画面300では、テンプレート名301において、レポート出力に使うテンプレートの名称がリスト形式で表示され、出力対象期間302において、レポートの出力対象期間が指定され、出力ボタン303が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20によるレポート出力が実行され、サービスレポート304が出力される。
【0061】
このサービスレポート304では、テンプレート名301で選択されたテンプレートに含まれる項目について、出力対象期間302で指定された期間について、インシデント運用サービスレポート出力システム20が演算および評価した結果が出力されている。尚、図中のグラフは、1月1日におけるインシデント件数が68で、これを1(68)と表し、以下、同様に、2(24)、3(13)、4(43)、5(22)、6(16)、7(22)、8(32)、9(11)、10(41)、11(22)、12(18)、13(31)、14(43)、15(23)、16(54)、17(50)、18(34)、19(63)、20(26)、21(36)、22(65)、23(21)、24(38)、25(42)、26(38)、27(29)、28(30)、29(28)、30(34)、31(9)の、計1026件のデータ値に関してのグラフである。
【0062】
図10においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図8に示すレポートテンプレート編集画面200の動的項目提示処理動作例を示し、図11においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図9に示すサービスレポート304の出力処理動作例を示している。
【0063】
まず、図10を用いて、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図8に示すレポートテンプレート編集画面200のレポートテンプレート編集画面の項目を提示する処理の説明を行う。
【0064】
まず、レポートテンプレート編集画面200の項目選別基準期間202における設定値を読み込み(ステップ1001)、次に、読み込んだ項目選別基準期間に発生した、出力統計情報を出力統計情報35から読み込む(ステップ1002)。
【0065】
読み込んだ出力統計情報が0行であれば(ステップ1003)、統計に基づくレポート出力項目の提示はできない旨をダイアログで表示し(ステップ1007)、処理を終えるが、読み込んだ出力統計情報が0行でなければ(ステップ1003)、レポートの出力項目毎の件数を集計する(ステップ1004)。
【0066】
集計したレポート出力項目名と件数を件数の降順で並べて(ステップ1005)、レポートテンプレート編集画面200のレポートテンプレート内容表(テーブル210)に表示し(ステップ1006)、処理を終える。
【0067】
このように、レポートの出力項目毎の件数を集計し、集計した件数の降順でレポート出力項目を列挙することにより、テンプレートに含めるべき項目の一覧を動的に選定することが可能である。
【0068】
次に、図11を用いて、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図9に示すサービスレポート304の出力処理の説明を行う。
【0069】
まず、レポート出力画面300におけるテンプレート名301と出力対象期間302の設定値を読み込む(ステップ1101)。次に、テンプレートに設定された、レポート出力項目定義31を読み込み(ステップ1102)、分析判定基準情報34を読み込み(ステップ1103)、出力対象期間(302)に発生した、インシデント情報11を読み込む(ステップ1104)。
【0070】
そして、ステップ1102で読み込んだ件数を変数Nに設定し(ステップ1105)、現在の処理項目数である0を変数Mに設定する(ステップ1106)。
【0071】
変数Mが変数N未満、つまり、レポート出力処理すべき項目が残されている場合(ステップ1107)、先頭からM件目のレポート出力項目定義31の計算式を用いて、インシデントに関する演算を実施する(ステップ1108)。
【0072】
この演算結果をサービスレポート304として文字列で出力もしくはグラフで描画し(ステップ1109)、ステップ1108での演算結果に対して、分析判定基準情報34を照合して判定を実施して(ステップ1110)、判定結果をサービスレポート304内の評価欄に追記する(ステップ1111)。
【0073】
その後、ステップ1107での判別結果において、変数MがN未満である間、ステップ1108からの処理を繰り返し、変数MがN以上となった時点で処理を終える。
【0074】
以上、図1〜図11を用いて説明したように、本例では、インシデント運用サービスレポートの出力項目を動的に設定する。すなわち、インシデント運用のサービスレポート作成のため、過去のレポート出力実績から、レポート出力すべき項目を動的に選択して、テンプレート生成用に表示して利用者に提示し、利用者は提示されたテンプレートを必要に応じて編集する。そして、編集されたテンプレートに沿ったレポート出力を行う。
【0075】
より具体的には、レポートの名称を保持するテンプレート情報、レポートに出力する項目の定義を保持するレポート出力項目定義情報、出力する項目と位置をレポート名別に保持するテンプレート項目配置情報、分析結果の判定基準を保持する分析判定基準情報、レポート出力実績の出力統計情報を記憶装置に記憶して管理し、利用者の登録したテンプレートに応じて、インシデント運用サービスレポートを出力する。
【0076】
尚、このテンプレートは、出力する項目と表示順序の定義を含む。また、テンプレートの新規作成画面上に、出力統計情報から、出力回数を算出して、項目を出力回数の降順に列挙する。そして、列挙した項目の一部を利用者に削除・追加させ、テンプレートの名称をテンプレート情報、出力する項目と位置をテンプレート項目配置情報として保存する。
【0077】
そして、レポート出力時、利用者が指定した期間について、項目に対応するレポート出力項目定義情報に定義されている演算を実施する。さらに、レポートに演算結果の数値とグラフを描画し、分析判定基準情報に照合し、導き出した評価を併記し、出力した項目と日付を出力統計情報として保存する。
【0078】
このように、本例によれば、過去の管理レポートの出力実績から、新たにレポートとして出力すべき項目を動的に選定してテンプレートを表示し、利用者による編集が可能なように提示し、編集されたテンプレートに沿ったレポートを出力することができ、レポートに掲載する項目の取捨選択および表示順序設定を含めた編集作業が容易となり、出力内容の修正と追加作業に要する人手による作業負荷を低減させることが可能となる。
【0079】
