説明

インテリジェント自販機

【課題】広告やニュース情報を放映するデジタルサイネージ機能に商品の自動販売機能を有する自動販売機を付与して顧客満足度の高いインテリジェント自販機を提供する。
【解決手段】センタとインターネットを介して接続し、商品を保管し、保管している商品の購入を決済後、顧客に商品を提供する自販機部と、センタから送信される広告・ニュース情報、商品情報、決済情報を切り替えて表示するデジタルサイネージ部と、該自販機部とデジタルサイネージ部の制御を行う制御部およびセンタと通信を行う通信部より構成され、顧客が、該デジタルサイネージ部に表示された該商品情報のなかから購入したい商品をLCD画面へのタッチで指定した後、該自販機部で該商品の決済を行い、該決済した該商品を提供する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗、街頭、駅中、駅周辺等に設置して、センタから配信される広告、ニュースや商品情報等のコンテンツを表示する複数のデジタルサイネージ機能と、商品の自動販売機能を有する複数の自動販売機(以下自販機と呼ぶ)機能を共通のインタフェースで接続し、デジタルサイネージ機能により表示された商品を顧客が選択して自販機の機能で選択された商品の販売を行うシステムに関する。販売対象の商品は缶飲料、ペットボトル飲料等のハード製品と楽曲、ゲーム等のソフト商品を含む。
【背景技術】
【0002】
従来から店頭や街頭などに設置して不特定の通行人に対してふさわしい情報提供を行う方法がデジタルサイネージとして知られており、また自販機に表示された商品を顧客が指定して販売する方法は知られている。すなわち、商品情報を表示する手段(デジタルサイネージ)と、購入する商品の決済と提供を行う手段(自販機)はどちらも広く知られているが両者の機能を統合化するとともに、インタフェースを共通化して、デジタルサイネージで表示した商品情報のなかから顧客が望む商品を選択して、選択した商品を購入する手段はなかった。
【0003】
カメラで顧客を撮影してその顧客の年齢や性別等を判断し、その顧客が興味をひきそうな文字情報をFM文字多重放送データから取得して表示するようにした自動販売機が開示されている。(特許文献1)
【0004】
また、顧客が購入する商品と処理する顧客の顔認識情報取得のタイミングを貨幣の投入時刻と商品選択ボタン選択時刻から決定する方式が開示されている。(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−319940
【特許文献2】特開2008−123162
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、デジタルサイネージ画面上に広告やニュース等を放送し、周辺にいる顧客の注目を得て、顧客を滞留させたのち、デジタルサイネージに顧客の嗜好にあった商品情報をタイムリーな表示に遷移させて、表示した商品情報のなかから顧客が望む商品を選択して選択した商品を購入する手段を提供することにある。
【0007】
しかしながら特許文献1に記載の従来技術は、画面表示は顧客が購入しようとする商品情報そのものでなくFM放送波により受信した情報を用い、また、顧客が指定して購入する商品との関連は記載されていない。
【0008】
また、特許文献2に記載の従来技術は、顧客が購入する商品と処理する顧客の顔認識情報を対応づけるためのタイミングは詳細に記述されているが、画面の表示内容の遷移については記述されていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、コンテンツ配信機能、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ選択機能、コンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を有することを特徴とする
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記コンテンツ配信機能をセンタに、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ選択機能をデジタルサイネージ部に、選択したコンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を自販機部に配備し、センタ、デジタルサイネージ部、自販機部間の信号インタフェースを共通にすることを特徴とする。なお、センタ、デジタルサイネージ部、自販機部は、それぞれ同じ位置に設置してもよいし、地理的に離れた位置に設置して、共通のインタフェースで接続してもよい。また、センタ、デジタルサイネージ部、自販機部は1対1対応でも良いし1対n対応でもよい。