説明

インナースタンド式圧延機

【課題】 スタンドポストの中心間距離をできるだけ短くして、上、下水平ロールやインナースタンド等の剛性をアップできるインナースタンド式圧延機を提供する。
【解決手段】 左、右ロールチョック24、25を、その両端部に設けられた対となる摺動突起24a、25aを介してインナースタンド18にクランプ可能な4個のクランプ装置30、30a、31、31aを備えたインナースタンド式圧延機10において、クランプ装置30、30a、31、31aは、摺動突起24a、25aの下方で、かつ、スタンドポスト12〜15の前後方向内側にインナースタンド18に水平に軸支された回動軸40、41と、基部が回動軸40、41に取付けられ、先部には摺動突起24a、25aの上端に掛合可能な掛合部42、43が形成されたアーム部材44、45と、アーム部材44、45を回動軸40、41廻りに回動する回動手段とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、電縫管の製造ライン上に配置された成形ロールスタンド内に組み込まれ、製造ラインと直交するロール交換ラインに面した側に開口部を有するインナースタンド内に組付けられたロール組立体を用いて成形を行なうインナースタンド式圧延機に関する。
【背景技術】
【0002】
図5及び図6に示すように、成形対象物の一例である電縫管の製造ライン80上に配設された成形ロールスタンド81内に組み込まれ、電縫管の製造ライン80に直交するロール交換ライン82に面した側に開口部(図外)を有するインナースタンド83内に組付けられたロール組立体84を用いて成形を行なうインナースタンド式圧延機85が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ロール組立体84は、前後、左右方向に間隔をあけて垂直に配置された4本のスタンドポスト86〜89を有する成形ロールスタンド81内に、上水平ロール90の両端部を回転支持する上ロールチョック91、92と、左、右竪ロール93、94の両端部を回転支持する左、右ロールチョック95、96と、下水平ロール97の両端部を回転支持する下ロールチョック98、99が組付けられて構成されている。左、右ロールチョック95、96をインナースタンド83にクランプするクランプ装置100〜103が設けられており、クランプ装置100〜103は、平面視して細長で略矩形状のクランプブロック104〜107と、クランプブロック104〜107を前後方向に同期して水平に進退させ、スタンドポスト86〜89を挟んで左右方向に間隔をあけて水平に配置された対となる油圧シリンダ108とを備えている。油圧シリンダ108の対となるロッド側トラニオン軸109は、インナースタンド83の前後方向の外側面に取付けられたブラケット110上に設けられた対となる軸受111に回動支持されている。クランプブロック104〜107と油圧シリンダ108のロッド112とは接続金具113を介して接続されている。クランプ装置100、101及び102、103の油圧シリンダ108を駆動することにより、クランプブロック104〜107を前後方向内側にストロークS移動して、クランプブロック104〜107を左、右ロールチョック95、96の前後端に形成された摺動突起114の上面に当接させることにより、左、右ロールチョック95、96をインナースタンド83にクランプすることができるようになっている。なお、クランプブロック104〜107の重心位置を一本の油圧シリンダで進退させる場合、油圧シリンダがスタンドポスト86〜89に干渉するので、二本の油圧シリンダで進退させている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−288610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のインナースタンド式圧延機85は未だ解決すべき以下のような問題があった。
クランプ装置100、102(101、103も同じ)は、スタンドポスト86、88を挟んで2個の油圧シリンダ108がそれぞれ、ブラケット110上に対となる軸受111を介して配置されているので、その分スタンドポスト86とスタンドポスト88との中心間距離Kが長くなった。この結果、上水平ロール90の左右の軸受中心間距離、下水平ロール97の左右の軸受中心間距離、上ロールチョック91、92の中心間距離、及び下ロールチョック98、99の中心間距離が長くなり、上水平ロール90及び下水平ロール97の剛性の低下を招くと共に、インナースタンド83を含むインナースタンド式圧延機85の本体フレームの剛性の低下を招くという問題があり、これを解決するための剛性のアップにより、装置が大型化し、それに伴うコストアップを招いた。