尚、本発明は、図1〜図11を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例においては、各種業務運用処理サービスを提供するサーバシステムを運用・管理するデータセンタ1におけるインシデント情報のレポート出力に係るシステムを例に説明したが、コールセンタやヘルプデスクにおけるインシデント運用サービスレポート出力作業にも利用できる。
【0080】
また、本例でのコンピュータ構成例に関しても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
【符号の説明】
【0081】
1:データセンタ、2a〜2c:監視対象機器、3:障害監視装置、4a,4b:運用端末、10:記憶装置、11:インシデント情報、20:インシデント運用サービスレポート出力システム、21:レポート設定処理部、22:レポート出力処理部、23:画面入出力制御部、30:記憶装置、31:レポート出力項目定義、32:テンプレート情報、33:テンプレート項目配置情報、34:分析判定基準情報、35:出力統計情報、101:インシデントID、102:発生日時、103:対応完了日時、104:原因種別、105:顧客名、106:ホスト名、107:IP、108:メッセージ、111:項目ID、112:項目名、113:出力種別、114:算出式、121:TID、122:テンプレート名、131:TID、132:項目ID、133:行番号、141:分析ID、142:項目ID、143:判定式、144:結果、145:説明、151:OutID、152:項目ID、153:出力日時、200:レポートテンプレート編集画面、201:新規作成ボタン(「新規作成」)、202:項目選別基準期間、203:ファイルを開くボタン、204:保存ボタン、205:レポート名、206:操作対象行、207:項目追加、208:追加ボタン、209:削除実行ボタン、210:テーブル、300:レポート出力画面、301:テンプレート名、302:出力対象期間、303:出力ボタン、304:サービスレポート。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ処理によるインシデント情報の管理運用技術に係り、特に、収集したインシデント情報に関して出力するレポートの生成に要する、人手による作業負荷を軽減するのに好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インシデント情報とは、例えば、システム運用業務やコールセンタ、ヘルプデスクにおけるサポート・サービス業務で利用される情報であり、システム運用におけるインシデントには、「システムが利用できない」、「プリンタで印刷できない」、「アプリケーションのバグが見つかった」等の障害情報が相当し、コールセンタやヘルプデスクにおけるインシデントには、「購買品に不具合がある」、「パスワードの再発行依頼」等の苦情・要望情報が相当する。
【0003】
また、例えば、データセンタでは、顧客から情報システムを預かり、障害対応を含めた運用サービスを提供する業務が存在する。運用サービスの提供者は、顧客のシステムで発生するインシデントを監視し、インシデントが発生した場合、迅速に対応し、サービスへの影響を最低限に止める役務を担う。
【0004】
日々のインシデント対応業務は定期的にレポートを生成・出力して提供することで、顧客にSLA(Service Level Agreement)の遵守状況を報告している。尚、SLAとは、サービス提供者が顧客にサービスの品質を保証するものである。
【0005】
このようなサービス提供に関するレポートを定期的かつ自動的に提供する従来の技術として、例えば、特許文献1(特許公開2001−320370号公報)に記載の技術がある。この技術では、自動的にネットワーク機器からの情報収集を行い、サービス品質に関する定型のレポートを提供するものである。この技術を利用することで、インシデント管理運用業務におけるサービスレポート作成を自動化することができる。
【0006】
しかしながら、この技術では、インシデント管理レポートの出力形式が固定のフォーマットであるため、運用担当者が、レポートを提供する相手を念頭において、項目の重要度や利用価値の高さを判断し、レポートに含める項目の取捨選択および表示順序設定の編集作業を行う必要があり、工数が掛かる。また、不適切な項目の修正および不足を補う作業も必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−320370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、従来の技術では、インシデント管理レポートの出力形式が固定のフォーマットであるため、運用担当者が、レポートを提供する相手を念頭において、項目の重要度や利用価値の高さを判断し、レポートに含める項目の取捨選択および表示順序設定の編集作業を行う必要があり、工数が掛かってしまう点と、不適切な項目の修正および不足を補う作業も必要となる点である。
【0009】
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、インシデント運用のサービスレポート作成の要する人手による作業負荷を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明では、(1)インシデント運用サービスレポートの出力項目を動的に設定する。すなわち、インシデント運用のサービスレポート作成のため、過去のレポート出力実績から、レポート出力すべき項目を動的に選択して、テンプレート生成用に表示して利用者に提示し、利用者は提示されたテンプレートを必要に応じて編集する。そして、編集されたテンプレートに沿ったレポート出力を行う。(2)より具体的には、レポートの名称を保持するテンプレート情報、レポートに出力する項目の定義を保持するレポート出力項目定義情報、出力する項目と位置をレポート名別に保持するテンプレート項目配置情報、分析結果の判定基準を保持する分析判定基準情報、レポート出力実績の出力統計情報を記憶装置に記憶して管理し、利用者の登録したテンプレートに応じて、インシデント運用サービスレポートを出力する。尚、このテンプレートは、出力する項目と表示順序の定義を含む。また、テンプレートの新規作成画面上に、出力統計情報から、出力回数を算出して、項目を出力回数の降順に列挙する。そして、列挙した項目の一部を利用者に削除・追加させ、テンプレートの名称をテンプレート情報、出力する項目と位置をテンプレート項目配置情報として保存する。そして、レポート出力時、利用者が指定した期間について、項目に対応するレポート出力項目定義情報に定義されている演算を実施する。さらに、レポートに演算結果の数値とグラフを描画し、分析判定基準情報に照合し、導き出した評価を併記し、出力した項目と日付を出力統計情報として保存する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、過去の管理レポートの出力実績から、新たにレポートとして出力すべき項目を動的に選定してテンプレートを表示し、利用者による編集が可能なように提示し、編集されたテンプレートに沿ったレポートを出力することができ、レポートに掲載する項目の取捨選択および表示順序設定を含めた編集作業が容易となり、出力内容の修正と追加作業に要する人手による作業負荷を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるインシデント情報の構成例を示す説明図である。