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記センタとデジタルサイネージ部のインタフェース情報は、自販機部の環境情報、広告情報、顧客情報、商品画面情報、選択商品情報、決済情報を含み、前記デジタルサイネージ部と自販機部間のインタフェース情報は、商品の収容コラムリスト、コラム毎の冷温設定情報、商品販売価格情報、商品在庫情報、決済情報、商品排出情報、選択商品情報を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記コンテンツは、広告情報、ニュース情報を含む放送コンテンツと、商品情報を含む商品コンテンツを含み、該商品コンテンツの選択手段は画面のタッチまたはキーの選択により行うことを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、前記コンテンツは、設置場所の気象、季節、時間、地域イベント情報、キャンペーン、顧客情報等の環境変化に伴い変更することを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、前記デジタルサイネージ部は、広告やニュースのような放送コンテンツと、商品販売・商品選択・決済用のコンテンツを顧客までの距離や顧客の操作に基づいて切り替え表示することを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、前記コンテンツの決済機能は、決済機能を有する携帯電話端末、現金、ICカードを用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明は、コンテンツ配信機能、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ選択機能、コンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を有することで、販売するハード、ソフト商品のメニューを用意に変更でき、商品の多様化や環境の変化に対して迅速にコンテンツを切り替えて対応できる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記コンテンツ配信機能をセンタに、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ選択機能をデジタルサイネージ部に、選択したコンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を自販機部に配備し、センタ、デジタルサイネージ部、自販機部間の信号インタフェースを共通にすることでデジタルサイネージ部と自販機部を括り付けにしないで、それぞれの部分を独立にバージョンアップが可能になる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記センタとデジタルサイネージ部のインタフェース情報は、自販機部の環境情報、広告情報、顧客情報、商品画面情報、選択商品情報、決済情報を含み、前記デジタルサイネージ部と自販機部間のインタフェース情報は、商品の収容コラムリスト、コラム毎の冷温設定情報、商品販売価格情報、商品在庫情報、決済情報、商品排出情報、選択商品情報を含むことで、センタで、地域的に分散しているデジタルサイネージ部と自販機部を効率的に管理、運用が行える。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記コンテンツは、広告情報、ニュース情報を含む放送コンテンツと、商品情報を含む商品コンテンツを含み、該商品コンテンツの選択手段は画面のタッチまたはキーの選択により行うことで商品の選択が容易にできる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記コンテンツは、設置場所の気象、季節、時間、地域イベント情報、キャンペーン、顧客情報等の環境変化に伴い変更することで、商品販売に適するコンテンツをタイムリーに表示できる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記デジタルサイネージ部は、広告やニュースのような放送コンテンツと、商品販売・商品選択・決済用のコンテンツを顧客までの距離や顧客の操作に基づいて切り替え表示することを特徴とすることで、顧客の状況に適したコンテンツをタイムリーに表示できる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、前記コンテンツの決済機能は、決済機能を有する携帯電話端末、現金、ICカードを用いることで顧客の決済する方法に対する選択範囲を広げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のネットワーク構成例を示す図である。
【図2】本発明のインテリジェント自販機の構成例を示す図である。
【図3−1】本発明のデジタルサイネージ部の表示画面例を示す図である。
【図3−2】本発明のデジタルサイネージ部の表示画面例を示す図である。
【図4】本発明の画面切替フロー例を示す図である。
【図5】本発明における顧客との距離認識フロー例を示す図である。
【図6】本発明のセンタ構成例を示す図である。
【図7】本発明のセンタの対応テーブル構成例
【図8】本発明における動作フロー例を示す図である。
【図9】本発明におけるインタフェース信号例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の基本システム構成例を示す図である。図1において、インテリジェント自販機100、200、300は、インターネット600を介してセンタ700と接続され、情報の授受を行う。インテリジェント自販機100、200、300は、それぞれ駅構内、駅周辺、街頭等人通りの多い地点に配置され、それぞれの位置はインテリジェント自販機が有するGPSからの位置情報で識別される。センタとデジタルサイネージ部のインタフェースA、デジタルサイネージ部と自販機部のインタフェースBはインテリジェント自販機100、200、300間で共通とする。なお、1つのデジタルサイネージ部で1以上の自販機部に接続してもよく、これにより自販機の増設を容易に行うことが出来る。