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、スタンドポストの中心間距離をできるだけ短くして、上、下水平ロールやインナースタンドを含む本体フレームの剛性をアップできるインナースタンド式圧延機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的に沿う本発明に係るインナースタンド式圧延機は、成形対象物の製造ライン上に配設され、左右、前後方向に間隔をあけて立設された4本のスタンドポストを有する成形ロールスタンドと、該成形ロールスタンド内に組み込まれ、前記製造ラインと直交するロール交換ラインに面した側に開口部を有し、平面視して門形枠を構成するインナースタンドと、上、下水平ロールの両端部をそれぞれ回転支持する対となる上、下ロールチョック及び左、右竪ロールの両端部を回転支持する左、右ロールチョックから組み立てられ、かつ、前記インナースタンドの内部に組み付けられるロール組立体と、前記左、右ロールチョックを、該左、右ロールチョックの前後方向の両端部に設けられた対となる摺動突起を介して前記インナースタンドにクランプ可能な4組のクランプ装置とを備えたインナースタンド式圧延機において、前記クランプ装置は、前記摺動突起の下方で、かつ、前記スタンドポストの前後方向内側に前記インナースタンドに水平に軸支された回動軸と、基部が前記回動軸に取付けられ、先部には前記摺動突起の上端に掛合可能な掛合部が形成されたアーム部材と、前記アーム部材を前記回動軸廻りに回動する回動手段とを備えている。
【0007】
本発明に係るインナースタンド式圧延機において、前記回動手段は、前記アーム部材の基部側で、かつ、前記スタンドポストの左右方向外側に設けられた操作部材と、該操作部材を前記回動軸廻りに回動可能で上下方向に配置された油圧シリンダとを備えてもよい。
本発明に係るインナースタンド式圧延機において、前記インナースタンドは前記ロール交換ラインに沿って前記成形ロールスタンドの外部に取り出し可能に構成されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
請求項1〜3記載のインナースタンド式圧延機においては、左、右ロールチョックの摺動突起の下方で、かつ、スタンドポストの前後方向内側にインナースタンドに軸支された回動軸廻りを回動可能なアーム部材が、摺動突起に掛合及び掛合解除するので、スタンドポストの左右方向の中心間距離を従来のクランプ装置の場合と比較して、短くできるので、上、下水平ロールやインナースタンドを含む本体フレームの剛性をアップすることができ、この結果、装置をコンパクトに構成でき、また、装置を安価に製作することができる。
【0009】
特に、請求項2記載のインナースタンド式圧延機においては、回動手段は、アーム部材の基部側で、かつ、スタンドポストの左右方向外側に設けられた操作部材と、操作部材を回動軸廻りに回動可能で上下方向に配置された油圧シリンダとを備えているので、回動手段をコンパクトに構成することができる。
【0010】
請求項3記載のインナースタンド式圧延機においては、インナースタンドはロール交換ラインに沿って成形ロールスタンドの外部に取り出し可能に構成されているので、インナースタンドが損傷しても、定期的なメンテナンスの時、特殊な治工具を用いることなくインナースタンドを成形ロールスタンドの外部に取り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るインナースタンド式圧延機の平断面視した説明図、図2は同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の平面図、図3は同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の正面図、図4は同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の側断面図である。
【0012】
図1〜図4に示すように、本発明の一実施の形態に係るインナースタンド式圧延機10は、成形対象物の一例である電縫管の製造ライン11上に配設され、左右、前後方向に間隔をあけて立設された4本のスタンドポスト12〜15を有する成形ロールスタンド15aと、成形ロールスタンド15a内に組み込まれ、製造ライン11と直交するロール交換ライン16に面した側に開口部17を有し、平面視して門形枠を構成するインナースタンド18とを備えている。
【0013】
インナースタンド式圧延機10は、更に、上水平ロール19の両端部を回転支持する対となる上ロールチョック20、21、左、右竪ロール22、23の両端部をそれぞれ回転支持する左、右ロールチョック24、25、及び下水平ロール26の両端部を回転支持する対となる下ロールチョック27、28から組み立てられ、かつ、インナースタンド18の内部に組み付けられるロール組立体29と、左、右ロールチョック24、25を、左、右ロールチョック24、25の前後方向の両端部に設けられた対となる摺動突起24a、25aを介してインナースタンド18にクランプ可能な4組のクランプ装置30、30a及び31、31aとを備えている。なお、製造ライン11の方向を前後方向と、ロール交換ライン16の方向を左右方向と、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向と定義する。