【図3】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるレポート出力項目定義情報の構成例を示す説明図である。
【図4】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるテンプレート情報の構成例を示す説明図である。
【図5】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いるテンプレート項目配置情報の構成例を示す説明図である。
【図6】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いる分析判定基準情報の構成例を示す説明図である。
【図7】図1におけるインシデント運用サービスレポート出力システムで用いる出力統計情報の構成例を示す説明図である。
【図8】図1の運用端末におけるレポートテンプレート編集画面の構成例を示す説明図である。
【図9】図1の運用端末におけるレポート出力画面とサービスレポート画面の構成例を示す説明図である。
【図10】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムによるレポートテンプレート編集画面の項目提示処理動作例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システムによるサービスレポート出力処理動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を用いて本発明を実施するための形態例を説明する。図1において、1はデータセンタ、2a〜2cは監視対象機器、3は障害監視装置、4a,4bは運用端末、10は記憶装置、20は本発明に係るインシデント運用サービスレポート出力システム、30は記憶装置である。
【0014】
このように、本例のインシデント運用サービスレポート出力システム20は、データセンタ1内に設けられており、記憶装置10には、障害監視装置3の監視処理結果であるインシデント情報11が記録され、記憶装置30には、インシデント運用サービスレポート出力システム20が入出力するレポート出力作業管理情報としての、レポート出力項目定義31、テンプレート情報32、テンプレート項目配置情報33,分析判定基準情報34、出力統計情報35が記録されている。
【0015】
また、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置等を具備したコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してDVD等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、本発明に係る各手段の処理を実行する。
【0016】
すなわち、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、レポート設定処理部21、レポート出力処理部22、画面入出力制御部23を有し、記憶装置10に予め収集され記録されたインシデント情報11に関する統計管理レポートを生成して出力する。
【0017】
例えば、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第1の処理手段としての機能により、過去に生成されて記憶装置30に出力統計情報35として記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を、画面入出力制御部23を介して運用端末4a,4bに画面表示する。
【0018】
また、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第2の処理手段としての機能により、運用端末4a,4bを介しての操作者からの指示操作に従って、画面入出力制御部23により画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う。
【0019】
さらに、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第3の処理手段としての機能により、選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して、記憶装置30に、テンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33として記録する。
【0020】
そして、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報32,テンプレート項目配置情報33を記憶装置30から読み出すと共に、このテンプレート項目配置情報33に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、記憶装置10に記録された各インシデント情報11に対する統計処理を行い、その統計処理結果を含む管理レポートを生成して記憶装置30に出力統計情報35として記録する。
【0021】
尚、予め定められた条件として、所定の期間においてインシデント統計情報のそれぞれが管理レポートに含まれた回数を含み、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第1の処理手段としての機能により、画面入出力制御部23が運用端末4a,4bに画面表示したレポートテンプレート編集画面を介して操作者が指定した期間において、管理レポートに含まれた回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する。
【0022】
また、レポート設定処理部21は、具備した本発明の第2の処理手段としての機能により、画面入出力制御部23が運用端末4a,4bに画面表示したレポートテンプレート編集画面を介して操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、具備した本発明の第3の処理手段としての機能により、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する。
【0023】
また、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報11を対象に、記憶装置10から読み出して管理レポートを生成する。
【0024】