【0025】
図2は、インテリジェント自販機100の構成例を示す。インテリジェント自販機100は、自販機部110、デジタルサイネージ部120及びそれらを制御する制御部130、131、およびセンタとの通信を行う通信部140を含む。自販機部110は、顧客が商品を選択する商品選択部111、商品格納部112、商品提供部113、料金決済部114を含み、顧客が商品選択部111で画面タッチにより選択した商品を、料金決済部114で決済後、商品格納部112から取り出し、商品提供部113で顧客に提供する。料金決済部114は例えば、FeliCa(NTTドコモ社の商標登録)端末で行っても、現金で清算してもよい。精算後、顧客が選択する商品が缶ジュースのようなハードウェアの場合は商品取り出し口に商品を投下し、楽曲やゲーム等のソフトウェアの場合は、例えばFeliCa端末機能を有する携帯電話機の通信部を経由して携帯電話オペレータに接続してダウンロードしてもよい。制御部130は自販機部のフロー制御を行う。
【0026】
デジタルサイネージ部は、カメラ121、顧客接近検出部122、顧客情報特徴取得部123、表示部125、画面選択検出部126、送信情報編集部127、GPS部128を含む。顧客接近検出部122はインテリジェント自販機全面に設置したカメラ121の映像、例えば顔情報を抽出し、性別・年齢層・顔の幅に応じた商品表示に切り替える。
GPS部はインテリジェント自販機の設置位置の情報を取得し、センタに送信する情報に付加するために用いる。これはインテリジェント自販機の設置位置の変更を容易にするための機能である。通信部140はセンタとの通信機能で、制御部131はデジタルサイネージ部のフロー制御を行う。
【0027】
図3-1及び図3-2にデジタルサイネージ部の表示画面例を示す。インテリジェント自販機前面にカメラ130、131、現金精算部141、カード精算部142、商品取り出し口143をもうける。画面表示は、静止画の省エネモードの待機画面(151)、人が接近した際、規定以上の距離なら、不特定多数を対象とした広告、ニュースやイベント情報等の放送情報の表示、商品一覧の表示を行う注目画面(152)、規定以下の距離なら、商品のみを表示する商品販売画面(153)、商品選択後に表示する商品決済画面(154)、決済後に表示する排出演出画面(155)の5つの画面を切り替える。画面切り替えフローを図4に示す。S101でデジタルサイネージ部の起動を行い、S102で自販機部の状態、たとえば、商品収容コラム毎の商品ID、商品販売価格、残商品数を取得し、S103で待機画面を表示する。S102で取得した自販機部の状態は、注目画面や商品販売画面で商品を表示するさいの情報に用いる。デジタルサイネージ部では表示部前面のカメラで、撮影した画像の顔認識処理で接近者の距離を認識しており、接近者の距離が規定値1以下の場合で規定値2以上の場合(規定値1>規定値2)、S104で接近者検知位置1と判断し、S105で注目画面表示を行う。接近者の距離が規定値2以下と判断した場合、S107で商品販売画面を表示する。この後、S108で顧客が商品販売画面の商品表示の部分または価格表示の部分のタッチにより商品を選択したことを検出し、商品決済画面を表示する。商品決済画面には選択した商品、決済方法(カード決済、現金決済)を表示する。この後、顧客が決済方法を選択し、選択した方法で決済すれば、S110で確認し、排出演出画面を表示し、商品を排出し、待機画面に戻る。
【0028】
図5にデジタルサイネージ部の顧客との距離認識フロー例を示す。デジタルサイネージ部で待ち受け時S201でタイマーを設定し、S202でインテリジェント自販機前面に取り付けたカメラ撮影を行い、タイムオーバになれば、S204で取得したカメラデータを静止画像に変換し、S205でアプリケーションで扱えるデータに変換してS207で顔認識アプリケーション処理を行い、S208で顔情報か否かを判定する。顔であると判定されれば、S210で顔の幅が規定値1以上かを判定し規定値1以上ならS211で待機画面から注目画面に切り替える。この後、S212の顔認識アプリケーション処理を行い、S213で顔の幅が規定値2以上になることを検出すれば、S214で性別、年齢層を判定し、判定結果をセンタに送信する。センタは性別、年齢層から商品を選択してデジタルサイネージ部に送信する。デジタルサイネージ部はセンタからの情報を受信してS215で性別・年齢層・顔の幅に応じた商品表示に切り替える。S208で顔情報でない場合や、S210で顔情報であっても顔の幅が規定値1以下の場合は、顧客が接近していないとしてS202のカメラ撮影に戻る。なお、S207の顔認識は、カメラで取得した映像静止画データに変換して行う。
【0029】