【0014】
クランプ装置30とクランプ装置31は対向して勝手違いに構成されており、同様に、クランプ装置30aとクランプ装置31aも対向して勝手違いに構成されている。
また、スタンドポスト12(13)とスタンドポスト14(15)との中心間距離Tは、上ロールチョック20、21(下ロールチョック27、28も同じ)の中心間距離と同じである。
【0015】
インナースタンド18の開口部17には、昇降可能な竪ロール駆動部32が設けられており、ロール組立体29は、竪ロール駆動部32を上昇して開口部17を開けることによって、ロール組付位置Xから図外のロール交換位置に向けてロール交換ライン16上を別途、交換装置を用いて移動することができる。
竪ロール駆動部32は、インナースタンド18の開口部17を開放してロール組立体29のインナースタンド18への出し入れを可能とする上方位置と、インナースタンド18の開口部17を閉じて平面視して剛性矩形枠を構成し、左竪ロール22を駆動可能なロール駆動位置である下方位置(図1に示す位置)との間で昇降するように構成されている。
【0016】
成形ロールスタンド15aの4本のスタンドポスト12〜15は、図示しない矩形形状の基礎板上の角部にそれぞれ立設されており、スタンドポスト12〜15の内面の中間高さ位置に、インナースタンド18が取付けられている。なお、インナースタンド18内には、ロール組立体29がロール交換ライン16に向けて出入自在に配設されている。
【0017】
図1に示すように、インナースタンド18は、それぞれ前後方向に平行間隔をあけて配置された対となる前、後横長プレート33、34と、前、後横長プレート33、34の右端部同士を一体的に連結する竪ロール駆動部35とによって構成されている。また、前、後横長プレート33、34の左端部同士は、昇降自在な竪ロール駆動部32によって連結されており、竪ロール駆動部32は成形ロールスタンド15aの上部に設けられたロール駆動部昇降装置(図示せず)によって昇降されるようになっている。
【0018】
上ロールチョック20、21の前後方向の中央部上面には、図示しない圧下装置駆動用モータによって同期して作動する対となる圧下装置の下端に取付けられた圧下ブロックの下面が圧接されるようになっている。一方、下ロールチョック27、28の前後方向の中央部下面には、図示しない圧上装置駆動用モータによって同期して作動する対となる圧上装置のラムの上面が圧接されるようになっている。
【0019】
竪ロール駆動部32は、左ロールチョック24に向けて進退自在に配設される進退ラム32aと、進退ラム32aを駆動するためのロール駆動モータ(図示せず)とを備え、ロール駆動モータを駆動して進退ラム32aを進退させることによって、左ロールチョック24を左右方向に水平移動させることができる。一方、インナースタンド18の右端部に取付けられた竪ロール駆動部35の進退ラム35aにより右ロールチョック25を左右方向に水平移動させる。竪ロール駆動部35は図示しない動力伝達軸を介して、成形ロールスタンド15aの上部に取付けられているロールチョック駆動用モータに連結されている。
【0020】
図2〜図4を参照しながら、クランプ装置30a、31a(30、31も同じ)について詳細に説明する。クランプ装置30aとクランプ装置31aとは勝手違いに構成されている。
クランプ装置30a、31aは、左、右ロールチョック24、25の摺動突起24a、25aの下方で、かつ、スタンドポスト13、15の前後方向内側(図2では、スタンドポスト13、15の上側)に水平に配置され、しかも、インナースタンド18に両端部が対となる軸受36、37及び38、39を介して軸支された回動軸40、41と、基部が回動軸40、41に取付けられ、先部には摺動突起24a、25aの上端に掛合可能な掛合部42、43が形成されたアーム部材44、45とを有している。
【0021】
クランプ装置30a、31aは、更に、アーム部材44、45の基部側で、かつ、スタンドポスト13、15の左右方向外側(図3では、それぞれスタンドポスト13の左側、スタンドポスト15の右側)に設けられた操作部材46、47と、操作部材46、47を回動軸40、41廻りに回動する油圧シリンダ48、49とを備えている。ここで、アーム部材44(45)の回動手段は、操作部材46(47)と、油圧シリンダ48(49)とを有して構成されている。
【0022】
図4に示すように、アーム部材44(45も同じ)は、側面視してコ字状に形成され、しかも、図3に示すように、正面視して略矩形状で、かつ、4隅部にはそれぞれ長さが異なった突出部50〜53が水平に形成されている。
図4に示すように、掛合部42(43も同じ)の下部には、左ロールチョック24の摺動突起24aの上端にねじ締結されたライナー54の上面に当接する下ライナー55がねじ締結されており、一方、掛合部42の上部には、インナースタンド18に設けられた反力支持ブロック56の下面に当接する上ライナー57がねじ締結されている。