また、インシデント統計情報で定義される統計式としては、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11それぞれの総収集回数、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11それぞれの日別の収集回数、記憶装置10に収集されている各インシデント情報11のそれぞれの対応完了に要した時間の平均等を少なくとも含む。
【0025】
また、レポート出力処理部22は、具備した本発明の第4の処理手段としての機能により、記憶装置30において分析判定基準情報34として記憶された予め定められた評価条件に基づき、統計処理結果に対する評価処理を行い、その評価処理結果を含ませて、管理レポートを生成する。
【0026】
以下、このような構成からなるデータセンタ1におけるインシデント運用サービスレポート出力システム20の処理動作に関して説明する。
【0027】
データセンタ1の障害監視装置3は、監視対象機器2a〜2cで発生した障害のメッセージをインシデント情報10として記憶装置10に蓄積する。
【0028】
データセンタ1の運用担当者は、運用端末4a,4bを利用して、レポートのテンプレート定義およびレポートの出力を、インシデント運用サービスレポート出力システム20の画面入出力制御部23により行う。
【0029】
運用担当者が運用端末4a,4bを利用してテンプレートを定義する際、インシデント運用サービスレポート出力システム20のレポート設定処理部21が、記憶装置30に記憶されている出力統計情報35を利用して、テンプレートに含めるべき項目の運用端末4a,4bへの提示を行う。
【0030】
提示された内容を利用して運用担当者が運用端末4a,4bで編集したテンプレートの定義を、レポート設定処理部21は、記憶装置30におけるテンプレート情報32およびテンプレート項目配置情報33として保存する。
【0031】
レポートを必要とする場合、運用担当者は、運用端末4a,4bにおいて、定義したテンプレート名と出力の対象期間を指定する。
【0032】
この指定に従い、レポート出力処理部22は、記憶装置10に記憶されたインシデント情報11について、レポート出力項目定義31に登録されている式を用いて、レポートに記載する情報を算出する。
【0033】
そして、レポート出力処理部22は、記憶装置30から分析判定基準情報34を読み出し、読み出した情報と算出結果とを照合して、算出結果に対する評価を行い、その評価をレポートに追記し、その出力実績を出力統計情報35に保存する。
【0034】
図2に示すように、インシデント情報11においては、インシデントID101、発生日時102、対応完了日時103、原因種別104、顧客名105、ホスト名106、IP107、メッセージ108の各項目の情報が保持され、それぞれの項目において、障害監視装置3が検出した障害の情報が格納される。
【0035】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、このようなインシデント情報11を対象に、レポート出力項目定義31において定義された所定の計算式に基づいて演算を行い、その演算結果をレポートとして出力する。
【0036】
図3に示すように、レポート出力項目定義31には、項目ID111、項目名112、出力種別113、算出式114の各項目の情報が保持され、インシデント運用サービスレポート出力システム20がレポートに出力する値の計算式の定義が保持されている。
【0037】
運用担当者が運用端末4a,4bを操作してレポート出力を実行した時、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、インシデント情報11に保持された情報を対象に、レポート出力項目定義31において保持された算出式114の定義に対応する演算を行う。
【0038】
そして、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、演算結果を、レポート出力項目定義31における出力種別113に指定された形式でレポートに出力する。尚、出力種別113が、「数」であれば数値を出力し、グラフ(日別)であれば日ごとの数値を線グラフ形式で出力する。
【0039】
図4に示すように、テンプレート情報32においては、TID121、テンプレート名122の各項目の情報を保持し、利用者が定義したテンプレートの名称を登録する。TID121はテンプレートを一意に識別する識別情報(ID)であり、テンプレート名122は利用者が設定した名称である。
【0040】
図5に示すように、テンプレート項目配置情報33においては、TID131、項目ID132、行番号133の各項目の情報が登録され、テンプレートに出力する項目と出力する行位置の特定に用いられる。TID131はテンプレート情報32のTID121であり、項目ID132はレポート出力項目定義31の項目ID111であり、行番号133はレポート上の項目出力位置を表す。
【0041】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、TID131で識別されるレポートとして、項目ID132で示される項目の演算結果を、レポートの行番号133で指定された行に出力する。複数のレコードで、一つのテンプレート定義を構成する。
【0042】
図6に示すように、分析判定基準情報34においては、分析ID141、項目ID142、判定式143、結果144、説明145の各項目の情報を保持する。
【0043】
分析ID141においてはレコードを一意に特定する識別情報(ID)を保持し、項目ID142においてはレポート出力項目定義を特定する識別情報(ID)を保持し、判定式143においては演算結果に対する判定基準を保持し、結果144においては判定基準を満たした場合の評価結果を保持し、説明145においてはレポートに出力する文言を保持する。
【0044】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポート出力の際、レポート出力項目定義31の演算式114において保持されている演算式に従い、演算を実施し、この演算結果に対して、分析判定基準情報34の判定式143において保持されている判定式に基づき評価を行い、分析判定基準情報34の説明145において保持されている情報から、評価に合致した情報(評価の説明)をレポートに出力する。
【0045】
図7に示すように、出力統計情報35においては、OutID151、項目ID152、出力日時153の各項目の情報を登録する。
【0046】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポートを出力した際に、出力した項目の識別情報(ID)を項目ID152に、出力日時を出力日時153に登録する。
【0047】
インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テンプレート登録処理において、出力統計情報35から項目毎の出力回数を算出し、新規作成するテンプレートの画面に、出力項目と出力回数を併せて表示する。
【0048】
図8においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20を利用する運用端末4a,4bで表示するレポートテンプレート編集画面200の一例を示している。
【0049】
このレポートテンプレート編集画面200において、新規作成ボタン(図中「新規作成」と記載)201は、テンプレートを新規作成する際に押下され、項目選別基準期間202は、インシデント運用サービスレポート出力システム20がテンプレートに出力する項目の選定に用いる、出力統計情報の発生期間が指定される。
【0050】
また、ファイルを開くボタン203は、保存したテンプレートを開くときに押下され、保存ボタン204は、レポートテンプレート編集画面200で編集した内容をテンプレートとして保存する時に押下される。
【0051】
また、レポート名205には、編集中のテンプレート名が表示され、操作対象行206においては、画面右のテーブル210における何行目を編集の対象とするかが指定され、項目追加207により、テンプレートに加える項目がリスト形式で選択される。
【0052】
そして、追加ボタン208が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、追加項目207で選択された項目を、画面右のテーブル210における操作対象行206で指定された行に設定する。
【0053】
また、削除実行ボタン209が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テーブル210における操作対象行206で指定された行の内容をクリア(削除)する。
【0054】
このような運用端末4a、4bにおける運用担当者による操作に応じて、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、レポートに出力する項目と出力順序(テンプレート内容表)を表すテーブル210を生成する。
【0055】
そして、運用端末4a、4bにおいて運用担当者が、保存ボタン204を押下すると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、テーブル210におけるテンプレート内容表の情報、テンプレートとして保存する。
【0056】
尚、テーブル210の右端の数値(28,18,・・・)は、項目選別基準期間202で指定された期間において、当該項目がレポート出力された回数を表す。
【0057】
利用者(運用担当者)が、レポートテンプレート編集画面200において、項目選別基準期間202を指定して、新規作成ボタン201を押下すると、インシデント運用サービスレポート出力システム20は、項目選別基準期間に発生した出力統計情報について、項目別発生件数を集計し、件数が多い順に、テーブル210において列挙する。
【0058】
利用者(運用担当者)は、テーブル210において列挙された項目で、余分であると判断した項目は、テーブル210において当該項目を選択して削除実行209を押下することで削除し、足りないと判断した項目は、追加する項目を項目追加207により選択して、追加208を押下することで追加することができる。
【0059】
図9においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20が生成するレポート出力画面300とサービスレポート304の構成例を示している。
【0060】
レポート出力画面300では、テンプレート名301において、レポート出力に使うテンプレートの名称がリスト形式で表示され、出力対象期間302において、レポートの出力対象期間が指定され、出力ボタン303が押下されると、インシデント運用サービスレポート出力システム20によるレポート出力が実行され、サービスレポート304が出力される。
【0061】
このサービスレポート304では、テンプレート名301で選択されたテンプレートに含まれる項目について、出力対象期間302で指定された期間について、インシデント運用サービスレポート出力システム20が演算および評価した結果が出力されている。尚、図中のグラフは、1月1日におけるインシデント件数が68で、これを1(68)と表し、以下、同様に、2(24)、3(13)、4(43)、5(22)、6(16)、7(22)、8(32)、9(11)、10(41)、11(22)、12(18)、13(31)、14(43)、15(23)、16(54)、17(50)、18(34)、19(63)、20(26)、21(36)、22(65)、23(21)、24(38)、25(42)、26(38)、27(29)、28(30)、29(28)、30(34)、31(9)の、計1026件のデータ値に関してのグラフである。
【0062】
図10においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図8に示すレポートテンプレート編集画面200の動的項目提示処理動作例を示し、図11においては、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図9に示すサービスレポート304の出力処理動作例を示している。
【0063】
まず、図10を用いて、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図8に示すレポートテンプレート編集画面200のレポートテンプレート編集画面の項目を提示する処理の説明を行う。
【0064】
まず、レポートテンプレート編集画面200の項目選別基準期間202における設定値を読み込み(ステップ1001)、次に、読み込んだ項目選別基準期間に発生した、出力統計情報を出力統計情報35から読み込む(ステップ1002)。
【0065】
読み込んだ出力統計情報が0行であれば(ステップ1003)、統計に基づくレポート出力項目の提示はできない旨をダイアログで表示し(ステップ1007)、処理を終えるが、読み込んだ出力統計情報が0行でなければ(ステップ1003)、レポートの出力項目毎の件数を集計する(ステップ1004)。
【0066】
集計したレポート出力項目名と件数を件数の降順で並べて(ステップ1005)、レポートテンプレート編集画面200のレポートテンプレート内容表(テーブル210)に表示し(ステップ1006)、処理を終える。
【0067】
このように、レポートの出力項目毎の件数を集計し、集計した件数の降順でレポート出力項目を列挙することにより、テンプレートに含めるべき項目の一覧を動的に選定することが可能である。
【0068】
次に、図11を用いて、インシデント運用サービスレポート出力システム20による、図9に示すサービスレポート304の出力処理の説明を行う。
【0069】