図6にセンタの構成例を含む。センタは、環境情報取得分析部711、ニュース・広告情報検索部712、顧客情報分析部713、商品情報検索部714、決済情報検索部715、信号編集部716、対応テーブル部720、制御部740、通信部750を含む。対応テーブル部720は、環境情報−広告情報対応テーブル721、顧客情報−商品情報対応テーブル722、選択商品情報−決済情報対応テーブル723を含む。環境情報取得分析部711は、ニュース・広告情報配信情報検索部712で環境情報−光億情報対応テーブル721でニュース・広告情報配信情報の検索を行うため、インテリジェント自販機からの天候、通行者多少、地域イベント情報を含む環境情報とセンタ自身で取得した季節、時間帯、キャンペーン情報を含む環境情報を分析する。顧客情報分析部713は、商品情報検索部714で顧客情報−商品情報対応テーブル723を用いて商品情報を検索するため、インテリジェント自販機から送られてきた顧客情報の顔情報の特徴を抽出して性別や年齢層を判定する。なお、顔情報の特徴を抽出して性別や年齢層を判定はインテリジェント自販機で行いその結果をセンタで用いてもよい。決済情報検索部はインテリジェント自販機からの商品選択情報を受信時選択商品情報−決済対応テーブル723から決済画面を検索する。
信号編集部はインテリジェント自販機時送信するための信号の編集を行い通信部750を介してインテリジェント自販機に送信する。
【0030】
図7にセンタの対応テーブル例を示す。環境−広告情報対応テーブル721は、例えば、環境α(商品Pでキャンペーン中)、環境β(キャンペーン外、夏季)とすれば、環境αではキャンペーン商品パターンP1のみを表示し、環境β(キャンペーン外、夏季)では夏季に地域1で需要の多い商品例えば朝と昼の時間帯は商品パターンP2、夜と深夜の時間帯は商品パターンP3を、地域2で需要の多い商品例えば朝の時間帯は商品パターンP4、昼と夜と深夜の時間は商品パターンP5と、地域ごとに売れ筋の商品の広告を選択してインテリジェント自販機に表示する際に利用する。顧客情報−商品情報対応テーブル722は、顧客の性別、年齢に応じた商品情報を表示する際に利用する。例えば顧客顔認識の結果20-30代男性と判定した場合、朝〜夜は商品パターンT1、深夜は商品パターンT2を、50-60代女性と判断した場合、朝は商品パターンT3、昼〜深夜は商品パターンT4を選択して表示する際に利用する。なお、商品パターンは、1以上の商品の組み合わせとし、商品パターンの選択は地域で異ならせてもよい。選択商品情報−決済情報対応テーブル723は顧客が選択した商品に応じて決済画面を表示する際に利用する。同表は例えば商品Aの場合は、現金決済のみ、商品Bの場合は現金決済、ICカード、クレジットカード決済が可能な場合を示す。自販機テーブル724は、自販機Jに格納されている商品をグループ別に、冷温制御する際、販売価格を表示する際、在庫状況を基に商品販売画面の表示を行う際に利用する。
【0031】
図8に本発明の動作フロー例を示す。インテリジェント自販機を構成するデジタルサイネージ部で待ち受け時は、S301で常時インテリジェント自販機周辺の環境条件を検出しており、検出結果を環境情報としてS302でセンタに送信する。センタはS303で環境情報を受信・蓄積し環境情報−広告情報対応テーブル721により広告画面情報を検索し、検索した広告画面情報をS305でデジタルサイネージ部に送信し、デジタルサイネージはS307でセンタから送信された広告情報を受信し、S308で受信した広告情報を表示する。デジタルサイネージ部はまた、S306で環境情報の変化の有無を検出しており、例えば場所の移転、温度や湿度の規定値以上の変化により環境情報の変化有りと判断すれば、S302でその時点での環境情報を送信する。
【0032】
顧客がインテリジェント自販機に接近してくれば、デジタルサイネージ部はS312でカメラ部と顧客接近検出部により接近を検出し、S322で顧客情報を取得して、S323で取得した顧客情報をセンタに送信する。センタはS324で受信した顧客情報を分析し、分析した結果と顧客情報−商品情報対応テーブル722を用いてS325で商品表示画面を検索し、検索した商品表示画面をデジタルサイネージ部に送信する。デジタルサイネージ部はセンタから受信した商品画面をS327で表示する。商品表示画面には商品毎の価格、効用、ポイント情報を含んでもよい。顧客はS328で商品表示画面情報を取得し購入したい商品を決定する。
【0033】
顧客は購入する商品が決まれば、S330で購入したい商品表示の部分をタッチして選択する。自販機部はS331で顧客が選択した商品を検出し、デジタルサイネージに中継する。デジタルサイネージ部は顧客が選択した商品を検出しS341で選択商品情報をセンタに送信する。センタはS342で選択商品情報を受信し、該当商品の決済画面を選択商品情報−決済情報対応テーブル723で検索しS343で決済画面をデジタルサイネージ部に送信し、デジタルサイネージ部はS344で受信した決済画面を表示する。顧客はS345で表示された決済画面情報を取得する。
【0034】
顧客は取得した決済画面情報を見て例えば商品Aを選択した場合、選択商品情報−決済情報対応テーブル723 ICカードによる決済のみの表示となり、顧客はS346で例えばICカードで決済する。決済画面は選択した商品で異ならせ、例えば商品Bを選択した場合は現金、ICカード、クレジットカードのいずれのカードでも決済可能とする。自販機部はS347でICカード決済を検出し、デジタルサイネージ部にS348で送信する。デジタルサイネージ部はS349でICカード決済情報を受信しS350でICカード決済の認証を行い、決済完了を送信する。自販機はS352で決済完了情報を受信しS352で顧客に商品を排出する。
【0035】