アーム部材44(45も同じ)の基部にはスリーブ状のボス部58が設けられており、ボス部58はキー59を介して回動軸40に固定されている。
【0023】
アーム部材44(45も同じ)の下部外側には、操作部材46の矩形状の取付板60がねじ締結され、取付板60の外面には板状の駆動片61の基部が固定されている。駆動片61の先端部には取付孔62が形成されており、取付孔62に、油圧シリンダ48のロッド63にねじ締結されたフォーク状の接続金具64がピン65を介して連結されている。
油圧シリンダ48の対となるヘッド側トラニオン軸66は、反力支持ブロック56にねじ締結された軸受67、68により回動支持されている。なお、図4中の符号69は、摺動突起24aの下端にねじ締結され、インナースタンド18に設けられた反力支持部70の上面と当接及び摺動するライナーを表している。
【0024】
かかる構成によって、油圧シリンダ48のロッド63の進退動作により、アーム部材44を回動軸40廻りに回動角度α回動して、成形時には、図4に実線で示すように、下ライナー55が左ロールチョック24のライナー54の上面に当接すると共に、上ライナー57が反力支持ブロック56の下面に当接して左ロールチョック24をインナースタンド18にクランプし、一方、ロール組立体29を交換する時には、図4に2点鎖線で示すように、下ライナー55が左ロールチョック24のライナー54の上面から外側に離れると共に、上ライナー57が反力支持ブロック56の下面から下方外側に離れるようになって、左ロールチョック24をインナースタンド18にアンクランプすることができる。なお、図1及び図2中の符号71、72はキーパプレートを表している。
【0025】
次に、本発明の一実施の形態に係るインナースタンド式圧延機10の使用方法及び作用について、主として図4を参照して説明する。
電縫管の成形時には、クランプ装置30a、31a(30、31も同じ)のアーム部材44、45を回動軸40、41に対して反時計廻りに回動して、下ライナー55が左、右ロールチョック24、25のライナー54の上面に当接すると共に、上ライナー57が反力支持ブロック56の下面に当接して、左、右ロールチョック24、25の上下方向の移動を拘束してクランプする(図4で実線で示す)。
【0026】
左、右ロールチョック24、25をインナースタンド18にクランプした状態で、圧下装置により上ロールチョック20、21を介して上水平ロール19を圧下し、また、圧上装置により下ロールチョック27、28を介して下水平ロール26を圧上し、一方、竪ロール駆動部32、35により左、右ロールチョック24、25を介して左、右竪ロール22、23を左右方向に進退する。
【0027】
ロール組立体29を交換する時には、クランプ装置30a、31a(30、31も同じ)のアーム部材44、45を回動軸40、41に対して時計廻りに回動して、下ライナー55が左、右ロールチョック24、25のライナー54の上面から外側に離れると共に、上ライナー57が反力支持ブロック56の下面から下方外側に離れるようにして、左、右ロールチョック24、25の上方向の移動の拘束を解く(図4で2点鎖線で示す)。
【0028】
この状態で、インナースタンド18内でロール組立体29を形成し、竪ロール駆動部32を上昇させてインナースタンド18の開口部17を開けて、ロール交換ライン16に向けて別途、交換装置によりロール組立体29を取り出す。
【0029】
このように、インナースタンド式圧延機10において、クランプ装置30a、31a(30、31も同じ)は、スタンドポスト13、15の前後方向内側に配置された回動軸40、41廻りに回動して、左、右ロールチョック24、25の摺動突起24a、25aをクランプするアーム部材44、45を設け、回動軸40、41を回動駆動する操作部材46、47及び油圧シリンダ48、49をスタンドポスト13、15の左右方向外側に設けたので、従来のクランプブロック104〜107を2個の油圧シリンダ108で駆動する場合に比較して、スタンドポスト12(13)とスタンドポスト14(15)との中心間距離Tを、スタンドポスト86(87)とスタンドポスト88(89)との中心間距離Kより短くすることができる。
従って、上水平ロール19や下水平ロール26、インナースタンド18を含む本体フレームの剛性をアップすることができるので、装置をコンパクトに構成できると共に、安価に製作することができる。
【0030】
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明のインナースタンド式圧延機を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本実施の形態において、回動手段は、操作部材と、油圧シリンダとを備えて構成したが、これに限定されず、必要に応じて、その他の構成とすることもできる。
【0031】