まず、レポート出力画面300におけるテンプレート名301と出力対象期間302の設定値を読み込む(ステップ1101)。次に、テンプレートに設定された、レポート出力項目定義31を読み込み(ステップ1102)、分析判定基準情報34を読み込み(ステップ1103)、出力対象期間(302)に発生した、インシデント情報11を読み込む(ステップ1104)。
【0070】
そして、ステップ1102で読み込んだ件数を変数Nに設定し(ステップ1105)、現在の処理項目数である0を変数Mに設定する(ステップ1106)。
【0071】
変数Mが変数N未満、つまり、レポート出力処理すべき項目が残されている場合(ステップ1107)、先頭からM件目のレポート出力項目定義31の計算式を用いて、インシデントに関する演算を実施する(ステップ1108)。
【0072】
この演算結果をサービスレポート304として文字列で出力もしくはグラフで描画し(ステップ1109)、ステップ1108での演算結果に対して、分析判定基準情報34を照合して判定を実施して(ステップ1110)、判定結果をサービスレポート304内の評価欄に追記する(ステップ1111)。
【0073】
その後、ステップ1107での判別結果において、変数MがN未満である間、ステップ1108からの処理を繰り返し、変数MがN以上となった時点で処理を終える。
【0074】
以上、図1〜図11を用いて説明したように、本例では、インシデント運用サービスレポートの出力項目を動的に設定する。すなわち、インシデント運用のサービスレポート作成のため、過去のレポート出力実績から、レポート出力すべき項目を動的に選択して、テンプレート生成用に表示して利用者に提示し、利用者は提示されたテンプレートを必要に応じて編集する。そして、編集されたテンプレートに沿ったレポート出力を行う。
【0075】
より具体的には、レポートの名称を保持するテンプレート情報、レポートに出力する項目の定義を保持するレポート出力項目定義情報、出力する項目と位置をレポート名別に保持するテンプレート項目配置情報、分析結果の判定基準を保持する分析判定基準情報、レポート出力実績の出力統計情報を記憶装置に記憶して管理し、利用者の登録したテンプレートに応じて、インシデント運用サービスレポートを出力する。
【0076】
尚、このテンプレートは、出力する項目と表示順序の定義を含む。また、テンプレートの新規作成画面上に、出力統計情報から、出力回数を算出して、項目を出力回数の降順に列挙する。そして、列挙した項目の一部を利用者に削除・追加させ、テンプレートの名称をテンプレート情報、出力する項目と位置をテンプレート項目配置情報として保存する。
【0077】
そして、レポート出力時、利用者が指定した期間について、項目に対応するレポート出力項目定義情報に定義されている演算を実施する。さらに、レポートに演算結果の数値とグラフを描画し、分析判定基準情報に照合し、導き出した評価を併記し、出力した項目と日付を出力統計情報として保存する。
【0078】
このように、本例によれば、過去の管理レポートの出力実績から、新たにレポートとして出力すべき項目を動的に選定してテンプレートを表示し、利用者による編集が可能なように提示し、編集されたテンプレートに沿ったレポートを出力することができ、レポートに掲載する項目の取捨選択および表示順序設定を含めた編集作業が容易となり、出力内容の修正と追加作業に要する人手による作業負荷を低減させることが可能となる。
【0079】
尚、本発明は、図1〜図11を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例においては、各種業務運用処理サービスを提供するサーバシステムを運用・管理するデータセンタ1におけるインシデント情報のレポート出力に係るシステムを例に説明したが、コールセンタやヘルプデスクにおけるインシデント運用サービスレポート出力作業にも利用できる。
【0080】
また、本例でのコンピュータ構成例に関しても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
【符号の説明】
【0081】
1:データセンタ、2a〜2c:監視対象機器、3:障害監視装置、4a,4b:運用端末、10:記憶装置、11:インシデント情報、20:インシデント運用サービスレポート出力システム、21:レポート設定処理部、22:レポート出力処理部、23:画面入出力制御部、30:記憶装置、31:レポート出力項目定義、32:テンプレート情報、33:テンプレート項目配置情報、34:分析判定基準情報、35:出力統計情報、101:インシデントID、102:発生日時、103:対応完了日時、104:原因種別、105:顧客名、106:ホスト名、107:IP、108:メッセージ、111:項目ID、112:項目名、113:出力種別、114:算出式、121:TID、122:テンプレート名、131:TID、132:項目ID、133:行番号、141:分析ID、142:項目ID、143:判定式、144:結果、145:説明、151:OutID、152:項目ID、153:出力日時、200:レポートテンプレート編集画面、201:新規作成ボタン(「新規作成」)、202:項目選別基準期間、203:ファイルを開くボタン、204:保存ボタン、205:レポート名、206:操作対象行、207:項目追加、208:追加ボタン、209:削除実行ボタン、210:テーブル、300:レポート出力画面、301:テンプレート名、302:出力対象期間、303:出力ボタン、304:サービスレポート。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置によって、予め収集され第1の記憶装置に記録されたインシデント情報に関する統計管理レポートを生成して出力するシステムであって、
プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手段として、
過去に生成されて第2の記憶装置に記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を画面表示する第1の処理手段と、
操作者からの指示操作に従って、画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う第2の処理手段と、
選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して第3の記憶装置に記録する第3の処理手段と、
操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報を上記第3の記憶装置から読み出すと共に、該テンプレート情報に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、上記第1の記憶装置に記録された各インシデント情報に対する統計処理を行い、該統計処理結果を含む上記管理レポートを生成して上記第2の記憶装置に記録する第4の処理手段と