図9にインタフェース信号例を示す。センタとデジタルサイネージ部間のインタフェース信号は、自販機環境情報、広告情報、顧客情報、商品画面情報、選択商品情報、決済情報があり、各情報は、制御種別と制御するための情報要素を有している。自販機環境情報は、デジタルサイネージ部からセンタの送信する情報で、センタID、デジタルサイネージID、自販機IDと、当該自販機周辺の温度、湿度情報を含み、広告情報や商品情報の表示に用いる。広告情報は、センタからデジタルサイネージ部に送信する情報で、自販機環境に基づく商品のパターンを含み、デジタルサイネージ部は、受信した商品のパターンを表示する。顧客情報はデジタルサイネージ部で取得した顧客の情報例えば、性別、年齢層をセンタに送信する情報で、センタは顧客情報に基づいて商品のパターンを選択する。商品画面情報はセンタが選択した商品パターンをデジタルサイネージ部に送信し、デジタルサイネージ部で販売商品を受信・表示するための情報である。選択商品情報は、顧客がデジタルサイネージ部に表示された商品を購入のために選択した商品IDをセンタに送信する情報である。決済情報は、顧客が選択した商品の決済種別例えば、カード決済、ICカード決済かをデジタルサイネージ部に送信する情報である。
【0036】
デジタルサイネージ部と自販機部間のインタフェース信号は商品収容コラムリスト、コラムごとの冷温設定、商品販売価格、商品在庫、商品排出情報、選択商品情報を含む。商品収容コラムリストはデジタルサイネージ部の起動時に自販機部から取得する信号で、自販機のコラムに収容している商品情報を含む。コラム毎の冷温設定は、商品や環境に基づいて、各コラムの冷温条件を設定する情報で、デジタルサイネージ部から自販機部に送信される。商品販売価格は、販売対象商品の価格情報で、自販機部からデジタルサイネージ部に送信される。商品在庫情報は、自販機のコラムに収容されている商品ごとの在庫数を示す情報で自販機部からデジタルサイネージ部に送信される。選択商品情報は顧客が選択した商品を示す情報で、自販機からデジタルサイネージ部に送信され、デジタルサイネージ部は選択商品情報を受信して、商品決済画面に切り替える。決済情報は自販機部で、現金決済またはICカード決済が完了したことを示す情報で、デジタルサイネージ部は決済情報を受信して、表示画面を排出演出画面に切り替える。商品排出情報は、決済が完了した商品の排出が完了したことを示す情報で、自販機部からデジタルサイネージ部に送信され、デジタルサイネージ部は商品排出情報を受信後待機画面に切り替える。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、広告やニュース情報を放映するデジタルサイネージ機能に商品の自動販売機能を有する自動販売機を付与して顧客満足度の高いインテリジェント自販機を実現する。
【符号の説明】
【0038】
100、200、300 インテリジェント自販機
110 自販機部
120 デジタルサイネージ部
130 制御部
140 通信部
600 インターネット
700 センタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ配信機能、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ選択機能、コンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を有することを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項2】
前記コンテンツ配信機能をセンタに、コンテンツ受信機能、コンテンツ表示機能、コンテンツ切り替え機能、コンテンツ選択機能をデジタルサイネージ部に、選択したコンテンツに相当する商品の提供機能、該商品の決済機能を自販機部に配備し、センタ、デジタルサイネージ部、自販機部間の信号インタフェースを共通にすることを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項3】
前記センタとデジタルサイネージ部のインタフェース情報は、自販機部の環境情報、広告情報、顧客情報、商品画面情報、選択商品情報、決済情報を含み、前記デジタルサイネージ部と自販機部間のインタフェース情報は、商品の収容コラムリスト、コラム毎の冷温設定情報、商品販売価格情報、商品在庫情報、決済情報、商品排出情報、選択商品情報を含むことを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項4】
前記コンテンツは、広告情報、ニュース情報を含む放送コンテンツと、商品情報を含む商品コンテンツを含み、該商品コンテンツの選択手段は画面のタッチまたはキーの選択により行うことを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項5】
前記コンテンツは、設置場所の気象、季節、時間、地域イベント情報、キャンペーン、顧客情報等の環境変化に伴い変更することを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項6】
前記デジタルサイネージ部は、広告やニュースのような放送コンテンツと、商品販売・商品選択・決済用のコンテンツを顧客までの距離や顧客の操作に基づいて切り替え表示することを特徴とするインテリジェント自販機。
【請求項7】
前記コンテンツの決済機能は、決済機能を有する携帯電話端末、現金、ICカードを用いることを特徴とするインテリジェント自販機。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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