インナースタンドと成形ロールスタンドとの取り合いについて詳細に説明しなかったが、インナースタンドをロール交換ラインに沿って成形ロールスタンドの外部に取り出し可能に構成することもできる。
成形対象物として電縫管を用いたが、これに限定されず、必要に応じて、形鋼を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインナースタンド式圧延機の平断面視した説明図である。
【図2】同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の平面図である。
【図3】同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の正面図である。
【図4】同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の側断面図である。
【図5】従来例に係るインナースタンド式圧延機の平面視した説明図である。
【図6】同インナースタンド式圧延機のクランプ装置の側断面図である。
【符号の説明】
【0033】
10:インナースタンド式圧延機、11:製造ライン、12〜15:スタンドポスト、15a:成形ロールスタンド、16:ロール交換ライン、17:開口部、18:インナースタンド、19:上水平ロール、20、21:上ロールチョック、22:左竪ロール、23:右竪ロール、24:左ロールチョック、24a:摺動突起、25:右ロールチョック、25a:摺動突起、26:下水平ロール、27、28:下ロールチョック、29:ロール組立体、30、30a:クランプ装置、31、31a:クランプ装置、32:竪ロール駆動部、32a:進退ラム、33:前横長プレート、34:後横長プレート、35:竪ロール駆動部、36〜39:軸受、40、41:回動軸、42、43:掛合部、44、45:アーム部材、46、47:操作部材、48、49:油圧シリンダ、50〜53:突出部、54:ライナー、55:下ライナー、56:反力支持ブロック、57:上ライナー、58:ボス部、59:キー、60:取付板、61:駆動片、62:取付孔、63:ロッド、64:接続金具、65:ピン、66:ヘッド側トラニオン軸、67、68:軸受、69:ライナー、70:反力支持部、71、72:キーパプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形対象物の製造ライン上に配設され、左右、前後方向に間隔をあけて立設された4本のスタンドポストを有する成形ロールスタンドと、該成形ロールスタンド内に組み込まれ、前記製造ラインと直交するロール交換ラインに面した側に開口部を有し、平面視して門形枠を構成するインナースタンドと、上、下水平ロールの両端部をそれぞれ回転支持する対となる上、下ロールチョック及び左、右竪ロールの両端部を回転支持する左、右ロールチョックから組み立てられ、かつ、前記インナースタンドの内部に組み付けられるロール組立体と、前記左、右ロールチョックを、該左、右ロールチョックの前後方向の両端部に設けられた対となる摺動突起を介して前記インナースタンドにクランプ可能な4組のクランプ装置とを備えたインナースタンド式圧延機において、
前記クランプ装置は、前記摺動突起の下方で、かつ、前記スタンドポストの前後方向内側に前記インナースタンドに水平に軸支された回動軸と、
基部が前記回動軸に取付けられ、先部には前記摺動突起の上端に掛合可能な掛合部が形成されたアーム部材と、
前記アーム部材を前記回動軸廻りに回動する回動手段とを備えたことを特徴とするインナースタンド式圧延機。
【請求項2】
請求項1記載のインナースタンド式圧延機において、前記回動手段は、前記アーム部材の基部側で、かつ、前記スタンドポストの左右方向外側に設けられた操作部材と、該操作部材を前記回動軸廻りに回動可能で上下方向に配置された油圧シリンダとを備えていることを特徴とするインナースタンド式圧延機。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれか1項に記載のインナースタンド式圧延機において、前記インナースタンドは前記ロール交換ラインに沿って前記成形ロールスタンドの外部に取り出し可能に構成されていることを特徴とするインナースタンド式圧延機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−297404(P2006−297404A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−118477(P2005−118477)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(306022513)新日鉄エンジニアリング株式会社 (897)
【出願人】(390022873)日鐵プラント設計株式会社 (275)
【上記1名の代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男