を有することを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項2】
請求項1に記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第1の処理手段は、
操作者が指定した期間において上記管理レポートに含まれた回数を、上記予め定められた条件として、回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第2の処理手段は、操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、
上記第3の処理手段は、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報を対象に、上記第1の記憶装置から読み出して上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記インシデント統計情報で定義される統計式は、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの総収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの日別の収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報のそれぞれの対応完了に要した時間の平均と
を少なくとも含むことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第4の処理手段は、
予め定められた評価条件に基づき、上記統計処理結果に対する評価処理を行い、該評価処理結果を含ませて、上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータ装置によって、予め収集され第1の記憶装置に記録されたインシデント情報に関する統計管理レポートを生成して出力する方法であって、
上記コンピュータ装置は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
第1から第4の処理手段を具備し、
上記第1の処理手段は、
過去に生成されて第2の記憶装置に記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を画面表示する処理を実行し、
上記第2の処理手段は、
操作者からの指示操作に従って、画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う処理を実行し、
上記第3の処理手段は、
選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して第3の記憶装置に記録する処理を実行し、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報を上記第3の記憶装置から読み出すと共に、該テンプレート情報に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、上記第1の記憶装置に記録された各インシデント情報に対する統計処理を行い、該統計処理結果を含む上記管理レポートを生成して上記第2の記憶装置に記録する処理を実行する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項9】
請求項8に記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第1の処理手段は、
操作者が指定した期間において上記管理レポートに含まれた回数を、上記予め定められた条件として、回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項10】
請求項8もしくは請求項9のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第2の処理手段は、操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、
上記第3の処理手段は、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項11】
請求項8から請求項10のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報を対象に、上記第1の記憶装置から読み出して上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項12】
請求項8から請求項11のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記インシデント統計情報で定義される統計式は、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの総収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの日別の収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報のそれぞれの対応完了に要した時間の平均と
を少なくとも含むことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項13】
請求項8から請求項12のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第4の処理手段は、
予め定められた評価条件に基づき、上記統計処理結果に対する評価処理を行い、該評価処理結果を含ませて、上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項1】
コンピュータ装置によって、予め収集され第1の記憶装置に記録されたインシデント情報に関する統計管理レポートを生成して出力するシステムであって、
プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手段として、
過去に生成されて第2の記憶装置に記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を画面表示する第1の処理手段と、
操作者からの指示操作に従って、画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う第2の処理手段と、
選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して第3の記憶装置に記録する第3の処理手段と、
操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報を上記第3の記憶装置から読み出すと共に、該テンプレート情報に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、上記第1の記憶装置に記録された各インシデント情報に対する統計処理を行い、該統計処理結果を含む上記管理レポートを生成して上記第2の記憶装置に記録する第4の処理手段と
を有することを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項2】
請求項1に記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第1の処理手段は、
操作者が指定した期間において上記管理レポートに含まれた回数を、上記予め定められた条件として、回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第2の処理手段は、操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、
上記第3の処理手段は、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報を対象に、上記第1の記憶装置から読み出して上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記インシデント統計情報で定義される統計式は、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの総収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの日別の収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報のそれぞれの対応完了に要した時間の平均と
を少なくとも含むことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムであって、
上記第4の処理手段は、
予め定められた評価条件に基づき、上記統計処理結果に対する評価処理を行い、該評価処理結果を含ませて、上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力システム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータ装置によって、予め収集され第1の記憶装置に記録されたインシデント情報に関する統計管理レポートを生成して出力する方法であって、
上記コンピュータ装置は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
第1から第4の処理手段を具備し、
上記第1の処理手段は、
過去に生成されて第2の記憶装置に記録されている管理レポートに含まれる各インシデントの統計情報から、予め定められた条件に対応するインシデント統計情報を選択し,当該インシデント統計情報の識別情報(項目名)を画面表示する処理を実行し、
上記第2の処理手段は、
操作者からの指示操作に従って、画面表示された各インシデント統計情報の項目名に対する取捨選択を行う処理を実行し、
上記第3の処理手段は、
選択された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成し、当該テンプレート情報の識別情報(テンプレート名)を付与して第3の記憶装置に記録する処理を実行し、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定したテンプレート名に対応するテンプレート情報を上記第3の記憶装置から読み出すと共に、該テンプレート情報に含まれる各項目名のインシデント統計情報で定義される統計式を用いて、上記第1の記憶装置に記録された各インシデント情報に対する統計処理を行い、該統計処理結果を含む上記管理レポートを生成して上記第2の記憶装置に記録する処理を実行する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項9】
請求項8に記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第1の処理手段は、
操作者が指定した期間において上記管理レポートに含まれた回数を、上記予め定められた条件として、回数の多い順にインシデント統計情報を選択して当該項目名を回数と共に画面表示する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項10】
請求項8もしくは請求項9のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第2の処理手段は、操作者が追加指定したインシデント統計情報の項目名を追加し、
上記第3の処理手段は、選択および追加された各インシデント統計情報の項目名の一覧からなるテンプレート情報を生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項11】
請求項8から請求項10のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第4の処理手段は、
操作者が指定した期間において収集されたインシデント情報を対象に、上記第1の記憶装置から読み出して上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項12】
請求項8から請求項11のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記インシデント統計情報で定義される統計式は、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの総収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報それぞれの日別の収集回数と、
上記第1の記憶装置に収集されている各インシデント情報のそれぞれの対応完了に要した時間の平均と
を少なくとも含むことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【請求項13】
請求項8から請求項12のいずれかに記載のインシデント管理レポート出力方法であって、
上記第4の処理手段は、
予め定められた評価条件に基づき、上記統計処理結果に対する評価処理を行い、該評価処理結果を含ませて、上記管理レポートを生成する
ことを特徴とするインシデント管理レポート出力方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−203909(P2011−203909A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69353(P2010−69353)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】
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